JPH09223620A - 開放型電磁石 - Google Patents

開放型電磁石

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JPH09223620A
JPH09223620A JP9008035A JP803597A JPH09223620A JP H09223620 A JPH09223620 A JP H09223620A JP 9008035 A JP9008035 A JP 9008035A JP 803597 A JP803597 A JP 803597A JP H09223620 A JPH09223620 A JP H09223620A
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    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/3806Open magnet assemblies for improved access to the sample, e.g. C-type or U-type magnets

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 重量が小さく、漂遊磁界が少ない開放型電磁
石を提供して、低温維持装置内に実質的な支持構造体を
設けないで済むようにする。 【解決手段】 電磁石磁極1,2の間には実質的に均質
な磁界を有する撮像体積部5が画成される。前記電磁石
はさらに1つの支持構造体22を有しており、該構造体
は前記磁界コイル3,4を隔置関係にて剛固に支持する
作用を果している。ここに前記支持構造体22は2枚の
鉄プレート20,21を有しており、該プレート間に磁
界コイル3,4が配置されている。これら磁界コイル
3,4とプレート20,21の相対位置は、電磁石の磁
界強度を考慮し、磁界コイル3,4間の磁気吸引力が少
なくとも部分的に前記プレート20,21と磁界コイル
3,4との間の吸引力によって相殺され、磁極間の吸引
力に帰因して磁界コイルおよび関連する支持構造体上に
作用する力が顕著に減少するかまたはゼロになるよう選
択されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は磁気共鳴撮像(MRI)システム
に用いる電磁石に関するものであり、特に開放型である
磁石(open magnet)に関するものである。
すなわち撮像しようとする患者の部分が置かれる体積部
分が磁石によって囲まれていない磁石に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】MRIに特に要求される条件は典型的に
は0.2〜2テスラである強く、一様な磁界であり、典
型的には直径が30cm〜50cmである撮像体積内に
おいて数ppm(several parts per
million)の磁界均一性を有していることであ
る。最も普通の場合、そのような磁界はソレノイド構造
を有する電磁石によって生成されるが、このことは必然
的に患者が磁石によって取囲まれ、チューブ内に封入さ
れることを意味し、患者に閉所恐怖症感覚を生じさせる
ことになる。しかしながら、本発明の主題とされている
開放型磁石(open magnets)を用いれば、
この問題は克服することが出来る。
【0003】MRIシステムにおいて用いる開放型電磁
石は周知のものである。既知の一形態によれば前記電磁
石は相対する極性を有する一対の並設磁極を含んでお
り、これらの磁極間において撮像体積(imaging
volume)が画成されている。前記磁極は1本の
ヨークによって連結され、支持されており、該ヨークは
磁束帰還路を提供するとともに、基本的には全体とてC
字形状の鉄フレームを形成している。大量の鉄が必要と
されるので、これらの既知のC字形状の磁石は極めて重
く、特に強磁界磁石の場合には磁束帰還路を画成するた
めに何トンもの鉄が必要とされる。
【0004】しばしば「スプリット・ペア(split
−pair)」と記述される別の形態の既知の開放型電
磁石は一対の並設されたコイル対を有しており、該コイ
ル対は一般的にはソレノイド構造をしており、軸線のま
わりに有孔チューブ(bore tube)を含むこと
が出来る。前記コイルのセットは1つの支持体によって
分離保持されており、撮像体積へのアクセス(acce
ss)は前記コイル間においてシステムの主軸線のいず
れかに沿って確保することが出来る。そのようなシステ
ムは米国特許出願第5381122号およびLaska
irs氏他による論文「干渉式MRI応用のための冷媒
不要開口式超電導磁石」<IEEE Transact
ionsのApplied Superconduct
ivity部門の第5巻第2号(1995年6月号)に
記載>において説明されている。
【0005】既知の開放型磁石の並設磁極間に作用する
磁力は極めて大きいため、当該磁極を支持するのに用い
る構造体には大きな力が作用する。更には、磁極を画成
する磁界巻線が低温維持装置内に収納される超電導電磁
石においては、前述の極めて大きな磁力にさらされる巻
線を低温維持装置内で支持する必要があるため、機械的
設計の問題が生ずる。既知の「スプリット・ペア」シス
テムにおいては、この問題を克服するために、磁力に抵
抗する支持構造体を直接巻線間に接続し、したがって巻
線と同一の低温度に維持するという方策がとられてい
る。しかしながら、こうするためには並設磁極間の間隙
を横切って大型の構造部品を設置せざるを得ず、このこ
とはシステムの開口性を著しく阻害するとともに、低温
維持装置の配列を極めて複雑かつ高価なものにせしめ
る。
【0006】別の解決方法は低温維持されて収納された
並設巻線上に作用する力を、低温維持装置構造体の「ウ
ォーム(Warm)」部材に機械的に伝達し、以って2
つの低温維持装置を隔離して保持する役目を果す支持フ
レームを提供する方法である。慣用的には、低温維持装
置内の「低温」部品はガラス繊維補強プラスチック材の
ような低熱伝導度および高強度を有する材料から作られ
たロッド(rods)またはバンド(bands)によ
って支持されている。しかしながら、磁極間に作用する
磁力は磁極自身の重力の数倍もの大きさなため、これら
の力を伝達する支持バンドまたはロッドはずっと大きな
横断面を備える必要が生じ、したがってシステムの「低
温」部品内にはずっと大きな熱流が流入するという結果
が生ずる。液体ヘリウムによって冷却されたシステムに
おいては、このことは液体の蒸発量が多くなることに通
じ、低温冷凍機によって冷却されるシステムにおいては
電力の消費が過度になることに通ずる。
【0007】コイルに近接して大量の鉄を配することは
同コイルに作用する力を実質的に変更させるものである
ということは既知である。例えばPCT WO88/0
4057号(Danby氏他)においては、鉄シールド
磁石内のコイルに作用する力はコイルを鉄に対して適正
に配置することにより一ケタ以上小さくすることが出来
ることが示されている。しかしながらこのPCT特許は
重量の問題については言及しておらず、この場合の重量
を見積るとシステムの重量は漂遊磁界(stnay f
ield)を適当な値迄制限するために100トンを超
えてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の1
つの目的は低重量および低減された漂遊磁界を有する開
放型電磁石(open electromagnet)
であって、低温維持装置内に実質的な支持部材を設ける
必要の無い開放型電磁石を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、開放型
電磁石は一対の磁界コイルにして、それぞれが並設電磁
石磁極を有し、それら磁極間において実質的に均一な磁
界を有する撮像体積(imaging volume)
が画成される磁界コイルと、該コイルを隔置された関係
で剛固に支持する作用を行なう支持構造体を有してお
り、前記支持構造体は磁気材料からなる2枚のプレート
(plates)を含み、これらプレート間において前
記磁界コイルが配置されており、磁界コイルとプレート
の相対位置は、電磁石の磁界の強度と関連し、磁界コイ
ル間の磁気吸引力がプレートと磁界コイル間の吸引力に
よって少なくとも部分的に釣り合うようにされ、以って
前記磁極間の吸引力が前記プレートを介して前記支持構
造体へと磁気的に伝達されるように選ばれており、更に
開放型電磁石は一対のシールドコイル(shiedin
g coils)を有しており、互いに対立する極性の
前記プレート及び磁界コイルの間に該シールドコイルは
配置されており、且つ該シールドコイルは磁界コイルと
は反対方向に付勢されている。
【0010】前述の釣り合い作用は磁力のみを釣り合わ
せるように磁気的に調節してやることも出来る。しかし
ながら、磁界コイル部品の重量に帰因する力をも相殺す
るために、プレートと磁界コイル間の吸引力が2つ磁極
の上側の方で対応する磁極の下側の方よりも大きくなる
ようにしてやることが可能なることを理解されたい。上
側および下側磁極間のこの違いは重量による力を考慮し
た釣り合わせ作用を実現するために必要である。何故な
らば、上側磁極においては重量は磁極間の吸引力と同一
方向に作用する一方、下側磁極においては重量は反対方
向に作用するからである。
【0011】かくして、両磁極間に作用する正味の力
は、実質的には変更されないものの、室温にある部品に
限定することが可能となるので、低温維持装置内に実質
的な構造支持部材を設ける必要性が解消される。
【0012】前記電磁石は一対のシールドコイルを含む
ことが可能であり、該シールドコイルはそれぞれプレー
ト及び磁界コイル(プレートと磁界コイルとは互いに対
立する極性を有する)との間に配置され、且つ該シール
ドコイルは磁界コイルとは反対方向に付勢されている。
【0013】少なくとも一対のシムコイル(shimm
ing coils)をそれぞれ撮像体積部の各側上に
おいて磁界コイル間に配置してやることが可能である。
【0014】前記支持構造体非磁性フレームを有し、こ
れに前記プレートを取付けることが可能である。別法と
して、前記プレートは磁気ヨークの一部を形成せしめ、
該ヨークが少なくとも部分的に支持構造体を画成するよ
うにすることが出来る。
【0015】前記電磁石は超電導電磁石とすることが出
来、その際電磁石のコイルは液体ヘリウム内に低温収納
されるか、直接冷凍される。
【0016】
【発明の実施の形態および実施例】次に付図を参照して
本発明の一実施例について説明する。
【0017】図1を参照すると、「C」電磁石はそれぞ
れ一対の磁界コイル3および4を有する一対の磁極1お
よび2を有しており、これら磁極は撮像体積部(ima
ging volume)5内に実質的に均質一様な磁
界を提供している。磁界コイル3および4は一対のシー
ルドコイル(shielding coils)6およ
び7間に配置されており、コイル6および7は磁界コイ
ル3および4が付勢されている向きと反対向きに付勢さ
れている。良好な撮像を行うために必要な撮像体積部5
内における均質化された磁界を得るために、2対のシム
コイル8,9および10,11が設けられており、これ
らのコイルは撮像体積部5と磁界コイル3および4の間
に配置されている。
【0018】前記コイルはコイル間力に耐えるよう巻型
12および13上に支持されており、巻型12および1
3はそれぞれ強固点12aおよび13aを介して取付け
られている。コイル3,6,8,10および4,7,
9,11はそれぞれ低温維持容器14および15内に収
納された巻型12および13上に装着されている。巻型
12および13は(図示せぬ)2段式低温冷凍機の低温
度段に接続して低温度に冷却されており、コイル3,
4,6,7,8,9,10および11は超電導化されて
いる。前記低温冷凍機の第1段はコイル上に放射される
熱量を最小にすべく放射シールド16および17に接続
され、これらのシールドを60K前後の温度へと冷却し
ている。低温維持容器14および15内のそれぞれのス
ペース18および19は排気されている。
【0019】巻型12および13によって支持されてい
るコイル3,6,8および10とコイル4,7,9およ
び11の間には極めて大きな磁力が作用している。巻型
12を巻型13に向けて引き寄せようとしているこれら
の力の合力はそれぞれコイル3,6,8,10および
4,7,9,11をして、低温維持容器14,15の部
分を形成する鉄プレート20および21に向けて引付け
ている力によって相殺されている。これらの鉄プレート
20,21および低温維持容器14,15は構造体22
によって支持されている。コイル群3,6,8,10お
よび鉄プレート20間の力がコイルを反対磁極に向けて
引付けている力を相殺する程度はこれらのコイルとプレ
ート20の間の間隔を変更することによって調節するこ
とが可能である。プレートがコイルにより近接される
と、コイル群3,6,8,10とプレート20間の吸引
力は増大する一方、これらコイル群を反対磁極に向けて
吸引する力はほとんど一定のままに保持される。市販の
有限要素コンピュータプログラム(finite el
ement computer progurams)
を用いれば、これらの力がバランスしてコイル群3,
6,8,10とそれらの巻型12上に正味の磁力が作用
しなくなる点の存在を計算することが出来る。
【0020】この平衡点は鉄プレートの寸法に依存する
間隔距離によって達成される。すなわち厚味寸法が大き
くなればなる程前記距離は大きくなる。
【0021】巻型12および13上に作用する合計磁力
はかなり低減されるものの、ゼロではない。何故ならば
重量を支えることも必要だからである。しかしながら、
上記のように、必要とあらば重量の故に発生する力を補
償することも可能である。支持目的のために慣用の支持
ロッドが設けられており、これらの内の幾つか23a,
23b,23c,23dのみが簡明さのために図示され
ている。これらのロッドの寸法、したがってそれらがシ
ステムの低温部品に伝達する熱量は慣用の超電導磁石に
おいて用いられるロッドのそれと実質的に等しい。とい
うのは、(もしも重量を補償しないとして)それらのロ
ッドは既知のスプリット・ペアおよび開放型磁石の場合
のように多数トンという磁力を支える代りに、システム
の重力のみを支持すれば良いからである。もしも重量を
も補償しているのであれば、更に小さな寸法のロッドを
用いることが可能である。
【0022】前述の記載はコイルが直接低温冷凍機によ
って冷却されているシステムに関してのものである。し
かしながら、別法としてコイルおよび巻型をして低温維
持容器内に設けた液体ヘリウムを充満した容器内に収納
する構造を採用することが出来る。
【0023】図2を参照すると、図1と対応する部品に
は適宜同一の符号が付されている。磁石支持構造体は鉄
製磁束帰還ヨーク26を有しており、該ヨークは鉄リン
グ24および25に接続されている。これらのリングは
一方の極において磁界コイル3とシールドコイル6の間
に配置され、電磁石の他方の磁極においては磁界コイル
4とシールドコイル7の間に配置されている。図2に示
すように、リング24および25は低温維持装置14お
よび15の部分を形成するように配設されている。
【0024】図1および図2において、シールドコイル
6および7の役目は磁束帰還を拘束することにあること
が理解されよう。この磁束拘束(flux const
raint)は鉄製磁束帰還ヨーク26を設けた図2の
構造によって実質的に助成されている。
【0025】前記のごとく、本発明の両実施例におい
て、「C」形状電磁石の磁極内のコイルを支持する構造
体上に作用する力は磁石の磁界コイルをして間にそれら
が同軸状に配置される鉄プレートに関して適当に配置し
てやることにより、実質的にゼロとするかまたは顕著に
減少してやることが出来る。容易に理解されるように、
磁界コイルの精確な配置は磁石の強度および磁極の寸法
を考慮して、所要の程度の力の釣り合いが実現されるよ
う実施される。また「C」字形状の磁石がここでは説明
されてきたが、本発明は例えば「H」字またはテンプル
(temple)のような形状の他の開放型磁石にも等
しく適用可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】MRI(磁気共鳴撮像)システムのための
「C」字形状電磁石の幾分図式的な側面図。
【図2】MRIシステムに用いる別の「C」字形状磁石
の幾分図式的な側面図。
【符号の説明】 1,2 一対の磁極 3,4 磁界コイル 5 撮像体積部 6,7 シールドコイル 8,9,10,11 シムコイル 12,13 巻型 14,15 低温維持容器 20,21 鉄プレート 22 支持構造体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁石磁極であって該磁極の間に実質的
    に均質な磁界を有し且つ撮像体積部を画成する並設され
    た電磁石磁極を備えた一対の磁界コイルと、前記磁界コ
    イルを隔置された関係にて剛固に支持する役目を果す支
    持構造体とを有し、該支持構造体は磁気材料からなる2
    枚のプレートを有し、該プレート間には前記磁界コイル
    が配置されており、前記磁界コイルとプレートの相対的
    位置は、電磁石の磁界強度を考慮し、磁界コイル間の磁
    気吸引力が少なくとも部分的に前記プレートおよび磁界
    コイル間の吸引力によって相殺され、以って前記磁極間
    の吸引力が前記プレートを介して磁気的に前記支持構造
    体に伝達されるように選ばれており、更に前記開放型電
    磁石は一対のシールドコイルを有しており、該シールド
    コイル対は、互いに対立する極性の前記プレート及び磁
    界コイルの間にそれぞれ配置されており、前記シールド
    コイルは前記磁界コイルとは反対向きに不勢されている
    開放型電磁石。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の開口電磁石において、
    撮像体積部の各側上において磁界コイル間にそれぞれ配
    置された少なくとも一対のシムコイルが設けられている
    ことを特徴とする開放型電磁石。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の開放型
    電磁石において、前記支持構造体が1つの非磁性フレー
    ムを有しており、該フレームに対して前記プレートが取
    付けられていることを特徴とする開放型電磁石。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の開放型
    電磁石において、前記プレートは磁気ヨークの一部を形
    成しており、該ヨークは少なくとも部分的に前記支持構
    造体を画成していることを特徴とする開放型電磁石。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    記載の開放型電磁石において、該電磁石は超電導電磁石
    であり、前記コイルは低温維持装置内に置かれ、冷媒を
    用いることにより絶対ゼロに近い温度に保持されている
    ことを特徴とする開放型電磁石。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか1項に
    記載の開放型電磁石において、前記電磁石は超電導電磁
    石であり、前記コイルは液体ヘリウム内において低温維
    持状態で収納されていることを特徴とする開放型電磁
    石。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
    記載の開放型電磁石において、該磁石が「C」字形状を
    していることを特徴とする開放型電磁石。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれか1項に
    記載された開放型電磁石を含んでなる磁気共鳴撮像シス
    テム。
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