JP2004344196A - カーペット複合体 - Google Patents

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fiber
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Shozo Ganto
昌三 岩頭
Takashi Hironaka
隆 広中
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Toa Boshoku Co Ltd
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Toa Boshoku Co Ltd
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Abstract

【課題】軽量で、保温性、感触、安全性などに優れ、しかも製造時にも公害を発生することなく、エネルギーを節約でき短時間で低コストなカーペット複合体を提供する。
【解決手段】カーペット複合体は、カーペットパイルの付された基布と裏打ち不織布とを重ね合わせて、ニードルパンチ加工した複合体が該裏打ち不織布に混合されている樹脂成分により熱融着されている。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部屋敷き用マット、玄関マット、トイレマット、キッチンマット、バスマット、航空機用マット、あるいは自動車用マットとしての使用に適したカーペット複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
部屋敷き用マットや自動車用マットなどは、使い心地の良さをえるため保温性、感触、通気性、吸音性などが求められる。特に自動車用マットなどでは自動車の走行燃費に影響を与えるため軽量であることが求められている。これらの特性は、一義的にはマットを構成する繊維素材が影響しコストと直結するが、構造的に工夫をすることで比較的安価な合成繊維のマットでも改善される。
【0003】
従来、このように構造的な工夫のなされたマットとしては、例えば特許文献1に記載されたような繊維基材の裏面側に接着剤層を介在させて樹脂成分で固めた繊維質バッキングを形成したカーペットが知られている。また特許文献2には、タフテッドパイルの裏面に接着剤を介して不織布を貼り合わせたカーペットが記載されている。
【0004】
しかしながら、これら従来のカーペット複合体は、カーペット生地と下地材である不織布などを接着剤で貼り付けてあるため、化学物質に過敏な人は身体の不調を訴えることもある。さらに製造段階でも問題点が多い。溶剤系の接着剤を使用すると、接着剤の乾燥時における溶剤の拡散があるし、水系の接着剤を使用すると、水分乾燥に長時間がかかり、またエネルギーも必要となる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−19067号公報
【特許文献2】特開2003−38333号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のカーペット複合体が持つ製品上あるいは製造上のこのような問題点を解消するためになされたものである。すなわち本発明は、軽量で、保温性、感触、安全性などに優れ、しかも製造時にも有害物質を発生することなく、エネルギーを節約でき短時間で低コストなカーペット複合体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明のカーペット複合体は、ラテックス加工前のカーペット原反の裏側に、融点の異なる繊維の混合体からなる不織布或いは繊維の層状体を、ニードルパンチ加工で裏打ち接合し、その融点の低い繊維にて熱融着されていることを特徴としている。
【0008】
該裏打ち用不織布に混綿されている繊維が、該裏打ち不織布の主要構成繊維よりも融点の低い熱可塑性高分子の繊維にすることで適切に実施できる。
【0009】
融点の低い熱可塑性高分子の繊維としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、低融点ポリエステル繊維、ナイロン繊維の単体或いは、別の繊維との複合繊維であり、それらの一種或いは複数の混合体である。
【0010】
該裏打ち不織布の目付け量が200〜600g/mで、該ニードルパンチ加工が、太さ36番〜40番のフェルトニードルにより密度50〜400本/cm、深さ6〜10mmに加工されていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のカーペット複合体は、以下のように製造される。
【0012】
先ず基布にパイルを打ち込みカーペットを造る。一方、主要構成繊維の原料綿と低融点繊維とを混綿したウェブからなる裏打ち不織布を用意する。この裏打ち不織布を、カーペットの裏側に重ね合わせて裏打ち用不織布側からニードルパンチ加工を施し、カーペットと裏打ち不織布を一体化させる。次いで一体化しているカーペットと裏打ち不織布を、裏打ち不織布に含まれる低融点繊維の融点より若干高い温度に加熱して低融点繊維を融かす。すると、カーペットのデットパイル部分や基布にパンチング作用でからみ合わせた裏打ち用不織布の繊維の中の低融点部分が溶融する。これを冷却すると、カーペットのパイルや基布と裏打ち用不織布とがより一層強固に結合した本発明のカーペット複合体が完成する。
【0013】
カーペットを構成するパイルの繊維は特に限定されるものではなく、例えばウール等の動物繊維、木綿、麻等の植物繊維の他、ナイロン(登録商標)、ポリエステル繊維、アクリル繊維等の合成繊維でもよい。
【0014】
パイルを打ち込む基布の素材は、例えばポリエステル繊維、ナイロン等が好ましく、織布に限らず不織布でもよい。ポリエステル繊維、ナイロンのスパンボンド不織布が好ましい。
【0015】
裏打ち用不織布の主要構成繊維は、例えばポリエステル繊維、ウール、木綿、麻、ナイロン、アクリル繊維等、あるいはこれらの混合繊維を使用できる。
【0016】
主要構成繊維に混綿する低融点繊維は、例えば低融点ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等の単体或いは複合型繊維が使用できる。低融点繊維の混綿量は原料繊維の60〜100重量%が好ましい。
【0017】
裏打ち不織布の目付け量は200〜600g/mがさらに好ましい。
【0018】
この裏打ち不織布をカーペットと一体化させるためのニードルパンチ加工の仕様は以下のとおりである。フェルトニードルの形状は、例えばレギュラー、クラウン、フォークが採用できる。裏打ち不織布の目付け量が前記のとおりであるとき、太さ36番〜40番のフェルトニードルにより密度50〜400本/cm、深さ6〜10mmに加工することが好ましい。
【0019】
低融点繊維を溶融するための加熱温度は、低融点繊維が融点110℃のポリエステル繊維の場合には130〜210℃、ポリプロピレン繊維の場合には160〜210℃であり、この温度で0.2〜2分間加熱を維持する。
【0020】
【実施例】
以下、カーペット複合体を試作した実施例を詳細に説明する。
【0021】
実施例1〜3
カーペットは、一次基布として目付量120g/mのポリエステルスパンボンドに、パイルとしてナイロン長繊維太さ2340デシテックスの糸を、1インチあたり8本の割で打ち込んで造り、目付け量を670g/mとした。裏打ち用不織布は、構成繊維の原料綿としてポリエステル繊維と、融点110℃の低融点ポリエステル繊維とを下記表1の重量割合で混綿した目付量300g/mのウェブを、40番のレギュラー針で密度50本/cm、深さ13mmにニードルパンチ加工して用意した。
【0022】
カーペットの基布側に裏打ち不織布を重ね合わせ、40番のレギュラー針で密度200本/cm、深さ6mmにパンチング加工して一体化させた。これにカーペット側から温度180℃、風速8m/minの熱風を1分間当てて低融点繊維を溶融した。このとき、別段のプレスは行っていない。これを自然冷却して各実施例のカーペット複合体を得た。
【0023】
これらのカーペット複合体について日本化学繊維協会のナイロンカーペット分科会による、試験評価方法、JIS−L1023に従い抜糸テスト、および摩耗テストを行った。
【0024】
抜糸テストは2.0Kg以上を○としてある。
【0025】
摩耗テストはテーバ形法により1Kg荷重のローラーを1000回転させたときの重量減少量が5%以下を○としてある。
【0026】
これらのテスト結果を併せて表1に示してある。
【0027】
【表1】
Figure 2004344196
【0028】
実施例4〜6
カーペットおよび裏打ち不織布は、実施例1〜3と同一のものを使用した。カーペットと裏打ち不織布とを一体化させるニードルパンチ加工は、40番のレギュラー針で密度300本/cm、深さ6mmとした。一体化しているカーペットと裏打ち不織布に、実施例1〜3と同一条件の加熱処理をして各実施例のカーペット複合体を得た。
【0029】
これらのカーペット複合体についてカーペットの抜糸テストおよび摩耗テストを行い、テスト結果を不織布の混綿割合と併せて表2に示してある。
【0030】
【表2】
Figure 2004344196
【0031】
実施例7〜9
カーペットおよび裏打ち不織布は、実施例1〜3と同一のものを使用した。カーペットと裏打ち不織布とを一体化させるニードルパンチ加工は、40番のレギュラー針で密度400本/cm、深さ6mmとした。一体化しているカーペットと裏打ち不織布に、実施例1〜3と同一条件の加熱処理をして各実施例のカーペット複合体を得た。
【0032】
これらのカーペット複合体についてカーペットの抜糸テストおよび摩耗テストを行い、テスト結果を不織布の混綿割合と併せて表3に示してある。
【0033】
【表3】
Figure 2004344196
【0034】
実施例10〜16
カーペットは、基布として目付量120g/mのポリエステルスパンボンドに、パイルとしてナイロン長繊維太さ2480デシテックスの糸を、1インチあたり8本の割で打ち込んで造り、目付け量968g/mとした。これらの実施例では、裏打ち不織布は、ポリエステル繊維と低融点繊維であるポリプロピレン繊維の混綿比率が異なった2層である。
【0035】
第1層(カーペット側)はポリエステル繊維20重量%とポリプロピレン繊維80重量%とを混綿した目付量300g/mのウェブ、第2層はポリエステル繊維90重量%とポリプロピレン繊維10重量%とを混綿した目付量100g/mのウェブである。これら第1層のウェブと第2層ウェブを重ね合わせ、レギュラー40番のフェルトニードルにて密度35本/cmで深さ12mmにパンチ加工して裏打ち不織布を得た。
【0036】
カーペットの基布側に裏打ち不織布の第1層側(ポリプロピレン繊維の比率が多い側)を重ね合わせ、40番のレギュラー針で表4に示す深さ、密度にてパンチング加工して一体化させた。
【0037】
この一体化しているカーペットと裏打ち不織布に、プレスせずにカーペット側から温度180℃、風速8m/minの熱風を1分間当てて低融点繊維を溶解した。これを自然冷却して各実施例のカーペット複合体を得た。表4中のプレス欄に「無」と表示している。
【0038】
また一体化しているカーペットと裏打ち不織布に、上下プレスローラーの間(ローラー間隔4mm)を通してしてプレスしつつ、カーペット側から温度180℃、風速8m/minの熱風を1分間当てて低融点繊維を溶解した。これを自然冷却して各実施例のカーペット複合体を得た。表4中のプレス欄に「有」と表示している。
【0039】
これらのカーペット複合体について日本化学繊維協会のナイロンカーペット分科会による、試験評価方法、JIS−L1023にしたがい抜糸テスト、剥離テストおよび摩耗テストを行った。
【0040】
抜糸テストは2.0Kg以上を○としてある。
【0041】
剥離テストの結果は、2.5Kg以上を○としてある。
【0042】
摩耗テストはテーバ形法により1Kg荷重のローラーを1000回転させたときの重量減少量が5%以下を○としてある。
【0043】
【表4】
Figure 2004344196
【0044】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明のカーペット複合体は、耐抜糸性、耐剥離性、耐摩耗性が良い上に、感触、安全性などにも優れている。しかも製造時にも有害物質を発生することなく、エネルギーを節約でき短時間で低コストなカーペット複合体を提供できる。

Claims (3)

  1. ラテックス加工前のカーペット原反の裏側に、融点の異なる繊維の混合体からなる不織布或いは繊維の層状体を、ニードルパンチ加工で裏打ち接合し、互いの繊維が絡み合い、その融点の低い繊維にて熱融着されていることを特徴とするカーペット複合体。
  2. 該裏打ち用不織布に混綿されている繊維が、該裏打ち不織布の主要構成繊維よりも融点の低い熱可塑性高分子の繊維であることを特徴とする請求項1に記載のカーペット複合体。
  3. 該裏打ち用不織布の目付け量が50〜2000g/mで、該ニードルパンチ加工が、太さ28番〜46番のフェルトニードルにより密度30〜1000本/cm、深さ2〜15mmに加工されていることを特徴とするカーペット複合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007325845A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Toabo Material Co Ltd すべり止め付きマット

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