JPH0922360A - 運転支援知識ベース作成支援装置および運転支援システムと運転支援システムを利用した装置および利用方法 - Google Patents

運転支援知識ベース作成支援装置および運転支援システムと運転支援システムを利用した装置および利用方法

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JPH0922360A
JPH0922360A JP7170065A JP17006595A JPH0922360A JP H0922360 A JPH0922360 A JP H0922360A JP 7170065 A JP7170065 A JP 7170065A JP 17006595 A JP17006595 A JP 17006595A JP H0922360 A JPH0922360 A JP H0922360A
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driving
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support system
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JP7170065A
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Masashi Kitamura
雅司 北村
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラント状態を診断及びガイドする運転支援
システムの基ととなる知識データベースを、プラント設
計情報と運転要領書から客観的かつ機械的に自動生成す
る。 【解決手段】 プラント設計情報1から抽出した必要情
報をプラント設計情報入力支援環境3を通じて入力し、
プラント設計情報変換機能4によって運転支援知識デー
タベース7に変換する。また、プラント運転要領書2か
ら抽出した必要情報を運転要領入力支援環境5を通じて
入力し、運転要領変換機能6によって運転支援知識デー
タベース7に変換する。プラントデータベース10と運
転支援知識データベースの内容とを対応づけるためにプ
ラントデータとのI/O部分変換機能8を実行して対応
づけを行い、運転支援知識データベース9を自動生成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラントの運転を支援
するためにプラントプロセスからプラント状態を診断
し、その後の対応操作をガイドする運転支援知識データ
ベースを構築する運転支援知識ベース作成支援装置と、
作成された運転支援知識データベースを用いてプラント
の運転操作を支援する運転支援システムと、この運転支
援システムを利用した装置および利用方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に運転支援システムとは、プラント
からデータを受け取り、そのデータからプラントの状態
を診断しプラント状態を運転員に知らせるとともに、そ
の時に運転員が取るべき対応操作をガイドすることによ
り運転を支援していくものである。
【0003】従って、運転支援システム実現のために
は、各種のプラント設計データ及び運転員から得た知識
を、計算機に実装された知識ベースとして構築する必要
がある。実用的な運転支援システムの知識ベースは大規
模なものとなることから、どのようにしてプラント設計
データ、及び、熟練した運転員の知識の知識ベース化を
効率的に実施していくかが最も重要となる。また、知識
ベース化された運転知識の妥当性をどのように客観的に
保証するかという問題、プラントに設計変更が加えられ
た場合や運転要領が変更された場合の知識ベースの変更
を、どのようにして実施するかも大きな問題である。
【0004】このため、プラントの客観的な設計情報、
運転要領に関する客観的な情報から機械的に知識ベース
を構築することを支援する機能が必要である。
【0005】従来、知識ベースへの設計情報の組み込み
を支援する装置の例として、例えば、特開平2−153
34号公報に記載のように、設計データから作成した設
計データベースに格納してある設計情報を、知識ベース
のフォーマットに変換し、欠如したデータ項目の入力に
ついては支援環境を提供する装置がある。
【0006】この従来例を図17に示す。知識獲得支援
装置71は、演算装置72と、記憶装置73、入出力装
置76からなる。演算装置72では、 データベース辞書の比較、 「必要知識」の抽出、 不足知識の対話入力による補充、 知識のフォーマット変換、 知識の合成、分解 を行う。
【0007】記憶装置73には、設計データベース辞書
に登録されているデータ項目と、知識ベースに登録され
ているデータ項目との間の関連づけを行うための類似語
関係を登録する類似語辞書74と、設計データベースを
分解・合成して知識ベースに必要な知識を作成するため
に必要な意味辞書75が登録されている。これらの知識
と、入力である知識ベース辞書、設計データベース辞
書、設計データベース及び、対話入力によって、知識ベ
ースに登録されている知識を推論部において作成する。
【0008】しかし、この装置では生成されるものは知
識ベースそのものであり、そこには設計データ以外の情
報も同じく格納されており、知識ベースに正しく設計情
報が格納されたことの検証が困難まである。
【0009】また、知識ベースへの運転要領の組み込み
を支援する装置の例として、例えば、特開昭63−14
9729号公報に記載のように、プラントの運転記録デ
ータなどから、操作及びプラント状態を含む事象の間の
関係が知識データとして自動的に作成される装置があ
る。図18にこの例のブロック図を示す。この従来例
は、データ入力装置81、演算装置80、記憶装置8
2、83、マウス84a及びキーボード84bという命
令入力装置、及び表示装置85から構成される。
【0010】演算装置80には、演算部80aの他に、
各種の外部装置との間のインタフェースとしての機能を
持つデータ処理部80b、事象関連規則検索部80c、
検索結果入力部80d、知識出力部80e、知識入力部
80f、画像データ出力部80g、及び入力命令処理部
80hがある。また、記憶装置82には、あらかじめ定
めた、事象間の関係等を指定する事象関連規則が格納さ
れており、一方記憶装置83には、表示装置85に送る
図形信号を得るのに必要な事象の種別及び事象間の相互
関係に関するデータから格納される。
【0011】この装置の動作例は、データ入力装置81
からプラント運転データ(プラント状態と操作記録)が
入力され、読み込んだ事象に係る関連規則を事象関連規
則82から検索し、事象間の関係を表す知識を作成し、
作成した知識を記憶装置83に格納するというものであ
る。
【0012】しかし、実際の運転記録から知識データを
作成する場合には、操作の分岐となるポイントでのプラ
ント状態などを正確に捉えることは難しい。即ち、操作
を行うべきプラント状態が定められているときに、運転
員はそれに従って運転していても、運転データはその状
態に対して誤差を伴ったものになるからである。
【0013】プラント運転には必ず運転マニュアル相当
のものがあり、それに従って運転していることを考慮す
れば、運転マニュアルから直接的に知識データを生成で
きることが望ましい。また、知識ベース化された運転知
識の妥当性を客観的に保証することに関しては、上記2
例では生成された知識ベースの健全性を検証することは
かなり困難である。
【0014】知識ベースの変更管理の容易性の観点から
は、図19、図20に示すようなプラントデータ編集管
理システムが提案されている。この図19と図20は三
菱電機技報VOl.66.No.12.1992に示され
た運転支援システム(マンマシンシステム)の全体構成
図とプラントデータ編集管理システムの動作例である。
【0015】図19は運転支援システムの全体構成図で
あり、この図ではプラントまたはプラントシミュレータ
91と接続した例を示している。この図では運転支援シ
ステムの機能範囲として、異常時・事故時支援部(プラ
ントの異常時・事故時の支援を行う機能)92、通常時
支援部(プラント運転の通常時の支援を行う機能)9
3、保守時支援部(プラント保守時に支援を行う機能)
94を設定している。
【0016】異常時・事故時支援部92、通常時支援部
93、保守時支援部94で示された運転支援知識ベース
の出力は、質問応答管理部95以降に接続されたマンマ
シンインタフェースを通じて運転員に提示される。運転
支援知識ベースの編集管理機能はプラント知識データ編
集管理部(データ入力・管理)96で示される。
【0017】図20はプラント知識データ編集管理機能
の動作例であり、ここに示されたマルチウィンドウ環境
で知識を編集することにより知識ベースの編集管理が可
能な環境を提供している。
【0018】運転支援知識ベース編集管理機能は上記の
ように構成されており、知識の編集管理機能としてはプ
ラントデータの編集管理のみであり、運転知識の編集機
能はない。また、プラントデータの編集管理機能につい
ても、各種プラント機器の上下関係を入力する機能であ
り、プラント全体の設計情報について統一的にカバーし
ているものではないため、知識ベースを直接編集する必
要が多い。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
生成された知識の健全性を検証するために生成された知
識ベースそのものを試験する必要があるため、実際にプ
ラントに適用する知識ベースに適用することはそのまま
では難しい。
【0020】また、運転手順を知識ベース化する方法に
運転データを用いる方法はきちんとした運転マニュアル
が整備されている場合には、運転マニュアルから知識ベ
ースを作成する場合に比べて精度が悪いものとなる。
【0021】また、他に知識ベース作成の一般的な方法
として知識ベース編集管理においては機械的な方法をと
るのではなく、熟練した運転員の知識と設計者の知識を
ベースとして作成していくものがある。このような方法
で運転支援知識ベースを作成するにはプラントの設計情
報と運転監視の知識の双方にかかわる深い知識を必要と
し、また、知識ベースへの表現の漏れをなくすためのチ
ェックが困難である。また、運転要領に変更が加えられ
た場合に、運転支援知識ベースの知識構造は複雑に入り
組んでいるため、正しく知識ベースを変更することは困
難であり、ヒューマンエラーを避けられない。
【0022】上述したように、プラント運転支援のため
の実用的な知識ベースは非常に膨大な量となるために、
その初期作成及び変更時に従来方法では膨大な時間がか
かり、また、正しく知識ベースが作成されているかの検
証も難しい。
【0023】この発明は、このような問題点を解消する
ためになされたもので、プラント設計情報と運転監視要
領とから自動的に運転支援知識データベースを作成する
ことを支援し、生成された運転支援知識データベースの
変更や健全性検証も容易に行えるような運転支援知識ベ
ース作成支援装置を提供すると共に、作成した運転支援
知識データベースを用いてプラントに対しより品質の高
い運転支援が行える運転運転支援システムを提供し、ま
た、この運転支援システムを利用した装置および利用方
法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
(1)この発明に係る運転支援知識ベース作成支援装置
は、入力されたプラントの各種設定値や制御ロジック等
のプラント設計情報と、入力された運転操作を行う運転
手順情報から、これらの情報を関連づけて運転支援知識
データベースを作成する運転支援知識データベース作成
手段、プラントの各種データに対応する上記運転支援知
識データベース内のデータとを関連づけて、上記プラン
トの各種データに対応した上記運転支援知識データを抽
出しうるようにするプラントデータ入出力情報作成手段
を備えたものである。
【0025】(2)また、運転支援知識データベース作
成手段で作成する運転支援知識データベースは、入力さ
れたプラント設計情報および運転手順情報とから生成さ
れる診断項目とガイド項目とを有し、診断項目はプラン
トの状態に対応する診断条件を記述すると共に、この診
断条件に対応するガイド項目を記述し、ガイド項目は上
記診断条件も含んだプラントの状態に対応する条件に基
づいた操作ガイドを記述して構成したものである。
【0026】(3)また、運転支援知識データベース作
成手段は、入力された断片的な診断および操作手順に基
づいて運転支援データベースを生成する手段とし、この
生成した運転支援データベースから運転要領を出力する
ようにしたものである。
【0027】(4)この発明に係る運転支援システム
は、運転支援知識ベース作成支援装置で作成した運転支
援知識データベースとプラントデータ入出力情報とを備
え、上記プラントデータ入出力情報により上記運転支援
知識データベースからプラントデータに対応したプラン
トの運転支援データを抽出し、運転支援をするようにし
たものである。
【0028】(5)この発明に係る運転支援システムに
よる運転手順情報の不備検出方法は、運転支援システム
とプラントシミュレータとを結合し、プラントシミュレ
ータを用いてシミュレーションを実施し、運転支援シス
テムから出力される診断および操作ガイドの内容から、
入力された運転手順情報の不備を判断するようにしたも
のである。
【0029】(6)この発明に係る運転支援システムに
よる運転操作の評価方法は、運転支援システムとプラン
トシミュレータとを結合し、運転支援システムの診断及
び操作ガイドによりプラントシミュレータを自動操作
し、その操作結果に基づいて運転支援システムを評価す
るようにしたものである。
【0030】(7)この発明に係る運転支援システムに
よる運転操作習熟方法は、運転支援システムとプラント
シミュレータとを結合し、運転支援システムの診断及び
操作ガイドに基づいてプラントシミュレータを操作し、
運転操作を習熟するようにしたものである。
【0031】(8)この発明に係る運転支援システムに
よるプラント運転方法は、運転支援システムとプラント
とを結合し、運転支援システムの診断及び操作ガイドに
基づいてプラントを自動操作するようにしたものであ
る。
【0032】(9)この発明に係る運転誤操作および運
転手順情報の不備検出装置は、運転支援システムとプラ
ントシミュレータとを結合すると共に、上記プラントシ
ミュレータを用いてシミュレーションを実施した場合の
運転員の操作を記録する手段と、上記運転支援システム
からの運転支援内容を記録する手段とを設け、これら二
つの記録内容を比較して運転操作の正誤および入力され
た運転手順情報の正誤を判断しうるようにしたものであ
る。
【0033】(10)この発明に係る運転誤操作検出装
置は、運転支援システムとプラントとを結合し、プラン
ト操作を実施した場合の運転員の操作と、上記運転支援
システムからの運転支援内容とを比較し、その比較結果
に応じて警報信号を出力する比較手段を設け、上記警報
信号により運転誤操作と判断するようにしたものであ
る。
【0034】(11)また、上記(10)のプラントの
代わりにプラントシミュレータを用いたものである。
【0035】
【作用】
(1)この発明の運転支援知識ベース作成支援装置は、
運転支援知識データベース作成手段で、入力されたプラ
ントの各種設定値や制御ロジック等のプラント設計情報
と、入力された運転操作を行う運転手順情報から、これ
らの情報を関連づけて運転支援知識データベースを作成
し、プラントデータ入出力情報作成手段で、プラントの
各種データに対応する上記運転支援知識データベース内
のデータとを関連づけて、上記プラントの各種データに
対応した上記運転支援知識データを抽出しうるようにす
る。
【0036】(2)また、運転支援知識データベース作
成手段で作成する運転支援知識データベースは、入力さ
れたプラント設計情報および運転手順情報とから生成さ
れる診断項目とガイド項目とを有し、診断項目はプラン
トの状態に対応する診断条件を記述すると共に、この診
断条件に対応するガイド項目を記述し、ガイド項目は上
記診断条件も含んだプラントの状態に対応する条件に基
づいた操作ガイドを記述して構成する。
【0037】(3)また、運転支援知識データベース作
成手段は、入力された断片的な診断および操作手順に基
づいて運転支援データベースを生成し、この生成した運
転支援データベースから運転要領を出力する。
【0038】(4)この発明の運転支援システムは、プ
ラントデータ入出力情報により上記運転支援知識データ
ベースからプラントデータに対応したプラントの運転支
援データを抽出し、運転支援をする。
【0039】(5)この発明の運転支援システムによる
運転手順情報の不備検出方法は、運転支援システムとプ
ラントシミュレータとを結合し、プラントシミュレータ
を用いてシミュレーションを実施し、運転支援システム
から出力される診断および操作ガイドの内容から、入力
された運転手順情報の不備を判断する。
【0040】(6)この発明の運転支援システムによる
運転操作の評価方法は、運転支援システムとプラントシ
ミュレータとを結合し、運転支援システムの診断及び操
作ガイドによりプラントシミュレータを自動操作し、そ
の操作結果に基づいて運転支援システムを評価する。
【0041】(7)この発明の運転支援システムによる
運転操作習熟方法は、運転支援システムとプラントシミ
ュレータとを結合し、運転支援システムの診断及び操作
ガイドに基づいてプラントシミュレータを操作し、運転
操作を習熟する。
【0042】(8)この発明の運転支援システムによる
プラント運転方法は、運転支援システムとプラントとを
結合し、運転支援システムの診断及び操作ガイドに基づ
いてプラントを自動操作する。
【0043】(9)この発明の運転誤操作および運転手
順情報の不備検出装置は、運転支援システムとプラント
シミュレータとを結合すると共に、プラントシミュレー
タを用いてシミュレーションを実施した場合の運転員の
操作を記録すると共に、上記運転支援システムからの運
転支援内容を記録し、これら二つの記録内容を比較して
運転操作の正誤および入力された運転手順情報の正誤を
判断する。
【0044】(10)この発明の運転誤操作検出装置
は、運転支援システムとプラントとを結合し、比較手段
で、プラント操作を実施した場合の運転員の操作と、上
記運転支援システムからの運転支援内容とを比較し、そ
の比較結果に応じて警報信号を出力し、運転誤操作を判
断する。
【0045】(11)また、上記(10)のプラントの
代わりにプラントシミュレータを用いる。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施例1.図1はこの発明の実施例における運転支援知
識ベース作成支援装置および運転支援システムの全体構
成図である。図1において、102は運転支援知識ベー
ス作成支援装置の全体を示し、その内部構成は次によ
る。
【0047】1はプラント設計情報で、プラント設計の
ための設計書類等を示す。2はプラント運転要領書で、
運転のための手順をまとめたマニュアルである。3はプ
ラント設計情報入力支援環境で、プラント設計情報1か
ら抽出したプラント設計情報を計算機に入力するための
入力環境である。4はプラント設計情報変換機能で、プ
ラント設計情報入力支援環境3で入力したデータを運転
支援知識ベースのプラント設計情報テーブルに変換する
変換機能である。5は運転要領入力支援環境で、運転要
領書2から抽出した運転に必要な知識(診断と処置に関
する知識)を計算機に入力するための環境を提供する。
6は運転要領変換機能で、運転要領入力支援環境5で入
力した情報を運転支援知識ベースの運転要領データ部分
に変換する変換機能である。
【0048】7は運転支援知識データベースで、運転支
援システムで実現する推論エンジン相当部分を提供する
データベースである。8はプラントデータとのI/O部
分変換機能で、運転支援知識データベース7の推論エン
ジン相当部分にプラント設計情報変換機能4と運転要領
変換機能6で自動変換された情報を付加して生成された
運転支援知識ベースをプラント計算機に実装可能なもの
にするためにプラントデータとのI/O部分を自動変換
する機能である。
【0049】101は運転支援システムで、プラントと
接続してリアルタイムに動作するオンライン環境で用い
るもので、その内部構成は次による。9は上記の運転支
援知識ベース作成支援装置102によって生成された運
転支援知識データベース、10はプラント計算機データ
ベースで、オンラインで運転支援システムが診断及びガ
イドを行うために知識ベースにプラントデータを与える
ためのデータベース、11は運転システムの診断及びガ
イド結果をCRTに表示するためのCRT表示機能であ
る。
【0050】図2は図1の設計情報入力支援環境3およ
びプラント設計情報変換機能4の説明図である。21は
診断項目であり、運転支援システムが診断を行う項目毎
に一件一葉のシートに情報をまとめ入力されたものであ
る。各診断項目の成立条件が成立すれば診断をくだし、
処置項目欄に書かれたガイド項目を評価する。
【0051】22はガイド項目であり、運転支援システ
ムがガイドを行う項目毎に一件一葉のシートに情報をま
とめ入力されたものである。ガイド項目は対応する診断
項目が成立した場合に評価され、成立条件が成立時にガ
イドを行う。また、ガイド項目22は複数の診断項目2
1と対応させることが可能である。
【0052】これら診断項目21、ガイド項目22の項
目は、図1の運転支援知識データベース7の推論エンジ
ン相当部分として規定された項目である。ただし、診断
項目、ガイド項目の成立条件等のデータ部分については
以降で説明する運転要領変換機能によって入力される。
【0053】23はプラント設計データテーブルであ
り、抽出したプラント設計条件から自動生成されるデー
タテーブルである。このテーブルではプラント設計条件
ごとにその条件が成立するための判断ロジックと計算機
による成立チェック結果が記入される。
【0054】診断項目21、ガイド項目22は、その成
立状態等をこのプラント設計データテーブル23の各条
件の成立状態を参照する。2は図1で示したプラント要
領書である。運転要領書2はプラント状態(プラントパ
ラメータとプラントの制御ロジック)からプラント状態
を診断する部分(成立条件欄)と診断結果に応じて対応
操作をガイドする部分(処置手順欄)から構成されてお
り、成立条件の欄を診断項目とし、処置手順欄に記載さ
れた各処置項目をそれぞれガイド項目とする。
【0055】運転支援知識データベース7の推論エンジ
ン相当部分での推論エンジンの構成方法としては、フレ
ーム表現とするが、一般的なif−thenルールで構
築してもよい。推論エンジンのもつ診断項目、ガイド項
目の中身のデータについては運転要領変換機能6によっ
て自動で変換されてフレームに入力される。
【0056】図3は図1の運転要領入力支援環境5の説
明図である。2はプラント運転要領書でありプラント運
転に必要な手順がまとめられたマニュアルで、図1と同
一のものである。31はプラント運転要領書から各異常
事象の診断手順を抽出し一件一葉にまとめた診断手順シ
ートである。32はプラント運転要領書から各処置項目
に対して手順を抽出し一件一葉にまとめた処置手順シー
トである。
【0057】運転要領入力支援環境は、診断手順シート
31、及び、処置手順シート32のシートを入力するた
めの環境を与える。診断手順シート31と処置手順シー
ト32で記述された手順から、図2の診断項目21、ガ
イド項目22の内容にそれぞれ自動で展開される。
【0058】診断手順シート31のように入力すると、
入力された単語と分脈から診断項目21のデータ領域に
知識ベースデータの記述規則に従って変換される。ま
た、処置手順シート32のように入力すると、入力され
た単語と文脈からガイド項目22のデータ領域に知識ベ
ースデータの記述規則に従って変換される。図3は診断
項目21、ガイド項目22は診断手順シート31、処置
手順シート32の1番目条件を変換した例である。
【0059】図4は図1の運転要領変換機能6を示す説
明図である。21は診断項目であり、22はガイド項目
である。これらはそれぞれ一件一葉のフレームシートと
してデータベース上で知識表現されている。また、フレ
ームシートのロジックは図1の運転支援知識データベー
ス7で示された運転支援知識ベースの推論エンジンで用
意されているものである。
【0060】23はプラント設計データテーブルであ
り、図2で生成されたものである。また、診断項目2
1、ガイド項目22とプラント設計データテーブル23
とを接続する結合関係は図2のプラント設計情報変換機
能(図1の4)によって実現されている。41はプラン
トプロセスデータであり、プラント51からのデータを
運転支援システムに取り込み運転支援知識データベース
9に送られる。
【0061】図1の運転要領変換機能6では図3に表現
されたプラント運転要領書2から図4の診断項目21、
ガイド項目22のデータ領域と診断項目21、ガイド項
目22、プラント設計データテーブル23、プラントプ
ロセスデータ41の間の関係を自動生成するものであ
る。
【0062】図5は図1のプラントデータとのI/O部
分変換機能8を示す説明図である。51は運転支援の対
象とするプラント、10はプラントからのプロセスデー
タを処理しているプラント計算機のデータベースであ
り、プラントからのプロセスデータを格納している。
【0063】入力52、出力53はプラント計算機のデ
ータベース10と運転支援システム101のインタフェ
ース機能である(図1では省略して図示していない)。
運転支援システム101は、従来のプラント計算機に組
み込んで使用しなければならないが、そのためのインタ
フェース部分製作に多大な時間を要し、知識ベース変更
時の変更も困難であったが、この部分を自動生成可能と
する機能である。
【0064】9は図1に示す運転支援知識データベース
であり、その内部は、診断項目21、ガイド項目22、
プラント設計データテーブル23を有し図4に示すもの
と同一構造のデータである。
【0065】次に上記実施例1の動作を上記説明した図
1〜図5と、図6および図7の処理のフローチャートを
参照しながら説明する。まず、図1のプラント設計情報
1から運転支援システムに必要なプラント設計情報を抽
出し(ステップS1)、図2のプラント設計データテー
ブル23のような形式で、各種条件とその判断ロジック
を計算機に入力していく。入力にあたっては、ユーザフ
レンドリーなマルチウインドウ環境を提供する(ステッ
プS2)。
【0066】次に、プラント運転要領書2から運転支援
システムに必要な運転手順を抽出し、図3の診断手順3
1、処置手順32のようなフォーマットで計算機に入力
していく。入力にあたっては、ユーザフレンドリーなマ
ルチウインドウ環境を提供する(ステップS3)。
【0067】上記のように入力されたプラント設計情報
を、既に推論エンジン相当部分として提供されている運
転支援知識データベース7に入力し、その診断項目2
1、ガイド項目22との結合関係を計算機が自動的に生
成する。自動生成の方法は、診断項目21、ガイド項目
22の欄に記載の条件と、プラント設計データテーブル
23に記載の条件名が一致すれば論理的に整合を取りな
がら結合ロジックを自動生成する。
【0068】上記のように入力された運転手順を、ここ
までで生成した運転支援知識データベース7に自動で組
み込む。ここでの自動組み込みとは、図4に示すよう
に、診断項目21、ガイド項目22のデータ領域に条件
式等を入力し、プラント設計データテーブル間の結合ロ
ジックをデータの名称検索と論理的関係から自動生成す
ることである。
【0069】プラント設計データテーブルとの結合関係
の自動生成にあたっては、各項目、テーブルの名称等を
自動検索し、対応する箇所と論理的整合を取りながら結
合ロジックを自動生成する(ステップS4)。このよう
にして運転支援知識データベース7が完成し(ステップ
S5)、運転支援システム101へ転送し、運転支援知
識データベース9を生成する(ステップS6)。
【0070】例えば、図4において、プラント設計デー
タテーブル23の各条件は診断項目21、ガイド項目2
2の成立条件からは常に参照される関係にあるため、診
断項目21、ガイド項目22の成立条件にプラント設計
データテーブル23の条件名と一致するものが有ればそ
れを参照するように結合ロジックを自動生成する。この
とき、名称が重ならないようにチェックする機能を入力
段階で設けるようにしておくことで、誤って結合ロジッ
クを生成することを避けている。
【0071】ここでいう名称とは、プラント設計データ
テーブル23の「条件A」などの名称のことで、プラン
ト設計データテーブル23へ条件を登録していく際に、
条件名が重ならないようにチェックする。「条件A」な
どは、プラントの状態を表した条件で、例えば、「プラ
ント停止条件」、「安全注入停止条件」などがある。
【0072】ここで診断項目、ガイド項目、プラント設
計データテーブルの成立条件等の内容の具体例を挙げる
と次のようになる。 ○診断項目 診断Aの成立条件[f(条件A,条件C)] 「水位低で、且つ、放射線モニタ高ならば、条件成立」 診断Aの処置項目 「ガイドA(を参照せよ)」
【0073】○ガイド項目 ガイドAの成立条件[f(条件A,条件C)] 「診断Aの成立条件が成立しているときに、水位低で、
且つ、ポンプ電源確立ならば、条件成立」 ガイドAの処置内容 「ポンプ起動」
【0074】○プラント設計データテーブル 条件A 「水位低」 条件Aの判断ロジック 「水位計1<設定値、且つ、
水位計2<設定値の場合に水位低成立」 条件Aの成立状態 「成立、または、非成立」
【0075】 条件B 「ポンプ電源確立」 条件Bの判断ロジック 「遮断器1投入、且つ、母線
1電圧正常の場合にポンプ電源確立」」 条件Bの成立状態 「成立、または、非成立」
【0076】ここまでで生成された知識データベースは
プラントデータとのインタフェース部分は含まれていな
いが、プラント計算機に組み込んでオンラインで診断を
実行するためにはプラントデータとのインタフェースを
持たなければならない。プラントとのインタフェースを
生成するために、図1のプラントデータとのI/O部分
変換機能8を用いる。
【0077】ここでは図5のプラント計算機データベー
ス10の名称と運転支援知識データベース9の名称の自
動検索を行い、対応するもの同士の結合ロジックを自動
生成する(ステップS7)。自動生成した結合ロジック
を運転支援知識データベース9に格納する(ステップS
8)。
【0078】プラント計算機データベース10の内容は
常に参照される関係にある。この際、名称のだぶりをチ
ェックする機能と、プラント計算機データベースに宣言
されていない名称を知識ベースで持つときには警告する
機能を入力段階(図1のプラント設計情報入力支援環境
3、運転要領入力支援環境5)でチェックする機能を持
たせている。このようにして運転支援知識データベース
9を格納した運転支援システム101を提供することが
できる。
【0079】以上のように構成したので、この実施例は
下記のように特徴を有する。運転支援知識ベースは、大
別してプラントの制御ロジックや設定値と運転操作手順
に分離可能であるから、知識ベースをプラントの制御ロ
ジックや制定値といったプラント設計情報と運転操作手
順とをそれぞれ独立に設計し、推論エンジンで統合化す
ることによって、プラント設計情報と運転手順の双方に
精通していなくても知識ベース設計が行える知識ベース
構造とすることができる。
【0080】また、知識ベースの健全性を容易に検証可
能とするために、知識ベースの推論ロジックを格納する
推論エンジン相当部分と設計データや運転手順データま
どのデータ相当部分を格納する部分に分割して、データ
に依存する部分の検証を容易にすることができる。
【0081】また、設計情報の知識ベース化機能とし
て、運転支援システムに必要となるプラント設計情報で
ある各種設定値やロジックを入力することにより自動で
運転支援知識ベースの推論エンジン相当部分に自動的に
組み込み可能な知識ベースへのプラント設計情報変換機
能を持つようにした。
【0082】また、運転手順の知識ベース化機能とし
て、プラント運転手順は運転要領書(運転マニュアル)
に明確に操作の分岐点についても定量的に規定されてい
るので、プラント運転要領諸に記述された運転監視手順
を入力することにより運転支援知識ベースに自動的に展
開可能な知識ベースへの運転要領変換機能を持つように
した。
【0083】また、上記2つの自動変換機能に加えて、
知識ベースの編集管理性を確保するために、上記2つの
情報を外部から与えるためのプラント設計情報入力支援
環境と、運転要領入力支援環境とを持つようにした。
【0084】また、作成された運転支援知識ベースから
実際の計算機に実装可能な知識ベースへ変換するための
プラント計算機とのインタフェース部分自動生成機能を
設けるようにした。
【0085】また、設計情報に変更が加えられた場合に
は随時記述を変更し知識ベースを再生成することにより
知識ベースに反映可能とした。
【0086】また、運転要領が変更された場合には随時
変更し知識ベースを再生成することにより知識ベースに
反映可能とした。
【0087】また、運転支援知識ベースの推論エンジン
相当部分に、プラント設計情報と運転要領から生成され
た知識を追加したものを基にして、計算機に組み込み可
能な知識ベースとするために、プラント計算機のプラン
トデータベースとのインタフェースを自動生成するよう
にした。
【0088】実施例2.実施例1の装置にプラントシミ
ュレータを組み合わすことで、実施例1でプラント運転
要領書から自動生成された知識ベースをオンラインで実
行する。なお、シミュレータに対する対応処置はシミュ
レータの操作環境を用いて操作を実行する。
【0089】実施例2の運転支援システムの構成を図8
に示す。図中、101は運転支援システム、2は運転支
援システム101の知識ベース生成の基になったプラン
ト運転要領書、61は運転支援システム101に組み合
わせるプラントシミュレータ、62は運転支援システム
101の診断及びガイドを表示するためのCRTで、図
1のCRT表示機能11に相当するものである。また、
図9はCRT62の表示例であり、診断表示の場合とガ
イド表示の場合を示している。
【0090】63はプラントシミュレータ61の監視及
び操作を実施するための監視操作用CRTで、一般的な
プラントの監視画面であり、例えば、パラメータ表示、
弁/補機の状態表示、パラメータのトレンド表示などを
表示する画面である。
【0091】また、図8で示す運転支援システム101
の内部は、その要部のみ図示したもので、出力インター
フェースと入力インターフェースから構成する入出力
(I/O)部と、運転支援知識データベース9とを示
し、運転支援知識データベース9は推論エンジンと運転
要領データとプラント設計データテーブル23とを示し
ている。運転要領データ内には診断項目21とガイド項
目22が内蔵されていて、プラント運転要領書2を運転
支援システム101で推論可能なデータベースにしたも
のである。
【0092】自動生成された知識ベースには運転要領書
2に記入されているプラントの診断及び診断に基づく処
置手順は網羅的に記述されているので、プラント運転上
予期されるとおりに診断及びガイドがなされない場合に
は、知識ベース作成のもととなった運転要領書に記述の
不足や間違いが有ることとなる。
【0093】運転要領書の間違いが発見され修正される
フローチャートを図9に示す。S1は知識ベース作成の
基となる運転要領書、S2で運転要領書1から知識ベー
スを作成、S3でシミュレータと接続して様々な事象を
シミュレータで模擬して実行、S4は運転支援システム
の出力する診断及びガイドがプラントの状態からみて正
しいかどうかを判断し、正しい場合にはS3に戻ってシ
ミュレーションを続行し、正しくない場合にはその原因
である運転要領書を修正する。このようにして、運転要
領書の間違いや不足を検証することが可能となり、この
実施例によって、完成度が高く不備のない運転要領書と
することができる。
【0094】実施例2の効果として、運転要領書の間違
いや不足部分の発見と修正をある程度機械的に行うこと
が可能であり、運転要領書の完成度を従来よりも容易に
高めうる効果がある。
【0095】実施例3.運転員はプラントの運転におい
て運転要領書の記載に従って運転を行うことから、運転
要領書から自動生成された運転支援システムは運転員の
行動を模擬するものと考えることができる。
【0096】従って、運転支援システムの支援内容に応
じて対応操作を自動で実施するようにシステムを拡張
し、シミュレータと結合して動作させれば、プラントと
運転員を含んだ環境を模擬することが可能となり、運転
支援システムの負荷の分析を行うことで運転員のワーク
ロード評価装置を構築することができる。
【0097】従って、実施例1の装置にプラントシミュ
レータを組み合わせて、シミュレーションデータを運転
支援システムに入力し、診断及び対応処置のガイドを実
行し、その出力を操作インタフェースを介してプラント
シミュレータを操作する環境を実施例3として構築す
る。
【0098】この実施例を図11に示す。図中、101
は運転支援システム、65は運転支援システムの診断結
果と処置ガイド結果に基づいて、プラントシミュレータ
61に自動で対応操作を実施するための操作インタフェ
ースである。操作インタフェース65は、例えば、運転
支援システムが「弁Aを開く」という処置ガイドを出し
た場合に、そのメッセージを受けてシミュレータ61の
「弁Aを開く操作」を自動で実施するものである。
【0099】運転支援システム101とプラントシミュ
レータ61を結合した環境は、プラントシミュレータを
プラントそのものとみなし、運転支援システム101と
操作インタフェース65とを統合したものを、運転員の
行動を模擬したものとみなすことができる。
【0100】従って、実施例3の効果として、この環境
でプラントシミュレータで様々な事象を模擬し、それら
の事象に対する運転支援システムの負荷を運転員のワー
クロードとみなすことができる。従って運転員のワーク
ロードを客観的に評価する効果がある。
【0101】実施例4.実施例3の装置に適当なマンマ
シン機能を付加することで、運転員にプラント運転を教
育する環境として利用できる。実施例3の装置に運転支
援システムの出力である診断及び処置ガイド等をCRT
等の表示デバイスにプラントシミュレータのシミュレー
ションデータと併せて表示する装置を図12に示す。
【0102】図中、101は運転支援システム、65は
運転支援システムのガイド結果に基づいて自動でプラン
トシミュレータ61を操作するための操作インタフェー
ス、62は運転支援システムの診断及びガイド表示用の
CRT、63はプラントシミュレータの監視操作用のC
RTである。
【0103】教育しようとする運転員がCRT62に表
示される診断操作/ガイド表示にしたがって操作し、そ
の運転結果をCRT63に表示される監視操作デバイス
と比較しながら運転操作を習熟することができる。
【0104】実施例4の効果として、CRTに表示され
た情報を見ることで、運転要領書に書かれている内容を
動的に確認することが可能となり、運転手順が習熟でき
るので、教育するための教育効果を高める教育ツールと
しての効果がある。
【0105】実施例5.実施例1の図3では、運転要領
書に記載されたプラント診断のための知識(条件Aが成
立なら診断Aが成立等)の集合と、診断結果に対応した
処置手順(診断Aかつ条件Cが成立ならガイドAが成立
等)の集合から、運転支援システムの知識ベースのデー
タに自動変換している。
【0106】実施例1でははじめに運転要領書があっ
て、その内容を診断及び処置の集合としてまとめている
が、診断及び処置の断片だけがあって運転要領書がない
場合に、それにの断片的な知識からまず知識ベースを自
動生成し、生成された知識ベースから逆に運転要領書を
作成するのが本実施例である。
【0107】即ち、断片的な知識からでも、診断及び処
置の集合を作成し、自動変換によって、知識ベースのデ
ータを生成することができ、知識ベースは診断項目及び
ガイド項目ごとにフレームにまとめられているため、こ
れをもとに運転要領書を作成することは比較的容易にで
きる。
【0108】この手順を図13に示す。T1で断片的な
診断及び処置手順にまとまりを作成し、T2で診断及び
処置手順を自動変換可能な形にまとめ、T3で知識ベー
スを自動生成し、T4で自動生成された知識ベースから
運転要領書を作成し、T5で実施例2の装置(運転要領
書の記述不足や間違いを修正することを支援する装置)
を用いて運転要領書を修正し完成度を高めていく。
【0109】実施例5の効果として、運転要領書が作成
されていない場合に、診断及び処置の断片的な知識か
ら、運転要領書を作成するのを支援する効果がある。
【0110】実施例6.実施例4の装置のプラントシミ
ュレータの部分を実際のプラントとした場合に図14の
ようになり、これが実施例6である。図中、101は運
転支援システム、65は運転支援システムの処置ガイド
に従ってプラントを自動操作するための操作インタフェ
ース、61はプラントシミュレータ、62は運転支援シ
ステム101の診断及び処置ガイドの表示用CRT、6
3はプラントの監視操作デバイスとしてのCRTであ
る。
【0111】この実施例の場合、運転支援システムが診
断し、それに対応した処置をガイドする場合に、操作イ
ンタフェース65を通じてプラントの機器を直接操作可
能な場合には自動操作することとなる。すなわち、この
システムによって自動で操作不可能な操作以外はシステ
ムが自動で操作を実行する。
【0112】以上により、実施例6の効果としては、運
転要領書に記載のある項目について、システムが自動運
転を行うことが可能なため、運転員はシステムからは操
作不可能な操作のみを実行すれば良いこととなり、プラ
ント自動運転範囲が大幅に拡大することによって、運転
員の負担が大幅に軽減されるという効果がある。また、
ここで自動運転される操作は、知識ベースによる高度な
推論が必要なものであり、これまで自動化されていなか
った領域であるが、本システムでは運転要領書から自動
変換された知識ベースによる推論結果を用いているため
信頼性は十分高いものである。
【0113】実施例7.実施例1の装置をプラントシミ
ュレータにつなぎ、運転支援システムの診断結果とプラ
ントシミュレータの運転員操作記録それぞれのデータロ
グをとるような構成にした実施例7のシステム構成を図
15に示す。
【0114】図中、101は運転支援システム、63は
プラントシミュレータの監視操作用CRT、61はプラ
ントシミュレータ、66は運転支援システムの診断及び
処置ガイド出力のデータログ、67はプラントシミュレ
ータへの運転員操作ログである。
【0115】ここでは、プラントシミュレータで各種事
象を模擬した場合に、運転支援システム101の動作と
運転員が運転支援システム101無しで操作を実施した
データをそれぞれ、運転支援データログ66、及び運転
員操作データログ67に記録する。運転支援データログ
66には運転支援システム101が出した診断及び処置
ガイド出力を記録する。運転員操作データログ67に
は、実際に運転員が操作を行った記録を取る。
【0116】シミュレーション実施後、オフラインにて
これら両者の記録データを比較し、運転員が運転支援シ
ステム101が処置ガイドしていなかった操作を実行し
ていた場合には、運転員の操作ミスと考えることができ
る。また、運転支援システムが処置ガイドしていた操作
を実施していなかった場合には、操作漏れと考えること
ができる。即ち、運転支援システムの支援情報は、運転
員が守るべき運転要領書から自動変換によって得られた
ものであり、相違がある場合には運転員のヒューマンエ
ラーと考えられる。
【0117】従って、実施例7の効果として、この装置
を用いてシミュレータによる様々な事象を模擬すること
によって、運転員のヒューマンエラーの解析に効果があ
る。なお、運転要領書に書かれていない応用操作で正し
い操作とみなされるものがある場合には、実施例2の装
置を使って運転要領書そのものを修正していくことにす
る。
【0118】なお、上記の説明ではプラントシミュレー
タを用いたが、プラントを用いて運転する場合も適用す
ることができる。
【0119】実施例8.実施例7のプラントシミュレー
タを実際のプラントとし、運転支援データログと運転員
操作データログとの比較によって警報を出力して運転員
に注意を与える装置を実施例8として図16にシステム
構成図を示す。
【0120】図中、101は運転支援システム、63は
プラント51の監視操作用のCRT、66は運転支援シ
ステムの出力の運転支援データログ、67は運転員操作
データログ、62は運転支援システムの診断及び処置ガ
イド表示用のCRT、68は運転支援システムの出力と
運転員操作とを比較する比較器、69は比較器68の比
較結果により表示し、また、警報を発する警報器であ
る。
【0121】この装置では、運転支援データログ66
と、運転員操作データログ67にはリアルタイムにそれ
ぞれ運転支援システムの診断及び処置ガイドの出力と、
運転員操作が記録されていく。そこで、運転支援システ
ムの処置ガイドが出ていない操作を運転員が実施した場
合、及び、運転支援システムが処置ガイドしている操作
を運転員が操作しなかった場合には、運転員のヒューマ
ンエラーとみなして警報出力する。
【0122】なぜ運転員のヒューマンエラーとみなすか
というと、運転支援システムの支援情報は、運転員が守
るべき運転要領書から自動変換によって生成されたもの
であるので、運転員の操作と相違があった場合には運転
員のヒューマンエラーと考えられるからである。
【0123】実施例8の効果として、運転支援システム
の推論結果と運転員の実施操作が異なる場合には、運転
員のヒューマンエラーとして警報出力することによっ
て、運転員に注意を促すことで、運転要領書に沿った運
転を促す効果がある。
【0124】なお、上記の説明では運転支援システムを
プラントに接続して用いたが、プラントの代わりにプラ
ントシミュレータを用いた場合も適用することができ
る。
【0125】
【発明の効果】
(1)以上のようにこの発明によれば、入力されたプラ
ント設計情報と運転手順情報からプラント運転支援知識
データベースへ自動的に変換すると共に、プラントデー
タ入出力情報によりプラントデータと運転支援知識デー
タベースとを対応付けする運転支援知識データベース作
成支援装置としたので、運転支援内容の品質が向上する
と共に、プラント運転支援知識データベースの設計製作
に要する時間が大幅に短縮可能となる。
【0126】(2)また、上記運転支援知識データベー
スとプラントデータ入出力情報とを用いた運転支援シス
テムとしたので、運転支援内容の品質を向上することが
できる。
【0127】(3)また、プラントシミュレータを用い
てシミュレーションを実施し、運転支援システムから出
力される診断および操作ガイドの内容から、入力された
運転手順情報の不備を判断するようにしたので、運転手
順情報の不備を検出することができる。
【0128】(4)また、運転支援システムの診断及び
操作ガイドによりプラントシミュレータを自動操作する
ようにしたので、その操作結果に基づいて運転支援シス
テムを評価することができる。
【0129】(5)また、運転支援システムの診断及び
操作ガイドに基づいてプラントシミュレータを操作する
ようにしたので、運転操作を習熟することができる。
【0130】(6)また、運転支援システムの診断及び
操作ガイドに基づいてプラントを自動操作するようにし
たので、運転支援システムによりプラントの自動運転が
できる。
【0131】(7)また、プラントシミュレータを用い
てシミュレーションを実施した場合の運転員の操作記録
と、運転支援システムからの運転支援出力の記録とを比
較するようにしたので、運転員の誤操作および入力され
た運転手順情報の不備を検出することができる。
【0132】(8)また、プラントまたはプラントシミ
ュレータの操作を実施した場合の運転員の操作と、運転
支援システムからの運転支援内容とを比較し、その比較
結果に応じて警報信号を出力するようにしたので、運転
員の誤操作を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による運転支援知識ベー
ス作成支援装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施例1による設計情報入力支援
環境およびプラント設計情報変換機能の説明図である。
【図3】 この発明の実施例1による運転要領入力支援
環境の説明図である。
【図4】 この発明の実施例1による運転要領変換機能
の説明図である。
【図5】 この発明の実施例1によるプラントデータと
のI/O部分変換機能の説明図である。
【図6】 この発明の実施例1による処理のフローチャ
ートである。
【図7】 この発明の実施例1による処理のフローチャ
ートである。
【図8】 この発明の実施例2による運転支援システム
の構成図である。
【図9】 この発明の実施例2によるCRTの診断/ガ
イド表示画面を示すずである。
【図10】 この発明の実施例2による処理フローチャ
ートである。
【図11】 この発明の実施例3による運転支援システ
ムの構成図である。
【図12】 この発明の実施例4による運転支援システ
ムの構成図である。
【図13】 この発明の実施例5による運転支援システ
ムの構成図である。
【図14】 この発明の実施例6による運転支援システ
ムの構成図である。
【図15】 この発明の実施例7による運転支援システ
ムの構成図である。
【図16】 この発明の実施例8による運転支援システ
ムの構成図である。
【図17】 従来の設計情報から作成した関係データベ
ースから知識ベースを自動生成する機能の説明図であ
る。
【図18】 従来のプラント運転データから事象種別関
係の知識ベースを自動生成する機能の説明図である。
【図19】 従来のプラントデータ編集管理システムの
運転支援システム(マンマシンシステム)の中での位置
づけを示した全体構成図である。
【図20】 従来のプラントデータ編集管理システムの
動作例を示す図である。
【符号の説明】
1 プラント設計情報、2 プラント運転要領書、3
プラント設計情報入力支援環境、4 プラント設計情報
変換機能、5 運転要領入力支援環境、6 運転要領変
換機能、7 運転支援知識データベース、8 プラント
データとのI/O部分変換機能、9 運転支援知識デー
タベース、10 プラント計算機データベース、11
CRT表示機能、101 運転支援知識ベース作成支援
装置、102 運転支援システム。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたプラントの各種設定値や制御
    ロジック等のプラント設計情報と、入力された運転操作
    を行う運転手順情報から、これらの情報を関連づけて運
    転支援知識データベースを作成する運転支援知識データ
    ベース作成手段、プラントの各種データに対応する上記
    運転支援知識データベース内のデータとを関連づけて、
    上記プラントの各種データに対応した上記運転支援知識
    データを抽出しうるようにするプラントデータ入出力情
    報作成手段を備えたことを特徴とする運転支援知識ベー
    ス作成支援装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、運転支援知識データ
    ベース作成手段で作成する運転支援知識データベース
    は、入力されたプラント設計情報および運転手順情報と
    から生成される診断項目とガイド項目とを有し、診断項
    目はプラントの状態に対応する診断条件を記述すると共
    に、この診断条件に対応するガイド項目を記述し、ガイ
    ド項目は上記診断条件も含んだプラントの状態に対応す
    る条件に基づいた操作ガイドを記述して構成したことを
    特徴とする運転支援知識ベース作成支援装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、運転
    支援知識データベース作成手段は、入力された断片的な
    診断および操作手順に基づいて運転支援データベースを
    生成する手段とし、この生成した運転支援データベース
    から運転要領を出力するようにしたことを特徴とする運
    転支援知識ベース作成支援装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2で作成した運転
    支援知識データベースとプラントデータ入出力情報とを
    備え、上記プラントデータ入出力情報により上記運転支
    援知識データベースからプラントデータに対応したプラ
    ントの運転支援データを抽出し、運転支援をするように
    したことを特徴とする運転支援システム。
  5. 【請求項5】 請求項4の運転支援システムとプラント
    シミュレータとを結合し、プラントシミュレータを用い
    てシミュレーションを実施し、運転支援システムから出
    力される診断および操作ガイドの内容から、入力された
    運転手順情報の不備を判断するようにしたことを特徴と
    する運転支援システムによる運転手順情報の不備検出方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4の運転支援システムとプラント
    シミュレータとを結合し、運転支援システムの診断及び
    操作ガイドによりプラントシミュレータを自動操作し、
    その操作結果に基づいて運転支援システムを評価するよ
    うにしたことを特徴とする運転支援システムによる運転
    操作の評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項4の運転支援システムとプラント
    シミュレータとを結合し、運転支援システムの診断及び
    操作ガイドに基づいてプラントシミュレータを操作し、
    運転操作を習熟するようにしたことを特徴とする運転支
    援システムによる運転操作習熟方法。
  8. 【請求項8】 請求項4の運転支援システムとプラント
    とを結合し、運転支援システムの診断及び操作ガイドに
    基づいてプラントを自動操作するようにしたことを特徴
    とする運転支援システムによるプラント運転方法。
  9. 【請求項9】 請求項4の運転支援システムとプラント
    シミュレータとを結合すると共に、上記プラントシミュ
    レータを用いてシミュレーションを実施した場合の運転
    員の操作を記録する手段と、上記運転支援システムから
    の運転支援内容を記録する手段とを設け、これら二つの
    記録内容を比較して運転操作の正誤および入力された運
    転手順情報の正誤を判断しうるようにしたことを特徴と
    する運転誤操作および運転手順情報の不備検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項4の運転支援システムとプラン
    トとを結合し、プラント操作を実施した場合の運転員の
    操作と、上記運転支援システムからの運転支援内容とを
    比較し、その比較結果に応じて警報信号を出力する比較
    手段を設け、上記警報信号により運転誤操作と判断する
    ようにしたことを特徴とする運転誤操作検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、プラントの代わ
    りにプラントシミュレータを用いたことを特徴とする運
    転誤操作検出装置。
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