JPH09227821A - 種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化 - Google Patents
種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化Info
- Publication number
- JPH09227821A JPH09227821A JP5837196A JP5837196A JPH09227821A JP H09227821 A JPH09227821 A JP H09227821A JP 5837196 A JP5837196 A JP 5837196A JP 5837196 A JP5837196 A JP 5837196A JP H09227821 A JPH09227821 A JP H09227821A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyvinyl alcohol
- dimethyl
- imidazolidinone
- water
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリビニルアルコ−ルの化学的固定による疎
水性材料表面への親水化。 【構成】 水と親和性を有する有機溶媒と水との混合溶
媒あるいは有機溶媒/有機溶媒混合溶媒系に完全に溶解
させたポリビニルアルコ−ル溶液に0.5wt%以上の
シランカップリング剤または塩化チタン、および酸また
はアルカリを添加した溶液を調製した後、その溶液を種
々の材料表面に塗布またはディッピングし、140℃以
下の比較的低い温度での熱処理により疎水性材料表面に
ポリビニルアルコ−ルを化学的に結合させる方法であ
る。さらに溶媒としてジメチルスルホキシド、有機溶媒
/水混合溶媒、および有機溶媒/有機溶媒混合溶媒を用
い、1wt%以下のシランカップリング剤を含んだポリ
ビニルアルコ−ル溶液中でポリジメチルシロキサン、天
然ゴムおよびポリ塩化ビニルを50〜140℃の温度範
囲で反応させた後、140℃以下の温度での熱処理によ
り表面にポリビニルアルコ−ルを化学的に結合させる方
法。
水性材料表面への親水化。 【構成】 水と親和性を有する有機溶媒と水との混合溶
媒あるいは有機溶媒/有機溶媒混合溶媒系に完全に溶解
させたポリビニルアルコ−ル溶液に0.5wt%以上の
シランカップリング剤または塩化チタン、および酸また
はアルカリを添加した溶液を調製した後、その溶液を種
々の材料表面に塗布またはディッピングし、140℃以
下の比較的低い温度での熱処理により疎水性材料表面に
ポリビニルアルコ−ルを化学的に結合させる方法であ
る。さらに溶媒としてジメチルスルホキシド、有機溶媒
/水混合溶媒、および有機溶媒/有機溶媒混合溶媒を用
い、1wt%以下のシランカップリング剤を含んだポリ
ビニルアルコ−ル溶液中でポリジメチルシロキサン、天
然ゴムおよびポリ塩化ビニルを50〜140℃の温度範
囲で反応させた後、140℃以下の温度での熱処理によ
り表面にポリビニルアルコ−ルを化学的に結合させる方
法。
Description
【0001】
【発明の利用分野】海洋生物は人類にとって貴重な水産
資源である反面、船舶や海中構築物の表面に付着し船舶
の速度低下と原子力発電の運転効率の低下を招き、付着
物を取り除く作業を余儀なくされている。海中生物の付
着は先ず海中の浮遊タンパク質等が材料表面に吸着し、
幼生や胞子類が着生し永久付着が起こるものとされてお
り、海洋生物の付着を防止するためには疎水性材料表面
を親水性表面に転化し表面を低タンパク質吸着表面にす
るか、あるいは表面に付着防止剤を塗布するかのいずれ
かが好ましい。
資源である反面、船舶や海中構築物の表面に付着し船舶
の速度低下と原子力発電の運転効率の低下を招き、付着
物を取り除く作業を余儀なくされている。海中生物の付
着は先ず海中の浮遊タンパク質等が材料表面に吸着し、
幼生や胞子類が着生し永久付着が起こるものとされてお
り、海洋生物の付着を防止するためには疎水性材料表面
を親水性表面に転化し表面を低タンパク質吸着表面にす
るか、あるいは表面に付着防止剤を塗布するかのいずれ
かが好ましい。
【0002】一方、ガイドワイヤ−、内視境等の医用金
属材料あるいはシリコ−ンゴム、ポリカ−ボネ−トおよ
びポリ塩化ビニル製のカテ−テルのような医用材料は体
液との接触で滑らかな表面を有する時、患者への苦痛を
やわらげるのとともに生体の損傷を最小限に抑えられる
ことができる。さらに表面を親水性表面に転化させるこ
とにより抗血栓性を高めることができる。
属材料あるいはシリコ−ンゴム、ポリカ−ボネ−トおよ
びポリ塩化ビニル製のカテ−テルのような医用材料は体
液との接触で滑らかな表面を有する時、患者への苦痛を
やわらげるのとともに生体の損傷を最小限に抑えられる
ことができる。さらに表面を親水性表面に転化させるこ
とにより抗血栓性を高めることができる。
【0003】
【従来の技術】これまで多くの海洋付着防止材が検討さ
れ、特に有機スズ系防止剤を含んだ塗料が広く使用され
てきた。しかしこれら防止材は溶出有機スズの毒性が深
刻な社会問題となり使用が制限されるようになった。こ
うした動きに対応し非有機スズ系防汚塗料の開発が活発
に進められてきたが、未だ満足のいく防止剤は開発され
ていない。
れ、特に有機スズ系防止剤を含んだ塗料が広く使用され
てきた。しかしこれら防止材は溶出有機スズの毒性が深
刻な社会問題となり使用が制限されるようになった。こ
うした動きに対応し非有機スズ系防汚塗料の開発が活発
に進められてきたが、未だ満足のいく防止剤は開発され
ていない。
【0004】一方、ガイドワイヤ−および内視境表面へ
の親水化にたいする試みはガイドワイヤ−および内視境
を疎水性ポリウレタンあるいはテフロンでコ−トし、そ
の表面を親水化する方法が試みられているが、直接金属
表面への親水性高分子の固定化方法は報告されていな
い。
の親水化にたいする試みはガイドワイヤ−および内視境
を疎水性ポリウレタンあるいはテフロンでコ−トし、そ
の表面を親水化する方法が試みられているが、直接金属
表面への親水性高分子の固定化方法は報告されていな
い。
【0005】さらに臨床に用いられているシリコ−ンゴ
ム、ポリ塩化ビニル、天然ゴムおよびポリカ−ボネ−ト
表面への親水化は古くから試みられ、最も代表的な方法
は材料表面へコロナ放電等の高エネルギ−を照射後の親
水性高分子のグラフト重合方法である。しかし、これら
の方法で材料表面の親水化がなし得られるがコロナ放電
等の高エネルギ−照射後のグラフト重合法はコストが高
いために経済的でなく、さらにグラフト鎖をコントロ−
ルすることは容易でない。
ム、ポリ塩化ビニル、天然ゴムおよびポリカ−ボネ−ト
表面への親水化は古くから試みられ、最も代表的な方法
は材料表面へコロナ放電等の高エネルギ−を照射後の親
水性高分子のグラフト重合方法である。しかし、これら
の方法で材料表面の親水化がなし得られるがコロナ放電
等の高エネルギ−照射後のグラフト重合法はコストが高
いために経済的でなく、さらにグラフト鎖をコントロ−
ルすることは容易でない。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】ポリビニルアルコ−
ルは代表的な親水性汎用高分子であり、タンパク質の吸
着が少なく、生体適合性に優れた材料であることが良く
知られ、医用材料としての研究が行われてきた。
ルは代表的な親水性汎用高分子であり、タンパク質の吸
着が少なく、生体適合性に優れた材料であることが良く
知られ、医用材料としての研究が行われてきた。
【0007】テトラエチルシリケ−トを含んだポリビニ
ルアルコ−ル水溶液を酸加水分解させ、溶液をガラスお
よび医用材料表面に塗布し、ゲル化させることにより生
体適合性に優れた医療材料の開発の試みが報告されてい
る(特開昭54−42880)。
ルアルコ−ル水溶液を酸加水分解させ、溶液をガラスお
よび医用材料表面に塗布し、ゲル化させることにより生
体適合性に優れた医療材料の開発の試みが報告されてい
る(特開昭54−42880)。
【0008】しかし、テトラエチルシリケ−トはポリビ
ニルアルコ−ルのほとんどの溶媒に不溶であるために均
一な溶液を得るのに長時間を要し、またその後のゲル化
にも長時間必要であるため経済的でない。
ニルアルコ−ルのほとんどの溶媒に不溶であるために均
一な溶液を得るのに長時間を要し、またその後のゲル化
にも長時間必要であるため経済的でない。
【0009】さらに材料の防曇性と対摩耗性を高めるた
めにポリビニルアルコ−ル溶液と微粒子状シリカを混合
し種々のシランカプリング剤を用いた被覆膜を形成させ
る報告があり、この報告では溶媒として水、各種アルコ
−ル、ケトン、エステル、エ−テル、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドのような単独溶媒を用いて
いる(特開昭57−72856)。しかしこれら溶媒は
水とジメチルスルホキシドを除き他の溶媒にはポリビニ
ルアルコ−ルが溶解しないかあるいは溶解したとしても
低重合度ポリビニルアルコ−ルであり均一な溶液を得る
のは困難である。
めにポリビニルアルコ−ル溶液と微粒子状シリカを混合
し種々のシランカプリング剤を用いた被覆膜を形成させ
る報告があり、この報告では溶媒として水、各種アルコ
−ル、ケトン、エステル、エ−テル、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドのような単独溶媒を用いて
いる(特開昭57−72856)。しかしこれら溶媒は
水とジメチルスルホキシドを除き他の溶媒にはポリビニ
ルアルコ−ルが溶解しないかあるいは溶解したとしても
低重合度ポリビニルアルコ−ルであり均一な溶液を得る
のは困難である。
【0010】それに対し種々の有機溶媒、例えばジメチ
ルスルホキシド、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、グリセリン、エチレングリコ−ル、N、N−ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフランあるいは1、3−
ジメチル−2−イミダゾリジノンと水との混合溶媒、あ
るいはそれら有機溶媒と有機溶媒との混合溶媒を溶媒と
して用いることによりポリビニルアルコ−ルの溶解性を
高めることができ、その結果、容易に均一な溶液を得る
ことができる。
ルスルホキシド、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、グリセリン、エチレングリコ−ル、N、N−ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフランあるいは1、3−
ジメチル−2−イミダゾリジノンと水との混合溶媒、あ
るいはそれら有機溶媒と有機溶媒との混合溶媒を溶媒と
して用いることによりポリビニルアルコ−ルの溶解性を
高めることができ、その結果、容易に均一な溶液を得る
ことができる。
【0011】本発明は種々の有機溶媒/水混合溶媒系あ
るいは有機溶媒/有機溶媒混合溶媒系にポリビニルアル
コ−ルを溶解させ、トリメトキシメチルシランのような
シランカプリング剤あるいは塩化チタンを混合した後、
酸あるいはアルカリを添加した溶液をガイドワイヤ−、
内視境等の金属材料、スレ−ト板、ブロックまたはガラ
スのような無機材料表面および、ポリアクリロニトリ
ル、ナイロン、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリ
塩化ビニルまたはポリメタクリル酸メチルのような高分
子材料表面上に塗布またはディッピングを行い、150
℃以下の比較的低い温度での熱処理によりポリビニルア
ルコ−ルを種々の材料表面に化学的に結合させ表面を親
水化させる方法である。
るいは有機溶媒/有機溶媒混合溶媒系にポリビニルアル
コ−ルを溶解させ、トリメトキシメチルシランのような
シランカプリング剤あるいは塩化チタンを混合した後、
酸あるいはアルカリを添加した溶液をガイドワイヤ−、
内視境等の金属材料、スレ−ト板、ブロックまたはガラ
スのような無機材料表面および、ポリアクリロニトリ
ル、ナイロン、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリ
塩化ビニルまたはポリメタクリル酸メチルのような高分
子材料表面上に塗布またはディッピングを行い、150
℃以下の比較的低い温度での熱処理によりポリビニルア
ルコ−ルを種々の材料表面に化学的に結合させ表面を親
水化させる方法である。
【0012】さらにポリビニルアルコ−ル溶液中に海洋
生物付着防止剤のような種々の薬剤を混合することによ
り得られる物理的な薬剤の固定、あるいは固定されたポ
リビニルアルコ−ルに薬剤を化学的に結合させることに
よりその機能を高めるとともにその効力を持続させる方
法である。
生物付着防止剤のような種々の薬剤を混合することによ
り得られる物理的な薬剤の固定、あるいは固定されたポ
リビニルアルコ−ルに薬剤を化学的に結合させることに
よりその機能を高めるとともにその効力を持続させる方
法である。
【0013】また、ぬれ性が低いために表面に溶液を均
一に塗布またはディップすることのできないシリコ−ン
ゴム、天然ゴムあるいはポリ塩化ビニルに対し溶媒とし
てジメチルスルホキシド単独溶媒あるいはジメチルスル
ホキシド/水、テトラヒドロフラン/水、ジメチルスル
ホキシド/1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
テトラヒドロフラン/1、3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノンおよびジメチルスルホキシド/テトラヒドロフ
ランのような混合溶媒を用い、酸およびアルカリを添加
せずに1wt%以下のシランカップリング剤を含んだ溶
液中で50〜140℃の温度にて反応を行った後、14
0℃以下の比較的低い温度で熱処理を行うことによりポ
リビニルアルコ−ルを高分子材料表面に容易に固定させ
ることができる。
一に塗布またはディップすることのできないシリコ−ン
ゴム、天然ゴムあるいはポリ塩化ビニルに対し溶媒とし
てジメチルスルホキシド単独溶媒あるいはジメチルスル
ホキシド/水、テトラヒドロフラン/水、ジメチルスル
ホキシド/1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
テトラヒドロフラン/1、3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノンおよびジメチルスルホキシド/テトラヒドロフ
ランのような混合溶媒を用い、酸およびアルカリを添加
せずに1wt%以下のシランカップリング剤を含んだ溶
液中で50〜140℃の温度にて反応を行った後、14
0℃以下の比較的低い温度で熱処理を行うことによりポ
リビニルアルコ−ルを高分子材料表面に容易に固定させ
ることができる。
【0014】トリメトキシメチルシラン以外のカップリ
ング剤としてはメチルジクロロシラン、ジメチルジクロ
ロシランのような比較的安価なシランカプリング剤が用
いられ、シランカプリング剤の濃度は用いたポリビニル
アルコ−ルの重合度と、溶液中のポリビニルアルコ−ル
濃度に依存する。
ング剤としてはメチルジクロロシラン、ジメチルジクロ
ロシランのような比較的安価なシランカプリング剤が用
いられ、シランカプリング剤の濃度は用いたポリビニル
アルコ−ルの重合度と、溶液中のポリビニルアルコ−ル
濃度に依存する。
【0015】ポリビニルアルコ−ルは重合度が250か
ら5、000まで、ケン化度が80mol%以上であれ
ば容易に固定することができる。ポリビニルアルコ−ル
濃度はゲル化および溶液の塗布性に大きく関係し、高濃
度ポリビニルアルコ−ル溶液ではゲル化がすぐに起こる
ため、15wt%以上の濃度は好ましくない。
ら5、000まで、ケン化度が80mol%以上であれ
ば容易に固定することができる。ポリビニルアルコ−ル
濃度はゲル化および溶液の塗布性に大きく関係し、高濃
度ポリビニルアルコ−ル溶液ではゲル化がすぐに起こる
ため、15wt%以上の濃度は好ましくない。
【0016】ほとんど全ての酸およびアルカリで加水分
解は可能であった。実施例では基本的に酸としては1N
塩酸を、アルカリとしては1N水酸化ナトリウムを用い
た。酸およびアルカリ濃度はポリビニルアルコ−ル濃度
とトリメトキシメチルシラン濃度に依存し、高い酸およ
びアルカリ濃度ではゲル化が直ちに起こる。
解は可能であった。実施例では基本的に酸としては1N
塩酸を、アルカリとしては1N水酸化ナトリウムを用い
た。酸およびアルカリ濃度はポリビニルアルコ−ル濃度
とトリメトキシメチルシラン濃度に依存し、高い酸およ
びアルカリ濃度ではゲル化が直ちに起こる。
【0017】熱処理温度は用いた溶媒に関係するが、7
0から150℃の温度範囲が好ましい。比較的沸点が高
い溶媒においては低い温度では乾燥されにくく、材料表
面にポリビニルアルコ−ル層が固定されるのに長時間が
必要となる。一方、150℃以上の温度ではポリビニル
アルコ−ルの分解が起こり好ましくない。
0から150℃の温度範囲が好ましい。比較的沸点が高
い溶媒においては低い温度では乾燥されにくく、材料表
面にポリビニルアルコ−ル層が固定されるのに長時間が
必要となる。一方、150℃以上の温度ではポリビニル
アルコ−ルの分解が起こり好ましくない。
【0018】熱処理時間はあまり固定化には関係なく溶
液の乾燥が十分に行われば良い。しかしながら140℃
以上で長時間熱処理を行うとポリビニルアルコ−ル層が
褐色に変化し、また分解が起こるために好ましくない。
液の乾燥が十分に行われば良い。しかしながら140℃
以上で長時間熱処理を行うとポリビニルアルコ−ル層が
褐色に変化し、また分解が起こるために好ましくない。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0020】
【実施例1】溶媒としてジメチルスルホキシド/水=8
0/20(重量比)混合溶媒を用い、4、5、6、8お
よび10wt%ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、7
00、ケン化度:99.5mol%)溶液100gを調
製した後、その溶液にトリメトキシメチルシランおよび
1N塩酸をそれぞれ1mlを添加し、均一な溶液が得ら
れるまで攪拌した。得られた均一溶液をスレ−ト板に塗
布し、80℃で1時間熱処理を行った。全ての試料で熱
処理後、水ぬれ性はとても良く、明らかな親水性を示し
た。さらにヨウ素溶液による呈色反応では処理表面にポ
リビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが確
認された。処理試料を3週間水中に浸漬したが3週間後
でも親水性表面は保持されていた。
0/20(重量比)混合溶媒を用い、4、5、6、8お
よび10wt%ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、7
00、ケン化度:99.5mol%)溶液100gを調
製した後、その溶液にトリメトキシメチルシランおよび
1N塩酸をそれぞれ1mlを添加し、均一な溶液が得ら
れるまで攪拌した。得られた均一溶液をスレ−ト板に塗
布し、80℃で1時間熱処理を行った。全ての試料で熱
処理後、水ぬれ性はとても良く、明らかな親水性を示し
た。さらにヨウ素溶液による呈色反応では処理表面にポ
リビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが確
認された。処理試料を3週間水中に浸漬したが3週間後
でも親水性表面は保持されていた。
【0021】
【実施例2】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、70
0、ケン化度:99.5mol%)4gをジメチルスル
ホキシド/水=80/20(重量比)混合溶媒96gに
高温にて完全に溶解させた後、溶液温度が室温になるま
で放置した。トリメトキシメチルシランと1N塩酸をそ
れぞれ1ml添加し、均一な溶液が得られるまで攪拌し
た。得られた溶液をスレ−ト板に塗布後、60、70、
80、100、120、140および160℃にて1時
間熱処理を行った。70、80、100、120および
140℃で熱処理を行った試料ではポリビニルアルコ−
ルがスレ−ト板に均一にコ−トされていた。60℃では
1時間で表面が完全に乾燥しておらず、水での洗浄です
ぐにポリビニルアルコ−ル層がはがれた。一方、160
℃での熱処理試料ではポリビニルアルコ−ルの色が褐色
になった。
0、ケン化度:99.5mol%)4gをジメチルスル
ホキシド/水=80/20(重量比)混合溶媒96gに
高温にて完全に溶解させた後、溶液温度が室温になるま
で放置した。トリメトキシメチルシランと1N塩酸をそ
れぞれ1ml添加し、均一な溶液が得られるまで攪拌し
た。得られた溶液をスレ−ト板に塗布後、60、70、
80、100、120、140および160℃にて1時
間熱処理を行った。70、80、100、120および
140℃で熱処理を行った試料ではポリビニルアルコ−
ルがスレ−ト板に均一にコ−トされていた。60℃では
1時間で表面が完全に乾燥しておらず、水での洗浄です
ぐにポリビニルアルコ−ル層がはがれた。一方、160
℃での熱処理試料ではポリビニルアルコ−ルの色が褐色
になった。
【0022】
【実施例3】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、70
0、ケン化度:99.5mol%)6gをメチルアルコ
−ル/水=40/60(重量比)の混合溶媒94gに8
0℃で1時間攪拌しながら加熱を行いポリビニルアルコ
−ルを完全に溶解させた後、溶液が室温になるまで放置
した。その溶液にトリメトキシメチルシランと1N塩酸
をそれぞれ1ml添加し、さらに均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をスレ−ト板に塗布し、室温で30分
放置後、80℃で30分熱処理を行った。処理試料の表
面は明らかな親水性を示し水ぬれ性も良かった。ヨウ素
溶液を用いた呈色反応でスレ−ト板表面にポリビニルア
ルコ−ルが均一にコ−トされていることが確認された。
また、水中に3週間浸漬させた後でもスレ−ト板表面に
ポリビニルアルコ−ル層が保持されていた。
0、ケン化度:99.5mol%)6gをメチルアルコ
−ル/水=40/60(重量比)の混合溶媒94gに8
0℃で1時間攪拌しながら加熱を行いポリビニルアルコ
−ルを完全に溶解させた後、溶液が室温になるまで放置
した。その溶液にトリメトキシメチルシランと1N塩酸
をそれぞれ1ml添加し、さらに均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をスレ−ト板に塗布し、室温で30分
放置後、80℃で30分熱処理を行った。処理試料の表
面は明らかな親水性を示し水ぬれ性も良かった。ヨウ素
溶液を用いた呈色反応でスレ−ト板表面にポリビニルア
ルコ−ルが均一にコ−トされていることが確認された。
また、水中に3週間浸漬させた後でもスレ−ト板表面に
ポリビニルアルコ−ル層が保持されていた。
【0023】
【実施例4】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、00
0、ケン化度:99.0mol%)10gをエチルアル
コ−ル/水=40/60(重量比)の混合溶媒90gに
80℃で1時間攪拌しながら加熱を行いポリビニルアル
コ−ルを完全に溶解させた後、溶液が室温になるまで放
置した。その溶液にトリメトキシメチルシランと1N塩
酸をそれぞれ1ml添加し、さらに均一になるまで攪拌
した。得られた溶液をガイドワイヤ−に3回ディップ
し、室温で乾燥させた後、さらに80℃で1時間熱処理
を行った。得られたガイドワイヤ−は水ぬれ性も良く、
とても滑り易かった。また、処理したガイドワイヤ−を
水中に1ヶ月放置したが、一か月後でも滑らかで、ポリ
ビニルアルコ−ルはガイドワイヤ−に強く固定されてい
た。
0、ケン化度:99.0mol%)10gをエチルアル
コ−ル/水=40/60(重量比)の混合溶媒90gに
80℃で1時間攪拌しながら加熱を行いポリビニルアル
コ−ルを完全に溶解させた後、溶液が室温になるまで放
置した。その溶液にトリメトキシメチルシランと1N塩
酸をそれぞれ1ml添加し、さらに均一になるまで攪拌
した。得られた溶液をガイドワイヤ−に3回ディップ
し、室温で乾燥させた後、さらに80℃で1時間熱処理
を行った。得られたガイドワイヤ−は水ぬれ性も良く、
とても滑り易かった。また、処理したガイドワイヤ−を
水中に1ヶ月放置したが、一か月後でも滑らかで、ポリ
ビニルアルコ−ルはガイドワイヤ−に強く固定されてい
た。
【0024】
【実施例5】4gのポリビニルアルコ−ル(重合度:
1、700、ケン化度:99.5mol%)を95gの
ジメチルスルホキシド/水=80/20(重量比)混合
溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメトキシメチ
ルシランおよび1N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一
になるまで攪拌した。得られた溶液をペイントブラシに
よりガラス表面に塗布し、80、90、100、120
および140℃で1時間熱処理を行った。120℃以下
の温度で熱処理されたガラス表面は明らかな親水性表面
を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応でガラス表面上に
ポリビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが
確認された。さらにガラス表面に水蒸気を接触させたと
ころ曇りは起こらなかった。しかし、140℃で熱処理
した場合、表面は黄色くなり、水ぬれ性も低下した。
1、700、ケン化度:99.5mol%)を95gの
ジメチルスルホキシド/水=80/20(重量比)混合
溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメトキシメチ
ルシランおよび1N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一
になるまで攪拌した。得られた溶液をペイントブラシに
よりガラス表面に塗布し、80、90、100、120
および140℃で1時間熱処理を行った。120℃以下
の温度で熱処理されたガラス表面は明らかな親水性表面
を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応でガラス表面上に
ポリビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが
確認された。さらにガラス表面に水蒸気を接触させたと
ころ曇りは起こらなかった。しかし、140℃で熱処理
した場合、表面は黄色くなり、水ぬれ性も低下した。
【0025】
【実施例6】溶媒としてジメチルスルホキシド/水=8
0/20(重量比)混合溶媒を用い、4、5、6、8お
よび10wt%ポリビニルアルコ−ル溶液100gを高
温にて調製した後、トリメトキシメチルシランおよび1
N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をガラス表面に塗布し、80℃で1時
間熱処理を行った。処理後のガラス表面は明らかな親水
性を示し、水蒸気に接触させても曇らなっかた。さらに
処理試料を1ヶ月間水中に浸漬してもポリビニルアルコ
−ル層は強く結合されていた。
0/20(重量比)混合溶媒を用い、4、5、6、8お
よび10wt%ポリビニルアルコ−ル溶液100gを高
温にて調製した後、トリメトキシメチルシランおよび1
N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をガラス表面に塗布し、80℃で1時
間熱処理を行った。処理後のガラス表面は明らかな親水
性を示し、水蒸気に接触させても曇らなっかた。さらに
処理試料を1ヶ月間水中に浸漬してもポリビニルアルコ
−ル層は強く結合されていた。
【0026】
【実施例7】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、70
0、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのメチ
ルアルコ−ル/水=40/60(重量比)混合溶媒に高
温にて完全に溶解させた後、トリメトキシメチルシラン
および1N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるま
で攪拌した。得られた溶液をガラス表面に塗布し、室温
で30分放置した後、80℃で30分熱処理を行った。
得られた試料は明らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用
いた呈色反応でガラス表面にポリビニルアルコ−ルが均
一にコ−トされ、また1ヶ月間水中に放置してもポリビ
ニルアルコ−ル層は保持されていた。
0、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのメチ
ルアルコ−ル/水=40/60(重量比)混合溶媒に高
温にて完全に溶解させた後、トリメトキシメチルシラン
および1N塩酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるま
で攪拌した。得られた溶液をガラス表面に塗布し、室温
で30分放置した後、80℃で30分熱処理を行った。
得られた試料は明らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用
いた呈色反応でガラス表面にポリビニルアルコ−ルが均
一にコ−トされ、また1ヶ月間水中に放置してもポリビ
ニルアルコ−ル層は保持されていた。
【0027】
【実施例8】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、70
0、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのN、
N−ジメチルホルムアミド/水=40/60(重量比)
混合溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメトキシ
メチルシランおよび1N水酸化ナトリウムをそれぞれ1
ml添加し、均一になるまで攪拌した。得られた溶液を
ポリアクリロニトリル表面に塗布し、70、80、90
および100℃にて1時間熱処理を行った。70および
80℃での熱処理後ポリアクリロニトリル表面は明らか
な親水性を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応において
ポリアクリロニトリル表面にポリビニルアルコ−ルが均
一にコ−トされていることが確認された。さらにポリビ
ニルアルコ−ル層は水中に3週間以上浸漬しても保持さ
れていた。90および100℃での熱処理ではポリビニ
ルアルコ−ルがポリアクリロニトリル表面に均一にコ−
トされているものの、ポリアクリロニトリル板の変形が
認められた。
0、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのN、
N−ジメチルホルムアミド/水=40/60(重量比)
混合溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメトキシ
メチルシランおよび1N水酸化ナトリウムをそれぞれ1
ml添加し、均一になるまで攪拌した。得られた溶液を
ポリアクリロニトリル表面に塗布し、70、80、90
および100℃にて1時間熱処理を行った。70および
80℃での熱処理後ポリアクリロニトリル表面は明らか
な親水性を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応において
ポリアクリロニトリル表面にポリビニルアルコ−ルが均
一にコ−トされていることが確認された。さらにポリビ
ニルアルコ−ル層は水中に3週間以上浸漬しても保持さ
れていた。90および100℃での熱処理ではポリビニ
ルアルコ−ルがポリアクリロニトリル表面に均一にコ−
トされているものの、ポリアクリロニトリル板の変形が
認められた。
【0028】
【実施例9】3、4、5、6および8wt%濃度のポリ
ビニルアルコ−ルをN、N−ジメチルホルムアミド/水
=40/60(重量比)混合溶媒に高温にて完全に溶解
させポリビニルアルコ−ル溶液100gを調製した後、
トリメトキシメチルシランおよび1N水酸化ナトリウム
溶液をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をポリアクリロニトリル表面に塗布
し、70℃で1時間熱処理を行った。全てのポリビニル
アルコ−ル濃度でポリアクリロニトリル表面にポリビニ
ルアルコ−ルが強く結合されていた。
ビニルアルコ−ルをN、N−ジメチルホルムアミド/水
=40/60(重量比)混合溶媒に高温にて完全に溶解
させポリビニルアルコ−ル溶液100gを調製した後、
トリメトキシメチルシランおよび1N水酸化ナトリウム
溶液をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌し
た。得られた溶液をポリアクリロニトリル表面に塗布
し、70℃で1時間熱処理を行った。全てのポリビニル
アルコ−ル濃度でポリアクリロニトリル表面にポリビニ
ルアルコ−ルが強く結合されていた。
【0029】
【実施例10】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、7
00、ケン化度:99.5mol%)6gを94gの
N、N−ジメチルホルムアミド/水=40/60(重量
比)混合溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメト
キシメチルシランおよび1N塩酸をそれぞれ1ml添加
し、均一になるまで攪拌した。得られた溶液をポリアク
リロニトリル表面に塗布し、70および80℃で1時間
熱処理を行った。塩酸により加水分解させた溶液では熱
処理を行ってもポリアクリロニトリル表面にポリビニル
アルコ−ルは結合されず、水中に浸漬すると簡単にポリ
ビニルアルコ−ルフィルムがはがれた。
00、ケン化度:99.5mol%)6gを94gの
N、N−ジメチルホルムアミド/水=40/60(重量
比)混合溶媒に高温にて完全に溶解させた後、トリメト
キシメチルシランおよび1N塩酸をそれぞれ1ml添加
し、均一になるまで攪拌した。得られた溶液をポリアク
リロニトリル表面に塗布し、70および80℃で1時間
熱処理を行った。塩酸により加水分解させた溶液では熱
処理を行ってもポリアクリロニトリル表面にポリビニル
アルコ−ルは結合されず、水中に浸漬すると簡単にポリ
ビニルアルコ−ルフィルムがはがれた。
【0030】
【実施例11】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、7
00、ケン化度:99.5mol%)2gを98gのジ
メチルスルホキシドに高温にて完全に溶解させた後、ト
リメトキシメチルシラン0.5mlを添加した。溶液中
にシリコ−ンゴムフィルムを浸漬し、120℃の温度で
1時間攪拌した。回収したシリコ−ンゴムフィルムを8
0℃で1時間熱処理を行った。熱処理して得られたフィ
ルムに実施例2の条件で得られた溶液を塗布し、80℃
で1時間熱処理を行った。二度の熱処理により得られた
シリコ−ンゴムフィルム表面は明らかな親水性を示し、
ヨウ素溶液を用いた呈色反応でシリコ−ンゴムフィルム
にポリビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていること
が確認された。さらに処理フィルムを水中に3ヶ月間放
置してもポリビニルアルコ−ル層は保持されていた。
00、ケン化度:99.5mol%)2gを98gのジ
メチルスルホキシドに高温にて完全に溶解させた後、ト
リメトキシメチルシラン0.5mlを添加した。溶液中
にシリコ−ンゴムフィルムを浸漬し、120℃の温度で
1時間攪拌した。回収したシリコ−ンゴムフィルムを8
0℃で1時間熱処理を行った。熱処理して得られたフィ
ルムに実施例2の条件で得られた溶液を塗布し、80℃
で1時間熱処理を行った。二度の熱処理により得られた
シリコ−ンゴムフィルム表面は明らかな親水性を示し、
ヨウ素溶液を用いた呈色反応でシリコ−ンゴムフィルム
にポリビニルアルコ−ルが均一にコ−トされていること
が確認された。さらに処理フィルムを水中に3ヶ月間放
置してもポリビニルアルコ−ル層は保持されていた。
【0031】
【実施例12】天然ゴム製チュ−ブを実施例11と同じ
条件で処理を試みた。処理後天然ゴムチュ−ブ表面は明
らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応で天
然ゴムチュ−ブ表面にポリビニルアルコ−ルが均一にコ
−トされていることが確認された。
条件で処理を試みた。処理後天然ゴムチュ−ブ表面は明
らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用いた呈色反応で天
然ゴムチュ−ブ表面にポリビニルアルコ−ルが均一にコ
−トされていることが確認された。
【0032】
【実施例13】ポリ塩化ビニル製チュ−ブを実施例11
と同じ条件で処理を試みた。処理後ポリ塩化ビニル製チ
ュ−ブ表面は明らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用い
た呈色反応でポリ塩化ビニル製チュ−ブ表面にポリビニ
ルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが確認され
た。
と同じ条件で処理を試みた。処理後ポリ塩化ビニル製チ
ュ−ブ表面は明らかな親水性を示し、ヨウ素溶液を用い
た呈色反応でポリ塩化ビニル製チュ−ブ表面にポリビニ
ルアルコ−ルが均一にコ−トされていることが確認され
た。
【0033】
【実施例14】ポリビニルアルコ−ル(重合度:1、7
00、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのメ
チルアルコ−ル/水=40/60(重量比)混合溶媒に
高温にて完全に溶解させた後、塩化チタンおよび1N塩
酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌した。
ガイドワイヤ−を得られた溶液にディッピングし、室温
で30分放置した後、80℃で30分熱処理を行った。
得られた試料は明らかな親水性を示し、1ヶ月間水中に
放置してもポリビニルアルコ−ル層は保持されていた。
00、ケン化度:99.5mol%)6gを94gのメ
チルアルコ−ル/水=40/60(重量比)混合溶媒に
高温にて完全に溶解させた後、塩化チタンおよび1N塩
酸をそれぞれ1ml添加し、均一になるまで攪拌した。
ガイドワイヤ−を得られた溶液にディッピングし、室温
で30分放置した後、80℃で30分熱処理を行った。
得られた試料は明らかな親水性を示し、1ヶ月間水中に
放置してもポリビニルアルコ−ル層は保持されていた。
【0034】
【発明の効果】本発明により、有機高分子、金属、およ
び無機材料表面への簡単なポリビニルアルコ−ル溶液の
塗布、またはディッピングとその後の150℃以下の比
較的低い温度での熱処理によりポリビニルアルコ−ルを
疎水性表面に化学的に固定することができ、その結果、
医療および工業分野においておいて低コストで簡単な操
作により機能性の高い製品が得られるであろう。
び無機材料表面への簡単なポリビニルアルコ−ル溶液の
塗布、またはディッピングとその後の150℃以下の比
較的低い温度での熱処理によりポリビニルアルコ−ルを
疎水性表面に化学的に固定することができ、その結果、
医療および工業分野においておいて低コストで簡単な操
作により機能性の高い製品が得られるであろう。
Claims (6)
- 【請求項1】 ジメチルスルホキシド、メチルアルコ−
ル、エチルアルコ−ル、グリセリン、エチレングリコ−
ル、N、N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ンおよび1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのよ
うな水と親和性を有する有機溶媒と水との混合溶媒、あ
るいはジメチルスルホキシド/1、3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、グリセリン/1、3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン、エチレングリコ−ル/1、3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド
/N、N−ジメチルホルムアミド、1、3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン/N、N−ジメチルホルムアミ
ド、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/テトラ
ヒドロフラン、およびジメチルスルホキシド/テトラヒ
ドロフランのような有機溶媒/有機溶媒混合溶媒に完全
に溶解させたポリビニルアルコ−ル溶液に0.5wt%
以上のトリメトキシメチルシランのようなシランカップ
リング剤または塩化チタンを添加した後、酸あるいはア
ルカリを加えたポリビニルアルコ−ル溶液を塗布あるい
はディッピングした材料の比較的低い温度での熱処理に
よる種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの化学的
結合法。 - 【請求項2】 ブロック、コンクリ−ト、スレ−ト板お
よびその他の海中構築物に用いられる建設資材、テトラ
ポット等の防波堤材料およびガラスのような無機材料表
面あるいはガイドワイヤ−、内視境等の医用材料あるい
は船舶および海洋建造物に用いられている鉄、銅、チタ
ン等の金属材料表面への請求項1記載の方法によるポリ
ビニルアルコ−ルの化学的結合法。 - 【請求項3】 ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル
酸メチル、ポリカ−ボネ−ト、あるいはポリエステルの
ような高分子材料表面への請求項1記載の方法によるポ
リビニルアルコ−ルの化学的結合法。 - 【請求項4】 ポリビニルアルコ−ル溶液に海洋生物付
着防止剤のような種々の薬剤を混合することにより得ら
れる薬剤の物理的固定あるいは固定されたポリビニルア
ルコ−ル表面に種々の薬剤を化学的に結合させる薬剤の
固定化法。 - 【請求項5】 溶媒としてジメチルスルホキシドのよう
な単独有機溶媒あるいはジメチルスルホキシド/水、ジ
メチルスルホキシド/1、3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/
テトラヒドロフランおよびジメチルスルホキシド/テト
ラヒドロフランのような混合溶媒を用い、酸およびアル
カリを添加せずに1wt%以下のシランカップリング剤
を含むポリビニルアルコ−ル溶液にてポリジメチルシロ
キサン、天然ゴムあるいはポリ塩化ビニルのような疎水
性高分子を50〜140℃の温度で反応させた後、14
0℃以下の比較的低い温度での熱処理を行うことにより
得られる疎水性高分子材料表面へのポリビニルアルコ−
ルの固定化方法。 - 【請求項6】 ポリジメチルシロキサン、塩化ビニル、
あるいは天然ゴムのような高分子高分子材料表面への請
求項5記載の方法によるポリビニルアルコ−ルの化学的
結合法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5837196A JPH09227821A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5837196A JPH09227821A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227821A true JPH09227821A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=13082477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5837196A Pending JPH09227821A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09227821A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106807258A (zh) * | 2015-11-27 | 2017-06-09 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种硅橡胶复合膜及其制备方法和应用 |
CN114177360A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-03-15 | 广东省科学院健康医学研究所 | 一种医用导管水凝胶涂层及其制备方法和应用 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP5837196A patent/JPH09227821A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106807258A (zh) * | 2015-11-27 | 2017-06-09 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种硅橡胶复合膜及其制备方法和应用 |
CN114177360A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-03-15 | 广东省科学院健康医学研究所 | 一种医用导管水凝胶涂层及其制备方法和应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Li et al. | Tough bonding, on‐demand debonding, and facile rebonding between hydrogels and diverse metal surfaces | |
JP5406719B2 (ja) | Si−H基を含有する表面を処理する方法 | |
US9296843B2 (en) | Substrate-independent layer-by-layer assembly using catechol-functionalized polymers | |
US5668193A (en) | Solid substrate coated with an aminopolysaccharide | |
IE55284B1 (en) | Articles exhibiting a biocompatible surface layer and process for providing articles with such a surface layer | |
JPH0687968A (ja) | 前もって生成された親水性ポリマーを疎水性ポリマー基材へグラフトする方法及びそのための被覆組成物 | |
CN105728299B (zh) | 表面改性金属以及金属表面的改性方法 | |
JP4339413B2 (ja) | 水不溶性ポリマーおよびポリアルキレンイミンの反応混合物を使用した表面改質方法 | |
CN109731137A (zh) | 具有生物抗污功能的白蛋白涂层的制备方法及具有生物抗污功能的材料 | |
CN112375191B (zh) | 嵌段共聚物及其制备方法和应用 | |
Yang et al. | Mechanically durable antibacterial nanocoatings based on zwitterionic copolymers containing dopamine segments | |
CN115382025A (zh) | 一种在医用植入材料表面构建亲水防污涂层的方法 | |
CN115814172A (zh) | 一种接枝于医疗器械表面的抗污损耐磨亲水润滑涂层及其制备方法 | |
WO2018008663A1 (ja) | 表面処理剤、表面処理方法、表面処理基材、及び表面処理基材の製造方法 | |
JPH06911B2 (ja) | 液体ゲル化用組成物 | |
JPH09227821A (ja) | 種々の材料表面へのポリビニルアルコ−ルの固定化 | |
JP2017036419A (ja) | 耐汚染性表面修飾剤、及び表面処理方法 | |
CN115779159A (zh) | 一种接枝于医疗器械表面的高强韧耐磨亲水润滑涂层及其制备方法 | |
CN115120785A (zh) | 一种具有多糖涂层的医用导管及其制备方法 | |
CN111607271B (zh) | 一种金属有机凝胶灌注的有机硅复合材料的制备方法及应用 | |
EP2992909B1 (en) | Metal medical device | |
JP2023535056A (ja) | 多成分キトサンコンジュゲートを介した抗菌性表面 | |
JP2005000182A (ja) | 血液適合性材料 | |
KR101350016B1 (ko) | 방오용 도료조성물 및 그 제조방법 | |
JP3595963B2 (ja) | 疎水性高分子表面への親水性高分子の固定化 |