JP7506312B2 - 開閉器が備えるコンデンサの選定方法 - Google Patents

開閉器が備えるコンデンサの選定方法 Download PDF

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Description

本発明は、開閉器が備えるコンデンサの選定方法に関するものである。
電力回路や電力機器の正常動作時の負荷電流を開閉するとともに、保護継電器と連携して事故電流(特に短絡事故電流)などを遮断することにより負荷側の設備を保護し、上流側への事故波及を防止する開閉器としては、従来半導体スイッチを用いたものが知られている。
例えば特許文献1には、電圧・電流検出回路のいずれかにより事故を検出すると、1/8サイクル以内に高速スイッチから自己消弧型の半導体素子(ゲートターンオフサイリスタ)に事故電流を転流及び遮断し、事故電流を限流できることが記載されている。
特開平10-336878号公報
例えば高圧や特別高圧のような高電圧環境下では、上記した従来の開閉器では半導体スイッチを複数台直列接続する必要があり、制御回路が複雑になり、またコストが高くなるという問題がある。
そこで本発明は、半導体スイッチを用いない安価な開閉器を提供することを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る開閉器のコンデンサの選定方法は、コンデンサと機械式スイッチとが互いに並列接続された開閉器における前記コンデンサの選定方法であって、コンデンサの静電容量をC、前記開閉器が設けられる回路の定格電圧をV、前記機械式スイッチの開放を開始してから、当該機械式スイッチの両端電圧の変化量が安定するまでの時間である過渡時間をT、前記機械式スイッチの開放時に前記機械式スイッチに流れる遮断電流をiSWとして、以下の(1)式を満たすように前記コンデンサを選定することを特徴とする。
C×(V/T)>iSW (1)
このような方法により選定したコンデンサを用いた開閉器によれば、機械式スイッチの開放直後の過渡現象によって、コンデンサのインピーダンスを機械式スイッチのアーク抵抗よりも小さくできるため、機械スイッチの開放時にアークを生じさせることなくコンデンサに転流及び限流させることができる。そのため、高価な半導体スイッチに代えて安価な機械式スイッチを用いてもゼロ点関係なく高速に遮断することができ、大電流を限流できる開閉器を低コストで提供できる。
このように構成した本発明によれば半導体スイッチを用いない安価な開閉器を提供することができる。
本実施形態の開閉器の構成を示す模式図である。 転流回路がない場合における電流遮断時の動作波形の一例を示すグラフ。 機械式スイッチの過渡時間の推定のための回路モデルの一例を示す図。 図3の回路モデルにおいて機械式スイッチを遮断した際の端子間電圧の時間変化を示すグラフ。 選定したコンデンサの妥当性を示すシミュレーション回路を示す図。 シミュレーション回路を用いた動作結果を示すグラフ。 シミュレーション回路を用いた動作結果を示すグラフ。 シミュレーション回路を用いた動作結果を示すグラフ。 シミュレーション回路を用いた動作結果を示すグラフ。 他の実施形態の開閉器の構成を示す模式図である。 他の実施形態の開閉器の構成を示す模式図である。 他の実施形態の開閉器の構成を示す模式図である。
以下に本発明に係る開閉器100の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<開閉器100の構成>
開閉器100は、図1に示すように、例えば商用電力系統と負荷とを接続する主回路Cに設けられ、電力の供給及び遮断を切り替えるものである。
具体的にこの開閉器100は、電力の供給及び遮断を切り替える機械式スイッチ1と、当該機械式スイッチ1に対して並列に設けられた転流回路2とを具備している。
機械式スイッチ1は、制御装置3から送信される信号に応じて、所定の開極時間で開閉駆動されるように構成されている。
転流回路2は、機械式スイッチ1を開放した際に電流が流れ込む(転流)ように構成され、これを限流させるものである。具体的にこの転流回路2は、機械式スイッチ1に対して並列接続され、互いに直列接続されているコンデンサ21と抵抗素子22とを備える。コンデンサ21は、具体的には例えばフィルムコンデンサ等である。
<開閉器100の動作>
開閉器100の動作を説明する。この開閉器100は、定常運用時は機械式スイッチ1が閉になっており、殆どの電流は機械式スイッチ1を介して流れている。制御装置3が主回路Cの電圧又は電流の異常を検知すると、制御装置3は機械式スイッチ1に対して開信号を出力する。機械式スイッチ1の開放時には、コンデンサ21と抵抗素子22の直列回路で構成される転流回路2のインピーダンスが機械式スイッチ1のアーク抵抗よりも小さくなるため、電流は転流回路2に転流され、限流される。
<コンデンサ21の選定>
しかして、本実施形態の開閉器100では、機械式スイッチ1を開放した際に、アークを生じさせることなく、機械式スイッチ1に流れる電流を瞬時に転流回路2に転流させるように、コンデンサ21を選定している。
図2に、開閉器100が転流回路2を備えていない(すなわち、機械式スイッチ1のみ備える)場合において、電流遮断時にアークが発生した時の動作波形の一例を示す。本実施形態の開閉器100において、電流遮断時にアークを生じさせることなく転流回路2に電流を転流させるには、転流回路2の抵抗が図2に示すアーク抵抗Rarkの最小値(遮断電流iswが最大時)よりも小さくなるように、抵抗22を選定する必要がある。
本実施形態のコンデンサ21の選定方法をより具体的に説明すると、コンデンサ21の静電容量をC、機械式スイッチ1が設けられる主回路Cの定格電圧をV、機械式スイッチ1の開放(又は開極)を開始してから、当該機械式スイッチ1の両端電圧の変化量が安定するまでの時間(過渡時間ともいう)をT、機械式スイッチ1の開放時に機械式スイッチ1に流れる遮断電流(最大時)をiSWとして、以下の(1)式を満たすようにコンデンサ21を選定するようにしている。また各パラメータの誤差を考慮すると、余裕をもって(1)’式を満たすようにコンデンサ21を選定するのがより好ましい。
C×(V/T)>iSW (1)
C×(V/T)>1.3×iSW (1)’
上記(1)式の導出方法を説明する。
図1において、コンデンサ21に流れる電流をic、コンデンサ21に印加される電位差をdv/dtとすると、当該電流iは下記(2)式で表すことができる。
=C×(dv/dt) (2)
機械式スイッチ1が閉じた状態では、電流はその殆どが低インピーダンスであるスイッチを介して流れるため、i≒0となり、すなわちコンデンサ21に印加される電位差dv/dt≒0、となっている。機械式スイッチ1を開放した瞬間、機械式スイッチ1の端子間の電圧変化によって、コンデンサ21に流れる電流iが大きくなる。このとき、アークを生じさせさせることなく転流回路2への転流を完了できると仮定すれば、機械式スイッチ1を開放した瞬間にスイッチの端子間が回路の定格電圧まで上昇するといえる。従ってこの場合、(2)式のdv/dtは、“定格電圧V/スイッチの過渡時間T”となり、コンデンサ21に流れる電流iは、(3)式となる。
=C×(V/T) (3)
(3)式から、過渡時間Tがより長い場合でもコンデンサ21に流れる電流iを維持するためには、(過渡時間Tの長さに比例した)より大きなCが必要であることがわかる。(3)式において、このことを「右辺の過渡時間Tの値を変えずに計算して算出される左辺のコンデンサ21に流れる電流i」と機械式スイッチ1の遮断電流iSWとの関係で述べると、以下となる。機械式スイッチ1を開放時にアークを生じることなく遮断電流を転流回路2に転流させるためには、コンデンサ21に流れる電流iと機械式スイッチ1の遮断電流iSWとが以下の(4)式を満たすようにする必要がある。
>iSW (4)
当該(4)式に上記(2)式を当てはめることにより、上記(1)式が導かれる。
<過渡時間の推定>
次に、機械式スイッチ1の過渡時間Tの推定方法について説明する。
機械式スイッチ1の過渡時間Tは、図3に示すような回路モデル(過渡時間推定モデル)を用いたシミュレーションにより推定することができる。この過渡時間推定モデルは、ここでは、交流電源(200V、60Hz)、抵抗素子(0.2mΩ)、コイル(0.2μH)及び機械式スイッチ1が直列接続された回路を用いているが、これに限らない。
図4は、上記過渡時間推定モデルを用いて、遮断電流iswが最大となる波高値で機械式スイッチ1を開放したときの端子間電圧の時間変化を示すグラフである。当該グラフから、機械式スイッチ1の開放動作開始から端子間電圧の変化量が安定するまでの時間を過渡時間Tとして推定する。
このようにして推定により決定した過渡時間Tと、上記(1)式とを図3の過渡時間推定モデルに当てはめると、
Figure 0007506312000001
となり、静電容量C>0.490[μF]のコンデンサ21を機械式スイッチ1に並列に設けることで、遮断時にアークを生じることなく転流できるといえる。
<シミュレーション回路による検証>
シミュレーションに基づき選定したコンデンサ21の妥当性を確認した。
具体的には、図5に示すシミュレーション回路を用いて、選定したコンデンサ21により高速でのアークレスな転流ができるかを確認した。コンデンサ21の静電容量C=0.4[μF]、0.5[μF]の場合における動作結果をそれぞれ、図6、図7に示す。また図5の回路条件で、コンデンサ21の静電容量を0.5[μF]とし、負荷を、同容量のL負荷及びC負荷に変えた場合の結果をそれぞれ図8、図9に示す。
図6から分かるように、コンデンサ21の静電容量Cが0.4[μF]のものは、スイッチ開放指令から電流遮断まで2ms以上経過している。
一方で、図7~図9から分かるように、コンデンサ21の静電容量Cが0.5[μF]のものは、スイッチ開放指令から電流遮断まで0.5ms以内に転流が完了している。
このように構成した本実施形態のコンデンサ21の選定方法によれば、機械式スイッチ1の開放直後の過渡現象によって、コンデンサ21のインピーダンスを機械式スイッチ1のアーク抵抗よりも小さくできるため、機械式スイッチ1を開放した際に、アークを生じさせることなく転流回路2に瞬時に転流及び限流させることができる。そのため、高価な半導体スイッチに代えて安価な機械式スイッチ1を用いても、ゼロ点関係なく高速に遮断することができ、大電流を限流できる開閉器100を低コストで提供できる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の開閉器100は、転流回路2は抵抗素子22を備えていたが、これを備えていなくてもよい。
また図10に示すように、開閉器100は、機械式スイッチ1及び転流回路2に対して並列接続された自己放電回路4を備えてもよい。このようにすれば、機械式スイッチ1と転流回路2により限流遮断した後、転流回路2のコンデンサ21に残留する電荷を、自己放電回路4により放電することができる。自己放電回路4は、例えば、機械式スイッチ1及び転流回路2に対して並列接続され、互いに直列接続された抵抗素子41及び機械式スイッチ42等が挙げられる。
また、図11に示すように、開閉器100は、限流調整回路5を備えてもよい。このようにすれば、例えば負荷側に再生可能エネルギー電源が接続されている等、FRT要件を要求される場合に対応することができる。限流調整回路5の具体的態様としては、共振周波数に影響を受けにくい抵抗素子が好ましい。
また図12に示すように、開閉器100は、機械式スイッチ1に対して直列接続されたダンピング回路6を備えていてもよい。ダンピング回路6の具体的態様としては、抵抗素子単体、リアクトル素子単体、又は抵抗素子とリアクトル素子の組み合わせ等が挙げられる。転流回路2は抵抗が非常に小さいため、例えば転流回路2の転流後、すぐに機械式スイッチ1に再転流した場合には、転流回路2に溜まった電荷が機械式スイッチ1を介して循環し、サージ電流を生じさせる可能性がある。ダンピング回路6を備えていれば、機械式スイッチ1を再投入する直前から再投入後の数サイクルの間、サージ電流を防止することができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・開閉器
1 ・・・機械式スイッチ
2 ・・・転流回路
21 ・・・コンデンサ
22 ・・・抵抗素子
3 ・・・制御装置
C ・・・主回路

Claims (1)

  1. 交流電力と負荷とを接続する主回路に設けられ、コンデンサと機械式スイッチとが互いに並列接続された開閉器における前記コンデンサの選定方法であって、
    コンデンサの静電容量をC、
    前記開閉器が設けられる回路の定格電圧をV、
    前記機械式スイッチの開放を開始してから、当該機械式スイッチの両端電圧の変化量が安定するまでの時間である過渡時間をT、
    前記主回路に流れる交流電流が最大となる波高値で前記機械式スイッチ開放したときに前記機械式スイッチに流れる遮断電流をiSWとして、
    以下の(1)式を満たすように前記コンデンサを選定する方法。
    C×(V/T)>iSW (1)
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