JPH09228312A - 車両用路面グリップ装置 - Google Patents

車両用路面グリップ装置

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JPH09228312A
JPH09228312A JP3604796A JP3604796A JPH09228312A JP H09228312 A JPH09228312 A JP H09228312A JP 3604796 A JP3604796 A JP 3604796A JP 3604796 A JP3604796 A JP 3604796A JP H09228312 A JPH09228312 A JP H09228312A
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JP
Japan
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road surface
vehicle
forming means
grip device
road
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JP3604796A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Tsumura
俊弘 津村
Kuniko Tsumura
邦子 津村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雪道や凍結路での対路面グリップを増大させ
る手段を、タイヤチェーンの着脱という面倒で煩わしい
操作を行うことなく実現させる。 【解決手段】 駆動後輪1の前側に、複数のラグ7が周
囲に植立されたドラム2を回転自在にアーム3で支持す
るとともに、このアーム3を昇降自在に車体21に枢着
して粗面形成手段Aを構成する。ドラム2を下降作用位
置に操作すると、凍結層bにラグ7が食い込んでの自転
により、後輪1の予定走行軌跡に凹凸溝mが形成され、
タイヤグリップが改善される。通常の路面ではドラム2
を上昇格納位置に操作し、路面を傷つけないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、電動カー
ト、運搬車、或いは非駆動車であるトレーラーといった
車両用の路面グリップ装置に係り、詳しくは、凍結路や
雪道におけるタイヤの路面グリップ力を増大させる装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車で凍結路や雪道を走行する
場合に、滑りを抑えて操向性や制動力を確保して良好に
走行するための手段としては、タイヤチェーン等を装着
するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的にタイヤチェー
ンをタイヤに装着するには、 A.タイヤの予定走行軌跡上にチェーンを伸展させて配
置し、車体を若干移動させて駆動タイヤをチェーン上に
乗せ、それからチェーンをタイヤに巻き付けて連結する
とともに弾性リングでチェーンを張る。 B.ジャッキ装置を操作して駆動車輪を宙に浮かしてか
ら、チェーンをタイヤに巻き付けて連結するとともに弾
性リングでチェーンを張り、それからジャッキ装置を外
して格納する、という一連の操作を左右の車輪毎に計2
回行う。 という、A.B.いずれかの操作をすることになる。
【0004】上記A.B.いずれの装着操作であって
も、接地部材である車輪への巻付けが必要であるが故に
面倒で煩わしい操作であり、かつ、手や衣服の汚れるお
それが高いとともに、冬等の寒い時期に車外で行わねば
ならないものである。従って、装着操作し慣れた者でも
その煩わしさから、極力チェーン無しで走行したい心理
となり、いきおい、林道でスタックして周囲に迷惑を及
ぼすとか、側溝に落ちてしまうといった不都合を招いて
から漸くチェーンを装着するといった傾向もあり、凍結
路でのグリップを増す手段としては改善の余地が残され
ていた。本発明の目的は、雪道や凍結路での対路面グリ
ップを増大させる手段を、上述した面倒で煩わしい操作
を行うことなく実現させる点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、走行路面に凹凸部分を形成して粗
面化する粗面形成手段を、車輪の進行方前方位置の路面
に作用する状態で車体に取付け可能に構成して車両用路
面グリップ装置としたことを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、粗面形成
手段を、周囲に複数の突部が配備された回転体を回転自
在に支持して構成した点にある。
【0007】第3発明は、第1発明において、粗面形成
手段を、複数の引掻爪を位置固定状態に配備して構成し
た点にある。
【0008】第4発明は、第1発明において、粗面形成
手段を、突部を上下方向で振動させて粗面を形成する振
動手段を備えた点にある。
【0009】第5発明は、車輪と接触する走行路面の水
分を、その接触面から逃がすための排水溝を走行路面に
形成可能な溝形成手段を、車輪の進行方向前方位置の路
面に作用する状態で車体に取付け可能に構成して車両用
路面グリップ装置としたことを特徴とする。
【0010】第6発明は、第5発明において、溝形成手
段を、周囲に複数の排出溝形成用の突片が配備された回
転体を回転自在に支持して構成した点にある。
【0011】第7発明は、第5発明において、溝形成手
段を、突片を上下方向で振動させて溝を形成する振動手
段を備えて構成した点にある。
【0012】第8発明は、第1〜第7発明において、す
なわち、粗面形成手段又は溝形成手段を、走行路面に対
して作用する下降作用位置と、走行路面に対して作用し
ない上昇格納位置とに切換可能に構成してあることを特
徴とする。
【0013】第9発明は、第3発明において、引掻爪を
進行方向に対する左右方向に駆動移動する横移動手段が
備えられている点にある。
【0014】第10発明は、第2又は第6発明におい
て、回転体を車輪の回転方向と同じ方向に駆動回転する
駆動手段を備えた点にある。
【0015】〔作用〕凍結路や雪道における操縦の難し
さは、要するに車輪と路面との摩擦力が著しく低下し、
駆動力、操舵力、及び制動力等が一般路面のように作用
しなくなることにあるが、もう少し詳しく分析すると、
凍結や雪で車輪接地面が平滑化され、車輪と路面との引
っ掛かりが乏しくなる点と、車両重量による圧接によっ
て融けた水分が車輪と路面間に存在する点とがその主た
る要因である。そこで、凍結路等において路面とのグリ
ップを得るのに、従来では、タイヤチェーン等を用いて
車輪に深い凹凸を形成し、強制的に車輪と路面との引っ
掛かりを生じさせる手段であるに対し、本発明は、車輪
ではなく路面に凹凸を形成させて強制的に車輪と路面と
の引っ掛かりを生じさせる考えである。又、路面に排水
溝を形成させて車輪と路面間の水分を除去させる考えで
もある。
【0016】請求項1の構成によれば、(イ)車体に取
付けられた粗面形成手段によって、走行路面を凹凸形成
して粗面化することにより、車輪と路面との引っ掛か
り、すなわちグリップを強化するものであり、操舵力や
制動力等が有効に路面に伝達されるようになる。つま
り、車輪側にチェーン等を付けて凹凸を顕著化させる従
来手段とは考え方を逆転させ、路面側に凹凸を形成させ
るものである。従って、凍結路の走行時に、接地部材で
ある車輪にタイヤチェーン等を装着する煩わしい従来の
操作の省略が可能になる。たとえば、凍結路面に砂を撒
いてグリップを得る手段があるが、この手段では砂が無
くなると機能しない不利があるに対し、本願のものでは
その不利が生じない点で好ましいものである。
【0017】請求項2の構成によれば、車両の進行に伴
う回転体の回転により、車輪通過予定路面に突部が食い
込んで粗面化されるので、他に駆動源を要することな
く、かつ、路面グリップを向上させる上記作用(イ)を
比較的走行抵抗の少ない状態で発揮できるようになる。
【0018】請求項3の構成によれば、引掻爪を固定装
備するだけの、請求項2の構成に比較して簡単な構造に
より、請求項1の構成による前記作用(イ)を発揮でき
るようになる。
【0019】請求項4の構成によれば、上下振動によっ
て路面に凹凸を形成させるので、駆動車輪の接地荷重も
振動的に増減し、その荷重に変動によって路面グリップ
がより改善されながら、前記作用(イ)を発揮できるよ
うになる。
【0020】請求項5の構成によれば、(ロ)車輪と走
行路面との接触面に存在する水分が、車両の進行に伴っ
て排除され、水分の介在による車輪スリップが抑制され
て路面グリップが向上するようになる。従って、凍結路
の走行時に、接地部材である車輪にタイヤチェーン等を
装着する煩わしい従来の操作の省略が可能になる。
【0021】請求項6の構成によれば、車両の進行に伴
う回転体の回転により、車輪通過予定路面に突片が食い
込んで排出溝が形成されるので、他に駆動原を要するこ
となく、かつ、比較的走行抵抗の少ない状態で路面グリ
ップを増大させる上記作用(ロ)を発揮できるようにな
る。
【0022】請求項7の構成によれば、上下振動によっ
て路面に排出溝を形成させるので、駆動車輪の接地荷重
も振動的に増減し、その荷重変動によって路面グリップ
がより改善されながら、前記作用(ロ)を発揮できるよ
うになる。
【0023】請求項8の構成によれば、凍結路での路面
の粗面化や排出溝の必要なときには下降作用位置にし、
通常の路面のように粗面化や排出溝形成の不必要なとき
には上昇格納位置にすることができ、突部や突片が作用
して路面を傷めることを未然に防止しながら、上記作用
(イ)又は(ロ)を発揮し得る。
【0024】請求項3の構成では、引掻爪の引きずりに
よる凹凸は、左右方向にのみ形成されるので、横滑りに
は強いが、駆動力や制動力に対するグリップの改善は弱
い面がある。しかして、請求項9の構成によれば、横移
動手段によって引掻爪の引きずりによる凹凸を斜めに形
成できるので、駆動力や制動力に対するグリップを効率
良く改善できるようにもなる。
【0025】請求項10の構成によれば、突部や突片が
凍結路面に食い込む回転体を駆動回転させるので、この
回転体からも車両を推進させる駆動力が得られることか
ら、横滑り防止や路面グリップがさらに補強されるよう
になるとともに、上記作用(イ)又は(ロ)も発揮でき
るようになる。
【0026】〔効果〕その結果、請求項1〜10のいず
れに記載の路面グリップ装置でも、凍結路における路面
グリップが改善されて滑り難くなり、タイヤチェーンの
装着という面倒で煩わしい操作を行うことなく、通常の
運転技術又はそれに近い状態で雪道やアイスバーンでの
走行が行えるようになった。
【0027】請求項4や7に記載の路面グリップ装置で
は、車輪の上下振動によるグリップ補強作用がプラスさ
れる利点がある。
【0028】請求項8に記載の路面グリップ装置では、
路面グリップの増加が不必要なときに突部や突片で路面
に傷を付けることがより良好に防止でき、環境にも優し
い装置にすることができた。
【0029】請求項10に記載の路面グリップ装置で
は、路面と車輪とのグリップ増大と、そのための回転体
の直接駆動によるグリップ増大との両作用により、凍結
路における路面グリップをより一層改善できる利点があ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1に、自動車の後輪1の前側
に粗面形成手段Aが配置された路面グリップ装置が示さ
れている。粗面形成手段Aは、左右向きの回転軸心Pを
有したドラム(回転体の一例)2と、このドラム2を自
由回転状態に支持する左右のアーム3と、このアーム3
を左右向きの支点Qで枢支する取付台4と、アーム3と
取付台4とに亘って架設された電動シリンダ5とから構
成されている。取付台4を後輪1の前側におけるシャー
シ又はボディ(車体の一例)21に、複数のボルト6等
によって着脱可能に取付るようにしてあり、路面グリッ
プ装置単体として、既存の車両に対して後付け装着でき
るものである。
【0031】図1、図2に示すように、ドラム2の周囲
には、互いに内側部分が前後方向で重なる状態でラグ
(突部及び突片の一例)7が左右交互に取付けられてお
り、電動シリンダ5の伸縮作動によって、ドラム2が走
行路面に対して作用する下降作用位置(図1実線の状
態)と、走行路面に対して作用しない上昇格納位置(図
1仮想線の状態)とに切換可能に構成されている。尚、
電動シリンダ5は、互いに螺着される雄ネジと雌ネジと
の一方を電動モータで回転させることで、他方を突出及
び退入駆動するネジ送り機構に構成されており、ギヤ減
速機構を伴わせる等によって油圧シリンダに劣らぬ駆動
トルクを発揮できるものである。そして、図示しない
が、電動シリンダ5用の配線を自動車の運転部に延設す
るためのカプラーが装備されている。
【0032】この粗面形成手段Aは、積雪や降雨等が凍
った凍結路(アイスバーン)において使用するものであ
る。つまり、図1に示すように、通常の路面(アスファ
ルト等)aの上に圧雪等の凍結層bが存在した走行路面
状態になると、電動シリンダ5を短縮駆動してドラム2
を下降接地させる。この場合、後輪1の接地荷重の一部
をドラム2で受け持つようにして、比較的大なる接地圧
が得られるようになっている。この状態で走行すると、
ラグ7が凍結層bに食い込んだ状態のドラム2が、自動
車の走行に伴って回転することになり、後輪1の予定走
行軌跡に溝mが形成されて走行路面に凹凸部分が形成さ
れ、粗面化されるのである。
【0033】図2に示すように、ラグ7によって形成さ
れる溝mは、後輪1の左右中心から左又は右側ほど進行
方向前方に寄るように傾斜が付けられているため、後輪
1の圧接によって融けた水分、或いはすでに路面上に存
在していた水分は溝mに吸収されるとともに、余分な水
分は後輪1の回転通過に伴って溝mから左右に排水され
るようになるのである。つまり、ドラム2の回転に伴っ
て形成される溝mは、後輪1と接触する走行路面の水分
を、その接触面から逃がすための排水溝mでもあり、こ
の粗面形成手段Aは同時に溝形成手段Bにも構成されて
いる。
【0034】凍結層bに上述した凹凸を形成することに
より、後輪1のタイヤが溝mに食い込んで路面グリップ
が増大するので、制動力や駆動力の十分な路面伝達が可
能になり、タイヤチェーンを装着しなくても凍結路の運
転が可能となるのである。従って、走行中に走行路面が
凍結路になれば粗面形成手段Aを下降作用位置に操作
し、凍結路が解消されると粗面形成手段Aを上昇格納位
置に操作するという簡単な操作により、運転のし難い凍
結路での路面グリップを増大できるように構成されてい
る。
【0035】尚、前輪駆動型の自動車では、前輪の前側
に粗面形成手段Aを装着することになる。この場合、前
輪の操舵に伴ってドラム2の位置も左右方向に移動さ
せ、旋回走行時でも前輪が溝mの上を転動移動できる操
向連動型の横移動手段を備えておけば好都合である。加
えて、操舵しても滑って直進する状態を想定し、溝幅を
前輪の操舵範囲をカバーする左右に広いものにすればさ
らに好都合である。又、図示しないが、食い込み勝手と
なる乗り上がりカムでもって、アーム3を下降作用位置
に強固に維持させる構造でも良いとともに、図1に示す
ラグ7の先端を、図3に示す爪9のように尖らせておけ
ば、凍結層への食い込み作用が増して好都合である。
【0036】〔別実施形態〕 図3に示すように、複数の引掻爪9が下向き姿勢で
装備されたアーム10と、このアーム10を支点Xで上
下揺動可能に枢支する基台11と、この基台11を上下
向きの揺動支点Yで支持する取付部12と、引張りバネ
13と、横移動手段14とから粗面形成手段Aを構成し
ても良い。横移動手段14は、電動モータ等のアクチュ
エータで駆動回転されるカム14aと、このカム14a
と基台11の平板部11aとを連結するロッド14bと
で構成されており、アーム10を揺動支点Yで左右に往
復首振り移動させるものである。
【0037】又、アーム10は、支点X回りの揺動によ
る下降作用位置、及び上昇格納位置との夫々の状態にお
いて引張りバネ13の付勢力で各状態を維持するデッド
ポイント機構が構成されるようにしてある。従って、プ
ッシュプルワイヤー等によって自動車の運転席からマニ
ュアル操作で、粗面形成手段Aを作用状態と格納状態と
の切換を行う構造を採ることが可能である。
【0038】上記路面グリップ装置を凍結路で使用する
と、図4に示すように、ジグザグ形状の連続溝mが形成
されることになり、それによる凹凸によって凍結層bで
のタイヤグリップが向上するのである。従って、この粗
面形成手段Aも溝形成手段を兼ねたものとなっている。
【0039】 図5に示すように、下向きの突部7a
及び突片7bを植立したアーム10と、このアーム10
を支点Xで駆動上下揺動させる駆動機構15と、アーム
10と駆動機構15とを支持する取付台4とで構成され
る粗面形成手段Aでも良い。駆動機構15は、電動モー
タ等で回転駆動される取付台4に装備された円板15
a、及びこれとアーム10とを連結する連動ロッド15
bとで構成されている。従って、駆動機構15の作動に
よってアーム10が上下に往復揺動して、突部7a及び
突片7bを上下方向で振動させて走行路面に粗面を形成
する振動手段Dを構成しており、図6に示すように、後
輪1の予定走行軌跡に独立した溝mや凹みhを形成する
路面グリップ装置である。
【0040】 図7に示すように、複数のラグ7を周
囲に備えたドラム2と、このドラム2を後輪1の回転方
向と同じ方向に駆動回転する駆動手段Cと、これらドラ
ム2及び駆動手段Cを支持する枠体16を斜めに駆動昇
降自在な昇降機構17とから粗面形成手段A又は溝形成
手段Bを構成するものでも良い。
【0041】駆動手段Cは、後輪1のタイヤ外周に接触
して回転動力を受ける入力ドラム18と、回転方向を逆
転させるギヤ連動機構19と、チェーン連動機構20と
から構成されており、駆動輪である後輪1の回転動力を
摩擦接触によって得る構造である。昇降機構17は、例
えば、枠体16に螺合する雄螺子17aを電動モータ1
7bで駆動回転可能として構成されており、ガイド機構
17cとの協働により、枠体16を後方下方の下降作用
位置と前方上方の上昇格納位置とに亘って直線的に移動
させる構造である。従って、枠体16を下降移動する
と、ラグ7が凍結層bに食い込むとともに入力ドラム1
8を後輪1のタイヤ外周に押圧接触させるようになる。
尚、駆動手段Cを、油圧モータや電動モータ等の専用の
駆動源でもって車輪1とは独立してドラム2を回転駆動
させるものに構成しても良い。
【0042】 図8に示すように、進行方向後方側の
枢支点Xを持つアーム21の先端に多数の突起7付きの
ドラム2を支持した粗面形成手段Aでも良い。アーム2
1は、ドラム2を回転自在に支持する先端アーム21a
と、基板22に枢支される基端アーム21cとを、弾性
部21bを介して連結一体化して構成されるとともに、
基端アーム21cに操作ワイヤー23を枢着してある。
操作としては、不要のときは操作ワイヤー23でアーム
21を引張り上げ、ドラム2を上昇格納位置に保持して
おく。そして、必要なときには操作ワイヤー23を緩め
て自重でドラム2を下降作用位置に下ろす。
【0043】下ろされたドラム2は、先ず凍結層bに先
に接触し、自重によって軽く食い込んで矢印ハ方向に回
転し始めると、すぐさま後方に押されて後輪1に接触し
てその途端に後輪1で駆動されることになって、今度は
矢印ニ方向に回転しながら車重の一部が加わった強力な
食い込み作用により、凍結層bを引っ掻いて溝mを形成
するようになる。このとき、突部7と後輪1のタイヤ表
面の凹凸とが丁度咬合するようにしておくと、より強力
にドラム2を矢印ニ方向に回転駆動できる可能性があ
る。
【0044】つまり、揺動支点Xを下降作用位置にある
ドラム2の回転軸心よりも後方に設けることで、走行に
伴ってドラム2が後輪1と路面との間にひとりでに食い
込む自己誘導作用が生じるようにしてあり、アーム21
が後方揺動できる構造と、弾性部21bの若干の伸縮変
位可能構造とによって、食い込み力が路面の起伏や走行
速度に応じた適度な食い込み作用となるように、ドラム
2の後輪1と凍結層bとの双方への接触状態が自動的に
調節され、溝形成作用がうまく発揮し続けられるように
なっている。
【0045】ただし、アーム21の過度の後方揺動を規
制するストッパー24を基板22に設けてある。この食
い込み勝手作用とドラム2の逆回転(アッパーカット)
により、廉価な構造でありながら走行動力と車重とを無
理無く活用しての強力な溝形成作用が発揮できる実用的
な路面グリップ装置が構成できる。尚、この場合、左右
の各ドラム2は片持ち支持状態となる。又、ガイドレー
ル構造により、後輪1の前側位置において、アーム21
を下方後方と上方前方とにスライド移動させることで粗
面形成手段Aを構成しても良い。
【0046】〔その他の別実施形態〕針状の引掻爪9を
多数備えたアーム10を、その引掻爪9が路面に食い込
み作用する位置に着脱可能となるようにボルト止めする
ことにより、粗面形成手段Aを、複数の引掻爪9を位置
固定状態に配備して構成するものでも良い。又、走行速
度が所定速度未満の低速のときにのみ粗面形成手段Aの
下降作用位置への操作を許容し、所定速度以上の高速で
は操作如何に拘らずに上昇格納位置に保持させる操作ロ
ック手段を備えておけば、通常路面に粗面形成手段Aを
作用させる誤操作が未然に防止できて好都合である。
【0047】上述した各実施形態における電動モータや
電動シリンダを、油圧モータや油圧シリンダに置き換え
ても良い。又、駆動輪1の回転動力を入力してアーム1
0を横移動させる構造で横移動手段14を構成すること
も可能である。さらに、粗面形成手段Aや溝形成手段B
を後輪1や前輪8の後側に配備し、凍結路における後進
時での路面グリップを改善させるものでも良い。ところ
で、図2や図6に示される溝形成範囲の左右幅は、後輪
1の左右幅と同等に描かれているが、その幅より広くて
も構わないものである。さらに、駆動後輪に作用する上
記手段A,Bを前輪の直後に配置し、後輪の接地荷重を
減らさないようにしたものでも良い。
【0048】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】路面グリップ装置を示す側面図
【図2】粗面形成手段の構造、及び形成された溝を示す
側面図
【図3】第1別構造の路面グリップ装置を示す側面図
【図4】図3の粗面形成手段の構造、及び形成された溝
を示す平面図
【図5】第2別構造の路面グリップ装置を示す側面図
【図6】図5の粗面形成手段の構造、及び形成された溝
を示す側面図
【図7】第3別構造の路面グリップ装置を示す側面図
【図8】第4別構造の路面グリップ装置を示す側面図
【図9】図8の粗面形成手段の作用を示す側面図
【符号の説明】
1 車輪 2 回転体 7a 突部 7b 突片 9 引掻爪 14 横移動手段 21 車体 A 粗面形成手段 B 溝形成手段 C 駆動手段 D 振動手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行路面に凹凸部分を形成して粗面化す
    る粗面形成手段(A)を、車輪(1)の進行方前方位置
    の路面に作用する状態で車体(21)に取付け可能に構
    成してある車両用路面グリップ装置。
  2. 【請求項2】 前記粗面形成手段(A)を、周囲に複数
    の突部(7a)が配備された回転体(2)を回転自在に
    支持して構成してある請求項1に記載の車両用路面グリ
    ップ装置。
  3. 【請求項3】 前記粗面形成手段(A)を、複数の引掻
    爪(9)を位置固定状態に配備して構成してある請求項
    1に記載の車両用路面グリップ装置。
  4. 【請求項4】 前記粗面形成手段(A)を、突部(7
    a)を上下方向で振動させて粗面を形成する振動手段
    (D)を備えて構成してある請求項1に記載の車両用路
    面グリップ装置。
  5. 【請求項5】 車輪(1)と接触する走行路面の水分
    を、その接触面から逃がすための排水溝を走行路面に形
    成可能な溝形成手段(B)を、車輪(1)の進行方向前
    方位置の路面に作用する状態で車体(21)に取付け可
    能に構成してある車両用路面グリップ装置。
  6. 【請求項6】 前記溝形成手段(B)を、周囲に複数の
    排出溝形成用の突片(7b)が配備された回転体(2)
    を回転自在に支持して構成してある請求項5に記載の車
    両用路面グリップ装置。
  7. 【請求項7】 前記溝形成手段(B)を、突片(7b)
    を上下方向で振動させて溝を形成する振動手段(D)を
    備えて構成してある請求項5に記載の車両用路面グリッ
    プ装置。
  8. 【請求項8】 前記粗面形成手段(A)又は前記溝形成
    手段(B)を、走行路面に対して作用する下降作用位置
    と、走行路面に対して作用しない上昇格納位置とに切換
    可能に構成してある請求項1〜7のいずれか1つに記載
    の車両用路面グリップ装置。
  9. 【請求項9】 前記引掻爪(9)を進行方向に対する左
    右方向に駆動移動する横移動手段(14)が備えられて
    いる請求項3に記載の車両用路面グリップ装置。
  10. 【請求項10】 前記回転体(2)を車輪(1)の回転
    方向と同じ方向に駆動回転する駆動手段(C)が備えら
    れている請求項2又は6に記載の車両用路面グリップ装
    置。
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