JPH09219473A - 電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法 - Google Patents
電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法Info
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- JPH09219473A JPH09219473A JP2502696A JP2502696A JPH09219473A JP H09219473 A JPH09219473 A JP H09219473A JP 2502696 A JP2502696 A JP 2502696A JP 2502696 A JP2502696 A JP 2502696A JP H09219473 A JPH09219473 A JP H09219473A
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- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/15—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
- H01L2224/16—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
- H01L2224/161—Disposition
- H01L2224/16151—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/16221—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/16225—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
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- H01L2224/73—Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
- H01L2224/732—Location after the connecting process
- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
- H01L2224/73253—Bump and layer connectors
Landscapes
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡便で、かつ放熱特性および接続信頼性に優
れた電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 回路基板10上に半田ボール等の接続手
段12で搭載された電子部品11と、電子部品11の上
面の反りを型取りするように表面が形成された伝熱層1
4とが、伝熱ブロックの開口部15aを通じて対向し、
電子部品11の上面の反りより小さい一定の間隙で保持
される。冷却手段13と回路基板10は周縁部におい
て、前記一定の間隙を規定するための封止材17で封止
接続される。これにより、熱伝導率の低いガスを封入し
ても熱抵抗は増大せず、発熱量約10W以上の電子部品
11を充分冷却することが可能になる。また、電子部品
11と冷却手段13は水平方向に変位可能なので、電子
部品11の接続手段12に加わる応力が低減される。
れた電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 回路基板10上に半田ボール等の接続手
段12で搭載された電子部品11と、電子部品11の上
面の反りを型取りするように表面が形成された伝熱層1
4とが、伝熱ブロックの開口部15aを通じて対向し、
電子部品11の上面の反りより小さい一定の間隙で保持
される。冷却手段13と回路基板10は周縁部におい
て、前記一定の間隙を規定するための封止材17で封止
接続される。これにより、熱伝導率の低いガスを封入し
ても熱抵抗は増大せず、発熱量約10W以上の電子部品
11を充分冷却することが可能になる。また、電子部品
11と冷却手段13は水平方向に変位可能なので、電子
部品11の接続手段12に加わる応力が低減される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品冷却構造を
備えたパッケージおよびその製造方法に関し、特に、放
熱特性と接続信頼性の両面に優れた電子部品冷却構造を
備えたパッケージおよびその製造方法に関する。
備えたパッケージおよびその製造方法に関し、特に、放
熱特性と接続信頼性の両面に優れた電子部品冷却構造を
備えたパッケージおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品は、例えば大規模集積回
路(LSI;Large Scale Integrated Circuit)チ
ップのように高集積化されて搭載されることが多くなっ
ている。電子部品を高集積化した場合には、動作時に個
々の電子部品から発生する熱は微少であっても単位面積
当たりの発熱量が増大するため電子部品が劣化する恐れ
がある。従って、電子部品を劣化させないために、簡便
かつ放熱性に優れた電子部品の冷却構造が強く要望され
ている。
路(LSI;Large Scale Integrated Circuit)チ
ップのように高集積化されて搭載されることが多くなっ
ている。電子部品を高集積化した場合には、動作時に個
々の電子部品から発生する熱は微少であっても単位面積
当たりの発熱量が増大するため電子部品が劣化する恐れ
がある。従って、電子部品を劣化させないために、簡便
かつ放熱性に優れた電子部品の冷却構造が強く要望され
ている。
【0003】従来、この種の電子部品の冷却構造として
は、例えば、特開平7−106477号公報に開示され
ているものがある。この公報に開示された構造例を図1
7に示す。図17において、参照符号10は回路基板、
11は集積回路チップなどの電子部品、12は半田バン
プなどの接続手段、40は回路基板の電子部品等が搭載
される表面である。また、41は半田あるいはシリコン
オイル中に金属または金属酸化物の粒子を混ぜた熱ペー
ストなどの第一の熱伝達部材、42は炭化珪素や銅タン
グステン合金からなる非可塑性の熱伝導板、43は熱ペ
ーストなどの第二の熱伝達部材、44はヒートシンク、
45は扁平フレキシブルケーブル、46は支持板、47
は支持板46とヒートシンク44とで形成される空洞、
48は支持板46とヒートシンク44を固着するネジを
それぞれ示している。一般に、ヒートシンクとは、電子
部品に熱的に結合されて電子部品から発生される熱を吸
収する装置で、例えば、複数のフィンを有するアルミニ
ウム板から構成される。
は、例えば、特開平7−106477号公報に開示され
ているものがある。この公報に開示された構造例を図1
7に示す。図17において、参照符号10は回路基板、
11は集積回路チップなどの電子部品、12は半田バン
プなどの接続手段、40は回路基板の電子部品等が搭載
される表面である。また、41は半田あるいはシリコン
オイル中に金属または金属酸化物の粒子を混ぜた熱ペー
ストなどの第一の熱伝達部材、42は炭化珪素や銅タン
グステン合金からなる非可塑性の熱伝導板、43は熱ペ
ーストなどの第二の熱伝達部材、44はヒートシンク、
45は扁平フレキシブルケーブル、46は支持板、47
は支持板46とヒートシンク44とで形成される空洞、
48は支持板46とヒートシンク44を固着するネジを
それぞれ示している。一般に、ヒートシンクとは、電子
部品に熱的に結合されて電子部品から発生される熱を吸
収する装置で、例えば、複数のフィンを有するアルミニ
ウム板から構成される。
【0004】このように構成される従来の冷却構造にお
いて、動作時に電子部品11が発生する熱は、まず第一
の熱伝達部材41に伝わり、さらに非可塑性の熱伝導板
42および第二の熱伝達部材(熱ペースト)43におい
て垂直方向および斜め上方方向に伝導して、ヒートシン
ク44に達する。この構成において、冷却ファンなどを
用いて外部雰囲気を強制的に対流させることにより、電
子部品11の放熱が促進される。一方、動作時または非
動作時に生じる熱的な膨張または収縮に伴って電子部品
11へ加わる応力は、摺動を容易にする非可塑性の熱伝
導板42と、熱ペーストなどからなる変形可能な第一の
熱伝達部材41あるいは第二の熱伝達部材43によって
吸収される。
いて、動作時に電子部品11が発生する熱は、まず第一
の熱伝達部材41に伝わり、さらに非可塑性の熱伝導板
42および第二の熱伝達部材(熱ペースト)43におい
て垂直方向および斜め上方方向に伝導して、ヒートシン
ク44に達する。この構成において、冷却ファンなどを
用いて外部雰囲気を強制的に対流させることにより、電
子部品11の放熱が促進される。一方、動作時または非
動作時に生じる熱的な膨張または収縮に伴って電子部品
11へ加わる応力は、摺動を容易にする非可塑性の熱伝
導板42と、熱ペーストなどからなる変形可能な第一の
熱伝達部材41あるいは第二の熱伝達部材43によって
吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の冷
却構造を採用した場合、第一の熱伝達部材41は比較的
良好な熱伝導度(1.6〜2.6W/m・K)を備えてい
るので、1.7cm×1.7cmの面積を有する電子部品
の上面に厚さ約0.4mm塗布しても、その熱抵抗は0.
9〜0.5℃/Wである。非可塑性の熱伝導板42やヒ
ートシンク44など他の熱抵抗が加わることを考慮して
も、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷却すること
が可能である。しかしながら、上述したように、第一の
熱伝達部材41として半田あるいはシリコンオイル中に
金属または金属酸化物の粒子を充填部材として混ぜた熱
ペーストを用いる場合には次のような別の問題が生ず
る。
却構造を採用した場合、第一の熱伝達部材41は比較的
良好な熱伝導度(1.6〜2.6W/m・K)を備えてい
るので、1.7cm×1.7cmの面積を有する電子部品
の上面に厚さ約0.4mm塗布しても、その熱抵抗は0.
9〜0.5℃/Wである。非可塑性の熱伝導板42やヒ
ートシンク44など他の熱抵抗が加わることを考慮して
も、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷却すること
が可能である。しかしながら、上述したように、第一の
熱伝達部材41として半田あるいはシリコンオイル中に
金属または金属酸化物の粒子を充填部材として混ぜた熱
ペーストを用いる場合には次のような別の問題が生ず
る。
【0006】(i)時間の経過とともに、熱ペースト中の
金属または金属酸化物の粒子からなる充填粉体が徐々に
凝集してシリコンオイルから分離するという現象が生じ
る。そのためシリコンオイル成分のみが塗布エリアから
流出し、充填粉体(金属または金属酸化物の粒子)の比
率が増大して熱ペーストの流動性が低下する。その結
果、熱ペーストによって吸収していた電子部品への応力
が増大し、電子部品の劣化や半田バンプの接続信頼性の
低下を引き起こす。 (ii)また、上記塗布エリアから流出したオイル成分が電
子部品、回路基板あるいは半田バンプに付着し、絶縁不
良の原因になる。 (iii)さらに、電子部品を個別にリペア(交換)する場
合に、ヒートシンクを熱伝導板と一緒に電子部品から引
き剥がす必要があるが、一般に熱ペーストは垂直方向の
力に対して変形しにくいので、引き剥がすために大きな
力が必要となり、その結果、リペアしない電子部品の電
極や半田バンプが破壊される恐れがある。
金属または金属酸化物の粒子からなる充填粉体が徐々に
凝集してシリコンオイルから分離するという現象が生じ
る。そのためシリコンオイル成分のみが塗布エリアから
流出し、充填粉体(金属または金属酸化物の粒子)の比
率が増大して熱ペーストの流動性が低下する。その結
果、熱ペーストによって吸収していた電子部品への応力
が増大し、電子部品の劣化や半田バンプの接続信頼性の
低下を引き起こす。 (ii)また、上記塗布エリアから流出したオイル成分が電
子部品、回路基板あるいは半田バンプに付着し、絶縁不
良の原因になる。 (iii)さらに、電子部品を個別にリペア(交換)する場
合に、ヒートシンクを熱伝導板と一緒に電子部品から引
き剥がす必要があるが、一般に熱ペーストは垂直方向の
力に対して変形しにくいので、引き剥がすために大きな
力が必要となり、その結果、リペアしない電子部品の電
極や半田バンプが破壊される恐れがある。
【0007】また、熱ペーストの使用を避ける方法とし
ては、例えば、第二の熱伝達部材43として半田などの
低融点金属を用い、第一の熱伝達部材41としてヘリウ
ムや窒素、空気のようなガスを充填する方法が考えられ
る。しかしながら、ヘリウムを充填する場合は、ガス漏
れが生じると熱伝導率が大幅に低下してしまうので、気
密性の高い封止構造を採用することが必須条件となる。
その際、半田を用いることにより高気密封止を達成でき
るが、高気密封止用の半田を溶融した際に第二の熱伝達
部材43や接続手段12に用いた半田が溶融してしまわ
ないように、高気密封止用の半田は第二の熱伝達部材4
3や接続手段12に用いた半田に比較して充分に融点の
低いものを用いる必要がある。またチップリペアの際
は、高気密封止用の半田の剥離、再供給などの作業を行
う必要がある。
ては、例えば、第二の熱伝達部材43として半田などの
低融点金属を用い、第一の熱伝達部材41としてヘリウ
ムや窒素、空気のようなガスを充填する方法が考えられ
る。しかしながら、ヘリウムを充填する場合は、ガス漏
れが生じると熱伝導率が大幅に低下してしまうので、気
密性の高い封止構造を採用することが必須条件となる。
その際、半田を用いることにより高気密封止を達成でき
るが、高気密封止用の半田を溶融した際に第二の熱伝達
部材43や接続手段12に用いた半田が溶融してしまわ
ないように、高気密封止用の半田は第二の熱伝達部材4
3や接続手段12に用いた半田に比較して充分に融点の
低いものを用いる必要がある。またチップリペアの際
は、高気密封止用の半田の剥離、再供給などの作業を行
う必要がある。
【0008】一方、第一の熱伝達部材41として窒素や
空気を充填する場合は高気密封止を必要としないが、熱
伝導率が熱ペーストの約100分の1(0.03W/m
・K)なので、前記熱ペーストを使った場合と同等の熱
抵抗を達成するためには、ガスを充填するすき間、すな
わち電子部品11の上面と熱伝導板42との間隙を約4
μm以下に狭小化しなければならない。しかしながら、
LSIチップの上面は、デバイスの形成に起因する残留
応力のため通常約10μm程度の反りを有しているのが
普通であり、平坦性の高い熱伝導板を使用したとして
も、ガスを充填するすき間を10μm以下にすることは
不可能である。本発明の目的は、上記問題点を解消し、
簡便で、かつ放熱特性および接続信頼性に優れた電子部
品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法を提
供することにある。
空気を充填する場合は高気密封止を必要としないが、熱
伝導率が熱ペーストの約100分の1(0.03W/m
・K)なので、前記熱ペーストを使った場合と同等の熱
抵抗を達成するためには、ガスを充填するすき間、すな
わち電子部品11の上面と熱伝導板42との間隙を約4
μm以下に狭小化しなければならない。しかしながら、
LSIチップの上面は、デバイスの形成に起因する残留
応力のため通常約10μm程度の反りを有しているのが
普通であり、平坦性の高い熱伝導板を使用したとして
も、ガスを充填するすき間を10μm以下にすることは
不可能である。本発明の目的は、上記問題点を解消し、
簡便で、かつ放熱特性および接続信頼性に優れた電子部
品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子部品冷
却構造を備えたパッケージは、上記目的を達成するため
に、電子部品(11)が装着されている回路基板(1
0)と、電子部品(11)を冷却する冷却手段(13)
と、該冷却手段(13)と前記電子部品(11)の間に
配置され、前記電子部品(11)の表面が型取りされた
可塑性伝熱材料からなる伝熱層(14)と、伝熱層(1
4)と電子部品(11)との間に配置された非可塑性伝
熱材料からなる伝熱ブロック(15)とからなる電子部
品冷却構造を備えたパッケージであって、伝熱ブロック
(15)は電子部品(11)の外形よりも小さい開口部
(15a)を有し、該開口部(15a)において伝熱層
(14)と電子部品(11)との間に実質的に均一かつ
一定の間隙(g)を保持するようにしたことを特徴とし
ている。
却構造を備えたパッケージは、上記目的を達成するため
に、電子部品(11)が装着されている回路基板(1
0)と、電子部品(11)を冷却する冷却手段(13)
と、該冷却手段(13)と前記電子部品(11)の間に
配置され、前記電子部品(11)の表面が型取りされた
可塑性伝熱材料からなる伝熱層(14)と、伝熱層(1
4)と電子部品(11)との間に配置された非可塑性伝
熱材料からなる伝熱ブロック(15)とからなる電子部
品冷却構造を備えたパッケージであって、伝熱ブロック
(15)は電子部品(11)の外形よりも小さい開口部
(15a)を有し、該開口部(15a)において伝熱層
(14)と電子部品(11)との間に実質的に均一かつ
一定の間隙(g)を保持するようにしたことを特徴とし
ている。
【0010】また、冷却手段(13)の周縁部と回路基
板(10)の周縁部を、実質的に均一かつ一定の間隙を
規定するためにCリングやOリングなどの封止材(1
7)を用いて封止接続することを特徴としている。さら
に、伝熱層(14)として電子部品(11)と回路基板
(10)を接続する接続手段(12)より低融点の金属
を用いることを特徴としている。そして、前記冷却手段
(13)と回路基板(10)とで囲まれた前記間隙を含
む全領域に化学的に不活性な気体、例えば、ヘリウム、
窒素、湿度を低くコントロールした空気のいずれかを封
入することを特徴としている。
板(10)の周縁部を、実質的に均一かつ一定の間隙を
規定するためにCリングやOリングなどの封止材(1
7)を用いて封止接続することを特徴としている。さら
に、伝熱層(14)として電子部品(11)と回路基板
(10)を接続する接続手段(12)より低融点の金属
を用いることを特徴としている。そして、前記冷却手段
(13)と回路基板(10)とで囲まれた前記間隙を含
む全領域に化学的に不活性な気体、例えば、ヘリウム、
窒素、湿度を低くコントロールした空気のいずれかを封
入することを特徴としている。
【0011】本発明に係る電子部品冷却構造を備えたパ
ッケージの製造方法は、冷却手段(13)の中央部に可
塑性伝熱材料からなる伝熱層(14)を形成するステッ
プと、非可塑性伝熱材料から成り、電子部品(11)の
外形よりも小さい開口部(15a)を有する伝熱ブロッ
ク(15)を前記冷却手段(13)上に形成された伝熱
層(14)に接着するステップと、回路基板上に予め接
続された電子部品(11)を前記伝熱層(14)に接着
された伝熱ブロック(15)の上面に当接するステップ
と、前記伝熱層(14)を加熱して溶融状態に保ちなが
ら前記回路基板(10)に荷重を加えて前記伝熱ブロッ
ク(15)と前記電子部品(11)とを互いに押圧する
ステップと、前記伝熱層(14)を凝固するステップ
と、前記電子部品(11)と前記伝熱ブロック(15)
との間に実質的に均一かつ一定の間隙(g)を保って回
路基板(10)の周縁部と冷却手段(13)の周縁部と
を封止接続するステップと、を含むことを特徴とするも
のである。
ッケージの製造方法は、冷却手段(13)の中央部に可
塑性伝熱材料からなる伝熱層(14)を形成するステッ
プと、非可塑性伝熱材料から成り、電子部品(11)の
外形よりも小さい開口部(15a)を有する伝熱ブロッ
ク(15)を前記冷却手段(13)上に形成された伝熱
層(14)に接着するステップと、回路基板上に予め接
続された電子部品(11)を前記伝熱層(14)に接着
された伝熱ブロック(15)の上面に当接するステップ
と、前記伝熱層(14)を加熱して溶融状態に保ちなが
ら前記回路基板(10)に荷重を加えて前記伝熱ブロッ
ク(15)と前記電子部品(11)とを互いに押圧する
ステップと、前記伝熱層(14)を凝固するステップ
と、前記電子部品(11)と前記伝熱ブロック(15)
との間に実質的に均一かつ一定の間隙(g)を保って回
路基板(10)の周縁部と冷却手段(13)の周縁部と
を封止接続するステップと、を含むことを特徴とするも
のである。
【0012】ここで、前記回路基板(10)の周縁部と
前記冷却手段(13)の周縁部とを封止接続するステッ
プは、前記所定の間隙を規定する封止材(17)により
封止接続するステップであることを特徴としている。ま
た、前記伝熱層(14)を凝固するステップは、前記伝
熱ブロック(15)と前記電子部品(11)を互いに押
圧した状態で凝固するステップであることを特徴として
いる。さらに、前記伝熱層(14)を凝固するステップ
の後に、前記冷却手段(13)と回路基板(10)とで
囲まれた前記間隙を含む全領域に、例えば、ヘリウム、
窒素、湿度を低くコントロールした空気などの化学的に
不活性な気体を封入するステップを追加することを特徴
としている。
前記冷却手段(13)の周縁部とを封止接続するステッ
プは、前記所定の間隙を規定する封止材(17)により
封止接続するステップであることを特徴としている。ま
た、前記伝熱層(14)を凝固するステップは、前記伝
熱ブロック(15)と前記電子部品(11)を互いに押
圧した状態で凝固するステップであることを特徴として
いる。さらに、前記伝熱層(14)を凝固するステップ
の後に、前記冷却手段(13)と回路基板(10)とで
囲まれた前記間隙を含む全領域に、例えば、ヘリウム、
窒素、湿度を低くコントロールした空気などの化学的に
不活性な気体を封入するステップを追加することを特徴
としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、回路基板上に半田ボー
ル等の接続手段で搭載された電子部品と、電子部品の上
面の反りを型取りするように表面が形成された伝熱層と
を、伝熱ブロック上の電子部品の外形よりも小さい開口
部を通じて対向させ、この対向部分において両者は電子
部品11の上面の反りより小さいほぼ一定の間隙を保っ
て保持される。冷却手段と回路基板は、周縁部におい
て、前記一定の間隙を規定するためにCリングやOリン
グなどの封止材によって封止接続される。これにより、
熱伝導率の低いガスを封入しても熱抵抗は増大せず、発
熱量約10W以上の電子部品11を充分冷却することが
可能になる。また、電子部品と冷却手段は水平方向に変
位可能なので、電子部品の接続手段に加わる応力が低減
される。
ル等の接続手段で搭載された電子部品と、電子部品の上
面の反りを型取りするように表面が形成された伝熱層と
を、伝熱ブロック上の電子部品の外形よりも小さい開口
部を通じて対向させ、この対向部分において両者は電子
部品11の上面の反りより小さいほぼ一定の間隙を保っ
て保持される。冷却手段と回路基板は、周縁部におい
て、前記一定の間隙を規定するためにCリングやOリン
グなどの封止材によって封止接続される。これにより、
熱伝導率の低いガスを封入しても熱抵抗は増大せず、発
熱量約10W以上の電子部品11を充分冷却することが
可能になる。また、電子部品と冷却手段は水平方向に変
位可能なので、電子部品の接続手段に加わる応力が低減
される。
【0014】また、本発明は、まず、冷却手段の表面中
央部に可塑性伝熱材料からなる伝熱層を形成するととも
に、非可塑性伝熱材料から成り電子部品の外形よりも小
さい開口部を有する伝熱ブロックを前記冷却手段上に形
成された伝熱層に接着する。次に、回路基板上に予め接
続された電子部品を前記伝熱層に接着された伝熱ブロッ
クの上面に当接し、前記伝熱層を加熱して溶融状態に保
ちながら前記回路基板に荷重を加えて前記伝熱ブロック
と前記電子部品とを互いに押圧する。その後、伝熱層を
凝固する。この型取り処理により、電子部品と伝熱ブロ
ックとの対向面が同一形状になり、両者の間をほぼ一定
の間隙を保つように保持することができる。最後に、回
路基板の周縁部と冷却手段の周縁部とをCリングやOリ
ングなどを用いて封止接続することによって、簡便で放
熱特性および接続信頼性の優れたパッケージを製造する
ことができる。
央部に可塑性伝熱材料からなる伝熱層を形成するととも
に、非可塑性伝熱材料から成り電子部品の外形よりも小
さい開口部を有する伝熱ブロックを前記冷却手段上に形
成された伝熱層に接着する。次に、回路基板上に予め接
続された電子部品を前記伝熱層に接着された伝熱ブロッ
クの上面に当接し、前記伝熱層を加熱して溶融状態に保
ちながら前記回路基板に荷重を加えて前記伝熱ブロック
と前記電子部品とを互いに押圧する。その後、伝熱層を
凝固する。この型取り処理により、電子部品と伝熱ブロ
ックとの対向面が同一形状になり、両者の間をほぼ一定
の間隙を保つように保持することができる。最後に、回
路基板の周縁部と冷却手段の周縁部とをCリングやOリ
ングなどを用いて封止接続することによって、簡便で放
熱特性および接続信頼性の優れたパッケージを製造する
ことができる。
【0015】次に、本発明に係る電子部品冷却構造を備
えたパッケージの一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。図1は本発明に係る電子部品冷却構造を備えたパ
ッケージの一実施例を示す断面図である。同図におい
て、参照符号10は回路基板を示している。回路基板1
0としては、例えば、アルミナまたはムライト製のセラ
ミクス基板を用いることができる。回路基板10の上面
には、Pb/Sn(95/5wt%)からなる半田ボー
ルを接続手段12として複数の電子部品11が搭載され
ている。電子部品11は、プラスチックモールド、ある
いはセラミック製キャップにより封止されたLSIチッ
プでもよいし、直接LSIチップを回路基板10に搭載
してもよい。回路基板10の下面には、入出力端子16
として、金メッキ等が施されたコバール製のI/Oピン
が、半田またはAu/Geなどのろう材により固着され
ており、外部装置との電気的接続に用いられるようにな
っている。
えたパッケージの一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。図1は本発明に係る電子部品冷却構造を備えたパ
ッケージの一実施例を示す断面図である。同図におい
て、参照符号10は回路基板を示している。回路基板1
0としては、例えば、アルミナまたはムライト製のセラ
ミクス基板を用いることができる。回路基板10の上面
には、Pb/Sn(95/5wt%)からなる半田ボー
ルを接続手段12として複数の電子部品11が搭載され
ている。電子部品11は、プラスチックモールド、ある
いはセラミック製キャップにより封止されたLSIチッ
プでもよいし、直接LSIチップを回路基板10に搭載
してもよい。回路基板10の下面には、入出力端子16
として、金メッキ等が施されたコバール製のI/Oピン
が、半田またはAu/Geなどのろう材により固着され
ており、外部装置との電気的接続に用いられるようにな
っている。
【0016】電子部品11の上部には、冷却手段13が
電子部品11を覆うように配置されている。この冷却手
段13は、熱伝導率が大きく、かつ空冷のための冷却フ
ィンや液冷のための冷媒流路を成形しやすい材料である
窒化アルミニウム等のセラミクスで構成すれば好適であ
る。さらに、生産コストを低減する必要がある場合に
は、アルミニウムや銅などの金属を用いてもよい。
電子部品11を覆うように配置されている。この冷却手
段13は、熱伝導率が大きく、かつ空冷のための冷却フ
ィンや液冷のための冷媒流路を成形しやすい材料である
窒化アルミニウム等のセラミクスで構成すれば好適であ
る。さらに、生産コストを低減する必要がある場合に
は、アルミニウムや銅などの金属を用いてもよい。
【0017】冷却手段13の周縁部は、電子部品を気密
封止するために凸状の出っ張り(縁)を持つように加工
されており、この部分と回路基板10の周縁部とが封止
材17を介して固定される。冷却手段13の凸状の周縁
部としては、枠形状に加工された、冷却手段13の本体
部分とは別個で構成される部材を用いてもよい。封止材
17としては、通常、OリングやCリングを使用する
が、さらに気密性を高めるために、伝熱層14(後述す
る)より融点の低い半田、低融点ガラス、または樹脂封
止材等を用いてもよい。ここで、半田や低融点ガラスを
単独で使用する場合には溶融状態で厚さを一定に保持で
きず、従って後述する間隙gを精度良く規定できないの
で、OリングやCリングと一緒に使用することが望まし
い。
封止するために凸状の出っ張り(縁)を持つように加工
されており、この部分と回路基板10の周縁部とが封止
材17を介して固定される。冷却手段13の凸状の周縁
部としては、枠形状に加工された、冷却手段13の本体
部分とは別個で構成される部材を用いてもよい。封止材
17としては、通常、OリングやCリングを使用する
が、さらに気密性を高めるために、伝熱層14(後述す
る)より融点の低い半田、低融点ガラス、または樹脂封
止材等を用いてもよい。ここで、半田や低融点ガラスを
単独で使用する場合には溶融状態で厚さを一定に保持で
きず、従って後述する間隙gを精度良く規定できないの
で、OリングやCリングと一緒に使用することが望まし
い。
【0018】前記冷却手段13の中央の凹部30の中央
には、可塑性伝熱材料からなる伝熱層14が設けられて
いる。この伝熱層14としては、接続手段12より融点
が低い材料、例えば、Pb/Sn(37/63wt%)
からなる低融点半田が好適である。これは、後述する製
造方法の説明で述べるように、接続手段12が溶融しな
い温度において伝熱層14を溶融状態に保持する必要が
あるためである。なお、伝熱層14に低融点半田を用い
る場合には、この低融点半田と冷却手段13との接着性
を確保するために、冷却手段13側にCr/Ni/Au
またはNi/Au等からなる金属膜を形成しておくとよ
い(図示せず)。
には、可塑性伝熱材料からなる伝熱層14が設けられて
いる。この伝熱層14としては、接続手段12より融点
が低い材料、例えば、Pb/Sn(37/63wt%)
からなる低融点半田が好適である。これは、後述する製
造方法の説明で述べるように、接続手段12が溶融しな
い温度において伝熱層14を溶融状態に保持する必要が
あるためである。なお、伝熱層14に低融点半田を用い
る場合には、この低融点半田と冷却手段13との接着性
を確保するために、冷却手段13側にCr/Ni/Au
またはNi/Au等からなる金属膜を形成しておくとよ
い(図示せず)。
【0019】さらに、伝熱層14と電子部品11との間
には、非可塑性伝熱材料からなる枠形状の伝熱ブロック
15が、伝熱層14と接するように配置されている。伝
熱ブロック15の中央部には、電子部品11の外形より
小さい開口部15aが設けられており、該開口部を通じ
て伝熱層14と電子部品11が実質的に均一かつ一定の
間隙を保持しながら近接している(図2を用いて後述す
る)。伝熱ブロック15の材料としては、伝熱層14を
溶融状態に保持しても変形せず、かつ熱伝導率の高い材
料、例えば、アルミニウムや銅等の金属材料、あるいは
窒化アルミニウム、シリコン等の無機材料が好適であ
る。
には、非可塑性伝熱材料からなる枠形状の伝熱ブロック
15が、伝熱層14と接するように配置されている。伝
熱ブロック15の中央部には、電子部品11の外形より
小さい開口部15aが設けられており、該開口部を通じ
て伝熱層14と電子部品11が実質的に均一かつ一定の
間隙を保持しながら近接している(図2を用いて後述す
る)。伝熱ブロック15の材料としては、伝熱層14を
溶融状態に保持しても変形せず、かつ熱伝導率の高い材
料、例えば、アルミニウムや銅等の金属材料、あるいは
窒化アルミニウム、シリコン等の無機材料が好適であ
る。
【0020】次に、図1の領域R(伝熱層14と伝熱ブ
ロック15と電子部品11の接近部分)の詳細を説明す
る。図2は領域Rの拡大図である。同図において、LS
Iチップ等の電子部品11の上面は、デバイスの形成に
起因する残留応力が原因で通常約10μm程度の反りw
を有している。伝熱ブロック15の開口部15aには伝
熱層14が充填されており、伝熱層14の表面と電子部
品11の表面の間隙gは反りwより小さく、約4μmの
ほぼ一定間隙を保持している。なお、伝熱ブロック15
としてアルミニウムや窒化アルミニウム、およびシリコ
ンのように低融点半田と接着しにくい材料を用いる場合
は、伝熱ブロック15と伝熱層14が接着される領域面
に低融点半田と接着性のよい金属膜24を形成してお
く。逆に、銅のように低融点半田と接着しやすい材料を
用いる場合は、低融点半田が過度に流動して電子部品1
1や回路基板10と接触しないように、伝熱ブロック1
5の側面15bおよび底面15cに予め低融点半田と濡
れにくい膜、例えば熱酸化膜(図示せず)を形成してお
く。
ロック15と電子部品11の接近部分)の詳細を説明す
る。図2は領域Rの拡大図である。同図において、LS
Iチップ等の電子部品11の上面は、デバイスの形成に
起因する残留応力が原因で通常約10μm程度の反りw
を有している。伝熱ブロック15の開口部15aには伝
熱層14が充填されており、伝熱層14の表面と電子部
品11の表面の間隙gは反りwより小さく、約4μmの
ほぼ一定間隙を保持している。なお、伝熱ブロック15
としてアルミニウムや窒化アルミニウム、およびシリコ
ンのように低融点半田と接着しにくい材料を用いる場合
は、伝熱ブロック15と伝熱層14が接着される領域面
に低融点半田と接着性のよい金属膜24を形成してお
く。逆に、銅のように低融点半田と接着しやすい材料を
用いる場合は、低融点半田が過度に流動して電子部品1
1や回路基板10と接触しないように、伝熱ブロック1
5の側面15bおよび底面15cに予め低融点半田と濡
れにくい膜、例えば熱酸化膜(図示せず)を形成してお
く。
【0021】前記伝熱ブロック15と前記電子部品11
との間に形成される空間31には、不活性ガスである窒
素あるいは湿度を低くコントロールした空気を充填する
が、さらに熱伝導率を高めるためにヘリウムを充填して
もよい。低湿度にコントロールされた空気を充填する場
合には、湿度の影響による半田等の劣化が少なくなり信
頼性が向上する。
との間に形成される空間31には、不活性ガスである窒
素あるいは湿度を低くコントロールした空気を充填する
が、さらに熱伝導率を高めるためにヘリウムを充填して
もよい。低湿度にコントロールされた空気を充填する場
合には、湿度の影響による半田等の劣化が少なくなり信
頼性が向上する。
【0022】次に、伝熱層14の表面と電子部品11の
表面の間隙gを反りwより小さく実質的に均一かつ一定
にするための具体的実施例を説明する。本実施例では型
取り法を用いる。すなわち、まず、溶融状態の伝熱層1
4を伝熱ブロック15の開口部15aを通じて電子部品
11の上面と直接接触させる。これにより、伝熱層14
の表面は、電子部品11の反りwが型取りされるように
形成される。伝熱層14の凝固後も上記型取りされた表
面は保持され、間隙gを規定するためにOリングやCリ
ングなどの封止材とバネ,ネジなどを用いることによ
り、電子部品11の反りwより小さいほぼ一定間隙gで
伝熱層14と電子部品11の上面を保持できる。この詳
細は後述する。上述したように、図17に示した従来構
造では開口部のない平坦な熱伝導板42を用いているの
で、間隙gを反りwより小さくすることができず、ガス
を充填するすき間を10μm以下にすることができなか
ったため冷却効率が悪かった。これに対して、本実施例
の構造および製造方法を用いた場合、間隙gを約4μm
のほぼ一定な値に制御することが容易となり、発熱量約
10W以上の電子部品を充分冷却することができる。
表面の間隙gを反りwより小さく実質的に均一かつ一定
にするための具体的実施例を説明する。本実施例では型
取り法を用いる。すなわち、まず、溶融状態の伝熱層1
4を伝熱ブロック15の開口部15aを通じて電子部品
11の上面と直接接触させる。これにより、伝熱層14
の表面は、電子部品11の反りwが型取りされるように
形成される。伝熱層14の凝固後も上記型取りされた表
面は保持され、間隙gを規定するためにOリングやCリ
ングなどの封止材とバネ,ネジなどを用いることによ
り、電子部品11の反りwより小さいほぼ一定間隙gで
伝熱層14と電子部品11の上面を保持できる。この詳
細は後述する。上述したように、図17に示した従来構
造では開口部のない平坦な熱伝導板42を用いているの
で、間隙gを反りwより小さくすることができず、ガス
を充填するすき間を10μm以下にすることができなか
ったため冷却効率が悪かった。これに対して、本実施例
の構造および製造方法を用いた場合、間隙gを約4μm
のほぼ一定な値に制御することが容易となり、発熱量約
10W以上の電子部品を充分冷却することができる。
【0023】また、図1および図2に示した伝熱ブロッ
ク15の側面は、電子部品11の側面よりも外側に張り
出しているため、伝熱層14の凸部14aが電子部品1
1の側面と機械的に接触することはない。また、電子部
品11の上面と伝熱層14の間隙gを約4μmのほぼ一
定な値に保持することができるので、電子部品11と冷
却手段13は、接触せずに水平方向に数10μm変位する
ことが可能になる。よって半導体装置の膨張および収縮
時に、電子部品11の上面を介して接続手段12に水平
方向に加わる応力の低減が可能となり、電子部品11の
接続信頼性を十分確保することができる。
ク15の側面は、電子部品11の側面よりも外側に張り
出しているため、伝熱層14の凸部14aが電子部品1
1の側面と機械的に接触することはない。また、電子部
品11の上面と伝熱層14の間隙gを約4μmのほぼ一
定な値に保持することができるので、電子部品11と冷
却手段13は、接触せずに水平方向に数10μm変位する
ことが可能になる。よって半導体装置の膨張および収縮
時に、電子部品11の上面を介して接続手段12に水平
方向に加わる応力の低減が可能となり、電子部品11の
接続信頼性を十分確保することができる。
【0024】次に、このような本発明に係る電子部品冷
却構造を備えたパッケージの製造方法を図面を用いて詳
細に説明する。図3ないし図8は、本発明に係る電子部
品冷却構造を備えたパッケージの製造方法の主要工程を
順に示した断面図である。図3において、冷却手段13
中央の凹部30の内側には、半田との接着性を確保する
ための前述したCr/Ni/AuまたはNi/Auなど
の金属膜が予め形成されているものとする(図示略)。
この凹部30の中央には低融点のプリホーム半田を配置
し、ヒータにより半田の融点以上に加熱して伝熱層14
を形成する。このとき、伝熱層14となるプリホーム半
田の体積は、回路基板10に搭載された各電子部品11
上面の高さバラツキ100〜500μmに追従できるだ
けの十分な厚みが必要なので、少なくとも600μmの
厚みとなるように設定する。
却構造を備えたパッケージの製造方法を図面を用いて詳
細に説明する。図3ないし図8は、本発明に係る電子部
品冷却構造を備えたパッケージの製造方法の主要工程を
順に示した断面図である。図3において、冷却手段13
中央の凹部30の内側には、半田との接着性を確保する
ための前述したCr/Ni/AuまたはNi/Auなど
の金属膜が予め形成されているものとする(図示略)。
この凹部30の中央には低融点のプリホーム半田を配置
し、ヒータにより半田の融点以上に加熱して伝熱層14
を形成する。このとき、伝熱層14となるプリホーム半
田の体積は、回路基板10に搭載された各電子部品11
上面の高さバラツキ100〜500μmに追従できるだ
けの十分な厚みが必要なので、少なくとも600μmの
厚みとなるように設定する。
【0025】次に、図4に示すように、位置合わせ治具
20の上面に、予め開口部15aが設けられた伝熱ブロ
ック15を、後述する電子部品11と対向する部分にそ
れぞれ配置した後、それらの上方から図3の工程で形成
された伝熱層14を有する冷却手段13を被せて位置合
わせ治具20で位置合わせをする。その後、位置合わせ
治具20の下面からヒータで全体を加熱し、伝熱層14
となる低融点半田を再溶融して、伝熱ブロック15と伝
熱層14を接着する。なお、このとき図2に示したよう
に予め伝熱ブロック15の表面には、半田との接着性を
確保するための金属膜24を形成しておく。また、伝熱
層14が次の工程で過度に流動して電子部品11の側面
に接することのないように、予め伝熱ブロック15の外
側側面に熱酸化膜を形成しておくとよい。
20の上面に、予め開口部15aが設けられた伝熱ブロ
ック15を、後述する電子部品11と対向する部分にそ
れぞれ配置した後、それらの上方から図3の工程で形成
された伝熱層14を有する冷却手段13を被せて位置合
わせ治具20で位置合わせをする。その後、位置合わせ
治具20の下面からヒータで全体を加熱し、伝熱層14
となる低融点半田を再溶融して、伝熱ブロック15と伝
熱層14を接着する。なお、このとき図2に示したよう
に予め伝熱ブロック15の表面には、半田との接着性を
確保するための金属膜24を形成しておく。また、伝熱
層14が次の工程で過度に流動して電子部品11の側面
に接することのないように、予め伝熱ブロック15の外
側側面に熱酸化膜を形成しておくとよい。
【0026】次に、図5に示すように、予め電子部品1
1が搭載された回路基板10を用意し、この回路基板1
0を、図4までの工程で形成した、伝熱ブロック15が
所要箇所に接着された伝熱層14を内部に有する冷却手
段13の上に被せる。ここで伝熱層14の表面は、溶融
時の表面張力のため図5に示すように伝熱ブロック15
の開口部15aの上面よりわずかに突出した状態になっ
ている。
1が搭載された回路基板10を用意し、この回路基板1
0を、図4までの工程で形成した、伝熱ブロック15が
所要箇所に接着された伝熱層14を内部に有する冷却手
段13の上に被せる。ここで伝熱層14の表面は、溶融
時の表面張力のため図5に示すように伝熱ブロック15
の開口部15aの上面よりわずかに突出した状態になっ
ている。
【0027】次に、図6において、ヒータを用いて全体
を加熱し、伝熱層14となる半田のみを再溶融する(す
なわち、回路基板10と電子部品11との接続手段12
が溶融しない温度とする)。伝熱層14が溶融状態にあ
るとき、伝熱ブロック15は溶融半田の表面張力により
上向きの力を受ける。この力に対向するように、回路基
板10の上方から荷重Fを加えると、非可塑性伝熱材料
からなる伝熱ブロック15は各電子部品11の上面と完
全に接触し、その結果、各電子部品11の高さのバラツ
キや傾きのバラツキに正確に追従するように上下方向に
変位する。
を加熱し、伝熱層14となる半田のみを再溶融する(す
なわち、回路基板10と電子部品11との接続手段12
が溶融しない温度とする)。伝熱層14が溶融状態にあ
るとき、伝熱ブロック15は溶融半田の表面張力により
上向きの力を受ける。この力に対向するように、回路基
板10の上方から荷重Fを加えると、非可塑性伝熱材料
からなる伝熱ブロック15は各電子部品11の上面と完
全に接触し、その結果、各電子部品11の高さのバラツ
キや傾きのバラツキに正確に追従するように上下方向に
変位する。
【0028】同時に、図5において伝熱ブロック15の
開口部15aよりわずかに突出していた伝熱層14は、
各電子部品11の反りwに追従し、その反りを型取りす
るように表面が形成される。さらに、伝熱ブロック15
同士の間に溶融半田が流動し、凸部14aが形成され
る。次いで、ヒータによる加熱を停止して伝熱層14と
なる半田を凝固させる。この場合、伝熱層14の凝固速
度が場所によって異なると、最後に凝固する領域は体積
収縮による空洞や凹部が集積しやすくなるという現象が
生じる。このような現象を避けるために、半田が液相か
ら固相に遷移する間は、前記空洞や凹部を圧縮するよう
に上方からの荷重Fを継続して加える。このようにし
て、伝熱層14は、各電子部品11の反りwを正確に型
取りするように表面が形成されて凝固する。
開口部15aよりわずかに突出していた伝熱層14は、
各電子部品11の反りwに追従し、その反りを型取りす
るように表面が形成される。さらに、伝熱ブロック15
同士の間に溶融半田が流動し、凸部14aが形成され
る。次いで、ヒータによる加熱を停止して伝熱層14と
なる半田を凝固させる。この場合、伝熱層14の凝固速
度が場所によって異なると、最後に凝固する領域は体積
収縮による空洞や凹部が集積しやすくなるという現象が
生じる。このような現象を避けるために、半田が液相か
ら固相に遷移する間は、前記空洞や凹部を圧縮するよう
に上方からの荷重Fを継続して加える。このようにし
て、伝熱層14は、各電子部品11の反りwを正確に型
取りするように表面が形成されて凝固する。
【0029】次に、図7に示すように、電子部品11を
搭載した回路基板10を冷却手段13から一旦分離す
る。このとき、伝熱層14は各電子部品11の反りwを
正確に型取りするように表面が形成されている。次に、
冷却手段13の周縁部と回路基板10の周縁部との間
に、OリングまたはCリング等の封止材17を挿入す
る。
搭載した回路基板10を冷却手段13から一旦分離す
る。このとき、伝熱層14は各電子部品11の反りwを
正確に型取りするように表面が形成されている。次に、
冷却手段13の周縁部と回路基板10の周縁部との間
に、OリングまたはCリング等の封止材17を挿入す
る。
【0030】最後に、図8に示すように、封止材17を
介して回路基板10を冷却手段13の上方に被せ、窒素
雰囲気、或いは湿度を低くコントロールした空気雰囲気
中において、各電子部品11と伝熱ブロック15の上面
を当接させる。伝熱ブロック15は、図6の工程におい
てすでに各電子部品11の高さのバラツキや傾きのバラ
ツキに追従して変位しており、さらに伝熱層14は、各
電子部品11の反りwを型取りするように表面が形成さ
れている。従って、OリングやCリングなどの封止材1
7をねじ等による機械的な力で圧縮して間隙gを正確に
規定すれば、図2において述べたように、約10μmの
電子部品11の反りwより小さい間隙g(例えば、4μ
m)で伝熱層14と電子部品11の対向面を一定に保持
でき、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷却するこ
とができる。
介して回路基板10を冷却手段13の上方に被せ、窒素
雰囲気、或いは湿度を低くコントロールした空気雰囲気
中において、各電子部品11と伝熱ブロック15の上面
を当接させる。伝熱ブロック15は、図6の工程におい
てすでに各電子部品11の高さのバラツキや傾きのバラ
ツキに追従して変位しており、さらに伝熱層14は、各
電子部品11の反りwを型取りするように表面が形成さ
れている。従って、OリングやCリングなどの封止材1
7をねじ等による機械的な力で圧縮して間隙gを正確に
規定すれば、図2において述べたように、約10μmの
電子部品11の反りwより小さい間隙g(例えば、4μ
m)で伝熱層14と電子部品11の対向面を一定に保持
でき、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷却するこ
とができる。
【0031】次に、図9ないし図16を用いて、Oリン
グやCリングなどの封止材17をねじ等による機械的な
力で圧縮して間隙gを規定するための具体的な実施例を
詳細に説明する。本実施例は、まず図9に示すように、
回路基板10の周縁部の外側と冷却手段13の凸状の周
縁部のさらに外側に、ネジを挿入する穴を設けた押さえ
治具AとBをそれぞれ設置し、次に図10に示すよう
に、ネジCとバネDを用いて押さえ治具AとBを互いに
近接させることにより封止材17に圧縮荷重を加え、ネ
ジCの締め角度を調整することにより間隙gを最適に規
定するものである。また、この変形例としては、図11
および図12に示すように、冷却手段13の凸状の周縁
部のさらに外側にネジを挿入する穴を設けた押さえ治具
Bを設けた図9と異なり、冷却手段13の凸状の周縁部
自体にネジCを挿入する穴を加工し、図9および図10
の場合と同様にネジCとバネDを用いて封止材17に圧
縮荷重を加え、ネジCの締め角度を調整することにより
間隙gを最適に規定するようにしたものも考えられる。
グやCリングなどの封止材17をねじ等による機械的な
力で圧縮して間隙gを規定するための具体的な実施例を
詳細に説明する。本実施例は、まず図9に示すように、
回路基板10の周縁部の外側と冷却手段13の凸状の周
縁部のさらに外側に、ネジを挿入する穴を設けた押さえ
治具AとBをそれぞれ設置し、次に図10に示すよう
に、ネジCとバネDを用いて押さえ治具AとBを互いに
近接させることにより封止材17に圧縮荷重を加え、ネ
ジCの締め角度を調整することにより間隙gを最適に規
定するものである。また、この変形例としては、図11
および図12に示すように、冷却手段13の凸状の周縁
部のさらに外側にネジを挿入する穴を設けた押さえ治具
Bを設けた図9と異なり、冷却手段13の凸状の周縁部
自体にネジCを挿入する穴を加工し、図9および図10
の場合と同様にネジCとバネDを用いて封止材17に圧
縮荷重を加え、ネジCの締め角度を調整することにより
間隙gを最適に規定するようにしたものも考えられる。
【0032】次に、間隙gを、精度良く均一かつ一定に
するための実施例を説明する。本実施例では、図13に
示すように、押さえ治具AとBの間に、荷重を測定する
圧力センサFを設置しておき、図14に示すように、ネ
ジCとバネDを用いて押さえ治具AとBを互いに近接さ
せる。そのとき、圧力センサFに圧縮荷重が加わり、圧
縮荷重に対応した出力が得られる。この出力によって圧
縮荷重を評価し、この評価結果に基づいてネジCの締め
具合を調整する。この調整によって間隙gを、精度良
く、均一かつ一定に保つことができる。
するための実施例を説明する。本実施例では、図13に
示すように、押さえ治具AとBの間に、荷重を測定する
圧力センサFを設置しておき、図14に示すように、ネ
ジCとバネDを用いて押さえ治具AとBを互いに近接さ
せる。そのとき、圧力センサFに圧縮荷重が加わり、圧
縮荷重に対応した出力が得られる。この出力によって圧
縮荷重を評価し、この評価結果に基づいてネジCの締め
具合を調整する。この調整によって間隙gを、精度良
く、均一かつ一定に保つことができる。
【0033】次に、封止材17に荷重が加わるときの変
形挙動を説明する。図15は、封止材17としてCリン
グを用いたときの断面図を示すものである。荷重が小さ
いときには、図15(a)に示すように、Cリングがた
わむことにより圧縮荷重を支える。荷重をさらに増加し
ていくと、図15(b)に示すように、Cリングがつぶ
れてしまい、たわむための隙間がなくなる。さらに荷重
を加えていくと、Cリング自身の塑性変形が始まる。
形挙動を説明する。図15は、封止材17としてCリン
グを用いたときの断面図を示すものである。荷重が小さ
いときには、図15(a)に示すように、Cリングがた
わむことにより圧縮荷重を支える。荷重をさらに増加し
ていくと、図15(b)に示すように、Cリングがつぶ
れてしまい、たわむための隙間がなくなる。さらに荷重
を加えていくと、Cリング自身の塑性変形が始まる。
【0034】図13および図14の構成にこのような変
形挙動を有するCリングを用いた場合のネジCの回転角
度(締め角度)と圧力センサFの出力電圧Vの関係を、
図16に模式的に示す。図16から明らかなように、ネ
ジの回転角度が0からaまでの間は、回転角度と出力電
圧はほぼ比例しており、これは、図15(a)のように
Cリングのたわみによるバネ性が働いていることを示し
ている。図16は、回転角度がa以上において出力電圧
が急激に増加することを示しており、これは、Cリング
自身の塑性変形が始まっていることを意味していると考
えられる。従って、ネジCの回転角度をaに保持すれ
ば、図15(b)に示すように、塑性変形直前のCリン
グ自身の厚みgを精度良く実現できると考えられる。さ
らに、Cリングの円周に沿って複数の圧力センサを設け
ておき、その出力電圧をモニタして、複数のネジCの回
転角度をaに保持することにより、Cリングの全周にわ
たって厚みgの分布を均一にすることが可能になる。
形挙動を有するCリングを用いた場合のネジCの回転角
度(締め角度)と圧力センサFの出力電圧Vの関係を、
図16に模式的に示す。図16から明らかなように、ネ
ジの回転角度が0からaまでの間は、回転角度と出力電
圧はほぼ比例しており、これは、図15(a)のように
Cリングのたわみによるバネ性が働いていることを示し
ている。図16は、回転角度がa以上において出力電圧
が急激に増加することを示しており、これは、Cリング
自身の塑性変形が始まっていることを意味していると考
えられる。従って、ネジCの回転角度をaに保持すれ
ば、図15(b)に示すように、塑性変形直前のCリン
グ自身の厚みgを精度良く実現できると考えられる。さ
らに、Cリングの円周に沿って複数の圧力センサを設け
ておき、その出力電圧をモニタして、複数のネジCの回
転角度をaに保持することにより、Cリングの全周にわ
たって厚みgの分布を均一にすることが可能になる。
【0035】このとき、間隙gとして4μm程度を確保
すれば、電子部品11と冷却手段13は接触することな
く水平方向に数10μm変位可能となるため、半導体装
置の膨張および収縮時に接続手段12に加わる応力が低
減され、電子部品11の接続信頼性を十分確保すること
ができる。
すれば、電子部品11と冷却手段13は接触することな
く水平方向に数10μm変位可能となるため、半導体装
置の膨張および収縮時に接続手段12に加わる応力が低
減され、電子部品11の接続信頼性を十分確保すること
ができる。
【0036】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は上述した実施例に限定されることな
く、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設
計変更をなし得ることは勿論である。例えば、非可塑性
伝熱材料からなる伝熱ブロック15の底面は平坦である
必要はなく、電子部品11の外形よりも小さい開口部を
有し、該開口部において伝熱層14と電子部品11との
間に実質的に均一かつ一定の間隙を保持できれば、別の
形状でもかまわない。例えば、図2において、電子部品
11と接触する伝熱ブロック15の底面側(15c)
を、数100μmの曲率半径を有する凸面形状にしても
よい。電子部品11の表面が凹面となる反りモードの場
合、伝熱ブロック15の底面側(15c)を凸面形状に
した方が、電子部品11と伝熱ブロック15が互いに摺
動しやすくなり、接続手段12に加わる応力が低減され
る効果がある。
したが、本発明は上述した実施例に限定されることな
く、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設
計変更をなし得ることは勿論である。例えば、非可塑性
伝熱材料からなる伝熱ブロック15の底面は平坦である
必要はなく、電子部品11の外形よりも小さい開口部を
有し、該開口部において伝熱層14と電子部品11との
間に実質的に均一かつ一定の間隙を保持できれば、別の
形状でもかまわない。例えば、図2において、電子部品
11と接触する伝熱ブロック15の底面側(15c)
を、数100μmの曲率半径を有する凸面形状にしても
よい。電子部品11の表面が凹面となる反りモードの場
合、伝熱ブロック15の底面側(15c)を凸面形状に
した方が、電子部品11と伝熱ブロック15が互いに摺
動しやすくなり、接続手段12に加わる応力が低減され
る効果がある。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、回路基板上に搭載され
た電子部品の上面の反りを型取りするように表面が形成
された伝熱層が、伝熱ブロックの開口部を通じて電子部
品11の上面と対向するので、電子部品の上面の反りよ
り小さい一定の間隙で、伝熱層と電子部品の上面を保持
することが可能になる。このため、窒素、あるいは湿度
を低くコントロールした空気のように熱伝導率の低いガ
スを封入した場合でも、前記間隙が充分狭く熱抵抗は増
大しないので、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷
却することができる。
た電子部品の上面の反りを型取りするように表面が形成
された伝熱層が、伝熱ブロックの開口部を通じて電子部
品11の上面と対向するので、電子部品の上面の反りよ
り小さい一定の間隙で、伝熱層と電子部品の上面を保持
することが可能になる。このため、窒素、あるいは湿度
を低くコントロールした空気のように熱伝導率の低いガ
スを封入した場合でも、前記間隙が充分狭く熱抵抗は増
大しないので、発熱量約10W以上の電子部品を充分冷
却することができる。
【0038】また、本発明によれば、電子部品の上面と
伝熱層の間隙は数μmの一定で微少な値に保持すること
ができるので、電子部品と冷却手段は互いに接触するこ
となく水平方向に数10μm変位可能である。このた
め、半導体装置の膨張および収縮時に、電子部品の上面
を介して電子部品の接続手段に水平方向に加わる応力が
低減され、電子部品の接続信頼性を十分確保することが
できる。従って、伝熱性能が高く、電子部品の信頼性が
十分に確保され、かつ生産性に優れた電子部品冷却構造
を備えたパッケージを実現することができる。
伝熱層の間隙は数μmの一定で微少な値に保持すること
ができるので、電子部品と冷却手段は互いに接触するこ
となく水平方向に数10μm変位可能である。このた
め、半導体装置の膨張および収縮時に、電子部品の上面
を介して電子部品の接続手段に水平方向に加わる応力が
低減され、電子部品の接続信頼性を十分確保することが
できる。従って、伝熱性能が高く、電子部品の信頼性が
十分に確保され、かつ生産性に優れた電子部品冷却構造
を備えたパッケージを実現することができる。
【図1】本発明に係る電子部品冷却構造を備えたパッケ
ージの一実施例を示す断面図である。
ージの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電子部品冷却構造を備えたパッケ
ージの一実施例の一部詳細を示す断面図である。
ージの一実施例の一部詳細を示す断面図である。
【図3】図1に示した電子部品冷却構造を備えたパッケ
ージの製造方法を示す工程断面図である。
ージの製造方法を示す工程断面図である。
【図4】図3に示した次の製造工程を示す断面図であ
る。
る。
【図5】図4に示した次の製造工程を示す断面図であ
る。
る。
【図6】図5に示した次の製造工程を示す断面図であ
る。
る。
【図7】図6に示した次の工程を示す断面図である。
【図8】図7に示した次の工程を示す断面図である。
【図9】封止材17を機械的な力で圧縮して間隙を規定
するために、冷却手段13の凸状の周縁部の外側にネジ
を挿入する穴を設けた押さえ治具AとBを設置すること
を説明するための図である。
するために、冷却手段13の凸状の周縁部の外側にネジ
を挿入する穴を設けた押さえ治具AとBを設置すること
を説明するための図である。
【図10】ネジCバネDを用いて図9の押さえ治具Aと
Bを互いに近接させて封止材に圧縮荷重を加えた状態を
示す図である。
Bを互いに近接させて封止材に圧縮荷重を加えた状態を
示す図である。
【図11】図9における押さえ治具Bを冷却手段13の
凸状の周縁部自体にネジを挿入する穴を加工して構成し
た場合の図である。
凸状の周縁部自体にネジを挿入する穴を加工して構成し
た場合の図である。
【図12】ネジCバネDを用いて図11の押さえ治具A
とBを互いに近接させて封止材に圧縮荷重を加えた状態
を示す図である。
とBを互いに近接させて封止材に圧縮荷重を加えた状態
を示す図である。
【図13】間隙gを均一かつ一定にするために、押さえ
治具AとBの間に荷重を測定する圧力センサFを設置す
ることを説明するための図である。
治具AとBの間に荷重を測定する圧力センサFを設置す
ることを説明するための図である。
【図14】ネジCとバネDを用いて押さえ治具AとBを
互いに近接させて圧力センサFに圧縮荷重を加えた状態
を示す図である。
互いに近接させて圧力センサFに圧縮荷重を加えた状態
を示す図である。
【図15】圧縮荷重を加えた場合に封止材17としての
Cリングがどのように変形するかを説明するための断面
図である。
Cリングがどのように変形するかを説明するための断面
図である。
【図16】図15において、ネジCの回転角度と圧力セ
ンサFの出力電圧Vの関係を示す図である。
ンサFの出力電圧Vの関係を示す図である。
【図17】電子部品冷却構造を備えたパッケージの従来
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
10:回路基板、11:電子部品、12:接続手段、1
3:冷却手段、14:伝熱層、14a:伝熱層の凸部、
15:伝熱ブロック、15a:伝熱ブロックの開口部、
16:入出力端子、17:封止材、20:位置合わせ治
具、24:金属膜、30:冷却手段の凹部、31:伝熱
ブロックと電子部品との間に形成される空間、g:伝熱
層と電子部品の間の均一かつ一定の間隙、w:電子部品
の反り
3:冷却手段、14:伝熱層、14a:伝熱層の凸部、
15:伝熱ブロック、15a:伝熱ブロックの開口部、
16:入出力端子、17:封止材、20:位置合わせ治
具、24:金属膜、30:冷却手段の凹部、31:伝熱
ブロックと電子部品との間に形成される空間、g:伝熱
層と電子部品の間の均一かつ一定の間隙、w:電子部品
の反り
Claims (11)
- 【請求項1】 電子部品が装着されている回路基板と、
電子部品を冷却するための冷却手段と、該冷却手段と前
記電子部品の間に配置され、前記回路基板上の電子部品
の表面が型取りされた可塑性伝熱材料からなる伝熱層
と、前記伝熱層と前記電子部品との間に配置された非可
塑性伝熱材料からなる伝熱ブロックとを有する電子部品
冷却構造を備えたパッケージであって、 前記伝熱ブロックは、前記電子部品の外形よりも小さい
開口部を有し、該開口部において前記伝熱層と前記電子
部品との間の間隙を実質的に均一かつ一定に保持するよ
うに構成したことを特徴とする電子部品冷却構造を備え
たパッケージ。 - 【請求項2】 前記冷却手段の周縁部と前記回路基板の
周縁部とが、前記実質的に均一かつ一定の間隙を規定す
るための封止材により封止接続されて構成されることを
特徴とする請求項1記載の電子部品冷却構造を備えたパ
ッケージ。 - 【請求項3】 前記封止材は、CリングまはたOリング
からなることを特徴とする請求項2記載の電子部品冷却
構造を備えたパッケージ。 - 【請求項4】 前記伝熱層は、前記電子部品を前記回路
基板に接続している金属より融点の低い金属で構成され
ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
記載の電子部品冷却構造を備えたパッケージ。 - 【請求項5】 前記冷却手段と前記回路基板とで囲まれ
た前記間隙を含む全領域に化学的に不活性な気体を封入
してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
に記載の電子部品冷却構造を備えたパッケージ。 - 【請求項6】 前記化学的に不活性な気体は、ヘリウ
ム、窒素、湿度を低くコントロールした空気のいずれか
からなる請求項5に記載の電子部品冷却構造を備えたパ
ッケージ。 - 【請求項7】 冷却手段中央の凹部に可塑性伝熱材料か
らなる伝熱層を形成するステップと、 非可塑性伝熱材料から成り、電子部品の外形よりも小さ
い開口部を有する伝熱ブロックを前記冷却手段上に形成
された伝熱層に接着するステップと、 回路基板上に予め接続された電子部品を前記伝熱層に接
着された伝熱ブロックの上面に当接するステップと、 前記伝熱層を加熱して溶融状態に保ちながら前記回路基
板に荷重を加えて前記伝熱ブロックと前記電子部品とを
互いに押圧するステップと、 前記伝熱層を凝固するステップと、 前記電子部品と前記伝熱ブロックとの間に実質的に均一
かつ一定の間隙を保って回路基板の周縁部と冷却手段の
周縁部とを封止接続するステップと、を含むことを特徴
とする電子部品冷却構造を備えたパッケージの製造方
法。 - 【請求項8】 前記回路基板の周縁部と前記冷却手段の
周縁部とを封止接続する前記ステップは、前記所定の間
隙を規定する封止材により封止接続するステップからな
る請求項7記載の電子部品冷却構造を備えたパッケージ
の製造方法。 - 【請求項9】 前記封止材は、CリングまたはOリング
からなることを特徴とする請求項8記載の電子部品冷却
構造を備えたパッケージの製造方法。 - 【請求項10】 前記伝熱層を凝固するステップは、前
記伝熱ブロックと前記電子部品を互いに押圧した状態で
凝固するステップからなる請求項7ないし9のいずれか
1項に記載の電子部品冷却構造を備えたパッケージの製
造方法。 - 【請求項11】 前記伝熱層を凝固するステップの後
に、前記冷却手段と回路基板とで囲まれた前記間隙を含
む全領域に化学的に不活性な気体を封入するステップを
追加してなる請求項7〜10のいずれか1項に記載の電
子部品冷却構造を備えたパッケージの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2502696A JPH09219473A (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2502696A JPH09219473A (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09219473A true JPH09219473A (ja) | 1997-08-19 |
Family
ID=12154412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2502696A Pending JPH09219473A (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 電子部品冷却構造を備えたパッケージおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09219473A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002093960A (ja) * | 2000-09-12 | 2002-03-29 | Nec Corp | マルチチップモジュールの冷却構造およびその製造方法 |
JP2002353388A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-06 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
WO2004105129A1 (ja) * | 2003-05-23 | 2004-12-02 | Fujitsu Limited | プリント基板ユニットおよびその製造方法 |
JP2011198868A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Hitachi Ltd | 電子機器の冷却構造 |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP2502696A patent/JPH09219473A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002093960A (ja) * | 2000-09-12 | 2002-03-29 | Nec Corp | マルチチップモジュールの冷却構造およびその製造方法 |
JP2002353388A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-06 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
WO2004105129A1 (ja) * | 2003-05-23 | 2004-12-02 | Fujitsu Limited | プリント基板ユニットおよびその製造方法 |
JP2011198868A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Hitachi Ltd | 電子機器の冷却構造 |
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