JP3595963B2 - 疎水性高分子表面への親水性高分子の固定化 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
表面が親水性を有しなめらかで潤滑性に優れた医用材料、例えば気管、気道、尿道、および栄養管のような体切開により挿入されるカテ−テル、あるいは血管中に挿入される種々のカテ−テルは挿入と回収時に周辺組織の損傷を最小限に抑えるとともに手術時間の短縮を可能にし、治療時の患者の苦痛を最小限に抑えられることが良く知られている。さらに親水性表面は材料表面へのタンパク質の吸着と血小板の粘着を低下させることから医用材料としての機能を高め、人工血管等への応用も可能である。
【0002】
【従来の技術】
医用材料表面の潤滑性を高める方法としては基本的に二つの方法が考えられる。その方法とは医用材料を潤滑性に優れた低摩擦材料で造るか、あるいは材料表面に潤滑性に優れた材料を付与するかのいずれかである。現在、潤滑性に優れた材料からは医用材料がほとんど得られておらず、ほとんどの医用材料が潤滑性に乏しい材料から造られている。その結果、後者の方法が一般的に用いられ、研究開発が行われている。
【0003】
現在、材料表面に潤滑性を付与するためカテ−テル等を使用する際に表面にグリセリン、オリ−ブオイル、シリコ−ンオイルあるいは他のゼリ−タイプの一時的潤滑剤をコ−ティングする方法が最も広く使用されている。しかしこの方法は一時的なコ−ティングであるために表面から潤滑剤が徐々に脱落し、材料表面は再度非潤滑性になる。
【0004】
疎水性材料表面へ親水性高分子を化学的に結合させ、永久的に潤滑性を付与する試みも多く行われている。それらの代表的な方法としては材料表面に放射線、コロナ放電、電子線および紫外線等の高エネルギ−を照射し、その照射部位から親水性高分子をグラフトさせる方法である。これらの方法により表面の親水化はなし得ているものの、コロナ等の高エネルギ−照射後のグラフト反応法はコストが高いために経済的でなく、さらにグラフト鎖長をコントロ−ルするのが容易でない。
【0005】
さらに反応性イソシアネ−トのような化学薬品を用い疎水性表面に親水性高分子を化学的に結合させる方法も多く報告されている。しかしながらイソシアネ−トは高い毒性を有し、また残存未反応化学薬品の除去が困難なために医療分野においてはこれらの方法により得られた試料を使用することは好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】
以上のように低コストで安全性に優れ、かつ永久的に材料表面に親水性高分子をを結合させる方法はいまだ得られていない。
【0007】
そこで本願発明者らは、従来の方法に比べ単純で低コストな方法により疎水性高分子材料表面上に親水性高分子を固定し、材料表面の潤滑性を高めるとともにタンパク質の吸着性と血小板の粘着性を低下させることのできる医用材料の開発を試みた。
【0008】
ポリビニルアルコ−ルは側鎖に水酸基を有する代表的な親水性汎用高分子である。その化学的構造から医用材料としての研究が古くから行われ、タンパク質の吸着性および血小板の粘着性が低い生体適合性に優れる材料であることが良く知られている。
【0009】
また、ポリビニルアルコ−ルは側鎖に比較的高い反応性の水酸基を有することから種々の架橋剤またはカップリング剤により容易にゲル化し、また他の高分子材料と反応することが知られている。
【0010】
さらに本願発明者らはポリビニルアルコ−ルがジメチルスルホキシドのような単独溶媒だけでなく種々の水/有機溶媒あるいは有機溶媒/有機溶媒のような混合溶媒系にも容易に溶解することを見いだした。
【0011】
本願発明者らはこれらのポリビニルアルコ−ルの特性に注目し、ポリビニルアルコ−ル溶液により現在医用材料として用いられている疎水性高分子材料、例えばシリコ−ンゴム、天然ゴム、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト、ポリメチルメタクリレ−ト、あるいはポリ塩化ビニルを膨潤させ疎水性高分子中にポリビニルアルコ−ルを含浸させた後、単なる熱処理によりポリビニルアルコ−ルを表面に固定化する方法を検討した。
【0012】
種々の溶媒について検討した結果、ジメチルスルホキシド、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、グリセリン、エチレングリコ−ルおよびN、N−ジメチルホルムアミドのような単独有機溶媒、水/ジメチルスルホキシド、水/1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、水/N、N−ジメチルホルムアミド、水/グリセリン、水/エチレングリコ−ル、水/テトラヒドロフラン、水/酢酸エチル、および水/2−ブタノンのような水/有機溶媒混合溶媒、ジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/テトラヒドロフラン、グリセリン/テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ル/テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド/酢酸エチル、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/酢酸エチル、グリセリン/酢酸エチル、エチレングリコ−ル/酢酸エチル、ジメチルスルホキシド/2−ブタノン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/2−ブタノン、グリセリン/2−ブタノン、およびエチレングリコ−ル/2−ブタノンのような有機溶媒/有機溶媒混合溶媒あるいは水/ジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン、水/ジメチルスルホキシド/酢酸エチル、および水/ジメチルスルホキシド/2−ブタノンのような混合溶媒はポリビニルアルコ−ルを溶解するとともにシリコ−ンゴム、天然ゴム、ポリ塩化ビニルおよびポリウレタンのような疎水性高分子表面を膨潤させることを見いだした。
【0013】
さらに種々の親水性高分子について検討した結果、上述の有機溶媒および混合溶媒にポリエチレングリコ−ル、アルギン酸ソ−ダ、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソ−ダ、ポリアクリルアミド、およびデキストランのような親水性高分子も溶解することを確認した。
【0014】
本願発明は、はじめに上述の溶媒に完全に溶解させた親水性高分子溶液中に過酸化ベンゾイル、ジクミルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、第三ブチルヒドロペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、およびアゾビスイソブチロニトリル等の開始剤を添加し均一になるまで攪拌を行う。140℃以下の温度にてシリコ−ンゴム、天然ゴム、ポリウレタンおよびポリ塩化ビニルのような疎水性高分子を反応させた後、140℃以下の比較的低い温度での熱処理で疎水性高分子表面に親水性高分子を固定化する方法である。
【0015】
本願発明は上述の開始剤を用い、単なる加熱により疎水性高分子内に含浸させたポリビニルアルコ−ルような親水性高分子の疎水性高分子への固定化により疎水性高分子表面を親水性表面へと転化するものである。
【0016】
反応温度および反応時間は疎水性高分子の特性と用いた溶媒に依存するものの、全ての高分子材料で比較的低い温度(140℃以下)で高分子内に容易に親水性高分子が含浸される。
【0017】
疎水性高分子内へ親水性高分子を含浸させた後の熱処理温度は用いた開始剤により異なる。中温開始剤、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、およびアゾビスイソブチロニトリルでは熱処理温度は100℃以下で十分であり、クメンヒドロペルオキシド、第三ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、およびジ第三ブチルペルオキシドのような高温開始剤では100℃以上の温度での熱処理が必要である。
【0018】
用いる開始剤は疎水性高分子内への含浸温度により決定され、100℃以上の反応温度が必要な高分子素材に対してはジクミルペルオキシドのような高温開始剤が用いられ、また80℃以下の温度で含浸が可能な高分子材料に関しては過酸化ベンゾイルのような中温開始剤が用いられる。開始剤濃度は親水性高分子濃度に依存し、0.1〜7.5wt%が好ましい。
【0019】
ポリビニルアルコ−ルは重合度が250〜5、000、ケン化度が80mol%以上であれば容易に疎水性高分子表面に固定することができ、溶液濃度は用いたポリビニルアルコ−ルに依存する。他の親水性高分子に対してはほとんど全ての高分子に関して可能であった。
【0020】
以上の如く疎水性高分子内にポリビニアルコ−ルのような親水性高分子を含浸させた後、単なる加熱により親水性高分子が固定しされ、疎水性高分子の表面は明らかな親水性を示し、優れた潤滑性を示すとともにその潤滑性は長期間保持されていた。
【0021】
本発明はある一定の温度でチュ−ブ内に親水性高分子溶液を循環させることにより、チュ−ブ内のみ親水性高分子の固定も可能であり、その形態に応じて内面または外面のみ、あるいは内面と外面を同時に固定することを容易になし得ることができる。
【0022】
本願発明は水酸基の一部をアセタ−ル化またはアミノ化のように種々の官能基と置換したポリビニルアルコ−ルを用いることが可能である。
【0023】
その結果、疎水性高分子に種々の官能基を有するポリビニルアルコ−ルを固定することにより、その表面へのヘパリンのような血液抗凝固剤、アドリアマイシンのような種々の薬剤あるいは酵素等を物理的あるいは化学的に容易に固定することができ、医用材料としての機能をさらに高めることができる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例を示し本願発明を詳細に説明する。
【0025】
【実施例1】
溶媒としてジメチルスルホキシドを用い、3wt%のジクミルペルオキシドを含んだポリビニルアルコ−ル(重合度1、700、ケン化度99.5mol%)濃度が3、4、6、8、および10wt%溶液中にシリコ−ンゴムフィルムを浸漬し攪拌しながら100℃にて1時間反応を行った。その後、溶液からシリコ−ンゴムフィルムを取り出し120℃で1時間熱処理を行った。熱処理後シリコ−ンゴムフィルムを蒸留水中に浸漬した。蒸留水浸漬後、全てのシリコ−ンゴムフィルムは明らかな親水性と高い潤滑性を示した。しかしヨウ素溶液を用い固定化されたポリビニルアルコ−ルの呈色反応を行ったところ、4wt%以下のPVA濃度ではポリビニルアルコ−ルが固定化されているものの不均一であった。
【0026】
【実施例2】
実施例1と同じ条件で天然ゴム表面へのポリビニルアルコ−ルの固定を行った。実施例1と同様、全ての天然ゴムに対し明らかな親水性と高い潤滑性を示したが、ヨウ素溶液を用いた呈色反応では4wt%以下の溶液で反応させた試料では表面にポリビニルアルコ−ルが不均一に固定されていた。
【0027】
【実施例3】
ポリビニルアルコ−ル(重合度1、700、ケン化度99.5mol%)10gを90gの水/ジメチルスルホキシド=20/80(重量比)の混合溶媒に完全に溶解させた後、3gの過酸化ベンゾイルを添加し均一な溶液を得た。重合度1、300のポリ塩化ビニル製チュ−ブを溶液中に浸漬し、50、60、70、および80℃の温度にて種々の時間反応を行った後、ポリ塩化ビニル製チュ−ブを80℃で1時間熱処理を行った。得られた試料をヨウ素溶液に浸漬し、ポリ塩化ビニル製チュ−ブ表面にポリビニルアルコ−ルが固定化されているかを確認した。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
重合度が低いポリ塩化ビニル製チュ−ブでは全ての温度で反応3分後でもポリビニルアルコ−ルが表面に均一に固定化されていることが確認された。また長期間蒸留水に浸漬してもポリ塩化ビニル製チュ−ブの親水性および潤滑性は保持されていた。
【0030】
【実施例4】
ポリビニルアルコ−ル(重合度1、700、ケン化度99.5mol%)10gをジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン=80/20(重量比)の混合溶媒90gに完全に溶解させた後、過酸化ベンゾイル3gを添加した。その溶液中に重合度が2、500のポリ塩化ビニル製チュ−ブを浸漬し、50、60、70、および80℃の温度にて種々の時間反応を行った。得られたポリ塩化ビニル製チュ−ブを80℃で1時間熱処理を行い、ヨウ素溶液を用いた呈色反応でポリ塩化ビニル製チュ−ブ表面にポリビニルアルコ−ルが固定されているかを確認した。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
全ての反応温度で反応時間3分後にはポリビニルアルコ−ルが塩化ビニル表面に均一に固定されていた。しかし反応温度が高くなるにつれて、また、反応時間が長くなるにつれてポリ塩化ビニル製チュ−ブは一部溶解し、強度の著しい低下が認められポリ塩化ビニル製チュ−ブの初期形態は保持されなかった。
【0033】
【実施例5】
ポリエチレングリコ−ル(分子量7、000)10gをジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン=80/20(重量比)の混合溶媒90gに完全に溶解させた後、過酸化ベンゾイル3gを添加した。その溶液中にて重合度が2、500のポリ塩化ビニル製チュ−ブを40℃で30分反応を行った後、80℃で1時間熱処理した。得られたポリ塩化ビニル製チュ−ブは明らかな親水性を示した。
【0034】
【実施例6】
溶媒としてジメチルスルホキシドを用い、0.5wt%のジ第三ブチルペルオキシドを含んだポリビニルアルコ−ル(重合度1、700、ケン化度98.0mol%)濃度が6、8、および10wt%溶液中にシリコ−ンゴムフィルムを浸漬し攪拌しながら110℃にて1時間反応を行った。その後、溶液からシリコ−ンゴムフィルムを取り出し、125℃で1時間熱処理を行った。熱処理後シリコ−ンゴムを50℃の蒸留水中にて8時間洗浄を行った。洗浄後、全てのシリコ−ンゴムフィルムは明らかな親水性と高い潤滑性を示した。ヨウ素溶液を用い固定化されたポリビニルアルコ−ルの呈色反応を行った結果、シリコ−ンフィルム表面にポリビニルアルコ−ルが均一に固定されていた。
【0035】
【実施例7】
アルギン酸ソ−ダ−、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソ−ダ、ポリアクリルアミド、およびデキストランについて同様の処理を試みたところシリコ−ンゴム、天然ゴム、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト、ポリメチルメタクリレ−ト、およびポリ塩化ビニルのような疎水性高分子表面に固定化されることを確認した。
【0036】
【実施例8】
p−ジメチルアミノベンズアルデヒドにより得られたアミノ化ポリビニルアルコ−ル8gを92gのジメチルスルホキシドに高温にて完全に溶解させたポリビニルアルコ−ル溶液中に0.5gのジ第三ブチルペルオキシドを添加したた後、均一な溶液が得られるまで攪拌を行った。得られた均一溶液にシリコ−ンゴムフィルムを添加し、110℃で1時間反応を行った。溶液からシリコ−ンゴムフィルムを取り出し、125℃で1時間熱処理を行った。得られた試料を1wt%ヘパリン水溶液に30分間浸漬した。30分後風乾し、75℃で15分間熱処理を行った。得られた試料をトルイジンブル−溶液に浸漬した結果、シリコ−ンゴムフィルム表面にヘパリンが固定化されていることを確認した。
【0037】
【発明の効果】
本発明により疎水性高分子表面を容易に親水性表面へと転化することが可能であった。この発明を医用高分子材料に応用することにより、従来の方法に比べて低コストで、さらに簡単な方法で潤滑性および抗血栓性に優れた医用材料の開発を可能にするであろう。
Claims (7)
- 疎水性高分子材料が膨潤可能な親水性高分子溶液中に開始剤を溶解させた後、140℃以下の温度にて前記疎水性高分子材料の表面に前記親水性高分子溶液を含浸させ、その後に140℃以下の温度での熱処理を行うことを特徴とする表面に親水性高分子が固定された疎水性高分子材料の製造方法であって、
前記開始剤が、過酸化ベンゾイル、ジクミルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、第三ブチルヒドロペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、又はアゾビスイソブチロニトリルである製造方法。 - 前記親水性高分子溶液の溶媒として、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、グリセリン、エチレングリコール又はN,N−ジメチルホルムアミドの単独有機溶媒、水/ジメチルスルホキシド、水/1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、水/N,N−ジメチルホルムアミド、水/グリセリン、水/エチレングリコール、水/テトラヒドロフラン、水/酢酸エチル又は水/2−ブタノンの水/有機溶媒混合溶媒、ジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/テトラヒドロフラン、グリセリン/テトラヒドロフラン、エチレングリコール/テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド/酢酸エチル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/酢酸エチル、グリセリン/酢酸エチル、エチレングリコール/酢酸エチル、ジメチルスルホキシド/2−ブタノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン/2−ブタノン、グリセリン/2−ブタノン又はエチレングリコール/2−ブタノンの有機溶媒/有機溶媒混合溶媒、あるいは、水/ジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン、水/ジメチルスルホキシド/酢酸エチル又は水/ジメチルスルホキシド/2−ブタノンの混合溶媒を用いる請求項1に記載の製造方法。
- 前記疎水性高分子が、シリコーンゴム、天然ゴム、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、又はポリ塩化ビニルである請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記親水性高分子が、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、又はデキストランである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記親水性高分子が、アセタール化またはアミノ化されたポリビニルアルコールである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記親水性高分子溶液の濃度が、4wt%以上である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記熱処理の後、血液抗凝固剤、薬剤あるいは酵素を、物理的あるいは化学的に固定する請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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