JPH0922501A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH0922501A
JPH0922501A JP7170529A JP17052995A JPH0922501A JP H0922501 A JPH0922501 A JP H0922501A JP 7170529 A JP7170529 A JP 7170529A JP 17052995 A JP17052995 A JP 17052995A JP H0922501 A JPH0922501 A JP H0922501A
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Ayumi Okuya
歩 奥谷
Tetsuya Nakao
哲也 中尾
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁気記録再生装置10において、キー入力信
号によって消去(テープリフレッシュ)モードが指定さ
れると、シスコンマイコン12から出力される消去指令
信号はHi−FiオーディオIC14および周波数・電
流切換回路16に入力される。そして、記録音声信号と
は異なる周波数でかつそれより大きい電流の消去信号
が、第2回転ヘッド20に与えられ、テープ13に記録
されていた映像および音声信号は消去される。 【効果】 消去周波数が記録音声信号の周波数と異なる
ため、テープリフレッシュ処理をしたテープを再生して
もエンベロープ切れによるブツ音が発生しない。また、
オリエンテーション処理を施したテープにHi−Fi音
声信号を記録した場合でも、再生時に発生するHi−F
iビートのレベルは抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録再生装置に関
し、特にたとえばテープリフレッシュ機能を実現するた
めに、Hi−Fi音声信号を記録する回転ヘッドにのみ
消去信号を与えることによって映像および音声信号を消
去する消去用ヘッドとして動作させる、磁気記録再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオテープレコーダのような磁
気記録再生装置において、テープリフレッシュ機能を実
現するときに全幅消去ヘッドから回転ヘッドまでの区間
の映像および音声信号を消去する方法として、Hi−F
i音声信号を記録する音声回転ヘッドを消去用ヘッドと
して動作させる方法が、設計容易性、コストおよび生産
性の面から採用されていた。この音声回転ヘッドは、通
常、LP(29μm)のトラック幅に近いヘッド幅であ
るため、消し残しがないように、音声回転ヘッドの幅以
下のスピード、たとえばEP(19.2μm)の速度で
消去が実施される。また、このときの消去周波数は、通
常の記録時と同様に1.3MHzおよび1.7MHzの
搬送波周波数とされる。
【0003】また、もし、音声回転ヘッドにより消去さ
れた部分におけるコントロールパルスにその消し残しが
生じると、部分的に残ったコントロールパルスによって
システムの誤動作を招く恐れがあるため、テープリフレ
ッシュにおいてはコントロールパルスを消去しないよう
にしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにコントロ
ールパルスが消去されないために、従来の方法でテープ
リフレッシュされたテープの元の記録モードがたとえば
SPモードであると、テープリフレッシュ時の消去トラ
ックはEPモードにしたがって形成されているため、そ
のHi−Fi音声トラックの信号がEPの3倍速、すな
わちSPモードのヘッド出力となって、Hi−Fi音声
のエンベロープ切れによるブツ音が発生することがあっ
た。
【0005】また、テープオリエンテーション処理のた
めの磁界がかけられたままの未記録のテープにHi−F
i音声が記録されると、テープが飽和状態まで磁化され
て再生時にHi−Fiビートが強調されるといった欠点
があった。それゆえに、この発明の主たる目的は、Hi
−Fi音声のエンベロープ切れによるブツ音やHi−F
iビートによるノイズを低減できる、磁気記録再生装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、映像信号を
記録する第1回転ヘッドと、音声信号を記録する第2回
転ヘッドとを含み、第2回転ヘッドにのみ映像および音
声信号を消去する消去信号を与える磁気記録再生装置に
おいて、消去信号の周波数を記録時において第2回転ヘ
ッドに与えられる音声記録信号の周波数と異なるように
したことを特徴とする、磁気記録再生装置である。
【0007】
【作用】たとえばキー入力信号によって、映像および音
声信号を消去するテープリフレッシュモードが設定され
ると、シスコンマイコンからはHi−FiオーディオI
Cならびに周波数・電流切換回路に対してハイレベルの
消去指令信号が出力される。そして第2回転ヘッドに
は、記録音声信号とは異なる周波数の消去信号が与えら
れ、テープに記録された映像および音声信号が消去され
る。このとき、その消去周波数を記録音声信号の周波数
とは異なるように、具体的には音声信号帯域(2.0M
Hz以下)より高い周波数に設定されるので、第2回転
ヘッドで再生された音声信号は、Hi−Fiオーディオ
ICによってHi−Fi音声信号ではないと判定され
る。したがって、第2回転ヘッドは、消去トラックとは
異なるトラック、つまりHi−Fi音声方式でない固定
ヘッド記録方式の磁気記録再生装置において音声信号が
記録されるトラックの信号を読み取る。また、テープオ
リエンテーション処理のため磁界をかけられたテープ
は、テープリフレッシュにより零磁界状態となるので、
それに記録されたHi−Fi音声信号は、Hi−Fiビ
ートレベルが抑えられた信号となって再生される。そし
て、消去周波数を映像信号帯域(3.4MHz〜4.4
MHz)よりも低く設定すれば、画質性能に対する影響
はほとんどない。
【0008】
【発明の効果】この発明によれば、音声信号を記録する
第2回転ヘッドに与えられる消去信号の周波数を記録音
声信号の周波数と異なるようにしたので、再生時にブツ
音やノイズが生じることがない。この発明の上述の目
的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して
行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろ
う。
【0009】
【実施例】図1に示すこの実施例の磁気記録再生装置1
0は、記録または通常再生時において矢印A方向へ回転
するシリンダ11を含み、このシリンダ11に第1回転
ヘッド26および第2回転ヘッド20が配設される。第
2回転ヘッド20は、第1ヘッド20aと、それに18
0°背中合わせに取り付けられる第2ヘッド20bを含
み、これら第1ヘッド20aおよび第2ヘッド20bに
よってテープ13上にFM変調された音声信号が記録さ
れる。そして、この音声信号に重畳させて映像信号が、
第1ヘッド26aおよび第2ヘッド26bを含む第1回
転ヘッド26によって記録される。すなわち、この磁気
記録再生装置10はHi−Fi音声方式を採用する。
【0010】図2を参照して、磁気記録再生装置10
は、シスコンマイコン12を含み、このシスコンマイコ
ン12に記録,再生,消去(テープリフレッシュ)等の
モード指令情報がキー入力される。シスコンマイコン1
2にモード指令情報が入力されると、シスコンマイコン
12からは、Hi−FiオーディオIC14に対してモ
ード指令信号が出力されるとともに、モード指令情報が
記録または再生であるときビデオIC22に対して、記
録指令信号または再生指令信号が出力される。
【0011】また、Hi−FiオーディオIC14は、
周波数・電流切換回路16と接続され、この周波数・電
流切換回路16において、発振周波数および電流レベル
が切り換えられる。周波数・電流切換回路16は、図3
に示すように、切換スイッチ28,切換スイッチ30お
よび切換スイッチ32を含み、切換スイッチ28におい
て、Hi−FiオーディオIC14から出力される1.
3MHzの信号のオン/オフ制御が行われる。切換スイ
ッチ30は、切換スイッチ32による周波数の切り換え
と同時に、その信号電流の切り換えを行う。すなわち、
切換スイッチ28がL側すなわち端子28b側に切り換
えられているときには、Hi−FiオーディオIC14
の端子14aからの1.3MHzの信号がこの切換スイ
ッチ28を通してオーディオプリアンプIC18に与え
られる。ところが、この切換スイッチ28がH側すなわ
ち端子28a側に切り換えられると端子14aからの
1.3MHzの信号はオーディオプリアンプIC18に
与えられなくなる。
【0012】また、切換スイッチ32がL側すなわち端
子32bに接続されると、Hi−FiオーディオIC1
4の端子14cに抵抗接続34が接続されるので、Hi
−FiオーディオIC14の端子14bから1.7MH
zの信号が出力される。切換スイッチ32がH側すなわ
ち端子32aに切り換えられると、端子14cに抵抗接
続36が接続され、Hi−FiオーディオIC14の端
子14bから2.1MHzの信号が出力されることにな
る。つまり、切換スイッチ32によって、Hi−Fiオ
ーディオIC14から出力される信号の周波数1.7M
Hzまたは2.1MHzを切り換える。
【0013】さらに、切換スイッチ30がL側すなわち
端子30bに接続されているときには、端子14bから
の1.7MHzの信号は抵抗31aおよび切換スイッチ
30を介してオーディオプリアンプIC18に与えられ
る。切換スイッチ30がH側すなわち端子30aに切り
換えられると、端子14bから出力される2.1MHz
の信号が切換スイッチ30および抵抗31bを介してオ
ーディオプリアンプIC18に与えられる。ここで、抵
抗31aおよび31bは、抵抗31a>抵抗31bの関
係になるように設定されているので、端子14bから出
力される2.1MHzの信号電流は、1.7MHzの信
号電流に比べて大きくなる。つまり、この切換スイッチ
30によって、テープリフレッシュ時の消去電流を通常
記録時の記録電流に比べて大きくする。
【0014】動作において、キー入力信号によって記録
モードが設定されると、シスコンマイコン12からは、
記録指令信号がHi−FiオーディオIC14およびビ
デオIC22に対して与えられる。応じて、Hi−Fi
オーディオIC14からは、搬送波周波数が1.3MH
zおよび1.7MHzの記録音声信号が出力され、オー
ディオプリアンプIC18を介して、第2回転ヘッド2
0に与えられる。同様に、ビデオIC22から記録映像
信号が出力され、ビデオプリアンプIC24を介して、
第1回転ヘッド26に与えられて、テープ13に映像が
記録される。
【0015】また、キー入力信号によって再生モードが
設定されると、第2回転ヘッド20によって再生された
音声信号は、オーディオプリアンプIC18を介してH
i−FiオーディオIC14に入力され、このHi−F
iオーディオIC14において、この音声信号がHi−
Fi音声信号であるか否か判定される。また、第1回転
ヘッド26によって再生された映像信号は、ビデオプリ
アンプIC24を介してビデオIC22に入力される。
【0016】キー入力信号によって消去(テープリフレ
ッシュ)モードが設定されると、シスコンマイコン12
からはHi−FiオーディオIC14および周波数・電
流切換回路16に対して、ハイレベルの消去指令信号が
出力される。したがって、切換スイッチ28,切換スイ
ッチ30および切換スイッチ32が全てH側すなわち端
子28a,端子30aおよび端子32aに切り換えられ
る。そのため、端子14aからの1.3MHzの信号は
オフされ、端子14bから2.1MHzの消去信号が切
換スイッチ30および抵抗31bを通してオーディオプ
リアンプIC18に与えられることになる。したがっ
て、第2回転ヘッド20には、記録音声信号とは異なる
周波数でかつそれより大きい電流の消去信号が与えら
れ、テープ13(図1参照)がその消去信号によって消
去される。
【0017】次に図4から図6に第2回転ヘッド20の
周波数スペクトラムにおけるエネルギ分布図を示す。図
4はテープオリエンテーション処理が施された未使用の
テープ13に消去周波数がたとえば1.3MHzおよび
1.7MHzである、すなわち記録信号と同一周波数の
消去電流によって消去処理を実施した後、録画および再
生した音声信号のエネルギ分布図であって、図からもよ
くわかるように、矢印に示す4つのビートが発生(強
調)する。具体的には、1.3MHzと1.7MHzの
基本搬送波からのスプリアスにより生じる下から0.4
MHz,0.9MHz,2.1MHzおよび2.6MH
zのビートである。
【0018】一方、図5に示すエネルギ分布図は、オリ
エンテーション処理が行われたテープ13に上記実施例
の磁気記録再生装置10を用いて消去処理を行った後、
録画および再生をしたときの第2回転ヘッド20のスペ
クトラムである。図4と比較して明らかなように、0.
4MHzのビートレベルが減少していることがわかる。
【0019】また、図6はオリエンテーション処理が施
されたテープ13に、比較のために消去周波数を2.2
5MHzとして消去処理を行った後、録画および再生を
実施した第2回転ヘッド20のスペクトラムを示す。図
6からわかるように、1.3MHzおよび1.7MHz
の近傍に図4および図5で見られなかったサイドバンド
(1.45MHz,1.85MHz)が発生している。
また、図示は省略するが、消去周波数をたとえば2.0
MHzに設定した場合でも、図6に示すと同様のサイド
バンドが1.3MHzおよび1.7MHz近傍に発生す
る。
【0020】このように消去周波数を、1.3MHzお
よび1.7MHzの基本搬送波からのスプリアスにより
発生する0.4MHz,0.9MHz,2.1MHzお
よび2.6MHzとは異なりかつその近傍の周波数に設
定すると、図6に示すように、サイドバンドが発生しノ
イズ(Hi−Fiビート)の原因になるため、消去周波
数は上記4つの周波数のいずれかと同一に設定されるの
がよい。
【0021】他方、SPモードで記録されたテープを消
去する際に生じるブツ音を発生させないようにするため
には、Hi−FiオーディオIC14によってHi−F
i判定を行わせないようにする必要がある。すなわち、
音声信号の成分に1.3MHzあるいは1.7MHzの
基本搬送波周波数があればHi−FiオーディオIC1
4はその音声信号がHi−Fi音声信号であると判定す
るため、上述の要求を満たすために、この実施例では、
消去周波数は2.0MHzを超える値に設定する。ま
た、この消去周波数が映像信号に悪影響を及ぼさないよ
うにしなければならず、したがって、この実施例では消
去周波数を、2.6MHzではなく、映像信号帯域
(3.4MHz〜4.4MHz)から離れた2.1MH
zに設定した。
【0022】このように、テープリフレッシュ時の消去
周波数を2.1MHzに設定すれば、Hi−Fiオーデ
ィオIC14が第2回転ヘッド20から再生された音声
信号がHi−Fi音声信号ではないと判定するため、エ
ンベロープ切れによるブツ音が発生しない。したがっ
て、テープリフレッシュ時にコントロールパルスを消去
しないシステムにおいて、SPモードで記録されていた
テープに消去(テープリフレッシュ)処理を実施した後
にEPモードで記録しても不快なノイズ(ブツ音)を生
じることがない。 また、オリエンテーション処理を施
した磁気テープに第2回転ヘッド20によって音声信号
が記録されても、消去周波数を上述のように2.1MH
zに設定することによって、全幅消去ヘッドで消去処理
をしたときと同様、テープ13は零磁界状態となってH
i−Fiビートの発生は抑制される(図5参照)。
【0023】なお、上述の本実施例はNTSCモデルで
あり、搬送波周波数が1.4MHzおよび1.6MHz
であるPALモデルにおいては消去周波数はたとえば
2.2MHzに設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2実施例に用いられる第1回転ヘッドおよび
第2回転ヘッドを示す図解図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2実施例のHi−FiオーディオICおよび
周波数・電流切換回路を示す回路図である。
【図4】オリエンテーション処理が施されたテープに、
従来の磁気記録再生装置によって消去処理が行われた
後、記録再生された音声信号のエネルギ分布図である。
【図5】オリエンテーション処理が施されたテープに、
図2実施例の磁気記録再生装置によって消去処理が行わ
れた後、記録再生された音声信号のエネルギ分布図であ
る。
【図6】オリエンテーション処理が施されたテープに、
比較のために2.25MHzの消去周波数で消去処理を
行った後、録画再生された音声信号のエネルギ分布図で
ある。
【符号の説明】
10 …磁気記録再生装置 12 …シスコンマイコン 14 …Hi−FiオーディオIC 16 …周波数・電流切換回路 18 …オーディオプリアンプIC 20 …第2回転ヘッド 26 …第1回転ヘッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号を記録する第1回転ヘッドと、音
    声信号を記録する第2回転ヘッドとを含み、前記第2回
    転ヘッドにのみ映像および音声信号を消去する消去信号
    を与える磁気記録再生装置において、 前記消去信号の周波数を記録時において前記第2回転ヘ
    ッドに与えられる音声記録信号の周波数と異なるように
    したことを特徴とする、磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記消去信号の周波数は映像信号帯域と音
    声信号帯域との間に設定される、請求項1記載の磁気記
    録再生装置。
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