JPH0923134A - 多段接続型弾性表面波フィルタ - Google Patents
多段接続型弾性表面波フィルタInfo
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- JPH0923134A JPH0923134A JP19250395A JP19250395A JPH0923134A JP H0923134 A JPH0923134 A JP H0923134A JP 19250395 A JP19250395 A JP 19250395A JP 19250395 A JP19250395 A JP 19250395A JP H0923134 A JPH0923134 A JP H0923134A
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Abstract
ルタの欠点を除去するためになされたものであって、外
付容量部品を不要とし、或いは圧電基板の大型化を招く
静電容量形成用IDT電極指などを排除し、小型化に適
した多段接続多重モードSAWフィルタを提供すること
を目的とする。 【構成】上記目的を達成するため本発明は、圧電基板上
にIDTと該IDTの両側に表面波エネルギを十分に閉
じ込めるための反射器を設け、音響結合効果を用いて構
成した二重モードSAWフィルタを多段接続する弾性表
面波フィルタにおいて、段間結合用に必要とする容量
を、必然的に備えられる反射器の一部あるいは全部を利
用して形成することを特徴としたものである。
Description
タに関し、特にIDTと反射器を備えた弾性表面波素子
複数を多段接続する際に必要となる、所要値の静電容量
を同一基板上に設けた反射器を用いて構成した弾性表面
波フィルタに関する。
領域に於いて多重モードSAWフィルタと称する共振器
型のSAWフィルタが実用に供されている。この種のS
AWフィルタは複数のインタディジタルトランスジュー
サ(以下IDTと言う)をSAWの伝搬方向に沿って近
接配置し、或いは伝搬方向と垂直方向に並列に近接配置
し、これらが励起する表面波が前記IDTの両側に配置
した反射器によってとじ込められ、IDT間で音響結合
した際に生起するモードの相異なる2つ以上の波動の共
振周波数を利用しフィルタを構成したものである。表面
波の伝搬方向に生起されるモードの音響結合を用いたフ
ィルタを縦結合多重モードSAWフィルタ(特公平3ー
51330)と称し、伝搬方向と垂直方向に並列に生起
されるモードの結合を利用したフィルタは横結合多重モ
ードSAWフィルタ(特公平2ー16613)と呼称さ
れている。この内最も簡単な二つのモード利用する二重
モードSAWフィルタでは、二つの共振周波数の差の二
倍がほぼフィルタの通過帯域幅に等しくなるように構成
される。
においては、中心周波数f0、通過帯域幅Bを設定する
と周波数配列が一意的に決まるが、該フィルタの入出力
インピーダンスは、圧電板上に構成するIDT対数、I
DT形状等によって定まる。更に、表面波共振子のQ
値、容量比rは圧電材料、切断カットを特定するとID
T対数、該IDTの電極膜厚に大きく依存することが知
られている(特開昭57ー170615)。
の伝搬方向を直交する方向に2段接続した横結合二重モ
ードSAWフィルタではその段間に静電容量を並列に挿
入し、その容量値を選択することによって反共振周波数
を調整する。SAW共振子は鏡面仕上げした圧電板上
に、アルミニューム(Al)などの金属を蒸着、あるい
はスパッタ等の方法により全面電極膜を作り、更にフォ
トエッチング手法でIDT電極及び反射器を形成し、こ
れらのバスバーからのリード線をパッケージの端子とボ
ンディング等で配線して完成する。SAWフィルタ間に
並列に挿入される静電容量としては、チップコンデンサ
を用いてもよいし、或いはSAWフィルタと同一基板上
に対向電極を形成したコンデンサを用いてもよい。ここ
では横結合多重モードフィルタを例に説明するが、縦結
合多重モードフィルタの場合もSAW共振子の音響結合
方法が異なるだけで、他は全く同じである。
Wフィルタの構成例を示す図である。この図において2
0は基本単位の二重モードフィルタで、圧電板1上にI
DT2とIDT3を横結合が励起される様にSAW伝搬
方向に直角に近接配置し、該IDT2、3の両端に反射
器4、5を設けると共に、IDT2、3及び両反射器
4、5の中央のバスバーを連結して共通リードとし接地
したものである。更に30は該二重モードSAWフィル
タ20と同一構成の二重モードSAWフィルタであって
これら20と30を表面波の伝搬方向に直交して配置し
両者の連結段とアース間にコンデンサ16を接続したも
のである。
Wフィルタの他の例を示すもので、この例では、多段接
続部とアース間に接続するコンデンサの代わりに、互い
に交叉するIDT電極パターンによって静電容量17を
形成したものである。このコンデンサはSAW共振子の
反共振周波数を設計より算出された反共振周波数に合致
するように調整し、所望のフィルタ特性を実現するため
のものであり、このことはよく知られている。
段接続型二重モードSAWフィルタではフィルタパッケ
ージに入出力端子及びアース端子の外に静電容量を付加
する端子と静電容量等を配置するスペースが必要であ
り、さらにワイヤーボンディングが必要である。またフ
ィルタの段間部は一般にインピーダンスが高く所謂ホッ
ト端子となるが、この部分にリード端子を接続すると、
電気的及び電磁波的漏洩のため高い減衰量が確保できな
くなるという欠点があった。また部品点数が増えればそ
れだけ信頼性が落ちることは言うまでもない。また図3
(b)に示す例では静電容量を形成する容量用電極指を
配置するためのスペースが必要となり、圧電基板が大き
くなり、フィルタ自体の小型化を阻害する要因となるの
みならず同じ大きさの圧電板からできるだけ多くのSA
Wデバイスを作り、コストを低減する上でも不都合であ
った。
多重モードSAWフィルタの欠点を除去するためになさ
れたものであって、外付容量部品を不要とし、或いは圧
電基板の大型化を招く静電容量形成用IDT電極指など
を排除し、小型化に適した多段接続多重モードSAWフ
ィルタを提供することを目的とする。
基板上にIDTと該IDTの両側に表面波エネルギを十
分に閉じ込めるための反射器を設け、音響結合効果を用
いて構成した二重モードSAWフィルタを多段接続する
弾性表面波フィルタにおいて、段間結合用に必要とする
容量を、必然的に備えられる反射器の一部あるいは全部
を利用して形成することを特徴としたものである。
明を詳細に説明する。図1(a)は本発明に係わる二段
縦続横結合二重モードSAWフィルタの一実施例を示す
模式図である。同図において1は表面研磨した圧電板で
あって、その表面上に蒸着或いはスパッタなどの手法に
よりAlあるいは銅を混合したAlなどの金属膜を形成
した後、フォトエッチング技法で所望形状のIDT、反
射器、リード配線などを同時に形成したものである。形
成した後、この例では、2個のIDT2、3をSAWの
伝搬方向と直交するように近接配置し、これらの両端に
反射器4、5を配置すると共に、IDT2、3及び反射
器4の中央のバスバー9、10を連結することによって
共通バスバーとしアース端子11に接続する。このよう
な2つの二重モードSAWフィルタ20と30とを同一
圧電板上に形成するが、この例では両者の反射器5’と
反射器5とが異なっている。即ち、二重モードSAWフ
ィルタ20は反射器5を含めて、前記図3(a)に示し
たものと同じであるが、他方の二重モードSAWフィル
タ30の反射器5’は櫛歯状IDTを互いに交叉するよ
うに対峙させ、夫々のIDTを一つおきにその端部を連
結すると共に、一方の連結リードをアースにまた他方の
リードを2つの二重モードSAWフィルタの従属接続部
に結合したものである。
に対峙するIDT相互間に静電容量が形成される。従っ
て、この静電容量が所望値となるようにIDTの対数、
IDTの交叉長等を設定すれば、前記図3(a)または
(b)に設けたコンデンサ16及び17が不要となる。
即ち反射器で生ずる静電容量は2つの二重モードSAW
フィルタ20、30の中間に並列に入り、SAW共振子
の反共振周波数を任意に偏移することができる。本発明
によれば、反射器5’は本来の表面波の反射機能、即ち
表面波の振動エネルギを閉じ込める作用と、圧電板上の
IDT電極指間で生じる静電容量の作用を同時に合わせ
持ち、部品点数の削減を図りまた中点8への接続配線幅
も細くでき、多段接続二重モードSAWフィルタが極め
て小型にできる。
圧電板1、IDT2、3、2’及び3’、反射器4、
5、4’及び5’などは図1(a)と同様な電極構成で
あるが、この例が図1(a)と異なる点は、反射器の構
造である。即ち、二重モードSAWフィルタ20及び3
0の段間に必要な結合容量を4つの反射器4、5、4’
及び5’夫々に分担させた点である。この例では、静電
容量を等分に分担させているが、これに限定する必要は
ない。この実施例の様に各反射器4、4’、5、5’の
IDT電極指の一部を他と独立させると共に、独立した
IDTを互いに連結すれば静電容量が対称に作られる。
この例のように複数の反射器を利用すれば、狭帯域SA
Wフィルタのような大きな並列容量が必要な場合に適し
ている。
成される静電容量は、仕様に基づいて算出される電気容
量に合致するよう構成される。圧電板上のIDT電極指
による静電容量Cは
はIDTの対数、εは圧電基板の誘電率である。誘電率
εは圧電材料により一意的に決まるため、IDTにより
可変できるパラメータはIDTの対数と電極交叉長であ
る。
該IDTの厚みは、SAW共振子のQ値を最大に、容量
比を最小になるよう設計されていた。二重モードSAW
フィルタの挿入損失はSAW共振子のQ値に逆比例し、
また共振子型SAWフィルタの最大帯域幅も容量比rに
逆比例することは良く知られている。上記のようにQ値
或いは容量比rを最適化設計すると、設計された反射器
をそのままの状態で静電容量として兼用しても多段接続
用結合容量値と一致しない。そこで、本発明に実施にあ
たっては、式(1)に於いてIDTの静電容量は対数と
交叉長に比例し、フィルタの設計で算出された結合容量
が小さい場合、反射器の一部を用いるか交叉長を短く形
成すれば静電容量は小さくなり、逆に結合容量が大きい
場合は前記SAWフィルタの複数の反射器を用いて所用
の静電容量を形成すればよい。
を表面波の反射機能と同時に静電容量を有するように形
成した実施例であり、図1(b)は4つ反射器の一部を
利用し静電容量を対称的に形成した実施例であるが、更
に、反射器を利用して静電容量を構成する方法は種々考
えられる。例えば、図2(a)及び(b)に示すように
反射器の構造を工夫することができる。同(a)は電極
指を2本づつ接続して構成し、図2(b)は正極と負極
の間に浮き電極を配置するようにしたものである。図1
(a)、(b)に比較して、図2(a)、(b)の長所
は、発生する不要波の周波数を所望とする周波数範囲か
ら遠ざけられる点にある。実験によると図1(a)、
(b)でも不要波の影響はなかった。この様に、本発明
の反射器兼静電容量IDTを用いれば、フィルタ設計よ
り算出される結合容量に静電容量を精度よく一致させ、
多段接続二重モードSAWフィルタの帯域特性を設計通
りに作り上げることができる。
ードSAWフィルタだけを例にとり、反射器を如何にし
て多段接続用の結合容量に兼用するかを説明したが、本
発明はこれに限ることなく、横結合三重モード、縦結合
二重モード、縦結合三重モードSAWフィルタに容易に
適用できる。また圧電基板として水晶、LiTaO3、
LiNbO3、圧電セラミック等に適用可能であること
は自明である。
のであるから、多重モードSAWフィルタの両側の反射
器をIDT型電極指で構成し、これの一部または全部で
静電容量を形成させ、且つ多段接続部とアース電位に蒸
着パターン等で極めて容易に接続して結合容量を付加で
きるため、多重モードSAWフィルタを小型化、低コス
ト化する上で著しい効果がある。
の一部または全部に静電容量を有するように構成した模
式図。
つを代表して示す模式図。
フィルタの従来の構成例を示す模式図。
Claims (3)
- 【請求項1】圧電基板上にIDTと該IDTの両側に配
置した反射器とからなる弾性表面波素子を多段接続した
弾性表面波フィルタにおいて、前記反射器の少なくとも
1つの一部を他の反射器用電極指と分離することによっ
て、双方間に静電容量を持たせ、一方をアース電位に他
方を多段接続部に接続したことを特徴とする多段接続型
弾性表面波フィルタ。 - 【請求項2】前記表面波素子の少なくとも1つの反射器
の全部を2つに分離することによって互いに静電容量を
持たせたことを特徴とする請求項1記載の多段接続型弾
性表面波フィルタ。 - 【請求項3】前記反射器全てについて夫々の反射器の一
部あるいは全部を静電容量を有する電極指としたことを
特徴とする請求項1または2記載の多段接続型弾性表面
波フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19250395A JP3400897B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 多段接続型弾性表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19250395A JP3400897B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 多段接続型弾性表面波フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0923134A true JPH0923134A (ja) | 1997-01-21 |
JP3400897B2 JP3400897B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=16292389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19250395A Expired - Fee Related JP3400897B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 多段接続型弾性表面波フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3400897B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017076903A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 京セラ株式会社 | 弾性波素子、分波器および通信装置 |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP19250395A patent/JP3400897B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017076903A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 京セラ株式会社 | 弾性波素子、分波器および通信装置 |
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JP3400897B2 (ja) | 2003-04-28 |
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