JPH09229915A - バルク波音速及び厚さ測定方法並びに装置 - Google Patents

バルク波音速及び厚さ測定方法並びに装置

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JPH09229915A
JPH09229915A JP8036077A JP3607796A JPH09229915A JP H09229915 A JPH09229915 A JP H09229915A JP 8036077 A JP8036077 A JP 8036077A JP 3607796 A JP3607796 A JP 3607796A JP H09229915 A JPH09229915 A JP H09229915A
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JP
Japan
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sound velocity
bulk wave
thickness
wave sound
amplitude
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Application number
JP8036077A
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English (en)
Inventor
Ryohei Mogi
良平 茂木
Akira Ishiyama
亮 石山
Kinuko Nomura
衣子 野村
Yutaka Kashiwase
裕 柏瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート等の被検査体に対する測定の自
由度が高く、熟練を必要とせずに高精度でバルク波音速
及び被検査体の厚さ測定を可能とする。 【解決手段】 超音波送受波器12a,12bの位置を
被検査体10の一方の面側で変化させた際の多数の受信
波形信号を受信増幅器16、A/D変換器17を通じて
デジタル信号化してシステム制御部13中の波形記憶装
置13aで記憶する。記憶した多数の受信波形データを
コンピュータ19で、バルク波音速の関数として、時間
軸データから深さ軸のデータに変換し、横軸にバルク波
の音速を取り、かつ、縦軸に深さを取って受信波形の振
幅を黒色から白色の明暗で表して、表示器19aで画面
表示する。この画面図形に並べた明暗から、最大振幅の
明部の部分をカーソル又はポインタで抽出し、その最大
振幅を読み取って、バルク波音速の値及び被検査体の厚
さを同時に求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用して
被検査体の非破壊検査を行う際に、バルク波の音速及び
被検査体の厚さを測定するためのバルク波音速及び厚さ
測定方法並びに装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート、アスファルト、鉄
鋼、煉瓦及びプラスチック等の被検査体を超音波で非破
壊検査を行う場合、超音波の縦波、横波及び音速、各種
弾性定数並びに密度などの情報と供に、縦波や横波など
の被検査体の深部に向かって伝播し、かつ、反射して帰
ってくる反射波のバルク波音速を測定している。図3は
従来のバルク波音速測定装置を示す構成図である。
【0003】図3に於いて、このバルク波音速測定装置
では、被検査体1を挟んで、その表面に2個の超音波送
受波器2a,2bが配置される。主制御器3中の主同期
発生器3aが送出する同期信号に基づいて送受信機4中
のパルス発生器4aから超音波パルス信号を超音波送受
波器2aに入力し、ここから被検査体1に送信する。こ
の送信した超音波パルスが被検査体1内の深部に進行し
反射面まで伝播したバルク波を、超音波送受波器2bで
受波し、ここでの変換信号を送受信機4中の増幅器4b
を通じて主制御器3中のカウンタ3bに入力する。この
カウンタ3bではCPU3cの制御及び主同期発生器3
aからの同期信号に基づいてバルク波音速を計数して表
示器5で表示する。同時にオシロスコープ6で増幅器4
bから出力信号を同期信号に基づいて表示し、その波形
観測を行っている。
【0004】この場合、受信波形の立ち上がり部又はゼ
ロクロス点から被検査体1での超音波パルスの伝播時間
を読み取り、この伝播時間と超音波送受波器2a,2b
の間隔の変化距離とに基づいてバルク波音速を算出して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来例では、被検査体1に対する測定の自由度が無く、か
つ、測定誤差が多く、その測定に熟練が必要となる問題
点がある。即ち、図3に示すように被検査体1を挟ん
で、その表面に2個の超音波送受波器2a,2bを配置
する必要があるため、被検査体1の一方の表面のみにし
か超音波送受波器を配置できない場合、その測定が出来
ないと供に、予め被検査体1の厚さが判明していない場
合に、その測定が出来ない。
【0006】図4は立ち上がり部が不鮮明な受信波形を
説明するための図である。図4に示すように受信波形S
wの振幅レベルが極めて小さいため、立ち上がり部Wa
の時間軸が明確に判明し難くい。このためバルク波音速
の測定値に測定誤差が生じ易く、しかも熟練を必要とす
る。図5は複数の反射波で歪んだ受信波形を説明するた
めの図である。図5に示すように受信波形Swaはバル
ク波の他に、例えば、縦波の反射波が重畳して歪みが発
生することがある。この場合、受信波形の立ち上がり部
ばかりでなく、波形のゼロクロス点での時間軸上の位置
を読み取ることが困難になる。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、被検査体に対する測定の自由度が得ら
れると供に、波形の立ち上がり部及びゼロクロス点の時
間軸上の位置の読み取りが不要になって、熟練を必要と
せずに、容易、確実かつ高精度にバルク波音速及び被検
査体の厚さを測定できるバルク波音速及び厚さ測定方法
並びに装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のバルク波音速及び厚さ測定方法は、被検査
体の厚さが一定部分の表面に配置された2個の超音波送
受波器の一方から超音波パルスを送信し、他方で被検査
体を伝播した超音波を受信してバルク波の音速及び被検
査体の厚さを測定するものであり、超音波送受波器の間
隔Liを順次変化させ、この間隔Liごとに超音波パル
スを送受信した受信波形si(t,Li)をデジタル信
号化して記憶し、この後、時間t軸上の受信波形si
(t,Li)を、さらに、固定遅延時間遅延τとバルク
波音速Vjとから Z=(1/2)√{Vj2 (t−τ)2 −Li2 } によって、時間tを深さ(z)軸上の受信波形データs
ij(z,Li,Vj)に変換し、次に超音波送受波器
の間隔Liを変更した全ての受信波形データsij
(z,Li,Vj)を、 で加算して求め、これらの変換が想定されるバルク波音
速Vjの範囲にわたって細かくバルク波音速の値を変更
しながら受信波形データSj(z,Vj)を多数作成
し、横軸にバルク波音速Vjを取り、かつ、縦軸が深さ
zに取って変換した受信波形の振幅を黒色から白色にわ
たる明暗で表す図形を作成し、この図形中の最も振幅が
強調されている部分の縦軸の値と横軸の値を読み取って
バルク波音速の値と被検査体の厚さを同時に求めてい
る。
【0009】また、本発明のバルク波音速及び厚さ測定
方法は、図形上の明部又は暗部で一直線の同位相の部分
を抽出すると供に、このデータを抽出しながら、横軸に
バルク波音速を取り、かつ、縦軸に振幅を取って表した
図中の上部に凸形状の双曲線の図形を作成し、この頂点
の座標からバルク波音速と被検査体の厚さを求め、又
は、同一の位相部分のデータで、縦軸に深さzを取り、
かつ、横軸に振幅を取って表した図中の横方向に凸形状
の双曲線の図形を作成し、この頂点の座標から被検査体
の厚さとバルク波音速を求めている。
【0010】さらに、本発明のバルク波音速及び厚さ測
定方法は、受信信号の波形の振幅を色で区別した図形を
作成している。また、本発明のバルク波音速及び厚さ測
定方法は、縦軸にバルク波音速を取り、かつ、横軸に深
さZを取って表した図形を作成している。さらに、本発
明のバルク波音速及び厚さ測定装置は、2個の超音波送
受波器の一方から超音波パルスを送信し、他方で被検査
体を伝播した超音波パルスを受信してバルク波の音速及
び非検査体の厚さを測定するものであり、移動機構部が
超音波送受波器を移動して間隔を順次変化させ、この移
動させた間隔ごとに超音波パルスを送受信して得られた
受信信号をA/D変換器でデジタル信号化し、この受信
波形データを波形記憶装置で記憶する。この後、データ
演算部で記憶している時間t軸上の受信波形si(t,
Li)を、さらに、固定遅延時間遅延τとバルク波音速
Vjとから Z=(1/2)√{Vj2 (t−τ)2 −Li2 } によって、時間tを深さ(z)軸上の受信波形データs
ij(z,Li,Vj)に変換し、次に超音波送受波器
の間隔Liを変更した全ての受信波形データsij
(z,Li,Vj)を、 で加算して求め、これらの変換が想定されるバルク波音
速Vjの範囲にわたって細かくバルク波音速の値を変更
しながら受信波形データSj(z,Vj)を多数作成す
る。作図部がデータ演算部で作成した多数の受信波形デ
ータSj(z,Vj)を並べて、横軸にバルク波音速V
jを取り、かつ、縦軸に深さzに取って、変換された受
信波形の振幅を黒色から白色にわたる明暗で表す図形を
作成し、最大値座標検出部によって、作図部で作成した
図形中の最も振幅が強調されている部分の縦軸の値と横
軸の値を読み取り、バルク波音速の値と被検査体の厚さ
を同時に求める。
【0011】また、本発明のバルク波音速及び厚さ測定
装置は、前記作図部として、受信信号の波形の振幅を黒
色から白色にわたる明暗で表した図形を表示する画像表
示装置と、画像表示装置における図形上の明部又は暗部
で一直線となっている同位相の部分をカーソル又はポイ
ンタによって抽出するピーク部抽出部と、ピーク部抽出
部でのデータを抽出しながら横軸にバルク波音速を取
り、かつ、縦軸に振幅を取って表した図中の上部に凸形
状の双曲線の図形を作成する第1の作図部とを有してい
る。また、前記最大値座標検出部として、第1の作図部
で作成した双曲線の頂点の座標からバルク波音速と被検
査体の厚さを同時に求めるための第1の最大値検出部
と、ピーク部抽出部での同一の位相部分のデータに基づ
いて、縦軸に深さzを取り、かつ、横軸に振幅を取って
表した図中の横に凸形状の双曲線の図形を作成する第2
の作図部と、第2の作図部で作図した双曲線の図形の頂
点の座標からバルク波音速の値と被検査体の厚さを求め
る第2の最大値検出部とを有し且つ、第1の作図部と第
1の最大値検出部及び第2の作図部と第2の最大値検出
部の一方又は両方を備えている。
【0012】さらに、本発明のバルク波音速及び厚さ測
定装置は、受信信号の波形の振幅を色で区別した図形を
作成するカラー表示器を備えている。このような本発明
のバルク波音速及び厚さ測定方法並びに装置は、超音波
送受波器の位置を変化させた際の、多数の受信波形デー
タから、バルク波音速の関数として、時間軸データを深
さ軸のデータに変換する。横軸にバルク波音速を取り、
かつ、縦軸に深さを取って受信波形の振幅を黒色から白
色の明暗で表している。この明暗を並べた図形中から、
最大振幅の明部の部分を抽出し、その最大振幅を読み取
って、バルク波音速の値と被検査体の厚さを同時に求め
ている。
【0013】したがって、被検査体を2個の超音波送受
波器で挟んで測定する必要がなく、一方面からの測定が
可能になり、被検査体に対する測定の自由度が得られ
る。さらに、最大振幅の座標は、抽出した一直線の明部
に対して、例えば、パーソナルコンピュータの画面表示
装置における画像表示の明部のピーク位置を検索するの
みで求められる。したがって、観測波形の立ち上がり部
及びゼロクロス点の時間軸上の位置を読み取る必要がな
くなり、熟練を必要とせずに、容易、確実かつ高精度に
バルク波音速及び被検査体の厚さが測定される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明のバルク波音速及び
厚さ測定方法並びに装置の実施形態を図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明のバルク波音速及び厚さ測
定装置の実施形態の構成を示すブロック図である。図1
に於いて、このバルク波音速及び厚さ測定装置は、コン
クリートなどの被検査体10の表面上に、移動機構部1
1を通じて接触配置される超音波送受波器12a,12
bを有している。
【0015】移動機構部11内には超音波送受波器12
aを移動させるためのスライド機構11a及びスライド
機構11aを駆動するステッピングモータ11bが設け
られている。超音波送受波器12aには、システム制御
部13の制御でパルス発生器14が発生する超音波パル
ス信号を送信増幅器15で増幅して供給する。また、超
音波送受波器12aから被検査体10に送信され、被検
査体10の深部に向かって伝播し、かつ、反射して帰っ
てくる反射波のバルク波が超音波送受波器12bで受波
される。ここで変換した受信信号を受信増幅器16で増
幅してA/D変換器17に入力し、ここでデジタル信号
化してシステム制御部13に出力する。
【0016】システム制御部13では、入力されるデジ
タル信号化した受信信号を波形記憶装置13aで記憶す
る。この後、この受信波形データをパーソナルコンピュ
ータ19で読みだして解析し、超音波送受波器12aを
スライド機構11aを通じて移動させた際のバルク波の
図形を得るようにしている。パーソナルコンピュータ1
9には、ブラウン管などの表示器19a、プリンタ19
b及び操作部19cが接続されている。
【0017】次に、この実施形態の構成における動作に
ついて説明する。まず、操作部19cからの操作指示で
システム制御部13がパルス発生器14を制御して、超
音波パルス信号を超音波送受波器12aに送出し、ここ
から被検査体10に送信する。被検査体10では超音波
パルスが部材の深部に向かって伝播し、かつ、反射した
バルク波が超音波送受波器12bで受波される。
【0018】次に、システム制御部13は移動機構部1
1のステッピングモータ11bを制御し、そのステップ
回転でスライド機構11aを駆動して、超音波送受波器
12aを細かい間隔Liで移動させて、超音波送受波器
12bとの間隔Liを可変する。この間隔Liの可変に
よる位置ごとに超音波送受波器12bで受波された被検
査体10でのバルク波が電気変換され、その受信信号を
受信増幅器16で増幅してA/D変換器17に入力す
る。ここでデジタル信号化してシステム制御部13内の
波形記憶装置13aで記憶する。
【0019】この波形記憶装置13aに記憶された多数
の受信波形データをパーソナルコンピュータ19で取り
込む。パーソナルコンピュータ19では超音波送受波器
12aを細かい間隔Liで移動させた際の、時間t軸上
のそれぞれの受信波形のデータsi(時間t、間隔L
i)を、固定遅延時間τとバルク波音速Vjに基づき、
次式(1)によって時間tを深さz軸上のデータsij
に変換する。
【0020】 Z=(1/2)√{Vj2 (t−τ)2 −Li2 } …(1) 固定遅延時間τは、受信波形の立ち上がりからピーク値
を取るまでに要する時間と超音波送受波器12a,12
b内で発生した遅延時間を加算したものである。次に、
超音波送受波器12a,12bの間隔Liを可変して得
られた全てのデータsij(z,Li,Vj)を次式
(2)に示すように加算してデータSi(z,Vj)を
作成する。
【0021】 これらの変換が想定されるバルク波音速Vjの範囲にわ
たって、細かくバルク波音速の値を変化させながらデー
タSi(z,Vj)を多数作成する。次に、これらのデ
ータSj(z,Vj)を、横軸にバルク波音速Vjを取
り、縦軸に深さzを取って、変換された受信波形の振幅
を黒色から白色にわたる明暗の図形を作成して表示器1
9aで画面表示する。
【0022】図2は、このバルク波の図形を説明するた
めの図である。図2中の明暗縞部Kにおける明部は受信
波形の振幅が大きく、暗部は受信波形の振幅が小さい部
分を示している。バルク波では、その音速が速くなる
と、その同一の時刻の波形が、より深い位置から反射波
であることを示している。したがって、図2では右下が
りの明暗縞部Kが得られる。すなわち、図2中では明暗
縞部Kにおける右上部の明部が反射波の立ち上がり部に
対応する。
【0023】また、波形のサイクルが、例えば、波トタ
ン板のような縞に形成される。超音波送受波器12aを
スライド機構11aで細かく移動させているため、同位
相である明部は一本の縞のように観測される。ここで受
信波形中に表面波が含まれている場合にも、その音速が
2000m/s程度に遅い場合、図形中の左側に示され
るため、ここには表れなくなる。したがって、所望の観
測波にのみ注目できるようになる。
【0024】図2中の最も振幅が強調されている部分の
縦軸の値と横軸の値とを読み取ることによってバルク波
音速の値と被検査体10の厚さを同時に求めることが出
来る。以下、このバルク波音速の値と被検査体10の厚
さを求める具体的な方法について説明する。表示器19
aで画面表示された図2中の図形の注目すべき明部が同
位相の部分をパーソナルコンピュータ19の操作部19
cを操作するカーソル又はポインタによって抽出する。
このデータを抽出しながら、図2に示すように横軸にバ
ルク波音速を取り、かつ、縦軸に振幅を取って、図形中
の略上部に凸形状の双曲線の図形を作成する。この双曲
線の頂点の座標からバルク波音速と被検査体10の厚さ
を求める。又は、同一の位相の部分のデータで、図2に
示すように縦軸に深さzを取り、かつ、横軸に振幅を取
って、図形中の略横に凸形状の双曲線の図形を作成す
る。この双曲線の頂点から被検査体10の厚さ及びバル
ク波音速を求める。図2ではバルク波の音速が4320
m/s、被検査体10の厚さが201mmとして得られ
ている。
【0025】なお、この実施形態では図2に示す受信波
形を白黒色の明暗で示したが、パーソナルコンピュータ
19での画像処理でカラー表示も可能である。この場
合、縞の微妙な差異が明確に判明でき、その観測が、よ
り容易に出来るようになる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバルク波
音速及び厚さ測定方法並びに装置によれば、超音波送受
波器の位置を変化させた際の、多数の受信波形データか
ら、バルク波音速の関数として、時間軸データを深さ軸
のデータに変換し、横軸にバルク波音速を取り、かつ、
縦軸に深さを取って受信波形の振幅を黒色から白色の明
暗で表し、この明暗を並べた図形中から最大振幅の明部
の部分を抽出し、その最大振幅を読み取ってバルク波音
速の値及び被検査体の厚さを同時に求めている。
【0027】この結果、被検査体を2個の超音波送受波
器で挟んで測定する必要がなく、一方面からの測定が可
能になり、被検査体に対する測定の自由度が得られる。
さらに、最大振幅の座標は抽出した一直線の明部のピー
ク位置を検索するのみで求めることが出来るため、従来
例のように困難を伴う観測波形の立ち上がり部及びゼロ
クロス点の時間軸上の位置を読み取る必要がなくなり、
熟練を必要とせずに、容易、確実かつ高精度にバルク波
音速及び被検査体の厚さが測定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルク波音速及び厚さ測定装置の実施
形態の構成を示すブロック図
【図2】図1の実施形態にあってバルク波音速の測定結
果の説明図
【図3】従来のバルク波音速測定装置を示す構成図
【図4】従来例の受信波形における立ち上がり部が不鮮
明な場合を説明する波形図
【図5】従来例にあって複数の反射波で歪んだ受信波形
を説明する波形図
【符号の説明】
10:被検査体 11:移動機構部 11a:スライド機構 11b:ステッピングモータ 12a,12b:超音波送受波器 13:システム制御部 13a:波形記憶装置 14:パルス発生器 15:送信増幅器 16:受信増幅器 17:A/D変換器 19:パーソナルコンピュータ 19a:表示器 19b:プリンタ 19c:操作部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏瀬 裕 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査体の厚さが一定部分の表面に配置さ
    れた2個の超音波送受波器の一方から超音波パルスを送
    信し、他方で被検査体を伝播した超音波を受信してバル
    ク波の音速及び被検査体の厚さを測定するバルク波音速
    及び厚さ測定方法に於いて、 超音波送受波器の間隔Liを順次変化させ、この間隔L
    iごとに超音波パルスを送受信した受信波形si(t,
    Li)をデジタル信号化して記憶し、この後、時間t軸
    上の受信波形si(t,Li)を、さらに、固定遅延時
    間遅延τとバルク波音速Vjとから Z=(1/2)√{Vj2 (t−τ)2 −Li2 } によって、時間tを深さ(z)軸上の受信波形データs
    ij(z,Li,Vj)に変換し、次に超音波送受波器
    の間隔Liを変更した全ての受信波形データsij
    (z,Li,Vj)を、 で加算して求め、これらの変換が想定されるバルク波音
    速Vjの範囲にわたって細かくバルク波音速の値を変更
    しながら受信波形データSj(z,Vj)を多数作成
    し、横軸にバルク波音速Vjを取り、かつ、縦軸が深さ
    zに取って変換した受信波形の振幅を黒色から白色にわ
    たる明暗で表す図形を作成し、この図形中の最も振幅が
    強調されている部分の縦軸の値と横軸の値を読み取って
    バルク波音速の値と被検査体の厚さを同時に求めること
    を特徴とするバルク波音速及び厚さ測定方法。
  2. 【請求項2】前記請求項1記載のバルク波音速測定方法
    に於いて、図形上の明部又は暗部で一直線の同位相の部
    分を抽出すると供に、このデータを抽出しながら、横軸
    にバルク波音速を取り、かつ、縦軸に振幅を取って表し
    た図中の上部に凸形状の双曲線の図形を作成し、この頂
    点の座標からバルク波音速と被検査体の厚さを求め、又
    は、同一の位相部分のデータで、縦軸に深さzを取り、
    かつ、横軸に振幅を取って表した図中の横方向に凸形状
    の双曲線の図形を作成し、この頂点の座標からバルク波
    音速及び被検査体の厚さを求めることを特徴とするバル
    ク波音速及び厚さ測定方法。
  3. 【請求項3】前記請求項1記載のバルク波音速及び厚さ
    測定方法に於いて、受信信号の波形の振幅を色で区別し
    た図形を作成することを特徴とするバルク波音速及び厚
    さ測定方法。
  4. 【請求項4】前記請求項1記載のバルク波音速及び厚さ
    測定方法に於いて、縦軸にバルク波音速を取り、かつ、
    横軸に深さZを取って表した図形を作成することを特徴
    とするバルク波音速及び厚さ測定方法。
  5. 【請求項5】2個の超音波送受波器の一方から超音波パ
    ルスを送信し、他方で被検査体を伝播した超音波パルス
    を受信してバルク波の音速及び被検査体の厚さを測定す
    るバルク波音速及び厚さ測定装置に於いて、 前記超音波送受波器を移動して間隔を順次変化させる移
    動機構部と、 前記超音波送受波器を移動させた間隔ごとに超音波パル
    スを送受信して得られた受信信号をデジタル信号化する
    A/D変換器と、 前記A/D変換器からの受信波形データを記憶する波形
    記憶装置と、 前記波形記憶装置で記憶した時間t軸上の受信波形si
    (t,Li)を、さらに、固定遅延時間遅延τとバルク
    波音速Vjとから Z=(1/2)√{Vj2 (t−τ)2 −Li2 } によって、時間tを深さ(z)軸上の受信波形データs
    ij(z,Li,Vj)に変換し、次に超音波送受波器
    の間隔Liを変更した全ての受信波形データsij
    (z,Li,Vj)を、 で加算して求め、これらの変換が想定されるバルク波音
    速Vjの範囲にわたって細かくバルク波音速の値を変更
    しながら受信波形データSj(z,Vj)を多数作成す
    るデータ演算部と、 前記データ演算部で作成した多数の受信波形データSj
    (z,Vj)を並べて、横軸にバルク波音速Vjを取
    り、かつ、縦軸に深さzに取って、変換された受信波形
    の振幅を黒色から白色にわたる明暗で表す図形を作成す
    る作図部と、 前記作図部で作成した図形中の最も振幅が強調されてい
    る部分の縦軸の値と横軸の値を読み取り、バルク波音速
    の値と被検査体の厚さを同時に求めるための最大値座標
    検出部と、 を備えることを特徴とするバルク波音速及び厚さ測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記請求項5記載のバルク波音速及び厚さ
    測定装置に於いて、前記作図部として、 受信信号の波形の振幅を黒色から白色にわたる明暗で表
    した図形を表示する画像表示装置と、 前記画像表示装置における図形上の明部又は暗部で一直
    線となっている同位相の部分をカーソル又はポインタに
    よって抽出するピーク部抽出部と、 前記ピーク部抽出部でのデータを抽出しながら横軸にバ
    ルク波音速を取り、かつ、縦軸に振幅を取って表した図
    中の上部に凸形状の双曲線の図形を作成する第1の作図
    部とを有し、 前記最大値座標検出部として、 前記第1の作図部で作成した双曲線の頂点の座標からバ
    ルク波音速と被検査体の厚さを同時に求めるための第1
    の最大値検出部と、 前記ピーク部抽出部での同一の位相部分のデータに基づ
    いて、縦軸に深さzを取り、かつ、横軸に振幅を取って
    表した図中の横に凸形状の双曲線の図形を作成する第2
    の作図部と、 前記第2の作図部で作図した双曲線の図形の頂点の座標
    からバルク波音速の値と被検査体の厚さを求める第2の
    最大値検出部と、 を有し、かつ、前記第1の作図部と第1の最大値検出部
    及び第2の作図部と第2の最大値検出部の一方又は両方
    を備えることを特徴とするバルク波音速及び厚さ測定装
    置。
  7. 【請求項7】前記請求項5記載のバルク波音速及び厚さ
    測定装置に於いて、 受信信号の波形の振幅を色で区別した図形を作成するカ
    ラー表示器を備えることを特徴とするバルク波音速及び
    厚さ測定装置。
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