JPH09230166A - 波長可変フィルタ装置 - Google Patents

波長可変フィルタ装置

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JPH09230166A
JPH09230166A JP3518696A JP3518696A JPH09230166A JP H09230166 A JPH09230166 A JP H09230166A JP 3518696 A JP3518696 A JP 3518696A JP 3518696 A JP3518696 A JP 3518696A JP H09230166 A JPH09230166 A JP H09230166A
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JP
Japan
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polarized light
tunable filter
wavelength tunable
liquid crystal
light
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JP3518696A
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Inventor
Kingo Kasama
金吾 笠間
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長多重された光信号から任意の光信号を取
り出す波長可変フィルタ装置において、複雑なアライメ
ント作業を省略でき、より高精度に光信号を取り出せる
ようにする。 【解決手段】 偏光分離素子13で分離された一方の偏
光光LP は、ミラー14,15,16,17の順で反射
して偏光分離素子13に入射し、他方の偏光光L S は、
ミラー17,16,15,14の順で反射して偏光分離
素子13に入射する。このとき、偏光光LP および偏光
光LS は、同一の光路を進行する。光路の中間位置に
は、液晶波長可変フィルタ18が設けられている。この
液晶波長可変フィルタ18を透過するときの偏光光LP
および偏光光LS は、互いに同じ偏光面を有する偏光光
P1および偏光光LS2の状態にあり、さらに同一光路を
逆向きに通過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長多重された光信
号から任意の光信号を取り出す波長可変フィルタ装置に
関し、特に波長可変フィルタのデバイスとして液晶波長
可変フィルタを用いた波長可変フィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信において、伝送容量の高密
度化のために波長多重通信(WDM)の研究が盛んに行
われている。この波長多重通信においては、波長可変フ
ィルタが重要なデバイスとなる。波長可変フィルタに
は、メカニカルグレーティング、マッハツェンダー干渉
計、音響光学フィルタ、液晶を充填したファブリペロー
干渉計等がある。この中でホモジニアスに配向した液晶
を充填したファブリペロー干渉計は、液晶フィルタと呼
ばれ、広可変帯域、小型、低電圧駆動等の優れた特徴を
有している。
【0003】ただし、この液晶フィルタの特性は、入射
光の偏光状態によって大きく変化する。このため、従来
は、特開平4−140714号公報に示されるように、
偏波無依存性を図った波長可変フィルタ装置が考えられ
ている。
【0004】図6は従来の偏波無依存性を図った波長可
変フィルタ装置の原理図である。この波長可変フィルタ
装置では、液晶フィルタである波長可変フィルタ62へ
の入射光L00を、複屈折プリズム61でP偏光の光L0P
とS偏光の光L0Sとに分離する。そして、光L0Pはその
まま波長可変フィルタ62に入射し、光L0Sは半波長板
63を透過する。光L0Sは、半波長板63によって偏光
面がπ/2回転してP偏光に変換されて波長可変フィル
タ62に入射する。波長可変フィルタ62を透過した光
のうち、光L0Pはそのまま複屈折プリズム64に入射す
る。一方、光L 0Sは、半波長板65を透過して偏光面が
π/2回転し、元のS偏光に戻されてから複屈折プリズ
ム64に入射する。複屈折プリズム64は、これらの2
つの光L 0P,L0Sを合波して出射する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この波長可
変フィルタ装置では、光L0Pおよび光L0Sが、波長可変
フィルタ62内をそれぞれ異なる経路L01,L02で透過
する。このとき、経路L 01,L02の長さが異なると、波
長可変フィルタ62を透過した後の光L0Pおよび光L0S
の波長にズレが生じる。この波長のズレが大きいと、透
過スペクトルの幅が広くなってしまう。そこで十分な精
度を得るには、例えば、波長可変フィルタ62の厚さが
12μmであれば、経路L01,L02の長さの差は10n
m程度以下に押さえる必要がある。
【0006】ところが、実際の波長可変フィルタ62
は、2枚の基板62aおよび62bを貼り合わせて形成
されているため、経路L01,L02の長さの差を10nm
程度以下に押さえるには、基板62aおよび基板62b
をできるだけ平行に貼り合わせなくてはならない。しか
し、基板62aおよび基板62bを平行に貼り合わせる
ことは、技術的にほとんど不可能である。したがって、
従来は、波長可変フィルタ62を、光L0Pおよび光L0S
に垂直な面内でアライメントし、経路L01,L02が同じ
長さになる位置を探すようにしていた。このため、作業
が繁雑となっていた。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、複雑なアライメント作業を省略でき、より高
精度に光信号を取り出すことのできる波長可変フィルタ
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、波長多重された光信号から任意の光信号
を取り出す波長可変フィルタ装置において、入射用光フ
ァイバからの入射光をP偏光(水平偏光)光とS偏光
(垂直偏光)光とに分離し、前記P偏光光を第1の向き
に、また前記S偏光光を第2の向きにそれぞれ出射する
一方、前記第1の向きと逆向きに前記S偏光光が、また
前記第2の向きと逆向きに前記P偏光光がそれぞれ入射
された場合には、前記入射されたS偏光光およびP偏光
光を結合して出射用光ファイバ側に出射するように構成
される偏光分離素子と、前記偏光分離素子から前記第1
の向きに出射された前記P偏光光および前記第2の向き
に出射された前記S偏光光を反射させながら同一の光路
を互いに逆向きに進行させ、前記P偏光光を前記第2の
向きと逆向きに、前記S偏光光を前記第1の向きと逆向
きにそれぞれ前記偏光分離素子に入射させるさせるよう
に設置される複数のミラーと、前記光路上に設けられる
液晶波長可変フィルタと、前記光路上に設けられ、前記
P偏光光およびS偏光光を同一の偏光方向の偏光光に調
整して前記液晶波長可変フィルタに通過させるととも
に、前記液晶波長可変フィルタの通過後に再び前記P偏
光光およびS偏光光に戻す複数の偏光面回転素子と、を
有することを特徴とする波長可変フィルタ装置が提供さ
れる。
【0009】このような波長可変フィルタ装置では、入
射用光ファイバからの入射光は、偏光分離素子により、
P偏光光とS偏光光とに分離され、P偏光光は第1の向
きに、またS偏光光は第2の向きにそれぞれ出射され
る。これらのP偏光光およびS偏光光は、複数のミラー
によって、反射しながら同一の光路を互いに逆向きに進
行し、P偏光光は第2の向きと逆向きに、S偏光光は第
1の向きと逆向きにそれぞれ偏光分離素子に入射する方
向に進行する。
【0010】この途中、P偏光光およびS偏光光は、複
数の偏光面回転素子によって同一の偏光方向の偏光光に
調整され、液晶波長可変フィルタを通過し、液晶波長可
変フィルタの通過後には、複数の偏光面回転素子の作用
によって再びP偏光光およびS偏光光に戻り、それぞれ
P偏光光は第2の向きと逆向きに、S偏光光は第1の向
きと逆向きに偏光分離素子に入射する。
【0011】偏光分離素子は、入射されたS偏光光およ
びP偏光光を結合して出射用光ファイバ側に出射する。
このように、入射光は、P偏光光とS偏光光とに分離さ
れ、複数の偏光面回転素子によって同一の偏光方向の偏
光光に調整されて液晶波長可変フィルタを通過するの
で、偏波依存が生じない。また、P偏光光およびS偏光
光は、同一の光路を逆向きに進行しながら液晶波長可変
フィルタを通過するので、液晶波長可変フィルタ内での
透過経路の長さおよび方向を同じにできる。よって、複
雑なアライメントを必要とせずにP偏光光およびS偏光
光の出力波長を揃えることができ、より高精度に光信号
を取り出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一形態を図面に基
づいて説明する。図1は本形態の波長可変フィルタ装置
の原理図である。波長可変フィルタ装置10全体は、図
示されていない基台上に固定されている。波長可変フィ
ルタ装置10には、入射用光ファイバ11と出射用光フ
ァイバ12が互いに直角になるように取り付けられてい
る。入射用光ファイバ11の出射側端部には、コリメー
トレンズ11aが固定されている。このコリメートレン
ズ11aの作用によって、入射用光ファイバ11から1
00μm程度の径を持つ平行光Lが出射される。一方、
出射用光ファイバ12の出射側端部にもコリメートレン
ズ12aが固定されている。コリメートレンズ12a
は、偏光分離素子13からの光LM を平行光にして出射
用光ファイバ12に入射させる。
【0013】入射用光ファイバ11、出射用光ファイバ
12の各軸芯の延長線が交わる位置には、偏光分離素子
13が設けられている。偏光分離素子13は、入射した
光Lを、P偏光成分を持つ偏光光LP とS偏光成分を持
つ偏光光LS とに分離する。そして、偏光光LP を直進
させ、もう一方の偏光光LS を90°反射させて出射す
る。ここでは、偏光光LP の方向を第1の向き、偏光光
S の方向を第2の向きと呼ぶ。
【0014】波長可変フィルタ装置10には、4枚のミ
ラー14,15,16,17が設けられている。ミラー
14,15,16,17は、その位置や向きが微調整可
能になっている。そして、これらミラー14,15,1
6,17は、偏光光LP をミラー14,15,16,1
7の順で反射して第2の向きと逆向きに偏光分離素子1
3に入射させ、かつ偏光光LS をミラー17,16,1
5,14の順で反射して第1の向きと逆向きに偏光分離
素子13に入射させるように設置、および調整がなされ
ている。
【0015】より具体的には、偏光分離素子13からミ
ラー14の反射面までの距離と、偏光分離素子13から
ミラー17の反射面までの距離とが同じになるように設
けられている。また、ミラー14の反射面からミラー1
5の反射面までの距離と、ミラー17の反射面からミラ
ー16の反射面までの距離とが同じになるように設けら
れている。
【0016】さらに、ミラー14およびミラー17は、
入射光と反射光とが90°の関係になるようにそれぞれ
反射面の向きが調整され、ミラー15およびミラー16
は、入射光と反射光とが45°の関係になるようにそれ
ぞれ反射面の向きが調整されている。
【0017】これにより、偏光光LP および偏光光LS
は、同一の光路を互いに逆の向きに進行する。なお、こ
こでは、視覚的に分かりやすくするために偏光光LP
よび偏光光LS を平行に示してあるが、実際にはこれら
は一致している。
【0018】偏光光LP および偏光光LS の光路上で、
かつミラー15およびミラー16の中間位置には、液晶
波長可変フィルタ18が設けられている。すなわち、液
晶波長可変フィルタ18は、ミラー14,15経由の偏
光分離素子13からの光路長と、ミラー17,16経由
の偏光分離素子13からの光路長とがほぼ一致する位置
に設けられている。
【0019】図2は液晶波長可変フィルタ18の具体的
な構成を示す側断面図である。液晶波長可変フィルタ1
8は、両外側から順に基板181,181、透明導電膜
182,182、誘電体ミラー183,183、液晶配
向膜184,184が積層され、中心にスペーサ186
を介してネマティック液晶185が封じ込められてい
る。透明導電膜182,182間には、電源回路187
に接続されており、この電源回路187からの供給電圧
に応じて、ネマティック液晶185の屈折率が変化し、
透過波長が変化する。
【0020】基板181,181は、15×15×6m
mの石英基板であり、この基板181,181に、厚さ
60nmの透明導電膜182,182がスパッタ法によ
り生成される。次いで、TiO2 とSiO2 との多層膜
からなる誘電体ミラー183,183が蒸着法により生
成される。この誘電体ミラー183,183の反射率は
97%程度である。誘電体ミラー183,183の上に
は、液晶配向膜184,184が厚さ60nm積層され
る。液晶配向膜184,184の表面は、互いに平行で
かつ反対向きにラビング処理されている。
【0021】こうして透明導電膜182,182、誘電
体ミラー183,183、液晶配向膜184,184が
形成された2枚の基板181,181を、12μmのス
ペーサ186を混ぜたシール剤を用いて貼り合わせ、基
板181,181が平行になるように調整した後、温度
150℃の環境に90分間置くことにより接着し、ネマ
ティック液晶185を充填し、リード線を接続すること
により、液晶波長可変フィルタ18全体が形成される。
【0022】図1に戻り、偏光分離素子13とミラー1
4との間には、偏光面回転素子としてのファラデー素子
19が設けられている。このファラデー素子19は、通
過する偏光光の偏光面をπ/4回転させる。偏光分離素
子13とミラー17との間には、偏光面回転素子として
のファラデー素子20および半波長板21が設けられて
いる。ファラデー素子20は、ファラデー素子19と同
様に、通過する偏光光の偏光面をπ/4回転させる。一
方、半波長板21は、通過する偏光光の偏光面をπ/2
回転させる。偏光分離素子13、ファラデー素子19,
20、および半波長板21は、実際には接着剤で貼り付
けることにより一体になっている。こうすることによ
り、波長可変フィルタ装置10全体を小型化することが
できる。
【0023】このような構成の波長可変フィルタ装置1
0では、まず、入射用光ファイバ11のコリメートレン
ズ11aから光Lが出射されると、この光Lは偏光分離
素子13に入射し、そこでP偏光成分の偏光光LP と、
S偏光成分の偏光光LS とに分離される。
【0024】偏光光LP は、偏光分離素子13をそのま
ま透過して第1の向きに進み、ファラデー素子19を通
過する。このとき、偏光光LP は、ファラデー素子19
の作用によって偏光面がπ/4回転し、偏光光LP1とな
る。この偏光光LP1は、ミラー14およびミラー15で
反射して液晶波長可変フィルタ18を透過する。液晶波
長可変フィルタ18は、偏光光LP1を波長分波して偏光
光LP2とする。この偏光光LP2は、ミラー16およびミ
ラー17で反射してファラデー素子20を通過する。こ
のとき、偏光光LP2は、ファラデー素子20の効果によ
って偏光面がπ/4回転してS偏光の偏光光LP3とな
り、半波長板21を通過する。そして、半波長板21に
よって、偏光光LP3は偏光面がπ/2回転してP偏波に
戻り、偏光光LP4となって第2の向きと逆向きに偏光分
離素子13に入射する。
【0025】一方、光Lから分離した偏光光LS は、第
2の方向に進み、半波長板21を通過するときに偏光面
がπ/2回転してP偏波の偏光光LS1となる。偏光光L
S1は、次にファラデー素子20を通過し、このときに偏
光面がπ/4回転して偏光光LS2となる。この時点で、
偏光光LS2の偏光面は、前述した偏光光LP1と同じ方向
の偏光面となっている。偏光光LS2は、ミラー17およ
びミラー16で反射して液晶波長可変フィルタ18を透
過する。
【0026】液晶波長可変フィルタ18は、偏光光LS2
を波長分波して偏光光LS3とする。このとき、偏光光L
S2は、液晶波長可変フィルタ18内では、逆方向から透
過する偏光光LP1と同一の光路を通る。このため、偏光
光LS2および偏光光LP1は、その光路長、偏光面方向等
の条件が同じ状態で液晶波長可変フィルタ18を透過す
る。したがって、両者の波長分波の特性はほぼ一致す
る。
【0027】液晶波長可変フィルタ18を透過した偏光
光LS3は、ミラー15およびミラー14で反射してファ
ラデー素子19を通過する。このとき、偏光光LS3は、
偏光面がπ/4回転してS偏波に戻り、偏光光LS4とな
る。偏光光LS4は、第1の向きと逆向きに偏光分離素子
13に入射する。
【0028】偏光分離素子13は、第1の向きと逆向き
に入射したS偏光の偏光光LS4を90°反射させるとと
もに、第2の向きと逆向きに入射したP偏光の偏光光L
P4を直進させる。これにより、偏光光LS4および偏光光
P4が合波して光LM となり、出射用光ファイバ12の
コリメートレンズ12aに入射する。
【0029】図3は本形態の波長可変フィルタ装置10
と従来の波長可変フィルタ装置との波長−透過率の計測
結果を比較する図であり、(A)は本形態の波長可変フ
ィルタ装置10の波長−透過率の測定結果を示す図、
(B)は図6の従来の波長可変フィルタ装置の波長−透
過率の測定結果を示す図である。ここでは、光源として
1.5μm帯のスーパールミネッセンスダイオードを用
いた。また、液晶波長可変フィルタの誘電体ミラーは、
上述したように本形態および従来ともに反射率が97%
のものを使用している。この場合、本形態の波長可変フ
ィルタ装置10では、図(A)に示すように、最大透過
率60%、ピークの半値幅0.7nmの特性R1が得ら
れた。
【0030】一方、従来の波長可変フィルタ装置では、
図(B)の特性R2に見られるように、最大透過率51
%、ピークの半値幅0.9nmとなり、精度が低下す
る。これは、従来の波長可変フィルタ装置では、図6で
説明したように、波長可変フィルタ61を透過するP偏
光光L0PとS偏光光L0Sとが、互いに別の光路を進むた
め、それぞれの特性R2a,R2bが一致しないからで
ある。ただし、波長可変フィルタ62の基板62a,6
2bの貼り付けを精度良く行い、アライメントも正確に
行えば、かなり高精度の結果が得られる。しかし、その
作業には手間がかかり、高度な技術を要していた。
【0031】これに対して、本形態の波長可変フィルタ
装置10では、入射光LをP偏光の偏光光LP とS偏光
の偏光光LS とに分離し、これらのLP ,LS を同一光
路上で進行させ、偏光面を同一方向に変換した状態で液
晶波長可変フィルタ18に透過させるようにしたので、
液晶波長可変フィルタ18の精度を従来ほど高める必要
がなく、かつ装置全体のアライメントも簡単でありなが
ら、より高い透過率が得られ、精度の良い波長分波を行
うことができる。
【0032】また、本形態では、偏光光LP および偏光
光LS の光路上で、かつミラー15およびミラー16の
中間位置に液晶波長可変フィルタ18を設けるようにし
たので、液晶波長可変フィルタ18に入射する偏光光L
P1および偏光光LS2の入射時のビーム径をほぼ同じにす
ることができる。これによって、挿入損失を低減するこ
とができ、透過率をより高めることができる。
【0033】図4は本形態の液晶波長可変フィルタ18
への印加電圧に対する波長可変フィルタ装置10のピー
ク波長の依存特性を示す図である。ここでは、駆動周波
数として10kHzを使用した。測定の結果、図に示す
ように、印加電圧を0Vから15Vまで変化させると、
ピーク波長が1.565μmから1.515μmまで5
0nmシフトした。
【0034】図5は本発明の波長可変フィルタ装置の変
形例を示す原理図である。ここでは、図1で示した波長
可変フィルタ装置10のファラデー素子19およびファ
ラデー素子20の位置を、液晶波長可変フィルタ18の
両側に設置したものであり、他の構成は波長可変フィル
タ装置10と同じである。したがって、同一の機能には
同一符号を付して説明を省略する。
【0035】この波長可変フィルタ装置10aでは、実
際には、ファラデー素子19およびファラデー素子20
によって液晶波長可変フィルタ18を挟み、これらを接
着剤によって貼り合わせている。このような構成によ
り、図1の波長可変フィルタ装置10と同様の効果を得
ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、入射光
をP偏光光とS偏光光とに分離し、複数の偏光面回転素
子によって同一の偏光方向の偏光光に調整して液晶波長
可変フィルタを通過させるようにしたので、液晶波長可
変フィルタの偏波依存性による特性変化をなくすことが
できる。また、P偏光光およびS偏光光を同一の光路を
逆方向に進行しながら液晶波長可変フィルタに通過させ
るようにしたので、液晶波長可変フィルタ内での透過経
路の長さおよび方向を同じにできる。よって、複雑なア
ライメントを必要とせずにP偏光光およびS偏光光の出
力波長を揃えることができ、より高精度に光信号を取り
出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本形態の波長可変フィルタ装置の原理図であ
る。
【図2】液晶波長可変フィルタの具体的な構成を示す側
断面図である。
【図3】本形態の波長可変フィルタ装置と従来の波長可
変フィルタ装置との波長−透過率の計測結果を比較する
図であり、(A)は本形態の波長可変フィルタ装置の波
長−透過率の測定結果を示す図、(B)は図6の従来の
波長可変フィルタ装置の波長−透過率の測定結果を示す
図である。
【図4】本形態の液晶波長可変フィルタへの印加電圧に
対する波長可変フィルタ装置の透過ピーク波長の依存特
性を示す図である。
【図5】本発明の波長可変フィルタ装置の変形例を示す
原理図である。
【図6】従来の偏波無依存性を図った波長可変フィルタ
装置の原理図である。
【符号の説明】
10 波長可変フィルタ装置 11 入射用光ファイバ 12 出射用光ファイバ 13 偏光分離素子 14,15,16,17 ミラー 18 液晶波長可変フィルタ 19,20 ファラデー素子 21 半波長板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長多重された光信号から任意の光信号
    を取り出す波長可変フィルタ装置において、 入射用光ファイバからの入射光をP偏光(水平偏光)光
    とS偏光(垂直偏光)光とに分離し、前記P偏光光を第
    1の向きに、また前記S偏光光を第2の向きにそれぞれ
    出射する一方、前記第1の向きと逆向きに前記S偏光光
    が、また前記第2の向きと逆向きに前記P偏光光がそれ
    ぞれ入射された場合には、前記入射されたS偏光光およ
    びP偏光光を結合して出射用光ファイバ側に出射するよ
    うに構成される偏光分離素子と、 前記偏光分離素子から前記第1の向きに出射された前記
    P偏光光および前記第2の向きに出射された前記S偏光
    光を反射させながら同一の光路を互いに逆向きに進行さ
    せ、前記P偏光光を前記第2の向きと逆向きに、前記S
    偏光光を前記第1の向きと逆向きにそれぞれ前記偏光分
    離素子に入射させるさせるように設置される複数のミラ
    ーと、 前記光路上に設けられる液晶波長可変フィルタと、 前記光路上に設けられ、前記P偏光光およびS偏光光を
    同一の偏光方向の偏光光に調整して前記液晶波長可変フ
    ィルタに通過させるとともに、前記液晶波長可変フィル
    タの通過後に再び前記P偏光光およびS偏光光に戻す複
    数の偏光面回転素子と、 を有することを特徴とする波長可変フィルタ装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶波長可変フィルタは、前記光路
    の中間位置に設けられていることを特徴する請求項1記
    載の波長可変フィルタ装置。
  3. 【請求項3】 前記偏光面回転素子は、ファラデー素子
    であることを特徴とする請求項1記載の波長可変フィル
    タ装置。
  4. 【請求項4】 前記偏光分離素子には、前記複数の偏光
    面回転素子のうちの少なくとも1つが貼り付けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の波長可変フィルタ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記液晶波長可変フィルタには、前記複
    数の偏光面回転素子のうちの少なくとも1つが貼り付け
    られていることを特徴とする請求項1記載の波長可変フ
    ィルタ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6717719B1 (en) * 2001-10-01 2004-04-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Coherent optical beam combination using double-coated glass mirrors/mirror pairs

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6717719B1 (en) * 2001-10-01 2004-04-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Coherent optical beam combination using double-coated glass mirrors/mirror pairs

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