JPH09227185A - マグネシアセメント用組成物とその硬化体 - Google Patents

マグネシアセメント用組成物とその硬化体

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JPH09227185A
JPH09227185A JP3096796A JP3096796A JPH09227185A JP H09227185 A JPH09227185 A JP H09227185A JP 3096796 A JP3096796 A JP 3096796A JP 3096796 A JP3096796 A JP 3096796A JP H09227185 A JPH09227185 A JP H09227185A
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JP
Japan
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magnesia
composition
cement
magnesia cement
cured body
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Pending
Application number
JP3096796A
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English (en)
Inventor
Yoichi Takamiya
陽一 高宮
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ADO CERAMICS KENKYUSHO KK
Original Assignee
ADO CERAMICS KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短い硬化時間で、組成の不均一性を回避し、
亀裂、「そり」などの現象を生じることなく、強度のば
らつきをも生じないマグネシアセメント硬化体を得る。 【解決手段】 マグネシア、マグネシウム塩、そして水
を、マグネシアとマグネシウム塩のモル比がMgO/M
++として0.001〜1となるように配合し、混合放
置して糊状組成物を得、これにマグネシアを配合するこ
とで硬化体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マグネシアセメ
ント用組成物とその硬化体に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来から、土木建設業におけ
るコンクリートやモルタルの主原料としてセメントが広
く一般的に用いられており、現在ではその用途に応じて
数多くの種類のセメントが開発されている。そして、こ
のようなセメントとしては、最も代表的なポルトランド
セメントとともにマグネシアセメントが知られている。
【0003】このマグネシアセメントは、ポルトランド
セメントと比較して、強度が強く、他の物質との粘着性
が強く、さらに、発塵性が少ないなどの特徴を有してお
り、土木建設業における壁材や床材において広く一般的
に利用されている。そしてこのマグネシアセメントは、
まずはじめに、原料となるマグネシウム塩の水溶液を製
造し、これに酸化マグネシウム(マグネシア)を混合し
攪拌し、得られたスラリーを型枠に流し込み、約20時
間〜70時間放置し硬化させることによって使用されて
いる。この時の硬化状況は、ほぼ20時間でかなりの強
度が得られるまで進行しており、その後長時間かけてさ
らに硬化が進行する。
【0004】マグネシアセメントは、その組成が例えば
m・Mg(OH)2 MgCl2 ・nH2 Oと表わされる
が、その配合比は一般的にはm=5〜8、n=5〜11
の組成になるように配合されている。以上のとおりのマ
グネシアセメントは、上記のとおりの数多くの利点を有
しているが、同時に現状では解決すべき課題が残されて
いるのもまた確かである。
【0005】それと言うのも、マグネシアセメントにお
いては、その硬化の過程で容積変化が生じ、その結果、
亀裂が発生したり、「そり」などの現象を生じることが
多いからである。実際にその亀裂や、「そり」が生じた
マグネシウムセメントを上下に切断し、その切断面を観
察すると明らかに上下で組成が異なっていることがわか
る。
【0006】またさらに、亀裂や「そり」が発生しなく
とも、組成の不均一性が生じやすい。マグネシアセメン
トでは、部分的にみると実際の硬化組成と配合組成とが
異なることになり、適切な配合組成で硬化体を得ようと
しても強度にばらつきが生じるという問題がある。この
ような硬化体組成の不均一性は、硬化進行前に配合した
マグネシアが、沈降分離を起こすためと考えられる。
【0007】そこで、このようなマグネシアセメントに
おける硬化体組成の不均一性を避けるために、有機物質
をマグネシアセメントに配合して、粘度を向上させる方
法も考えられるが、現実には、マグネシウム塩の存在下
で安定な有機物質が、いまだに見出されておらず、結果
として、硬化体組成の不均一性を回避することはできて
いない。
【0008】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、硬化体組成の不均一性を回避し、亀
裂、「そり」などの不都合を生じることなく、強度のば
らつきをも生じないマグネシアセメント硬化体を生成す
ることのできる新しいマグネシアセメント用組成物とこ
れを用いた硬化体を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、マグネシアと、マグネシウム塩と、
水とが配合された、糊状物質からなることを特徴とする
マグネシアセメント用組成物を提供する。また、この発
明は、より具体的にも、マグネシアとマグネシウム塩
が、モル比MgO/Mg++0.001〜1で配合されて
いる糊状物質であるマグネシアセメント用組成物をも提
供する。
【0010】そして、この発明は、上記の糊状物質から
なるマグネシアセメント組成物にマグネシアを添加して
なるマグネシアセメント硬化体も提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】つまり、この発明においては、マ
グネシアとマグネシウム塩とを、モル比MgO/Mg++
が0.0005〜10程度、より好適には0.001〜
1程度となるように水とともに配合して、その混合物質
中のマグネシアが沈降せず、マグネシアの分離が起こら
ない粘度が発現するまで、連続的あるいは間歇的に攪拌
を行い、糊状物質である高粘性マグネシアセメント用組
成物を得る。
【0012】そして、例えば、この発明のマグネシアセ
メント用組成物を用いる場合においては、その現場で、
さらにマグネシアをこの発明のマグネシアセメント用組
成物に攪拌しながら添加して、所定の硬化度を有するマ
グネシアセメント硬化体を得る。従来のマグネシアセメ
ントの場合には、まずはじめに、原料となるマグネシウ
ム塩の水溶液を製造し、得られたマグネシウム塩水溶液
に酸化マグネシウムを一度に混合攪拌し、スラリーを型
枠に流し込んで放置し硬化させていたのに対し、この発
明の場合には、あらかじめ一部のマグネシアを用いて高
粘度の組成物を作成しておく。この組成物は糊状で、目
的に応じて配合を選択すれば、保存時においても硬化す
ることはない。そこで、実際に硬化体を成形する場合に
は、多量のマグネシアをこの高粘度の組成物に添加す
る。高粘性のために添加したマグネシアが分離されるこ
となく分散される。マグネシアセメント硬化体の組成は
均一であり、また硬化時間も大幅に短縮される。
【0013】この発明の糊状物質であるマグネシアセメ
ント用組成物は、チクソトロピー性を有する物質であ
り、マグネシアとマグネシウム塩とが、そのモル比Mg
O/Mg++が前記のとおりとなるように配合したマグネ
シア懸濁溶液によって得られるものであって、これまで
に全く知られていないものである。通常、糊状物質とし
て十分な粘度を発現するまでマグネシアとマグネシウム
塩、そして水とを混合攪拌するが、その時間は、たとえ
ば4〜10時間程度であってよい。マグネシアセメント
組成物の粘度でついては、その製造過程において任意に
調整することができる。一般的には、マグネシウム塩に
対してマグネシア(MgO)の量が多くなると粘度が上
昇し、少ないと粘度が減少する。水の配合量については
糊状組成物の粘度を考慮して決めることができるが、一
般的には、マグネシア(MgO)に対して重量比で、1
00〜10倍量、マグネシウム塩に対して重量比で、
0.5〜10倍量程度を目安とすることができる。な
お、マグネシウム塩は、水溶性のものであれば各種のも
のが使用できるが、取扱いやすさ、入手しやすさ等の観
点からは塩化マグネシウム(MgCl2 ・6H2 O)が
その代表的なものとして例示される。
【0014】またさらにこの発明においては、硬化体の
製造に際し、糊状の組成物に、様々な粉状および粒状物
質を配合することができる。この場合においても、高粘
性のために、組成の不均一性を回避することが可能であ
る。例えば、比重が2に近い天然石、フライアッシュ、
さらには比重約0.01の発泡ポリスチレンなどを分離
させることなく配合して、硬化させることができる。
【0015】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の実施の形態について説明する。
【0016】
【実施例】マグネシウム塩として塩化マグネシウム(M
gCl2 ・6H2 O)1316gを用い、このマグネシ
ウム塩に、マグネシア(酸化マグネシウム MgO)3
4g、および、水1239gを混合した。マグネシアと
マグネシウム塩のモル比は、MgO/Mg++として0.
011とした。この混合物をゆっくりと攪拌しながら6
時間反応させ、流動性のある糊状物質を得た。そして、
この糊状物質を透明なプラスチック容器に入れ、20時
間常温で放置し、マグネシアセメント用組成物とした。
【0017】この組成物では、上下の部分で成分の偏り
は認められず、均一になっていた。またこのマグネシア
セメント組成物は、60時間経過後も20時間経過後と
同様の流動性を有していた。その後60時間放置したマ
グネシアセメント組成物300gを、機械的に攪拌しな
がら、新たに酸化マグネシウム130gを添加し混合し
たところ、流動性のあるスラリーが得られた。このスラ
リーを成形型に流し込み、軽く振動を加えるとよく流動
し表面は鏡面となった。そして、6時間放置し硬化させ
た。
【0018】硬化体を、成形型からはずして、その内部
を調べたところ、組成、組織の不均一性は認められなか
った。
【0019】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明の糊
状のマグネシアセメント組成物によって組成、組織の不
均一性を回避し、亀裂、「そり」などの現象を生じるこ
となく、強度のばらつきをも生じないマグネシアセメン
ト硬化体を提供することが可能となり、またマグネシア
セメント施工後の硬化時間をも大幅に短縮することが可
能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシアと、マグネシウム塩と、水と
    が配合され、糊状物質であることを特徴とするマグネシ
    アセメント用組成物。
  2. 【請求項2】 マグネシアとマグネシウム塩がモル比M
    gO/Mg++0.001〜1の範囲で配合されている糊
    状物質である請求項1のマグネシアセメント用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のマグネシアセメント
    用組成物にマグネシアが添加されてなることを特徴とす
    るマグネシアセメント硬化体。
JP3096796A 1996-02-19 1996-02-19 マグネシアセメント用組成物とその硬化体 Pending JPH09227185A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6395084B1 (en) * 1999-02-16 2002-05-28 James L. Priest Platelet/flake magnesium oxide, methods of making the same, and magnesium oxychloride/oxysulfate ceramic materials
JP2007001839A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Yoichi Takamiya マグネシアセメントを含む組成物の製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6395084B1 (en) * 1999-02-16 2002-05-28 James L. Priest Platelet/flake magnesium oxide, methods of making the same, and magnesium oxychloride/oxysulfate ceramic materials
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