JPH09218746A - ペン入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マウス同様の操作性を持ったタッチパネル式
入力装置を提供すること。 【解決手段】 画面上にペン入力対応タッチパネルを搭
載した表示手段をそなえるペン入力装置において、電源
３３、１３３、操作部材３１、３２、１３１、１３２お
よびこの操作部材による操作入力に応じて電気信号を発
生する信号発生回路３４、１３４を有し、前記表示手段
における前記画面上の任意の点を指定するためのペン
と、前記表示手段の画面上に設けられ、前記ペンによる
前記電気信号を検出する信号検出手段４１、１４１と、
前記ペンによる前記タッチパネルの点指定に応じて前記
画面上の座標位置を検出する座標検出手段５１、１５１
と、をそなえたことを特徴とするペン入力装置。信号発
生回路は、光信号を発生するようにし、信号検出主段が
光信号を検出するようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、表示手段の画面上
に設けられたタッチパネルにペンを用いて入力する装置
に係り、とくにボタン付きマウスと同等の操作性を有す
る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンピュータの入力手段として、
ディスプレイの画面上にタッチパネルを設け、このタッ
チパネルをペンでタッチすることによりディスプレイの
座標位置を入力するものが汎用されている。

【０００３】この場合、ペンがタッチパネルに機械的に
タッチするためだけに利用されるものであり、電気的機
能はタッチパネルが受け持っている。そして、タッチパ
ネルはペンの機械的タッチがあったとき、そのタッチの
あった点の座標位置を検出して出力信号を形成する。

【０００４】これをパーソナルコンピュータで利用され
ているマウスと比較すると、マウスにおけるクリックボ
タンに相当する要素が設けられていない。そして、クリ
ックボタンの機能は別個に設けたボタン機構により得て
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように別個のボタ
ン機構によると、コンピュータのオペレータはペンとボ
タンとを操作する必要があり、マウスに比べて操作性の
劣った入力装置になってしまう。

【０００６】本発明は上述の点を考慮してなされたもの
で、マウス同様の操作性を持ったタッチパネル式入力装
置を提供することを目的する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、請求項１記載の、画面上にペン入力対応タッ
チパネルを搭載した表示手段をそなえるペン入力装置に
おいて、電源、操作部材、およびこの操作部材による操
作入力に応じて電気信号を発生する信号発生回路を有
し、前記表示手段における前記画面上の任意の点を指定
するためのペンと、前記表示手段の画面上に設けられ、
前記ペンによる前記電気信号を検出する信号検出手段
と、前記ペンによる前記タッチパネルの点指定に応じて
前記画面上の座標位置を検出する座標検出手段と、をそ
なえたことを特徴とするペン入力装置、請求項２記載
の、請求項１記載のペン入力装置における前記ペンは、
少なくとも２つの操作部材を有し、前記信号発生回路
は、前記操作部材各々の操作に応じた電気信号を形成す
るようにしたペン入力装置、請求項３記載の、画面上に
ペン入力対応タッチパネルを搭載した表示手段をそなえ
るペン入力装置において、電源、操作部材、およびこの
操作部材による操作入力に応じて光信号を発生する信号
発生回路を有し、前記表示手段における前記画面上の任
意の点を指定するためのペンと、前記表示手段の画面の
周囲に設けられ、前記ペンによる前記光信号を検出する
信号検出手段と、前記ペンによる前記タッチパネルの点
指定に応じて前記画面上の座標位置を検出する座標検出
手段と、をそなえたことを特徴とするペン入力装置、お
よび請求項４記載の、請求項３記載のペン入力装置にお
ける前記ペンは、少なくとも２つの操作部材を有し、前
記信号発生回路は、前記操作部材各々の操作に応じた電
気信号を形成するようにしたペン入力装置、を提供す
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明における第１の実
施の形態に用いるタッチパネルの断面構造を示したもの
である。この図では、上から順に第１透明導電膜１１、
第１透明絶縁膜２１、第２透明導電膜１２、空間層２
２、第３透明導電膜１３および第２絶縁膜２３が積層さ
れている。空間層２２には、適当な間隔で図示しないス
ペーサが設けられており、第２透明導電膜１２と第３透
明導電膜１３との間に適当な間隔が設けられている。

【０００９】これにより、図示しないペンをタッチパネ
ルの第１透明導電膜１１に接触すると、ペンからの信号
が第１透明導電膜１１に与えられる。さらに、ペンによ
って接触した点に図における上方向から力を加えてタッ
チパネルを厚み方向に押圧すると、空間層２２が圧縮さ
れていって第２透明導電膜１２と第３透明導電膜１３と
が接触するようになる。

【００１０】図２は、この様子をペンとかタッチパネル
に接続された回路要素と関連付けて示したものである。
この場合は、ペンがタッチパネルのある点に対して押し
付けられた状態であるから、第１透明導電膜１１、第１
透明絶縁膜２１、第２透明導電膜１２までが下方に向か
って屈曲され、第２透明導電膜１２と第３透明導電膜１
３とが点接触した状態となる。

【００１１】このとき、ペン３０と第１透明導電膜１１
とが接触していることがボタン検出回路４１により検出
され、また第２透明導電膜１２と第３透明導電膜１３と
が接触していることが座標検出回路５１により検出され
る。ペン３０には、ボタン３１および３２が設けられて
おり、ペン３０の先端から第１透明導電膜１１にボタン
操作に応じた信号が与えられる。そして、ボタン検出回
路４１の出力はボタン認識コントローラ４２に与えられ
て、さらに図示しないコンピュータに入力され、また、
座標検出回路５１の出力は従来装置と同様に座標認識コ
ントローラ５２に与えられて、さらに図示しないコンピ
ュータに入力される。

【００１２】図３は、タッチパネルを平面的に見た状態
を示したものである。この図によれば、ペンは示されて
おらず第１透明導電膜１１のみが見えている。第１透明
導電膜１１は図示のようにボタン検出回路４１に接続さ
れている。第１透明導電膜１１は、その平面構造が互い
に絶縁された一組の透明導電膜１１ａ，１１ｂがストラ
イプ状に互いに交互配置されたものとなっている。そし
て、その１組を構成する図にハッチングで示した一方の
電極１１ａはボタン検出回路４１の非接地側入力端子に
接続され、図に白抜きで示した他方の電極１１ｂはボタ
ン検出回路４１の接地側入力端子とともに接地される。

【００１３】このように構成された１組の透明導電膜１
１ａ，１１ｂに対して、相互間に電圧を持った２端子を
接続すればボタン検出回路４１に電圧信号を与えること
ができる。

【００１４】図４は、この２端子を持ったペン３０の全
体構造を示したものである。このペンは、コードレス形
式であり、外側部に２つのボタン３１、３２を持ってお
り、内蔵電池３３を電源として信号発生回路３４を作動
させ、２つのリード線３５および３６に電圧信号を出力
する。電圧信号は、２つのボタン３１、３２に対応して
２種の電圧を生じるようにする。

【００１５】図５は、ペン３０をタッチパネルの表面に
接触させた状態を拡大して示したものである。すなわ
ち、タッチパネルの第１透明導電膜１１ａ，１１ｂにリ
ード線３５，３６を接触させることにより、たとえばリ
ード線３５の電圧Ｖ、およびリード線３６の接地電圧Ｇ
ＮＤを第１透明電極１１ａ，１１ｂに与えることができ
る。

【００１６】この結果、図３に示したボタン検出回路４
１では、リード線３５，３６から第１透明電極１１ａ，
１１ｂに与えられた電圧Ｖを検出して、ボタン操作が行
われたことを検知することができる。２つのボタンに対
応して電圧が２種類であれば、ボタン検出回路４１はそ
の検出を行って、たとえばマウスにおける左クリック、
右クリックに相当する各ボタン操作を検出することがで
きる。

【００１７】図６は、図１ないし図５により説明したタ
ッチパネルをコンピュータの入力回路に組み込んだ状態
の回路構成を示したもので、図２に示されていなかった
ペン入力タッチパネル制御回路６０を加えるとともに、
タッチパネルを構成する第１ないし第３透明導電膜１
１、１２および１３を平面的に表したものである。

【００１８】この構成において、タッチパネルの第１透
明導電膜１１に対してペンが接触してペンから与えられ
た電圧信号はボタン検出回路４１に与えられ、ボタン認
識コントローラ４２を介してペン入力タッチパネル制御
回路６０に入力される。

【００１９】他方、タッチパネルに対してペンを押圧し
たときに第２透明導電膜１２と第３透明導電膜１３とが
接触することによるＸ座標信号およびＹ座標信号は座標
検出回路５１に与えられ、座標認識コントローラ５２を
介してペン入力タッチパネル制御回路６０に入力され
る。

【００２０】これら入力信号に基づき、タッチパネル制
御回路６０がボタン操作による信号および座標信号に対
応した出力を形成し、図示しないコンピュータに対して
与える。

【００２１】図７は、本発明における第２の実施の形態
に用いるタッチパネルの断面構造を示したものである。
この図では、上から順に第１透明絶縁膜１２１、第１透
明導電膜１１１、空間層１２２、第３透明導電膜１１２
および第２透明絶縁膜１２３が積層されている。空間層
１２２には、適当な間隔で図示しないスペーサが設けら
れており、第１透明導電膜１１１と第３透明導電膜１１
２との間に適当な間隔が設けられている。

【００２２】これにより、図示しないペンからの光信号
が与えられるとタッチパネルの第１透明絶縁膜１２１を
介して伝達される。さらに、ペンによって接触した点に
図における上方向から力を加えてタッチパネルを厚み方
向に押圧すると、空間層１２２が圧縮されていって第１
透明導電膜１１１と第２透明導電膜１１２とが接触する
ようになる。

【００２３】図８は、この様子をペンとかタッチパネル
に接続された回路要素との関連をもって示したものであ
る。この場合は、ペン１３０がタッチパネルのある点に
対して押し付けられた状態であるから、第１透明絶縁膜
１２１、第１透明導電膜１１１までが下方に向かって屈
曲され、第１透明導電膜１２２と第２透明導電膜１２３
とが点接触した状態となる。

【００２４】このとき、ペン１３０の先端からの光信号
が光検出器１４１を介して光認識回路１４２に与えら
れ、また第１透明導電膜１１１と第２透明導電膜１１２
とが接触していることが座標検出回路１５１により検出
される。ペン１３０には、ボタン１３１および１３２が
設けられており、ペン１３０の先端から第１透明絶縁膜
１２１にボタン操作に応じた光信号が与えられる。そし
て、光認識回路１４２の出力はボタン認識コントローラ
１４３に与えられて、さらに図示しないコンピュータに
入力され、また、座標検出回路１５１の出力は従来装置
と同様に座標認識コントローラ１５２に与えられて、さ
らに図示しないコンピュータに入力される。

【００２５】図９は、タッチパネルを平面的に見た状態
を示したものである。この図によれば、ペンは示されて
おらず第１透明絶縁膜１２１のみが見えている。第１透
明絶縁膜１２１は、光透過性であるから、ペンからの光
信号を光検出器１４１に伝達する。

【００２６】図１０は、この２端子を持ったペン１３０
の全体構造を示したものである。このペンは、コードレ
ス形式であり、外側部に２つのボタン１３１、１３２を
持っており、内蔵電池１３３を電源として信号発生回路
１３４を作動させ、ペン１３０の先端部から光信号とし
て出力する。光信号は、２つのボタン１３１、１３２に
対応してたとえば２種の波長のものを生じるようにす
る。

【００２７】図１１は、図７ないし図１０により説明し
たタッチパネルをコンピュータの入力回路に組み込んだ
状態の回路構成を示したもので、図８に示されていなか
ったペン入力タッチパネル制御回路１６０を加えるとと
もに、タッチパネルを構成する第１および第２透明導電
膜１１１、１１２を平面的に表したものである。

【００２８】この構成において、タッチパネルの第１透
明導電膜１１１に対してペンが接触してペンから与えら
れた電圧信号は光検出器１４１に与えられ、光認識回路
１４２、ボタン認識コントローラ１４３を介してペン入
力タッチパネル制御回路１６０に入力される。

【００２９】他方、タッチパネルに対してペンを押圧し
たときに第１透明導電膜１１１と第２透明導電膜１１２
とが接触することによるＸ座標信号およびＹ座標信号は
座標検出回路１５１に与えられ、座標認識コントローラ
１５２を介してペン入力タッチパネル制御回路１６０に
入力される。

【００３０】これら入力信号に基づき、タッチパネル制
御回路１６０がボタン操作による信号および座標信号に
対応した出力を形成し、図示しないコンピュータに対し
て与える。

【００３１】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したため、マ
ウスと同様に片手操作で座標位置の入力およびクリック
入力を行うことができる。

【００３２】すなわち、請求項１記載の構成によれば、
画面上にペン入力対応タッチパネルを搭載した表示手段
をそなえるペン入力装置において、表示手段の画面上に
ペンによる座標指定とは別に与えられる電気信号を検出
するように構成したため、マウスによるクリック操作と
同等の入力を併せ行うことができる。

【００３３】また請求項２記載の構成によれば、ペンに
少なくとも２つの操作部材を設けてこれら操作部材の操
作に応じた電気信号を形成するようにしたため、一層マ
ウスに近い操作が可能となる。

【００３４】さらに請求項３記載の構成によれば、画面
上にペン入力対応タッチパネルを搭載した表示手段をそ
なえるペン入力装置において、表示手段の画面上にペン
による座標指定とは別に与えられる光信号を検出するよ
うにしたため、マウスによるクリック操作と同等の入力
を併せ行うことができる。

【００３５】そして請求項４記載の構成によれば、ペン
に少なくとも２つの操作部材を設けてこれら操作部材の
操作に応じた電気信号を形成するようにしたため、一層
マウスに近い操作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における第１の実施の形態に用いるタッ
チパネルの断面構造を示した説明図。

【図２】同じく第１の実施の形態におけるペンをタッチ
パネルに接触したときの様子をペンとかタッチパネルに
接続された回路要素と関連付けて示した説明図。

【図３】同じく第１の実施の形態におけるタッチパネル
を平面的に見た状態を示した説明図。

【図４】同じく第１の実施の形態における２端子を持っ
たペン３０の全体構造を示した説明図。

【図５】同じく第１の実施の形態におけるペン３０をタ
ッチパネルの表面に接触させた状態を拡大して示した説
明図。

【図６】同じく第１の実施の形態における図１ないし図
５により説明したタッチパネルをコンピュータの入力回
路に組み込んだ状態の回路構成を示した説明図。

【図７】本発明における第２の実施の形態に用いるタッ
チパネルの断面構造を示した説明図。

【図８】同じく第２の実施の形態においてペンをタッチ
パネルに押圧したときの様子をペンとかタッチパネルに
接続された回路要素との関連をもって示した説明図。

【図９】同じく第２の実施の形態におけるタッチパネル
を平面的に見た状態を示した説明図。

【図１０】同じく第２の実施の形態における２端子を持
ったペン１３０の全体構造を示した説明図。

【図１１】同じく第２の実施の形態における図７ないし
図１０により説明したタッチパネルをコンピュータの入
力回路に組み込んだ状態の回路構成を示した説明図。

【符号の説明】

１１ 第１透明導電膜 １２ 第２透明導電膜 １３ 第３透明導電膜 ２１ 第１透明絶縁膜 ２２ 空間層 ２３ 第２透明導電膜 ３０ ペン ３１ 第１ボタン ３２ 第２ボタン ３３ 電池 ３４ 信号発生回路 ３５ リード線 ３６ リード線 ４１ ボタン検出回路 ４２ ボタン認識コントローラ ５１ 座標検出回路 ５２ 座標認識コントローラ ６０ ぺン入力タッチパネル制御回路 １１１ 第１透明導電膜 １１２ 第２透明導電膜 １２１ 第１透明絶縁膜 １２２ 空間層 １２３ 第２透明導電膜 １３０ ペン １３１ 第１ボタン １３２ 第２ボタン １３３ 電池 １３４ 信号発生回路 １４１ 光検出器 １４２ 光認識回路 １４３ ボタン認識コントローラ １５１ 座標検出回路 １５２ 座標認識コントローラ １６０ ペン入力タッチパネル制御回路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画面上にペン入力対応タッチパネルを搭載
   した表示手段をそなえるペン入力装置において、 電源、操作部材、およびこの操作部材による操作入力に
   応じて電気信号を発生する信号発生回路を有し、前記表
   示手段における前記画面上の任意の点を指定するための
   ペンと、 前記表示手段の画面上に設けられ、前記ペンによる前記
   電気信号を検出する信号検出手段と、 前記ペンによる前記タッチパネルの点指定に応じて前記
   画面上の座標位置を検出する座標検出手段と、 をそなえたことを特徴とするペン入力装置。
2. 【請求項２】請求項１記載のペン入力装置において、 前記ペンは、少なくとも２つの操作部材を有し、 前記信号発生回路は、前記操作部材各々の操作に応じた
   電気信号を形成するようにしたペン入力装置。
3. 【請求項３】画面上にペン入力対応タッチパネルを搭載
   した表示手段をそなえるペン入力装置において、 電源、操作部材、およびこの操作部材による操作入力に
   応じて光信号を発生する信号発生回路を有し、前記表示
   手段における前記画面上の任意の点を指定するためのペ
   ンと、 前記表示手段の画面の周囲に設けられ、前記ペンによる
   前記光信号を検出する信号検出手段と、 前記ペンによる前記タッチパネルの点指定に応じて前記
   画面上の座標位置を検出する座標検出手段と、 をそなえたことを特徴とするペン入力装置。
4. 【請求項４】請求項１記載のペン入力装置において、 前記ペンは、少なくとも２つの操作部材を有し、 前記信号発生回路は、前記操作部材各々の操作に応じた
   光信号を形成するようにしたペン入力装置。