JPH09223230A - ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置 - Google Patents

ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置

Info

Publication number
JPH09223230A
JPH09223230A JP8030964A JP3096496A JPH09223230A JP H09223230 A JPH09223230 A JP H09223230A JP 8030964 A JP8030964 A JP 8030964A JP 3096496 A JP3096496 A JP 3096496A JP H09223230 A JPH09223230 A JP H09223230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
pixel
dither
character
dot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8030964A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Sugioka
賢 杉岡
Yoshinori Ookuma
好憲 大熊
Koji Ito
晃治 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP8030964A priority Critical patent/JPH09223230A/ja
Publication of JPH09223230A publication Critical patent/JPH09223230A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Input (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディザ画像イメージの文字認識に用いて好適
な、ディザマスクの判別装置を提供する。 【解決手段】 ドット分散型もしくはドット集中型のデ
ィザ画像イメージを画像格納部12に格納する。変化点検
出部18は画像格納部12のディザ画像イメージをラスタ走
査し、白黒変化点及び黒白変化点の和Hを計数すると共
に走査点が黒画素となる回数Aとを計数する。評価値算
出部20は評価値=(H・N)/A(Nは任意正の整数)
を求め、評価値を閾値THLと比較する。例えばN=1
6、THL=7である。評価値が閾値を越えるとき当該
評価値を得たディザ画像イメージはドット分散型のもの
であると判定し、評価値が閾値以下となるとき当該評価
値を得たディザ画像イメージはドット集中型のものであ
ると判定する。この判定結果に応じて、ディザ画像イメ
ージの文字認識に用いる認識辞書を切り換えたり、或は
ディザ画像イメージを補正するためのフィルタを切り換
えることにより、ディザ画像イメージの認識精度を向上
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディザ画像イメ
ージの文字認識処理に用いて好適な、ディザマスク判別
装置、ディザ画像補正装置及び文字認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】文字媒体の画像を2値イメージに電子化
して記録するファイリングシステムにあっては、文字媒
体の画像が写真等の中間調を有する画像(以下、中間調
画像)を含む場合に、中間調画像の2値画像イメージ
を、組織ディザ法で作成することが行なわれている。そ
の際使用するディザマスクには、大別して、ドット分散
型とドット集中型とがある。ドット分散型マスクとして
はBayerマスクを、ドット集中型マスクとしては網
点マスクや渦巻マスクを挙げることができる。
【0003】組織ディザ法は、ディザマスクを使用し
て、中間調画像を擬似的に2値画像イメージで表現する
ので、単純2値化法に比べ写真等の中間調画像の質感を
良好に表現できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらドット分
散型ディザマスクを用いて得た2値画像イメージにあっ
ては、文字線はほぼ市松状に配列した黒画素及び白画素
によって表されるので、文字線が細かい点状のスが入っ
た状態となり、また文字線の輪郭は黒画素と白画素とが
入り乱れて凹凸が多くなる。さらにドット集中型ディザ
マスクを用いて得た2値画像イメージにあっては、文字
線は、ドット分散型の場合に比してかなり大きな黒画素
の塊を、離散的に配列した状態となる。
【0005】一方、文字認識用の辞書としては一般に、
2値画像イメージを単純2値化法により得た場合を前提
として作成した辞書を用いる。従ってディザマスクを用
いて得た2値画像イメージ(以下、ディザ画像イメー
ジ)の文字認識を行なう場合に、単純2値化法を前提と
した辞書を用いたのでは、認識精度が低下し誤読や不読
が増える。
【0006】この出願の第1の目的は、ディザマスクを
用いて得た2値画像イメージの文字認識において、認識
精度を向上するのに適したディザマスク判別装置、ディ
ザ画像補正装置及び文字認識装置を提供することにあ
る。
【0007】またディザ画像の認識精度を向上するため
の具体的な手法としては、次に述べる第1の手法及び第
2の手法を考えることができる。
【0008】すなわち第1の手法にあっては、ドット分
散型のディザマスクを用いて得たディザ画像イメージの
文字認識に適した辞書と、ドット集中型のディザマスク
を用いて得たディザ画像イメージの文字認識に適した辞
書とを個別に用意し、ディザ画像イメージを得るのに用
いたディザマスクの種別に応じて辞書を切り換える。こ
のように適切な辞書に切り換えて文字認識を行なうこと
により、文字認識の精度を向上することができる。
【0009】第2の手法にあっては、ドット分散型若し
くはドット集中型のディザマスクを用いて得たディザ画
像イメージを、単純2値化法を前提とした一般的な辞書
でも精度良く認識できるように補正し、その補正後に、
一般的な辞書を用いて文字認識を行なう。この場合にあ
っては、ディザ画像イメージの補正マスクを、ディザマ
スクの種別に応じて切り換える必要がある。
【0010】この出願の第2の目的は、第1の手法もし
くは第2の手法で必要な、ディザマスクの種別判定を行
なえるディザマスク判別装置を提供することにある。
【0011】この出願の第3の目的は、第1の手法もし
くは第2の手法によりディザ画像イメージの文字認識を
行なえる文字認識装置を提供することにある。
【0012】この出願の第4の目的は、第2の手法で必
要なディザ画像イメージの補正を行なえるディザ画像補
正装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明のディザマスク判別装置は、ドッ
ト分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて
得たディザ画像イメージを格納する画像格納部と、ディ
ザ画像イメージを走査して、文字画素のばらつきを推定
するための評価値を求め、当該ディザ画像イメージを得
るのに用いたディザマスクがドット分散型及びドット集
中型のいずれであるかを、評価値に基づいて判定する画
像判別部とを備えて成ることを特徴とする。
【0014】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0015】文字画素は文字線と同色の画素であり、背
景画素は文字線の背景と同色の画素であるので、この発
明のディザマスク判別装置がドット分散型及びドット集
中型のいずれのディザマスクを用いて得たディザ画像イ
メージであるかを判定する場合に、当該判定の対象とな
るディザ画像イメージは、文字等の認識対象のみを含む
ものに限定されない。例えば、文字等の認識対象は含ま
ずに写真、絵画等の中間調画像のみを含む画像から得た
ディザ画像イメージを当該判定の対象としても構わな
い。
【0016】このような構成によれば、ディザ画像イメ
ージがドット集中型及びドット分散型のディザマスクの
いずれを用いて得たものであるか予め判明していない場
合に、ディザ画像イメージを走査し、文字画素のばらつ
きを推定するための評価値を求め、この評価値に基づい
てディザマスクの種別を判定する。
【0017】ドット分散型のディザ画像イメージにあっ
ては、文字画素の密集する領域例えば文字線では、文字
画素及び背景画素をほぼ画素単位に市松状に配列した状
態となり、従ってこの密集領域を含むディザ画像イメー
ジにあっては文字画素のばらつきは大きくなる。
【0018】これに対しドット集中型のディザ画像イメ
ージにあっては、文字画素の密集領域例えば文字線で
は、ドット分散型の場合に比してかなり大きな文字画素
の塊を、離散的に配列した状態となり、従ってこの密集
領域を含むディザ画像イメージにあっては文字画素のば
らつきは小さくなる。
【0019】従って評価値に基づいて文字画素のばらつ
きは大きいと推定できる場合には当該評価値を得たディ
ザ画像イメージはドット分散型のディザマスクを用いて
得たものであると判定し、また文字画素のばらつきは小
さいと推定できる場合には当該評価値を得たディザ画像
イメージはドット集中型のディザマスクを用いて得たも
のであると判定することができる。
【0020】評価値は、例えば次の如くして求めること
ができる。すなわち評価値を求めるべく走査する領域
(以下、評価領域)を設定し、評価領域のディザ画像イ
メージを走査する。この走査の際、ディザ画像イメージ
の走査点を線順次に移動させ、走査点が文字画素から背
景画素に変化したときの当該背景画素となる回数及び走
査点が背景画素から文字画素に変化したときの当該文字
画素となる回数の和Hと走査点が文字画素となる回数A
1とを計数する。そして評価領域の走査を終えた時点
で、評価値=(H・N1)/A1(但しN1はN1>1
成る任意の整数)を求める。この場合、評価値が閾値を
越えるときディザ画像イメージを得るのに用いたディザ
マスクはドット分散型のものであると判定し、評価値が
閾値以下となるときディザ画像イメージを得るのに用い
たディザマスクはドット集中型のものであると判定する
ことができる。これは、文字画素から背景画素に変化す
る回数及び背景画素から文字画素に変化する回数はドッ
ト分散型では大きくなりドット集中型では小さくなる傾
向があるからである。
【0021】また評価値は、例えば次の如くして求める
ことができる。すなわち評価値を求めるべく走査する領
域(評価領域)を設定し、評価領域のディザ画像イメー
ジを走査する。この走査の際、ディザ画像イメージを線
順次に移動させ、走査点を含むm×nの観測窓内の全て
の画素が文字画素となる回数Qと走査点が文字画素とな
る回数A2とを計数する。そして評価領域の走査を終え
た時点で、評価値=(Q・N2)/A2(但しN2はN
2>1なる任意の整数)を求める。この場合、評価値が
所定の閾値以下となるときディザ画像イメージを得るの
に用いたマスクはドット分散型のものであると判定し、
評価値が所定の閾値を越えるときディザ画像イメージを
得るのに用いたマスクはドット集中型のものであると判
定することができる。これは、m×n観察窓内の全ての
画素が文字画素となる回数はドット分散型では小さくな
りドット集中型では大きくなる傾向があるからである。
【0022】また請求項4の発明の文字認識装置は、ド
ット分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用い
て得たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部
と、ドット分散型用の認識辞書を格納する第1の辞書部
と、ドット集中型用の認識辞書を格納する第2の辞書部
と、イメージ記憶部のディザ画像イメージを得るのに用
いたディザマスクがドット分散型及びドット集中型のい
ずれであるかを判定するディザマスク判別部と、ディザ
マスク判別部の判定結果に基づいてドット分散型若しく
はドット集中型用の認識辞書を選択する辞書選択部と、
イメージ記憶部のディザ画像イメージから文字パタンを
切り出す文字切出し部と、辞書選択部により選択された
認識辞書を用いて文字パタンを認識する文字認識部とを
備えて成ることを特徴とする。
【0023】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0024】このような構成によれば、ディザマスク判
別部がイメージ記憶部のディザ画像イメージはドット分
散型のディザマスクを用いて得たものであると判定した
場合には、文字認識部はドット分散型用の認識辞書を用
いて文字パタンの認識を行ない、ディザマスク判別部が
イメージ記憶部のディザ画像イメージはドット集中型の
ディザマスクを用いて得たものであると判定した場合に
は、文字認識部はドット集中型用の認識辞書を用いて文
字パタンの認識を行なう。
【0025】ドット分散型用の認識辞書は、ドット分散
型ディザマスクを用いて得たディザ画像イメージの標準
パタンについて特徴量とカテゴリ名とを格納し、ドット
集中型用の認識辞書は、ドット集中型ディザマスクを用
いて得たディザ画像イメージの標準パタンについて特徴
量とカテゴリ名とを格納している。
【0026】従ってディザマスク判別部の判定結果に応
じてドット分散型もしくはドット集中型の認識辞書を使
い分けることにより、認識精度を向上できる。
【0027】また請求項7の発明のディザ画像補正装置
は、ドット分散型のディザマスクを用いて得たディザ画
像イメージを格納する画像格納部と、ドット分散型用の
重みマトリクスを格納するフィルタ格納部と、画像変換
領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画像イメー
ジの各走査点毎に、ドット分散型用の重みマトリクスを
用いて重み付け文字画素数Rを計数し重み付け文字画素
数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を文字画
素及び背景画素のいずれとするかを決定する画素決定部
とを備えて成るディザ画像補正装置であって、ドット分
散型用の重みマトリクスは、中心画素とこの中心画素か
ら複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列した周辺
画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各画素に
対して付与する重みを、中心画素から離れるにつれて次
第に減少してゆくように設定して成り(但し、重みの減
少量は各方向毎に定める。全方向について減少量を0と
する場合を除き、減少量が0である方向があっても良
い。)、画素決定部は、ドット分散型用の重みマトリク
スが有する中心画素及び周辺画素と同じ配列状態で配列
した中心の観測窓及び周辺の観測窓を有する放射状マス
クを備え、放射状マスクを、中心の観測窓から走査点を
覗くように設定して、当該マスクの各観測窓から覗く画
素が文字画素であるか否かを判定し、観測窓から覗く画
素が文字画素である場合に、ドット分散型の重みマトリ
クスにおいて当該観測窓に相対応する位置の画素に対し
て付与されている重みだけ重み付け文字画素数Rを計数
し、放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について
重み付け文字画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字
画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数R
が所定の閾値以上となるときは走査点を文字画素と決定
し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき
は走査点を背景画素と決定することを特徴とする。
【0028】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0029】文字画素は文字線と同色の画素であり、背
景画素は文字線の背景と同色の画素であるので、この発
明のディザ画像補正装置がドット分散型のディザ画像イ
メージを補正する場合に、当該補正の対象となるディザ
画像イメージは、文字等の認識対象のみを含むものに限
定されない。例えば、文字等の認識対象は含まずに写
真、絵画等の中間調画像のみを含む画像から得たディザ
画像イメージを当該補正の対象としても構わない。
【0030】このような構成によれば、画素決定部は、
各走査点毎に、ドット分散型用の重みマトリクスを用い
て重み付け文字画素数Rを計数する。そして計数し終え
た重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付
け文字画素数Rが所定の閾値以上となるとき走査点は文
字画素であると決定し、重み付け文字画素数Rが所定の
閾値未満となるとき走査点は背景画素であると決定す
る。
【0031】このように各走査点毎に、重み付け文字画
素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を文字
画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドット分
散型のディザ画像イメージを、単純2値化法による文字
パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識でき
るように、補正できる。すなわち、分散型のディザ画像
イメージにおいて、文字線輪郭に生じていた凹凸を減少
させ、或は文字線に生じていた細かい点状のスを減少さ
せ、或は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点を
減少させることができる。
【0032】また請求項8の発明のディザ画像補正装置
は、ドット集中型のディザマスクを用いて得たディザ画
像イメージを格納する画像格納部と、ドット集中型用の
重みマトリクスを格納するフィルタ格納部と、画像変換
領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画像イメー
ジの各走査点毎に、ドット集中型用の重みマトリクスを
用いて重み付け文字画素数Rを計数し重み付け文字画素
数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を文字画
素及び背景画素のいずれとするかを決定する画素決定部
とを備えて成るディザ画像補正装置であって、ドット集
中型用の重みマトリクスは、中心画素とこの中心画素か
ら複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列した周辺
画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各画素に
対して付与する重みを、m1若しくはm2として、中心
画素から遠ざかる方向に、中心画素から交互にm1及び
m2を並べて成り(但し、m1及びm2の値は各方向毎
に定める。m1≧m2であるが、全方向についてm1=
m2となる場合を除く。)、画素決定部は、ドット集中
型用の重みマトリクスが有する中心画素及び周辺画素と
同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び周辺の観測窓
を有する放射状マスクを備え、放射状マスクを、中心の
観測窓から走査点を覗くように設定して、当該マスクの
各観測窓から覗く画素が文字画素であるか否かを判定
し、観測窓から覗く画素が文字画素である場合に、ドッ
ト集中型の重みマトリクスにおいて当該観測窓に相対応
する位置の画素に対して付与されている重みだけ重み付
け文字画素数Rを計数し、放射状マスクの観測窓から覗
く全ての画素について重み付け文字画素数Rを計数し終
えたら、重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較し、
重み付け文字画素数Rが所定の閾値以上となるときは走
査点を文字画素と決定し、重み付け文字画素数Rが所定
の閾値未満となるときは走査点を背景画素と決定するこ
とを特徴とする。
【0033】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0034】文字画素は文字線と同色の画素であり、背
景画素は文字線の背景と同色の画素であるので、この発
明のディザ画像補正装置がドット集中型のディザ画像イ
メージを補正する場合に、当該補正の対象となるディザ
画像イメージは、文字等の認識対象のみを含むものに限
定されない。例えば、文字等の認識対象は含まずに写
真、絵画等の中間調画像のみを含む画像から得たディザ
画像イメージを当該補正の対象としても構わない。
【0035】このような構成によれば、画素決定部は、
各走査点毎に、ドット集中型用の重みマトリクスを用い
て重み付け文字画素数Rを計数する。そして計数し終え
た重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付
け文字画素数Rが所定の閾値以上となるとき走査点は文
字画素であると決定し、重み付け文字画素数Rが所定の
閾値未満となるとき走査点は背景画素であると決定す
る。
【0036】このように各走査点毎に、重み付け文字画
素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を文字
画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドット集
中型のディザ画像イメージを、単純2値化法による文字
パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識でき
るように、補正できる。すなわち、ドット集中型のディ
ザ画像イメージにおいて、細切れに分断していた文字線
を継ぎ合わせ、或は背景に散在していた文字認識の妨げ
となる点を減少させることができる。
【0037】また請求項9の発明のディザ画像補正装置
は、ドット分散型若しくはドット集中型のディザマスク
を用いて得たディザ画像イメージを格納する画像格納部
と、ドット分散型用の重みマトリクスを格納する第1の
フィルタ格納部と、ドット集中型用の重みマトリクスを
格納する第2のフィルタ格納部と、画像格納部のディザ
画像イメージを得るのに用いたディザマスクがドット分
散型及びドット集中型のいずれであるかを判定するディ
ザマスク判別部と、ディザマスク判別部の判定結果に基
づいてドット分散型用若しくはドット集中型用の重みマ
トリクスのいずれかを選択するフィルタ選択部と、画像
変換領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画像イ
メージの各走査点毎に、選択された重みマトリクスを用
いて重み付け文字画素数Rを計数し重み付け文字画素数
Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を文字画素
及び背景画素のいずれとするかを決定する画素決定部と
を備えて成るディザ画像補正装置であって、ドット分散
型用の重みマトリクスは、中心画素とこの中心画素から
複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列した周辺画
素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各画素に対
して付与する重みを、中心画素から離れるにつれて次第
に減少してゆくように設定して成り(但し、重みの減少
量は各方向毎に定める。全方向について減少量を0とす
る場合を除き、減少量が0である方向があっても良
い。)、ドット集中型用の重みマトリクスは、中心画素
とこの中心画素から複数の方向に任意の画素数だけ放射
状に配列した周辺画素とを有し、これら中心画素及び周
辺画素の各画素に対して付与する重みを、m1若しくは
m2として、中心画素から遠ざかる方向に、中心画素か
ら交互にm1及びm2を並べて成り(但し、m1及びm
2の値は各方向毎に定める。m1≧m2であるが、全方
向についてm1=m2となる場合を除く。)、画素決定
部は、前記重みマトリクスが有する中心画素及び周辺画
素と同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び周辺の観
測窓を有する放射状マスクを備え、放射状マスクを、中
心の観測窓から走査点を覗くように設定して、当該マス
クの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか否かを判
定し、観測窓から覗く画素が文字画素である場合に、選
択された重みマトリクスにおいて当該観測窓に相対応す
る位置の画素に対して付与されている重みだけ重み付け
文字画素数Rを計数し、放射状マスクの観測窓から覗く
全ての画素について重み付け文字画素数Rを計数し終え
たら、重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較し、重
み付け文字画素数Rが所定の閾値以上となるときは走査
点を文字画素と決定し、重み付け文字画素数Rが所定の
閾値未満となるときは走査点を背景画素と決定すること
を特徴とする。
【0038】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0039】文字画素は文字線と同色の画素であり、背
景画素は文字線の背景と同色の画素であるので、この発
明のディザ画像補正装置がドット分散型もしくはドット
集中型のディザ画像イメージを補正する場合に、当該補
正の対象となるディザ画像イメージは、文字等の認識対
象のみを含むものに限定されない。例えば、文字等の認
識対象は含まずに写真、絵画等の中間調画像のみを含む
画像から得たディザ画像イメージを当該補正の対象とし
ても構わない。
【0040】このような構成によれば、ディザマスク判
別部が、画像格納部のディザ画像イメージはドット分散
型のディザマスクを用いて得たものであると判定した場
合、フィルタ選択部はドット分散型用の重みマトリクス
を選択して第1のフィルタ格納部を画素決定部に接続
し、画素決定部は選択されたドット分散型用の重みマト
リクスを用いてドット分散型のディザ画像イメージを補
正する。
【0041】ドット分散型のディザ画像イメージの補正
を行なう場合、画素決定部は、各走査点毎に、ドット分
散型用の重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数R
を計数する。そして計数し終えた重み付け文字画素数R
を所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数Rが所定の
閾値以上となるとき走査点は文字画素であると決定し、
重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき走査
点は背景画素であると決定する。
【0042】このように走査点を文字画素及び背景画素
のいずれかに決定するので、ドット分散型のディザ画像
イメージを、単純2値化法による文字パタンの文字認識
に用いる認識辞書で精度良く認識できるように、補正で
きる。すなわち、ドット分散型のディザ画像イメージに
おいて、文字線輪郭に生じていた凹凸を減少させ、或は
文字線に生じていた細かい点状のスを減少させ、或は背
景に散在していた文字認識の妨げとなる点を減少させる
ことができる。
【0043】またディザマスク判定部が、画像格納部の
ディザ画像イメージはドット集中型のディザマスクを用
いて得たものであると判定した場合、フィルタ選択部は
ドット集中型用の重みマトリクスを選択して第2のフィ
ルタ格納部を画素決定部に接続し、画素決定部は選択さ
れたドット集中型用の重みマトリクスを用いてドット集
中型のディザ画像イメージを補正する。
【0044】ドット集中型のディザ画像イメージの補正
を行なう場合、画素決定部は、各走査点毎に、上記ドッ
ト集中型の重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数
Rを計数する。そして計数し終えた重み付け文字画素数
Rを所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数Rが所定
の閾値以上となるとき走査点は文字画素であると決定
し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき
走査点は背景画素であると決定する。
【0045】このように走査点を文字画素及び背景画素
のいずれかに決定するので、ドット集中型のディザ画像
イメージを、単純2値化法による文字パタンの文字認識
に用いる認識辞書で精度良く認識できるように、補正で
きる。すなわち、ドット集中型のディザ画像イメージに
おいて、細切れに分断していた文字線を継ぎ合わせ、或
は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点を減少さ
せることができる。
【0046】また請求項11の文字認識装置は、ドット
分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて得
たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部と、イ
メージ記憶部のディザ画像イメージがドット分散型及び
ドット集中型のいずれのディザマスクを用いて得たもの
であるかを判定し、この判定結果に基づいて前記イメー
ジ記憶部のディザ画像イメージを、文字認識に用いる認
識辞書が有する標準パタンと同種の2値イメージに近似
するように補正する画像補正部と、画像補正部が補正し
たディザ画像イメージを格納する補正画像格納部と、該
補正画像格納部の補正したディザ画像イメージから文字
パタンを切り出す文字切出し部と、前記認識辞書を用い
て文字パタンを認識する文字認識部とを備えて成ること
を特徴とする。
【0047】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0048】このような構成によれば、イメージ記憶部
に格納されているディザ画像イメージがドット分散型も
しくはドット集中型のいずれのものであるか予め判明し
ていなくても、画像補正部は、イメージ記憶部のディザ
画像イメージがドット分散型及びドット集中型のいずれ
であるかを判定し、この判定結果に基づいてイメージ記
憶部のディザ画像イメージを、文字認識に用いる認識辞
書が有する標準パタンと同種の2値イメージに近似する
ように補正する。そして文字切出し部は画像補正部が補
正したディザ画像イメージから文字パタンを切り出し、
文字認識部は前記認識辞書を用いてこの文字パタンを認
識する。
【0049】これがためイメージ記憶部に格納されてい
るディザ画像イメージがドット分散型もしくはドット集
中型のいずれのものであるか予め判明していなくても、
認識精度を向上できる。
【0050】また請求項12の文字認識装置は、ドット
分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて得
たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部と、イ
メージ記憶部のディザ画像イメージから文字パタンを切
り出す文字切出し部と、文字パタンがドット分散型及び
ドット集中型のいずれのディザマスクを用いて得たもの
であるかを判定し、該判定結果に基づいて文字パタン
を、文字認識に用いる認識辞書が有する標準パタンと同
種の2値イメージに近似するように補正する画像補正部
と、前記認識辞書を用いて文字パタンを認識する文字認
識部とを備えて成ることを特徴とする。
【0051】文字線は文字、図形、記号等の認識対象を
構成する線、文字画素は文字線を表す画素と同色の画素
及び背景画素は文字線の背景を表す画素と同色の画素で
ある。白黒2値のディザ画像イメージにあっては、一般
に、文字画素は黒画素及び背景画素は白画素であるが、
これとは逆に、文字画素を白画素及び背景画素を黒画素
とすることもある。
【0052】このような構成によれば、イメージ記憶部
に格納されているディザ画像イメージがドット分散型も
しくはドット集中型のいずれのものであるか予め判明し
ていなくても、画像補正部は、文字切出し部がイメージ
記憶部のディザ画像イメージから切り出した文字パタン
がドット分散型及びドット集中型のいずれであるかを判
定し、この判定結果に基づいて文字パタンを、文字認識
に用いる認識辞書が有する標準パタンと同種の2値イメ
ージに近似するように補正する。そして文字認識部は前
記認識辞書を用いてこの文字パタンを認識する。
【0053】これがためイメージ記憶部に格納されてい
るディザ画像イメージがドット分散型もしくはドット集
中型のいずれのものであるか予め判明していなくても、
認識精度を向上できる。
【0054】
【発明の実施の形態】
<請求項1の発明>図1は請求項1の発明の第1実施形
態の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【0055】この実施形態のディザマスク判別装置10
は、ドット分散型若しくはドット集中型のディザマスク
を用いて得たディザ画像イメージを格納する画像格納部
12と、ディザ画像イメージを走査して、文字画素のば
らつきを推定するための評価値を求め、当該ディザ画像
イメージを得るのに用いたディザマスクがドット分散型
及びドット集中型のいずれであるかを、評価値に基づい
て判定する画像判別部14とを備える。
【0056】(画像格納部)画像格納部12は、ディザ
画像イメージを当該判別装置10外部から入力し記憶す
る。その入力の仕方は問わないが、ここでは画像記録媒
体16に予め格納されているディザ画像イメージを、読
み出して画像格納部12に格納する。このディザ画像イ
メージは、多値画像イメージを、組織ディザ法により2
値化して得たものである。
【0057】画像格納部12が格納するディザ画像イメ
ージは1次元のイメージでも2次元のイメージでも構わ
ない。ここでは画像格納部12は、後述する変化点検出
部18の線順次走査に対応させて、ディザ画像イメージ
の画素データを線順次にかつシリアルに読み込んで、1
次元的に格納する。
【0058】図2はディザマスクの例を示す図、及び、
図3はディザ画像イメージの例を示す図である。
【0059】ディザ画像イメージを得るのに用いるドッ
ト分散型のディザマスクとしてはBayerマスクを、
ドット集中型のディザマスクとしては網点マスク及び渦
巻マスクを挙げることができる。
【0060】Bayerマスクの閾値マトリクスの一例
を図2(A)に、また図2(A)のBayerマスクを
用いて得たディザ画像イメージの一例として、「亜」の
明朝体文字1文字分のイメージを印刷したものを図3
(A)に示す。
【0061】網点マスクの閾値マトリクスの一例を図2
(B)に、また図2(B)の網点マスクを用いて得たデ
ィザ画像イメージの一例として、「亜」の明朝体文字1
文字分のイメージを印刷したものを図3(B)に示す。
【0062】渦巻マスクの閾値マトリクスの一例を図2
(C)に、また図2(C)の渦巻マスクを用いて得たデ
ィザ画像イメージの一例として、「亜」の明朝体文字1
文字分のイメージを印刷したものを図3(C)に示す。
【0063】(画像判別部)画像判別部14は、変化点
検出部18、評価値算出部20及び基準値格納部22を
備える。
【0064】変化点検出部18は、文字線が存在する評
価領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画像イメ
ージの走査点を線順次に移動させる。そして変化点検出
部18は走査点が文字画素から背景画素に変化したとき
の当該背景画素となる回数h1及び走査点が背景画素か
ら文字画素に変化したときの当該文字画素となる回数h
2の和H(H=h1+h2)と、走査点が文字画素とな
る回数A1とを計数する。
【0065】評価領域の設定にあたっては、画像記憶部
12のディザ画像イメージ上のいずれの位置に評価領域
を設定しても良いし、また評価領域の広さ、形状をどの
ように設定しても良い。ディザマスクの判別精度を向上
するためには、文字画素が密集する領域例えば文字線を
含む領域を、評価領域とするのが好ましい。
【0066】図4は和H及び回数A1の計数の説明に供
する図である。図4にあっては、画像格納部12に格納
される評価領域のディザ画像イメージを、2次元的に表
したものであり、文字画素となる黒画素を黒塗りの矩形
で及び背景画素となる白画素を白抜きの矩形で表してい
る。
【0067】変化点検出部18は評価領域のディザ画像
イメージをラスタ走査し、走査開始点から走査終了点ま
で走査点を線順次に移動させてゆく。
【0068】この走査過程において、変化点検出部18
は現走査点の1画素前の走査点を直前の走査点と表せ
ば、直前の走査点が白画素でありかつ現走査点が黒画素
となるとき和Hをインクリメントすると共に直前の走査
点が黒画素であり現走査点が白画素となるとき和Hをイ
ンクリメントして、和Hを計数する。走査終了時点での
和Hは、走査開始点から走査終了点までの間に存在する
白黒変化点及び黒白変化点の総個数を表す。
【0069】これと合わせて変化点検出部18は、この
走査過程において、現走査点が黒画素となる回数A1を
計数する。走査終了時点での回数A1は評価領域に存在
する黒画素の総個数を表す。
【0070】評価値算出部20は、評価領域の走査を終
了し回数H、A1の計数を終了した時点で、評価値D1
=(H・N1)/A1(但しN1はN1>0を満足する
任意の整数)を求める。そしてこの評価値D1が所定の
閾値THL1を越えるときディザ画像イメージを得るの
に用いたマスクはドット分散型のものであると判定し、
この評価値D1が所定の閾値THL1以下となるときデ
ィザ画像イメージを得るのに用いたマスクはドット集中
型のものであると判定する。基準値格納部22は、この
ディザマスク種別判定に用いる閾値THL1を格納して
いる。
【0071】この評価値D1の値の大きさにより、画像
格納部12に格納されているディザ画像イメージの画質
を判別でき、従ってディザマスクの種別を判定できる。
例えばN1=16とした場合、図3(A)のドット分散
型のディザ画像イメージ(Bayerマスクを用いたも
の)では評価値D1=10、図3(B)のドット集中型
のディザ画像イメージ(網点マスクを用いたもの)では
評価値D1=6、図3(C)のドット集中型のディザ画
像イメージ(渦巻マスクを用いたもの)では評価値D1
=5となる。尚、N1は評価値D1を整数とするため乗
ずる係数であって、評価値D1を整数とする場合にはN
1>1を満足する任意好適な値のN1を用い、評価値D
1を必ずしも整数とする必要がない場合にはN1=1を
用いることもできる。
【0072】図3(A)に示すドット分散型のディザ画
像イメージと図3(B)及び(C)に示すドット集中型
のディザ画像イメージとを比較参照すると明らかなよう
に、ドット分散型の文字線部分において計数される白黒
変化点及び黒白変化点の個数は、ドット集中型の文字線
部分において計数される白黒変化点及び黒白変化点の個
数よりも多くなる。従って評価値D1はドット分散型で
は大きくドット集中型では小さくなる。これがため閾値
THL1を例えばTHL1=7とおけば、評価値D1が
閾値THL1を越える場合には当該評価値D1を得たデ
ィザ画像イメージはドット分散型のディザマスクを用い
て得たものであると判定でき、また評価値D1がTHL
1以下となる場合には当該評価値D1を得たディザ画像
イメージはドット集中型のディザマスクであると判定で
きる。
【0073】この実施形態によれば、評価値D1と閾値
THL1との比較判定結果に応じて、ディザ画像イメー
ジを得るのに用いたディザマスクがドット分散型及びド
ット集中型のいずれであるかを判定でき、従ってディザ
画像イメージの画質がドット分散型及びドット集中型の
いずれのディザマスクに対応したものであるかを判定で
きる。これがためこの判定結果を利用して、ディザ画像
イメージに対してその画質に応じた適切な画像処理を行
なうことができる。例えば、文字認識にあってはディザ
マスクの種別に応じてドット分散型用の辞書とドット集
中型用の辞書とを使い分けたり、一般的に用いられる単
純2値化画像イメージ用の辞書に適するようにディザ画
像イメージを補正する場合においてドット分散型用の補
正マスクとドット集中型用の補正マスクとを使い分けて
ディザ画像イメージを補正することができる。このよう
にドット分散型とドット集中型とで辞書を使い分け或は
補正マスクを使い分けることにより、文字認識精度の向
上を図れる。
【0074】またこの実施形態では、ディザ画像イメー
ジの画素データをシリアルに読み込み走査することによ
り、評価値D1を求めることができるので、ディザマス
クの種別判定を高速に行なえる。
【0075】図5は請求項1の発明の第2実施形態の構
成を概略的に示す機能ブロック図である。尚、請求項1
の発明の第1実施形態と相違する点につき説明し、請求
項1の発明の第1実施形態と同様の点についてはその詳
細な説明を省略する。
【0076】この実施形態のディザマスク判別装置10
は、画像格納部12及び画像判別部14を備える。
【0077】(画像格納部)画像格納部12は、ディザ
画像イメージを当該判別装置10外部から入力し記憶す
る。
【0078】この実施形態では、後述するm×nマスク
処理部24はm×nマスク(m、nは自然数)を用いて
ディザ画像イメージを走査するので、画像格納部12は
そのマスクを用いた走査を行なうのに適した2次元のデ
ィザ画像イメージを格納する。この2次元イメージ上に
は、仮想的にX−Y座標を設定してあり、この座標系で
表される座標位置の画素データを読み出せるようにして
ある。
【0079】(画像判別部)画像判別部14はm×nマ
スク処理部24、評価値算出部20及び基準値格納部2
2を備える。
【0080】m×nマスク処理部24は、評価領域のデ
ィザ画像イメージを走査し、ディザ画像イメージの走査
点を線順次に移動させる。そしてm×nマスク処理部2
4は、走査点を含むm×nマスクの観測窓内の全ての画
素が文字画素となる回数Qと走査点が文字画素となる回
数A2とを計数する。
【0081】評価領域はm×nマスクを用いた走査を行
なうに適した2次元的広がりを有する領域であれば、画
像記憶部12のディザ画像イメージ上のいずれの位置に
評価領域を設定しても良いし、また評価領域の広さ、形
状をどのように設定しても良い。ディザマスクの判別精
度を向上するためには、文字画素が密集する領域例えば
文字線を含む領域を、評価領域とするのが好ましい。
【0082】図6はm×nマスクの説明に供する図であ
る。m×nマスクは、m行n列に配列したm×n個の観
測窓を有し、第1行第1列の観測窓から覗く画素を走査
点とし、残りの観測窓から覗く画素を参照点としてい
る。例えばm=n=2とした場合、m×nマスクは2×
2個の観測窓を有し、第1行第1列の観測窓から覗く画
素a0を走査点とし、残りの観測窓から覗く画素a1〜
a3をそれぞれ参照点とする。
【0083】図4にも示すようにm×nマスク処理部2
4は、評価領域のディザ画像イメージをラスタ走査し、
走査点を、走査開始点から走査終了点まで線順次に移動
させてゆく。
【0084】この走査過程において、m×nマスク処理
部24は、m×nマスクの観測窓から覗く走査点及び参
照点の画素がそれぞれ黒画素、白画素のいずれであるか
を判別する。そして回数Qの初期値を0とし、m×nマ
スクの観測窓から覗く走査点及び参照点の全てが文字画
素ここでは黒画素となるとき、回数Qをインクリメント
して、回数Qを計数する。これと共に、回数A2の初期
値を0とし、m×nの観測窓から覗く走査点が文字画素
ここでは黒画素となるとき、回数A2をインクリメント
して、回数A2を計数する。
【0085】評価領域とその外側領域との境界の画素を
走査点とした場合に、参照点として評価領域外側の画素
を当て嵌める必要があるときは、評価領域外側の画素は
背景画素ここでは白画素であると仮想的に定めて、当該
参照点を背景画素と判別する。
【0086】m×nマスク処理部24は、走査開始点か
ら走査終了点まで1画素単位に回数Q、A2の計数を行
なう。
【0087】評価値算出部20は、評価領域の走査を終
了し回数Q、A2の計数を終了した時点で、評価値D2
=(Q・N2)/A2(但しN2はN2>0なる任意の
整数)を求める。そしてこの評価値D2が所定の閾値T
HL2以下となるときディザ画像メージを得るのに用い
たマスクはドット分散型のものであると判定し、この評
価値D2が所定の閾値を越えるときディザ画像イメージ
を得るのに用いたマスクはドット集中型のものであると
判定する。基準値格納部22は、このディザマスク種別
判定に用いる閾値THL2を格納している。
【0088】この評価値D2の値の大きさにより、画像
格納部12に格納されているディザ画像イメージの画質
を判別でき、従ってディザマスクの種別を判定できる。
例えばN2=16とした場合、図3(A)のドット分散
型のディザ画像イメージ(Bayerマスクを用いたも
の)では評価値D2=0、図3(B)及び(C)のドッ
ト集中型のディザ画像イメージ(網点マスク及び渦巻マ
スクを用いたもの)ではいずれもD2=5となる。尚、
N2は評価値D2を整数とするために乗ずる係数であっ
て、評価値D2を整数とする場合にはN2>1を満足す
る任意好適な値のN2を用い、評価値D2を必ずしも整
数とする必要がない場合にはN2=1を用いることもで
きる。
【0089】図3(A)に示すドット分散型のディザ画
像イメージと図3(B)及び(C)に示すドット集中型
のディザ画像イメージとを比較参照すると明らかなよう
に、ドット分散型の文字線部分において計数されるm×
nの観測窓から覗く走査点及び参照点が全て黒画素とな
る回数Qは、ドット集中型の文字線部分において計数さ
れる回数Qよりも少なくなる。従って評価値D2はドッ
ト分散型では小さくドット集中型では大きくなる。これ
がため閾値THL2を例えばTHL2=3とおけば、評
価値D2が閾値THL2を以下となる場合には当該評価
値D2を得たディザ画像イメージはドット分散型のディ
ザマスクを用いて得たものであると判定でき、また評価
値D2がTHL2を越えた場合には当該評価値D2を得
たディザ画像イメージはドット集中型のディザマスクで
あると判定できる。
【0090】この実施形態によれば、評価値D2と閾値
THL2との比較判定結果に応じて、ディザ画像イメー
ジを得るのに用いたディザマスクがドット分散型及びド
ット集中型のいずれであるかを判定でき、従ってディザ
画像イメージの画質がドット分散型及びドット集中型の
いずれのディザマスクに対応したものであるかを判定で
きる。これがためこの判定結果を利用して、ディザ画像
イメージに対してその画質に応じた適切な画像処理を行
なうことができる。
【0091】またこの実施形態によれば、評価領域のデ
ィザ画像イメージの走査はm×nマスクを用いた2次元
的走査になるので、1次元的走査の場合に比べて、ディ
ザマスクの判別精度を高くすることができる。
【0092】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0093】例えば評価領域の走査開始点及び走査終了
点は、ディザマスクの種別を判定しようとするディザ画
像イメージ上の任意好適な画素位置とすることができ
る。但し、ディザマスクの判別精度を向上するために
は、走査開始点から走査終了点に至るまでの走査軌跡
が、ディザ画像イメージの文字画素密集領域例えば文字
線部分を横切るように、走査開始点及び走査終了点を設
定するのが好ましい。
【0094】また上述した実施形態では、ドット分散型
マスクとしてBayer型、ドット集中型マスクとして
網点型と渦巻型とを例として挙げたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、組織ディザ法により2値画像
イメージを作成する場合に用いるディザマスクであれ
ば、いかなるドット分散型及びドット集中型のディザマ
スクでも構わない。
【0095】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージを画像格納部1
2に格納するようにしたが、この発明はこれに限定され
るものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り装置
からのディザ画像イメージを画像格納部12に格納する
ようにしても良い。さらにディザ画像イメージは、文字
画像でなくても良い。
【0096】<請求項4の発明>図7は請求項4の発明
の第1の実施形態の構成を概略的に示す機能ブロック図
である。
【0097】この実施形態の文字認識装置26は、ドッ
ト分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて
得たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部28
と、ドット分散型用の認識辞書を格納する第1の辞書部
30と、ドット集中型用の認識辞書を格納する第2の辞
書部32と、イメージ記憶部28のディザ画像イメージ
を得るのに用いたディザマスクがドット分散型及びドッ
ト集中型のいずれであるかを判定するディザマスク判別
部10と、ディザマスク判別部の判定結果に基づいてド
ット分散型若しくはドット集中型用の認識辞書を選択す
る辞書選択部34と、イメージ記憶部のディザ画像イメ
ージから文字パタンを切り出す文字切出し部36と、辞
書選択部34により選択された認識辞書を用いて文字パ
タンを認識する文字認識部38とを備える。
【0098】ここでは、ディザマスク判別部10は請求
項1の発明のディザマスク判別装置であって、既に説明
した請求項1の発明の第1実施形態または第2実施形態
のディザマスク判別装置を、ディザマスク判別部10と
するので、既に説明した点についてはその詳細な説明を
省略する。
【0099】(イメージ記憶部)イメージ記憶部28は
ディザ画像イメージを当該文字認識装置26外部から入
力し記憶する。その入力の仕方は問わないが、ここでは
画像記録媒体16に予め格納されているディザ画像イメ
ージを、読み出してイメージ記憶部28に格納する。こ
のディザ画像イメージは、認識対象としての文字等を含
む文字媒体の多値画像イメージを、組織ディザ法により
2値化して得たものである。ディザ画像イメージの文字
画素を黒画素及び背景画素を白画素とする。文字媒体と
しては、文字、記号、図形等の認識対象と罫線等の線画
と写真等の中間調画像とが混在する文書或は帳票を挙げ
ることができる。
【0100】イメージ記憶部28は、少なくとも認識対
象が存在する領域のディザ画像イメージを格納するもの
であって、従って2次元のイメージを格納する。
【0101】(ディザマスク判別部)ディザマスク判別
部10は、イメージ記憶部28から少なくとも認識対象
の文字線が存在する評価領域のディザ画像イメージを読
み出し記憶する。
【0102】次にディザマスク判別部10は、評価領域
のディザ画像イメージを走査して、イメージ記憶部28
のディザ画像イメージを得るのに用いたマスクが、ドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれであるかを判定す
る。
【0103】(辞書選択部)辞書選択部34はディザマ
スク判別部10の判定結果を入力すると、その判定結果
に応じて、ドット分散型用の認識辞書を格納する第1の
辞書部30もしくはドット集中型用の認識辞書を格納す
る第2の辞書部32を選択する。
【0104】ディザマスク判別部10の判定結果がドッ
ト分散型のマスクであるとの判定結果であった場合は、
辞書選択部34は第1の辞書30を選択し、選択した辞
書30を、文字認識部38と接続する。
【0105】ディザマスク判別部10の判定結果がドッ
ト集中型のマスクであるとの判定結果であった場合は、
辞書選択部34は第2の辞書32を選択し、選択した辞
書32を、文字認識部38と接続する。
【0106】(第1の辞書部、第2の辞書部)第1の辞
書部30は、ドット分散型ディザマスクを用いて作成し
たディザ画像イメージの標準パタンについて特徴量とカ
テゴリ名とを格納する。ドット分散型ディザマスクとし
ては、Bayerマスクを挙げることができる。
【0107】第2の辞書部32は、ドット集中型ディザ
マスクを用いて作成したディザ画像イメージの標準パタ
ンについて特徴量とカテゴリ名とを格納する。
【0108】(文字切出し部)イメージ記憶部28への
ディザ画像イメージの格納が終了すると、文字切出し部
36は、イメージ記憶部28のディザ画像イメージから
文字パタンを切り出し、切り出した文字パタンを、一文
字ずつ文字認識部38に入力する。ここで言う文字は認
識対象であって、一般的な意味での漢字、ひらがな等の
文字のみならず、図形、記号そのほかの認識対象を含
む。
【0109】(文字認識部)文字認識部38は、文字切
出し部36から文字パタンを入力すると、この文字パタ
ンの特徴量を抽出する。然る後、文字認識部38は、文
字パタンの特徴量と、辞書選択部34が選択した辞書に
格納されている標準パタンの特徴量とを比較照合し、特
徴量の類似度が最も高い標準パタンに付与されているカ
テゴリ名例えば文字コードを、認識結果として出力す
る。
【0110】この実施形態によれば、ドット分散型のデ
ィザマスクにより作成されたディザ画像イメージの文字
パタンについては、ドット分散型のディザマスクにより
作成された標準パタンの特徴量を格納する第1の辞書部
30を用いて文字認識を行ない、またドット集中型のデ
ィザマスクにより作成されたディザ画像イメージの文字
パタンについては、ドット集中型のディザマスクにより
作成された標準パタンの特徴量を格納する第2の辞書部
32を用いて文字認識を行なう。従って文字認識を行な
おうとするディザ画像イメージについて、ドット分散型
及びドット集中型のいずれのディザマスクを用いて作成
したものか予め判明していなくても、ディザマスクの種
別に応じて適切な辞書を選択して文字認識を行なうこと
ができるので、高い認識精度を得ることができる。
【0111】図8は請求項4の発明の第2実施形態の構
成を概略的に示す機能ブロック図である。尚、請求項4
の発明の第1実施形態と相違する点につき説明し、請求
項4の発明の第1実施形態と同様の点についてはその詳
細な説明を省略する。
【0112】この実施形態の文字認識装置26は、イメ
ージ記憶部28、第1の辞書部30、第2の辞書部3
2、ディザマスク判別部10、辞書選択部34、文字切
出し部36及び文字認識部38を備える。
【0113】ディザマスク判別部10は、文字単位に、
ディザマスクがドット分散型及びドット集中型のいずれ
であるかを判定する。
【0114】(文字切出し部)イメージ記憶部28への
ディザ画像イメージの格納が終了すると、文字切出し部
36は、イメージ記憶部28のディザ画像イメージから
文字パタンを切り出す。そして切り出した文字パタン
を、一文字ずつ、文字認識部38とさらにディザマスク
判別部10とに出力する。
【0115】(ディザマスク判別部)ディザマスク判別
部10は、文字切出し部36から文字パタンを入力し記
憶する。
【0116】次にディザマスク判別部10は、文字パタ
ン全面にわたる領域或はその一部の領域を評価領域と
し、評価領域の文字パタンを走査して、文字切出し部3
6が切り出した文字パタンを得るのに用いたマスクがド
ット分散型及びドット集中型のいずれであるかを判定
し、その判定結果を辞書選択部34に出力する。
【0117】ディザマスク判別部10は、文字切出し部
36が切り出す1文字分の文字パタン毎に、この判定処
理を行なう。
【0118】(辞書選択部)辞書選択部34は、文字切
出し部36が切り出す1文字分の文字パタン毎に、ディ
ザマスク判別部10の判定結果に応じて辞書部30、3
2のいずれかを選択し、選択した辞書を文字認識部38
に接続する。
【0119】(文字認識部)文字認識部38は、文字切
出し部36が切り出す1文字分の文字パタン毎に、辞書
選択部34が選択した辞書を用いて文字パタンの文字認
識を行なう。
【0120】この実施形態によれば、イメージ記憶部2
8に格納されるディザ画像イメージ中に、ドット分散型
及びドット集中型の文字パタンが混在する場合でも、1
文字分の文字パタン毎に、ディザマスクがドット分散型
及びドット集中型のいずれの種別であるかを判定し、そ
の判定結果に応じて、ドット分散型の文字パタンに適し
た第1の辞書部30及びドット集中型の文字パタンに適
した第2の辞書部32のいずれかを用いて文字認識を行
なうので、高い認識精度が得られる。
【0121】また文字切出し部36が切り出した文字パ
タンについてのみ、ディザマスクの種別判定を行なうの
で、イメージ記憶部28のディザ画像イメージを全面に
わたって走査してディザマスクの種別判定を行なう場合
に比べて、判定結果を得るのに要する時間を短縮でき
る。
【0122】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0123】例えば上述した実施形態では、ドット分散
型マスクとしてBayer型、ドット集中型マスクとし
て網点型と渦巻型とを例として挙げたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、組織ディザ法により2値画
像イメージを作成する場合に用いるディザマスクであれ
ば、いかなるドット分散型及びドット集中型のディザマ
スクでも構わない。
【0124】また上述した実施形態では、ディザマスク
判別部10を請求項1の発明のディザマスク判別装置と
したが、ディザマスク判別部10の構成はこれに限定さ
れるものではなく、ディザマスクの種別を判別できる種
々の装置を用いることができる。またディザマスクの種
別を判定する方法も、種々の方法を用いることができ
る。
【0125】また上述した実施形態では、ドット分散型
の文字パタンに適した認識辞書を格納する第1の辞書部
とドット集中型の文字パタンに適した認識辞書を格納す
る第2の辞書部との2種類の辞書部を設けるようにした
が、辞書部は、ディザマスク判別部が判定できるマスク
の種別の個数と同数だけ設けることができ、従って判定
可能なマスクの種別の個数に応じて任意好適に変更でき
る。例えば、ディザマスク判定部が、網点マスク及び渦
巻マスクのいずれの種別のマスクであるかを判定できる
のであれば、網点マスクを用いて作成したディザ画像イ
メージの文字パタンに適した認識辞書を格納する辞書部
と、渦巻マスクを用いて作成したディザ画像イメージの
文字パタンに適した認識辞書を格納する辞書部とを設け
るようにしても良い。
【0126】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージをイメージ記憶
部28に格納するようにしたが、この発明はこれに限定
されるものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り
装置からのディザ画像イメージをイメージ記憶部28に
格納するようにしても良い。
【0127】<請求項7の発明>図9は請求項7の発明
の実施形態の構成を概略的に示す機能ブロック図であ
る。
【0128】この実施形態のディザ画像補正装置40
は、ドット分散型のディザマスクを用いて得たディザ画
像イメージを格納する画像格納部42と、ドット分散型
用の重みマトリクスを格納するフィルタ格納部44と、
画像変換領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画
像イメージの各走査点毎に、ドット分散型用の重みマト
リクスを用いて重み付け文字画素数Rを計数し重み付け
文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点
を文字画素及び背景画素のいずれとするかを決定する画
素決定部46とを備える。
【0129】ドット分散型用の重みマトリクスは、中心
画素とこの中心画素から複数の方向に任意の画素数だけ
放射状に配列した周辺画素とを有し、これら中心画素及
び周辺画素の各画素に対して付与する重みを、中心画素
から離れるにつれて次第に減少してゆくように設定して
成る(但し、重みの減少量は各方向毎に定める。全方向
について減少量を0とする場合を除き、減少量が0であ
る方向があっても良い。)。
【0130】画素決定部46は、ドット分散型用の重み
マトリクスが有する中心画素及び周辺画素と同じ配列状
態で配列した中心の観測窓及び周辺の観測窓を有する放
射状マスクを備え、放射状マスクを、中心の観測窓から
走査点を覗くように設定して、当該マスクの各観測窓か
ら覗く画素が文字画素であるか否かを判定し、観測窓か
ら覗く画素が文字画素である場合に、前記ドット分散型
の重みマトリクスにおいて当該観測窓に相対応する位置
の画素に対して付与されている重みだけ重み付け文字画
素数Rを計数する。そして画素決定部46は、放射状マ
スクの観測窓から覗く全ての画素について重み付け文字
画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字画素数Rを所
定の閾値と比較し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値
以上となるときは走査点を文字画素と決定し、重み付け
文字画素数Rが所定の閾値未満となるときは走査点を背
景画素と決定する。
【0131】(画像格納部)画像格納部42は、ドット
分散型のディザ画像イメージを当該補正装置40外部か
ら入力し記憶する。その入力の仕方は問わないが、ここ
では画像記録媒体16に予め格納されているドット分散
型のディザ画像イメージを、読み出して画像格納部42
に格納する。このドット分散型のディザ画像イメージ
は、認識対象の文字等を含む文字媒体の多値画像イメー
ジを、組織ディザ法により2値化して得たものである。
文字媒体としては、文字、記号、図形等の認識対象と罫
線等の線画と写真等の中間調画像とが混在する文書或は
帳票を挙げることができる。
【0132】画像格納部42は画像変換領域のドット分
散型のディザ画像イメージを格納し、ここでは文字認識
を行なうべき領域を画像変換領域とするので2次元のイ
メージを格納する。
【0133】ドット分散型のディザマスクの例として、
Bayerマスクを図2(A)に示すと共に、ドット分
散型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシッ
ク文字を印刷したものを図10(A)に示す。
【0134】(フィルタ格納部)フィルタ格納部44
は、ドット分散型用の重みマトリクスを格納するもので
あって、ここでは、図11(A)に示すドット分散型用
の重みマトリクスを格納する。
【0135】図11(A)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a12とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを2とし、
中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画素a1 、a2
を配列して、これら周辺画素a1 、a2 に対して付与す
る重みを2、1とする。中心画素a0 の下方向に2画素
だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これら周辺画素a
3 、a4 に対して付与する重みを2、1とする。中心画
素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a5 、a6 を配列
して、これら周辺画素a5 、a6 に対して付与する重み
を2、1とする。中心画素a0 の右方向に2画素だけ周
辺画素a7 、a8 を配列して、これら周辺画素a7 、a
8 に対して付与する重みを2、1とする。さらに中心画
素a0 の左上方向に1画素だけ周辺画素a9 を配列し
て、この周辺画素a9 に対して付与する重みを1とす
る。中心画素a0 の左下方向に1画素だけ周辺画素a10
を配列して、この周辺画素a10に対して付与する重みを
1とする。中心画素a0 の右上方向に1画素だけ周辺画
素a11を配列して、この周辺画素a11に対して付与する
重みを1とする。中心画素a0 の右下方向に1画素だけ
周辺画素a12を配列して、この周辺画素a12に対して付
与する重みを1とする。
【0136】このように図11(A)に示すドット分散
型の重みマトリクスの例では、中心画素a0 の周囲に、
放射状に、周辺画素a1 〜a12を配列し、これら中心画
素a0 及び周辺画素a1 〜a12の各画素に対して付与す
る重みを、中心画素a0 から離れるにつれて次第に減少
してゆくように設定している。
【0137】(画素決定部)画素決定部46は、図11
(B)に示す放射状マスクを備える。図11(B)に示
す放射状マスクは、図11(A)に示すドット分散型用
の重みマトリクスが有する中心画素a0 及び周辺画素a
1 〜a12と同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び周
辺の観測窓を有する。中心の観測窓は中心画素a0 を覗
く1画素分の広さを有する窓である。また周辺の観測窓
はそれぞれ対応する周辺画素を覗く1画素分の広さを有
する窓であり、周辺の観測窓は周辺画素a1 〜a12と同
じ個数だけ設定される。そして中心及び周辺の観測窓は
中心画素a0 及び周辺画素a1 〜a12と相対応する位置
関係で配列されている。
【0138】図12はディザ画像イメージの走査及びマ
スクの設定の説明に供する図である。同図にあっては、
文字画素ここでは黒画素をハッチングを付した矩形で及
び背景画素ここでは白画素を白抜きの矩形で表してあ
る。
【0139】画素決定部46は、画像変換領域のドット
分散型のディザ画像イメージをラスタ走査し、走査開始
点から走査終了点まで走査点を線順次に移動させてゆ
く。そして放射状マスクを走査点とともに移動させ、各
走査点毎に重み付け文字画素数Rを計数すると共に各走
査点毎に重み付け文字画素数Rと閾値THL3との比較
結果に応じて走査点を文字画素及び背景画素のいずれか
に決定する。
【0140】ここで現走査点を符号Aで表せば、例えば
図12中に点線で示すように、現走査点Aはドット分散
型用の重みマトリクスの中心画素a0 となるものであっ
て、放射状マスクの中心の観測窓から現走査点Aを覗く
ように、放射状マスクを設定して、現走査点Aにつき、
放射状マスクの観測窓から覗く画素につき重み付け文字
画素数Rを計数することとなる。
【0141】重み付け文字画素Rの計数に当っては、放
射状マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
否かを判定する。すなわち放射状マスクの各観測窓から
覗く画素であってドット分散型用の重みマトリクスの中
心画素a0 及び周辺画素a1〜a12に対応する画素がそ
れぞれ、文字画素であるか否かを判定する。この判定の
結果、観測窓から覗く画素が文字画素であった場合に、
ドット分散型用のマトリクスにおいて当該観測窓に対応
する位置の画素に対して付与されている重みだけ重み付
け文字画素数Rを計数する(重みを、重み付け文字画素
数Rに加算する)。重み付け文字画素数Rの初期値は、
現走査点Aにつき重み付け文字画素数Rの計数を開始す
る時点において、0である。
【0142】尚、現走査点Aにつき設定した放射状マス
クの観測窓のうち画像変換領域の外側に位置するものが
ある場合には、画像変換領域の外側に位置する観測窓か
ら覗く画素は背景画素であるものとする。
【0143】図12に示す例では、例えば図11(A)
のドット分散型用の重みマトリクスの周辺画素a1 に対
応する観測窓から覗く画素が黒画素であるので、ドット
分散型用の重みマトリクスの周辺画素a1 に付与されて
いる重み2だけ重み付け文字画素数Rを計数する。
【0144】さらに図12に示す例では、例えば図11
(A)のドット分散型用の重みマトリクスの周辺画素a
12に対応する観測窓から覗く画素が黒画素であるので、
ドット分散型用の重みマトリクスの周辺画素に付与され
ている重み1だけ重み付け文字画素数Rを計数する。
【0145】このようにして画素決定部46は、現走査
点Aにつき設定した放射状マスクの観測窓から覗く全て
の画素について重み付け文字画素数Rを計数し終えた
ら、現走査点Aにつき計数し終えた重み付け文字画素数
Rを所定の閾値THL3と比較する。例えば閾値THL
3=6である。
【0146】そして画素決定部46は、現走査Aにつき
計数を終了した重み付け文字画素数Rが閾値THL3以
上となるときは現走査点Aを文字画素と決定し、現走査
点Aにつき計数を終了した重み付け文字画素数Rが閾値
THL3未満となるときは現走査点Aを背景画素と決定
して、このようにして文字画素若しくは背景画素と決定
された現走査点Aのデータを後段の装置例えば補正画像
格納部へ出力する。
【0147】画素決定部46は、画像変換領域の走査開
始点から走査終了点までの各走査点毎に、走査点を文字
画素及び背景画素のいずれかに決定し、補正された画像
変換領域のドット分散型のディザ画像イメージは、この
ようにして文字画素及び背景画素のいずれかに決定され
た画素により構成される。
【0148】補正されたドット分散型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図13に示す。図13に示す補正されたイメージ
は、図11(A)に示すドット分散型の重みマトリクス
を用いて、図10(A)に示すドット分散型ディザマス
クここではBayerマスクを用いて得たディザ画像イ
メージを補正した場合のものである。
【0149】図10(A)及び図13の比較からも理解
できるように、この実施形態によれば、重み付け文字画
素数Rと閾値THL3との比較結果に応じて、走査点を
文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドッ
ト分散型のディザ画像イメージにおいて、文字線輪郭に
生じていた凹凸を減少させ、或は文字線に生じていた細
かい点状のスを減少させ、或は背景に散在していた文字
認識の妨げとなる点を減少させることができる。これが
ためドット分散型のディザ画像イメージを、単純2値化
法による文字パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度
良く認識できるように、補正できる。
【0150】図14はドット分散型用の重みマトリクス
の他の例を示す図である。図14(A)に示すドット分
散型用の重みマトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a
1 〜a16とを有する。中心画素a0 に対して付与する重
みを5とし、中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画
素a1 、a2 を配列して、これら周辺画素a1 、a2
対して付与する重みを3、1とする。中心画素a0 の下
方向に2画素だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これ
ら周辺画素a3 、a4 に対して付与する重みを3、1と
する。中心画素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a
5 、a6 を配列して、これら周辺画素a5 、a6 に対し
て付与する重みを3、1とする。中心画素a0 の右方向
に2画素だけ周辺画素a7 、a8 を配列して、これら周
辺画素a7、a8 に対して付与する重みを3、1とす
る。さらに中心画素a0 の左上方向に2画素だけ周辺画
素a9 、a13を配列して、これら周辺画素a9 、a13
対して付与する重みを2、1とする。中心画素a0 の左
下方向に2画素だけ周辺画素a10、a14を配列して、こ
れら周辺画素a10、a14に対して付与する重みを2、1
とする。中心画素a0 の右上方向に2画素だけ周辺画素
11、a15を配列して、これら周辺画素a11、a15に対
して付与する重みを2、1とする。中心画素a0の右下
方向に2画素だけ周辺画素a12、a16を配列して、これ
ら周辺画素a12、a16に対して付与する重みを2、1と
する。
【0151】図14(B)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a12とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを3とし、
中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画素a1 、a2
を配列して、これら周辺画素a1 、a2 に対して付与す
る重みを1、1とする。中心画素a0 の下方向に2画素
だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これら周辺画素a
3 、a4 に対して付与する重みを1、1とする。中心画
素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a5 、a6 を配列
して、これら周辺画素a5 、a6 に対して付与する重み
を2、1とする。中心画素a0 の右方向に2画素だけ周
辺画素a7 、a8 を配列して、これら周辺画素a7 、a
8 に対して付与する重みを2、1とする。さらに中心画
素a0 の左上方向に1画素だけ周辺画素a9 を配列し
て、この周辺画素a9 に対して付与する重みを2とす
る。中心画素a0 の左下方向に1画素だけ周辺画素a10
を配列して、この周辺画素a10に対して付与する重みを
2とする。中心画素a0 の右上方向に1画素だけ周辺画
素a11を配列して、この周辺画素a11に対して付与する
重みを2とする。中心画素a0 の右下方向に1画素だけ
周辺画素a12を配列して、この周辺画素a12に対して付
与する重みを2とする。
【0152】図14(C)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a4 とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを2とし、
中心画素a0 の上方向に1画素だけ周辺画素a1 を配列
して、この周辺画素a1 に対して付与する重みを1とす
る。中心画素a0 の下方向に1画素だけ周辺画素a2
配列して、この周辺画素a2 に対して付与する重みを1
とする。中心画素a0の左方向に1画素だけ周辺画素a3
を配列して、この周辺画素a3 に対して付与する重み
を1とする。中心画素a0 の右方向に1画素だけ周辺画
素a4 を配列して、この周辺画素a4 に対して付与する
重みを1とする。
【0153】図14(D)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a8 とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを3とし、
中心画素a0 の上方向に1画素だけ周辺画素a1 を配列
して、この周辺画素a1 に対して付与する重みを2とす
る。中心画素a0 の下方向に1画素だけ周辺画素a2
配列して、この周辺画素a2 に対して付与する重みを2
とする。中心画素a0の左方向に1画素だけ周辺画素a3
を配列して、この周辺画素a3 に対して付与する重み
を2とする。中心画素a0 の右方向に1画素だけ周辺画
素a4 を配列して、この周辺画素a4 に対して付与する
重みを2とする。さらに中心画素a0 の左上方向に1画
素だけ周辺画素a5 を配列して、この周辺画素a5 に対
して付与する重みを1とする。中心画素a0 の左下方向
に1画素だけ周辺画素a6 を配列して、この周辺画素a
6 に対して付与する重みを1とする。中心画素a0 の右
上方向に1画素だけ周辺画素a7 を配列して、この周辺
画素a7 に対して付与する重みを1とする。中心画素a
0 の右下方向に1画素だけ周辺画素a8 を配列して、こ
の周辺画素a8 に対して付与する重みを1とする。
【0154】ドット分散型用の重みマトリクスにおい
て、好ましくは、中心画素の上方向、下方向、左方向、
右方向、左上方向、左下方向、右上方向及び右下方向の
8方向に、周辺画素を配列し、或は中心画素の上方向、
下方向、左方向及び右方向の4方向に、周辺画素を配列
し、或は中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び
右下方向の4方向に、周辺画素を配列するのが好まし
い。しかしながら、これらに限定されず、中心画素の上
下方向2方向のみ、或は中心画素の左右2方向のみに、
周辺画素を配列することもできる。
【0155】また各方向に配列する周辺画素の個数は、
中心画素の上下左右方向の各方向において等しくする、
或は中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び右下
方向の各方向において等しくするのが好ましい。この場
合、中心画素の上下左右方向における周辺画素の配列個
数と、中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び右
下方向における周辺画素の配列個数とは、どちらが多く
てもまた等しくても良い。
【0156】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0157】例えば上述した実施形態では、ドット分散
型マスクとしてBayerマスクを例として挙げたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、組織ディザ法
により2値画像イメージを作成する場合に用いるドット
分散型のディザマスクであれば、いかなるディザマスク
でも構わない。
【0158】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージを画像格納部4
2に格納するようにしたが、この発明はこれに限定され
るものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り装置
からのディザ画像イメージを画像格納部42に格納する
ようにしても良い。さらにディザ画像イメージは文字画
像でなくても良い。 <請求項8の発明>次に図9を参照して請求項8の発明
の実施形態につき、一例を挙げて説明する。
【0159】この実施形態のディザ画像補正装置40
は、ドット集中型のディザマスクを用いて得たディザ画
像イメージを格納する画像格納部42と、ドット集中型
用の重みマトリクスを格納するフィルタ格納部44と、
画像変換領域のディザ画像イメージを走査し、ディザ画
像イメージの各走査点毎に、ドット集中型用の重みマト
リクスを用いて重み付け文字画素数Rを計数し重み付け
文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点
を文字画素及び背景画素のいずれとするかを決定する画
素決定部とを備える。
【0160】ドット集中型用の重みマトリクスは、中心
画素とこの中心画素から複数の方向に任意の画素数だけ
放射状に配列した周辺画素とを有し、これら中心画素及
び周辺画素の各画素に対して付与する重みを、m1若し
くはm2として、中心画素から遠ざかる方向に、中心画
素から交互にm1及びm2を並べて成る(但し、m1及
びm2の値は各方向毎に定める。m1≧m2であるが、
全方向についてm1=m2となる場合を除く。)。
【0161】画素決定部46は、ドット集中型用の重み
マトリクスが有する中心画素及び周辺画素と同じ配列状
態で配列した中心の観測窓及び周辺の観測窓を有する放
射状マスクを備え、放射状マスクを、中心の観測窓から
走査点を覗くように設定して、当該マスクの各観測窓か
ら覗く画素が文字画素であるか否かを判定し、観測窓か
ら覗く画素が文字画素である場合に、前記ドット集中型
の重みマトリクスにおいて当該観測窓に相対応する位置
の画素に対して付与されている重みだけ重み付け文字画
素数Rを計数する。そして画素決定部46は、放射状マ
スクの観測窓から覗く全ての画素について重み付け文字
画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字画素数Rを所
定の閾値と比較し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値
以上となるときは走査点を文字画素と決定し、重み付け
文字画素数Rが所定の閾値未満となるときは走査点を背
景画素と決定する。
【0162】(画像格納部)画像格納部42は、ドット
集中型のディザ画像イメージを当該補正装置40外部か
ら入力し記憶する。その入力の仕方は問わないが、ここ
では画像記録媒体16に予め格納されているドット集中
型のディザ画像イメージを、読み出して画像格納部42
に格納する。このドット集中型のディザ画像イメージ
は、認識対象の文字等を含む文字媒体の多値画像イメー
ジを、組織ディザ法により2値化して得たものである。
文字媒体としては、文字、記号、図形等の認識対象と罫
線等の線画と写真等の中間調画像とが混在する文書或は
帳票を挙げることができる。
【0163】画像格納部42は画像変換領域のドット集
中型のディザ画像イメージを格納し、ここでは文字認識
を行なうべき領域を画像変換領域とするので2次元のイ
メージを格納する。
【0164】ドット集中型のディザマスクの例として、
渦巻マスクを図2(C)に示すと共に、渦巻マスクを用
いたドット集中型のディザ画像イメージの例として、
「亜」のゴシック体文字を印刷したものを図10(B)
に示す。
【0165】(フィルタ格納部)フィルタ格納部44
は、ドット集中型用の重みマトリクスを格納するもので
あって、ここでは、図15(A)に示すドット集中型用
の重みマトリクスを格納する。
【0166】図15(A)に示すドット集中型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a12とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを2とし、
中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画素a1 、a2
を配列して、これら周辺画素a1 、a2 に対して付与す
る重みを1、2とする。中心画素a0 の下方向に2画素
だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これら周辺画素a
3 、a4 に対して付与する重みを1、2とする。中心画
素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a5 、a 6 を配列
して、これら周辺画素a5 、a6 に対して付与する重み
を1、2とする。中心画素a0 の右方向に2画素だけ周
辺画素a7 、a8 を配列して、これら周辺画素a7 、a
8 に対して付与する重みを1、2とする。さらに中心画
素a0 の左上方向に1画素だけ周辺画素a9 を配列し
て、この周辺画素a9 に対して付与する重みを2とす
る。中心画素a0 の左下方向に2画素だけ周辺画素a10
を配列して、この周辺画素a10に対して付与する重みを
2とする。中心画素a0 の右上方向に1画素だけ周辺画
素a11を配列して、この周辺画素a11に対して付与する
重みを2とする。中心画素a0 の右下方向に1画素だけ
周辺画素a12を配列して、この周辺画素a12に対して付
与する重みを2とする。
【0167】このように図15(A)に示すドット集中
型の重みマトリクスの例では、中心画素a0 の周囲に、
放射状に、周辺画素a1 〜a12を配列し、これら中心画
素a0 及び周辺画素a1 〜a12の各画素に対して付与す
る重みを、m1=2若しくはm2=1とし、中心画素a
0 から交互にm1及びm2を並べて設定している。
【0168】(画素決定部)画素決定部46は、図15
(B)に示す放射状マスクを備える。図15(B)に示
す放射状マスクは、図15(A)に示すドット集中型用
の重みマトリクスが有する中心画素a0 及び周辺画素a
1 〜a12と同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び周
辺の観測窓を有する。中心の観測窓は中心画素a0 を覗
く1画素分の広さを有する窓である。また周辺の観測窓
はそれぞれ対応する周辺画素を覗く1画素分の広さを有
する窓であり、周辺の観測窓は周辺画素a1 〜a12と同
じ個数だけ設定される。そして中心及び周辺の観測窓は
中心画素a0 及び周辺画素a1 〜a12と相対応する位置
関係で配列されている。
【0169】画素決定部46は、画像変換領域のドット
集中型のディザ画像イメージをラスタ走査し、走査開始
点から走査終了点まで走査点を線順次に移動させてゆ
く。そして放射状マスクを走査点とともに移動させ、各
走査点毎に重み付け文字画素数Rを計数すると共に各走
査点毎に重み付け文字画素数Rと閾値THL4との比較
結果に応じて走査点を文字画素及び背景画素のいずれか
に決定する。
【0170】ここで現走査点を符号Aで表せば、例えば
図12中に点線で示すように、現走査点Aはドット集中
型用の重みマトリクスの中心画素a0 となるものであっ
て、放射状マスクの中心の観測窓から現走査点Aを覗く
ように、放射状マスクを設定して、現走査点Aにつき、
放射状マスクの観測窓から覗く画素につき重み付け文字
画素数Rを計数することとなる。
【0171】重み付け文字画素Rの計数に当っては、放
射状マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
否かを判定する。すなわち放射状マスクの各観測窓から
覗く画素であってドット集中型用の重みマトリクスの中
心画素a0 及び周辺画素a1〜a12に対応する画素がそ
れぞれ、文字画素であるか否かを判定する。この判定の
結果、観測窓から覗く画素が文字画素であった場合に、
ドット集中型用のマトリクスにおいて当該観測窓に対応
する位置の画素に対して付与されている重みだけ重み付
け文字画素数Rを計数する(重みを、重み付け文字画素
数Rに加算する)。重み付け文字画素数Rの初期値は、
現走査点Aにつき重み付け文字画素数Rの計数を開始す
る時点において、0である。
【0172】尚、現走査点Aにつき設定した放射状マス
クの観測窓のうち画像変換領域の外側に位置するものが
ある場合には、画像変換領域の外側に位置する観測窓か
ら覗く画素は背景画素であるものとする。
【0173】図12に示す例では、例えば図11(A)
のドット集中型用の重みマトリクスの周辺画素a1 に対
応する観測窓から覗く画素が黒画素であるので、ドット
集中型用の重みマトリクスの周辺画素a1 に付与されて
いる重み1だけ重み付け文字画素数Rを計数する。
【0174】さらに図12に示す例では、例えば図11
(A)のドット集中型用の重みマトリクスの周辺画素a
12に対応する観測窓から覗く画素が黒画素であるので、
ドット分散型用の重みマトリクスの周辺画素に付与され
ている重み2だけ重み付け文字画素数Rを計数する。
【0175】このようにして画素決定部46は、現走査
点Aにつき設定した放射状マスクの観測窓から覗く全て
の画素について重み付け文字画素数Rを計数し終えた
ら、現走査点Aにつき計数し終えた重み付け文字画素数
Rを所定の閾値THL4と比較する。例えば閾値THL
4=6である。
【0176】そして画素決定部46は、現走査Aにつき
計数を終了した重み付け文字画素数Rが閾値THL4以
上となるときは現走査点Aを文字画素と決定し、現走査
点Aにつき計数を終了した重み付け文字画素数Rが閾値
THL4未満となるときは現走査点Aを背景画素と決定
して、このようにして文字画素若しくは背景画素と決定
された現走査点Aのデータを後段の装置例えば補正画像
格納部へ出力する。
【0177】画素決定部46は、画像変換領域の走査開
始点から走査終了点までの各走査点毎に、走査点を文字
画素及び背景画素のいずれかに決定し、補正された画像
変換領域のドット集中型のディザ画像イメージは、この
ようにして文字画素及び背景画素のいずれかに決定され
た画素により構成される。
【0178】補正されたドット集中型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図16に示す。図16に示す補正されたイメージ
は、図15(A)に示すドット集中型の重みマトリクス
を用いて、図10(B)に示すドット集中型マスクここ
では渦巻マスクを用いて得たディザ画像イメージを補正
した場合のものである。
【0179】図10(B)及び図16の比較からも理解
できるように、この実施形態によれば、重み付け文字画
素数Rと閾値THL4との比較結果に応じて、走査点を
文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドッ
ト集中型のディザ画像イメージにおいて、細切れに分断
していた文字線を継ぎ合わせ、或は背景に散在していた
文字認識の妨げとなる点を減少させることができる。こ
れがためドット集中型のディザ画像イメージを、単純2
値化法による文字パタンの文字認識に用いる認識辞書で
精度良く認識できるように、補正できる。
【0180】図17はドット集中型用の重みマトリクス
の他の例を示す図である。図17(A)に示すドット集
中型用の重みマトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a
1 〜a16とを有する。中心画素a0 に対して付与する重
みを4とし、中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画
素a1 、a2 を配列して、これら周辺画素a1 、a2
対して付与する重みを3、4とする。中心画素a0 の下
方向に2画素だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これ
ら周辺画素a3 、a4 に対して付与する重みを3、4と
する。中心画素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a
5 、a6 を配列して、これら周辺画素a5 、a6 に対し
て付与する重みを3、4とする。中心画素a0 の右方向
に2画素だけ周辺画素a7 、a8 を配列して、これら周
辺画素a7、a8 に対して付与する重みを3、4とす
る。さらに中心画素a0 の左上方向に2画素だけ周辺画
素a9 、a13を配列して、これら周辺画素a9 、a13
対して付与する重みを2、4とする。中心画素a0 の左
下方向に2画素だけ周辺画素a10、a14を配列して、こ
れら周辺画素a10、a14に対して付与する重みを2、4
とする。中心画素a0 の右上方向に2画素だけ周辺画素
11、a15を配列して、これら周辺画素a11、a15に対
して付与する重みを2、4とする。中心画素a0の右下
方向に2画素だけ周辺画素a12、a16を配列して、これ
ら周辺画素a12、a16に対して付与する重みを2、4と
する。
【0181】図17(B)に示すドット集中型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a12とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを3とし、
中心画素a0 の上方向に2画素だけ周辺画素a1 、a2
を配列して、これら周辺画素a1 、a2 に対して付与す
る重みを2、3とする。中心画素a0 の下方向に2画素
だけ周辺画素a3 、a4 を配列して、これら周辺画素a
3 、a4 に対して付与する重みを2、3とする。中心画
素a0 の左方向に2画素だけ周辺画素a5 、a6 を配列
して、これら周辺画素a5 、a6 に対して付与する重み
を1、3とする。中心画素a0 の右方向に2画素だけ周
辺画素a7 、a8 を配列して、これら周辺画素a7 、a
8 に対して付与する重みを1、3とする。さらに中心画
素a0 の左上方向に1画素だけ周辺画素a9 を配列し
て、この周辺画素a9 に対して付与する重みを2とす
る。中心画素a0 の左下方向に1画素だけ周辺画素a10
を配列して、この周辺画素a10に対して付与する重みを
2とする。中心画素a0 の右上方向に1画素だけ周辺画
素a11を配列して、この周辺画素a11に対して付与する
重みを2とする。中心画素a0 の右下方向に1画素だけ
周辺画素a12を配列して、この周辺画素a12に対して付
与する重みを2とする。
【0182】図17(C)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a4 とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを3とし、
中心画素a0 の上方向に1画素だけ周辺画素a1 を配列
して、この周辺画素a1 に対して付与する重みを2とす
る。中心画素a0 の下方向に1画素だけ周辺画素a2
配列して、この周辺画素a2 に対して付与する重みを2
とする。中心画素a0の左方向に1画素だけ周辺画素a3
を配列して、この周辺画素a3 に対して付与する重み
を2とする。中心画素a0 の右方向に1画素だけ周辺画
素a4 を配列して、この周辺画素a4 に対して付与する
重みを2とする。
【0183】図17(D)に示すドット分散型用の重み
マトリクスは、中心画素a0 と周辺画素a1 〜a8 とを
有する。中心画素a0 に対して付与する重みを2とし、
中心画素a0 の上方向に1画素だけ周辺画素a1 を配列
して、この周辺画素a1 に対して付与する重みを1とす
る。中心画素a0 の下方向に1画素だけ周辺画素a2
配列して、この周辺画素a2 に対して付与する重みを1
とする。中心画素a0の左方向に1画素だけ周辺画素a3
を配列して、この周辺画素a3 に対して付与する重み
を1とする。中心画素a0 の右方向に1画素だけ周辺画
素a4 を配列して、この周辺画素a4 に対して付与する
重みを1とする。さらに中心画素a0 の左上方向に1画
素だけ周辺画素a5 を配列して、この周辺画素a5 に対
して付与する重みを2とする。中心画素a0 の左下方向
に1画素だけ周辺画素a6 を配列して、この周辺画素a
6 に対して付与する重みを2とする。中心画素a0 の右
上方向に1画素だけ周辺画素a7 を配列して、この周辺
画素a7 に対して付与する重みを2とする。中心画素a
0 の右下方向に1画素だけ周辺画素a8 を配列して、こ
の周辺画素a8 に対して付与する重みを2とする。
【0184】ドット集中型用の重みマトリクスにおい
て、好ましくは、中心画素の上方向、下方向、左方向、
右方向、左上方向、左下方向、右上方向及び右下方向の
8方向に、周辺画素を配列し、或は中心画素の上方向、
下方向、左方向及び右方向の4方向に、周辺画素を配列
し、或は中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び
右下方向の4方向に、周辺画素を配列するのが好まし
い。しかしながら、これらに限定されず、中心画素の上
下方向2方向のみ、或は中心画素の左右2方向のみに、
周辺画素を配列することもできる。
【0185】また各方向に配列する周辺画素の個数は、
中心画素の上下左右方向の各方向において等しくする、
或は中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び右下
方向の各方向において等しくするのが好ましい。この場
合、中心画素の上下左右方向における周辺画素の配列個
数と、中心画素の左上方向、左下方向、右上方向及び右
下方向における周辺画素の配列個数とは、どちらが多く
てもまた等しくても良い。
【0186】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0187】例えば上述した実施形態では、ドット集中
型マスクとして渦巻マスクを例として挙げたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、組織ディザ法により
2値画像イメージを作成する場合に用いるドット集中型
のディザマスクであれば、いかなるディザマスクでも構
わない。
【0188】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージを画像格納部4
2に格納するようにしたが、この発明はこれに限定され
るものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り装置
からのディザ画像イメージを画像格納部42に格納する
ようにしても良い。さらにディザ画像イメージは文字画
像でなくても良い。
【0189】<請求項9の発明>図18は請求項9の発
明の実施形態の構成を概略的に示す機能ブロック図であ
る。
【0190】この実施形態のディザ画像補正装置40
は、ドット分散型若しくはドット集中型のディザマスク
を用いて得たディザ画像イメージを格納する画像格納部
42と、ドット分散型用の重みマトリクスを格納する第
1のフィルタ格納部50と、ドット集中型用の重みマト
リクスを格納する第2のフィルタ格納部52と、画像格
納部42のディザ画像イメージを得るのに用いたディザ
マスクがドット分散型及びドット集中型のいずれである
かを判定するディザマスク判別部10と、ディザマスク
判別部10の判定結果に基づいてドット分散型用若しく
はドット集中型用の重みマトリクスのいずれかを選択す
るフィルタ選択部54と、画像変換領域のディザ画像イ
メージを走査し、ディザ画像イメージの各走査点毎に、
選択された重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数
Rを計数し該重み付け文字画素数Rと所定の閾値との比
較結果に応じて走査点を文字画素及び背景画素のいずれ
とするかを決定する画素決定部46とを備える。
【0191】ドット分散型用の重みマトリクスは、中心
画素とこの中心画素から複数の方向に任意の画素数だけ
放射状に配列した周辺画素とを有し、これら中心画素及
び周辺画素の各画素に対して付与する重みを、中心画素
から離れるにつれて次第に減少してゆくように設定して
成る(但し、重みの減少量は各方向毎に定める。全方向
について減少量を0とする場合を除き、減少量が0であ
る方向があっても良い。)。
【0192】ドット集中型用の重みマトリクスは、中心
画素と該中心画素から複数の方向に任意の画素数だけ放
射状に配列した周辺画素とを有し、これら中心画素及び
周辺画素の各画素に対して付与する重みを、m1若しく
はm2として、中心画素から遠ざかる方向に、中心画素
から交互にm1及びm2を並べて成る(但し、m1及び
m2の値は各方向毎に定める。m1≧m2であるが、全
方向についてm1=m2となる場合を除く。)。
【0193】画素決定部46は、前記ドット分散型或は
ドット集中型の重みマトリクスが有する中心画素及び周
辺画素と同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び周辺
の観測窓を有する放射状マスクを備え、放射状マスク
を、中心の観測窓から走査点を覗くように設定して、当
該マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか否
かを判定し、観測窓から覗く画素が文字画素である場合
に、選択された重みマトリクスにおいて当該観測窓に相
対応する位置の画素に対して付与されている重みだけ重
み付け文字画素数Rを計数する。そして画素決定部46
は、放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について
重み付け文字画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字
画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数R
が所定の閾値以上となるときは走査点を文字画素と決定
し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき
は走査点を背景画素と決定する。
【0194】(画像格納部)画像格納部42は、ドット
分散型若しくはドット集中型のディザ画像イメージを当
該補正装置40外部から入力し記憶する。その入力の仕
方は問わないが、ここでは画像記録媒体16に予め格納
されているドット分散型若しくはドット集中型のディザ
画像イメージを、読み出して画像格納部42に格納す
る。このディザ画像イメージは、認識対象を含む文字媒
体の多値画像イメージを、組織ディザ法により2値化し
て得たものである。文字媒体としては、文字、記号、図
形等の認識対象と罫線等の線画と写真等の中間調画像と
が混在する文書或は帳票を挙げることができる。
【0195】画像格納部42は画像変換領域のドット分
散型若しくはドット集中型のディザ画像イメージを格納
し、ここでは文字認識を行なうべき領域を画像変換領域
とするので2次元のイメージを格納する。
【0196】ドット分散型のディザマスクの例として、
Bayerマスクを図2(A)に示すと共に、ドット分
散型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシッ
ク体文字を印刷したものを図10(A)に示す。
【0197】またドット集中型のディザマスクの例とし
て、渦巻マスクを図2(C)に示すと共に、ドット集中
型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシック
体文字を印刷したものを図10(B)に示す。
【0198】(フィルタ格納部)第1のフィルタ格納部
50は、ドット分散型用の重みマトリクスを格納するも
のであって、ここでは、既に説明した図11(A)に示
すドット分散型用の重みマトリクスを格納する。
【0199】第2のフィルタ格納部52は、ドット集中
型用の重みマトリクスを格納するものであって、ここで
は、既に説明した図15(A)に示すドット集中型用の
重みマトリクスを格納する。
【0200】これらドット分散型用及びドット集中型用
の重みマトリクスについて、既に説明した点については
その詳細な説明を省略する。
【0201】(ディザマスク判別部)ディザマスク判別
部10は、画像格納部42から、評価領域のディザ画像
イメージを読み出し格納する。評価領域の設定に当って
は、画像格納部42のディザ画像イメージ上のいずれの
位置に評価領域を設定しても良いし、また評価領域の広
さ、形状をどのように設定しても良い。ディザマスクの
判別精度を向上するためには、文字画素が密集する領域
例えば文字線を含む領域を、評価領域とするのが好まし
い。
【0202】次にディザマスク判別部10は、評価領域
のディザ画像イメージを走査して、画像記憶部42のデ
ィザ画像イメージを得るのに用いたマスクがドット分散
型及びドット集中型のいずれであるかを判別する。
【0203】(フィルタ選択部)フィルタ選択部54は
ディザマスク判別部10の判別結果を入力すると、その
判別結果に応じて、ドット分散型用の重みマトリクスを
格納する第1のフィルタ格納部50もしくはドット集中
型用の重みマトリクスを格納する第2のフィルタ部52
を選択する。
【0204】ディザマスク判別部10の判別結果がドッ
ト分散型のマスクであるとの判別結果であった場合は、
フィルタ選択部54は第1のフィルタ格納部50を選択
し、選択したフィルタ格納部50を、画素決定部46と
接続する。
【0205】ディザマスク判別部10の判別結果がドッ
ト集中型のマスクであるとの判別結果であった場合は、
フィルタ選択部54は第2のフィルタ格納部52を選択
し、選択したフィルタ格納部52を、画素決定部46と
接続する。
【0206】(画素決定部)画素決定部46は、既に説
明した図11(B)に示すドット分散型用の放射状マス
ク及び図15(B)に示すドット分散型用の放射状マス
クを備える。これら放射状マスクについて既に説明した
点についてはその詳細な説明を省略する。ここではドッ
ト分散型用放射状マスクの各観測窓の配列状態とドット
集中型用の放射状マスクの各観測窓の配列状態とは、同
じであり、従ってドット分散型用重みマトリクスの各画
素の配列状態とドット集中型用重みマトリクスの各画素
の配列状態とは同じであるが、ドット分散型とドット集
中型とでこれら配列状態を異ならせても良い。配列状態
を異ならせる場合、画素決定部46は、ディザマスク判
別部10の判別結果に応じて、ドット分散型用もしくは
ドット集中型用の放射状マスクを選択し、選択した放射
状マスクを使用してディザ画像イメージを走査する。
【0207】画素決定部46は、図12にも示すよう
に、画像格納部42に格納されている画像変換領域のデ
ィザ画像イメージをラスタ走査し、走査開始点から走査
終了点まで走査点を線順次に移動させてゆく。そして放
射状マスクを走査点とともに移動させ、各走査点毎に重
み付け文字画素数Rを計数すると共に各走査点毎に重み
付け文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走
査点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定する。
【0208】ここで現走査点を符号Aで表せば、例えば
図12中に点線で示すように、放射状マスクの中心の観
測窓から現走査点Aを覗くように、放射状マスクを設定
して、現走査点Aにつき、選択された重みマトリクスを
用いて放射状マスクの観測窓から覗く画素につき重み付
け文字画素数Rを計数することとなる。放射状マスクの
各観測窓から覗く画素は、ここでは、中心画素a0 及び
周辺画素a1 〜a12に対応する画素である。
【0209】重み付け文字画素Rの計数に当っては、放
射状マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
否かを判定する。この判定の結果、観測窓から覗く画素
が文字画素であった場合に、選択された重みマトリクス
において当該観測窓から覗く画素に対応する位置の画素
に対して付与されている重みだけ重み付け文字画素数R
を計数する(重みを、重み付け文字画素数Rに加算す
る)。重み付け文字画素数Rの初期値は、現走査点Aに
つき重み付け文字画素数Rの計数を開始する時点におい
て、0である。
【0210】フィルタ選択部54により選択された重み
マトリクスがドット分散型のものであれば、ドット分散
型用の重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数Rを
計数し、選択された重みマトリクスがドット集中型のも
のであれば、ドット集中型用の重みマトリクスを用いて
重み付け文字画素数Rを計数することとなる。
【0211】尚、現走査点Aにつき設定した放射状マス
クの観測窓のうち画像変換領域の外側に位置するものが
ある場合には、画像変換領域の外側に位置する観測窓か
ら覗く画素は背景画素であるものとする。
【0212】選択された重みマトリクスがドット分散型
用のものであれば、図12に示す例では、例えば放射状
マスクの観測窓から覗く画素a1 が黒画素であるので、
図11(A)のドット分散型用の重みマトリクスにおい
て対応する画素a1 に対して付与されている重み2だけ
重み付け文字画素数Rを計数する。
【0213】さらに図12に示す例では、例えば放射状
マスクの観測窓から覗く画素a12が黒画素であるので、
図11(A)のドット分散型用の重みマトリクスにおい
て対応する画素a12に対して付与されている重み1だけ
重み付け文字画素数Rを計数する。
【0214】また選択された重みマトリクスがドット集
中型用のものであれば、図12に示す例では、例えば放
射状マスクの観測窓から覗く画素a1 が黒画素であるの
で、図15(A)のドット集中型用の重みマトリクスに
おいて対応する画素a1 に対して付与されている重み1
だけ重み付け文字画素数Rを計数する。
【0215】さらに図12に示す例では、例えば放射状
マスクの観測窓から覗く画素a12が黒画素であるので、
図15(A)のドット集中型用の重みマトリクスにおい
て対応する画素a12に対して付与されている重み2だけ
重み付け文字画素数Rを計数する。
【0216】このようにして画素決定部46は、選択さ
れた重みマトリクスを用いて、現走査点Aにつき設定し
た放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について重
み付け文字画素数Rを計数し、現走査点Aにつき計数し
終えた重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較する。
選択された重みマトリクスがドット分散型のものであれ
ば所定の閾値として閾値THL3を、また選択された重
みマトリクスがドット集中型のものであれば所定の閾値
として閾値THL4を用いる。例えば閾値THL3=T
HL4=6とする。尚、閾値THL3と閾値THL4と
を等しい値としても良いし、閾値THL3と閾値THL
4とを異なる値としても良い。
【0217】そして画素決定部46は、現走査Aにつき
計数を終了した重み付け文字画素数Rが所定の閾値以上
となるときは現走査点Aを文字画素と決定し、現走査点
Aにつき重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となる
ときは現走査点Aを背景画素と決定し、このようにして
文字画素若しくは背景画素と決定された現走査点Aのデ
ータを後段の装置例えば補正画像格納部へ出力する。
【0218】画素決定部46は、画像変換領域の走査開
始点から走査終了点までの各走査点毎に、走査点を文字
画素及び背景画素のいずれかに決定し、補正された画像
変換領域のディザ画像イメージは、このようにして選択
された重みマトリクスを用いて文字画素及び背景画素の
いずれかに決定された画素で構成される。
【0219】補正されたドット分散型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図13に示す。図13に示す補正されたイメージ
は、図11(A)に示すドット分散型の重みマトリクス
を用いて、図10(A)に示すドット分散型ディザマス
クここではBayerマスクを用いて得たディザ画像イ
メージを補正した場合のものである。
【0220】補正されたドット集中型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図16に示す。図16に示す補正されたイメージ
は、図15(A)に示すドット集中型の重みマトリクス
を用いて、図10(B)に示すドット集中型ディザマス
クここでは渦巻マスクを用いて得たディザ画像イメージ
を補正した場合のものである。
【0221】図10(A)及び図13の比較からも理解
できるように、この実施形態によれば、重み付け文字画
素数Rと閾値THL3との比較結果に応じて、走査点を
文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドッ
ト分散型のディザ画像イメージにおいて、文字線輪郭に
生じていた凹凸を減少させ、或は文字線に生じていた細
かい点状のスを減少させ、或は背景に散在していた文字
認識の妨げとなる点を減少させることができる。これが
ためドット分散型のディザ画像イメージを、単純2値化
法による文字パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度
良く認識できるように、補正できる。
【0222】また図10(B)及び図16の比較からも
理解できるように、この実施形態によれば、重み付け文
字画素数Rと閾値THL4との比較結果に応じて、走査
点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、
ドット集中型のディザ画像イメージにおいて、細切れに
分断していた文字線を継ぎ合わせて、或は背景に散在し
ていた文字認識の妨げとなる点を減少させることができ
る。これがためドット分散型のディザ画像イメージを、
単純2値化法による文字パタンの文字認識に用いる認識
辞書で精度良く認識できるように、補正できる。
【0223】このようにこの実施形態によれば、画像記
録媒体16にドット分散型及びドット集中型のいずれの
ディザ画像イメージが格納されているか予め判明してい
ない場合であっても、いずれの種別のディザ画像イメー
ジであるかを判定し、その判定結果に応じて選択した重
みマトリクスを用いてディザ画像イメージを補正するの
で、ドット分散型及びドット集中型のいずれのディザ画
像イメージであっても、単純2値化法に用いる認識辞書
で精度良く認識できるように、補正できる。
【0224】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0225】例えば上述した実施形態では、ドット分散
型マスクの例としてBayerマスクを、またドット集
中型マスクの例として渦巻マスクを挙げたが、本発明は
これに限定されるものではなく、組織ディザ法により2
値画像イメージを作成する場合に用いるドット分散型若
しくはドット集中型のディザマスクであれば、いかなる
ディザマスクでも構わない。
【0226】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージを画像格納部4
2に格納するようにしたが、この発明はこれに限定され
るものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り装置
からのディザ画像イメージを画像格納部42に格納する
ようにしても良い。
【0227】さらにディザマスクの判別法は問わない。
【0228】<請求項11の発明>図19は請求項11
の発明の実施形態の構成を概略的に示す機能ブロック図
である。
【0229】この実施形態の文字認識装置26は、ドッ
ト分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて
得たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部28
と、イメージ記憶部28のディザ画像イメージがドット
分散型及びドット集中型のいずれのディザマスクを用い
て得たものであるかを判定し、この判定結果に基づいて
イメージ記憶部28のディザ画像イメージを、文字認識
に用いる認識辞書が有する標準パタンと同種の2値イメ
ージここでは単純2値化法により得た画像イメージに近
似するように補正する画像補正部40と、画像補正部4
0が補正したディザ画像イメージを格納する補正画像格
納部58と、補正画像格納部58の補正したディザ画像
イメージから文字パタンを切り出す文字切出し部36
と、前記認識辞書ここでは単純2値化法により得た標準
パタンを有する認識辞書を用いて文字パタンを認識する
文字認識部38とを備える。
【0230】画像補正部40は請求項9の発明のディザ
画像補正装置出であって、ここでは既に説明した請求項
9の発明の実施形態のディザ画像補正装置を、画像補正
部40とするので、既に説明した点についてはその詳細
な説明を省略する。
【0231】(イメージ記憶部)イメージ記憶部28は
ドット分散型若しくはドット集中型のディザ画像イメー
ジを当該認識装置26外部から入力し記憶する。その入
力の仕方は問わないが、ここでは画像記録媒体16に予
め格納されているディザ画像イメージを、読み出してイ
メージ記憶部28に格納する。このディザ画像イメージ
は、認識対象を含む文字媒体の多値画像イメージを、組
織ディザ法により2値化して得たものである。ディザ画
像イメージの文字画素を黒画素及び背景画素を白画素と
する。文字媒体としては、文字、記号、図形等の認識対
象と罫線等の線画と写真等の中間調画像とが混在する文
書或は帳票を挙げることができる。
【0232】イメージ記憶部28は、少なくとも認識対
象が存在する領域のディザ画像イメージを格納するもの
であって、従って2次元のイメージを格納する。
【0233】(画像補正部)画像補正部40は、既に説
明した請求項9の実施形態のディザ画像補正装置であっ
て、図16にも示すように、画像格納部42、第一のフ
ィルタ格納部50、第2のフィルタ格納部52、ディザ
マスク判別部10、フィルタ選択部54及び画素決定部
46を備える。
【0234】画像格納部)画像格納部42は、ドット分
散型若しくはドット集中型のディザ画像イメージを当該
補正装置40外部から入力し記憶する。その入力の仕方
は問わないが、ここではイメージ記憶部28に予め格納
されているドット分散型若しくはドット集中型のディザ
画像イメージを、読み出して画像格納部42に格納す
る。このディザ画像イメージは、認識対象を含む文字媒
体の多値画像イメージを、組織ディザ法により2値化し
て得たものである。文字媒体としては、文字、記号、図
形等の認識対象と罫線等の線画と写真等の中間調画像と
が混在する文書或は帳票を挙げることができる。
【0235】画像格納部42は画像変換領域のドット分
散型若しくはドット集中型のディザ画像イメージを格納
し、ここでは文字認識を行なうべき領域を画像変換領域
とするので2次元のイメージを格納する。
【0236】ドット分散型のディザマスクの例として、
Bayerマスクを図2(A)に示すと共に、ドット分
散型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシッ
ク文字を印刷したものを図10(A)に示す。
【0237】またドット集中型のディザマスクの例とし
て、渦巻マスクを図2(C)に示すと共に、ドット集中
型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシック
文字を印刷したものを図10(B)に示す。
【0238】ディザマスク判別部)ディザマスク判別部
10は、画像格納部42から、少なくとも認識対象の文
字線が存在する評価領域のディザ画像イメージを読み出
し格納する。
【0239】次にディザマスク判別部10は、評価領域
のディザ画像イメージを走査して、画像格納部42のデ
ィザ画像イメージを得るのに用いたディザマスクがドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれのものであるかを判
別する。
【0240】フィルタ格納部)第1のフィルタ格納部5
0は、既に説明した図11(A)に示すドット分散型用
の重みマトリクスを格納する。
【0241】第2のフィルタ格納部52は、既に説明し
た図15(A)に示すドット集中型用の重みマトリクス
を格納する。
【0242】これらドット分散型用及びドット集中型用
の重みマトリクスについて既に説明した点については、
その詳細な説明を省略する。
【0243】フィルタ選択部)フィルタ選択部54は、
ディザマスク判別部10の判別結果がドット分散型のマ
スクであるとの判別結果であった場合は、第1のフィル
タ格納部50を選択し、選択したフィルタ格納部50
を、画素決定部46と接続する。
【0244】またフィルタ選択部54は、ディザマスク
判別部10の判別結果がドット集中型のマスクであると
の判別結果であった場合は、第2のフィルタ格納部52
を選択し、選択したフィルタ格納部52を、画素決定部
46と接続する。
【0245】画素決定部)画素決定部46は、既に説明
した図11(B)に示すドット分散型用の放射状マスク
及び図15(B)に示すドット分散型用の放射状マスク
を備える。これら放射状マスクについて既に説明した点
についてはその詳細な説明を省略する。ここではドット
分散型用放射状マスクの各観測窓の配列状態とドット集
中型用の放射状マスクの各観測窓の配列状態とは、同じ
であり、従ってドット分散型用重みマトリクスの各画素
の配列状態とドット集中型用重みマトリクスの各画素の
配列状態とは同じであるが、ドット分散型とドット集中
型とでこれら配列状態を異ならせても良い。配列状態を
異ならせる場合、画素決定部46は、ディザマスク判別
部10の判別結果に応じて、ドット分散型用もしくはド
ット集中型用の放射状マスクを選択し、選択した放射状
マスクを使用してディザ画像イメージを走査する。
【0246】画素決定部46は、図12にも示すよう
に、画像格納部42に格納されている画像変換領域のデ
ィザ画像イメージをラスタ走査し、走査開始点から走査
終了点まで走査点を線順次に移動させてゆく。そして放
射状マスクを走査点とともに移動させ、各走査点毎に重
み付け文字画素数Rを計数すると共に各走査点毎に重み
付け文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走
査点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定する。
【0247】ここで現走査点を符号Aで表せば、例えば
図12中に点線で示すように、放射状マスクの中心の観
測窓から現走査点Aを覗くように、放射状マスクを設定
して、現走査点Aにつき、選択された重みマトリクスを
用いて放射状マスクの観測窓から覗く画素につき重み付
け文字画素数Rを計数することとなる。
【0248】重み付け文字画素Rの計数に当っては、放
射状マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
否かを判定する。放射状マスクの各観測窓から覗く画素
は、ここでは、中心画素a0 及び周辺画素a1 〜a12
対応する画素である。この判定の結果、放射状マスクの
観測窓から覗く画素が文字画素であった場合に、選択さ
れた重みマトリクスにおいて当該観測窓から覗く画素に
対応する画素に対して付与されている重みだけ重み付け
文字画素数Rを計数する(重みを、重み付け文字画素数
Rに加算する)。重み付け文字画素数Rの初期値は、現
走査点Aにつき重み付け文字画素数Rの計数を開始する
時点において、0である。
【0249】フィルタ選択部54により選択された重み
マトリクスがドット分散型のものであれば、ドット分散
型の重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数Rを計
数し、選択された重みマトリクスがドット集中型のもの
であれば、ドット集中型の重みマトリクスを用いて重み
付け文字画素数Rを計数することとなる。
【0250】尚、現走査点Aにつき設定した放射状マス
クの観測窓のうち画像変換領域の外側に位置するものが
ある場合には、画像変換領域の外側に位置する観測窓か
ら覗く画素は背景画素であるものとする。
【0251】このようにして画素決定部46は、選択さ
れた重みマトリクスを用いて、現走査点Aにつき設定し
た放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について重
み付け文字画素数Rを計数し、現走査点Aにつき計数し
終えた重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較する。
選択された重みマトリクスがドット分散型のものであれ
ば所定の閾値として閾値THL3を、また選択された重
みマトリクスがドット集中型のものであれば所定の閾値
として閾値THL4を用いる。例えば閾値THL3=T
HL4=6とする。尚、閾値THL3と閾値THL4と
を等しい値としても良いし、閾値THL3と閾値THL
4とを異なる値としても良い。
【0252】そして画素決定部46は、現走査点Aにつ
き計数を終了した重み付け文字画素数Rが所定の閾値以
上となるときは現走査点Aを文字画素と決定し、現走査
点Aにつき計数を終了した重み付け文字画素数Rが所定
の閾値未満となるときは現走査点Aを背景画素と決定
し、このように文字画素もしくは背景画素と決定された
現走査点Aのデータを補正画像格納部58に格納する。
【0253】補正されたドット分散型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図13に示す。図13に示す補正されたイメージ
は、図11(A)に示すドット分散型の重みマトリクス
を用いて、図10(A)に示すドット分散型ディザマス
クここではBayerマスクを用いて得たディザ画像イ
メージを補正した場合のものである。
【0254】補正されたドット集中型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図16に示す。図16に示す補正されたイメージ
は、図15(A)に示すドット集中型の重みマトリクス
を用いて、図10(B)に示すドット集中型ディザマス
クここでは渦巻マスクを用いて得たディザ画像イメージ
を補正した場合のものである。
【0255】図10(A)及び図13の比較からも理解
できるように、この実施形態によれば、重み付け文字画
素数Rと閾値THL3との比較結果に応じて、走査点を
文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドッ
ト分散型のディザ画像イメージにおいて、文字線輪郭に
生じていた凹凸を減少させ、或は文字線に生じていた細
かい点状のスを減少させ、或は背景に散在していた文字
認識の妨げとなる点を減少させることができる。これが
ためドット分散型のディザ画像イメージを、単純2値化
法による文字パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度
良く認識できるように、補正できる。
【0256】また図10(B)及び図16の比較からも
理解できるように、この実施形態によれば、重み付け文
字画素数Rと閾値THL4との比較結果に応じて、走査
点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、
ドット集中型のディザ画像イメージにおいて、細切れに
分断していた文字線を継ぎ合わせ、或は背景に散在して
いた文字認識の妨げとなる点を減少させることができ
る。これがためドット集中型のディザ画像イメージを、
単純2値化法による文字パタンの文字認識に用いる認識
辞書で精度良く認識できるように、補正できる。
【0257】(文字切出し部)補正画像格納部58への
補正されたディザ画像イメージの格納が終了すると、文
字切出し部36は、補正画像記憶部58のディザ画像イ
メージから文字パタンを切り出し、切り出した文字パタ
ンを、一文字ずつ文字認識部38に入力する。ここで言
う文字は認識対象であって、一般的な意味での漢字、ひ
らがな等の文字のみならず、図形、記号そのほかの認識
対象を含む。
【0258】(文字認識部)文字認識部38は、文字切
出し部36から文字パタンを入力すると、この文字パタ
ンの特徴量を抽出する。然る後、文字認識部38は、文
字パタンの特徴量と、単純2値化法により得た標準パタ
ンの特徴量とを比較照合し、特徴量の類似度が最も高い
標準パタンに付与されているカテゴリ名例えば文字コー
ドを、認識結果として出力する。
【0259】この実施形態によれば、イメージ記憶部2
8にドット分散型及びドット集中型のディザ画像イメー
ジのいずれが格納されているか予め判明していない場合
であっても、いずれの種別のディザ画像イメージである
かを判定し、その判定結果に応じて選択した重みマトリ
クスを用いてディザ画像イメージを補正するので、ドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれのディザ画像イメー
ジであっても、単純2値化法に用いる認識辞書で精度良
く認識できるように、補正できる。従ってイメージ記憶
部28にドット分散型及びドット集中型のいずれのディ
ザ画像イメージが格納されているか予め判明していない
場合であっても、高い認識精度を得ることができる。
【0260】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0261】例えば上述した実施形態では、ドット分散
型マスクの例としてBayer型を、またドット集中型
マスクの例として渦巻マスクを挙げたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、組織ディザ法により2値画
像イメージを作成する場合に用いるドット分散型若しく
はドット集中型のディザマスクであれば、いかなるディ
ザマスクでも構わない。
【0262】またディザ画像イメージがドット分散型及
びドット集中型のいずれのものであるか判定するための
装置構成は、上述した実施形態で説明したものに限定さ
れず、その判定が行なえるのであればその装置構成は問
わない。
【0263】またドット分散型及びドット集中型のディ
ザ画像イメージを補正するための装置構成は、上述した
実施形態で説明したものに限定されず、単純2値化法に
より得た画像イメージに近似するように補正を行なえる
任意好適な装置構成とすることができる。
【0264】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージをイメージ記憶
部28に格納するようにしたが、この発明はこれに限定
されるものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り
装置からのディザ画像イメージをイメージ記憶部28に
格納するようにしても良い。
【0265】<請求項12の発明>図20は請求項12
の発明の実施形態の構成を概略的に示す機能ブロック図
である。
【0266】この実施形態の文字認識装置26は、ドッ
ト分散型若しくはドット集中型のディザマスクを用いて
得たディザ画像イメージを格納するイメージ記憶部28
と、イメージ記憶部28のディザ画像イメージから文字
パタンを切り出す文字切出し部36と、文字パタンがド
ット分散型及びドット集中型のいずれのディザマスクを
用いて得たものであるかを判定し、この判定結果に基づ
いて文字パタンを、文字認識に用いる認識辞書が有する
標準パタンと同種の2値イメージここでは単純2値化法
により得た画像イメージに近似するように補正する画像
補正部40と、前記認識辞書ここでは単純2値化法によ
り得た標準パタンを有する認識辞書を用いて文字パタン
を認識する文字認識部38とを備える。
【0267】画像補正部40は請求項9の発明のディザ
画像補正装置出であって、ここでは既に説明した請求項
9の発明の実施形態のディザ画像補正装置を、画像補正
部40とするので、既に説明した点についてはその詳細
な説明を省略する。
【0268】(イメージ記憶部)イメージ記憶部28は
ドット分散型若しくはドット集中型のディザ画像イメー
ジを当該認識装置26外部から入力し記憶する。その入
力の仕方は問わないが、ここでは画像記録媒体16に予
め格納されているディザ画像イメージを、読み出してイ
メージ記憶部28に格納する。このディザ画像イメージ
は、認識対象の文字等を含む文字媒体の多値画像イメー
ジを、組織ディザ法により2値化して得たものである。
ディザ画像イメージの文字画素を黒画素及び背景画素を
白画素とする。文字媒体としては、文字、記号、図形等
の認識対象と罫線等の線画と写真等の中間調画像とが混
在する文書或は帳票を挙げることができる。
【0269】イメージ記憶部28は、少なくとも認識対
象が存在する領域のディザ画像イメージを格納するもの
であって、従って2次元のイメージを格納する。
【0270】(文字切出し部)イメージ記憶部28へデ
ィザ画像イメージの格納が終了すると、文字切出し部3
6は、イメージ記憶部28のディザ画像イメージから文
字パタンを切り出し、切り出した文字パタンを、一文字
ずつ画像補正部40に入力する。ここで言う文字は認識
対象であって、一般的な意味での漢字、ひらがな等の文
字のみならず、図形、記号そのほかの認識対象を含む。
【0271】(画像補正部)画像補正部40は、既に説
明した請求項9の実施形態のディザ画像補正装置であっ
て、図16にも示すように、画像格納部42、第一のフ
ィルタ格納部50、第2のフィルタ格納部52、ディザ
マスク判別部10、フィルタ選択部54及び画素決定部
46を備える。
【0272】画像格納部)画像格納部42は、文字切出
し部36からの文字パタンを入力し記憶する。
【0273】画像格納部42は文字パタン全面にわたる
領域を画像変換領域として、画像変換領域のドット分散
型若しくはドット集中型のディザ画像イメージを格納す
るものである。
【0274】ドット分散型のディザマスクの例として、
Bayerマスクを図2(A)に示すと共に、ドット分
散型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシッ
ク文字を印刷したものを図10(A)に示す。
【0275】またドット集中型のディザマスクの例とし
て、渦巻マスクを図2(C)に示すと共に、ドット集中
型のディザ画像イメージの例として、「亜」のゴシック
体文字を印刷したものを図10(B)に示す。
【0276】ディザマスク判別部)ディザマスク判別部
10は、画像格納部42から、少なくとも認識対象の文
字線が存在する評価領域のディザ画像イメージを読み出
し格納する。
【0277】次にディザマスク判別部10は、評価領域
のディザ画像イメージを走査して、画像格納部42のデ
ィザ画像イメージを得るのに用いたディザマスクがドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれのものであるかを判
別する。
【0278】フィルタ格納部)第1のフィルタ格納部5
0は、既に説明した図11(A)に示すドット分散型用
の重みマトリクスを格納する。
【0279】第2のフィルタ格納部52は、既に説明し
た図14(A)に示すドット集中型用の重みマトリクス
を格納する。
【0280】これらドット分散型用及びドット集中型用
の重みマトリクスについて、既に説明した点はその詳細
な説明を省略する。
【0281】フィルタ選択部)フィルタ選択部54は、
ディザマスク判別部10の判別結果がドット分散型のマ
スクであるとの判別結果であった場合は、第1のフィル
タ格納部50を選択し、選択したフィルタ格納部50
を、画素決定部46と接続する。
【0282】またフィルタ選択部54は、ディザマスク
判別部10の判別結果がドット集中型のマスクであると
の判別結果であった場合は、第2のフィルタ格納部52
を選択し、選択したフィルタ格納部52を、画素決定部
46と接続する。
【0283】(画素決定部)画素決定部46は、既に説
明した図11(B)に示すドット分散型用の放射状マス
ク及び図15(B)に示すドット分散型用の放射状マス
クを備える。これら放射状マスクについて既に説明した
点についてはその詳細な説明を省略する。ここではドッ
ト分散型用放射状マスクの各観測窓の配列状態とドット
集中型用の放射状マスクの各観測窓の配列状態とは、同
じであり、従ってドット分散型用重みマトリクスの各画
素の配列状態とドット集中型用重みマトリクスの各画素
の配列状態とは同じであるが、ドット分散型とドット集
中型とでこれら配列状態を異ならせても良い。配列状態
を異ならせる場合、画素決定部46は、ディザマスク判
別部10の判別結果に応じて、ドット分散型用もしくは
ドット集中型用の放射状マスクを選択し、選択した放射
状マスクを使用してディザ画像イメージを走査する。
【0284】画素決定部46は、図12にも示すよう
に、画像格納部42に格納されている画像変換領域のデ
ィザ画像イメージをラスタ走査し、走査開始点から走査
終了点まで走査点を線順次に移動させてゆく。そして放
射状マスクを走査点とともに移動させ、各走査点毎に重
み付け文字画素数Rを計数すると共に各走査点毎に重み
付け文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走
査点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定する。
【0285】ここで現走査点を符号Aで表せば、例えば
図12中に点線で示すように、放射状マスクの中心の観
測窓から現走査点Aを覗くように、放射状マスクを設定
して、現走査点Aにつき、選択された重みマトリクスを
用いて放射状マスクの観測窓から覗く画素につき重み付
け文字画素数Rを計数することとなる。
【0286】重み付け文字画素Rの計数に当っては、放
射状マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
否かを判定する。放射状マスクの各観測窓から覗く画素
は、ここでは、中心画素a0 及び周辺画素a1 〜a12
対応する画素である。この判定の結果、放射状マスクの
観測窓から覗く画素が文字画素であった場合に、選択さ
れた重みマトリクスにおいて当該観測窓の画素に対応す
る画素に対して付与されている重みだけ重み付け文字画
素数Rを計数する(重みを、重み付け文字画素数Rに加
算する)。重み付け文字画素数Rの初期値は、現走査点
Aにつき重み付け文字画素数Rの計数を開始する時点に
おいて、0である。
【0287】フィルタ選択部54により選択された重み
マトリクスがドット分散型のものであれば、ドット分散
型の重みマトリクスを用いて重み付け文字画素数Rを計
数し、選択された重みマトリクスがドット集中型のもの
であれば、ドット集中型の重みマトリクスを用いて重み
付け文字画素数Rを計数することとなる。
【0288】尚、現走査点Aにつき設定した放射状マス
クの観測窓のうち画像変換領域の外側に位置するものが
ある場合には、画像変換領域の外側に位置する観測窓か
ら覗く画素は背景画素であるものとする。
【0289】このようにして画素決定部46は、選択さ
れた重みマトリクスを用いて、現走査点Aにつき設定し
た放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について重
み付け文字画素数Rを計数し、現走査点Aにつき計数し
終えた重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比較する。
選択された重みマトリクスがドット分散型のものであれ
ば所定の閾値として閾値THL3を、また選択された重
みマトリクスがドット集中型のものであれば所定の閾値
として閾値THL4を用いる。例えば閾値THL3=T
HL4=6とする。尚、閾値THL3と閾値THL4と
を等しい値としても良いし、閾値THL3と閾値THL
4とを異なる値としても良い。
【0290】そして画素決定部46は、現走査点Aにつ
き計数を終了した重み付け文字画素数Rが所定の閾値以
上となるときは現走査点Aを文字画素と決定し、現走査
点Aにつき計数を終了した重み付け文字画素数Rが所定
の閾値未満となるときは現走査点Aを背景画素と決定
し、このように文字画素若しくは背景画素と決定された
現走査点Aのデータを補正画像格納部58に格納する。
【0291】補正されたドット分散型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図13に示す。図13に示す補正されたイメージ
は、図11(A)に示すドット分散型の重みマトリクス
を用いて、図10(A)に示すドット分散型ディザマス
クここではBayerマスクを用いて得たディザ画像イ
メージを補正した場合のものである。
【0292】補正されたドット集中型のディザ画像イメ
ージの一例として、補正されたイメージを印刷したもの
を、図16に示す。図16に示す補正されたイメージ
は、図15(A)に示すドット集中型の重みマトリクス
を用いて、図10(B)に示すドット分散型ディザマス
クここでは渦巻マスクを用いて得たディザ画像イメージ
を補正した場合のものである。
【0293】図10(A)及び図13の比較からも理解
できるように、この実施形態によれば、重み付け文字画
素数Rと閾値THL3との比較結果に応じて、走査点を
文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、ドッ
ト分散型のディザ画像イメージにおいて、文字線輪郭に
生じていた凹凸を減少させ、或は文字線に生じていた細
かい点状のスを減少させ、或は背景に散在していた文字
認識の妨げとなる点を減少させることができる。これが
ためドット分散型のディザ画像イメージを、単純2値化
法による文字パタンの文字認識に用いる認識辞書で精度
良く認識できるように、補正できる。
【0294】また図10(B)及び図16の比較からも
理解できるように、この実施形態によれば、重み付け文
字画素数Rと閾値THL4との比較結果に応じて、走査
点を文字画素及び背景画素のいずれかに決定するので、
ドット集中型のディザ画像イメージにおいて、細切れに
分断していた文字線を継ぎ合わせ、或は背景に散在して
いた文字認識の妨げとなる点を減少させることができ
る。これがためドット集中型のディザ画像イメージを、
単純2値化法による文字パタンの文字認識に用いる認識
辞書で精度良く認識できるように、補正できる。
【0295】(文字認識部)文字認識部38は、画像補
正部40から補正された文字パタンを入力すると、この
補正された文字パタンの特徴量を抽出する。然る後、文
字認識部38は、文字パタンの特徴量と、単純2値化法
により得た標準パタンの特徴量とを比較照合し、特徴量
の類似度が最も高い標準パタンに付与されているカテゴ
リ名例えば文字コードを、認識結果として出力する。
【0296】この実施形態によれば、イメージ記憶部2
8にドット分散型及びドット集中型のディザ画像イメー
ジのいずれが格納されているか予め判明していない場合
であっても、いずれの種別のディザ画像イメージである
かを判定し、その判定結果に応じて選択した重みマトリ
クスを用いてディザ画像イメージを補正するので、ドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれのディザ画像イメー
ジであっても、単純2値化法に用いる認識辞書で精度良
く認識できるように、補正できる。従ってイメージ記憶
部28にドット分散型及びドット集中型のいずれのディ
ザ画像イメージが格納されているか予め判明していない
場合であっても、高い認識精度を得ることができる。
【0297】さらにこの実施形態によれば、イメージ記
憶部28に格納されているディザ画像イメージがドット
分散型及びドット集中型の双方が混在するイメージであ
っても、文字パタン1文字毎にドット分散型及びドット
集中型のいずれかを判定し文字パタン1文字毎にその判
定結果に基づいて文字パタンを補正するので、高い認識
精度を得ることができる。
【0298】さらにこの実施形態によれば、切出し後の
文字パタンについてのみ、ディザマスクの種別判別及び
画像補正を行なうので、処理時間を短縮できる。
【0299】この発明は上述した実施形態にのみ限定さ
れるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0300】例えば上述した実施形態では、ドット分散
型マスクの例としてBayerマスクを、またドット集
中型マスクの例として渦巻マスクを挙げたが、本発明は
これに限定されるものではなく、組織ディザ法により2
値画像イメージを作成する場合に用いるドット分散型若
しくはドット集中型のディザマスクであれば、いかなる
ディザマスクでも構わない。
【0301】またディザ画像イメージがドット分散型及
びドット集中型のいずれのものであるか判定するための
装置構成は、上述した実施形態で説明したものに限定さ
れず、その判定が行なえるのであればその装置構成は問
わない。
【0302】またドット分散型及びドット集中型のディ
ザ画像イメージを補正するための装置構成は、上述した
実施形態で説明したものに限定されず、単純2値化法に
より得た画像イメージに近似するように補正を行なえる
任意好適な装置構成とすることができる。
【0303】さらに上述した実施形態では、画像記録媒
体に記憶されているディザ画像イメージをイメージ記憶
部28に格納するようにしたが、この発明はこれに限定
されるものではなく、スキャナ、FAX等の画像読取り
装置からのディザ画像イメージをイメージ記憶部28に
格納するようにしても良い。
【0304】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、請
求項1の発明のディザマスク判別装置によれば、ディザ
画像イメージを走査して、文字画素のばらつきを推定す
るための評価値を求める。ドット分散型のディザ画像イ
メージにあっては文字画素のばらつきは大きくなり、ド
ット集中型のディザ画像イメージにあっては文字画素の
ばらつきは小さくなる。従って評価値に基づいて文字画
素のばらつきは大きいと推定できる場合には、当該評価
値を得たディザ画像イメージはドット分散型のディザマ
スクを用いて得たディザ画像イメージであると判定で
き、また評価値に基づいて文字画素のばらつきは小さい
と推定できる場合は、当該評価値を得たディザ画像イメ
ージはドット集中型のディザマスクを得たディザ画像イ
メージであると判定できる。
【0305】これがためこの判定結果を利用して、ディ
ザ画像イメージに対してその画質に応じた適切な画像処
理を行なうことができる。例えば、文字認識にあっては
ディザマスクの種別に応じてドット分散型用の辞書とド
ット集中型用の辞書とを使い分けたり、一般的に用いら
れる単純2値化画像イメージ用の辞書に適するようにデ
ィザ画像イメージを補正する場合においてドット分散型
用の補正マスクとドット集中型用の補正マスクとを使い
分けてディザ画像イメージを補正することができる。こ
のようにドット分散型とドット集中型とで辞書を使い分
け或は補正マスクを使い分けることにより、文字認識精
度の向上を図れる。
【0306】また請求項4の発明の文字認識装置によれ
ば、ドット分散型のディザマスクにより作成されたディ
ザ画像イメージの文字パタンについては、ドット分散型
のディザマスクにより作成された標準パタンの特徴量を
格納する第1の辞書部を用いて文字認識を行ない、ドッ
ト集中型のディザマスクにより作成されたディザ画像イ
メージの文字パタンについては、ドット集中型のディザ
マスクにより作成された標準パタンの特徴量を格納する
第2の辞書部を用いて文字認識を行なう。従って文字認
識を行なおうとするディザ画像イメージについて、ドッ
ト分散型及びドット集中型のいずれのディザマスクを用
いて作成したものか予め判明していなくても、ディザマ
スクの種別に応じて適切な辞書を選択して文字認識を行
なうことができるので、高い認識精度を得ることができ
る。
【0307】また請求項7の発明のディザ画像補正装置
によれば、ドット分散型のディザ画像イメージを補正す
る場合に、各走査点毎に、ドット分散型用の重みマトリ
クスを用いて重み付け文字画素数を求め、そして各走査
点毎に、計数し終えた重み付け文字画素数を閾値と比較
してその比較結果に応じて走査点を文字画素及び背景画
素のいずれかに決定する。
【0308】これがため、ドット分散型のディザ画像イ
メージにおいて、文字線輪郭に生じていた凹凸を減少さ
せ、或は文字線に生じていた細かい点状のスを減少さ
せ、或は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点を
減少させることができる。その結果、ドット分散型のデ
ィザ画像イメージを、単純2値化法による文字パタンの
文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識できるよう
に、補正できる。
【0309】また請求項8の発明のディザ画像補正装置
によれば、ドット集中型のディザ画像イメージを補正す
る場合に、各走査点毎に、ドット集中型用の重みマトリ
クスを用いて重み付け文字画素数を求め、そして各走査
点毎に、計数し終えた重み付け文字画素数を閾値と比較
してその比較結果に応じて走査点を文字画素及び背景画
素のいずれかに決定する。
【0310】これがため、ドット集中型のディザ画像イ
メージにおいて、細切れに分断していた文字線を継ぎ合
わせ、或は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点
を減少させることができる。その結果、ドット集中型の
ディザ画像イメージを、単純2値化法による文字パタン
の文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識できるよう
に、補正できる。
【0311】また請求項9の発明のディザ画像補正装置
によれば、ディザ画像イメージがドット分散型及びドッ
ト集中型のいずれのディザマスクを用いて得たものであ
るかを判定する。
【0312】ドット分散型のものであるとの判定結果を
得た場合にはドット分散型用の重みマトリクスを選択
し、各走査点毎に、選択した重みマトリクスを用いて重
み付け文字画素数を求め、そして各走査点毎に、計数し
終えた重み付け文字画素数を閾値と比較してその比較結
果に応じて走査点を文字画素及び背景画素のいずれかに
決定する。
【0313】これがため、ドット分散型のディザ画像イ
メージにおいて、文字線輪郭に生じていた凹凸を減少さ
せ、或は文字線に生じていた細かい点状のスを減少さ
せ、或は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点を
減少させることができる。その結果、ドット分散型のデ
ィザ画像イメージを、単純2値化法による文字パタンの
文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識できるよう
に、補正できる。
【0314】またドット集中型のものであるとの判定結
果を得た場合にはドット集中型用の重みマトリクスを選
択し、各走査点毎に、選択した重みマトリクスを用いて
重み付け文字画素数を求め、そして各走査点毎に、計数
し終えた重み付け文字画素数を閾値と比較してその比較
結果に応じて走査点を文字画素及び背景画素のいずれか
に決定する。
【0315】これがため、ドット集中型のディザ画像イ
メージにおいて、細切れに分断していた文字線を継ぎ合
わせ、或は背景に散在していた文字認識の妨げとなる点
を減少させることができる。その結果、ドット集中型の
ディザ画像イメージを、単純2値化法による文字パタン
の文字認識に用いる認識辞書で精度良く認識できるよう
に、補正できる。
【0316】従ってドット分散型及びドット集中型のい
ずれのディザマスクを用いて得たディザ画像イメージか
予め判明していない場合であっても、いずれの種別のデ
ィザ画像イメージであるかを判定し、その判定結果に応
じて選択した重みマトリクスを用いてディザ画像イメー
ジを補正するので、ドット分散型及びドット集中型のい
ずれのディザ画像イメージであっても、単純2値化法に
用いる認識辞書で精度良く認識できるように、補正でき
る。
【0317】また請求項11の発明の文字認識装置によ
れば、ドット分散型及びドット集中型のいずれのディザ
マスクを用いて得たディザ画像イメージか予め判明して
いない場合であっても、いずれの種別のディザ画像イメ
ージであるかを判定し、その判定結果に応じてディザ画
像イメージを、文字認識で用いる認識辞書が有する標準
パタンと同種の2値イメージに近似するように補正す
る。これがためドット分散型及びドット集中型のいずれ
か予め判明していない場合であっても、高い認識精度を
得ることができる。
【0318】また請求項12の発明の文字認識装置によ
れば、ドット分散型及びドット集中型のいずれのディザ
マスクを用いて得たディザ画像イメージか予め判明して
いない場合であっても、いずれの種別のディザ画像イメ
ージであるかを判定し、その判定結果に応じてディザ画
像イメージを、文字認識で用いる認識辞書が有する標準
パタンと同種の2値イメージに近似するように補正す
る。これがためドット分散型及びドット集中型のいずれ
か予め判明していない場合であっても、高い認識精度を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディザマスク判別装置の実施形態の構成を概略
的に示す機能ブロック図である。
【図2】(A)〜(C)はディザマスクの閾値マトリク
スの例を示す図である。
【図3】(A)〜(C)はディザ画像イメージの例を示
す図である。
【図4】白黒変化点、黒白変換点の和H及び文字画素数
A1の計数の説明に供する図である。
【図5】ディザマスク判別装置の実施形態の構成を概略
的に示す機能ブロック図である。
【図6】m×nマスクの一例を示す図である。
【図7】文字認識装置の実施形態の構成を概略的に示す
機能ブロック図である。
【図8】文字認識装置の実施形態の構成を概略的に示す
機能ブロック図である。
【図9】ディザ画像補正装置の実施形態の構成を概略的
に示す機能ブロック図である。
【図10】(A)及び(B)はディザ画像イメージの例
を示す図である。
【図11】(A)及び(B)はドット分散型用の重みマ
トリクス及び放射状マスクの説明に供する図である。
【図12】ディザ画像イメージを補正する場合における
イメージの走査及び放射状マスクの設定の説明に供する
図である。
【図13】補正されたドット分散型のディザ画像イメー
ジの例を示す図である。
【図14】(A)〜(D)はドット分散型用の重みマト
リクスの他の例を示す図である。
【図15】(A)及び(B)はドット集中型用の重みマ
トリクス及び放射状マスクの説明に供する図である。
【図16】補正されたドット集中型のディザ画像イメー
ジの例を示す図である。
【図17】(A)〜(D)はドット集中型用の重みマト
リクスの他の例を示す図である。
【図18】ディザ画像補正装置の実施形態の構成を概略
的に示す機能ブロック図である。
【図19】文字認識装置の実施形態の構成を概略的に示
す機能ブロック図である。
【図20】文字認識装置の実施形態の構成を概略的に示
す機能ブロック図である。
【符号の説明】
10:ディザマスク判別装置もしくはディザマスク判別
部 12:画像格納部 14:画像判別部 18:変化点検出部 20:評価値算出部 22:基準値格納部 24:m×nマスク処理部 26:文字認識装置 28:イメージ記憶部 30:第1の辞書部 32:第2の辞書部 34:辞書選択部 36:文字切出し部 38:文字認識部 40:ディザ画像補正装置もしくは画像補正部 42:画像格納部 44:フィルタ格納部 46:画素決定部 50:第1のフィルタ格納部 52:第2のフィルタ格納部 54:フィルタ選択部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドット分散型若しくはドット集中型のデ
    ィザマスクを用いて得たディザ画像イメージを格納する
    画像格納部と、 前記ディザ画像イメージを走査して、文字画素のばらつ
    きを推定するための評価値を求め、当該ディザ画像イメ
    ージを得るのに用いたディザマスクがドット分散型及び
    ドット集中型のいずれであるかを、前記評価値に基づい
    て判定する画像判別部とを備えて成ることを特徴とする
    ディザマスク判別装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディザマスク判別装置に
    おいて、 画像判別部は、ディザ画像イメージの走査点を線順次に
    移動させ、走査点が文字画素から背景画素に変化した回
    数及び走査点が背景画素から文字画素に変化した回数の
    和Hと走査点が文字画素となる回数A1とを計数し、評
    価値=(H・N1)/A1(但しN1はN1>0成る任
    意の整数)を求め、該評価値が所定の閾値を越えるとき
    ディザ画像イメージを得るのに用いたマスクはドット分
    散型のものであると判定し、該評価値が所定の閾値以下
    となるときディザ画像イメージを得るのに用いたマスク
    はドット集中型のものであると判定することを特徴とす
    るディザマスク判別装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のディザマスク判別装置に
    おいて、 画像判別部は、ディザ画像イメージの走査点を線順次に
    移動させ、走査点を含むm×nの観測窓内の全ての画素
    が文字画素となる回数Qと走査点が文字画素となる回数
    A2とを計数し、評価値=(Q・N2)/A2(但しN
    2はN2>0なる任意の整数)を求め、該評価値が所定
    の閾値以下となるときディザ画像メージを得るのに用い
    たマスクはドット分散型のものであると判定し、該評価
    値が所定の閾値を越えるときディザ画像イメージを得る
    のに用いたマスクはドット集中型のものであると判定す
    ることを特徴とするディザマスク判別装置。
  4. 【請求項4】 ドット分散型若しくはドット集中型のデ
    ィザマスクを用いて得たディザ画像イメージを格納する
    イメージ記憶部と、 ドット分散型用の認識辞書を格納する第1の辞書部と、 ドット集中型用の認識辞書を格納する第2の辞書部と、 前記イメージ記憶部のディザ画像イメージを得るのに用
    いたディザマスクがドット分散型及びドット集中型のい
    ずれであるかを判定するディザマスク判別部と、 前記ディザマスク判別部の判定結果に基づいてドット分
    散型若しくはドット集中型用の認識辞書を選択する辞書
    選択部と、 前記イメージ記憶部のディザ画像イメージから文字パタ
    ンを切り出す文字切出し部と、 前記辞書選択部により選択された認識辞書を用いて前記
    文字パタンを認識する文字認識部とを備えて成ることを
    特徴とする文字認識装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の文字認識装置において、 ディザマスク判別部を、請求項2又は3記載のディザマ
    スク判別装置として成ることを特徴とする文字認識装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の文字認識装置においてデ
    ィザマスク判別部は、文字単位に、ディザマスクがドッ
    ト分散型及びドット集中型のいずれであるかを判定する
    ことを特徴とする文字認識装置。
  7. 【請求項7】 ドット分散型のディザマスクを用いて得
    たディザ画像イメージを格納する画像格納部と、 ドット分散型用の重みマトリクスを格納するフィルタ格
    納部と、 画像変換領域のディザ画像イメージを走査し、該ディザ
    画像イメージの各走査点毎に、前記ドット分散型用の重
    みマトリクスを用いて重み付け文字画素数Rを計数し該
    重み付け文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じ
    て走査点を文字画素及び背景画素のいずれとするかを決
    定する画素決定部とを備えて成るディザ画像補正装置で
    あって、 ドット分散型用の重みマトリクスは、中心画素と該中心
    画素から複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列し
    た周辺画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各
    画素に対して付与する重みを、中心画素から離れるにつ
    れて次第に減少してゆくように設定して成り(但し、重
    みの減少量は各方向毎に定める。全方向について減少量
    を0とする場合を除き、減少量が0である方向があって
    も良い。)、 画素決定部は、ドット分散型用の重みマトリクスが有す
    る中心画素及び周辺画素と同じ配列状態で配列した中心
    の観測窓及び周辺の観測窓を有する放射状マスクを備
    え、放射状マスクを、中心の観測窓から走査点を覗くよ
    うに設定して、当該マスクの各観測窓から覗く画素が文
    字画素であるか否かを判定し、観測窓から覗く画素が文
    字画素である場合に、前記ドット分散型の重みマトリク
    スにおいて当該観測窓に相対応する位置の画素に対して
    付与されている重みだけ重み付け文字画素数Rを計数
    し、放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について
    重み付け文字画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字
    画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数R
    が所定の閾値以上となるときは走査点を文字画素と決定
    し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき
    は走査点を背景画素と決定することを特徴とするディザ
    画像補正装置。
  8. 【請求項8】 ドット集中型のディザマスクを用いて得
    たディザ画像イメージを格納する画像格納部と、 ドット集中型用の重みマトリクスを格納するフィルタ格
    納部と、 画像変換領域のディザ画像イメージを走査し、該ディザ
    画像イメージの各走査点毎に、前記ドット集中型用の重
    みマトリクスを用いて重み付け文字画素数Rを計数し該
    重み付け文字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じ
    て走査点を文字画素及び背景画素のいずれとするかを決
    定する画素決定部とを備えて成るディザ画像補正装置で
    あって、 ドット集中型用の重みマトリクスは、中心画素と該中心
    画素から複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列し
    た周辺画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各
    画素に対して付与する重みを、m1若しくはm2とし
    て、中心画素から遠ざかる方向に、中心画素から交互に
    m1及びm2を並べて成り(但し、m1及びm2の値は
    各方向毎に定める。m1≧m2であるが、全方向につい
    てm1=m2となる場合を除く。)、 画素決定部は、ドット集中型用の重みマトリクスが有す
    る中心画素及び周辺画素と同じ配列状態で配列した中心
    の観測窓及び周辺の観測窓を有する放射状マスクを備
    え、放射状マスクを、中心の観測窓から走査点を覗くよ
    うに設定して、当該マスクの各観測窓から覗く画素が文
    字画素であるか否かを判定し、観測窓から覗く画素が文
    字画素である場合に、前記ドット集中型の重みマトリク
    スにおいて当該観測窓に相対応する位置の画素に対して
    付与されている重みだけ重み付け文字画素数Rを計数
    し、放射状マスクの観測窓から覗く全ての画素について
    重み付け文字画素数Rを計数し終えたら、重み付け文字
    画素数Rを所定の閾値と比較し、重み付け文字画素数R
    が所定の閾値以上となるときは走査点を文字画素と決定
    し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値未満となるとき
    は走査点を背景画素と決定することを特徴とするディザ
    画像補正装置。
  9. 【請求項9】 ドット分散型若しくはドット集中型のデ
    ィザマスクを用いて得たディザ画像イメージを格納する
    画像格納部と、 ドット分散型用の重みマトリクスを格納する第1のフィ
    ルタ格納部と、 ドット集中型用の重みマトリクスを格納する第2のフィ
    ルタ格納部と、 前記画像格納部のディザ画像イメージを得るのに用いた
    ディザマスクがドット分散型及びドット集中型のいずれ
    であるかを判定するディザマスク判別部と、 前記ディザマスク判別部の判定結果に基づいてドット分
    散型用若しくはドット集中型用の重みマトリクスのいず
    れかを選択するフィルタ選択部と、 画像変換領域のディザ画像イメージを走査し、該ディザ
    画像イメージの各走査点毎に、選択された重みマトリク
    スを用いて重み付け文字画素数Rを計数し該重み付け文
    字画素数Rと所定の閾値との比較結果に応じて走査点を
    文字画素及び背景画素のいずれとするかを決定する画素
    決定部とを備えて成るディザ画像補正装置であって、 ドット分散型用の重みマトリクスは、中心画素と該中心
    画素から複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列し
    た周辺画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各
    画素に対して付与する重みを、中心画素から離れるにつ
    れて次第に減少してゆくように設定して成り(但し、重
    みの減少量は各方向毎に定める。全方向について減少量
    を0とする場合を除き、減少量が0である方向があって
    も良い。)、 ドット集中型用の重みマトリクスは、中心画素と該中心
    画素から複数の方向に任意の画素数だけ放射状に配列し
    た周辺画素とを有し、これら中心画素及び周辺画素の各
    画素に対して付与する重みを、m1若しくはm2とし
    て、中心画素から遠ざかる方向に、中心画素から交互に
    m1及びm2を並べて成り(但し、m1及びm2の値は
    各方向毎に定める。m1≧m2であるが、全方向につい
    てm1=m2となる場合を除く。)、 画素決定部は、前記重みマトリクスが有する中心画素及
    び周辺画素と同じ配列状態で配列した中心の観測窓及び
    周辺の観測窓を有する放射状マスクを備え、放射状マス
    クを、中心の観測窓から走査点を覗くように設定して、
    当該マスクの各観測窓から覗く画素が文字画素であるか
    否かを判定し、観測窓から覗く画素が文字画素である場
    合に、選択された重みマトリクスにおいて当該観測窓に
    相対応する位置の画素に対して付与されている重みだけ
    重み付け文字画素数Rを計数し、放射状マスクの観測窓
    から覗く全ての画素について重み付け文字画素数Rを計
    数し終えたら、重み付け文字画素数Rを所定の閾値と比
    較し、重み付け文字画素数Rが所定の閾値以上となると
    きは走査点を文字画素と決定し、重み付け文字画素数R
    が所定の閾値未満となるときは走査点を背景画素と決定
    することを特徴とするディザ画像補正装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のディザ画像補正装置に
    おいて、 ディザマスク判別部を、請求項2又は3記載のディザマ
    スク判別装置として成ることを特徴とするディザ画像補
    正装置。
  11. 【請求項11】 ドット分散型若しくはドット集中型の
    ディザマスクを用いて得たディザ画像イメージを格納す
    るイメージ記憶部と、 前記イメージ記憶部のディザ画像イメージがドット分散
    型及びドット集中型のいずれのディザマスクを用いて得
    たものであるかを判定し、該判定結果に基づいて前記イ
    メージ記憶部のディザ画像イメージを、文字認識に用い
    る認識辞書が有する標準パターンと同種の2値イメージ
    に近似するように補正する画像補正部と、 画像補正部が補正したディザ画像イメージを格納する補
    正画像格納部と、 該補正画像格納部の補正したディザ画像イメージから文
    字パタンを切り出す文字切出し部と、 前記認識辞書を用いて文字パタンを認識する文字認識部
    とを備えて成ることを特徴とする文字認識装置。
  12. 【請求項12】 ドット分散型若しくはドット集中型の
    ディザマスクを用いて得たディザ画像イメージを格納す
    るイメージ記憶部と、 前記イメージ記憶部のディザ画像イメージから文字パタ
    ンを切り出す文字切出し部と、 前記文字パタンがドット分散型及びドット集中型のいず
    れのディザマスクを用いて得たものであるかを判定し、
    該判定結果に基づいて文字パタンを、文字認識に用いる
    認識辞書が有する標準パタンと同種の2値イメージに近
    似するように補正する画像補正部と、 前記認識辞書を用いて文字パタンを認識する文字認識部
    とを備えて成ることを特徴とする文字認識装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の文字認識装
    置において、 画像補正部を、請求項9記載のディザ画像補正装置とし
    て成ることを特徴とする文字認識装置。
JP8030964A 1996-02-19 1996-02-19 ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置 Withdrawn JPH09223230A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8030964A JPH09223230A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8030964A JPH09223230A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09223230A true JPH09223230A (ja) 1997-08-26

Family

ID=12318366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8030964A Withdrawn JPH09223230A (ja) 1996-02-19 1996-02-19 ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09223230A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326971A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 文字認識装置およびその文字認識方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326971A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 文字認識装置およびその文字認識方法
JP4706187B2 (ja) * 2004-05-12 2011-06-22 パナソニック株式会社 文字認識装置およびその文字認識方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3883696B2 (ja) 多数の写真をスキャンしかつ検出するとともに人工エッジを除去するための方法
US5179599A (en) Dynamic thresholding system for documents using structural information of the documents
US7376267B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program and storage medium therefor
US6160913A (en) Method and apparatus for digital halftone dots detection and removal in business documents
US6377711B1 (en) Methods and systems for detecting the edges of objects in raster images using diagonal edge detection
JPH07131641A (ja) 画像処理装置
JPH07220091A (ja) 画像処理装置及び方法
JPH0750752A (ja) 画像密度変換方法及び装置
EP1879375A2 (en) Halftoning method and apparatus
JPH11341286A (ja) エイリアスが除去された画素を含む画像の処理方法
US6493470B1 (en) Image processing method and apparatus for detecting the tilt amount of input image data
EP2782065B1 (en) Image-processing device removing encircling lines for identifying sub-regions of image
JP3965983B2 (ja) 画像処理方法およびその装置
US7151859B2 (en) Method and system for correcting direction or orientation of document image
JP4140519B2 (ja) 画像処理装置、プログラムおよび記録媒体
US5778105A (en) Method of and apparatus for removing artifacts from a reproduction
JPH11298716A (ja) 画像処理装置
JP2784278B2 (ja) 画像変倍処理装置
JPH09223230A (ja) ディザマスク判別装置、ディザ画像補正装置、及び、文字認識装置
JP2000022943A (ja) 画像領域判別装置および方法ならびに画像領域判別プログラムを記録した記録媒体
JP3669081B2 (ja) 画像処理装置
US6741751B1 (en) Logic based tagging for hyperacuity rendering of an input image with a 5×5 context
JPH08149298A (ja) カラー網点領域判定装置
EP0369596B1 (en) Discriminating regions of an image
JPH07182503A (ja) 画像処理方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030506