JPH09233793A - 自転車用発電装置 - Google Patents

自転車用発電装置

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JPH09233793A
JPH09233793A JP6204796A JP6204796A JPH09233793A JP H09233793 A JPH09233793 A JP H09233793A JP 6204796 A JP6204796 A JP 6204796A JP 6204796 A JP6204796 A JP 6204796A JP H09233793 A JPH09233793 A JP H09233793A
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JP
Japan
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magnet
coil
bicycle
power
power generator
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Application number
JP6204796A
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English (en)
Inventor
Kenichi Okura
健一 大蔵
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Pioneer Corp
Pioneer Precision Machinery Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Pioneer Precision Machinery Corp
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Publication date
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Priority to JP6204796A priority Critical patent/JPH09233793A/ja
Publication of JPH09233793A publication Critical patent/JPH09233793A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、一般の自転車に容易に取り
付けることが可能で、製造に適した自転車用発電装置を
提供することにある。 【解決手段】 自転車本体側に固定されたコイルと車輪
側に装着された磁石とを有する自転車用発電装置におい
て、スポークの角度に合わせた発電用磁石保持手段によ
り、車輪の同一半径上に複数の磁石を装着する自転車用
発電装置。また、コイルがコイルの積層厚よりコイルの
巻き幅が大なることを特徴とし、磁石が保持手段1個に
対し複数の磁石で構成されることを特徴とする。また、
隣合うコイル間の間隔と、隣合う磁石対の間隔が相等し
くなるように配置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】この発明は自転車用発電装置
に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】従来、最も一般的な自転車用発電装置と
しては図6(a)に示すようなブロックダイナモが使用
されている。図6において、1は自転車のゴムタイヤの
断面、2はハブ(車軸)、3はスポーク、4はランプケ
ース及びランプを示す。自転車のタイヤ1に近い位置に
図示しないフレームに取り付けられたブロックダイナモ
5は、ブロックダイナモ5の一端に備えられた回転子6
をタイヤ1に図示しないバネで付勢するように構成され
ている。
【0005】
【0003】ブロックダイナモ5は、回転子6に直結さ
れたブロックダイナモ5に内蔵された磁石と、磁石の周
囲に囲設された発電コイルを有し、タイヤとの摩擦で回
転子6を回転させ、回転子6に直結された磁石が回転す
ることにより、前記発電用コイルとの電磁作用によって
電気出力を得る。回転子6は直径約2cm前後の金属製
円筒型で、円周にローレットが施され、例えば、26イ
ンチの自転車であれば、タイヤの直径が約66cmとな
り、回転子6に直結した磁石は、タイヤの回転数の約3
3倍の高速回転を生ずる。
【0006】
【0004】このように、ブロックダイナモは、構造が
簡単であり、発電部と駆動伝達が回転子とタイヤで切り
離され、設計の自由度が大きいので、広く一般に使用さ
れている。また、近年図6(b)のように車輪に同芯的
に環状に配置した磁石と、微小ギャップを介し、フレー
ム側にコイルを前記環状磁石に対向して配置されたハブ
ダイナモ7に代表されるものも使用されている。ハブダ
イナモをさらに小型化し増速機構を付加して自転車車輪
のシャフトに組み込んだものなども使用されている。
【0007】
【0005】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ブロックダイナモを使
用すると、回転子の抵抗が大きく、作動のために大きな
力を必要とし快適な自転車操作ができないなどの問題が
ある。すなわち、時速20kmでは、約毎分5千回転程
度の回転数となる。発電装置では、一般にその出力電圧
は、コイルと交差する磁束の変化速度、磁束密度、およ
びコイルの長さに比例する。しかし、増速比が大きくな
ると駆動源、すなわちペダルを踏む力への影響が大きく
なり、機械的損失も増えてくる。
【0009】
【0006】ハブダイナモを使用すると、前記のような
問題はなくなるが、発電装置の厚さが厚いので、組み込
むためには自転車全体の幅を小さく抑えるために特殊な
スポーク配置をした車輪あるいは特別製のハブを必要と
する。そのため車輪全体を再設計しなければならず、生
産ラインも専用となるので、生産効率も良くない。従っ
て部品コストや加工費が高くなる。また、車輪そのもの
が特殊となるので、従来の車輪を有する自転車を所持す
る一般ユーザーでは後からの取り付けが困難である。本
発明は、取り扱いが快適な発電装置を一般の自転車に容
易に取り付けることが出来、安価で簡単な自転車用発電
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【0007】
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る自転車用発電装置は、互いに対向して配置され、自転
車本体側に固定された1個又は複数のコイルと車輪側に
装着された複数の磁石とを有する自転車用発電装置にお
いて、スポークに装着したとき、同一半径上に装着され
るべくスポークの角度と間隔に合わせた発電用磁石保持
手段により、車輪の同一半径上に前記磁石を装着する。
【0012】
【0008】請求項2記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1記載の自転車用発電装置であって、コイ
ルが空心で巻かれたコイルの積層厚よりコイルの巻き幅
が大なることを特徴とする。
【0013】
【0009】請求項3記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1又は2記載の自転車用発電装置であっ
て、磁石が前記保持手段1個に対し複数の磁石で構成さ
れることを特徴とする。
【0014】
【0010】請求項4記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1又は2又は3記載の自転車用発電装置で
あって、隣合うコイル間の間隔と、隣合う磁石対の間隔
が相等しくなるように配置したことを特徴とする。
【0015】
【0011】
【0016】
【作用】上述したように、本発明は、自転車用発電装置
において、車輪側に装着される発電用磁石を簡単な発電
用磁石保持手段を利用してスポークの所定の幅寸法のと
ころで発電用磁石を保持するようにしたため、発電用磁
石が外側へも内側へもずれることなく常に一定の半径位
置を周回することとなり、コイルの構造も薄型で製造に
適し、簡単な構成で安定した発電機能を持った発電装置
を得ることが出来る。また、ブロックダイナモのような
機械的増速機構を持たないため、ペダル駆動の負荷の増
大や機械的損失もほとんど生じない発電装置を得ること
ができる。
【0017】
【0012】
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0019】図1は本発明の1実施の形態の磁石ホルダ
部を示す図である。また、図3はスポークに取り付けら
れる発電用磁石を収容した磁石ホルダ9、サポータ16
でフレームに取り付けられる発電用コイルを収容したコ
イルケース15の外観を示す。磁石ホルダ9とコイルケ
ース15は互いに対向して配置され、磁石ホルダ9に収
容された磁石がスポークと共に回転することにより、フ
レームに固定されたコイルケース15内のコイルに電磁
作用の結果として電圧を発生させる。
【0020】図1において、磁石ホルダ9は主に樹脂等
の非磁性材料の磁石保持箱を構成し、鎖状に連結された
構成で示されている。もちろんこれは分離された構成で
もよい。磁石ホルダ9内には、磁石11及び磁路の一部
となるヨーク12を収納出来る構造になっている。ヨー
ク12は磁石11に対し対向する発電用コイルとは反対
側に配置され、磁石11の磁束を有効に対向するコイル
へ作用するために用いられる。
【0021】
【0013】磁石ホルダ9のヨーク12が配置される一
面、すなわち対向するコイルとは反対側の一面には発電
用磁石保持手段10が形成されており、発電用磁石保持
手段10は自転車のスポークに係合して磁石11を車輪
の所定の径位置に取り付けられる。磁石11はこの発電
用磁石保持手段のある面に垂直な方向に磁化されてお
り、二つの磁石が異極性に配される。ヨーク12は前述
のように発電用磁石保持手段に近い側へ磁石に密着して
配設される。使用時には鎖状に連なった磁石及びヨーク
を収納した磁石ホルダを自転車に合わせて適当な数の鎖
としてカットして用いることができる。
【0022】
【0014】発電用磁石保持手段10は、コイルと対向
する面とは反対側に隣合ったスポークと係合するホルダ
ーを持ち、該ホルダーは少なくとも2本のスポークと係
合し、該2本のスポークのなす角度に合った傾斜部を有
し、その傾斜部間の間隔は予め設定したスポーク位置に
適合した間隔を有する。従って、発電用磁石保持手段1
0をスポークに装着時には、その傾斜部が、自転車車輪
の予め設定した一定の半径位置でスポークと接すること
となる。この傾斜部は発電用磁石保持手段10に対して
その位置関係が外力によって大きく変化しない構成とす
るために、プラスチック等を使用した場合は、十分厚い
構成とする。
【0023】
【0015】さらに、スポークを囲うように傾斜部分を
除いた部分は、部分的に可撓部材により装着時に発電用
磁石保持手段10がスポークに着脱可能なように保持部
材で構成される部分を有している。
【0024】
【0016】図4は、図1の発電用磁石保持手段10の
他の実施の形態を示す図である。発電用磁石保持手段4
01は樹脂材料等で構成されており、内部に磁石および
ヨークを収納していることは、上述したとおりである。
発電用磁石保持手段401の一面に自転車のスポークと
係合する4個所の係合部401a〜dを有し、各係合部
は、自転車のスポークの傾斜に合うように構成され、ス
ポークを囲むような構成でかつ一部が開放された構造と
してある。
【0025】
【0017】また、係合部401a〜dの開放部側は、
スポークの直径より狭い開放部となっており、スポーク
との装着時に係合部材料の弾性力に抗して、係合部40
1a,bをスポークにはめ込むようにし、自転車車軸に
遠い側から近い側へスライドしながら係合部401c,
dを他のスポークにはめ込んで装着できる構成にしてあ
る。従って装着された状態では、係合部401a〜dの
4個所でスポークに係合するため、スポークの所定位置
で発電用磁石保持手段401は保持される。
【0026】
【0018】図2(a)、(b)は本発明の発電装置を
示す図であり、図1のスポークに取り付けられた磁石ホ
ルダ9と自転車フレーム(図示せず)に取り付けられた
発電コイル部分の関係を示す。図2(a)は発電用磁石
に対向する発電用コイルが発電用磁石の片側のみの場合
を示し、図2(b)は発電用磁石に対向する発電用コイ
ルが発電用磁石の両側に設けた場合を示す。
【0027】
【0019】図2(a)において、は発電用コイル13
は磁石ホルダ9に装着された発電用磁石の間隔に合わせ
て、発電ランプ点灯に必要な電圧を得られる数を配し、
直列に配線してある。ヨーク14は各コイルの発電用磁
石と対向しない側に1ヶずつ密着して配置する。これら
を樹脂部材であるコイルケース15に収納し、磁石11
と近接して一定の間隔を保つようサポータ16でフレー
ムに固定される。
【0028】
【0020】以上のような構成のとき、車輪が回転する
とフレームに固定されたコイルの直前を磁石が周期的に
移動することになり、コイルには磁石との電磁作用によ
り電気出力が得られる。
【0029】各移動方向におけるコイルの内寸とコイル
巻き幅の合計と磁石の幅が等しい時に磁束が大きくて磁
束変化も大となり、最高出力が得られる。現実的にはラ
ンプの定格に合わせてコイル数を増減することで所定の
電圧が得られるようにする。
【0030】
【0021】図5に一実施の形態のコイルと磁石の様態
を示す。図5において、(a)はコイル13の磁石対向
面を示し、磁石の移動方向に直交する方向のコイル長
L、磁石の移動方向に平行する方向のコイル内寸Wbお
よびコイル巻き幅Waとし、(d)に示す磁石の移動方
向の磁石1個の幅Wmが前記Wa+Wbと同一寸法とし
たとき、磁束密度B、磁石の移動速度v、コイルの巻き
数Nに対し、発電装置の出力電圧ピーク値Eは、E=2
・B・v・L・Nで表される。
【0031】
【0022】コイル13の積層厚は(b)にWdで示
す。コイル13の積層厚Wdの延長方向にヨーク14、
磁石11、ヨーク12が配置される構造となるため、コ
イル13の積層厚Wdが短いほど薄型の発電装置が構成
でき、さらにヨーク14と磁石11の間隔も短くできる
のでコイルに作用する磁束密度も大きくとることができ
る。一方、必要なコイルの巻き数Nを得るためには、コ
イルの巻き幅Waは長くする必要があり、Wd<Waで
ある薄型のコイルを用いることにより薄型の発電装置が
実現でき、自転車の側面への張り出しを抑えることがで
きる。
【0032】
【0023】本発明の他の実施の形態として図2(b)
のような方法もある。この場合磁石をスポークから浮か
して取り付けるため、磁石の裏側の磁束をも利用でき
る。
【0033】図3は、本発明の発電装置の外観を示す図
である。前述のように磁石11を収納した磁石ホルダ9
が自転車のスポークに取り付けられ、対向するように発
電用コイルを内蔵したコイルケース15を自転車のフレ
ームにサポータ16で取り付ける。
【0034】
【0024】本発明は、コイルと磁石を対向して配置
し、コイル及び磁石の対向面とは反対側に板状のヨーク
を設け、磁石収納部材(磁石ホルダ9)を任意の個数用
いて発電装置を構成することができる。磁石は1個でも
良いが、各相対移動方向におけるコイルの幅と磁石の幅
を一致させて磁石を2個を一対として配置することによ
り、高出力が得られる。
【0035】
【0025】
【0036】
【発明の効果】上述したように、本発明の自転車用発電
装置は発電用磁石をスポークへ容易に取り付け可能な構
造とし、しかも簡単な構造としたことにより、一般市販
自転車への後付けが可能であり、発電コイル本体の厚さ
も薄いので特殊な車輪を必要とせず、特殊工具も必要と
しないため容易にかつ安価に一般ユーザーにも取り付け
可能である。
【0037】また、構造が簡単で新たな摺動部、ギア
部、軸受け等が一切ないため維持管理が簡単であり、摩
耗もなく耐久性に優れている。さらに、特殊な部品を使
用しないため製造コストも低くおさえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石収納部材を示す図である。
【図2】本発明の発電装置の配置を示す関係図である。
【図3】本発明の発電装置の外観図である。
【図4】本発明の発電装置の発電用磁石保持手段の他の
実施の形態を示す図である。
【図5】本発明の発電装置のコイルと磁石の様態を示す
図である。
【図6】従来の発電装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ・・・・・ タイヤ 2 ・・・・・ ハブ 3 ・・・・・ スポーク 4 ・・・・・ ランプ 5 ・・・・・ ブロックダイナモ 6 ・・・・・ 回転子 7 ・・・・・ ハブダイナモ 9 ・・・・・ 磁石ホルダ 10 ・・・・・ 発電用磁石保持手段 11 ・・・・・ 磁石 12 ・・・・・ ヨーク1 13 ・・・・・ コイル 14 ・・・・・ ヨーク2 15 ・・・・・ コイルケース 16 ・・・・・ サポータ 401・・・・・ 発電用磁石保持手段 401a〜401d・・・・・ 係合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自転車用発電装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、最も一般的な自転車用発電装置と
しては図6(a)に示すようなブロックダイナモが使用
されている。図6において、1は自転車のゴムタイヤの
断面、2はハブ(車軸)、3はスポーク、4はランプケ
ース及びランプを示す。自転車のタイヤ1に近い位置に
図示しないフレームに取り付けられたブロックダイナモ
5は、ブロックダイナモ5の一端に備えられた回転子6
をタイヤ1に図示しないバネで付勢するように構成され
ている。
【0003】ブロックダイナモ5は、回転子6に直結さ
れたブロックダイナモ5に内蔵された磁石と、磁石の周
囲に囲設された発電コイルを有し、タイヤとの摩擦で回
転子6を回転させ、回転子6に直結された磁石が回転す
ることにより、前記発電用コイルとの電磁作用によって
電気出力を得る。回転子6は直径約2cm前後の金属製
円筒型で、円周にローレットが施され、例えば、26イ
ンチの自転車であれば、タイヤの直径が約66cmとな
り、回転子6に直結した磁石は、タイヤの回転数の約3
3倍の高速回転を生ずる。
【0004】このように、ブロックダイナモは、構造が
簡単であり、発電部と駆動伝達が回転子とタイヤで切り
離され、設計の自由度が大きいので、広く一般に使用さ
れている。また、近年図6(b)のように車輪に同芯的
に環状に配置した磁石と、微小ギャップを介し、フレー
ム側にコイルを前記環状磁石に対向して配置されたハブ
ダイナモ7に代表されるものも使用されている。ハブダ
イナモをさらに小型化し増速機構を付加して自転車車輪
のシャフトに組み込んだものなども使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ブロックダイナモを使
用すると、回転子の抵抗が大きく、作動のために大きな
力を必要とし快適な自転車操作ができないなどの問題が
ある。すなわち、時速20kmでは、約毎分5千回転程
度の回転数となる。発電装置では、一般にその出力電圧
は、コイルと交差する磁束の変化速度、磁束密度、およ
びコイルの長さに比例する。しかし、増速比が大きくな
ると駆動源、すなわちペダルを踏む力への影響が大きく
なり、機械的損失も増えてくる。
【0006】ハブダイナモを使用すると、前記のような
問題はなくなるが、発電装置の厚さが厚いので、組み込
むためには自転車全体の幅を小さく抑えるために特殊な
スポーク配置をした車輪あるいは特別製のハブを必要と
する。そのため車輪全体を再設計しなければならず、生
産ラインも専用となるので、生産効率も良くない。従っ
て部品コストや加工費が高くなる。また、車輪そのもの
が特殊となるので、従来の車輪を有する自転車を所持す
る一般ユーザーでは後からの取り付けが困難である。本
発明は、取り扱いが快適な発電装置を一般の自転車に容
易に取り付けることが出来、安価で簡単な自転車用発電
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る自転車用発電装置は、互いに対向して配置され、自転
車本体側に固定された1個又は複数のコイルと車輪側に
装着された複数の磁石とを有する自転車用発電装置にお
いて、スポークに装着したとき、同一半径上に装着され
るべくスポークの角度と間隔に合わせた発電用磁石保持
手段により、車輪の同一半径上に前記磁石を装着する。
【0008】請求項2記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1記載の自転車用発電装置であって、コイ
ルが空心で巻かれたコイルの積層厚よりコイルの巻き幅
が大なることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1又は2記載の自転車用発電装置であっ
て、磁石が前記保持手段1個に対し複数の磁石で構成さ
れることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明による自転車用発電装
置は、請求項1又は2又は3記載の自転車用発電装置で
あって、隣合うコイル間の間隔と、隣合う磁石対の間隔
が相等しくなるように配置したことを特徴とする。
【0011】
【作用】上述したように、本発明は、自転車用発電装置
において、車輪側に装着される発電用磁石を簡単な発電
用磁石保持手段を利用してスポークの所定の幅寸法のと
ころで発電用磁石を保持するようにしたため、発電用磁
石が外側へも内側へもずれることなく常に一定の半径位
置を周回することとなり、コイルの構造も薄型で製造に
適し、簡単な構成で安定した発電機能を持った発電装置
を得ることが出来る。また、ブロックダイナモのような
機械的増速機構を持たないため、ペダル駆動の負荷の増
大や機械的損失もほとんど生じない発電装置を得ること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の1実施の形
態の磁石ホルダ部を示す図である。また、図3はスポー
クに取り付けられる発電用磁石を収容した磁石ホルダ
9、サポータ16でフレームに取り付けられる発電用コ
イルを収容したコイルケース15の外観を示す。磁石ホ
ルダ9とコイルケース15は互いに対向して配置され、
磁石ホルダ9に収容された磁石がスポークと共に回転す
ることにより、フレームに固定されたコイルケース15
内のコイルに電磁作用の結果として電圧を発生させる。
図1において、磁石ホルダ9は主に樹脂等の非磁性材料
の磁石保持箱を構成し、鎖状に連結された構成で示され
ている。もちろんこれは分離された構成でもよい。磁石
ホルダ9内には、磁石11及び磁路の一部となるヨーク
12を収納出来る構造になっている。ヨーク12は磁石
11に対し対向する発電用コイルとは反対側に配置さ
れ、磁石11の磁束を有効に対向するコイルへ作用する
ために用いられる。
【0013】磁石ホルダ9のヨーク12が配置される一
面、すなわち対向するコイルとは反対側の一面には発電
用磁石保持手段10が形成されており、発電用磁石保持
手段10は自転車のスポークに係合して磁石11を車輪
の所定の径位置に取り付けられる。磁石11はこの発電
用磁石保持手段のある面に垂直な方向に磁化されてお
り、二つの磁石が異極性に配される。ヨーク12は前述
のように発電用磁石保持手段に近い側へ磁石に密着して
配設される。使用時には鎖状に連なった磁石及びヨーク
を収納した磁石ホルダを自転車に合わせて適当な数の鎖
としてカットして用いることができる。
【0014】発電用磁石保持手段10は、コイルと対向
する面とは反対側に隣合ったスポークと係合するホルダ
ーを持ち、該ホルダーは少なくとも2本のスポークと係
合し、該2本のスポークのなす角度に合った傾斜部を有
し、その傾斜部間の間隔は予め設定したスポーク位置に
適合した間隔を有する。従って、発電用磁石保持手段1
0をスポークに装着時には、その傾斜部が、自転車車輪
の予め設定した一定の半径位置でスポークと接すること
となる。この傾斜部は発電用磁石保持手段10に対して
その位置関係が外力によって大きく変化しない構成とす
るために、プラスチック等を使用した場合は、十分厚い
構成とする。
【0015】さらに、スポークを囲うように傾斜部分を
除いた部分は、部分的に可撓部材により装着時に発電用
磁石保持手段10がスポークに着脱可能なように保持部
材で構成される部分を有している。
【0016】図4は、図1の発電用磁石保持手段10の
他の実施の形態を示す図である。発電用磁石保持手段4
01は樹脂材料等で構成されており、内部に磁石および
ヨークを収納していることは、上述したとおりである。
発電用磁石保持手段401の一面に自転車のスポークと
係合する4個所の係合部401a〜dを有し、各係合部
は、自転車のスポークの傾斜に合うように構成され、ス
ポークを囲むような構成でかつ一部が開放された構造と
してある。
【0017】また、係合部401a〜dの開放部側は、
スポークの直径より狭い開放部となっており、スポーク
との装着時に係合部材料の弾性力に抗して、係合部40
1a,bをスポークにはめ込むようにし、自転車車軸に
遠い側から近い側へスライドしながら係合部401c,
dを他のスポークにはめ込んで装着できる構成にしてあ
る。従って装着された状態では、係合部401a〜dの
4個所でスポークに係合するため、スポークの所定位置
で発電用磁石保持手段401は保持される。
【0018】図2(a)、(b)は本発明の発電装置を
示す図であり、図1のスポークに取り付けられた磁石ホ
ルダ9と自転車フレーム(図示せず)に取り付けられた
発電コイル部分の関係を示す。図2(a)は発電用磁石
に対向する発電用コイルが発電用磁石の片側のみの場合
を示し、図2(b)は発電用磁石に対向する発電用コイ
ルが発電用磁石の両側に設けた場合を示す。
【0019】図2(a)において、は発電用コイル13
は磁石ホルダ9に装着された発電用磁石の間隔に合わせ
て、発電ランプ点灯に必要な電圧を得られる数を配し、
直列に配線してある。ヨーク14は各コイルの発電用磁
石と対向しない側に1ヶずつ密着して配置する。これら
を樹脂部材であるコイルケース15に収納し、磁石11
と近接して一定の間隔を保つようサポータ16でフレー
ムに固定される。
【0020】以上のような構成のとき、車輪が回転する
とフレームに固定されたコイルの直前を磁石が周期的に
移動することになり、コイルには磁石との電磁作用によ
り電気出力が得られる。各移動方向におけるコイルの内
寸とコイル巻き幅の合計と磁石の幅が等しい時に磁束が
大きくて磁束変化も大となり、最高出力が得られる。現
実的にはランプの定格に合わせてコイル数を増減するこ
とで所定の電圧が得られるようにする。
【0021】図5に一実施の形態のコイルと磁石の様態
を示す。図5において、(a)はコイル13の磁石対向
面を示し、磁石の移動方向に直交する方向のコイル長
L、磁石の移動方向に平行する方向のコイル内寸Wbお
よびコイル巻き幅Waとし、(d)に示す磁石の移動方
向の磁石1個の幅Wmが前記Wa+Wbと同一寸法とし
たとき、磁束密度B、磁石の移動速度v、コイルの巻き
数Nに対し、発電装置の出力電圧ピーク値Eは、E=2
・B・v・L・Nで表される。
【0022】コイル13の積層厚は(b)にWdで示
す。コイル13の積層厚Wdの延長方向にヨーク14、
磁石11、ヨーク12が配置される構造となるため、コ
イル13の積層厚Wdが短いほど薄型の発電装置が構成
でき、さらにヨーク14と磁石11の間隔も短くできる
のでコイルに作用する磁束密度も大きくとることができ
る。一方、必要なコイルの巻き数Nを得るためには、コ
イルの巻き幅Waは長くする必要があり、Wd<Waで
ある薄型のコイルを用いることにより薄型の発電装置が
実現でき、自転車の側面への張り出しを抑えることがで
きる。
【0023】本発明の他の実施の形態として図2(b)
のような方法もある。この場合磁石をスポークから浮か
して取り付けるため、磁石の裏側の磁束をも利用でき
る。図3は、本発明の発電装置の外観を示す図である。
前述のように磁石11を収納した磁石ホルダ9が自転車
のスポークに取り付けられ、対向するように発電用コイ
ルを内蔵したコイルケース15を自転車のフレームにサ
ポータ16で取り付ける。
【0024】本発明は、コイルと磁石を対向して配置
し、コイル及び磁石の対向面とは反対側に板状のヨーク
を設け、磁石収納部材(磁石ホルダ9)を任意の個数用
いて発電装置を構成することができる。磁石は1個でも
良いが、各相対移動方向におけるコイルの幅と磁石の幅
を一致させて磁石を2個を一対として配置することによ
り、高出力が得られる。
【0025】
【発明の効果】上述したように、本発明の自転車用発電
装置は発電用磁石をスポークへ容易に取り付け可能な構
造とし、しかも簡単な構造としたことにより、一般市販
自転車への後付けが可能であり、発電コイル本体の厚さ
も薄いので特殊な車輪を必要とせず、特殊工具も必要と
しないため容易にかつ安価に一般ユーザーにも取り付け
可能である。また、構造が簡単で新たな摺動部、ギア
部、軸受け等が一切ないため維持管理が簡単であり、摩
耗もなく耐久性に優れている。さらに、特殊な部品を使
用しないため製造コストも低くおさえられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置され、自転車本体側
    に固定された1個又は複数のコイルと車輪側に装着され
    た複数の磁石とを有する自転車用発電装置において、ス
    ポークに装着したとき、同一半径上に装着されるべくス
    ポークの角度と間隔に合わせた発電用磁石保持手段によ
    り、車輪の同一半径上に前記磁石を装着する自転車用発
    電装置。
  2. 【請求項2】 前記コイルが、空心で巻かれたコイルの
    積層厚よりコイルの巻き幅が大なることを特徴とする請
    求項1記載の自転車用発電装置。
  3. 【請求項3】 前記磁石が前記保持手段1個に対し複数
    の磁石で構成されることを特徴とする請求項1又は2記
    載の自転車用発電装置。
  4. 【請求項4】 隣合うコイル間の間隔と、隣合う磁石対
    の間隔が相等しくなるように配置したことを特徴とする
    請求項1又は2又は3記載の自転車用発電装置。
JP6204796A 1996-02-23 1996-02-23 自転車用発電装置 Pending JPH09233793A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002225762A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Rabo Sufia Kk バルク型レンズを用いた自転車用ライト
US7253610B2 (en) 2004-01-21 2007-08-07 Shimano, Inc. Self-powered bicycle signal output device and display apparatus using same

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JP2002225762A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Rabo Sufia Kk バルク型レンズを用いた自転車用ライト
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