JPH09220553A - 塗料粕の処理方法および装置 - Google Patents
塗料粕の処理方法および装置Info
- Publication number
- JPH09220553A JPH09220553A JP8054044A JP5404496A JPH09220553A JP H09220553 A JPH09220553 A JP H09220553A JP 8054044 A JP8054044 A JP 8054044A JP 5404496 A JP5404496 A JP 5404496A JP H09220553 A JPH09220553 A JP H09220553A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- condensing
- exhaust gas
- condenser
- pulverizing
- boiler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 設備コストやスペース的な負担を抑える中
で、塗料粕処理過程で発生する有害成分を効率良く除去
する。 【解決手段】 水および溶剤を含む塗料粕aを脱水装置
1で一次的に脱水した後、粉砕乾燥装置2に送り、この
中でボイラ3からのスチームbと内蔵する回転刃とによ
り乾燥粉砕して粉体dとして排出し、この時発生する蒸
気は工業用水を冷却剤とするコンデンサ6に導いて冷却
凝縮させて、溶剤、ホルマリン等の有害成分を含む液体
gを液体回収槽7に回収し、一方、コンデンサ6からの
排ガスhは、ブロワ12により凝縮タンク11に所定の
圧力で押込んで加圧凝縮させ、有害成分を液体jを前記
液体回収槽7に回収すると共に、未凝縮のガスkを前記
ボイラ3へ供給して燃焼する。
で、塗料粕処理過程で発生する有害成分を効率良く除去
する。 【解決手段】 水および溶剤を含む塗料粕aを脱水装置
1で一次的に脱水した後、粉砕乾燥装置2に送り、この
中でボイラ3からのスチームbと内蔵する回転刃とによ
り乾燥粉砕して粉体dとして排出し、この時発生する蒸
気は工業用水を冷却剤とするコンデンサ6に導いて冷却
凝縮させて、溶剤、ホルマリン等の有害成分を含む液体
gを液体回収槽7に回収し、一方、コンデンサ6からの
排ガスhは、ブロワ12により凝縮タンク11に所定の
圧力で押込んで加圧凝縮させ、有害成分を液体jを前記
液体回収槽7に回収すると共に、未凝縮のガスkを前記
ボイラ3へ供給して燃焼する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料粕の処理方法
および装置に関する。
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の製造工場では、一般に塗
装工程で発生する大量の塗料ミストを水で洗い流して泥
状または餅状の塗料粕として回収し、この塗料粕をさら
に粉末化して無害の粉体とする処理を行っている。図2
は、そのような塗料粕の処理工程を示したもので、前記
泥状または餅状の塗料粕aは、脱水装置1において一次
的に脱水処理された後、粉砕乾燥装置2に送られる。粉
砕乾燥装置2は、例えば高速の回転刃を内蔵し、その内
部はボイラ3から供給される蒸気(スチーム)bにより
間接加熱されている。塗料粕aはこの粉砕乾燥装置2内
で、ブロワ4によりヒータ5を通して供給された加熱空
気cと混合しながら加熱乾燥され、さらに前記回転刃に
より粉砕されて、粉体dとなって系外へ排出される。
装工程で発生する大量の塗料ミストを水で洗い流して泥
状または餅状の塗料粕として回収し、この塗料粕をさら
に粉末化して無害の粉体とする処理を行っている。図2
は、そのような塗料粕の処理工程を示したもので、前記
泥状または餅状の塗料粕aは、脱水装置1において一次
的に脱水処理された後、粉砕乾燥装置2に送られる。粉
砕乾燥装置2は、例えば高速の回転刃を内蔵し、その内
部はボイラ3から供給される蒸気(スチーム)bにより
間接加熱されている。塗料粕aはこの粉砕乾燥装置2内
で、ブロワ4によりヒータ5を通して供給された加熱空
気cと混合しながら加熱乾燥され、さらに前記回転刃に
より粉砕されて、粉体dとなって系外へ排出される。
【0003】上記塗料粕は、水の他に溶剤を含んでお
り、その上、粉末化処理に際してホルマリンを発生し、
このため、粉砕乾燥機2内では、前記した溶剤およびホ
ルマリンを含む液体が蒸発して蒸気となる。この蒸気e
は、例えば工業用水fを冷却剤とするコンデンサ6内に
導かれ、そこで冷却されて凝縮液化し、溶剤、ホルマリ
ン等の有害成分を含む液体gが液体回収槽7へと回収さ
れる。一方、このコンデンサ6内で液化しなかったガス
は、排ガスhとしてブロワ8の吸引力でコンデンサ6の
外に取出され、系外へと排出される。なお、同様の処理
方法が特開昭53−61627号公報、特開平2−31
897号公報等に記載されている。
り、その上、粉末化処理に際してホルマリンを発生し、
このため、粉砕乾燥機2内では、前記した溶剤およびホ
ルマリンを含む液体が蒸発して蒸気となる。この蒸気e
は、例えば工業用水fを冷却剤とするコンデンサ6内に
導かれ、そこで冷却されて凝縮液化し、溶剤、ホルマリ
ン等の有害成分を含む液体gが液体回収槽7へと回収さ
れる。一方、このコンデンサ6内で液化しなかったガス
は、排ガスhとしてブロワ8の吸引力でコンデンサ6の
外に取出され、系外へと排出される。なお、同様の処理
方法が特開昭53−61627号公報、特開平2−31
897号公報等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の塗料粕の処理方法によれば、コンデンサ6での凝縮
効率(回収率)は50〜80%程度となっており、この
コンデンサ6からの排ガスh中には、場合によっては数
千ppmオーダーの溶剤成分またはホルマリンガス(ホ
ルムアルデヒド)が残存する。このため、従来は、コン
デンサ6からの排ガスhをそのまま大気に放出せず、焼
却してから放出するようにしており、焼却設備にかかる
コスト的、スペース的な負担が大きいという問題があっ
た。
来の塗料粕の処理方法によれば、コンデンサ6での凝縮
効率(回収率)は50〜80%程度となっており、この
コンデンサ6からの排ガスh中には、場合によっては数
千ppmオーダーの溶剤成分またはホルマリンガス(ホ
ルムアルデヒド)が残存する。このため、従来は、コン
デンサ6からの排ガスhをそのまま大気に放出せず、焼
却してから放出するようにしており、焼却設備にかかる
コスト的、スペース的な負担が大きいという問題があっ
た。
【0005】なお、コンデンサ6を大型にすることによ
り回収率を高めることもできるが、この場合は、例えば
回収率を90%にしようとすると、総括伝熱係数を現状
の200〜300から20〜30程度にする必要があ
り、コンデンサの規模が著しく大きくなって、焼却設備
の省略によるメリットが相殺され、根本的な解決には至
らない。
り回収率を高めることもできるが、この場合は、例えば
回収率を90%にしようとすると、総括伝熱係数を現状
の200〜300から20〜30程度にする必要があ
り、コンデンサの規模が著しく大きくなって、焼却設備
の省略によるメリットが相殺され、根本的な解決には至
らない。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その課題とするところは、設備コストやス
ペース的な負担を最小限に抑える中で、排ガス中の有害
成分を効率良く除去することにある。
れたもので、その課題とするところは、設備コストやス
ペース的な負担を最小限に抑える中で、排ガス中の有害
成分を効率良く除去することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明にかゝる塗料粕の処理方法は、水および溶剤
を含む塗料粕を加熱乾燥して粉砕する粉砕乾燥工程と、
前記粉砕乾燥工程で発生した蒸気を冷却凝縮して有害成
分を除去する第1の凝縮工程と、前記第1の凝縮工程か
らの排ガスを加圧凝縮して有害成分をさらに除去する第
2の凝縮工程とを含むようにしたことを特徴とする。
め、本発明にかゝる塗料粕の処理方法は、水および溶剤
を含む塗料粕を加熱乾燥して粉砕する粉砕乾燥工程と、
前記粉砕乾燥工程で発生した蒸気を冷却凝縮して有害成
分を除去する第1の凝縮工程と、前記第1の凝縮工程か
らの排ガスを加圧凝縮して有害成分をさらに除去する第
2の凝縮工程とを含むようにしたことを特徴とする。
【0008】このような塗料粕の処理方法においては、
第1の凝縮工程から排出されるガスをさらに第2の凝縮
工程で加圧凝縮することで、溶剤、ホルマリン等の有害
成分を大幅に除去することができる。
第1の凝縮工程から排出されるガスをさらに第2の凝縮
工程で加圧凝縮することで、溶剤、ホルマリン等の有害
成分を大幅に除去することができる。
【0009】本発明の方法において、上記第2の凝縮工
程における排ガスの加圧はブロワによる押込みで行うこ
とができる。また、本発明の方法において、上記粉砕乾
燥工程における加熱媒体としてはボイラで発生した蒸気
を用いることができ、この場合は、第2の凝縮工程から
の排ガスをこのボイラに供給して燃焼するようにするの
が望ましい。
程における排ガスの加圧はブロワによる押込みで行うこ
とができる。また、本発明の方法において、上記粉砕乾
燥工程における加熱媒体としてはボイラで発生した蒸気
を用いることができ、この場合は、第2の凝縮工程から
の排ガスをこのボイラに供給して燃焼するようにするの
が望ましい。
【0010】上記方法を実行するため装置は、水および
有機溶剤を含む塗料粕を加熱乾燥して粉砕する粉砕乾燥
手段と、前記粉砕乾燥手段で発生した蒸気を冷却凝縮す
るコンデンサと、前記コンデンサからの排ガスを加圧凝
縮する加圧凝縮装置とを備え、前記加圧凝縮装置は、凝
縮タンクと該凝縮タンクに前記コンデンサからの排ガス
を押込むブロワとを備えている構成としたことを特徴と
する。
有機溶剤を含む塗料粕を加熱乾燥して粉砕する粉砕乾燥
手段と、前記粉砕乾燥手段で発生した蒸気を冷却凝縮す
るコンデンサと、前記コンデンサからの排ガスを加圧凝
縮する加圧凝縮装置とを備え、前記加圧凝縮装置は、凝
縮タンクと該凝縮タンクに前記コンデンサからの排ガス
を押込むブロワとを備えている構成としたことを特徴と
する。
【0011】このように構成した塗料粕の処理装置にお
いては、凝縮タンクとブロワとを追加するだけの簡単な
構成で有害成分を二次的に除去することができる。
いては、凝縮タンクとブロワとを追加するだけの簡単な
構成で有害成分を二次的に除去することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。
図面に基いて説明する。
【0013】図1は、本発明にかゝる塗料粕の処理工程
を示したものである。なお、前出図2に示した部分と同
一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略す
る。本実施の形態においては、コンデンサ6からの排ガ
スhを吸引する吸引用ブロワ8の後方に、前記排ガスh
を加圧凝縮して有害成分をさらに液化する加圧凝縮装置
10を配置している。この加圧凝縮装置10は、凝縮タ
ンク11とこの凝縮タンク11に前記コンデンサ6から
の排ガスhを外気iに混ぜて押込む押込用ブロワ12と
からなっている。凝縮タンク11には液排出口13とガ
ス排出口14とが設けられており、加圧凝縮により液化
した液体jが液排出口13から前記液体回収槽7へ、未
凝縮のガスkがガス排出口14から前記ボイラ3の燃焼
室へそれぞれ送られるようになっている。また、本実施
の形態においては、前記粉砕乾燥装置2に接続されてい
たヒータ5(図2)を廃してボイラ3の排ガスの一部
c′を前記ブロワ4により粉砕乾燥装置2へ送るように
している。
を示したものである。なお、前出図2に示した部分と同
一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略す
る。本実施の形態においては、コンデンサ6からの排ガ
スhを吸引する吸引用ブロワ8の後方に、前記排ガスh
を加圧凝縮して有害成分をさらに液化する加圧凝縮装置
10を配置している。この加圧凝縮装置10は、凝縮タ
ンク11とこの凝縮タンク11に前記コンデンサ6から
の排ガスhを外気iに混ぜて押込む押込用ブロワ12と
からなっている。凝縮タンク11には液排出口13とガ
ス排出口14とが設けられており、加圧凝縮により液化
した液体jが液排出口13から前記液体回収槽7へ、未
凝縮のガスkがガス排出口14から前記ボイラ3の燃焼
室へそれぞれ送られるようになっている。また、本実施
の形態においては、前記粉砕乾燥装置2に接続されてい
たヒータ5(図2)を廃してボイラ3の排ガスの一部
c′を前記ブロワ4により粉砕乾燥装置2へ送るように
している。
【0014】本実施の形態において、水および溶剤を含
む塗料粕aは、脱水装置1において一次的に脱水処理さ
れて粉砕乾燥装置2に送られ、そこで、ブロワ4により
送られた高温のボイラ排ガスc′と混合しながら加熱乾
燥され、さらに回転刃により粉砕されて、含水率の極め
て少ない(2%以下)粉体dとなって系外へ排出され
る。なお、塗料粕aの含水率は、脱水処理前は60〜7
0%程度であるが、一次的な脱水処理により40%程度
に低下している。一方、粉砕乾燥装置2で発生した、溶
剤、ホルマリン等の有害成分を含む蒸気eはコンデンサ
6に導かれ、そこで冷却されて凝縮液化し、溶剤、ホル
マリン等の有害成分を含む液体gが液体回収槽7へと回
収される。
む塗料粕aは、脱水装置1において一次的に脱水処理さ
れて粉砕乾燥装置2に送られ、そこで、ブロワ4により
送られた高温のボイラ排ガスc′と混合しながら加熱乾
燥され、さらに回転刃により粉砕されて、含水率の極め
て少ない(2%以下)粉体dとなって系外へ排出され
る。なお、塗料粕aの含水率は、脱水処理前は60〜7
0%程度であるが、一次的な脱水処理により40%程度
に低下している。一方、粉砕乾燥装置2で発生した、溶
剤、ホルマリン等の有害成分を含む蒸気eはコンデンサ
6に導かれ、そこで冷却されて凝縮液化し、溶剤、ホル
マリン等の有害成分を含む液体gが液体回収槽7へと回
収される。
【0015】上記コンデンサ6内で液化しなかったガス
は、排ガスhとしてブロワ8の吸引力でコンデンサ6の
外へ排出され、さらに押込用ブロワ12により凝縮タン
ク11に所定の圧力で押込められる。そして、この凝縮
タンク11内で、排ガスhの一部が液化して、溶剤、ホ
ルマリン等の有害成分を含む液体jが液体回収槽7へ回
収され、一方、未凝縮のガスは排ガスkとしてボイラ3
の燃焼室へ供給される。この凝縮タンク11での液体回
収率は、該凝縮タンク11内への排ガスhの押込圧力が
高ければ高いほど大きくなるが、あまり大きいと、凝縮
タンク11を強固に形成し、かつ押込用ブロワ12とし
て大型のものを用いなければならないので、有害成分の
除去率を考慮して適当な値を選択する。実験によれば、
押込圧力を196 〜392 kPa (2〜4kgf/cm2 )とするこ
とで、排ガスk中の有害成分が十分低値になることが確
認されている。なお、ボイラ3へ供給する排ガスkは、
ボイラ3内の腐食を考慮して、ボイラの取込空気(一次
空気)に対して最大で50%程度に抑えるのが望まし
い。本実施の形態においては特に、ボイラ3の排ガスの
一部c′を粉砕乾燥装置2へ送るようにしているので、
従来のヒータ5(図2)が不要になることに加え、塗料
粕の処理で生じた排ガスの大気放出は完全に遮断され
る。
は、排ガスhとしてブロワ8の吸引力でコンデンサ6の
外へ排出され、さらに押込用ブロワ12により凝縮タン
ク11に所定の圧力で押込められる。そして、この凝縮
タンク11内で、排ガスhの一部が液化して、溶剤、ホ
ルマリン等の有害成分を含む液体jが液体回収槽7へ回
収され、一方、未凝縮のガスは排ガスkとしてボイラ3
の燃焼室へ供給される。この凝縮タンク11での液体回
収率は、該凝縮タンク11内への排ガスhの押込圧力が
高ければ高いほど大きくなるが、あまり大きいと、凝縮
タンク11を強固に形成し、かつ押込用ブロワ12とし
て大型のものを用いなければならないので、有害成分の
除去率を考慮して適当な値を選択する。実験によれば、
押込圧力を196 〜392 kPa (2〜4kgf/cm2 )とするこ
とで、排ガスk中の有害成分が十分低値になることが確
認されている。なお、ボイラ3へ供給する排ガスkは、
ボイラ3内の腐食を考慮して、ボイラの取込空気(一次
空気)に対して最大で50%程度に抑えるのが望まし
い。本実施の形態においては特に、ボイラ3の排ガスの
一部c′を粉砕乾燥装置2へ送るようにしているので、
従来のヒータ5(図2)が不要になることに加え、塗料
粕の処理で生じた排ガスの大気放出は完全に遮断され
る。
【0016】こゝで、コンデンサ6からの排ガスh中に
含まれる有害成分と凝縮タンク11からの排ガスk中に
含まれる有害成分とを分析したところ、一例として表1
に示すような結果が得られた。表1に示す結果は、凝縮
タンク11内の押込圧力を196 kPa (2kgf/cm2 )に設
定した場合のもの、溶剤としてのトルエン、キシレン、
アルコールの除去率はそれぞれ90%、92%、56%
となっている他、ホルムアルデヒド(ホルマリンガ
ス)、塩化水素(HCl )の除去率はそれぞれ91%、8
2%となっており、加圧凝縮装置10による二次凝縮で
有害成分が著しく除去されることが確認できた。なお、
硫黄酸化物(SOx )については、コンデンサ6からの排
ガスh中で十分に低い値となっており、その除去率とし
てそれほど大きくはない。
含まれる有害成分と凝縮タンク11からの排ガスk中に
含まれる有害成分とを分析したところ、一例として表1
に示すような結果が得られた。表1に示す結果は、凝縮
タンク11内の押込圧力を196 kPa (2kgf/cm2 )に設
定した場合のもの、溶剤としてのトルエン、キシレン、
アルコールの除去率はそれぞれ90%、92%、56%
となっている他、ホルムアルデヒド(ホルマリンガ
ス)、塩化水素(HCl )の除去率はそれぞれ91%、8
2%となっており、加圧凝縮装置10による二次凝縮で
有害成分が著しく除去されることが確認できた。なお、
硫黄酸化物(SOx )については、コンデンサ6からの排
ガスh中で十分に低い値となっており、その除去率とし
てそれほど大きくはない。
【0017】
【表1】
【0018】なお、参考までに押込用ブロワ12による
押込みを行わずに、単に凝縮タンク11を通過させた場
合についても同様の測定を行ったところ、表2に示すよ
うな結果が得られた。これより、加圧することなく単に
凝縮タンク11を通過させても、各成分が除去される
が、その除去率は、硫黄酸化物を除いて上記加圧凝縮す
る場合に比して著しく小さく、加圧凝縮の効果の大きい
ことが確認できた。
押込みを行わずに、単に凝縮タンク11を通過させた場
合についても同様の測定を行ったところ、表2に示すよ
うな結果が得られた。これより、加圧することなく単に
凝縮タンク11を通過させても、各成分が除去される
が、その除去率は、硫黄酸化物を除いて上記加圧凝縮す
る場合に比して著しく小さく、加圧凝縮の効果の大きい
ことが確認できた。
【0019】
【発明の効果】本発明にかゝる塗料粕の処理方法および
装置によれば、加圧凝縮のための簡単な工程または装置
を付加するだけで、処理過程で発生する排ガス中の有害
成分を大幅に低下させることができ、従来のように排ガ
ス燃焼のための特別の設備が不要になって、設備コスト
的な負担はもとより、スペース的な負担が著しく低減す
る。また、加圧凝縮のためにそれほど大きな圧力を必要
としないので、ブロワの使用で足り、この面からも設備
コストが低減する。さらに、有害成分の低下により排ガ
スを粉砕乾燥の加熱源としてのボイラに供給して燃焼さ
せることも可能となり、塗料粕の処理で発生する排ガス
の大気放出を完全に遮断することも可能になる。
装置によれば、加圧凝縮のための簡単な工程または装置
を付加するだけで、処理過程で発生する排ガス中の有害
成分を大幅に低下させることができ、従来のように排ガ
ス燃焼のための特別の設備が不要になって、設備コスト
的な負担はもとより、スペース的な負担が著しく低減す
る。また、加圧凝縮のためにそれほど大きな圧力を必要
としないので、ブロワの使用で足り、この面からも設備
コストが低減する。さらに、有害成分の低下により排ガ
スを粉砕乾燥の加熱源としてのボイラに供給して燃焼さ
せることも可能となり、塗料粕の処理で発生する排ガス
の大気放出を完全に遮断することも可能になる。
【図1】本発明にかゝる塗料粕の処理工程を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図2】従来の塗料粕の処理工程を示すブロック図であ
る。
る。
2 粉砕乾燥装置 3 ボイラ 6 コンデンサ 10 加圧凝縮装置 11 凝縮タンク 12 押込用ブロワ
【表2】
Claims (4)
- 【請求項1】 水および溶剤を含む塗料粕を加熱乾燥し
て粉砕する粉砕乾燥工程と、前記粉砕乾燥工程で発生し
た蒸気を冷却凝縮して有害成分を除去する第1の凝縮工
程と、前記第1の凝縮工程からの排ガスを加圧凝縮して
有害成分をさらに除去する第2の凝縮工程とを含むこと
を特徴とする塗料粕の処理方法。 - 【請求項2】 第2の凝縮工程における排ガスの加圧を
ブロワによる押込みで行うことを特徴とする請求項1に
記載の塗料粕の処理方法。 - 【請求項3】 粉砕乾燥工程における加熱媒体としてボ
イラで発生した蒸気を用い、第2の凝縮工程からの排ガ
スをボイラに供給して燃焼することを特徴とする請求項
1または2に記載の塗料粕の処理方法。 - 【請求項4】 水および有機溶剤を含む塗料粕を加熱乾
燥して粉砕する粉砕乾燥手段と、前記粉砕乾燥手段で発
生した蒸気を冷却凝縮するコンデンサと、前記コンデン
サからの排ガスを加圧凝縮する加圧凝縮装置とを備え、
前記加圧凝縮装置は、凝縮タンクと該凝縮タンクに前記
コンデンサからの排ガスを押込むブロワとを備えている
ことを特徴とする塗料粕の除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8054044A JPH09220553A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 塗料粕の処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8054044A JPH09220553A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 塗料粕の処理方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09220553A true JPH09220553A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12959610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8054044A Pending JPH09220553A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 塗料粕の処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09220553A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107671107A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-02-09 | 苏州克兰茨环境科技有限公司 | 一种漆渣干化热氧化系统 |
CN108889760A (zh) * | 2018-05-09 | 2018-11-27 | 陈善堂 | 一种油漆渣的再生利用装置及使用方法 |
CN109226185A (zh) * | 2018-09-13 | 2019-01-18 | 如东中惠再生资源有限公司 | 油漆废渣回收利用系统装置及其生产工艺 |
CN114289448A (zh) * | 2021-12-21 | 2022-04-08 | 江西五十铃汽车有限公司 | 一种漆渣处理方法 |
-
1996
- 1996-02-16 JP JP8054044A patent/JPH09220553A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107671107A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-02-09 | 苏州克兰茨环境科技有限公司 | 一种漆渣干化热氧化系统 |
CN108889760A (zh) * | 2018-05-09 | 2018-11-27 | 陈善堂 | 一种油漆渣的再生利用装置及使用方法 |
CN109226185A (zh) * | 2018-09-13 | 2019-01-18 | 如东中惠再生资源有限公司 | 油漆废渣回收利用系统装置及其生产工艺 |
CN114289448A (zh) * | 2021-12-21 | 2022-04-08 | 江西五十铃汽车有限公司 | 一种漆渣处理方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4182659A (en) | Method of concentrating a water-containing glycol | |
US3854300A (en) | Water vapor removal from vent gas systems | |
WO2020151571A1 (zh) | 热脱附装置及其控制方法 | |
KR100593725B1 (ko) | 폐타이어의 열분해 및 유화 시스템 | |
JP3811410B2 (ja) | 循環式乾燥装置および循環式乾燥方法 | |
JPH02502395A (ja) | 廃棄物処理装置および方法 | |
CN203018449U (zh) | 一种污染土壤的热处理修复设备 | |
JPH09220553A (ja) | 塗料粕の処理方法および装置 | |
JPH08177713A (ja) | 地熱流体中の非凝縮性ガスを処理するための装置および方法 | |
JPH09507036A (ja) | 蒸気浄化能力を有する蒸発濃縮乾燥装置及び方法 | |
JP2009056380A (ja) | 揮発性有機化合物の排出、回収、処理方法、タンクコンテナ内の洗浄処理方法及びタンクコンテナ内の洗浄処理装置 | |
JP5970089B2 (ja) | 廃水蒸気を活用する廃水スラッジの乾燥及びリサイクル装置 | |
KR101440438B1 (ko) | 간접가열방식에 의한 용제를 회수하는 방법 및 용제 회수 장치 | |
CA1044895A (en) | System for treating and recovering energy from exhaust gases | |
CN217549402U (zh) | 一种高浓度废气的处理装置 | |
CN110404342A (zh) | 一种原位热脱附废气成套处理设备 | |
KR200409347Y1 (ko) | 폐타이어의 열분해 및 유화 시스템 | |
RU2221614C2 (ru) | Способ обеззараживания без сжигания материалов, содержащих опасные вещества (варианты) | |
JP2003262304A (ja) | 過熱蒸気システム及び廃棄物処理システム | |
CA2326284A1 (en) | Oil separating apparatus for oil containing substance and method therefor | |
JP2006055679A (ja) | 揮発性有機化合物に汚染された土壌を効率的に浄化する方法。 | |
JP2004230372A (ja) | 蛍光管等の水銀含有廃棄物からの水銀除去方法およびその装置 | |
CN107486462B (zh) | 含有挥发气体废料的真空干燥净化处理设备 | |
JPH02253900A (ja) | 汚泥の処理方法 | |
JPS6214321Y2 (ja) |