JPH09219926A - 主機の温度演算方法および過負荷保護リレー - Google Patents

主機の温度演算方法および過負荷保護リレー

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JPH09219926A
JPH09219926A JP8027606A JP2760696A JPH09219926A JP H09219926 A JPH09219926 A JP H09219926A JP 8027606 A JP8027606 A JP 8027606A JP 2760696 A JP2760696 A JP 2760696A JP H09219926 A JPH09219926 A JP H09219926A
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temperature
time
calculation
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protection relay
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JP8027606A
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Inventor
Isao Chihara
勲 千原
Koji Yutani
浩次 湯谷
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主機の負荷電流を用いて、高精度、高信頼度に
主機の巻線最高点温度および主機許容限界温度Mに到達
する時刻t3を演算する。 【解決手段】主機に流れる負荷電流Kuより主機の温度上
昇を推定する温度演算方法において、主機の現在の油温
度情報θo と, 現在の電流値Kuと, 油温時定数τ0 と,
定格油温比kと, からΔt 時刻後の主機の温度θH(t+Δ
t)を演算する温度演算手段を備え、演算周期Δt を油温
時定数τ0 に比例した刻みとし、この定周期Δt で繰り
返し温度演算手段で温度演算を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力および一般産
業分野で計測される電流量から変圧器などの主機の温度
を推定計測し、主機を保護制御する過負荷保護リレーに
関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器などの主機の最も高温となる巻線
温度を求める場合、主機の冷却油温度θo は温度センサ
で求め、巻線温度上昇は主機の負荷電流値Kuから銅損Ri
2 で求め、冷却油温度θo と巻線温度上昇の両温度とを
加算して、巻線最高点温度を求める方法が行われてい
る。
【0003】これらの巻線最高点温度を求める方法は、
電気学会技術報告書 (1)部99号<昭和46年 6月>「変圧
器専門委員会:油入変圧器運転指針(P30〜32) 」に開示
されている。以下、主機の巻線最高点温度を求める基本
演算式を説明する。 (1) 主機の巻線最高点温度基本演算式 過負荷保護リレーによる主機の巻線最高点温度を求める
基本演算式は、(1) 式で表される。
【0004】
【数1】 ここで、時刻t0は主機負荷電流の変動直前を示し、Kuは
主機負荷電流が変動した後の主機定格電流に対する過負
荷率を示すものとする。また、ディジタル演算による過
負荷保護リレーでは、主機負荷電流の過負荷率Kuが変動
することを考慮して、任意の時点の巻線最高点温度を求
めるとき、(2)式による演算方法が用いられる。
【0005】
【数2】 (2) 許容限界温度到達時刻の予測演算式 予め定められた主機許容限界温度Mに到達する時刻t3を
演算する予測演算式は、(1) 式の主機の巻線最高点温度
を主機許容限界温度Mに置き換えて時刻t3を求めること
により、後述の(13)式で表すことができる。
【0006】従来技術では、予め定められた一定のサン
プリング時間間隔で、主機の巻線最高点温度は (1)式に
基づいて演算し、主機負荷電流の過負荷率Kuが変動した
ときは (2)式に基づいて演算し、(13)式により主機許容
限界温度Mに到達する時刻t3を演算する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による過負荷
保護リレーでは、主機負荷電流の過負荷率Kuの変化が予
め定められた値以内の変化のとき、負荷電流の過負荷率
Kuは一定と見做してサンプリング時間間隔毎に主機の巻
線最高点温度を演算する。また、負荷電流の過負荷率Ku
が予め定められた値以上に変化したとき、直ちに過負荷
率Kuを変更して温度演算を行っていた。かかる演算方法
では、主機負荷電流の過負荷率Kuが極めてゆっくりと変
動するときは、過負荷率Kuが一定と見做して温度演算を
行うので、巻線最高点温度の演算結果に誤差を生じるこ
とがある。
【0008】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、主機か
ら離れたところに設置される過負荷保護リレーが容易に
得られる主機の電気量(負荷電流信号)を用いて、高精
度、高信頼度に主機の巻線最高点温度および主機許容限
界温度Mに到達する時刻t3を演算する過負荷保護リレー
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、主機に流れる負荷電流より主機
の温度上昇を推定する温度演算方法において、主機の現
在の油温度情報θo と, 現在の電流値Kuと, 油温時定数
τ0 と, 定格油温比kと, からΔt 時刻後の主機の温度
θH(t+Δt)を演算する温度演算手段を備え、演算周期Δ
t を油温時定数τ0 に比例した刻みとし、この定周期で
繰り返し温度演算手段で温度演算を実行するものとす
る。
【0010】この温度演算方法により、(1) 演算周期Δ
t を油温時定数τ0 に比例した刻み、特に、油温時定数
τ0 と演算周期Δt とで定まる指数関数の演算値をワー
ド単位の有理数に近似したときの誤差が最小となる時間
刻み、に選ぶことにより、加減乗除演算のみで理論誤差
の少ない温度演算を行うことができる。また、(2) 温度
演算手段は、演算周期Δt 毎に現在の油温度情報θ
0 と, 現在の電流値Kuと,油温時定数τ0 と, 定格油温
比kと, からΔt 時刻後の主機の温度θH(t+Δt)を演算
するので、緩慢に変化する主機の負荷電流変動に対して
も正確な温度演算を実行することができる。
【0011】また、温度演算手段は、定周期で実行する
温度演算と、負荷電流信号の変化が予め定められた値以
上に変化したとき直ちに起動する非定周期の温度演算
と、を組み合わせて実行するものとする。上記構成によ
り、負荷電流の変化が予め定められた値以上に変化した
とき、直ちに非定周期の温度演算を起動して温度演算を
実行する。これ以降の負荷電流信号の変化が予め定めら
れた値以内であれば、定周期の温度演算を実行する。こ
の結果、比較的油温時定数τ0 が大きいときでも、応答
性の良い、正確な温度演算を実行することができる。
【0012】また、非定周期で実行する温度演算は、指
数関数の演算を直線近似し、加減乗除演算のみで温度演
算を実行することができる。また、予め定められた主機
許容限界温度に到達する時刻t3を演算する予測演算手段
を備え、予測演算手段が演算する主機許容限界温度に到
達する時刻t3は、予め演算して求められたテーブルデー
タを用いて求めるものとする。
【0013】また、油温時定数τ0 が大きいとき、該当
する2個の隣接テーブルデータを用い、この2個のテー
ブルデータの間を直線近似で補間し許容限界温度に到達
する時刻t3を求めることができる。上記構成により、予
め定められた演算式に基づく演算値からテーブルデータ
を索引する, あるいは, 該当する2個の隣接テーブルデ
ータより補間演算をすることにより、容易に許容限界温
度に到達する時刻t3を求めることができる。
【0014】また、主機許容限界温度に到達する時刻t3
より予め定められた先行時刻Tnだけ先行して出力する負
荷遮断出力と、主機許容限界温度に到達して出力する自
端遮断出力と、自端遮断固定タイマと、を備えることが
できる。かかる構成により、任意の主機負荷電流変動に
対して、負荷遮断を先行して出力し、負荷遮断が正常に
行われている間は、自端遮断出力をロックすることがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明による過負荷保護リ
レーを説明するブロック図、図2、図3は一実施例の過
負荷保護リレーのプログラム構成図、図4は巻線最高点
温度の演算方法を説明する説明図、図5は負荷電流信号
による定周期演算と非定周期の温度演算とを説明する説
明図、図6は直線近似誤差を説明する説明図、図7は温
度演算のシミュレーション結果図、図8は過負荷保護リ
レーの出力を説明する説明図、図9はテーブルデータの
説明図、図10は温度予測演算誤差の説明図、図11はワー
スケースの検討図、図12は隣接テーブルデータによる補
間演算方法を説明する説明図、図13、図14は負荷遮断後
の負荷変動の影響を説明する説明図である。
【0016】図1において、過負荷保護リレーは、主変
圧器(以下、主変と略称する)主保護リレー盤1と、接
点シーケンスで構成される過負荷保護リレー補助盤2
と、から構成される。主変主保護リレー盤1は、主機に
流れる負荷電流信号を受信し,主機の保護・制御動作を
行い,過負荷保護リレーとして動作する主検出ソフト
と、主機の事故を検出する事故検出ソフトから構成され
る。
【0017】主検出ソフトは、57の器具番号(57L,57LT,
57H,57HT,57HTT) で表示され、主機に流れる負荷電流値
より主機を保護制御する従来技術の限時特性を備える過
負荷保護手段と、本発明に関わる主機に流れる負荷電流
値より主機温度上昇を推定する温度演算手段と、予め定
められた主機許容限界温度に到達する時刻t3を演算する
予測演算手段と、これらの保護手段および演算手段の出
力信号により主機の負荷遮断、自端遮断(主機の受電端
を含めた遮断)を制御するシーケンス回路と、を備えて
構成される。
【0018】かかる構成において、温度演算手段は、主
機冷却油の現在の油温度情報θ0 と, 現在の電流値Ku
と, 油温時定数τ0 と, 定格油温比kと, からΔt 時刻
後の主機の温度θH(t+Δt)を演算し、演算周期Δt は油
温時定数τ0 に比例した刻みとしこの定周期で繰り返し
前記温度演算手段で温度演算を実行する。以下、本発明
に関わる実施例を説明する。
【0019】
【実施例】図2、図3は一実施例の過負荷保護リレーの
プログラム構成図を示す。図2において、プログラムは
1秒周期で起動され、以下説明するステップS1からステ
ップS35 の該当する温度演算手段と主機許容限界温度に
到達する時刻t3を演算する予測演算手段とのプログラム
が処理される。ステップS1で過負荷保護リレーは、主機
の負荷電流を読み取り、定格電流に対する過負荷率Kuを
演算する。ステップS2で温度演算手段による前回の温度
演算したときからの経過時間を監視し、この経過時間が
油温時定数τ0 に比例した刻み、一実施例では(τ0/6
0)秒に到達したか否かを調べる。即ち、この実施例で
は演算周期Δt =τ0/60の時間が経過したか否かを調べ
る。経過時間がτ0/60秒に未到着のとき、ステップS3に
移行し、主機の負荷電流Kuが5%以上の変化があるか否
かを調べる。この変化が5%未満のとき、後述するステ
ップS6に移行する。
【0020】ステップS2で経過時間がτ0/60秒になった
ときおよびステップS3で主機の負荷電流Kuが5%以上の
変化があるときは直ちにステップS4に移行し、主機冷却
油の温度情報を主機からの現在の油温度情報θ0 に置換
え・更新し、ステップS5で温度演算手段を起動し以下の
演算を行う。温度演算手段は、ステップS6で演算周期Δ
t 後の冷却油温度θ0(t)を演算し、ステップS7で同じ演
算周期Δt 後の巻線温度θg(t)を演算し、ステップS8で
冷却油温度θ0(t)と巻線温度θg(t)を加算して巻線最高
点温度θH(t)を演算する。
【0021】次に、ステップS9で演算された巻線最高点
温度θH(t)と、主機の下限負荷電流値(Is)と主機定格電
流(In)から定まる飽和温度(Is/In)2とを比較する。巻線
最高点温度θH(t)が飽和温度(Is/In)2を越えてなけれ
ば、ステップS10 で巻線最高点温度θH(t)を飽和温度(I
s/In)2にセットし、冷却油温度θ0(t)を飽和温度(Is/I
n)2に定格油温比kを掛けた値k(Is/In)2にセットす
る。ステップS9で巻線最高点温度θH(t)が飽和温度(Is/
In)2を越えているときはステップS11 に移行する。
【0022】次に、ステップS11 で負荷遮断出力57T が
出力されているか否かを調べる。負荷遮断出力57T が出
力されているときは、ステップS12 で時間Tnをカウント
する。また、負荷遮断出力57T が出力されていないとき
は、ステップS13 でTn時間のカウンタをリセットする。
次に、他ページへの接続記号1を経て、図3のステップ
S21 に移行し、主機許容限界温度に到達する時刻t3を演
算する予測演算手段を実効する。
【0023】図3において、ステップS21 で先にステッ
プS8で演算された巻線最高点温度θH(t)が主機許容限界
温度Mに到達したか否かを調べる。巻線最高点温度θH
(t)が主機許容限界温度Mに到達していないとき、ステ
ップS22 に移行し、主機の現在の負荷電流Kuによる飽和
温度(Ku)2 が主機許容限界温度M以上になるか否かを調
べる。主機許容限界温度M以上になるときは、ステップ
S23 で以下の予測演算を起動するか否かを調べる。予測
演算を起動するときは、ステップS24 に移行し、(14)式
に基づく主機許容限界温度に到達する時刻t3を演算す
る。ステップS23 で、既に予測演算が実行されて、主機
許容限界温度に到達する時刻t3が既知のとき、即ち予測
演算の起動不要のときは、ステップS25 に移行する。
【0024】ステップS25 で警報時間内であればステッ
プS26 で警報出力57A を出力し、また、例えば、オペレ
ータなどにより警報確認後、負荷電流が低下した後、警
報時間外となれば、警報出力57A をOFF する。次に、ス
テップS28 で負荷遮断時間内か否かを調べ、負荷遮断時
間内であればステップS29 で負荷遮断出力57T を出力す
る。また、負荷遮断時間外であればステップS30 で負荷
遮断出力57T をOFF する。
【0025】ステップS21 で巻線最高点温度θH(t)が主
機許容限界温度Mに到達しているとき、ステップS33 に
移行し、ステップS33 で警報出力57A および負荷遮断出
力57T を出力する。続いて、ステップS34 でTn時間カウ
ントが終了したか否かを調べ、Tn時間カウントが終了し
ていれば、自端遮断出力57TTを出力する。また、Tn時間
カウントが未終了のときはプログラム処理は行わない。
【0026】ステップS22 で主機の現在の負荷電流Kuに
よる飽和温度(Ku)2 が主機許容限界温度Mにまで上昇し
ていないときは、ステップS31 で既に作動していた警報
出力57A,負荷遮断出力57T あるいは自端遮断出力57TTが
あればこれらの出力をOFF し、ステップS32 で全ての予
測演算をリセットする。以下、本発明に基づく実施例の
詳細を説明する。
【0027】
【実施例1】 一定周期Δt の繰り返し温度演算で巻線最高点温度を求
める方法 時刻t=tnをtn=t0とし、その時点での冷却油温度をθ
o(t0) とすると、(2)式の冷却油温度θHn, θH(n+1)は
(3)式、(4) 式で表される。
【0028】
【数3】
【0029】
【数4】 (4)式から (3)式を減算し、周期Δt 当たりの温度上昇
分Δθn を求めると(5)式が得られる。
【0030】
【数5】 この演算方法は温度上昇カーブの対数値をそのまま加算
する方法であり、演算上の理論的な誤差を生じない方法
である。本発明の一実施例としてΔt =τ0/60と選ぶ
と、(1-exp(-Δt/τ0))=0.016528546 となる。この値を
1ワード長である216 =65536の有理数で表すと 0.01652
8546≒1083/65536で近似でき、このときの真値との近似
誤差は−0.02%となる。従って、 (2)〜(5) 式より (6)
式を得る。
【0031】
【数6】 即ち、この実施例では、一定周期Δt を油温時定数τ0
の60分の1に選択することにより、 (6)式による加減乗
除演算のみで繰り返し演算することにより、高精度に巻
線最高点温度を求めることができる。図4は横軸に時間
軸を、縦軸に巻線最高点温度をとり、上述の演算方法で
理論的に誤差を生じない巻線最高点温度θHn, θH(n+1)
が現れる間隔を図示したものである。
【0032】
【実施例2】 演算間隔Δt の最適化 演算間隔Δt は、極力小さくして、温度演算を実施する
ことにより、負荷変動で変化する電気量を随時演算の中
に取り込むことにより、正確な巻線温度演算が実施でき
ると考えられる。しかし、限られたマイクロプロッセサ
能力を持つ制御装置では、演算の制約からまるめ誤差が
発生する。このため、最適な演算間隔Δt を求めること
が必要となる。
【0033】以下、一実施例として、12ビットの A/D変
換器を備え、2ワードの整数演算を行うディジタルリレ
ーで、下記する主機について過負荷保護リレーとしての
温度演算を実施したときの誤差評価を行う。演算間隔Δ
t が小さいとき、各時刻の温度上昇分Δθが小さくな
り、まるめ誤差を生じる。電流入力の A/D変換ビットが
最小となる次の条件で検討を行う。
【0034】
【表1】 (5) 式の近似式として、(7) 式を用い、
【0035】
【数7】 表1の条件で、(7) 式の温度上昇分Δθの演算内部デー
タをΔt =τ0/18000の条件で計算すると、(8) 〜(10)
式となる。
【0036】
【数8】
【0037】
【数9】
【0038】
【数10】 即ち、表1の条件で演算間隔Δt =τ0/18000 で温度上
昇分Δθを演算すると、Δθ=1.6 となり、まるめ誤差
は0.6 となり、大きな誤差を生じる。次に、表2は、演
算間隔Δt をτ0/10〜τ0/18000 に変えて、2ワード整
数演算を行ったときの自端遮断時間と時間誤差および自
端遮断時の温度誤差を示す。尚、計算条件として、量子
化誤差無、自端遮断時間の真値を10753 秒とする。
【0039】
【表2】 表2の結果から、自端遮断時間誤差が 0.2%以下に抑え
るためには、演算間隔Δt =τ0/60以上の間隔で演算を
実施することが必要である。
【0040】
【実施例3】 演算間隔Δt の粗さの課題解決 演算間隔Δt =τ0/60では、油温時定数τ0 が大きな機
器では、低頻度でしか温度演算が行われない。例えば、
τ0 =300 分では、演算間隔Δt =5分となる。この様
な演算間隔では、短時間の負荷変動による温度上昇分を
温度演算手段や主機許容限界温度に到達する時刻t3を演
算する予測演算手段に取り込むことが困難となる。
【0041】かかる課題は、温度演算手段を定周期で実
行する温度演算と、負荷電流信号の変化が予め定められ
た値以上に変化したとき直ちに起動する非定周期の温度
演算と、を組み合わせて実行することにより解決するこ
とができる。即ち、(4) 式の基本演算式と、前回の演算
時刻から負荷電流の変化が予め定められた値以上に変化
し、直ちに非定周期の温度演算を起動するまでの経過時
間Δt'と、から現在の巻線最高点温度は (11) 式で求め
ることができる。
【0042】
【数11】 (11) 式の演算式では、経過時間Δt'が変数であるの
で、指数関数exp(−Δt'/τ0)は、(1) 一定周期Δt の
繰り返し温度演算で巻線最高点温度を求める方法の項で
述べた様な真値との誤差が少ない点を選ぶことができな
い。従って、指数関数exp(−Δt'/τ0)はフローティン
グ演算の数値演算で求める必要がある。
【0043】
【実施例4】 直線近似による温度演算 負荷電流の変化が予め定められた値以上に変化したとき
の直線近似による温度演算は次の方法で実施することが
できる。 (4A) 負荷潮流(負荷電流)が±5%以上変化したと
き、演算間隔Δt 内の冷却油温度θonは、(12)式より求
める。即ち、一定周期Δt の繰り返し温度演算を求める
冷却油温度θonとθo(n-1)の間を非定期周期Δt'との比
例配分で直線近似を行う。
【0044】
【数12】 (4B) 次に、油温パラメータθo(n-1)をθon (Δt)に置
き換え、この時刻から一定周期Δt の繰り返し、現在の
電流値Kuで温度演算を実施する。 (4C) 負荷潮流(負荷電流)が±5%未満の変化のと
き、油温パラメータの変更を行わず、一定周期Δt(=τ
0/60) で、現在の電流値Kuと油温θo(n-1)とから油温θ
on (Δt)を演算する。
【0045】図5はかかる演算方法を図示したものであ
り、横軸に時間軸を、縦軸に冷却油温度を図示したもの
である。図5において、図5の(A) は負荷潮流が±5%
以上変化したときを図示し、負荷潮流が過負荷電流率Ku
になると、黒丸で図示される様に冷却油温度θo は一定
周期Δt(=τ0/60) 毎に演算される。今、冷却油温度θ
o(n-1)からΔt'時間経過後、負荷潮流が5%以上の変化
が発生し、過負荷電流率Ku' になると、黒丸で図示され
る一定周期Δt で演算される冷却油温度θonとの間を時
間比Δt'/Δt で比例配分し、白丸で図示される(4A)項
の冷却油温度θon( Δt)を演算する。この後は負荷潮流
に変化がないので、一定周期Δt 毎に白丸で図示される
(4B)項の説明の冷却油温度θo が演算される。
【0046】図5の(B) は負荷潮流が±5%未満の変化
のときを図示し、負荷潮流が過負荷電流率Ku' に変化し
ても、(4C)項で説明した冷却油温度θo が演算される。
図6は(12)式の直線近似誤差を説明する説明図である。
図6において、同様に横軸に時間軸を、縦軸に冷却油温
度を図示したものである。図示例では、直線近似誤差が
最大になる点を図示し、負荷潮流が0%から 150%に変
化し、過負荷保護リレー57H が不動作の範囲内で指数関
数による誤差が最大になる点をシミュレーションしたも
のである。シミュレーション結果によれば、最大直線近
似誤差は-0.000074PU であり、この近似誤差は最終到達
温度(=1.52=2.25PU)に対して-0.0033 %である。
【0047】
【実施例5】 定周期と非定周期の温度演算の組み合わせによる精度向
上策と、非定周期温度演算の起動条件 図7に負荷潮流が 4.9%変化したときの温度演算誤差の
シミュレーション結果を示す。負荷潮流が 4.9%変化し
たとき、この負荷潮流変化は、非定周期の温度演算が起
動されない最大の電流変化量である。この場合、定周期
の温度演算が一定周期Δt(=τ0/60) 毎に温度演算が行
われるだけであるが、冷却油温度θo の温度演算誤差は
±1%以下と小さく、また、誤差の積み上げもない。
【0048】また、微小な負荷電流の変動により、頻繁
に非定周期の温度演算を起動することがないレベルとし
て、まるめ誤差の増加を防止することができるので、非
定周期の温度演算を起動する負荷電流の変動量を5%程
度の設定値が妥当である。
【0049】
【実施例6】 過負荷保護リレーの許容限界温度に到達時刻t3の予測演
算手段 過負荷保護リレーでは、主機の温度が許容限界温度Mに
達する前、予め定められた時間前に、警報を出力し、負
荷に切り換えなどをオペレータに指示するとともに、更
に温度上昇が進んだときは、負荷を順次切り離し、主機
の温度上昇を防止する制御を行う必要がある。
【0050】かかる目的で、過負荷保護リレーの警報出
力57A,負荷遮断出力57T を自端遮断57TTに先行して出力
する演算処理が実行される。 (6A) 巻線最高点温度θH(t)が主機許容限界温度Mに一
致する時刻t3の演算 巻線最高点温度θH(t)は(13)式で表される。
【0051】
【数13】 この(13)式を主機許容限界温度(=M)と置き、これを
解くと(14)式となる。
【0052】
【数14】 (14)式において、 log{……}をフローティング演算で
求めれば、理論誤差なしで時刻t3を求めることができる
が、限られた能力のマイクロプロセッサでは、実施例7
に示すテーブルデータ方式が一般に用いられる。 (6B) 過負荷保護リレーの負荷遮断時間t2の演算 負荷遮断時間t2は、上記(14)式で求められた時間t3より
予め定められた負荷遮断時間Tnを差し引いた時間として
(15)式となる。
【0053】
【数15】 (6C) 過負荷保護リレーの警報時間t1の演算 警報時間t1は、上記(15)式で求められた時間t2より予め
定められた時間10分を差し引いた時間として(16)式とな
る。
【0054】
【数16】 図8はこれらの時間の関係を図示したもので、横軸に時
間軸をとり、縦軸上部に温度を、縦軸下部に警報出力、
負荷遮断出力、自端遮断出力をとる。図8において、冷
却油温度θonを一定周期Δt で演算しているタイミング
で、巻線最高点温度θH(t)が主機許容限界温度Mに一致
する時刻t3を(14)式から求めると、過負荷保護リレーの
警報時間t1は、予測演算された時間t3より(10分+負荷
遮断先行時間Tn)だけ先行して出力され、負荷遮断時間
t2は、予測演算された時間t3より負荷遮断先行時間Tnだ
け先行して出力される。
【0055】
【実施例7】 テーブルデータを用いた許容限界温度に到達時刻t3の予
測演算手段 本発明においては、予測演算手段が演算する主機許容限
界温度に到達する時刻t3は、予め演算して求められたテ
ーブルデータを用いて求めることができる。以下、この
テーブルデータを用いた方法の詳細を説明する。
【0056】今、(14)式の対数部分の{……}=Aと置
くと、Aは(17)式となる。
【0057】
【数17】 本発明の一実施例では、Aの値をA0〜A256に分割してこ
の対数をテーブルデータとして持つ。一実施例では、A0
=1/512,A1〜A256=1/256 〜256/256 に分割し、この対
数値を256 倍した値をテーブルデータとして持つ。図9
はこのテーブルデータを引用して許容限界温度Mに到達
する時刻t3を演算する方法を示す。図示例では、(17)式
に基づいてAの値を計算し、この計算値の一番近い値が
A1のとき、テーブルデータより log(A1)×256 の値を索
引し、この値に(-τ0/256)を演算する。テーブルデータ
でlog(A1) の値に 256倍し、時刻t3の演算で 1/256倍し
たのは、フローティング演算でデータを記憶することな
く、2ワード単位の整数でデータを記憶するための処理
である。
【0058】
【実施例8】 テーブルデータによる許容限界温度Mに到達時刻t3の予
測演算誤差 負荷遮断タイマTnは、ハードタイマ誤差のみを考慮した
最小限の時間に設定されている。テーブルデータによる
許容限界温度Mに到達時刻t3の予測演算では、油温時定
数τ0 に比例した誤差を生じるため、特に、τ0 ≫Tnの
とき、大きな誤差を生じる。
【0059】図10は、テーブルデータによるかかる誤差
の影響を図示したものである。図10において、横軸に油
温時定数τ0 を、縦軸に(自端遮断時間t3−負荷遮断時
間t2)をとる。負荷遮断先行時間Tnが20秒のとき、油温
時定数τ0 が10分程度までが比較的誤差が少なくて済
む。負荷遮断先行時間Tnが 100秒のとき油温時定数τ0
が60分程度まで、負荷遮断先行時間Tnが 500秒のとき油
温時定数τ0 が 300分程度まで、小さな誤差で演算処理
を行うことができる。
【0060】次に、log テーブルデータを用いた許容限
界温度Mに到達する時刻t3の予測演算誤差を述べる。 (8A) テーブルデータの構成について 許容限界温度Mに到達する時刻t3の予測演算を実施すべ
き条件、Ku2 >M,かつM>θon+θgnでは、(17)式の
Aに対して(18)式の関係が成立する。
【0061】
【数18】 以下、詳細を説明する。巻線温度上昇θgnはθgn= (1-
k)・Ku2 関係があるので、Aに対して(18)式の関係が成
立する。
【0062】
【数19】 また、 k・Ku2 は冷却油温度θonの最終到達温度である
ので、k ・Ku2 >θonであるので、(20)式の関係も成立
する。
【0063】
【数20】 従って、 logテーブルデータとしては、log(A) のAの
値が0から1までのデータを備えればよい。実施例では
Aの最小値A0として1/512 をとり、以下、A1〜A256とし
て1/256 の等間隔に logテーブルデータを備えた。ま
た、2ワードの整数演算では、テーブルデータが整数で
あることが必要であり、桁落ち防止のためlog(A) ×25
6 とした。
【0064】この結果、自端遮断までの時間t3は、(21)
式となる。
【0065】
【数21】 (8B) テーブルデータによる誤差 テーブルデータの log(A255)×256 =log(255/256)×256 =-1.002=-1 log(A256)×256 =log(256/256)×256 =0 となる。τ0 = 300分の条件で自端遮断までの時間t3を
(21)式で求めると、 log(A255)では、 t3={ log(A255)×256 }×(-τ0)/256 =(-1)×(-300 ×60)/256 =70.3=70秒 となる。この70秒が次のデータ log(A256)までの時間差
となるから。最大70/2=35秒の誤差を生じる。従って、
負荷遮断タイマ(負荷遮断先行時間)Tnの整定が35秒よ
り小さい場合、最悪、負荷遮断と自端遮断との時間差が
なくなり、同時に負荷および自端のトリップ出力を生じ
る現象が発生する。このことは、負荷遮断出力が、テー
ブルデータの誤差により、最悪35秒の遅れを有する可能
性があり、自端遮断出力は、巻線最高点温度θH(t)≧M
という条件で正確な時間で出力されることに基づく。図
11はこの負荷遮断出力と自端遮断出力との誤差関係を示
す。
【0066】
【実施例9】 直線近似による許容限界温度Mに到達時刻t3の予測演算
の精度向上方法 この方法は、上記説明の様に、油温時定数τ0 が大きい
ときに負荷遮断出力と自端遮断出力との演算に大きな誤
差を生じる。かかる問題を解決する方法として、該当す
るlog(A) に隣接する2個のテーブルデータを用い、こ
の2個のテーブルデータの間を直線近似で補間し許容限
界温度に到達する時刻t3を求めることができる。以下、
詳細を説明する。
【0067】この方法は、log(A) のテーブルデータの
データ間を直線近似する方法であり、log(A) の導関数
は(22)式となり、
【0068】
【数22】 巻線最高点温度θH(t)=Mとなる自端遮断時間では、A
=1であり、従って、log(A) の導関数も1となり、近
似直線とlog(A) との傾きが一致し、絶対値の誤差もほ
ぼ零となる。また、直線近似の細かさは、分母の (θon
-k・Ku2)の大きさによって決定される。誤差評価条件
で、分母=約15,000ビットとなり、実施例8で述べたテ
ーブル計算誤差35秒は、直線近似により、35/15,000 秒
の誤差とすることができる。従って、整定範囲τ0 =1
〜300 分、Tn=1〜500 秒で理論上、予測時間誤差を零
とすることができる。
【0069】図12は上記直線近似による演算方法を説明
する説明図である。この直線近似による自端遮断時間t3
の演算は、
【0070】
【数23】 (23)式の演算結果の商をAとし、この余りをBとする
と、テーブルデータから商のA点のデータと次のデータ
とを読み出し、それぞれの自端遮断時間t3",t3' を求め
る。この自端遮断時間t3",t3' から真の自端遮断時間t3
は(24)式で演算することができる。
【0071】
【数24】
【0072】
【実施例10】 負荷遮断出力後の負荷変動による自端遮断に至らない対
策方法 自端遮断制御は全停電となるため、確実に負荷遮断制御
が先行して実施され、主器の温度上昇を停止させること
が必要である。しかし、負荷遮断出力は負荷遮断タイマ
Tnという僅かな時限前に実施されるため、負荷遮断時の
主器温度は、ほぼ許容限界温度Mに達している状態にあ
る。従って、負荷遮断出力後の僅かな負荷変動で巻線最
高点温度θH(t)が許容限界温度Mを超えて、自端遮断出
力が出力される可能性が考えられる。この対策として、
負荷遮断制御が確実に実施されている期間は、自端遮断
に至らない様にするタイマTnが追加される。
【0073】図13は、負荷遮断出力後の負荷変動により
自端遮断に至った対策前の場合を示す。図13において、
横軸に時間軸を、縦軸に上から順に負荷電流、巻線最高
点温度θH(t)および負荷遮断出力と自端遮断出力とを図
示する。油温時定数τ0 と負荷遮断タイマTnとの比(τ
0/Tn) が大きい場合、例えば、τ0=300 分、Tn=20秒で
は、負荷遮断出力時点の温度θH(t)と許容限界温度Mと
の温度差が(約温度上昇分×Tn/τ0)となり、微小とな
る。従って、負荷遮断出力後に負荷変動の僅かな増加が
あると、巻線最高点温度θH(t)が許容限界温度M以上と
なり、負荷遮断タイマの時間Tnが経過する前に自端遮断
出力が出力される可能性がある。
【0074】かかる対策として、主機許容限界温度に到
達する時刻t3より予め定められた先行時刻Tnだけ先行し
て出力する負荷遮断出力と、主機許容限界温度に到達し
て出力する自端遮断出力と、自端遮断固定タイマと、を
備え、任意の主機負荷電流変動に対して、負荷遮断を先
行して出力し、負荷遮断が正常に行われている間は、自
端遮断出力をロックすることができる。
【0075】図14は対策を説明する説明図である。図14
において、図14の(A) は、この対策回路図を示し、自端
遮断出力は、負荷遮断出力を入力とする自端遮断固定タ
イマ(Tnタイマで図示され、この時限=Tn)を経由し、
巻線最高点温度θH(t)が許容限界温度M以上との条件と
の論理積により自端遮断出力を出力するものである。か
かる構成により、負荷遮断出力後に負荷変動の僅かな増
加があり、巻線最高点温度θH(t)が許容限界温度M以上
となっても、負荷遮断タイマの時間Tnが経過するまで、
自端遮断出力がロックされて、自端遮断出力が出力され
ることがない。この結果、無闇に全停電という自端遮断
出力が頻発に出力されることを防止することができる。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように本発明の構成によれ
ば、過負荷保護リレーなどの制御機器で容易に得られる
負荷電流などの電気量を用いて高精度・高信頼度に主機
の巻線最高点温度および主機許容限界温度Mに到達する
時刻t3を演算する過負荷保護リレーを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による過負荷保護リレーを説明するブロ
ック図
【図2】一実施例の過負荷保護リレーの温度演算手段の
プログラム構成図
【図3】一実施例の過負荷保護リレーの許容限界温度到
達時刻を演算するプログラム構成図
【図4】巻線最高点温度の演算方法を説明する説明図
【図5】負荷電流信号による定周期演算と非定周期の温
度演算とを説明する説明図
【図6】直線近似誤差を説明する説明図
【図7】温度演算のシミュレーション結果図
【図8】過負荷保護リレーの出力を説明する説明図
【図9】テーブルデータの説明図
【図10】テーブルデータによる許容限界温度Mに到達時
刻t3の演算誤差特性図
【図11】負荷遮断出力と自端遮断出力との誤差特性図
【図12】図12は隣接テーブルデータによる補間演算方法
を説明する説明図
【図13】負荷遮断後の負荷変動の影響を説明する対策前
の説明図
【図14】負荷遮断後の負荷変動の影響を説明する対策後
の説明図
【符号の説明】
1 主変主保護リレー盤 2 過負荷保護リレー補助盤 11〜18、21〜25 論理素子 57… 過負荷保護リレー機能部材番号 θH(t) 巻線最高点温度 θo(t) 冷却湯温度 M 主機許容限界温度 τ0 湯温時定数 Ku 現在の電流値 k 定格油温比 Tn 負荷遮断先行時間 Δt 演算周期

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主機に流れる負荷電流より主機の温度上昇
    を推定する温度演算方法において、主機の現在の油温度
    情報θo と, 現在の電流値Kuと, 油温時定数τ0 と, 定
    格油温比kと, からΔt 時刻後の主機の温度θH(t+Δt)
    を演算する温度演算手段を備え、演算周期Δt を油温時
    定数τ0 に比例した刻みとし、この定周期で繰り返し温
    度演算手段で温度演算を実行する、ことを特徴とする主
    機の温度演算方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の主機の温度演算方法を用
    いたことを特徴とする過負荷保護リレー。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の過負荷保護リレーにおい
    て、温度演算手段は、定周期で実行する温度演算と、負
    荷電流信号の変化が予め定められた値以上に変化したと
    き直ちに起動する非定周期の温度演算と、を組み合わせ
    て実行する、ことを特徴とする過負荷保護リレー。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の過負荷保護リレーにおい
    て、非定周期で実行する温度演算は、指数関数の演算を
    直線近似し、加減乗除演算のみで温度演算を実行する、
    ことを特徴とする過負荷保護リレー。
  5. 【請求項5】請求項2ないし請求項4のいずれかの項に
    記載の過負荷保護リレーにおいて、予め定められた主機
    許容限界温度に到達する時刻t3を演算する予測演算手段
    を備え、予測演算手段が演算する主機許容限界温度に到
    達する時刻t3は、予め演算して求められたテーブルデー
    タを用いて求める、 ことを特徴とする過負荷保護リレー。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の過負荷保護リレーにおい
    て、油温時定数τ0が大きいとき、該当する2個の隣接
    テーブルデータを用い、この2個のテーブルデータの間
    を直線近似で補間し許容限界温度に到達する時刻t3を求
    める、 ことを特徴とする過負荷保護リレー。
  7. 【請求項7】請求項2ないし請求項6のいずれかの項に
    記載の過負荷保護リレーにおいて、 主機許容限界温度に到達する時刻t3より予め定められた
    先行時刻Tnだけ先行して出力する負荷遮断出力と、 主機許容限界温度に到達して出力する自端遮断出力と、 自端遮断固定タイマと、を備え、 任意の主機負荷電流変動に対して、負荷遮断を先行して
    出力し、負荷遮断が正常に行われている間は、自端遮断
    出力をロックする、 ことを特徴とする過負荷保護リレー。
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