JPH09224309A - 遮断器の遮断電流計測装置 - Google Patents

遮断器の遮断電流計測装置

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JPH09224309A
JPH09224309A JP8028897A JP2889796A JPH09224309A JP H09224309 A JPH09224309 A JP H09224309A JP 8028897 A JP8028897 A JP 8028897A JP 2889796 A JP2889796 A JP 2889796A JP H09224309 A JPH09224309 A JP H09224309A
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JP8028897A
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Naoki Okada
直喜 岡田
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストの装置で遮断器の主接点の損耗量お
よび余寿命を予測できる遮断器の遮断電流計測装置を実
現する。 【解決手段】 3相交流電路1のうち2相の電流を検出
する2個の主変流器3に接続した2個の補助変流器4
と、補助変流器4のそれぞれの出力電流を全波整流する
全波整流器5と、遮断器の遮断電流レベルを区分する4
つの遮断電流境界レベルにそれぞれ対応して設けられた
4個のカウンタ6a〜6dと、2個の全波整流器5の出
力電流から遮断電流レベルを検出して複数の遮断電流境
界レベルと比較し、その比較結果に基づいて4個のカウ
ンタ6a〜6dのうちの遮断電流レベルより低い遮断電
流境界レベルに対応したカウンタを選択するカウンタ選
択回路7と、遮断時にカウンタ選択回路7により選択さ
れたカウンタ6a〜6dを作動させるカウンタ作動回路
8とを備えている。 【効果】 CPU等を用いないため低コスト化を図れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、GIS(ガス絶
縁開閉装置)等に用いられる遮断器の遮断電流計測装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来の遮断器の遮断電流計測装置
の構成を示す。図6において、51はGIS等の本体に
接続される主回路である3相交流電路、52は電路51
の開閉を行う遮断器の主接点、53は電路51に挿入さ
れた主変流器、54は補助変流器、55は絶縁アンプ等
の増幅器、56はピークホールド回路、57はA/D変
換器、58はCPU、59はメモリ、60は計測装置盤
である。
【0003】また、図6の説明に必要なタイムチャート
を図7に示す。図7(a)は3相交流電路1のU相電圧
波形がピーク時にU−V相短絡した場合のU相の電流波
形であり、図7(b)は3相交流電路1のU相電圧波形
が零点の時にU−V相短絡した場合のU相の電流波形で
ある。図7(c)は遮断指令信号S、図7(d)は主接
点52の開閉状態、図7(e)はピークホールド回路5
6の動作状態を示す。
【0004】図7に示すように、例えば時刻t1 でU−
V相が短絡した場合、そのタイミングによりU相電流波
形は、図7(a),(b)等のようになる。ここで図7
(a),(b)を比較すればわかるように、U相電圧波
形がピーク時以外の短絡時に短絡電流に直流成分iが加
わり、この直流成分iの大きさは相間短絡のタイミング
によって異なり、図7(b)の場合のU相電圧波形が零
点の時の短絡時の直流成分iが最大となる。そして、時
刻t2 で遮断指令信号Sが発生し(図7(c))、この
遮断指令信号Sにより時刻t3 で主接点52が開極し、
その後、図7(a),(b)のようにアーク電流が流れ
る。一般に、遮断電流とは、主接点52の開極後のアー
ク電流である。また、短絡事故発生後、保護継電器が作
動して遮断指令信号Sが発生するまでの時間(t1 〜t
2 間)はリレー時間である。
【0005】この従来の遮断器の遮断電流計測装置は、
電路51の各相の電流値を検出する主変流器53から補
助変流器54,増幅器55を介してピークホールド回路
56へ出力される。各ピークホールド回路56は、遮断
器の主接点52を開極する遮断指令信号Sによって作動
し、各増幅器55から入力される電流のピーク値を保持
し、A/D変換器57へ出力する。なお、図7に示すよ
うに、時刻t1 で短絡が発生し、時刻t2 で遮断指令信
号Sが発生したとすると、ピークホールド回路56は、
遮断指令信号Sによって作動するが、遮断指令信号Sが
出てから、主接点52が開く(開極)までの開極時間分
(図7のt2 〜t3 の間)だけ遅らせて作動し、そのあ
と内部タイマによって一定時間(図7のt3 〜t6
間)作動し、開極によって発生したアーク電流のピーク
を捕らえるようにしている。
【0006】A/D変換器57では、各ピークホールド
回路56から入力される電流のピーク値をアナログ/デ
ジタル変換して、CPU58へ出力する。CPU58は
A/D変換器57の出力値から遮断電流を求め、メモリ
59へ記憶させる。また、必要な場合にはCPU58で
遮断電流の積算値を演算し、メモリ59へ記憶させる。
遮断電流積算値から遮断器の主接点52の損耗量および
余寿命を予測することができる。
【0007】この従来の遮断器の遮断電流計測装置は、
CPU58,A/D変換器57等、能動素子により構成
され、屋外にて使用すれば誤動作・故障の恐れがあるた
め、遮断器操作箱に収納できず、計測装置盤60に収納
されている。なお、遮断器の動作回数すなわち主接点5
2の遮断回数は、遮断器操作箱内に設置した電磁カウン
タあるいはメカニカルカウンタにより管理している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
CPU58で演算して求めた遮断電流の積算値から遮断
器の主接点52の損耗量および余寿命を予測することが
できるが、CPU58等を用いているため、機器のコス
トが高くなってしまうという問題がある。この発明の目
的は、低コストの装置で遮断器の主接点の損耗量および
余寿命を予測することができる遮断器の遮断電流計測装
置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の遮断器の
遮断電流計測装置は、補助変流器と、整流器と、複数の
カウンタと、カウンタ選択回路と、カウンタ作動回路と
を備えている。補助変流器は、遮断器の主電路に流れる
電流を検出する主変流器に接続してあり、補助変流器の
出力電流を整流器により整流する。複数のカウンタは、
遮断器の遮断電流レベルを区分する複数の遮断電流境界
レベルにそれぞれ対応して設けられている。カウンタ選
択回路は、整流器の出力電流から遮断器の遮断電流レベ
ルを検出して複数の遮断電流境界レベルと比較し、遮断
器の遮断電流レベルと複数の遮断電流境界レベルとの比
較結果に基づいて複数のカウンタのうちの遮断器の遮断
電流レベルより低い遮断電流境界レベルに対応したカウ
ンタを選択する。そして、カウンタ作動回路が、遮断器
の遮断時にカウンタ選択回路により選択されたカウンタ
を作動させるようにしている。
【0010】この構成によれば、遮断器の遮断電流レベ
ルを区分する複数の遮断電流境界レベルにそれぞれ対応
して複数のカウンタを設け、検出した遮断電流レベルよ
りも低い遮断電流境界レベルに対応したカウンタを選択
し動作させるようにしたことにより、各カウンタのカウ
ント値と各カウンタに対応する遮断電流境界レベルとを
用いて遮断電流積算値を求め、主接点の損耗量および余
寿命を予測することができる。また、CPU等を用いて
いないため、機器のコストを低く抑えることができる。
【0011】請求項2記載の遮断器の遮断電流計測装置
は、請求項1記載の遮断器の遮断電流計測装置におい
て、各カウンタのカウント値と各カウンタに対応する遮
断電流境界レベルとを用いて遮断電流の積算値を演算す
る演算処理部を設けたことを特徴とする。この構成によ
り、遮断電流の積算値を手計算で行う必要がなく、容易
に遮断器の主接点の損耗量および余寿命を予測すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の実
施の形態の遮断器の遮断電流計測装置の構成を示す回路
図である。図1において、1はGIS等の本体に接続さ
れる主回路である3相交流電路、2は3相交流電路1の
開閉を行う遮断器の主接点、3は電路1に挿入された主
変流器、4は補助変流器、5は全波整流器、6a〜6d
は電磁カウンタからなる第1〜第4のカウンタ、7は作
動させるカウンタ6a〜6dを選択するカウンタ選択回
路、8はカウンタ起動スイッチ部9が導通することによ
り選択されたカウンタ6a〜6dを作動させるカウンタ
作動回路、10は遮断器の操作箱、R 1 〜R17は抵抗、
Cはコンデンサ、Tr1 〜Tr9 はトランジスタ、D1
〜D8はダイオード、VD は直流電源である。
【0013】この遮断器の遮断電流計測装置は、U,
V,Wの3相交流電路1に流れる電流のうち2相の電流
を検出する2個の主変流器3のそれぞれに接続した2個
の補助変流器4と、2個の補助変流器4のそれぞれの出
力電流を全波整流する2個の全波整流器5と、遮断器の
遮断電流レベルを区分する4つの遮断電流境界レベルに
それぞれ対応して設けられた4個(第1〜第4)のカウ
ンタ6a〜6dと、2個の全波整流器5の出力電流から
遮断器の遮断電流レベルを検出して複数の遮断電流境界
レベルと比較し、遮断器の遮断電流レベルと4つの遮断
電流境界レベルとの比較結果に基づいて4個(第1〜第
4)のカウンタ6a〜6dのうちの遮断器の遮断電流レ
ベルより低い遮断電流境界レベルに対応したカウンタを
選択するカウンタ選択回路7と、遮断器の遮断時にカウ
ンタ起動スイッチ部9を導通(AB間を非接地で導通)
させてカウンタ選択回路7により選択されたカウンタ6
a〜6dを作動させるカウンタ作動回路8とを備えてい
る。この遮断電流計測装置は、遮断器の操作箱10内に
収納している。
【0014】まず、カウンタ起動スイッチ部9を含むカ
ウンタ作動回路8の構成およびその動作を説明してお
く。図2にカウンタ起動スイッチ部9の3つの構成例
(I),(II),(III) を示す。図2において、SO
遮断器の遮断指令信号が入力されている間だけオンする
接点(以下「遮断指令応答接点」という)、Sa は遮断
器の主接点2と同じ開閉動作をする補助a接点、Sb
補助a接点Sa がオンからオフに切り換わるときに少し
遅れてオフからオンに切り換わる補助b接点である。
【0015】また、図2の説明に必要なタイムチャート
を図3に示す。図3(a)は3相交流電路1のU相電圧
波形がピーク時にU−V相短絡した場合のU相の電流波
形であり、図3(b)は3相交流電路1のU相電圧波形
が零点の時にU−V相短絡した場合のU相の電流波形で
ある。図3(c)は遮断指令信号および遮断指令応答接
点SO の開閉状態を示す。図3(d)は主接点2の開閉
状態、図3(e)は補助a接点Sa の開閉状態、図3
(f)は補助b接点Sb の開閉状態、図3(g)はカウ
ンタ起動スイッチ部9が図2の(I),(II),(III)
のそれぞれの構成に対応するカウンタ作動回路8のトラ
ンジスタTr9 のオンオフを示す。
【0016】図3に示すように、例えば時刻t1 でU−
V相が短絡した場合、そのタイミングによりU相電流波
形は、図3(a),(b)等のようになる。ここで図3
(a),(b)を比較すればわかるように、U相電圧波
形がピーク時以外の短絡時に短絡電流に直流成分iが加
わり、この直流成分iの大きさは相間短絡のタイミング
により異なり、図3(b)の場合のU相電圧波形が零点
の時の短絡時の直流成分iが最大となる。そして、短絡
発生時刻t1 からリレー時間だけ遅れて時刻t 2 で遮断
指令信号が発生し(図3(c))、この遮断指令信号に
より時刻t3 で主接点2が開極し、その後、図3
(a),(b)のようにアーク電流が流れる。なお、時
刻t3 で主接点2の開極と同時に補助a接点Sa もオフ
し(図3(e))、少し遅れて時刻t4 で補助b接点S
b がオンする(図3(f))。
【0017】一般に、遮断電流とは、主接点2の開極後
のアーク電流であり、このアーク電流発生時に、カウン
タ作動回路8のトランジスタTr9 をオンさせる。この
トランジスタTr9 がオンしたときに、カウンタ選択回
路7のトランジスタTr5 〜Tr8 のうちオンしている
トランジスタに接続されているカウンタ6a〜6dが1
回カウントアップすることにより、遮断電流の計測がで
きる。このことについては後で詳述する。
【0018】アーク電流発生時に、カウンタ作動回路8
のトランジスタTr9 をオンさせるためのカウンタ起動
スイッチ部9は、図2の(I),(II)の構成で実現で
き、そのときのカウンタ作動回路8のオンオフのタイミ
ングは、図3(g)の(I),(II)に示すようにな
る。すなわち、カウンタ起動スイッチ部9が図2の
(I)の構成の場合には、補助a接点Sa のオフ時(主
接点2の開極時)から遮断指令応答接点SO がオフ(遮
断指令信号が終了)するまでの間、カウンタ作動回路8
がオン(Tr9 がオン)することになり、カウンタ起動
スイッチ部9が図2の(II)の構成の場合には、補助a
接点Sa のオフ時から補助b接点Sb がオンするまでの
間、カウンタ作動回路8がオンすることになる。
【0019】また、カウンタ起動スイッチ部9を図2の
(III) のように構成し、図3(g)の(III) に示すよう
に、遮断指令応答接点SO のオン時から補助a接点Sa
がオフ(主接点2が開極)するまでの間(時刻t2 〜t
3 間)、カウンタ作動回路8がオン(Tr9 がオン)す
るようにして、その間にカウンタ6a〜6dを動作させ
るようにしても、主接点2の損耗量および寿命の予測に
問題はなく、この場合は開極後の極間電圧によるサージ
の影響を防ぐことができる。また、遮断指令信号発生時
(時刻t2 )からタイマにより一定時間だけ、カウンタ
作動回路8をオンするように構成しても同様の効果が得
られる。
【0020】以上のようにカウンタ作動回路8をオンさ
せるタイミングを設定することにより、そのタイミング
で、カウンタ6a〜6dのうちカウンタ選択回路7によ
り選択されたカウンタが1回カウントアップすることに
なる。つぎに、この遮断器の遮断電流計測装置の全体の
動作を説明する。3相交流電路1に流れる電流のうち2
相の電流を検出する2個の主変流器3のそれぞれに接続
した補助変流器4のそれぞれの出力電流を、全波整流器
5により全波整流する。
【0021】そして、カウンタ選択回路7において、2
個の全波整流器5の出力電流の合成電流を抵抗R1 とR
2 側に分流する。ここで、抵抗R1 の値を十分小さくし
ておくことにより、抵抗R2 側へ流れる電流が小さくな
り、見かけ上電圧源的な動作をするため、2個の全波整
流器5の出力電流IU ,IV が図4(a),(b)で示
されるとき、抵抗R2 側へ流れる電流IO は図4(c)
のようになる。図4(c)の電流IO の値は、電路1に
流れる電流値と主変流器3および補助変流器4の変流比
とによって決まる。
【0022】ここで、抵抗R2 〜R6 のそれぞれの抵抗
値を適当に設定しておく。この実施の形態では、電路1
に流れる電流が2kAを超えたときにTr1 がオンし、
4kAを超えたときにTr2 がオンし、8kAを超えた
ときにTr3 がオンし、16kAを超えたときにTr4
がオンするように、抵抗R2 〜R6 の値を設定してい
る。なお、4kAを超えたときには当然Tr1 もオン
し、8kAを超えたときには当然Tr1 とTr2 もオン
し、16kAを超えたときには当然Tr1 とTr2とT
3 もオンしている。
【0023】いま、U−V相が短絡し、前述したような
タイミングでカウンタ作動回路8がオン(Tr9 がオ
ン)している場合に、Tr1 がオンするとTr5 がオン
し、第1のカウンタ6aをカウントアップし、Tr2
オンするとTr6 がオンし、第2のカウンタ6bをカウ
ントアップし、Tr3 がオンするとTr7 がオンし、第
3のカウンタ6cをカウントアップし、Tr4 がオンす
るとTr8 がオンし、第4のカウンタ6dをカウントア
ップする。
【0024】したがって、電路1の電流が2kAを超え
て4kA以下のときには第1のカウンタ6aだけがカウ
ントアップし、4kAを超えて8kA以下のときには第
1,第2のカウンタ6a,6bがカウントアップし、8
kAを超えて16kA以下のときには第1,第2,第3
のカウンタ6a,6b,6cがカウントアップし、16
kAを超えたときには全てのカウンタ6a,6b,6
c,6dがカウントアップするようになっている。この
実施の形態では、第1のカウンタ6aに対応する遮断電
流境界レベルを2kAとし、第2のカウンタ6bに対応
する遮断電流境界レベルを4kAとし、第3のカウンタ
6cに対応する遮断電流境界レベルを8kAとし、第4
のカウンタ6dに対応する遮断電流境界レベルを16k
Aとしている。
【0025】表1に、例えば遮断器が5回の遮断動作を
行い、そのときの遮断電流が1回目が20kA、2回目
が18kA、3回目が3kA、4回目が10kA、5回
目が12kAであった場合の、第1〜第4のカウンタ6
a〜6dのカウント値(初期設定=0)を示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1からも明らかなように、第1のカウン
タ6aのカウント値が遮断器の遮断回数を示すことにな
る。また、遮断器の主接点2の損耗量および余寿命は遮
断時の電流エネルギに依存するため、この電流エネルギ
を寿命の指標とし、電流エネルギは電流曲線の面積に比
例するため、この面積を寿命の指標として管理すること
ができる。ここでは、遮断電流の積算値を求めることに
より、遮断器の主接点2の損耗量および余寿命を予測す
る。なお、5回の遮断電流の積算値は、本来、20kA
+18kA+3kA+10kA+12kA=63kAと
なるが、ここでは、5回目の12kAの遮断電流カウン
ト後の第1〜第4のカウンタ6a,6b,6c,6dの
カウント値「5」,「4」,「4」,「2」を用いて、
以下のように計算した値を遮断電流積算値として代用す
る。
【0028】ここで計算上、2kAを超えて4kA以下
の遮断電流は遮断電流境界レベルの2kAで代表し、そ
の回数は、第1のカウンタ6aのカウント値「5」から
第2のカウンタ6bのカウント値「4」を引いた5−4
=1回となる。同様に、4kAを超えて8kA以下の遮
断電流は遮断電流境界レベルの4kAで代表し、その回
数は、第2のカウンタ6bのカウント値「4」から第3
のカウンタ6cのカウント値「4」を引いた4−4=0
回となる。同様に、8kAを超えて16kA以下の遮断
電流は遮断電流境界レベルの8kAで代表し、その回数
は、第3のカウンタ6cのカウント値「4」から第4の
カウンタ6dのカウント値「2」を引いた4−2=2回
となる。16kAを超えた遮断電流は遮断電流境界レベ
ルの16kAで代表し、その回数は、第4のカウンタ6
dのカウント値「2」の2回となる。したがって、遮断
電流積算値は、例えば数1のように求めることができ
る。
【0029】
【数1】
【0030】このようにして求めた遮断電流積算値50
kAから、遮断器の主接点2の損耗量を予測し、主接点
2の交換時期を知ることができる。また、第k(k=
1,2,3,4)のカウンタのカウント値をmk とし、
第kのカウンタに対応する遮断電流境界レベルをIk
すると、数1は数2で示すことができ、さらに、数2は
数3に書き換えられる。
【0031】
【数2】
【0032】
【数3】
【0033】また、図1では、4個のカウンタ6a〜6
dを用いているが、4個に限らず複数(n個)のカウン
タを用いた場合を考えると、その場合の遮断電流積算値
は、例えば数4のように示すことができる。この場合、
第k(k=1,…,n)のカウンタのカウント値をmk
とし、第kのカウンタに対応する遮断電流境界レベルを
k とし、Ik <Ik+1 (k=1,…,n−1)とす
る。
【0034】
【数4】
【0035】なお、mn+1 =0と決めておけば、数4は
数5に書き換えることができる。
【0036】
【数5】
【0037】以上のようにこの実施の形態によれば、遮
断器の遮断電流レベルを区分する複数の遮断電流境界レ
ベルにそれぞれ対応して複数のカウンタ6a〜6dを設
け、検出した遮断電流レベルよりも低い遮断電流境界レ
ベルに対応したカウンタ6a〜6dを選択しカウントア
ップさせるようにしたことにより、各カウンタのカウン
ト値と各カウンタに対応する遮断電流境界レベルとを用
いて遮断電流積算値を求め、主接点2の損耗量および余
寿命を予測することができる。また、CPU等を用いて
いないため、機器のコストを低く抑えることができる。
また、補助変流器4も2個ですみ、低コスト,小型化を
図ることができる。
【0038】また、図5に示すように、第1〜第4のカ
ウンタ6a〜6dのカウント値から遮断電流積算値を求
める演算処理部11を付加しておけば、手計算により遮
断電流積算値を求める必要もなくなり、容易に主接点2
の損耗量および余寿命を予測することができる。そし
て、さらに演算処理部11により求めた遮断電流積算値
が予め定めた設定値を超えると、主接点2の余寿命が無
いあるいは少ないことを知らせるための判定器12を設
けてもよい。
【0039】なお、上記実施の形態では、2個の補助変
流器4をU相とV相の主変流器3に接続したが、これに
限らずいずれか2相の主変流器3に接続してあればよ
い。また、上記実施の形態では、3相の場合について説
明したが、単相の場合についても同様である。
【0040】
【発明の効果】この発明の遮断器の遮断電流計測装置
は、遮断器の主電路に流れる電流を検出する主変流器に
接続した補助変流器と、この補助変流器の出力電流を整
流する整流器と、遮断器の遮断電流レベルを区分する複
数の遮断電流境界レベルにそれぞれ対応して設けられた
複数のカウンタと、整流器の出力電流から前記遮断器の
遮断電流レベルを検出して前記複数の遮断電流境界レベ
ルと比較し、前記遮断器の遮断電流レベルと前記複数の
遮断電流境界レベルとの比較結果に基づいて前記複数の
カウンタのうちの前記遮断器の遮断電流レベルより低い
遮断電流境界レベルに対応したカウンタを選択するカウ
ンタ選択回路と、遮断器の遮断時に前記カウンタ選択回
路により選択されたカウンタを作動させるカウンタ作動
回路とを備えたことにより、複数のカウンタは遮断器の
遮断時に遮断電流レベルに応じて選択されて動作するた
め、各カウンタのカウント値と各カウンタに対応する遮
断電流境界レベルとを用いて遮断電流積算値を求め、主
接点の損耗量および余寿命を予測することができる。ま
た、CPU等を用いていないため、機器のコストを低く
抑えることができる。
【0041】また、さらに、各カウンタのカウント値と
各カウンタに対応する遮断電流境界レベルとを用いて遮
断電流の積算値を演算する演算処理部を設けることによ
り、遮断電流の積算値を手計算で行う必要がなく、容易
に遮断器の主接点の損耗量および余寿命を予測すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の遮断器の遮断電流計測
装置の構成を示す回路図である。
【図2】この発明の実施の形態におけるカウンタ起動ス
イッチ部の3つの構成例を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態を説明するためのタイム
チャートである。
【図4】図1における電流IU ,IV ,IO の波形図で
ある。
【図5】図1に付加する機能を示すブロック図である。
【図6】従来の遮断器の遮断電流計測装置の構成図であ
る。
【図7】従来の遮断器の遮断電流計測装置の動作を説明
するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 3相交流電路 2 主接点 3 主変流器 4 補助変流器 5 全波整流器 6a〜6d 第1〜第4のカウンタ 7 カウンタ選択回路 8 カウンタ作動回路 9 カウンタ起動スイッチ部 10 遮断器の操作箱

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮断器の主電路に流れる電流を検出する
    主変流器に接続した補助変流器と、 この補助変流器の出力電流を整流する整流器と、 前記遮断器の遮断電流レベルを区分する複数の遮断電流
    境界レベルにそれぞれ対応して設けられた複数のカウン
    タと、 前記整流器の出力電流から前記遮断器の遮断電流レベル
    を検出して前記複数の遮断電流境界レベルと比較し、前
    記遮断器の遮断電流レベルと前記複数の遮断電流境界レ
    ベルとの比較結果に基づいて前記複数のカウンタのうち
    の前記遮断器の遮断電流レベルより低い遮断電流境界レ
    ベルに対応したカウンタを選択するカウンタ選択回路
    と、 前記遮断器の遮断時に前記カウンタ選択回路により選択
    されたカウンタを作動させるカウンタ作動回路とを備え
    た遮断器の遮断電流計測装置。
  2. 【請求項2】 各カウンタのカウント値と前記各カウン
    タに対応する遮断電流境界レベルとを用いて遮断電流の
    積算値を演算する演算処理部を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の遮断器の遮断電流計測装置。
JP8028897A 1996-02-16 1996-02-16 遮断器の遮断電流計測装置 Pending JPH09224309A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011030301A (ja) * 2009-07-22 2011-02-10 Chugoku Electric Power Co Inc:The 事故電流検出回路
JP2011524591A (ja) * 2008-06-17 2011-09-01 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ インテリジェント電子装置の保守を予測するためのシステムおよび方法
JP2012186960A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Toshiba Corp 監視装置

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