JPH09231455A - つり銭回収装置を備えている自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易につり銭の回収ができること。 【解決手段】 扉５が閉じているときには、返却シュー
ト９が返却受け容器１１に位置付けられてるとともに内
壁３及び前記扉５間で前記返却シュート９の移動が阻止
されており、前記扉５を開放したときには、前記返却シ
ュート９の阻止状態が解除されることによって前記返却
シュート９が移動可能な状態となっり、前記返却シュー
ト９を金庫１３側へ位置付けるつり銭回収装置を有し、
該つり銭回収装置は、前記金庫１３側及び前記扉５側へ
の前記返却シュート９の移動をガイドするよう前記扉５
に支持したガイド部材２１を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機本体内
に収容されているつり銭を回収するときに用いるつり銭
回収装置を備えている自動販売機に属する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売機は、図３に示すよう
に、自動販売機本体１と、この本体１内を幅方向に仕切
るように縦方向に配されている内壁３と、この内壁３に
対して所定間隔をもって対向しかつ内壁３に対して開閉
可能に本体１に取り付けた扉５とを備えている。

【０００３】扉５及び内壁３間には、つり銭を排出する
コインメカニズム７と、コインメカニズム７からつり銭
（図示せず）の排出を下方へ導く返却シュート９と、返
却シュート９によって導かれたつり銭を購買者に返却す
るよう返却シュート９の下方に設けた返却受け容器１１
と、購買者が投入した貨幣を集金して収容する金庫１３
とが扉５に取付けられている。

【０００４】コインメカニズム７は、購買者が投入した
貨幣に対して商品の値段を差し引いたつり銭を排出する
機能を有している。排出されたつり銭は、返却シュート
９へ導かれて返却受け容器１１へ排出される。返却受け
容器１１は、返却シュート９の下部に形成されているシ
ュート開口部９ａに接近して対向しているとともに、扉
５の下部に形成されているつり銭取出開口５ａに連通し
ている。つり銭取出開口５ａには、このつり銭取出開口
５ａの上縁に支持されている回動軸１５によって回動可
能な回動蓋１７が取り付けられている。回動蓋１７は、
通常状態ではつり銭取出開口５ａを閉塞している。

【０００５】上述した自動販売機において、扉５が閉じ
ている通常の使用状態では、購買者が扉５の前面に設け
られている貨幣投入口（図示せず）から貨幣を投入し
て、所望する商品のボタンを押すことによって商品を受
取口（図示せず）から取出すことができる。この際、コ
インメカニズム７では、投入された貨幣の種類を判断
し、つり銭の必要がある場合には、図３の矢印Ａによっ
て示すように、商品の値段を差し引いた貨幣を返却シュ
ート９から返却受け容器１１へ排出する。返却受け容器
１１に排出されたつり銭を購買者が受けとる場合には、
購買者が返却受け容器１１内へ指を挿入してつり銭をか
きだす。このとき、回動蓋１７は、回動軸１５を支点と
して返却受け容器１１の奥部に回動できるようになって
いる。

【０００６】従来、つり銭の供給や、例えば一日の売り
上げ分の貨幣の回収などを行うには、本体１から扉５を
開放することによって、つり銭を供給したり、もしくは
金庫１３内に収容されている貨幣を取出している。ま
た、コインメカニズム７に収容されているつり銭は、扉
５を開放した状態で一旦、返却受け容器１１に排出し
て、返却受け容器１１からコインメカニズム７に収容さ
れているつり銭をかきだして取るという作業によって行
っている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、扉５に
固定されている返却シュート９と返却受け容器１１と
は、これらが互いに接近しているため、返却受け容器内
１１につり銭を排出してつり銭の回収する際に、扉５の
外側からつり銭取出開口５ａを通して返却受け容器１１
内に指を差し入れ、つり銭を外にかきだすという作業が
必要であるため、回収作業に手間がかかるという問題が
ある。

【０００８】それ故に、本発明の課題は、扉を開放した
ときに、容易につり銭の回収ができるようにした銭回収
装置を備えている自動販売機を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、自動販
売機本体と、該本体内を仕切る内壁と、該内壁に所定間
隔をもって対向しかつ該内壁に対して開閉可能に前記本
体に取り付けた扉とを含み、前記扉及び前記内壁間に
は、購買者が投入した貨幣に対して商品の値段を差し引
いたつり銭を排出するコインメカニズムと、該コインメ
カニズムから前記つり銭の排出を下方へ導く返却シュー
トと、該返却シュートによって導かれた前記つり銭を前
記購買者に返却するよう前記返却シュートの下方に設け
た返却受け容器と、前記購買者が投入した前記貨幣を収
容する金庫とが前記扉に取付けられている自動販売機に
おいて、前記扉が閉じているときには、前記返却シュー
トが前記返却受け容器に位置付けられてるとともに前記
内壁及び前記間で前記返却シュートの移動が阻止されて
おり、前記扉を開放したときには、前記返却シュートの
阻止状態が解除されることによって前記返却シュートが
移動可能な状態となったときに前記返却シュートを前記
金庫側へ位置付けるつり銭回収装置を有し、該つり銭回
収装置は、前記金庫側及び前記扉側への前記返却シュー
トの移動をガイドするよう前記扉に支持したガイド部材
を有していることを特徴とするつり銭回収装置を備えて
いる自動販売機が得られる。

【００１０】また、本発明によれば、前記扉及び前記内
壁間には、前記扉が閉じられているときに前記返却シュ
ートを前記返却受け容器に位置付け、かつ前記扉を開放
したときに前記返却シュートを前記金庫側に位置付ける
よう前記返却シュートの移動方向で前記返却シュートを
移動させる弾性部材を設けたことを特徴とするつり銭回
収装置を備えている自動販売機が得られる。

【００１１】また、本発明によれば、前記ガイド部材に
は、前記扉及び前記内壁間には、前記扉が閉じられてい
るときに前記返却シュートを前記返却受け容器に位置付
け、かつ前記扉を開放したときに前記返却シュートを前
記金庫側に位置付けるよう前記返却シュートの移動方向
で前記返却シュートを移動させ前記返却シュートの移動
動方向で伸縮自在に巻着させた弾性部材を設けたことを
特徴とするつり銭回収装置を備えている自動販売機が得
られる。

【００１２】さらに、本発明によれば、前記返却シュー
トは、前記ガイド部材にガイドされて移動するガイド保
持部を有していることを特徴とするつり銭回収装置を備
えている自動販売機が得られる。

【００１３】

【作用】つり銭回収装置は、扉が閉じているときには返
却シュートが返却受け容器に位置付けられてるとともに
内壁及び間で返却シュートの移動が阻止されており、扉
を開放したときには返却シュートの阻止状態が解除され
た状態で返却シュートを移動可能としたときに返却シュ
ートを金庫側へ位置付ける。ガイド部材は、金庫側及び
扉側への返却シュートの移動をガイドするよう扉に支持
されており、扉及び内壁間には、弾性部材が設けられて
おり、扉が閉じられているときに返却シュートを返却受
け容器に位置付け、かつ扉を開放したときに返却シュー
トを金庫側に位置付けるよう返却シュートの移動方向で
返却シュートを移動させる。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は、本発明のつり銭回収装置
を備えている自動販売機の一実施の形態例を示し、図２
は、つり銭回収時の状態を示している。なお、図３に示
した従来の自動販売機の構成と同じ部分には同じ符号を
付して説明の一分を省略する。

【００１５】図１を参照して、本発明の銭回収装置を備
えている自動販売機は、扉５を閉じた状態で内壁３及び
扉５の内面間で返却シュート９の移動が阻止されてお
り、扉５を開放したときに返却シュート９の阻止状態が
解除され、解除された状態で返却シュート９が移動可能
となったときに返却シュート９のシュート開口部９ａを
金庫１３側へ位置付けるつり銭回収装置を有している。

【００１６】即ち、返却シュート９はつり銭回収装置に
よって移動可能なものである。つり銭回収装置は、金庫
１３側及び扉５側への返却シュート９の移動をガイドす
るように扉５に支持したガイド部材２１を有している。
ガイド部材２１は、棒形状体もしくは、レール形状体の
ものであって、一本もしくは二本で構成されている。ま
た、ガイド部材２１は扉５に一端が支持されており、扉
５が閉じられている状態ではガイド部材２１の他端が内
壁３の近傍にまでのびている。

【００１７】扉５が閉じているとき、返却シュート９の
下部に形成されてるシュート開口部９ａは、返却受け容
器１１に位置付けられてる。この際、内壁３及び扉５の
内面間には、内壁３と扉５の内面とによって返却シュー
ト９の上部が挟まれており、返却シュート９が内壁３と
扉５の内面との方向への移動が阻止されている。扉５を
開放したとき、返却シュート９は、図２に示すように、
内壁３側に大きく隙間ができるため阻止状態が解除さ
れ、返却シュート９が内壁３側に移動可能となりシュー
ト開口部９ａを金庫１３側へ位置付けることができる。

【００１８】返却シュート９は、ガイド部材２１にガイ
ドされて移動する一対のガイド保持部２３を有してい
る。さらに、扉５及び内壁３間には、扉５が閉じられて
いるときにシュート開口部９ａを返却受け容器１１に位
置付け、かつ扉５を開放したときにシュート開口部９ａ
を金庫１３側に位置付けるよう移動方向で返却シュート
９を移動させるように弾性部材２７が設けられている。

【００１９】扉５及び一方のガイド保持部２３間のガイ
ド部材２１部分には、移動方向で伸縮自在に弾性部材２
７が巻着されている。この実施の形態例では、弾性部材
２７としてコイルバネが採用されているが、コイルバネ
に代えて、弾性可能な板バネ、ゴム材、樹脂材等を採用
してもよい。

【００２０】扉５が閉じているときには、即ち、自動販
売機による商品が販売される状態ででは、返却シュート
９のシュート開口部９ａが返却受け容器１１に位置付け
られてる。この際、内壁３及び扉５の内面間には、内壁
３と扉５の内面とによって返却シュート９の移動が阻止
されている。購入者によって投入された貨幣は、コイン
メカニズム７によって判断され、つり銭を必要とする場
合には、従来と同様に図１の矢印Ａで示すように、コイ
ンメカニズム７、返却シュート９、返却受け容器１１へ
とつり銭が排出される。

【００２１】さらに、コインメカニズム７のつり銭を回
収する場合には、扉５を開放する。扉５を開放すると返
却シュート９の阻止状態は解除される。このとき返却シ
ュート９は、弾性部材２７によって内壁３側に押される
ことから、自動的に移動してシュート開口部９ａを金庫
１３側へ位置付ける。上記扉５の開放操作によって、コ
インメカニズム７のつり銭は、図２の矢印Ｂで示すよう
に、返却シュート９から金庫１３へと排出される。

【００２２】なお、弾性部材２７は、内壁３と返却シュ
ート９との間に設けられていても、扉５が開くと同時
に、この弾性部材２７が返却シュート９を内壁３側へ引
き寄せることによって返却シュート９を金庫１３側へ移
動するように構成することもできる。この場合、扉５を
閉じると、弾性部材２７は縮小する向きに短縮し、返却
シュート９が扉５及び内壁３間に挟まれた状態で返却受
け容器１１上に位置付けられる。

【００２３】この実施の形態例では、弾性部材２７を用
いずに、返却シュート９を人手によって金庫１３側に移
動するようにしてもよく、扉５を閉じれば返却シュート
９を返却受け容器１１上に位置付けることができる。ま
た、ガイド部材２１を一端側から他端側に向けて下降す
るように設けると、扉５を開いたときに返却シュート９
の自重によって自動的にスライド部材２１に沿って滑る
ように移動するようにスライドさせる構成としてもよ
い。

【００２４】

【発明の効果】以上、実施の形態例によって説明したよ
うに、本発明のつり銭回収装置を備えている自動販売機
によると、返却シュートを弾性部材によって扉及び内壁
間のガイド部材によって前後方向へ移動させることで、
コインメカニズム内のつり銭を金庫へ回収することがで
きるため、容易につり銭の回収が可能となる。

【００２５】また、つり銭回収装置には、ガイド部材に
弾性部材を設けると、返却シュートを弾性部材、扉及び
内壁間のガイド部材によって返却シュートを前後方向へ
移動させることができ、コインメカニズム内のつり銭を
金庫へ自動的に回収することができるため、容易につり
銭の回収が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の銭回収装置を備えている自動販売機の
一実施の形態例を示す要部の断面図である。

【図２】図１に示したつり銭回収装置を備えている自動
販売機において、つり銭回収時の状態を示す断面図であ
る。

【図３】従来の自動販売機の要部を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 自動販売機本体 ３ 内壁 ５ 扉 ７ コインメカニズム ９ 返却シュート １１ 返却受け容器 １３ 金庫 ２１ ガイド部材 ２３ ガイド保持部 ２７ 弾性部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動販売機本体と、該本体内を仕切る内
   壁と、該内壁に所定間隔をもって対向しかつ該内壁に対
   して開閉可能に前記本体に取り付けた扉とを含み、前記
   扉及び前記内壁間には、購買者が投入した貨幣に対して
   商品の値段を差し引いたつり銭を排出するコインメカニ
   ズムと、該コインメカニズムから前記つり銭の排出を下
   方へ導く返却シュートと、該返却シュートによって導か
   れた前記つり銭を前記購買者に返却するよう前記返却シ
   ュートの下方に設けた返却受け容器と、前記購買者が投
   入した前記貨幣を収容する金庫とが前記扉に取付けられ
   ている自動販売機において、 前記扉が閉じているときには、前記返却シュートが前記
   返却受け容器に位置付けられてるとともに前記内壁及び
   前記扉間で前記返却シュートの移動が阻止されており、
   前記扉を開放したときには、前記返却シュートの阻止状
   態が解除されることによって前記返却シュートが移動可
   能な状態となったときに前記返却シュートを前記金庫側
   へ位置付けるつり銭回収装置を有し、該つり銭回収装置
   は、前記金庫側及び前記扉側への前記返却シュートの移
   動をガイドするよう前記扉に支持したガイド部材を有し
   ていることを特徴とするつり銭回収装置を備えている自
   動販売機。
2. 【請求項２】 請求項１記載のつり銭回収装置を備えて
   いる自動販売機において、前記扉及び前記内壁間には、
   前記扉が閉じられているときに前記返却シュートを前記
   返却受け容器に位置付け、かつ前記扉を開放したときに
   前記返却シュートを前記金庫側に位置付けるよう前記返
   却シュートの移動方向で前記返却シュートを移動させる
   弾性部材を設けたことを特徴とするつり銭回収装置を備
   えている自動販売機。
3. 【請求項３】 請求項１記載のつり銭回収装置を備えて
   いる自動販売機において、前記ガイド部材には、前記扉
   及び前記内壁間には、前記扉が閉じられているときに前
   記返却シュートを前記返却受け容器に位置付け、かつ前
   記扉を開放したときに前記返却シュートを前記金庫側に
   位置付けるよう前記返却シュートの移動方向で前記返却
   シュートを移動させるよう前記返却シュートの移動動方
   向で伸縮自在に巻着させた弾性部材を有していることを
   特徴とするつり銭回収装置を備えている自動販売機。
4. 【請求項４】 請求項１、２又は３記載のつり銭回収装
   置を備えている自動販売機において、前記返却シュート
   は、前記ガイド部材にガイドされて移動するガイド保持
   部を有していることを特徴とするつり銭回収装置を備え
   ている自動販売機。