JPH09220479A - ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス - Google Patents

ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス

Info

Publication number
JPH09220479A
JPH09220479A JP8028239A JP2823996A JPH09220479A JP H09220479 A JPH09220479 A JP H09220479A JP 8028239 A JP8028239 A JP 8028239A JP 2823996 A JP2823996 A JP 2823996A JP H09220479 A JPH09220479 A JP H09220479A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lattice
swirling
slit
honeycomb structure
structure block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8028239A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Masutomi
博 益冨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP8028239A priority Critical patent/JPH09220479A/ja
Publication of JPH09220479A publication Critical patent/JPH09220479A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のハニカム押出し構造の触媒ブロックにお
いては、被処理ガスが通過する際の圧力損失が少ない反
面、通過する被処理ガスに乱れが生じ難いために、触媒
ブロック表面に被処理ガスの厚い境界層が発生し易く、
この境界層により触媒表面と被処理間の物質移動速度が
小さくなり、両者間の固気接触反応(触媒反応)が充分
でないという問題があった。 【解決手段】格子状壁2により隣接するガス通路35が
区画されたハニカム構造触媒ブロック1において、ハニ
カムを構成する主格子壁2により形成されるガス通路3
5の長手方向に、ガス流れを旋回させる旋回格子壁5を
主格子壁2と一体的に押出し成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハニカム構造ブロ
ック、その製造方法およびその製造用ダイスに係り、特
にハニカムを構成する主格子壁により形成されるガス通
路内に、ガス通路の長手方向にガス流れを旋回させる手
段を設けることにより、ガス通路の壁面に厚い境界層が
発生するのを防止し、壁面とガス流との間の物質移動速
度を高く維持することを可能にしたハニカム構造ブロッ
ク、その製造方法およびその製造用ダイスに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハニカム構造ブロックは産業
上のさまざまな分野において設備、装置の基本エレメン
トとして利用されているが、その一利用例として脱硝触
媒をハニカム構造に成形しボイラの排ガスを通過させ、
排ガスに含まれる有害な窒素酸化物を無害な水と窒素に
分解する脱硝装置としての使用例を紹介する。
【0003】ボイラから排出される窒素酸化物を含む排
ガスは、図23に示すようにボイラ21を出て、ダクト
22によりEP(電気集塵機)23に導かれた後、アン
モニア24を注入され、ブーストアップファン25を経
て脱硝反応器26へ流入する。脱硝反応器26の内部に
は触媒層27が設置されており、ボイラ21の排ガスに
含まれる窒素酸化物は、触媒層27を通過する時に上流
にて注入されたアンモニア24と反応して、水と窒素に
分解される。
【0004】触媒層27は、例えば触媒がガス流に対し
て平行であり圧力損失の少ないパラレルフロー触媒(ハ
ニカム触媒等)を用いて形成される。図24に触媒層2
7を形成する正方形格子のハニカム触媒1の外形図を示
し、図25に同触媒をガス流れ方向から見た平面図を示
し、図26に同触媒のガス流方向に平行な断面図を示
す。
【0005】正方形格子のハニカム触媒1は、成分を調
整した触媒の粉末を混練し、図27に示す押出しダイス
10を用いて押出し成形した後、乾燥させ、加熱炉にて
加熱調整することにより製造される。図28に押出しダ
イス10の押出し方向に平行な断面図を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のハニカム触媒1
は、被処理排ガス通過時の圧力損失が少ない反面、通過
する排ガスに乱れが生じ難いため、図29に示すように
境界層が発生し易く、物質移動速度が小さくなり、ガス
と触媒表面との固気接触反応が充分行われないという欠
点があった。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の欠点をな
くし、ガス流路の壁面に厚い境界層が形成するのを防止
して壁面とガス流との間の物質移動速度を向上させるこ
とができるハニカム構造ブロック、その製造方法および
その製造用ダイスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。 (1)格子状隔壁により隣接するガス通路が区画された
ハニカム構造ブロックにおいて、ハニカムを構成する主
格子壁により形成されるガス通路の長手方向に、ガス流
れを旋回させる旋回格子壁を前記主格子壁と一体的に形
成したことを特徴とするハニカム構造ブロック。
【0009】(2)(1)において、主格子壁と旋回格
子壁とを異なる材料で形成したことを特徴とするハニカ
ム構造ブロック。 (3)押出しダイス上流側の材料供給孔からペースト状
のハニカム原料を供給し、該ダイス出口側に設けた格子
状のスリットから押出してハニカム構造ブロックを製造
する方法において、押出しダイスの固定された主格子ス
リットからハニカム構造ブロックの主格子壁を押出すと
ともに、前記主格子スリット内に出口を有し回転するス
リットより旋回格子壁を押出して、主格子壁と旋回格子
壁を一体的に形成することを特徴とするハニカム構造ブ
ロックの製造方法。
【0010】(4)(3)において、押出しダイスの材
料供給孔に供給するペースト状のハニカム原料として、
チタン、バナジウム、モリブデン、タングステンの酸化
物、または焼成することによりこれら酸化物となる触媒
原料の1種以上、もしくは上記触媒原料に無機繊維を加
えたものを適量の水とともに混練し、ペースト状とした
ものを用いることを特徴とする脱硝触媒用のハニカム構
造ブロックの製造方法。
【0011】(5)ダイス上流側にハニカム原料供給孔
を有し、下流側にハニカム格子状スリットを設けたハニ
カム構造ブロック製造用ダイスにおいて、該ダイスに固
定された主格子用押出しスリットと、該スリット内側に
設けられ、回転する旋回格子用押出しスリットとを併設
したことを特徴とするハニカム構造ブロック製造用ダイ
ス。
【0012】(6)(5)において、主格子用押出しス
リットと旋回格子用押出しスリットを同一のダイスの押
出し面に配設したことを特徴とするハニカム構造ブロッ
ク製造用ダイス。 (7)(6)において、旋回格子押出しスリットの外周
に、スリット長さ調整リングを設けたことを特徴とする
ハニカム構造ブロック製造用ダイス。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、押出しダイスにおいて
例えば正方形断面をした空間を形成する主格子の押出し
スリットのほかに、回転する押出しスリットを設け、例
えばハニカム触媒ブロックのようなハニカム構造ブロッ
クの押出し成形を行い、旋回格子をガスの流路に有す
る、例えばハニカム触媒ブロックを製造するとともに、
このハニカム触媒ブロックを例えば脱硝触媒として用
い、ガスをガス流路の旋回格子に沿わせ回転させながら
通過させることにより、ガスに適度の乱流を生起させ境
界層の発生を防止し、要求される固気接触反応を発揮さ
せようとするものである。
【0014】本発明の具体的実施例を十文字断面をした
旋回格子を有する、脱硝用のハニカム触媒として適用し
た場合について、図1〜7を用いて説明する。図1は、
本発明の一実施例である脱硝装置用のハニカム触媒1を
ガスの流れ方向から見た図、図2は図1のA−A断面
図、すなわちガスの流れに平行な断面図、図3〜7は、
それぞれ図2のB−B、C−C、D−D、E−E、F−
Fの各断面を示す図である。
【0015】旋回格子5は、十文字の中心を軸にしてガ
スの流れる方向に図3から図7の各断面に示すように旋
回する。主格子2へ旋回格子5が交わる部分は、図2に
ハッチングで示すようなパターンで示される。図9〜1
6を用いて、図1〜7に示す十文字断面をした旋回格子
5を有するハニカム構造ブロックを製造する押出しダイ
スの構造について説明する。
【0016】図9は、本発明になるハニカム構造ブロッ
ク製造用の押出しダイス10を示し、図10は、図9に
示す押出しダイス10の一部を拡大した図であり、図1
1〜14は、それぞれ図10のG−G、H−H、I−
I、J−Jの各断面を示す図である。図9〜14に示す
本発明になる押出しダイス10では、図1に示すハニカ
ム触媒1の主格子2を押出しダイス10のスリット12
から従来と同様に押出成形すると当時に、従来のスリッ
ト12の中間部に設けてある回転スリット13を回転さ
せながら旋回格子5を押出し成形することにより、主格
子2にて形成されるガス流路内に旋回格子5が形成され
る。
【0017】図9〜14に本例における回転スリット1
3の回転機構を併せ示す。本例は、ラチェット機構を用
いて回転スリット13を回転させるもので、押出しダイ
ス10を上流側10aと下流側10bに分割し、押出し
ダイス(上流側)10aにラチェット駆動バー19を収
納する溝を設けてラチェット駆動孔18とするととも
に、ラチェット駆動バー19自体にラチェット(駆動
側)16を設けてある。
【0018】回転スリット13はスリーブ14を軸にし
て回転する構造とし、その底部にはラチェットに対応す
る歯車(俗にクラウンギアと呼ぶ構造)が付いており、
ラチェット駆動バー19を図12中矢印の方向に往復動
させれば、ラチェット(駆動側)16と(固定側)17
およびラチェットスプリング20の働きにより、回転ス
リット13は一定方向(図中の矢印方向)に回転する
(スリーブ14と調節リング15は、それぞれ押出しダ
イス(上流側)10aと(下流側)10bに固定され、
回転はしない)。
【0019】回転スリット13の底部歯車部13aは、
押出しダイス(上流側)10aに設けた円形をした溝、
すなわちクラウンギア収納穴30に収納されている(図
11)。また、回転スリット13と主格子2の距離が辺
部と稜部で異なるため、回転スリット13の外周には背
の高さを主格子2の辺部では高くし、稜部では低くした
調節リング15を設け、回転スリット13のスリットの
長さをその位置により調節する構成としてある。
【0020】例として説明した押出しダイス10には回
転スリット13他の作動するデバイスが組込まれている
が、もし潤滑剤が必要な場合はラチェット駆動孔18を
利用して供給することができる。以上の説明のように押
出しダイス10を構成し、回転スリット13を必要な速
度で回転させながら触媒を押出すことにより、旋回格子
5を有するハニカム触媒1を押出し成形することができ
る。
【0021】図15と16にハニカム触媒1が成形され
ている状態を示す。図15は、回転スリット13のスリ
ット位置が主格子2の辺部にある場合を示し、主格子2
と回転スリット13の距離b1が短いため、調節リング
15の背をh1と高くすることにより回転スリット13
のスリット長さ13Lを短く絞っている。
【0022】図16は、回転スリット13のスリット位
置が主格子2の稜部にある場合を示し、主格子2と回転
スリット13の距離b2が長いため、調節リング15の
背をh2と低くすることにより回転スリット13のスリ
ット長さ13Lを長くし、旋回格子5が主格子2の稜部
の隅まで充満するようにしてある。押出しダイス10か
ら押出されたハニカム触媒1は、乾燥するまでしばらく
可塑性を持っているため、図15、16のhの位置にお
いて主格子2と旋回格子5が出合うことにより、可塑状
態の旋回格子5を有するハニカム触媒1が形成され、こ
の後、乾燥、焼成の各過程を経て必要強度を付加された
後、旋回格子5を有するハニカム触媒1が完成する。
【0023】前述の押出し成形された旋回格子を主格子
間にそれぞれ備えたハニカム触媒1は、以下の理由で境
界層の発生が妨げられることにより、要求される性能を
発揮する。すなわち、正方形断面をしたガス流路におい
て、ガスは主格子と旋回格子により形成される図2〜7
(図3〜7は、正方形断面をしたガス流路を、ガス流れ
に沿って図2に示す位置で断面した図)に示す断面の流
路を、断面に沿って形を変化させながら通過する。この
主格子2からなる正方形断面において、旋回格子5によ
り区切られた4部屋を流れるガスは混合しないが、見掛
けの上では主格子2からなる正方形断面をしたガス流路
中を回転しながら流れていると見なすことができる。図
8に示すように、正方形断面の流路において流体を旋回
させた場合、流体の旋回半径が正方形の辺の部分と稜の
部分で異なるため、稜の部分に小さな渦が生じる。つま
り、主格子からなる正方形断面を旋回格子により区切ら
れたガス流路内部においては、稜の部分に小さな渦を生
じさせることができるため、この渦の発生により境界層
の発生が妨げられる。
【0024】また、旋回格子により区切られた4部屋を
流れるガスの流動についてみれば、断面が正方形←→四
辺形←→二等辺三角形と形を変えながら、螺旋状の流路
に沿って流れる乱流を生じていると考えられるため、前
述の境界層の発生を防止するメカニズムを補強する効果
がある。図17に、回転スリット13を前述のごとくラ
チェットで回転させた場合の旋回格子5の表面の状態を
示す。ラチェットでは間欠駆動となるため、旋回格子5
の表面は微小ながら階段状に仕上がる。このような表面
構造は、脱硝触媒のように固気接触反応を目的とする場
合は、旋回格子5の表面積が増加するとともに表面を荒
らし、微細渦を発生するという性能向上効果が付加され
る。
【0025】もし図17に示すような表面でなく滑らか
な表面を要求される場合は、回転スリット13を図18
に示すようにタイミングギア31を用い、連続して回転
させる方法もある。また、本発明はハニカム格子を構成
する材料成分と、旋回格子を構成する材料成分を製造
上、あるいは利用分野におけるそれぞれの要求により変
化させることも可能であり、図19、20に旋回格子材
料供給配管33を設けた例を示すが、構造上旋回格子成
分の供給を別ルートにて供給すれば容易に対応できる
(例えば旋回格子のフィン枚数を多くする場合、主格子
の材料成分に対し旋回格子により流動性に富んだ構成の
材料成分を別ルートで供給することにより、主格子によ
り形成される空間のコーナー部まで旋回格子を充填させ
ることができる)。なお、本発明において、脱硝触媒用
ハニカム構造ブロックを製造する場合は、触媒原料とし
てチタン、バナジウム、モリブデン、タングステンなど
の酸化物、または焼成することによりこれら酸化物とな
るものを1種以上用い、これら触媒原料(もしくはこれ
らにガラス繊維のような無機繊維を加えたもの)を、水
とともにペースト状に混練してハニカム原料とし、この
ハニカム原料と例えば図9〜16に示す押出しダイスの
材料供給孔11に供給してハニカム構造ブロックを押出
し、これを乾燥、焼成して脱硝触媒用ハニカム構造ブロ
ックを得る。
【0026】以上、本発明の一実施例を正方形格子を有
するハニカム構造ブロックについて述べたが、本発明は
ハニカム構造ブロックにおいて既知のハニカム格子にて
形成された空間に旋回する格子を新たに設け、ハニカム
構造ブロックの性能向上を図ろうとするものであり、ハ
ニカム格子の断面形状にこだわるものではない。すなわ
ちハニカム格子の断面形状が正三角形、または図22に
示す正六角形の場合でも、本発明を実施例として示した
正方形格子の場合と同様に実施可能であり、同等の効果
が期待できる。
【0027】また、本発明の実施例においては、正方形
格子と同形の(すなわち十文字形をした押出しダイスを
回転させて十文字をした)旋回格子の例について説明し
たが、利用分野におけるそれぞれの要求により、一文
字、十文字、120度間隔で三叉の星形にした旋回格子
断面、60度間隔で一文字を3対にした旋回格子断面、
等々要求仕様に合った旋回格子断面を採用すればよく、
旋回格子の断面を本説明の十文字断面に限定するもので
はない。図21に正方形格子内に八叉の星形の旋回格子
を設けた例を示す。
【0028】本発明はハニカム構成された格子空間に、
回転する押出しダイス(回転スリット)を用いて旋回す
る格子を形成するものであるが、回転する押出しダイス
の回転速度、回転動作(連続作動、間欠作動等)につい
ても利用分野におけるそれぞれの要求により変化させれ
ばよく、上記説明例に限定するものではない。本発明
は、押出し一体成形品として製作、供給され、格子にて
形成される空間を利用しボイラ等の排ガスを通過させ、
ガス中に含まれる有害な窒素酸化物を分解除去する脱硝
触媒等に用いられるハニカム構造ブロックにおいて、格
子空間に通過するガスのアジテーターを設けようとする
ものである。具体的には、押出し成形されている格子の
空間に同時に回転させながら格子を押出すことにより、
回転させながら押出した格子が螺旋面を形成し、通過す
るガスのアジテーターの役目を果たすものである。
【0029】既存のハニカム構造ブロックの個々の格子
空間に、ひねった長細いプレートを挿入して同様な効果
を得ることが可能であるが、その手間が膨大となり、本
発明の構造と同等な性能を有するハニカム構造ブロック
を廉価にて入手することは困難である。また、旋回する
格子を押出し成形するに当たっては、押出された格子が
よほどの即凝固性を有する材料でなければ、その形状ゆ
えに変形させずに保持することが困難であるが、そのよ
うな材料は取扱いが難しいため、一般には押出し成形後
しばらくは可塑性を有する材料が用いられる。本発明の
ように主格子で形成された空間に押出し成形された旋回
する格子においては、押出し成形後しばらくは可塑性を
有する材料であっても、主格子で形成された空間そのも
のが旋回する格子のホルダーの役目を併せ持つため、旋
回する格子の破損、変形が防止できるという製造過程に
おける特有の効果を併せ有している。
【0030】かくして、旋回格子を有するハニカム構造
ブロックを押出し一体成形品として供給するに到った
が、本発明になるハニカム構造ブロックは、当初ハニカ
ム触媒を対象に考察を行い、要求する効果が得られるこ
とがわかるとともに、そのほかにも本対象物は産業用の
基本エレメントとして多方面での利用が可能であると考
えられる。すなわち、新しい工業用、建築用エレメント
として多くの用途が期待できる。
【0031】
【発明の効果】
1)本発明になるハニカムブロックの構造において、隣
合う正方形格子空間内の旋回格子を同期させて反対方向
に旋回させることにより、一定区間ごとに筋かいを設け
た構造と見なすことができ、耐圧縮強度が向上する。 2)本発明になるハニカムブロックを脱硝装置の触媒と
して用いれば、従来の正方形格子のハニカムブロックに
比較して、ガス流路に適度な乱流状態を維持できるため
固気接触反応効率が向上し、触媒が本来保有する性能を
より充分に発揮させることとなり、充填する触媒量が従
来よりも少なくて済むという経済上の効果を得ることが
できる。
【0032】3)本発明になるハニカムブロック構造の
正方形格子空間内の旋回する格子の成形において、旋回
格子を連続的に押出しながら押出しダイスを断続的に回
転させることにより、螺旋階段状に旋回格子を形成する
ことが可能であり、本螺旋階段状の旋回格子を有するハ
ニカムブロックは通過ガス流を伝播する音波成分の吸収
性能に優れ、気流を通過させながら伝播音を除去する高
性能のサイレンサーエレメントとして供給できる。
【0033】4)本発明になるハニカムブロックの構造
においては、正方形格子空間内の旋回する格子の成形に
おいて、押出しダイスの回転数を調節することにより、
一定長さにおける旋回格子の旋回回数を任意に設定する
ことができるため、1種類ハニカムブロック製造ダイス
を用いて、それぞれの要求仕様に沿ったハニカムブロッ
クエレメントが製作可能である。
【0034】5)本発明になるハニカムブロックの構造
においては、正方形格子空間内の旋回する格子の成形に
おいて、旋回格子の構成成分を正方形格子の構成成分と
異ならせることができるため、それぞれの要求仕様に沿
った成分構成のハニカムブロックエレメントを製作する
ことが可能である。 6)本発明になるハニカムブロックの構造においては、
正方形格子空間内の旋回する格子の成形において、回転
スリットのスリットの条数を増減することにより、旋回
格子の旋回するひれの枚数を任意に設定することができ
るので、一定長さにおける旋回格子の表面積を任意に設
定することが可能であり、前述の4)、5)と組合わせ
それぞれの要求仕様に沿った最適なハニカムブロックエ
レメントを供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になるハニカム触媒をガス流
れ方向から見た図。
【図2】図1のA−A断面を示す図。
【図3】図2のB−B断面を示す図。
【図4】図2のC−C断面を示す図。
【図5】図2のD−D断面を示す図。
【図6】図2のE−E断面を示す図。
【図7】図2のF−F断面を示す図。
【図8】ガスが旋回しつつハニカム触媒の主格子内を通
過する場合の概略図。
【図9】本発明のハニカム触媒を製作するための押出し
ダイスの全体図。
【図10】図9の部分拡大図。
【図11】図10のG−G断面を示す図。
【図12】図10のH−H断面を示す図。
【図13】図10のI−I断面を示す図。
【図14】図10のJ−J断面を示す図。
【図15】図10のK−K断面を示す図。
【図16】図10のL−L断面を示す図。
【図17】旋回格子の表面の拡大イメージ図。
【図18】本発明の押出しダイスにおいて回転スリット
をタイミングギアにて回転させる構造を示す図。
【図19】旋回格子に材料供給配管を設け、主格子と異
なる材質の旋回格子を形成する例を示す図。
【図20】個々の旋回格子に材料供給配管を設け、主格
子と異なる材質の旋回格子を形成する例を示す図。
【図21】本発明の旋回格子を八方に広がるフィンにて
形成した例を示す図。
【図22】本発明を六角格子のハニカム触媒に適用した
例を示す図。
【図23】脱硝装置を備えたボイラの概略ガスフローを
示す図。
【図24】既存の正方形格子ハニカム触媒の外形図。
【図25】図24のガス流れ方向から見た平面図。
【図26】図24のガス流れに平行な断面図。
【図27】図24に示すハニカム触媒を製造する押出し
ダイスの全体図。
【図28】図25に示すダイスを触媒の押出し方向平行
に切断した断面図。
【図29】ハニカム触媒において、ガス流路に発生する
境界層を示す図。
【符号の説明】
1…ハニカム触媒、2…主格子、3…ガス流路、5…旋
回格子、10…押出しダイス、10a…押出しダイス
(上流側)、10b…押出しダイス(下流側)、11…
材料供給孔、12…スリット、13…回転スリット、1
4…スリーブ、15…調節リング、16…ラチェット
(駆動側)、17…ラチェット(固定側)、18…ラチ
ェット駆動孔、19…ラチェット駆動バー、20…ラチ
ェットスプリング、30…クラウンギア収納穴、31…
タイミングギア、32…タイミングギア収納穴、33…
旋回格子材料供給配管、35…ガス通路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子状隔壁により隣接するガス通路が区
    画されたハニカム構造ブロックにおいて、ハニカムを構
    成する主格子壁により形成されるガス通路の長手方向
    に、ガス流れを旋回させる旋回格子壁を前記主格子壁と
    一体的に形成したことを特徴とするハニカム構造ブロッ
    ク。
  2. 【請求項2】 請求項1において、主格子壁と旋回格子
    壁とを異なる材料で形成したことを特徴とするハニカム
    構造ブロック。
  3. 【請求項3】 押出しダイス上流側の材料供給孔からペ
    ースト状のハニカム原料を供給し、該ダイス出口側に設
    けた格子状のスリットから押出してハニカム構造ブロッ
    クを製造する方法において、押出しダイスの固定された
    主格子スリットからハニカム構造ブロックの主格子壁を
    押出すとともに、前記主格子スリット内に出口を有し回
    転するスリットより旋回格子壁を押出して、主格子壁と
    旋回格子壁を一体的に形成することを特徴とするハニカ
    ム構造ブロックの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、押出しダイスの材料
    供給孔に供給するペースト状のハニカム原料として、チ
    タン、バナジウム、モリブデン、タングステンの酸化
    物、または焼成することによりこれら酸化物となる触媒
    原料の1種以上、もしくは上記触媒原料に無機繊維を加
    えたものを適量の水とともに混練し、ペースト状とした
    ものを用いることを特徴とする脱硝触媒用のハニカム構
    造ブロックの製造方法。
  5. 【請求項5】 ダイス上流側にハニカム原料供給孔を有
    し、下流側にハニカム格子状スリットを設けたハニカム
    構造ブロック製造用ダイスにおいて、該ダイスに固定さ
    れた主格子用押出しスリットと、該スリット内側に設け
    られ、回転する旋回格子用押出しスリットとを併設した
    ことを特徴とするハニカム構造ブロック製造用ダイス。
  6. 【請求項6】 請求項5において、主格子用押出しスリ
    ットと旋回格子用押出しスリットを同一のダイスの押出
    し面に配設したことを特徴とするハニカム構造ブロック
    製造用ダイス。
  7. 【請求項7】 請求項6において、旋回格子押出しスリ
    ットの外周に、スリット長さ調整リングを設けたことを
    特徴とするハニカム構造ブロック製造用ダイス。
JP8028239A 1996-02-15 1996-02-15 ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス Pending JPH09220479A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8028239A JPH09220479A (ja) 1996-02-15 1996-02-15 ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8028239A JPH09220479A (ja) 1996-02-15 1996-02-15 ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09220479A true JPH09220479A (ja) 1997-08-26

Family

ID=12243048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8028239A Pending JPH09220479A (ja) 1996-02-15 1996-02-15 ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09220479A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008510924A (ja) * 2004-08-25 2008-04-10 サン−ゴベン・セントル・ドゥ・レシェルシェ・エ・デチュード・ユーロペアン 内燃エンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質をフィルタリングするための、フィンを有するフィルタブロック

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008510924A (ja) * 2004-08-25 2008-04-10 サン−ゴベン・セントル・ドゥ・レシェルシェ・エ・デチュード・ユーロペアン 内燃エンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質をフィルタリングするための、フィンを有するフィルタブロック
JP4712805B2 (ja) * 2004-08-25 2011-06-29 サン−ゴベン・セントル・ドゥ・レシェルシェ・エ・デチュード・ユーロペアン 内燃エンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質をフィルタリングするための、フィンを有するフィルタブロック

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5320428A (en) Mixer installation, catalyzer installation and use of the catalyzer installation
EP0678329B1 (en) Mixing element and method of producing the same
US5792432A (en) Catalyst unit and gas purifying apparatus
EP0380232B1 (en) Extrusion die assembly for forming honeycomb structures having thickened outer skin
JP6218251B2 (ja) 物質移動が制限されるプロセスにおいて使用されるハニカムモノリス構造並びにこれを含む触媒構造及び反応器
US10150076B2 (en) Honeycomb monolith structure
AU761031B2 (en) Exhaust emission control catalyst structure and device
JP4576552B2 (ja) ガスの窒素酸化物含量を減少させるための放射流気相反応器
WO2019221224A1 (ja) 排気浄化装置
EP0882505B1 (en) Manufacturing method for honeycomb catalysts
JPH09220479A (ja) ハニカム構造ブロック、その製造方法およびその製造用ダイス
US7169341B2 (en) Process for producing extruded honeycomb bodies and extrusion die
JPS62266298A (ja) セラミツクハニカム構造体
JPH0970543A (ja) ハニカム触媒または触媒担体およびその製造方法ならびに製造用ダイス
US11813597B2 (en) Honeycomb bodies with varying cell densities and extrusion dies for the manufacture thereof
EP3647019A1 (en) Catalyst monolith for the catalytic oxidation of so2 to so3
JP2000093742A (ja) 反応除去装置の液体均一分散装置、該装置を組み込んだ脱硫塔及び脱硝塔
CN108771966B (zh) 一种工业废气处理工艺
JPH11290699A (ja) ハニカム触媒
JPH08238432A (ja) ハニカム構造体の成形方法およびハニカム構造成形体
RU10599U1 (ru) Узел ввода сырья тепломассообменного аппарата
KR20230043995A (ko) 탈질 촉매 및 배기 가스 정화 방법
CN108636077A (zh) 一种工业烟气scr脱硝处理系统
JP2002513671A (ja) 触媒コンバータモジュール
JP2008168464A (ja) 押出成形機