JPH09221754A - 土木構造物の解析方法および装置 - Google Patents

土木構造物の解析方法および装置

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JPH09221754A
JPH09221754A JP5677496A JP5677496A JPH09221754A JP H09221754 A JPH09221754 A JP H09221754A JP 5677496 A JP5677496 A JP 5677496A JP 5677496 A JP5677496 A JP 5677496A JP H09221754 A JPH09221754 A JP H09221754A
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JP5677496A
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Noriyuki Kobayashi
範之 小林
Etsuro Saito
悦郎 斉藤
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撓み性構造物を含む地盤の破壊を解析する。 【解決手段】 第1の解析手段4は地盤を構成する複数
の第1の要素と、撓み性構造物を構成する複数の第2の
要素の中の地盤に接する第3の要素との挙動を個別要素
法により解析し、演算手段6は、第1の解析手段4の解
析結果にもとづいて第3の要素に接する第1の要素が第
3の要素に及ぼす接触力を算出する。接触力分配手段8
は演算手段6が求めた接触力を第3の要素の各節点に分
配し、第2の解析手段10は接触力分配手段8が各節点
に分配した接触力を用いて、第2の要素に有限要素法を
適用し、第2の要素の変位を求める。処理繰り返し手段
12は第2の解析手段10が求めた変位が生じた第2の
要素のもとで、すなわち弾性体構造物の変位変形による
新たな境界条件のもとで第1の解析手段4、演算手段
6、接触力分配手段8、第2の解析手段10に処理を繰
り返させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤と撓み性構造
物とを含む土木構造物を解析する方法および装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば地盤を掘削する場合、地盤の崩壊
を防止するため、鋼材などから成る山留め壁が構築さ
れ、また、対向する山留め壁の間には切梁が渡されて、
土圧に抗するかたちで山留め壁が補強される。そして、
このような山留め架構を適切に構築する場合には、安全
を確保するため、必要に応じて種々の手法により山留め
架構の解析が行われる。有限要素法(以下、FEMとも
記す)はそのような手法の1つであり、FEMによっ
て、図7にその一例を示すように、山留め架構102を
含む地盤104を複数の要素(点線)に分割して解析を
行い、各要素がどのように変形するか(実線)、従って
例えば山留め壁106がどのように変形するかを調べた
り、山留め壁の曲げモーメントや、山留め壁に作用する
土圧の分布を求めることができる。しかし、有限要素法
では、隣接する要素間にズレが生じるような場合は扱う
ことができず、そのため、例えば地盤に破壊が生じるよ
うな場合を解析することはできない。
【0003】個別要素法(以下、DEMとも記す)はこ
のような破壊現象の解明に有効な手法であり、斜面安定
や支持力問題など実際面への応用例が多数示されてい
る。DEMにより例えば土木構造物の挙動を解析する場
合には、対象は離散化された要素の集合体で表され、各
要素は剛体であり、力の伝達は各要素の接点においての
み行われるという仮定のもとで、各要素ごとに以下に示
す運動方程式[数1]を立て、時刻歴解析により各要素
の挙動が解析される。
【0004】
【数1】mu”+ ηu’+ Ku = F ただし、mは各要素の質量、ηは粘性係数、Kはバネ定
数であり、uは各要素の変位、u’は速度、u”は加速
度、Fは各要素に作用する力である。また、解析領域の
境界部の各要素は固定されているものとして解析が行わ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、土木構造物
が上述した山留め架構である場合、山留め壁は一般に鋼
材などの弾性体によって形成されるので、このような土
木構造物は、山留め壁という撓み性を有する構造物を含
むことになる。しかし、上述したようにDEMでは各要
素は剛体でなければならず、従って撓み性構造物である
山留め壁に関してはDEMを適用することはできない。
すなわち、土木構造物が撓み性構造物を含んでいる場合
には、土木構造物全体をDEMにより解析することは不
可能である。
【0006】そこで本発明の目的は、個別要素法に有限
要素法を組み合せることによって、土木構造物が地盤と
撓み性構造物とから成り、かつ地盤の破壊が発生する場
合でも、土木構造物の挙動を解析できるようにした土木
構造物の解析方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、地盤と撓み性構造物とから成る土木構造物の
挙動を解析する方法であって、前記地盤を構成する複数
の第1の要素と、前記撓み性構造物を構成する複数の第
2の要素の中の前記地盤に接する第3の要素との挙動を
個別要素法により解析する第1の解析ステップと、前記
第1の解析ステップの解析結果にもとづいて、前記第3
の要素に接する前記第1の要素が前記第3の要素に及ぼ
す接触力を算出する演算ステップと、前記演算ステップ
で求めた前記接触力を前記第3の要素の各節点に分配す
る接触力分配ステップと、前記接触力分配ステップで各
節点に分配した前記接触力を用いて、前記第2の要素に
有限要素法を適用し、前記第2の要素の変位を求める第
2の解析ステップと、前記第2の解析ステップで求めた
前記変位が生じた前記第2の要素のもとで、前記第1の
解析ステップと、前記演算ステップと、前記接触力分配
ステップと、前記第2の解析ステップとを繰り返す処理
繰り返しステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】本発明はまた、前記処理繰り返しステップ
では、前記第2の解析ステップで求めた前記第2の要素
の変位が所定の水準以下となるまで、前記第1の解析ス
テップ、前記演算ステップ、前記接触力分配ステップ、
ならびに前記第2の解析ステップを繰り返すことを特徴
とする。本発明はまた、前記地盤が前記撓み性構造物に
及ぼす土圧を求める土圧算出ステップをさらに含むこと
を特徴とする。
【0009】また、本発明は上記目的を達成するため、
地盤と撓み性構造物とから成る土木構造物の挙動を解析
する装置であって、前記地盤を構成する複数の第1の要
素と、前記撓み性構造物を構成する複数の第2の要素の
中の前記地盤に接する第3の要素との挙動を個別要素法
により解析する第1の解析手段と、前記第1の解析手段
の解析結果にもとづいて、前記第3の要素に接する前記
第1の要素が前記第3の要素に及ぼす接触力を算出する
演算手段と、前記演算手段が求めた前記接触力を前記第
3の要素の各節点に分配する接触力分配手段と、前記接
触力分配手段が各節点に分配した前記接触力を用いて、
前記第2の要素に有限要素法を適用し、前記第2の要素
の変位を求める第2の解析手段と、前記第2の解析手段
が求めた前記変位が生じた前記第2の要素のもとで、前
記第1の解析手段、前記演算手段、前記接触力分配手
段、ならびに前記第2の解析手段に処理を繰り返させる
処理繰り返し手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】本発明はまた、前記処理繰り返し手段が、
前記第2の解析手段が求めた前記第2の要素の変位が所
定の水準以下となるまで、前記第1の解析手段、前記演
算手段、前記接触力分配手段、ならびに前記第2の解析
手段に処理を繰り返させることを特徴とする。本発明は
また、前記地盤が前記撓み性構造物に及ぼす土圧を求め
る土圧算出手段をさらに含むことを特徴とする。
【0011】本発明はまた、前記撓み性構造物が山留め
壁であることを特徴とする。本発明はまた、前記第1の
要素が円形であり、前記第2の要素は矩形であることを
特徴とする。
【0012】本発明による土木構造物の解析方法では、
まず第1の解析ステップで、地盤を構成する複数の第1
の要素と、撓み性構造物を構成する複数の第2の要素の
中の地盤に接する第3の要素との挙動を、第3の要素を
境界要素として、個別要素法により解析し、演算ステッ
プでは、第1の解析ステップの解析結果にもとづいて、
第3の要素に接する第1の要素が第3の要素に及ぼす接
触力を算出する。そして、接触力分配ステップにおい
て、演算ステップで求めた接触力を第3の要素の各節点
に分配した後、第2の解析ステップで、接触力分配ステ
ップで各節点に分配した接触力を用いて、第3の要素を
含む第2の要素に有限要素法を適用し、第2の要素の変
位を求める。処理繰り返しステップでは、この第2の解
析ステップで求めた変位が生じた第2の要素のもとで、
すなわち、撓み性構造物の変位変形による新たな境界条
件のもとで、第1の解析ステップと、演算ステップと、
接触力分配ステップと、第2の解析ステップとを繰り返
す。
【0013】また、本発明による土木構造物の解析装置
では、まず第1の解析手段は、地盤を構成する複数の第
1の要素と、撓み性構造物を構成する複数の第2の要素
の中の地盤に接する第3の要素との挙動を、第3の要素
を境界要素として、個別要素法により解析し、演算手段
は、第1の解析手段の解析結果にもとづいて、第3の要
素に接する第1の要素が第3の要素に及ぼす接触力を算
出する。そして、接触力分配手段は、演算手段が求めた
接触力を第3の要素の各節点に分配し、その後、第2の
解析手段は、接触力分配手段が各節点に分配した接触力
を用いて、第3の要素を含む第2の要素に有限要素法を
適用し、第2の要素の変位を求める。処理繰り返し手段
は、この第2の解析手段が求めた変位が生じた第2の要
素のもとで、すなわち、撓み性構造物の変位変形による
新たな境界条件のもとで、第1の解析手段、演算手段、
接触力分配手段、ならびに第2の解析手段に処理を繰り
返させる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について図面
を参照して説明する。図1は本発明による土木構造物の
解析装置の一例を示すブロック図である。この土木構造
物の解析装置2は本発明の土木構造物の解析方法にもと
づいて地盤と撓み性構造物とを含む土木構造物の挙動を
解析するものであり、以下、図1を参照して本発明の土
木構造物の解析方法および土木構造物の解析装置の一例
について説明する。
【0015】図1に示すように、この土木構造物の解析
装置2は、第1の解析手段4、演算手段6、接触力分配
手段8、第2の解析手段10、処理繰り返し手段12、
ならびに変位算出手段14の各部により構成され、各部
は具体的にはコンピュータにより構成されている。
【0016】そして、第1の解析手段4は、地盤を構成
する複数の第1の要素と、撓み性構造物を構成する複数
の第2の要素の中の地盤に接する第3の要素との挙動を
個別要素法により解析し、演算手段6は、第1の解析手
段4の解析結果にもとづいて、第3の要素に接する第1
の要素が第3の要素に及ぼす接触力を算出する。また、
接触力分配手段8は、演算手段6が求めた接触力を第3
の要素の各節点に分配し、第2の解析手段10は、接触
力分配手段8が各節点に分配した接触力を用いて、第2
の要素に有限要素法を適用し、第2の要素の変位を求め
る。そして、処理繰り返し手段12は、第2の解析手段
10が求めた変位が生じた第2の要素のもとで、すなわ
ち、撓み性構造物の変位変形による新たな境界条件のも
とで、第1の解析手段4、演算手段6、接触力分配手段
8、ならびに第2の解析手段10に処理を繰り返させ
る。
【0017】次に、このように構成された土木構造物の
解析装置2の動作について、山留め壁の変形および地盤
の崩壊を解析する場合を例に、図2のフローチャートお
よび図3の断面図などを参照して説明する。図3は解析
対象の土木構造物を示しており、DEMによる解析を行
うため、地盤16は多数の離散化された円形要素18
(本発明に係わる第1の要素)により表されている。こ
の地盤16の掘削部20の一方の壁部には、一例として
鋼材から成る山留め壁22が鉛直に配設されている。こ
の山留め壁22は、FEMによる解析を行うための複数
の矩形要素24(本発明に係わる第2の要素)に分割さ
れている。
【0018】地盤16に係わる材料定数は、本実施例で
は[表1]に示すようなものであるとする。
【0019】
【表1】
【0020】また、山留め壁22に関しては、本実施例
では、弾性係数は2.×106(tf/m2 )、ポアソ
ン比は0.3であるとする。そして、DEMによる地盤
16の解析領域は本実施例では、図3に示すように、地
表30からの深さが6m、幅が10mの矩形領域とす
る。
【0021】このような条件のもとで、第1の解析手段
4はまず、地盤16を構成する円形要素18と、山留め
壁22を構成する矩形要素24の中の地盤16に接する
矩形要素26との挙動をDEMにより解析する(ステッ
プS1)。このDEMによる解析においては、上述した
ように、各円形要素18は剛体であり、力の伝達は各円
形要素18の接点においてのみ行われ、また、解析領域
の境界部の各要素、例えば円形要素28などは固定され
ているという仮定のもとで、各円形要素18ごとに[数
1]の運動方程式を立て、時刻歴解析により各円形要素
18の挙動が解析される。なお、このDEMによる解析
の段階では、矩形要素26も解析領域の境界部の要素と
なっており、従って、円形要素28などと共に固定され
ているものとされる。
【0022】その後、演算手段6は、第1の解析手段4
の解析結果にもとづいて、矩形要素26に接する円形要
素18が矩形要素26に及ぼす接触力を算出する(ステ
ップS2)。図4の(A)は、1つの矩形要素26と、
その矩形要素26に接する1つの円形要素18との間の
力学的な関係を示す図であり、Δfが、円形要素18に
より矩形要素26に及ぼされる接触力である。演算手段
6はこの接触力Δf(Δfn、Δfs)を具体的には次
式により求める。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、Kはバネ定数、Δuは円形要素1
8と矩形要素26の相対変位、Δtは時間増分をそれぞ
れ表し、下付き添え字nは法線方向N、sは接線方向S
の成分であることを表している(図4の(C)参照)。
【0025】次に、接触力分配手段8は、演算手段6が
求めた接触力Δfn、Δfsを、図3の(B)に示すよ
うに、矩形要素26の各節点26A、26Bに分配する
(ステップS3)。接触力分配手段8はこの分配後の接
触力Δfx、Δfyを具体的には次式により求める。
【0026】
【数3】
【0027】ここで、θは矩形要素26の鉛直線に対す
る傾斜角を示し、下付き添え字xは水平方向、yは垂直
方向の成分であることをそれぞれ表している(図4の
(C)参照)。なお、この段階では山留め壁22は鉛直
のままであるから、θは零である。
【0028】その後、第2の解析手段10は、接触力分
配手段8が各節点に分配した接触力Δfx、Δfyを用
いて、山留め壁22を構成する矩形要素24の全体にF
EMを適用し、矩形要素24の変位を求める(ステップ
S4)。すなわち、分配後の接触力Δfx、Δfyは、
各節点26A、26Bに対するFEM接点荷重となるの
で次の剛性方程式が成立し、第2の解析手段10はこの
方程式より山留め壁22の変位{Δufem}を、各矩
形要素24ごとに求める。
【0029】
【数4】
【0030】なお、[K]は山留め壁22の材質により
決まる剛性マトリクスである。その結果、図4の
(A)、(B)に示した矩形要素26は図4の(C)に
示すように変位する。第2の解析手段10は求めた変位
を第1の解析手段4にフィードバックし、また変位算出
手段14に供給する。
【0031】そして、処理繰り返し手段12は、第2の
解析手段10が求めた変位が生じた山留め壁22のもと
で、第1の解析手段4と、演算手段6と、接触力分配手
段8と、第2の解析手段10とに上記処理を繰り返させ
る(ステップS5)。従って、第1の解析手段4は、例
えば2回目の処理では、山留め壁22が変形し、各矩形
要素26が変位しているという新たな境界条件のもと
で、DEMを実施することになる。そのため、接触力Δ
fn、Δfsおよび分配後の接触力Δfx、Δfyは、
最初の場合とは異なった値となり、各矩形要素26の変
位{Δufem}も変化する。処理繰り返し手段12
は、この新たな各矩形要素26の変位のもとで、さらに
上記処理を各部に繰り返させる。そして、本実施例で
は、処理繰り返し手段12は、各矩形要素26の変位が
ほぼ零となったとき、解析結果は収束したとして、処理
を停止させる。
【0032】変位算出手段14は、第2の解析手段10
から各処理のサイクルごとに供給された矩形要素24の
変位を積算することにより、各矩形要素24ごとの総変
位量を算出する。このようにして得られた各矩形要素2
4ごとの総変位量、および第1の解析手段4による解析
結果により、山留め壁22およびその周辺の地盤16を
図示すると、図5に示すようなものとなる。図5から分
るように、山留め壁22の上部は点線で示すように掘削
部20側に湾曲し、また、太線で示した円形要素18は
変位しており、その箇所で地盤16の破壊が発生してい
る。
【0033】なお、図5は山留め壁22の下端部が固定
されているとして解析を行った場合を示しているが、山
留め壁22の上端部が固定されているとして同様の解析
を行うと、結果は図6に示すようなものとなる。この場
合には、山留め壁22の下部が点線で示すように掘削部
20側に湾曲し、また、太線で示した円形要素18の箇
所で地盤16の破壊が発生している。
【0034】このように、本発明では、解析対象の土木
構造物が地盤16と撓み性構造物とにより構成され、か
つ地盤16において破壊が発生する場合でも、上述のよ
うにFEMを組み合せてDEMを行うことにより、土木
構造物の力学的な挙動を解析することが可能となる。
【0035】なお、上記実施例では、矩形要素24の変
位、従って山留め壁22の変形を求めたが、山留め壁2
2の材料定数は上述のように既知であるから、山留め壁
22各部の変位量と上記材料定数とによって山留め壁2
2各部に加わる土圧を算出する土圧算出手段を設けるこ
とにより、山留め壁22各部に加わる土圧をも求める構
成とすることも容易である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明による土木構
造物の解析方法では、まず第1の解析ステップで、地盤
を構成する複数の第1の要素と、撓み性構造物を構成す
る複数の第2の要素の中の地盤に接する第3の要素との
挙動を、第3の要素を境界要素として、個別要素法によ
り解析し、演算ステップでは、第1の解析ステップの解
析結果にもとづいて、第3の要素に接する第1の要素が
第3の要素に及ぼす接触力を算出する。そして、接触力
分配ステップにおいて、演算ステップで求めた接触力を
第3の要素の各節点に分配した後、第2の解析ステップ
で、接触力分配ステップで各節点に分配した接触力を用
いて、第3の要素を含む第2の要素に有限要素法を適用
し、第2の要素の変位を求める。処理繰り返しステップ
では、この第2の解析ステップで求めた変位が生じた第
2の要素のもとで、すなわち、撓み性構造物の変位変形
による新たな境界条件のもとで、第1の解析ステップ
と、演算ステップと、接触力分配ステップと、第2の解
析ステップとを繰り返す。
【0037】また、本発明による土木構造物の解析装置
では、まず第1の解析手段は、地盤を構成する複数の第
1の要素と、撓み性構造物を構成する複数の第2の要素
の中の地盤に接する第3の要素との挙動を、第3の要素
を境界要素として、個別要素法により解析し、演算手段
は、第1の解析手段の解析結果にもとづいて、第3の要
素に接する第1の要素が第3の要素に及ぼす接触力を算
出する。そして、接触力分配手段は、演算手段が求めた
接触力を第3の要素の各節点に分配し、その後、第2の
解析手段は、接触力分配手段が各節点に分配した接触力
を用いて、第3の要素を含む第2の要素に有限要素法を
適用し、第2の要素の変位を求める。処理繰り返し手段
は、この第2の解析手段が求めた変位が生じた第2の要
素のもとで、すなわち、撓み性構造物の変位変形による
新たな境界条件のもとで、第1の解析手段、演算手段、
接触力分配手段、ならびに第2の解析手段に処理を繰り
返させる。
【0038】従って、本発明により、解析対象の土木構
造物が地盤と撓み性構造物とにより構成され、かつ地盤
において破壊が発生する場合でも、上記土木構造物の力
学的な挙動を解析することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土木構造物の解析装置の一例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1の土木構造物の解析装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図3】図1の土木構造物の解析装置により解析を行う
地盤掘削部を示す断面図である。
【図4】(A)は山留め壁の矩形要素と、その矩形要素
に接する地盤の円形要素との間の力学的な関係を示す説
明図、(B)は接触力の分配を示す説明図、(C)は矩
形要素の変形を示す説明図である。
【図5】図1の土木構造物の解析装置による解析結果を
示す断面図である。
【図6】図1の土木構造物の解析装置による他の解析結
果を示断面図である。
【図7】有限要素法による解析を説明するための地盤掘
削部の断面図である。
【符号の説明】
2 土木構造物の解析装置 4 第1の解析手段 6 演算手段 8 接触力分配手段 10 第2の解析手段 12 処理繰り返し手段 14 変位算出手段 16 地盤 18、28 円形要素 20 掘削部 22 山留め壁 24、26 矩形要素 30 地表

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤と撓み性構造物とから成る土木構造
    物の挙動を解析する方法であって、 前記地盤を構成する複数の第1の要素と、前記撓み性構
    造物を構成する複数の第2の要素の中の前記地盤に接す
    る第3の要素との挙動を個別要素法により解析する第1
    の解析ステップと、 前記第1の解析ステップの解析結果にもとづいて、前記
    第3の要素に接する前記第1の要素が前記第3の要素に
    及ぼす接触力を算出する演算ステップと、 前記演算ステップで求めた前記接触力を前記第3の要素
    の各節点に分配する接触力分配ステップと、 前記接触力分配ステップで各節点に分配した前記接触力
    を用いて、前記第2の要素に有限要素法を適用し、前記
    第2の要素の変位を求める第2の解析ステップと、 前記第2の解析ステップで求めた前記変位が生じた前記
    第2の要素のもとで、前記第1の解析ステップと、前記
    演算ステップと、前記接触力分配ステップと、前記第2
    の解析ステップとを繰り返す処理繰り返しステップと、 を含むことを特徴とする土木構造物の解析方法。
  2. 【請求項2】 前記処理繰り返しステップでは、前記第
    2の解析ステップで求めた前記第2の要素の変位が所定
    の水準以下となるまで、前記第1の解析ステップ、前記
    演算ステップ、前記接触力分配ステップ、ならびに前記
    第2の解析ステップを繰り返す請求項1記載の土木構造
    物の解析方法。
  3. 【請求項3】 前記地盤が前記撓み性構造物に及ぼす土
    圧を求める土圧算出ステップをさらに含む請求項1記載
    の土木構造物の解析方法。
  4. 【請求項4】 地盤と撓み性構造物とから成る土木構造
    物の挙動を解析する装置であって、 前記地盤を構成する複数の第1の要素と、前記撓み性構
    造物を構成する複数の第2の要素の中の前記地盤に接す
    る第3の要素との挙動を個別要素法により解析する第1
    の解析手段と、 前記第1の解析手段の解析結果にもとづいて、前記第3
    の要素に接する前記第1の要素が前記第3の要素に及ぼ
    す接触力を算出する演算手段と、 前記演算手段が求めた前記接触力を前記第3の要素の各
    節点に分配する接触力分配手段と、 前記接触力分配手段が各節点に分配した前記接触力を用
    いて、前記第2の要素に有限要素法を適用し、前記第2
    の要素の変位を求める第2の解析手段と、 前記第2の解析手段が求めた前記変位が生じた前記第2
    の要素のもとで、前記第1の解析手段、前記演算手段、
    前記接触力分配手段、ならびに前記第2の解析手段に処
    理を繰り返させる処理繰り返し手段と、 を含むことを特徴とする土木構造物の解析方法。
  5. 【請求項5】 前記処理繰り返し手段は、前記第2の解
    析手段が求めた前記第2の要素の変位が所定の水準以下
    となるまで、前記第1の解析手段、前記演算手段、前記
    接触力分配手段、ならびに前記第2の解析手段に処理を
    繰り返させる請求項4記載の土木構造物の解析方法。
  6. 【請求項6】 前記地盤が前記撓み性構造物に及ぼす土
    圧を求める土圧算出手段をさらに含む請求項4記載の土
    木構造物の解析方法。
  7. 【請求項7】 前記撓み性構造物は山留め壁である請求
    項1記載の土木構造物の解析方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の要素は円形であり、前記第2
    の要素は矩形である請求項1記載の土木構造物の解析方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102535475A (zh) * 2010-12-17 2012-07-04 上海市电力公司 复杂条件下深基坑工程结构受力与变形分析方法
KR101645169B1 (ko) * 2015-03-27 2016-08-09 삼성물산 주식회사 유연체적법을 이용한 지반-구조물의 동적 상호작용 해석 방법

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