JPH09218732A - 情報処理装置および情報処理装置の制御方法 - Google Patents

情報処理装置および情報処理装置の制御方法

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JPH09218732A
JPH09218732A JP8024523A JP2452396A JPH09218732A JP H09218732 A JPH09218732 A JP H09218732A JP 8024523 A JP8024523 A JP 8024523A JP 2452396 A JP2452396 A JP 2452396A JP H09218732 A JPH09218732 A JP H09218732A
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cycle
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速のCPUを用いて消費電力を低減できる
小型・携帯用情報処理装置およびその制御方法を提供す
る。 【解決手段】 CPU1と、CPU1とアドレスバス3
1およびデータバス32によって接続されたコントロー
ラユニット20を有するコンピュータ10において、C
PU1がコントローラユニット20によって入出力処理
を行う間は、CPU1からBOFF信号によってバス3
1および32を開放し、低消費電力モードにする。さら
に、入出力処理が終了するとCPU1を復帰させ、コン
トローラユニット20の側を低消費電力状態にしてコン
ピュータ10全体としての消費電力を低減可能とし、同
時に、ピーク電流の低減も図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置に関
し、特に、携帯用の情報処理装置に適したハードウェア
構成およびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータなどの情報処理
装置は、FDD、プリンタ、キーボード等の基本的な端
末に加え、近年、規格化されたインタフェースを備えた
機能拡張カードであるPCMCIA(Personal Compute
r Memory Card Internationl Association)、モデム、
サウンド用端末なども付加され、高機能化が進んでい
る。さらに、コンピュータを構成するICも、高機能化
され、処理速度が向上している。従って、高機能で高速
のCPUが開発され、これを用いて多種多用な周辺機器
を制御するデスクトップ型の小型で高性能の情報処理装
置が開発されている。情報処理装置の小型化は、近年さ
らに進んでおり、ノートブック型あるいはそれより小型
の携帯に便利な情報処理装置の開発および製品化が検討
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高機能で高速のCPU
は消費電力も大きく、バッテリーなどの限られた容量の
電力で動作する携帯用の情報処理装置においては、デス
クトップ型と同じ機能をフルに発揮させることは難し
い。高速のCPUを用いてノートブックサイズに纏めら
れたパーソナルコンピュータ(パソコン)であっても、
長時間使用する際は家庭用電源などと接続するか、ある
いは大型のバッテリーパックを用意する必要があり、携
帯できる状態で使用できる時間はごく限られている。さ
らに、使用時間を延ばすために大型のバッテリーを搭載
する必要があるため、小型化および軽量化を図ることが
困難となっている。
【0004】そこで、本発明においては、処理速度が速
く、機能も高いCPUを採用しながら、消費される電力
を最小限に止め、本格的な携帯用のパソコンなどの情報
処理装置を実現できるハードウェア構成およびその制御
方法を提供することを目的としている。さらに、情報処
理装置としての処理速度も十分に速く、バッテリーなど
の携帯用の電源で長時間稼働させられる情報処理装置を
提供することも目的としている。そして、携帯しながら
長時間にわたって十分な能力を発揮できる、小型で軽量
の携帯用情報処理装置を提供可能とすることを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置に
おいては、消費電力の大きな高速のCPUを用いながら
消費電力を低減するために、クロックに同期して情報処
理装置の全ての制御を行うという従来の一般的な設計思
想と異なり、CPUと、制御ユニットおよびその他の周
辺回路を排他的に動作させることによって情報処理装置
全体の消費電力を低減するようにしている。すなわち、
本発明の、CPUと、内部バスによりCPUに接続され
た制御ユニットとを有し、CPUがバス開放信号によっ
て内部バスを開放し低消費電力モードに移行するバス開
放手段を備えており、また、制御ユニットがCPUの周
辺装置を制御する周辺制御部と、CPUとの接続を制御
するCPUインタフェース部とを備えており、このCP
Uインタフェース部がCPUから周辺制御部を介して行
う入出力サイクルの開始情報を検出すると周辺装置に対
する入出力処理を周辺制御部に指示すると共にCPUに
対しバス開放信号を供給し、入出力処理が終了するとバ
ス開放信号を解除することを特徴としている。
【0006】このように、本発明の情報処理装置におい
ては、制御ユニットは入出力サイクルの開始情報によっ
て制御ユニット自身が処理を行うタイミングを判断で
き、一方、CPUはバス開放信号によってCPU自身が
処理を行うタイミングを判断できる。従って、開始情報
とバス開放信号によってCPUと制御ユニットおよびそ
の他の周辺装置は処理を行うタイミングをそれぞれ判断
できるので、CPUが処理を行っており、入出力処理が
発生していないことを制御ユニットが判断して、その
間、制御ユニットおよびその他の周辺装置は低消費電力
状態にできる。一方、CPUは、制御ユニットが主とな
って入出力処理を行っていることをバス開放信号によっ
て判断して、その間、バスを開放して低消費電力状態に
できる。従って、CPUと、制御ユニットおよびその他
の周辺装置の間で排他的に処理を進行させることがで
き、情報処理装置において同時に消費される電力を大幅
に低減することが可能となり、情報処理装置の電源部の
小型化および省電力化を図ることが可能となる。
【0007】また、本発明の情報処理装置においては、
CPUと、周辺装置および制御ユニットが排他的に動作
するので、CPUと周辺装置あるいは制御ユニットとの
クロック信号の同期をとる必要はなくなる。このため、
CPUはその能力を十分に発揮する高速のクロック信号
で稼働させることができ、一方、制御ユニットおよび周
辺装置はそれに適した速さのクロック信号で稼働させる
ことができる。従って、本発明の情報処理装置は、CP
Uの能力をフルに発揮させることができると同時に、装
置全体の消費電力を低減でき、高性能で消費電力の少な
い、小型・軽量の携帯用として本格的に利用できる情報
処理装置を提供できる。
【0008】さらに、本例の情報処理装置は、バス開放
信号によってCPUが制御ユニットが主となって情報処
理装置における処理を行っていることを判断し、入出力
サイクルを中断する。これによって、CPUは低消費電
力モードに移行し、CPU内部のパイプライン処理など
の状況を判断しながら消費される電力を低減できる。さ
らに、本発明の情報処理装置においては、CPUがバス
を開放するので、このインタフェースに係る消費電力も
低減できる。一方、バス開放信号が解除されると入出力
サイクルの開始情報を再度出力することによって制御ユ
ニットとのデータの入出力を行える。このような信号と
しては、サイクル中にCPUからバスを開放する信号を
用いることが可能であり、例えば、アドレス・ホールド
要求入力(AHOLD)を用いることが可能である。ま
た、バックオフ入力(BOFF)を用いることも可能で
あり、BOFFによってCPUからアドレスバスと同様
にデータバスも開放されるので、省電力効果は高い。
【0009】従来の情報処理装置のように、CPUを他
の回路と同期して使用する装置においては、CPUには
他の回路と同一のクロック信号が入力され、クロック信
号の周波数が高くなると基板上の容量、インピーダンス
などの影響を無視できなくなるので、その周波数を一定
値以上に高くすることは不可能であった。従って、CP
Uは高速動作するために入力したクロック信号を内部で
逓倍化などの処理を施している。このような従来の情報
処理装置は、CPUとメモリコントローラなどの外部回
路とのインタフェースは共通のクロック信号に基づくタ
イミングで行われ、入出力処理をスムーズに行うために
最適化を図ることが容易であり、回路の設計も簡単で、
また、検査などにおけるシミュレーションも実行し易
い。しかしながら、個々のセルの処理速度が向上して
も、上記の理由により急激な消費電力の増加を避けるた
め同期式では周波数の高いクロック信号を数多くのセル
に接続することはできない。これに対し、本発明の情報
処理装置は、CPUを制御ユニットおよび他の周辺装置
と非同期に排他的に動作させるので、CPUの動作に適
した高速のクロック信号をCPU自身とCPUの動作に
必要な、例えば、制御ユニットのCPUインタフェース
部に限って供給されれば良い。従って、クロック信号の
高周波化による消費電力の増加を抑止でき、さらに、ク
ロック信号の電圧を下げて省電力化を図ることが可能で
ある。
【0010】さらに、最近のCPUは処理速度が向上
し、従来よりも少ないクロック数で処理を終えてしまう
ため、その他の回路とタイミングを合わせるなどの目的
で不必要なセル動作が増加する。そこで、これによる電
力の浪費を防止し、CPUにおける消費電力を低減する
ためにCPU内部で部分的にクロックを停止するなどの
処理が行われている。しかし、CPUに接続されている
外部機器の状態がCPU自体で完全に把握できず、ま
た、本来処理能力の向上を第1義として開発されたCP
U自体では思い切った省電力化は不可能である。また、
外部機器でCPUと無関係に処理が行われる間、CPU
のクロック信号を停止して消費電力の低減を図る回路を
設けることも可能であるが、CPUの内部状態によって
はクロック信号を停止することが好ましくない場合もあ
る。従って、CPUに対するクロック信号の供給・停止
を外部から制御したのでは、CPUのパフォーマンスを
損ねずに省電力化は行えず、実効の伴った制御は不可能
である。これに対し、本発明の情報処理装置では、CP
U自身がバス開放信号によって省電力モードに移行する
判断が行えるので、処理状況に合わせてCPUのパフォ
ーマンスを落とさずにきめの細かな省電力化が可能であ
る。
【0011】さらに、従来の情報処理装置では、CPU
が稼働を続け、外部機器も同時に稼働するので、ピーク
電流は大きく、これに対応した電源回路が必要となる。
このため、こまめに省電力機構を設けても電源回路の規
模は小さくならず、消費される電力も大幅に低減するこ
とは不可能である。これに対し、本発明の情報処理装置
は、CPUを制御ユニットおよび他の周辺装置と非同期
に排他的に動作させることが可能である。従って、CP
Uと周辺装置が必要に応じてほぼ交互に動作するので、
消費電流を平均化でき、ピーク電流を抑えて電源回路の
小規模化、および低コスト化も実現できる。
【0012】周辺制御部がCPUとデータを交換可能な
メインメモリを制御するメモリ制御手段を備えている場
合は、CPUがメモリにアクセスする間であっても、メ
モリ制御手段がメモリのロウアドレスやカラムアドレス
を提供している入出力処理中にCPUを低消費電力モー
ドにできる。また、周辺制御部が入出力バスを介して接
続された入出力装置を制御する機器制御手段を備えてい
る場合は、それらの入出力装置に対し入出力する処理を
行う間、CPUを低消費電力モードにできる。
【0013】制御ユニットが主となって入出力処理を行
い、バス開放信号が解除されると、CPUから入出力サ
イクルの開始情報が再度出力され、CPUインタフェー
ス部は、入出力サイクルがリードサイクルであれば入出
力処理で用意されたデータおよびレディー信号を出力す
る。入出力サイクルがライトサイクルの場合は、再度出
力された開始情報に対しレディー信号を出力しても良
く、あるいは、サイクルを中断するバス開放信号に先立
ってライトサイクルの完了を示すレディー信号をCPU
に出力しても良い。CPUの処理サイクルを中断する前
にサイクルの完了を示すレディー信号をCPUに出力す
ることによって、同じライトサイクルを繰り返さずに処
理を進められる。また、CPUインタフェース部におい
て、少なくともバス開放信号が供給されている間は、C
PUから出力される次の入出力サイクルの開始情報をマ
スクすることによってレディー信号に続いて開始信号が
出力されたようなケースであっても誤動作を防止できる
ので、調停回路のような複雑な回路を設けなくてもCP
Uと入出力装置のマッチングを図れる。
【0014】さらに、制御ユニットに周辺装置の制御に
必要とされるリカバリータイムの計測部を設け、リカバ
リータイム内に入出力サイクルの開始情報が出力される
と、CPUインタフェース部からバス開放信号が供給さ
れた後、リカバリータイムの経過を待って入出力処理を
行うことにより、リカバリータイムの制御も可能であ
る。
【0015】さらに、CPUの接続された内部バスにP
CMCIAインタフェースなどの入出力機器を共通に接
続し、周辺制御部に入出力機器を制御する機器制御手段
を設けることにより、バス開放信号が供給されている間
にCPUから開放された内部バスを介して入出力機器に
対する処理を行うことができる。
【0016】このような本発明の情報処理装置はCPU
と制御ユニットおよびその他の周辺装置の間で排他的な
動作を行わせ、CPUのパフォーマンスを損ねずに消費
電力の低減を図るために以下のようなステップを有する
制御方法を採用できる。
【0017】1.CPUから周辺制御部を介して行う入
出力サイクルの開始情報が前記CPUインタフェース部
に与えられる第1のステップ。
【0018】2.CPUインタフェース部からCPUに
対してバス開放信号が供給され、内部バスを開放して前
記CPUが低消費電力モードに移行する第2のステッ
プ。
【0019】3.この第2のステップと前後して、周辺
制御部を低電力消費状態から動作状態に移行する第3の
ステップ。
【0020】4.周辺制御部によって入出力サイクルに
対応する入出力処理が行われる第4のステップ。
【0021】5.入出力処理が終了すると、バス開放信
号を解除して内部バスをCPUに復帰させると共に低消
費電力モードを解除する第5のステップ。
【0022】6.この第5のステップと前後して周辺制
御部を動作状態から低電力消費状態に移行する第6のス
テップ。
【0023】さらに、第2のステップにおいて入出力サ
イクルが中断される場合は、第5のステップに続いて、
入出力サイクルの開始情報がCPUから再度出力される
第7のステップと、この再度出力された開始情報に対応
し、入出力サイクルが少なくともリードサイクルであれ
ば入出力処理で用意されたデータおよびレディー信号を
出力する第8のステップを設けることにより、CPUと
制御ユニットとのデータ交換をスムーズに行わせること
ができる。また、第2のステップに先立って、入出力サ
イクルがライトサイクルのときはレディー信号を出力す
る第9のステップを設けることにより、ライトサイクル
において入出力サイクルの中断を避けることが可能であ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下で実施例に基づき本発明をさ
らに説明する。
【0025】〔概略構成〕図1に本発明の携帯用コンピ
ュータ10の概略構成を示してある。本例ではインテル
社製のマイクロプロセッサ80486SX(EMBEDDED U
LTRA-LOW POWERタイプ)をCPUとして採用し、IBM
社PC/ATアーキテクチャに基づく基本機能を備えた
コンピュータ10を用いて示してある。さらに、本例の
コンピュータ10は、メモリコントローラ、ビデオコン
トローラ、I/Oデバイスコントローラなどの周辺機器
を制御する機能が1つのチップ20に集約されており、
このコントローラユニット20とCPU1の2チップに
よって主に構成されている。このコントローラユニット
20とCPU1がアドレスバス31、データバス32、
バックオフ(BOFF)信号線33などによって接続さ
れている。
【0026】本例のコンピュータ10においては、CP
U1とコントローラユニット20を接続するアドレスバ
ス31に、PCMCIAインタフェース45も接続され
ており、後述するように、CPU1からアドレスバス3
1が開放された時間を用いてPCMCIA用のバスとし
て兼用できるようになっている。このPCMCIAイン
タフェース45は、コントローラユニット20に設けら
れたPCMCIAコントローラ23によって制御され、
このため、コントローラユニット20とPCMCIAイ
ンタフェース45は、ラッチ信号やイネーブル信号(O
E)を供給する信号線46によって接続されている。
【0027】本例のコントローラユニット20は、メイ
ンメモリ、拡張メモリを備えたメモリユニット40を制
御するメモリコントロール回路22を備えており、コン
トローラユニット20とメモリユニット40は、ロウア
ドレスストローブ信号(RAS)、カラムアドレススト
ローブ信号(CAS)などの制御信号を供給する信号線
41と、それぞれのメモリアドレスデータを供給し、メ
モリとデータを交換するメモリ用のバス42によって接
続されている。
【0028】本例のコンピュータ10は、キーボード4
7、マウス48などのポインティングデバイス、さらに
RS−232C49などのコミュニケーションポートが
コントローラユニット20に設けられたI/Oデバイス
コントローラ24によって制御される。さらに、本例の
コントローラユニット20は、ISA(Industrial Sta
ndard Architectrue) バス50などの入出力装置を接続
可能な拡張バスを制御する機能も備えている。本例にお
いては、コントローラユニット20がISAバスコント
ローラ25を搭載しており、これによってハードディス
クユニット(HDD)51およびコンパクトディスクユ
ニット(CD−ROM)52などのISAバス50に接
続された入出力装置に対し入出力操作ができるようにな
っている。
【0029】さらに、本例のコントローラユニット20
は、ビデオコントローラ28も搭載しており、これによ
ってビデオメモリ56および液晶表示装置(LCD)5
5を制御している。このように、本例のコントローラユ
ニット20は、メモリコントローラ22、PCMCIA
コントローラ23、I/Oデバイスコントローラ24お
よびISAバスコントローラ25といった周辺装置を制
御する機能を備えた周辺制御部29を備えており、CP
U1に対する周辺装置の殆どを制御できるように構成さ
れている。従って、コントローラユニット20において
CPU1に対する入出力を全て制御し、その状態を判断
することができる。そこで、本例のコンピュータにおい
ては、このコントローラユニット20にCPUインタフ
ェースコントローラ21を設け、詳細を以下に説明する
ように、CPU1のサイクルの中断および再開、低消費
電力モードへの切り換え、CPU1のバス開放の制御な
どを行えるようにしている。さらに、CPUインタフェ
ースコントローラ21は、コントローラユニット20の
内部の制御も行い、後述するクロック(CLK)マスク
回路を用いて稼働状態を変えたり、リカバリータイムの
設定を行うなど、コントローラユニット自体の電力の消
費などの制御ができるようになっている。
【0030】また、本例のコンピュータユニット10
は、2つのクロック供給ユニット58および59を備え
ている。一方のクロック供給ユニット58は、CPU1
の最高周波数のクロック信号(CLK−H)を供給し、
他方のクロック供給ユニット59は、コントローラユニ
ット20に接続された入出力装置にマッチした低周波数
のクロック信号(CLK−L)を供給するようになって
いる。本例では、説明を簡単にするために周波数が2:
1となったCLK−HとCLK−Lの2種類のクロック
信号を例示してあるが、周波数の比率、クロック信号の
種類、さらに、これらのクロック信号が同期信号あるい
は非同期信号であるかは、本発明の請求範囲を限定する
ものではない。また、本例のように2つのクロック供給
ユニットを用意しなくともCLK−Hのクロック信号を
分周してCLK−Lとしても良く、逆に、CLK−Lの
クロック信号を逓倍してCLK−Hとしても良い。
【0031】本例のCPU1は、内部における処理を行
うコア2と、インタフェースに係る処理を主に行う周辺
部3とを備えており、さらに、周辺部3にはバスとのイ
ンタフェース機能を備えたバスインタフェース部4を備
えている。高周波数のクロック信号を提供するクロック
供給源58は、CPU1のコア2および周辺部3の両方
に供給され、本例のコンピュータ10では、CPU1の
コア2および周辺部3が共に最高周波数で稼働する。さ
らに、クロック供給源58の高周波数のCLK−Hは、
コントローラユニット20のCPUインタフェースコン
トローラ21にも供給され、高速で動作するCPU1と
バス31および32を介してアドレスおよびデータをや
り取りできるようになっている。一方、低周波数のCL
K−Lは、コントローラユニット20のその他のコント
ローラに供給され、入出力装置と同期を取った制御がで
きるようにしている。さらに、コントローラユニット2
0には、クロック信号CLK−Lをマスクし、コントロ
ーラユニット20に搭載された各コントローラ22〜2
8の稼働状態を制御できるようにしてある。従って、こ
れら各コントローラ22〜28は必要に応じて稼働する
だけであり、コントローラユニット20および接続され
た各入出力装置で消費される電力の低減が図られてい
る。
【0032】さらに、本例のコントローラユニット20
は、入出力機器のリカバリータイムをカウントするリカ
バリータイマー26を備えている。このリカバリータイ
マー26は、ライトあるいはリードといった入出命令が
各々の入出力機器に対して行われた際に、リカバリータ
イムの設定が必要な入出力機器あるいは入出力命令に対
して自動的にリカバリータイムの計測を開始する。そし
て、本例においては、CPUインタフェースコントロー
ラ21によってCPU1の中断時間の制御を行うと共
に、リカバリータイムの必要な入出力機器を制御するコ
ントローラに対し入出力命令のタイミングを制御する。
【0033】〔制御用の信号について〕バックオフ信号
線33によってコントローラユニット20からCPU1
に供給されるバックオフ信号BOFFは、この信号がア
クティブになると次のクロックでCPUをバス制御から
開放する機能を備えている。本例のCPUとして採用し
ているインテル社製80486マイクロプロセッサのB
OFF入力はサイクル途中であってもバスをフロートに
する機能を備えており、さらに、BOFFが入力される
と低消費電力モードに移行する機能を備えている。この
BOFFおよび省電力に関する詳細な説明はインテル社
発行のEmbedded Ultra-Low Power Intel486 SX Process
or(Order Number272731-001) 14-21ページなどに記載さ
れている。本例のコンピュータにおいて、BOFFがア
クティブになると、CPU1が処理サイクル中であって
もアドレスバス31およびデータバス32のインタフェ
ースは全てハイインピーダンス状態となり、これらのバ
ス31および32はCPU1から完全に開放され、CP
U1のバスサイクルは完了していなくても中断する。そ
して、BOFFがディセーブルになると、中断していた
バスサイクルが再開され、再度同じ入出力命令を出力し
たのち、バスサイクルは通常通り継続する。CPU内部
の実行エンジンにとっては、BOFFは元のサイクルに
数ウェート・ステートを挿入するのと同じ効果を持ち、
BOFFが発行(アサート)された間にCPUに返され
たデータは無視され、BOFFはRDYやBRDYより
高い優先順位を備えている。同じクロックでBOFFと
RDYが返された場合はBOFFが影響し、バスのアイ
ドル中にBOFFが発行された場合は、次のクロックで
CPUはバスをフロートにする。BOFFはアクティブ
・ローであり、チップを正常動作させるためには通常、
セットアップ時間とホールド時間を満足する必要があ
る。
【0034】CPUはクロック毎にBOFF端子をサン
プルするので、BOFFが発行されるとただちに(次の
クロックで)アドレス、データおよびステータスの各端
子をフロートにし、BOFFが発行されたときに実行中
のバス・サイクルはアボートされ、CPUに返されたデ
ータは無視される。BOFFを発行するデバイスは、C
PUのバスがハイインピーダンス状態にある間はどのよ
うなサイクルでも実行できる。このBOFF入力は、デ
ータ書き込み時の効率がより高いライトバック方式のキ
ャッシュメモリーを用いる場合に利用できる入力であ
り、CPUの多くに搭載されている。
【0035】さらに、BOFFによってCPU1のバス
インタフェースがハイインピーダンスとなるので、周辺
部3はCPU1は省電力状態となる。また、CPU1が
アドレスバス31およびデータバス32から切り離され
るので、CPU1内部で処理が行われていないかぎりC
PU1のコア2の処理も中断でき、低消費電力モードに
移行させることができる。この低消費電力モードは、上
記のインテル社製のEmbedded Ultra-Low Power Intel48
6 SXにおけるオートクロックフリーズ(Auto Clock Fre
eze)機能などに相当するが、他のCPUにおけるCPU
の内部ユニットをユニット毎に、あるいは複数のユニッ
ト毎にアイドル化したり、クロック信号を停止もしくは
低周波数にする機能、さらに、その他のクロック信号を
用いずに省電力化する機能が含まれる。さらに、BOF
Fの継続時間が長いときはSTPCLKなどを用いてク
ロック信号自体を停止させることも可能である。従っ
て、BOFFは、CPU1の機能を一時的に停止させ、
消費電力を低減するために好適な信号である。さらに、
本例のコンピュータにおいては、BOFFによってバス
が開放されるので、開放されたアドレスバス31やデー
タバス32をCPU1以外のユニットのI/Oのために
共用することが可能となり、この点でも、CPU1を制
御する信号としてBOFFが適している。
【0036】なお、バス・ホールド要求入力信号HOL
DによってもCPU1をバスから開放すると共に処理を
停止させることができる。しかしながら、この信号はバ
スサイクルの完了後の信号HOLDAを待ってからバス
開放を行うので、処理サイクルの途中でCPU1を低消
費電力モードに移行させることができない。従って、あ
らゆるサイクルの途中で低消費電力モードに移行できる
BOFFと比較し、HOLDは消費電力の低減効果は少
ない。また、アドレス・ホールド要求信号AHOLDに
よってもバスをCPU1から開放できる。また、この信
号によってCPU1のアドレスバス31のドライブが停
止されるので、アドレスバスを共用することができる。
また、CPUの多くは、これらの信号HOLDおよびA
HOLDによって、BOFFと同様にバスを開放すると
内部回路のほとんどを停止する低消費電力機構を備えて
いる。AHOLDは、アドレスのみを開放するためBO
FF中と比べてCPU1の周辺部3における電力消費は
大きい。また、BOFFは解除されるサイクルを再起動
するためBOFF中はCPUステートが別扱いとなり思
い切った消費電力の低減が可能となっている。これに対
し、AHOLDは通常サイクルでアドレスバスだけを開
放する機能であり、BOFFのように開放されたデータ
バスを用いた処理が行えないので装置全体のパフォーマ
ンスを考慮しなければならず思い切った消費電力の低減
が難しい。
【0037】これらの信号の中でBOFFを用いた場合
は、データバス32も開放して周辺部3の低消費電力化
を図れ、CPU1全体をバスから切り離せるのでCPU
1全体を低消費電力化でき、さらに、入出力命令が再出
力されるので、サイクルの再開時の処理が簡単になるな
ど利点が多い。従って、BOFFがCPU1を制御する
信号として適していると言える。
【0038】また、CPU1の処理を中断する状況を鑑
みると、本発明のライト時のようにCPU1がバスを使
用していなくても、次のサイクルが内部キャッシュにヒ
ットした場合はCPU1は処理を続行でき、また、ライ
ト時はCPU内のライトバッファを用いて内部で処理を
続けることができる。従って、外部アクセスが発生し、
CPU1が外部データを待つ状態になったときにCPU
1を停止させることが、CPU1のパフォーマンスを維
持しつつコンピュータの消費電力を低減する上で重要で
ある。この点、BOFFを採用すると、外部アクセスの
サイクル途中で外部データを待つ状態になったときにC
PU1を停止させて省電力状態に移行させることができ
る。従って、BOFFを採用することによってCPU1
のパフォーマンスを維持し、コンピュータの処理能力を
低減させずに消費電力の低減が可能であり、この面でも
AHOLDあるいはHOLDを用いた制御より優れてい
ると言える。
【0039】さらに、CPUの中には内部クロックを停
止するSTPCLK機構が用意されているものもある。
従って、この機構をBOFFと合わせて使用することに
より上述したように省電力効果をさらに高めることがで
きる。しかしながら、STPCLKはHOLDと同様に
割り込みとしてCPUに認識されるため、STPCLK
信号単体では、サイクル中の細かい電力制御は不可能で
ある。
【0040】〔入出力処理の動作〕このように、本例の
コンピュータ10は、BOFFを用いてサイクル途中で
あてもCPU1の稼働を中止し、さらに、バスを開放す
ることによって入出力処理中は、他の処理回路、すなわ
ち、コントローラユニット20などと分離できるように
している。従って、コントローラユニット20と入出力
処理装置の動作速度に影響されることなく、CPU1の
動作速度を設定し易い構成になっている。このため、コ
ントローラユニット20においては、CPU1とアクセ
スするCPUインタフェースコントローラ21にのみ高
速のCLK−Hが供給され、CPU1からのサイクルの
開始情報を受けてアドレスおよびライトサイクル時はデ
ータをラッチする。一方、コントローラユニット20の
内部CLKは、入出力機器にあわせて低速のCLK−L
となっており、コントローラユニット20内部の各ユニ
ットへの命令はCPUインタフェースコントローラ21
から低速の内部CLKに合わせて出力される。
【0041】従って、本例のコンピュータは、CPU1
を他の回路と排他的に制御することが可能であり、高速
および低速のクロック信号CLK−HおよびCLK−L
を用いてCPU1は最高速度のクロック周波数で稼働で
き、一方、コントローラユニット20などは入出力側に
合致した低いクロック周波数で駆動できる。さらに、コ
ントローラユニット20においてCPU1とのアクセス
のタイミングが明確であるので、CPU1とのアクセス
をCPU1に合わせて高速で行える。このため、CPU
1の周辺部3の動作速度をコア2に合わせて最高速度に
設定することができる。従来のコンピュータでは、周辺
部3はいつ信号が入力されても良いように他の回路に合
わせて低速で動かし、内部でそのクロック信号を逓倍な
どしてコアのみ高速化している。これに対し、本例のコ
ンピュータ装置は、CPU1で処理が行われるときは、
CPU1の最高速度で処理が行われ、入出力処理が必要
なときはその情報がコントローラユニット20に最高速
度でわたされ、その後、入出力処理が終了するまで低消
費電力になる排他的なプロセスで制御される。このた
め、コンピュータのパフォーマンスを低下させずに消費
電力の低減を図ることが可能である。
【0042】すなわち、本例のコンピュータにおいて
は、CPU1は最高速度で動作し、入出力処理が必要な
ときは、コントローラユニット20に入出力処理が開始
された信号であるアドレスストローブ信号(ADS)を
渡す。コントローラユニット20は、アドレスをデコー
ドし、周辺機器との入出力処理が必要であると判断する
と、CPU1の処理を停止させ、入出力装置に対する処
理をその装置に合わせた速度のクロック信号で行う。入
出力処理が終了すると、CPU1を復帰させ、必要であ
れば入出力装置から読み込んだデータをCPU1に提供
するなどの処理を行う。さらに、入出力装置のコントロ
ーラに対するクロック信号にはマスクをかけてコントロ
ーラの動作を停止させ低消費電力の状態にする。
【0043】さらに、本例のコンピュータにおいては、
CPU1とのインタフェースをとるCPUインタフェー
スコントローラ21にのみ高速のCLK−Hが供給さ
れ、他のコントローラユニット20のブロックには低速
のCLK−Lが供給される。このように高周波数のCL
Kをブロックを限定して供給することにより電力の消費
をさらに低減している。
【0044】〔メモリライトサイクル〕本発明の排他的
な動作による処理の様子を、図2ないし図5を参照して
さらに詳しく説明する。図2に、CPU1からメモリを
ライトする命令が出力された場合を示してある。図2
(a)は、本例の高周波数のクロック信号CLK−Hに
よってコントローラユニットのメモリコントローラ22
を駆動した場合を示してある。また、図2(b)には、
比較のために、従来の入出力側に合わせた低周波数のク
ロック信号CLK−Lを用いたケースを示してある。
【0045】まず、時刻t1にアドレスストローブ信号
ADSが出力されアドレスバス31にアドレス信号が表
れるとコントローラユニット20のCPUインタフェー
スコントローラ21は時刻t1’でアドレスからメモリ
に対するライト命令であることを判別する。そして、C
LKマスク回路27のマスク信号CLKMASを解除
し、内部クロックを発生させる。本例のコンピュータ1
0においては、コントローラユニット内のメモリコント
ローラの内部クロックには低周波数のCLK−Lが表
れ、メモリコントローラ22が動作を開始する。
【0046】本例のコントローラユニット20のCPU
インタフェースコントローラ21は高速のCLK−Hで
動作しているので、次に、CLK−Hの立ち上がりであ
る時刻t2にデータバス32からライト用のデータを取
得すると共にレディー信号BRDYをCPU1に返す。
本例のコンピュータにおいては、ライト時は、ADSを
受けると次にBRDYを発行し、CPU1のライトサイ
クルを終了させてからメモリ40に対するライトを行っ
ている。BOFFを発行することによってサイクル途中
でもCPU1の動作を中断することは可能であり、BR
DYに代わりBOFFを発行し、メモリライトを行った
のち、BOFFを解除しても良い。しかしながら、この
ケースでは、CPU1のライトサイクルがBOFFによ
って中断されているので、CPU1はライト命令の時刻
t1と同じADSをBOFFが解除されると再度発行
し、これに対しダミーのレディー信号を返す必要があ
る。これに対し、本例では、ライト命令のADSに対し
BRDYを即座に返してCPU1のサイクルを敢えて終
了させているので、メモリライトを行った後にBOFF
を解除しても、CPU1において同一のメモリライトサ
イクルは繰り返されない。従って、CPUがADSを繰
り返し出力する時間を省略でき、処理速度を向上でき
る。
【0047】コントローラユニット20のCPUインタ
フェースコントローラ21は、BRDYを発行したの
ち、時刻t3にBOFFを発行する。CPU1はBOF
Fが発行されたことにより、次のクロック信号の立ち上
がりである時刻t4にアドレスバス31、データバス3
2のインタフェースおよびADSの信号線35のインタ
フェースなどを全てハイインピーダンス状態にしてアド
レスバス31およびデータバス32を開放する。そし
て、低消費電力モードになりサイクル途中であっても動
作を中断する。
【0048】本例では、時刻t2にBRDYが発行さ
れ、次のクロック信号によって時刻t3に次のメモリラ
イトサイクルの開始を示すADSがCPU1から発行さ
れている。従って、ADSの信号線35は低レベル状態
のままとなり、CPUインタフェースコントローラ22
の内部ADSは次のADSを認識してしまう。時刻t4
で、次のADSを認識すると、時刻t1に認識したAD
Sに対するメモリライト処理が終了していないため、誤
動作の原因となる。そこで、本例のコンピュータにおい
ては、CPU1からライト命令が出されたときは、AD
Sが誤って認識されないようにADSをマスクする信号
MASKADSをBOFFの発行と同時の時刻t3に発
行している。これによって、内部ADSは、認識される
次のクロックの立ち上がりまでに解除され、誤認識を防
止できる。
【0049】次に、コントローラユニットのメモリコン
トローラ20は、取得したアドレス情報に基づき、メモ
リアドレスをメインメモリ40に供給する。まず、時刻
t5にRASが発行され、ロウアドレスがメモリアドレ
スバス42に表れる。そして、時刻t6にCASが発行
され、カラムアドレスがメモリアドレスバス42に表れ
る。同時に、CPU1からデータバス32によって取得
していたデータを再度データバス32を介してメモリ4
0に提供し、メモリライト処理のサイクルを終了する。
【0050】時刻t6にCASが出力されると、次の1
クロック後の時刻t7にBOFFが解除される。これに
よって、次のクロック信号の立ち上がりである時刻t8
にCPU1は低消費電力モードから通常の動作モードに
戻り、アドレスバス31およびデータバス32の制御を
再開する。そして、CPU1はBOFFによって中断さ
れていたサイクルを繰り返すので、時刻t8に時刻t3
と同じ次のメモリライトサイクルの開始を示すADSを
出力する。内部ADS用のマスク信号MASKADS
は、BOFFの1クロック信号後に解除され、再度CP
U1から出力されたADSを認識できるようにしてい
る。BOFFと同時にMASKADSを解除すると、C
PU1が動作を中断している途中のADSを誤って認識
する可能性があるので、BOFFより1クロック遅れて
解除し、CPU1が動作を開始したのちのADSを確実
に認識できるようにしている。
【0051】メモリコントローラ22にライトバッファ
を備えたコンピュータにおいては、ADSが連続して出
力されるケースを想定して複雑な調停回路を設けてい
る。しかしながら、本例のように、BOFFを用いてラ
イトバッファの制御を行えば、CPUの処理を中断で
き、さらに、再開するときはADSが再度出力されるの
で、複雑な調停回路は不要である。従って、メモリに対
する入出力を行う際にBOFFを用いて次のサイクルの
ADSをマスクするだけで良く、さらに、CPUはキャ
ッシュにヒットしたときはそのままCPU内部の処理を
継続できるので、パフォーマンスが高く、かつシンプル
な方法でメモリを制御できる。
【0052】なお、CLKマスク回路27においては、
メモリライト命令が連続しているため、CLKMASは
解除されたままであり、メモリコントローラ22は連続
して動作する。そして、次のメモリライトサイクルが終
了すると、CLKMASが発行され、メモリコントロー
ラに供給されるクロック信号がマスクされるので、メモ
リコントローラは時刻t1前と同じ停止状態になる。従
って、コントローラユニット内の消費電力が低減され
る。
【0053】以上のように、本例のコンピュータ10
は、1つのメモリライトサイクルが時刻t1に始まり時
刻t8に終了している。そして、この間、時刻t4から
時刻t8の7クロック信号(CLK−H)の間はCPU
1がBOFFによって低消費電力モードに設定され、C
PU1の消費電力が抑制される。図2(a)に示したメ
モリライトサイクルの処理時間は、図2(b)に示す従
来のコンピュータのメモリライトサイクルに対応して設
定されている。上記にて説明したように、従来のコンピ
ュータでは、CPU1の周辺部はメモリコントローラも
合わせて低周波数のクロック信号CLK−Lによって駆
動されるので、本例のコンピュータ10と同じ時間、す
なわち時刻t1から時刻t8の間に5クロック信号(C
LK−L)の処理をCPU1が通常状態で稼働したまま
行われる。
【0054】図2(a)および(b)の動作に基づき、
消費電力の検討を行うと以下の通りとなる。前提条件と
して、CPU1のコア2と周辺部3のゲート数比を7:
1、CPUコア2の電源電圧を2.5V、周辺部3の電
源電圧は他のデバイスとのインタフェースをとるために
コア2より高い3.3Vとする。また、CLK−Hは5
0Mhzのクロック信号、CLK−Lは25Mhzのク
ロック信号であり、従来のコンピュータではCPU内で
CLK−Lが2倍に逓倍されているとする。
【0055】この条件で、1クロック当たりの消費電力
Pの概略は以下の式で表される。
【0056】 P = F×C×N×V2 ・・・(1) ここで、Fはクロックの周波数、Cは負荷容量であり本
例では1とする、Nはゲート数であり本例ではコアが
7、周辺部が1とする、さらに、Vは電圧である。従っ
て、時刻t1から時刻t8の間にCPU1で消費される
電流は以下のように計算できる。なお、実際には低消費
電力モードでも消費電力は0にはならないが、動作時に
消費される電力と比較し無視できる程度の値となるの
で、計算上は0と仮定している。
【0057】まず、本例のコンピュータでは、 50Mhz×7ケ゛ート×2.5V2×3CLK (コア) +50Mhz×1ケ゛ート×3.3V2×3CLK (周辺部) =8196 ・・・(2) これに対し、従来のコンピュータでは、 50Mhz×7ケ゛ート×2.5V2×10CLK (コア) +25Mhz×1ケ゛ート×3.3V2×5CLK (周辺部) =23236.25 ・・・(3) 従って、電力消費量の値(2)および(3)を比較する
と、本例のコンピュータの電力消費量は、従来のコンピ
ュータの電力消費量の約1/3となり、大幅に消費電力
を低減できることが判る。さらに、近年のCPUは、処
理能力をいっそう向上させるためにコアのゲート数が増
加しており、周辺部とコアのゲート比は、上記の条件よ
り広がる傾向にある。上記の式から判るように、周辺部
とコアのゲート比が大きくなれば、本例のコンピュータ
における消費電力の低減効果はいっそう大きくなり、従
来のコンピュータとの消費電力の差は広がる。このよう
に、図2に示したサイクルでは、本例のコンピュータ
と、従来のコンピュータとパフォーマンスにおいてほぼ
同等であるが、CPUに関して検討しただけでも本例の
コンピュータによって消費電力はほぼ1/3にすること
ができる。従って、本例のコンピュータによって本格的
に携帯型として利用できるコンピュータを提供できる。
【0058】〔メモリリードサイクル〕図3に、メモリ
リード処理するサイクルを示してある。時刻t11にC
PU1からADSが出力されアドレスバス31にアドレ
ス信号が表れるとコントローラユニット20のCPUイ
ンタフェースコントローラ21はアドレスからメモリに
対するリード命令であることを判別する。そして、CL
Kマスク回路27のマスク信号CLKMASを解除し内
部クロックを発生させる。時刻t12にインタフェース
コントローラ21がBOFFを発行し、次のクロック信
号の立ち上がりである時刻t13にアドレスバス31、
データバス32などを全てハイインピーダンス状態にし
てアドレスバス31およびデータバス32を開放する。
そして、低消費電力モードになりリードサイクルの途中
で動作を中断する。
【0059】一方、コントローラユニット20において
は、メモリコントローラ22が時刻t14にRASを発
行し、メモリユニットにアドレスデータを提供する。そ
して、CASを発行する前の時刻t15に、CPUイン
タフェースコントローラ21はBOFFを解除し、次の
クロック信号の立ち上がりである時刻t16にCPU1
の動作を復帰させる。同時に、CASが発行され、時刻
t17にデータバス32にリードデータが表れる。一
方、CPU1は、時刻t16にリードサイクルを再開
し、時刻t11と同じADSを出力する。時刻t17に
データが表れるとインタフェースコントローラ21はレ
ディー信号BRDYを発行し、CPU1はADSに対す
るデータとして時刻t17’に取得する。これによって
リードサイクルを終了する。そして、CPU1は、リー
ドしたデータに基づきCPU内部における処理を開始す
る。
【0060】一方、コントローラユニット20において
は、リードサイクルが終了するとクロックマスク回路2
7から時刻t18にCLKMASが発行され、内部クロ
ックが停止する。このため、メモリコントローラ22は
動作を停止し、省電力状態になる。
【0061】このように、本例のコンピュータ10は、
メモリリードのサイクルにおいても、CPU1を、例え
ば6クロック信号の間、低消費電力モードにすることが
できる。従って、従来のコンピュータのようにCPUを
継続的に動作しているものと比較し、大幅に消費電力を
低減できる。さらに、本例のコントローラユニット20
には、CLKマスク回路27を設けてあり、コントロー
ラユニット20の側の処理が終了すると、各コントロー
ラに対するクロック信号の供給を停止し、電力消費を低
減している。このように、本例のコンピュータにおいて
は、CPU1がリードデータを取得した後、高速で動作
して消費電流が増加する間は、コントローラユニット2
0のコントローラを停止させ、コントローラユニット2
0の消費電流を低減している。従って、コンピュータ1
0全体の消費電流は平均化され、ピーク電流を低く抑え
ることができる。このため、電源回路の負荷を低減する
ことが可能となるので、電源回路の小型化、軽量化が図
られ、さらに、電力供給ラインを縮小できるので、電力
供給ラインを充放電するために浪費される電力も削減で
きる。
【0062】本例のコンピュータ10は、CPU1とコ
ントローラユニット20およびそれに制御される入出力
装置が常に動作しているのでなく、CPUおよびそれぞ
れのユニットが必要に応じて動作する排他的な制御を行
っている。さらに、CPUあるいはそれぞれのユニット
の動作状況に合わせてBOFFおよびCLKMASが発
行され、CPUおよび複数のユニットを基本的には交互
に稼働させて電力の消費状態を制御している。このた
め、上述したCPUだけの省電力効果に加え、コントロ
ーラユニットにおける省電力効果が期待できるので、コ
ンピュータ10のパフォーマンスを低下させることな
く、大幅な省電力化が可能となっている。
【0063】なお、本例では、各コントローラ毎にクロ
ック信号の供給を制御できる例を示してあるが、コント
ローラユニット20全体でクロック信号をマスクしても
もちろん良く、あるいは、さらに細かい機能別にブロッ
ク化してクロック信号の発停を管理しても良い。
【0064】〔I/Oライトサイクル〕図4に、ISA
バス50に接続された入出力装置に対する出力処理を行
うサイクルを示してある。時刻t21にADSがCPU
1から出力されると、インタフェースコントローラ21
はアドレスをデコードし、時刻t22にBRDYを返し
てCPU1のサイクルを終了させる。そして、時刻t2
3にBOFFを発行し、次のクロック信号の立ち上がり
の時刻t24でCPU1をバスから開放し、省電力モー
ドにする。
【0065】一方、コントローラユニット20において
は、時刻t21にCLKMASが解除され、ISAバス
コントローラ25に内部クロックが供給される。この内
部クロックは、CPU1の動作する高速のクロック信号
CLK−Hと異なる低速のCLK−Lであり、ISAバ
スコントローラ25はCPU1と排他的に動作する。低
速のCLK−Lは高速のCLK−Hを分周した信号であ
っても良く、この場合は、結果として同期して動作する
ことになる。さらに、BOFFと同時にMASKADS
も出力され、BOFFと同時に時刻t23にCPU1か
ら次のサイクルのADSが出力されてもそれを誤認識し
ないようになっている。
【0066】ISAバスコントローラ25は、時刻t2
3にデータバス32に表れたライト用のデータをラッチ
し、ISAバス50に出力する。そして、時刻t25に
ライトイネーブル信号IOWRをISAバスに接続され
たライト処理の対象となる入出力装置、例えばHDD5
1に出力し、HDD51がISAバスに表れたデータを
ラッチしてライト処理を行う。ISAバスからデータが
ラッチされると、ISAバスコントローラ25は、時刻
t26にIOWRを解除する。同時に、コントローラユ
ニット20のリカバリータイマー26がリカバリータイ
ム(バックツーバックI/Oディレイと呼ばれることも
ある)の計測を開始する。なお、ここではHDDがアク
セスするときにリカバリータイマーが必要なデバイスで
あるとして仮定して説明している。
【0067】時刻t27にCPUインタフェースコント
ローラ21がBOFFを解除すると、次のクロックの立
ち上がりである時刻t28にCPU1の動作が復帰し、
CPU1がバスの制御権を得る。そして、CPU1が次
のADSを再び出力し、インタフェースコントローラ2
1がデコードする。次のADSもHDD51に対するラ
イト命令であると、ISAコントローラ25はデータバ
ス32のデータをラッチし、時刻t29にBRDYを返
しサイクルを終了させた後、時刻t30にBOFFを発
行し、CPU1を省電力モードに移行させる。そして、
ISAバスコントローラ25に制御が移行し、ラッチし
たデータがISAバス50に出力される。このケースで
は、HDD51に対するライト命令が連続しているた
め、リカバリータイムTr内であり、リカバリータイマ
ー26がカウントアップしていない。従って、リカバリ
ータイムTrが経過する時刻t32まで処理が中断さ
れ、時刻t32にリカバリータイマー26がカウントア
ップすると、次のクロックの時刻t33にIOWRが発
行され、HDD51に対する書き込み処理が行われる。
そして、時刻t34にISAバス50からライトデータ
がラッチされると、IOWRが解除され、リカバリータ
イマー26は再びカウントを開始する。IOWRが解除
されると、次のクロックの時刻t35にBOFFが解除
され、時刻t36にCPU1が復帰して動作を開始す
る。
【0068】このように、ISAバスに接続された入出
力装置に対するライト処理を行う場合においても、CP
U1は低消費電力モードに移行され、CPU1で消費さ
れる電力を省くことができる。また、CPU1が低消費
電力モードに移行するのは、ISAバスを介して入出力
処理が行われる間であり、特にリード時はCPU1が処
理待ちになる場合なので、コンピュータ10の処理能力
が削減されることはなく、パフォーマンスは維持でき
る。一方、ライト時は、CPU内部の動作はキャッシュ
にヒットしている限り動作を継続できる。さらに、CP
U1とISAバスコントローラ25は、異なったクロッ
ク信号で動作しており、CPU1は自己の最高速で処理
を行い、処理時間を短縮でき、一方、ISAバスコント
ローラ25は入出力に適したクロック信号に基づき確実
な入出力処理が行われる。
【0069】さらに、本例のコントローラユニット20
はリカバリータイマー26を内蔵しており、このリカバ
リータイマー26によってISAバスを介して入出力処
理を行うタイミングを制御している。そして、入出力処
理が終了した後に、BOFFが解除されCPU1が稼働
状態に入るようにしているので、CPU1に対するリカ
バリータイムの制御が自動的に行われていることにな
る。そして、リカバリータイム中にBOFFを出力する
ことでCPUの消費電力を下げることができる。従っ
て、CPU1は、リカバリータイムの有無を認識するこ
となく処理を行える。すなわち、本発明のコンピュータ
10においては、BOFFによってCPU1がバスから
開放され、低消費電力モードに移行している間に、ハー
ドウェア側においてリカバリータイムの処理が自動的に
行われるので、CPUを制御するソフトウェア側でリカ
バリータイムを認識する必要がない。従って、制御プロ
グラムが簡易になり、また、ハードウェアに対しリカバ
リータイムについては普遍的なプログラムを作成でき
る。
【0070】さらに、リカバリータイムとCPUのアク
セスが競合したときに、BOFFを発行する制御を採用
しても良く、これによって、リカバリータイム中のCP
Uの消費電力を削減することが可能となる。さらに、B
OFFが解除されれば、CPUからADSが再び出力さ
れるので、リカバリータイムによって中断されたサイク
ルを自動的に再開させることができる。
【0071】〔I/Oリードサイクル〕図5に、アドレ
スバス31に接続されたPCMCIAインタフェース4
5に対するリードサイクルを示してある。時刻t41に
ADSが出力され、インタフェースコントローラ21が
デコードし、PCMCIAインタフェースに対するリー
ド命令であると判断すると時刻t42にBOFFを発行
する。これによって、時刻t43にCPU1はアドレス
バス31およびデータバス32から開放され、リードサ
イクルを中断して低電力消費モードに移行する。また、
CPU1から開放されたアドレスバス31は、以降、コ
ントローラユニット20のPCMCIAコントローラ2
3によって制御されるPCMCIA用のバスとして使用
される。
【0072】コントローラユニット20においては、時
刻t41にCLKMASが解除され、低周波数のCLK
−Lに基づく内部クロックが出力される。この内部クロ
ックがPCMCIAコントローラ23に供給され、この
コントローラ23が稼働状態になる。そして、PCMC
IAコントローラ23は、時刻t41からアドレスバス
31に供給されたアドレスをラッチし、時刻t44にリ
ードイネーブル信号IORDを出力する。さらに、時刻
t45に、ラッチしていたアドレスをPCMCIA用と
なったアドレスバス31に出力し、同時に、PCMCI
Aインタフェース45に対しラッチ信号を出力する。
【0073】次に、PCMCIAインタフェース45に
おいてデータが用意されると、時刻t46に再びラッチ
信号を出力し、PCMCIAインタフェース45から出
力されたデータをアドレスバス31経由でラッチしPC
MCIAインタフェースを介してデータをリードする。
データのラッチが終了すると、時刻t47にIORDを
解除し、次に、時刻t48にインタフェースコントロー
ラ21がBOFFを解除する。これによって、時刻t4
9にCPU1が復帰し、アドレスバス31およびデータ
バス32の制御権を得る。同時に、リードサイクルを再
開し、時刻t41と同じADSを出力する。これに対応
して、時刻t50にPCMCIAコントローラ23がラ
ッチしていたリードデータをデータバス32に出力し、
CPUインタフェースコントローラ21からBRDYが
CPU1に返される。これによって、CPU1はリード
データを読み込み、一連のリードサイクルは終了する。
リードサイクルが終了すると、時刻t51にCLKMA
Sが発行され、内部クロックがマスクされるので、PC
MCIAコントローラ23は動作を停止し、省電力状態
に移行する。
【0074】このように、本例のコンピュータ10にお
いては、BOFFによってCPU1から開放されたアド
レスバスを他の入出力装置に対するバスとして兼用でき
るようになっている。そして、入出力装置に対し処理を
行っている間は、CPU1が省電力状態になっているの
で、コンピュータ10の消費電力を低減できる。さら
に、入出力装置に対する処理が終了し、CPU1が復帰
すると、コントローラユニット20のコントローラはク
ロック信号がマスクされ省電力状態になる。従って、コ
ントローラユニットとCPU1が同時に消費電力が高い
状態で稼働することはない。このように、本発明のコン
ピュータ10においては、バスに接続された入出力機器
に対する入出力操作を行う場合でも、電力消費が低減さ
れ、さらに、ピーク電力も低減されている。従って、コ
ンピュータ全体の消費電力を大幅に低減でき、さらに、
電力系統も縮小できるので、小型・軽量で携帯に適した
コンピュータを実現できる。また、本例では、アドレス
バス31のみを用いて他の入出力装置とデータを交換し
ているが、データバス32を用いることももちろん可能
である。例えば、データバス32にビデオメモリを接続
してCPU1からデータバスが開放されている間を利用
してビデオリフレッシュを行うことも可能である。
【0075】なお、上記では、I/Oライトの例として
ISAバスに接続された入出力装置を、また、I/Oリ
ードの例としてCPUバスを兼用して接続された入出力
装置を説明しているが、I/Oライトおよびリードの処
理はいずれのバスに接続された装置であってもほぼ同様
である。また、他の規格の拡張バスやRS−232Cな
どのシリアルポートに接続された入出力装置に対しても
同様に制御できる。
【0076】以上のように、本発明の情報処理装置にお
いては、高速のインタフェースでADSといったサイク
ルのスタートコマンドと共にアドレスを認識した後、サ
イクル途中でCPUを低消費電力状態にし、CPUに比
べて低速なデバイスであるDRAMなどのメモリユニッ
トや、バスに接続されたIOデバイスなどからデータを
受け取った後、CPUを再び通常状態に戻して再起動さ
せて、再出力されたスタートコマンドとアドレスに応答
してデータを返すといった処理を行っている。このよう
な処理は、従来の回路と異なり、CPUと周辺回路が常
に同一CLKで動作しているわけではなくCPUと他の
回路とを排他的に制御していることになる。これによっ
て、CPUの能力をフルに発揮させられると共に、情報
処理装置全体としては消費電力を大幅に低減することが
可能となる。
【0077】さらに、CPUを低消費電力状態にする信
号としてバス開放手段を含んでいる場合、CPUのバス
を他の信号のバスとして共用できるので、低消費電力の
小型で携帯型の情報処理装置としては適している。この
ような信号として、本例では、インテル社製のCPU
(486SX、PENTIUMなど)を用いたコンピュ
ータを例としてBOFF信号を利用して説明している
が、これに限定されないことはもちろんである。例え
ば、IBM社製のCPUであるPowerPC を用いたコンピ
ュータにおいては上記のBOFFによる制御はアドレス
リトライ信号ARTRYおよびデータリトライ信号DR
TRYの組み合わせによって行うことができる。これら
の信号はアドレスのレディー信号であるアドレスアクノ
リッジ信号AACKおよびデータのレディー信号である
トランスファーアクノリッジTAを出力した次のクロッ
クに同期してそれぞれ出力可能である。そして、PowerP
C はAACKあるいはTAといったレディー信号を受け
てから次のクロックでARTRYあるいはDRTRYの
無いことを確認してから次のサイクルに移る。また、Po
werPC はDRTRYを受け付けるとバスを駆動しない。
従って、PowerPC をCPUとして用いたコンピュータに
おいては、CPUが入出力命令、例えば、ライト命令を
出力すると、いったんアドレスおよびデータを受け取っ
た後、アドレスバスビジー信号ABBを出力しバスをC
PUに与えない。あるいはCPUのバス要求信号BRに
対しバスグラント信号BGを出力しないことでバスをC
PUに与えずにコントローラユニット(メモリコントロ
ーラ)がマスターとなってバスを制御すれば良い。ま
た、入出力命令がリード命令の場合は、サイクル終了
後、DRTRYをCPUに出力し、その間に各デバイス
とアクセスしてデータを揃え、DRTRYをディセーブ
ルすると共にそのデータをCPUに供給すれば良い。
【0078】さらに、本例では、CPUとコントローラ
ユニットの2チップ構成の携帯形コンピュータを例に説
明しているが、CPUと周辺回路制御を1チップ化した
場合であっても、本発明をCPUコアと各コントローラ
を接続する内部回路として実現することが可能である。
さらに、コントローラユニットに搭載された機能を複数
のチップに分割した3チップ以上の構成の情報処理装置
に対しても適用できることは勿論である。
【0079】図6に、本発明に係るCPUとコントロー
ラユニットを1チップ化した制御チップ70の概略を示
してある。本例の制御チップ70には、プリフェッチ、
デコード処理、演算処理、内部キャッシュなどの各機能
を備えたCPUコア部71、アドレスドライバ、データ
ドライバおよびバスシーケンサなどの機能を備えたバス
インタフェース部72、メモリコントローラ、I/Oコ
ントローラなどの周辺装置の制御機能を備えたコントロ
ーラ部73などが構成されている。そして、コントロー
ラ部73は、制御チップ70に一緒に搭載されたメモリ
74や、CPUバスと共通に接続された外部バス76を
介してHDDやキーボードなどの入出力装置の制御を一
括して行う。また、本例の制御チップ70には、外部か
らクロック信号CLKが入力されており、コントローラ
部73およびバスインタフェース部72に供給されてい
る。さらに外部から供給されたCLKは、チップ70に
搭載されたクロックジェネレータ部75によって逓倍さ
れ、さらに高速のクロック信号となってCPUコア部7
1に供給されている。
【0080】このようなCPUとコントローラが1チッ
プ化された装置においても、コントローラ部73におい
て、CPUコア部71からバスインタフェース部72を
介して出力されたアドレスからコントローラ部73を介
して行う入出力処理であることを判断できる。そして、
コントローラ部73からBOFFをCPUコア部71に
発行してバスを開放し、CPUコア部71およびバスイ
ンタフェース部72を省電力化する。そして、その間、
メモリ74および周辺装置をバスを介してコントローラ
部73がマスターとなって制御することができる。そし
て、コントローラ部73が入出力処理を終了すると、B
OFFを解除してCPUにバスを復帰し、CPUコア部
71およびバスインタフェース部72を復帰させてデー
タを受け渡し、CPUコア部71に処理を再開させるこ
とができる。このように、1チップ化された装置におい
てもCPUコア部71とコントローラ部73をBOFF
およびアドレスデータを介して排他的に制御することが
可能であり、それぞれのブロックで消費される電力を低
減できる。さらに、電力消費の大きなCPUコア部71
とコントローラ部73が排他的にほぼ交互に動作するの
で、チップ70全体で消費される電力が平均化される。
このため、チップの省電力化を図ることができ、多くの
機能の搭載されたチップを小型化でき、発熱も抑制する
ことができる。なお、1チップ化された本例の装置にお
いても、CPUコア部71、コントローラ部73におけ
る詳細な制御は上記の実施例と同様に行えるので、詳細
な説明は省略する。もちろん、CPUと共通のバスをチ
ップ70から外部バス76に接続しなくても良く、コン
トローラ部73に外部バス76に接続するインタフェー
スを設けることも可能である。
【0081】また、上記例では、2つの周波数のクロッ
ク信号に基づき説明しているが、3つ以上のクロック信
号を用いてももちろん良く、これらのクロック信号が同
期している必要はない。さらに、CPUとコントローラ
ユニットとの通信もクロック信号によらず調歩同期的に
行うことも可能である。
【0082】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の情報処
理装置においては、クロックに同期して情報処理装置の
全ての制御を行うという従来の一般的な設計思想と異な
り、CPUと、制御ユニットを含めたその他の周辺装置
を排他的に動作させることによって消費電力の大きな高
速のCPUの能力を活用しながら情報処理装置全体の消
費電力を低減可能としている。さらに、CPUにおける
処理が行われている間は、制御ユニットや周辺装置を低
消費電力状態にすることによってピーク電流も削減で
き、電力系統の小型化も図れる。従って、本発明によ
り、処理速度が速く、消費電力の少ない、高性能で小型
・軽量のバッテリーでも長時間にわたって稼働させられ
る携帯用として本格的に利用可能な情報処理装置を提供
できる。
【0083】また、BOFF信号などのCPUがサイク
ル途中で処理を中断でき、さらに、バスを開放する信号
を用いてCPUを制御しているので、CPUのバスを他
の処理装置と兼用することも可能である。
【0084】さらに、本発明の情報処理装置において
は、ライトサイクルにおける処理の高速化が図られ、調
停回路を用いずにメモリライト時の誤動作を防止してい
る。また、リカバリータイムの処理もCPUが低消費電
力状態である間に行われるようにしているなど、本発明
の情報処理装置は、パフォーマンスが高く維持しながら
消費電力の低減を図れるようにしている。
【0085】このように、本発明の情報処理装置は、小
型化および低消費電力化が可能であり、さらに、十分な
性能を確保できるものであり、小型、軽量化が進む携帯
用の情報処理装置として好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る情報処理装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図2】図1に示す情報処理装置のメモリライトサイク
ルの動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図1に示す情報処理装置のメモリリードサイク
ルの動作を示すタイミングチャートである。
【図4】図1に示す情報処理装置のI/Oライトサイク
ルの動作を示すタイミングチャートである。
【図5】図1に示す情報処理装置のI/Oリードサイク
ルの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明に係るCPUとコントローラが1チップ
化された装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・CPU 2・・CPUコア 3・・CPUの周辺部 10・・情報処理装置(携帯形コンピュータ) 20・・コントローラユニット 21・・CPUインタフェースユニット 22・・メモリコントローラ 23・・PCMCIAコントローラ 24・・I/Oデバイスコントローラ 25・・ISAバスコントローラ 26・・リカバリータイマー 27・・CLKマスク回路 28・・ビデオコントローラ 31・・アドレスバス 32・・データバス 33・・BOFF信号線 34・・BRDY信号線 40・・メインメモリ 45・・PCMCIAインタフェース 50・・ISAバス 51・・HDD装置 52・・CD−ROM装置 55・・LCD 58・・高速のクロック信号供給源 59・・低速のクロック信号供給源 70・・制御チップ 71・・CPUコア部 72・・バスインタフェース部 73・・コントローラ部 74・・メモリ部 75・・クロックジェネレータ部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CPUと、内部バスにより前記CPUに
    接続された制御ユニットとを有し、 前記CPUは、バス開放信号によって前記内部バスを開
    放し、低消費電力モードに移行するバス開放手段を備え
    ており、 前記制御ユニットは、前記CPUの周辺装置を制御する
    周辺制御部と、前記CPUとの接続を制御するCPUイ
    ンタフェース部とを備えており、 このCPUインタフェース部は、前記CPUから前記周
    辺制御部を介して行う入出力サイクルの開始情報を検出
    すると前記周辺装置に対する入出力処理を前記周辺制御
    部に指示すると共に前記CPUに対し前記バス開放信号
    を供給し、前記入出力処理が終了すると前記バス開放信
    号を解除することを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記CPUは、前記
    バス開放信号が供給されると前記入出力サイクルを中断
    し、前記バス開放信号が解除されると前記入出力サイク
    ルの開始情報を再度出力することを特徴とする情報処理
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記バス開放信号は
    バックオフ入力であることを特徴とする情報処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記CPUインタフ
    ェース部は、前記入出力サイクルの開始情報を検出する
    と前記入出力処理のために前記周辺制御部を低電力消費
    状態から動作状態に移行し、前記入出力処理が終了する
    と前記周辺制御部を低電力消費状態に移行することを特
    徴とする情報処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記CPUに専用の
    クロック信号を供給するCPUクロック供給手段を有す
    ることを特徴とする情報処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記専用のクロック
    信号は前記内部バス上の信号より低い電圧の信号である
    ことを特徴とする情報処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記周辺制御部は、
    前記CPUとデータを交換可能なメインメモリを制御す
    るメモリ制御手段を備えており、 前記入出力処理は、前記メモリ制御手段が、前記メイン
    メモリにメモリアドレス情報を供給する処理を含んでい
    ることを特徴とする情報処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記周辺制御部は、
    入出力バスを介して接続された入出力装置を制御する機
    器制御手段を備えており、 前記入出力処理は、前記機器制御部が、前記入出力機器
    に対しデータを入出力する処理を含んでいることを特徴
    とする情報処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項2において、前記CPUインタフ
    ェース部は、前記再度出力された開始情報に対し、前記
    入出力サイクルがリードサイクルであれば前記入出力処
    理で用意されたデータおよびレディー信号を出力するこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、前記CPUインタ
    フェース部は、前記入出力サイクルがライトサイクルで
    あれば、前記バス開放信号に先立って前記ライトサイク
    ルの完了を示すレディー信号を前記CPUに出力するこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1において、前記CPUインタ
    フェース部は、少なくとも前記バス開放信号が供給され
    ている間は、前記CPUから出力される次の前記入出力
    サイクルの開始情報をマスクすることを特徴とする情報
    処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1において、前記制御ユニット
    は、前記周辺装置の制御に必要とされるリカバリータイ
    ムの計測部を備えており、 前記周辺制御部は、リカバリータイム内に前記入出力サ
    イクルの開始情報が出力されると、CPUインタフェー
    ス部から前記バス開放信号が供給された後、前記リカバ
    リータイムの経過を待って前記入出力処理を行うことを
    特徴とする情報処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1において、前記周辺装置は前
    記内部バスに接続された入出力機器を備え、前記周辺制
    御部は前記入出力機器を制御する機器制御手段を備えて
    おり、 この機器制御手段は、前記バス開放信号が供給されてい
    る間に前記内部バスを介して前記入出力機器に対し前記
    入出力処理を行うことを特徴とする情報処理装置。
  14. 【請求項14】 CPUおよび内部バスによって前記C
    PUに接続された制御ユニットを有し、 前記CPUは、バス開放信号によって前記内部バスを開
    放し、低消費電力モードに移行するバス開放手段を備え
    ており、 前記制御ユニットは、前記CPUの周辺装置を制御する
    周辺制御部と、前記CPUとの接続を制御するCPUイ
    ンタフェース部とを備えている情報処理装置の制御方法
    であって、 前記CPUから前記周辺制御部を介して行う入出力サイ
    クルの開始情報が前記CPUインタフェース部に与えら
    れる第1のステップと、 前記CPUインタフェース部から前記CPUに対して前
    記バス開放信号が供給され、前記内部バスを開放して前
    記CPUが前記低消費電力モードに移行する第2のステ
    ップと、 この第2のステップと前後して、前記周辺制御部を低電
    力消費状態から動作状態に移行する第3のステップと、 前記周辺制御部によって前記入出力サイクルに対応する
    入出力処理が行われる第4のステップと、 前記入出力処理が終了すると、前記バス開放信号を解除
    して前記内部バスを前記CPUに復帰させると共に前記
    低消費電力モードを解除する第5のステップと、 この第5のステップと前後して前記周辺制御部を前記動
    作状態から前記低電力消費状態に移行する第6のステッ
    プとを有することを特徴とする情報処理装置の制御方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記第2のステ
    ップにおいて前記入出力サイクルが中断されており、 前記第5のステップに続いて、前記入出力サイクルの開
    始情報が前記CPUから再度出力される第7のステップ
    と、 この再度出力された開始情報に対応し、前記入出力サイ
    クルが少なくともリードサイクルであれば前記入出力処
    理で用意されたデータおよびレディー信号を出力する第
    8のステップとを有することを特徴とする情報処理装置
    の制御方法。
  16. 【請求項16】 請求項14において、前記第2のステ
    ップに先立って、前記入出力サイクルがライトサイクル
    のときはレディー信号を出力する第9のステップを有す
    ることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  17. 【請求項17】 請求項14において、前記周辺装置は
    前記内部バスに接続された入出力機器を備え、前記周辺
    制御部は前記入出力機器を制御する機器制御手段を備え
    ており、 前記第4のステップにおいて、前記機器制御手段が前記
    CPUから開放された前記内部バスを介して前記入出力
    機器に対し前記入出力処理を行うことを特徴とする情報
    処理装置の制御方法。
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