JPH09218201A - 磁性粒子の分離方法 - Google Patents
磁性粒子の分離方法Info
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- JPH09218201A JPH09218201A JP8318211A JP31821196A JPH09218201A JP H09218201 A JPH09218201 A JP H09218201A JP 8318211 A JP8318211 A JP 8318211A JP 31821196 A JP31821196 A JP 31821196A JP H09218201 A JPH09218201 A JP H09218201A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- magnetic particles
- magnet
- separating magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気吸引可能な粒子を含む溶液中のペレット
の懸濁操作において、ピペッターの位置制御の精度を緩
和する。 【解決手段】 容器の壁に環状または部分環状にペレッ
トを形成するように磁石を配置し、磁界の除去後に再懸
濁用の溶液を添加し、容器を振とうさせる。
の懸濁操作において、ピペッターの位置制御の精度を緩
和する。 【解決手段】 容器の壁に環状または部分環状にペレッ
トを形成するように磁石を配置し、磁界の除去後に再懸
濁用の溶液を添加し、容器を振とうさせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性粒子の分離精
製方法に関し、特に生体分子の分離、精製方法に関す
る。
製方法に関し、特に生体分子の分離、精製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の生体分子の分離精製においては、
主として遠心分離による沈降操作が行われていた。しか
し、近年磁気吸引可能な磁性粒子を用いた液体からの特
定の生体分子を分離精製する方法が開発され、特に分子
生物学の分野での使用が拡大している。
主として遠心分離による沈降操作が行われていた。しか
し、近年磁気吸引可能な磁性粒子を用いた液体からの特
定の生体分子を分離精製する方法が開発され、特に分子
生物学の分野での使用が拡大している。
【0003】磁性粒子による分離精製は、目的の分子が
希薄であるかまたは、不純物の多い状態にあり、この状
態で目的の分子を、特異的もしくは非特異的に磁性粒子
に捕捉させる。次に、外部から磁界を与え、磁性粒子を
容器の壁面に集め、上澄みを除去し、目的の分子のみを
磁性粒子に捕捉させる。さらに、新たな懸濁用の液体を
加え、磁界を除き磁性粒子を再懸濁させ、目的の分子を
捕捉した磁性粒子を精製し濃縮する。
希薄であるかまたは、不純物の多い状態にあり、この状
態で目的の分子を、特異的もしくは非特異的に磁性粒子
に捕捉させる。次に、外部から磁界を与え、磁性粒子を
容器の壁面に集め、上澄みを除去し、目的の分子のみを
磁性粒子に捕捉させる。さらに、新たな懸濁用の液体を
加え、磁界を除き磁性粒子を再懸濁させ、目的の分子を
捕捉した磁性粒子を精製し濃縮する。
【0004】つまり磁性粒子を用いた分離精製方法は、
目的分子を含む試料への磁性粒子の添加、磁気分離、上
澄みの除去、再懸濁用液体の添加およびペレットの再懸
濁の工程で行われる。通常、この処理に用いられる容器
は、小遠心管(Eppendorf管)または多孔プレート(マイ
クロタイタープレート)であり、磁石は、容器側面もし
くは底部に磁界を与えるように磁石を配置したラックま
たはブロックである。磁界の供給と除去は、磁石に対す
る容器の挿入と除去によって行われる。容器側面に磁界
を与える磁石により、磁性粒子は容器の側壁に引き付け
られ、ペレットからの液体の排出が促進され、容器の底
部に挿入したピペッターで上澄みの除去が行われる。
目的分子を含む試料への磁性粒子の添加、磁気分離、上
澄みの除去、再懸濁用液体の添加およびペレットの再懸
濁の工程で行われる。通常、この処理に用いられる容器
は、小遠心管(Eppendorf管)または多孔プレート(マイ
クロタイタープレート)であり、磁石は、容器側面もし
くは底部に磁界を与えるように磁石を配置したラックま
たはブロックである。磁界の供給と除去は、磁石に対す
る容器の挿入と除去によって行われる。容器側面に磁界
を与える磁石により、磁性粒子は容器の側壁に引き付け
られ、ペレットからの液体の排出が促進され、容器の底
部に挿入したピペッターで上澄みの除去が行われる。
【0005】特開平6-198214号公報およびヨーロッパ特
許公開第317,286号公報には、磁気吸引可能な粒子が容
器の底部近くに環状または部分環状ペレットを形成する
ような機構を持つ磁石が記載されている。このうち特開
平6-198214号公報には、ペレットの再懸濁を容易にする
ため、再懸濁用の液体を加えた後、環状もしくは部分環
状のペレットを容器底部に吸引する工程が示されてい
る。
許公開第317,286号公報には、磁気吸引可能な粒子が容
器の底部近くに環状または部分環状ペレットを形成する
ような機構を持つ磁石が記載されている。このうち特開
平6-198214号公報には、ペレットの再懸濁を容易にする
ため、再懸濁用の液体を加えた後、環状もしくは部分環
状のペレットを容器底部に吸引する工程が示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の分離精製方法に
おいては上澄み除去後、ペレットを少量の液体に再懸濁
する操作は目的分子を濃縮するために必要不可欠であ
る。手操作で容器の側壁に集められたペレットを少量の
液体に再懸濁する際には、ペレットが底部へ移動するよ
う容器底部の液体をピペッターで吸引し、磁界の除去後
にペレット上へ吐出する操作を繰り返す。ここで、ペレ
ット上へのピペッターの制御と、ペレットが完全に再懸
濁されたかどうかの確認を行わなければならないという
問題点があった。したがって、磁性粒子の分離精製を自
動化することが困難であるとういう課題があった。
おいては上澄み除去後、ペレットを少量の液体に再懸濁
する操作は目的分子を濃縮するために必要不可欠であ
る。手操作で容器の側壁に集められたペレットを少量の
液体に再懸濁する際には、ペレットが底部へ移動するよ
う容器底部の液体をピペッターで吸引し、磁界の除去後
にペレット上へ吐出する操作を繰り返す。ここで、ペレ
ット上へのピペッターの制御と、ペレットが完全に再懸
濁されたかどうかの確認を行わなければならないという
問題点があった。したがって、磁性粒子の分離精製を自
動化することが困難であるとういう課題があった。
【0007】一方、容器の底部に磁界を与える磁石で
は、ペレットの再懸濁はピペッターによる液体の吸引と
吐出を繰り返すことで実現できるが、上澄みの除去がで
きないという問題点があった。ペレットの近くまでピペ
ッター先端を降ろす方法は目視による確認が必要であ
り、かつ完全に溶液を排出することができないという問
題点があった。そこで本発明は、磁気吸引可能な粒子の
自動化の余地があるものと思われる。
は、ペレットの再懸濁はピペッターによる液体の吸引と
吐出を繰り返すことで実現できるが、上澄みの除去がで
きないという問題点があった。ペレットの近くまでピペ
ッター先端を降ろす方法は目視による確認が必要であ
り、かつ完全に溶液を排出することができないという問
題点があった。そこで本発明は、磁気吸引可能な粒子の
自動化の余地があるものと思われる。
【0008】
【課題を解決するための手段】目的の分子を含んだ磁気
吸引可能な粒子が、容器の壁に環状もしくは部分環状に
ペレットを形成するように磁石を配置し、磁界の除去後
に新たな再懸濁用の溶液を加え、液面上部から磁石を近
づけ容器を振とうさせる。または、目的の分子を含んだ
磁気吸引可能な粒子が、容器の壁に環状もしくは部分環
状にペレットを形成するように磁石を配置し、磁界の除
去後に新たな再懸濁用の溶液を加え、容器を振とうさせ
る。このように磁石を配置することにより、溶液の底ま
でピペッターを挿入し、ペレットからの排液と上澄みの
両方をまとめて完全に除去することができ、容器を振と
うさせることにより目的分子の含む磁性粒子のペレット
を確実に再懸濁することができる。
吸引可能な粒子が、容器の壁に環状もしくは部分環状に
ペレットを形成するように磁石を配置し、磁界の除去後
に新たな再懸濁用の溶液を加え、液面上部から磁石を近
づけ容器を振とうさせる。または、目的の分子を含んだ
磁気吸引可能な粒子が、容器の壁に環状もしくは部分環
状にペレットを形成するように磁石を配置し、磁界の除
去後に新たな再懸濁用の溶液を加え、容器を振とうさせ
る。このように磁石を配置することにより、溶液の底ま
でピペッターを挿入し、ペレットからの排液と上澄みの
両方をまとめて完全に除去することができ、容器を振と
うさせることにより目的分子の含む磁性粒子のペレット
を確実に再懸濁することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の分離精製方法において
は、磁性粒子ペレットの液体中への再懸濁操作を振とう
によって行う。振とうはモーターと偏心カムを使用する
方法や振動による方法またはピエゾ素子を用いると良
い。磁性粒子ペレットとしては、Fe、Ni、Cr、C
uなどの金属や、ポリスチレン、アクリルなどのポリマ
ーに金属をコーティングしたもの、金属にポリマーをコ
ーティングしたものがある。
は、磁性粒子ペレットの液体中への再懸濁操作を振とう
によって行う。振とうはモーターと偏心カムを使用する
方法や振動による方法またはピエゾ素子を用いると良
い。磁性粒子ペレットとしては、Fe、Ni、Cr、C
uなどの金属や、ポリスチレン、アクリルなどのポリマ
ーに金属をコーティングしたもの、金属にポリマーをコ
ーティングしたものがある。
【0010】また、本発明の分離精製方法においては、
磁気吸引可能な粒子の懸濁液を含む容器に磁石を近づ
け、容器の底または側壁にこの磁性粒子を含むペレット
を形成する工程と、上澄みを容器から取り除く工程と、
容器に新しい液体を加え、容器上部から磁性粒子の重力
を打ち消す磁力を与えるための磁石を近づけ、これと同
時に容器を振とうし、液体中に磁性粒子を含むペレット
を再懸濁する工程により分離精製を行う。
磁気吸引可能な粒子の懸濁液を含む容器に磁石を近づ
け、容器の底または側壁にこの磁性粒子を含むペレット
を形成する工程と、上澄みを容器から取り除く工程と、
容器に新しい液体を加え、容器上部から磁性粒子の重力
を打ち消す磁力を与えるための磁石を近づけ、これと同
時に容器を振とうし、液体中に磁性粒子を含むペレット
を再懸濁する工程により分離精製を行う。
【0011】ここで、上澄みの除去を液体の吸引によっ
て行う。磁性粒子の吸引については、磁石をN極とS極
を垂直方向すなわち装置の底面の法線方向に配置し、磁
性粒子の懸濁液を含む容器の側面または底面に磁石を近
づけることにより、磁性粒子を含むペレットを容器の底
または側壁に形成する。
て行う。磁性粒子の吸引については、磁石をN極とS極
を垂直方向すなわち装置の底面の法線方向に配置し、磁
性粒子の懸濁液を含む容器の側面または底面に磁石を近
づけることにより、磁性粒子を含むペレットを容器の底
または側壁に形成する。
【0012】ここで、懸濁液を含む容器に磁性粒子を含
むペレットを形成させる際に、磁石を容器に対して相対
的に動作させる。すなわち、磁石を上昇させるか、また
は容器を下降させる。また、再懸濁の際も同様に、磁石
を下降させるか、または容器を下降させる。
むペレットを形成させる際に、磁石を容器に対して相対
的に動作させる。すなわち、磁石を上昇させるか、また
は容器を下降させる。また、再懸濁の際も同様に、磁石
を下降させるか、または容器を下降させる。
【0013】このとき使用する容器は、溶液の吸引を完
全にするために丸底または円錐状底の容器が好ましい。
本発明で磁性粒子とともにペレットを形成する物質とし
ては、ポリマー、バイオポリマー、核酸、細胞、ウイル
ス、バクテリオファージまたは、これらを複数含むもの
がある。
全にするために丸底または円錐状底の容器が好ましい。
本発明で磁性粒子とともにペレットを形成する物質とし
ては、ポリマー、バイオポリマー、核酸、細胞、ウイル
ス、バクテリオファージまたは、これらを複数含むもの
がある。
【0014】本発明による分析装置では、溶液供給手段
と溶液排出手段と磁石と振とう手段により分析の自動化
が可能となる。このとき、容器を固定し磁石を移動させ
る機構が使用できる。この他に、磁石を固定し容器また
は容器を支持する台を移動させる機構も使用できる。
と溶液排出手段と磁石と振とう手段により分析の自動化
が可能となる。このとき、容器を固定し磁石を移動させ
る機構が使用できる。この他に、磁石を固定し容器また
は容器を支持する台を移動させる機構も使用できる。
【0015】上記の分離方法においては、振とうにより
磁気吸引可能な粒子とポリマーと溶液が撹拌され再懸濁
操作を行うことができる。磁気吸引可能な粒子とポリマ
ーと溶液を、偏心カムまたは振動またはピエソ素子によ
り振とうすることにより懸濁させることができる。
磁気吸引可能な粒子とポリマーと溶液が撹拌され再懸濁
操作を行うことができる。磁気吸引可能な粒子とポリマ
ーと溶液を、偏心カムまたは振動またはピエソ素子によ
り振とうすることにより懸濁させることができる。
【0016】さらに、容器に磁石を近づけることによ
り、容器の底部または側壁部にペレットを集めることが
できる。続いて上澄みを容器から取り除く際に、前の工
程により、予めペレットが容器の一部に集められている
ため、上澄みだけを効率的に取り除くことができる。そ
して、最後に上部から磁石を近づけ溶液とペレットを振
とうすることにより、再懸濁させることができる。
り、容器の底部または側壁部にペレットを集めることが
できる。続いて上澄みを容器から取り除く際に、前の工
程により、予めペレットが容器の一部に集められている
ため、上澄みだけを効率的に取り除くことができる。そ
して、最後に上部から磁石を近づけ溶液とペレットを振
とうすることにより、再懸濁させることができる。
【0017】磁気吸引可能な粒子の、磁気吸引において
N極とS極を垂直に配置することにより容器の底部また
は側壁部に磁性粒子を集めることができる。磁石を固定
し磁性粒子の入った容器を上下に移動するか、または容
器を固定し磁石を上下に移動することにより、容器内の
磁性粒子を非接触で動かすことができる。そこで、磁性
粒子の集合体であるペレットを形成することができる。
N極とS極を垂直に配置することにより容器の底部また
は側壁部に磁性粒子を集めることができる。磁石を固定
し磁性粒子の入った容器を上下に移動するか、または容
器を固定し磁石を上下に移動することにより、容器内の
磁性粒子を非接触で動かすことができる。そこで、磁性
粒子の集合体であるペレットを形成することができる。
【0018】また同様の方法で上澄みの除去を行うこと
ができる。容器の底部の形状を丸底か円錐状底とするこ
とにより、磁性粒子を磁石で側壁に集めた時に磁性粒子
が容器の壁に環状もしくは部分環状に磁性粒子のペレッ
トが形成され、すなわち容器の底部は磁性粒子が存在せ
ず、ピペッターの先端を容器の底部に移動させることに
より上澄みの除去が容易にできる。
ができる。容器の底部の形状を丸底か円錐状底とするこ
とにより、磁性粒子を磁石で側壁に集めた時に磁性粒子
が容器の壁に環状もしくは部分環状に磁性粒子のペレッ
トが形成され、すなわち容器の底部は磁性粒子が存在せ
ず、ピペッターの先端を容器の底部に移動させることに
より上澄みの除去が容易にできる。
【0019】磁性粒子にポリマーを選択的または非選択
的に捕捉させ、懸濁とペレット形成と上澄みの除去を繰
り返すことにより、ポリマーの精製と濃縮をおこなうこ
とができる。上記のように構成された分析装置において
は容器内の磁性粒子に溶液を添加し、懸濁したのち、磁
性粒子と磁石の相対的な位置を変えることができ、磁石
による磁気吸引でペレットを形成し、上澄みを除去する
工程を繰り返すことができ、磁性粒子およびポリマーの
分離精製ができる。
的に捕捉させ、懸濁とペレット形成と上澄みの除去を繰
り返すことにより、ポリマーの精製と濃縮をおこなうこ
とができる。上記のように構成された分析装置において
は容器内の磁性粒子に溶液を添加し、懸濁したのち、磁
性粒子と磁石の相対的な位置を変えることができ、磁石
による磁気吸引でペレットを形成し、上澄みを除去する
工程を繰り返すことができ、磁性粒子およびポリマーの
分離精製ができる。
【0020】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1において振とう手段1に容器3を載せ、容器の周辺
に磁石2を配置する。さらに、容器3の周囲に溶液供給
手段4と溶液排出手段5を配置する。
図1において振とう手段1に容器3を載せ、容器の周辺
に磁石2を配置する。さらに、容器3の周囲に溶液供給
手段4と溶液排出手段5を配置する。
【0021】図2において、工程100で鉄のビーズと
核酸と精製のための溶液を入れた容器の付近にフェライ
ト磁石を近づけペレットを形成する、次に、工程101
でピペッターにより上澄みを除去し、工程102で新た
に溶液を添加し、次に容器上部より磁石を近づけ同時に
容器を振とうし再懸濁を行う。
核酸と精製のための溶液を入れた容器の付近にフェライ
ト磁石を近づけペレットを形成する、次に、工程101
でピペッターにより上澄みを除去し、工程102で新た
に溶液を添加し、次に容器上部より磁石を近づけ同時に
容器を振とうし再懸濁を行う。
【0022】ここで、図3に示すように振とう手段1と
しては、容器3を支持するための容器支持部6にモータ
ー8を偏心カム7を介して接続し、振とうを行う。また
別の実施例では、図4に示すように振とう手段1とし
て、容器支持部6にピエゾ素子からなる振動板9は接続
し、振とうをおこなう。
しては、容器3を支持するための容器支持部6にモータ
ー8を偏心カム7を介して接続し、振とうを行う。また
別の実施例では、図4に示すように振とう手段1とし
て、容器支持部6にピエゾ素子からなる振動板9は接続
し、振とうをおこなう。
【0023】磁石は図5に示すように溶液10を含む容
器3の側部にN極、S極が垂直になるように配置する。
これにより容器3の側部にペレット11が形成される。
図6はペレットの形成に使用する移動手段を示すもの
で、容器3と離れて磁石2を配置し、磁石2を移動させ
る偏心カムからなる移動手段13を設けた。
器3の側部にN極、S極が垂直になるように配置する。
これにより容器3の側部にペレット11が形成される。
図6はペレットの形成に使用する移動手段を示すもの
で、容器3と離れて磁石2を配置し、磁石2を移動させ
る偏心カムからなる移動手段13を設けた。
【0024】図7は別の移動手段を示すもので、容器3
に偏心カムからなる移動手段13を接続し、容器3と離
れて固定している磁石2に対して容器3が移動する。図
6および図7の機構は、再懸濁の工程においても使用さ
れる。図8は容器3に丸底を使用したもので、容器3の
側面の磁石2の付近にペレット11が形成され、容器3
の底にはペレット11が存在せず、ピペッターの先端1
2が容器3の底部にある。図9は容器3に円錐状の底を
使用したものである。
に偏心カムからなる移動手段13を接続し、容器3と離
れて固定している磁石2に対して容器3が移動する。図
6および図7の機構は、再懸濁の工程においても使用さ
れる。図8は容器3に丸底を使用したもので、容器3の
側面の磁石2の付近にペレット11が形成され、容器3
の底にはペレット11が存在せず、ピペッターの先端1
2が容器3の底部にある。図9は容器3に円錐状の底を
使用したものである。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。振とう
により再懸濁操作を行うことにより、磁性粒子を含むす
べての容器を同時に撹拌することができる。したがっ
て、従来のピペッターを使用した再懸濁操作が容器ごと
にしかできず、試料の数に応じた再懸濁処理時間を要し
たのに対し、本発明では、短時間に多数の試料を再懸濁
できる。再懸濁操作は、分離操作において複数回行われ
るため、多数の試料を一度に再懸濁することにより全体
の処理時間の短縮に対して極めて大きな効果がある。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。振とう
により再懸濁操作を行うことにより、磁性粒子を含むす
べての容器を同時に撹拌することができる。したがっ
て、従来のピペッターを使用した再懸濁操作が容器ごと
にしかできず、試料の数に応じた再懸濁処理時間を要し
たのに対し、本発明では、短時間に多数の試料を再懸濁
できる。再懸濁操作は、分離操作において複数回行われ
るため、多数の試料を一度に再懸濁することにより全体
の処理時間の短縮に対して極めて大きな効果がある。
【0026】さらに、ピペッターによる再懸濁操作の効
率は、加える溶液の量と溶液の供給速度に比例し、溶液
の量は少量であり、供給速度も小さいことから低いもの
であった。これに対して、本発明の振とうは溶液撹拌の
時間と速度を制御することができ、そのため撹拌の効果
が大きく不純物除去が容易であり、従来の再懸濁操作よ
り分離精製効率の高い再懸濁ができる。
率は、加える溶液の量と溶液の供給速度に比例し、溶液
の量は少量であり、供給速度も小さいことから低いもの
であった。これに対して、本発明の振とうは溶液撹拌の
時間と速度を制御することができ、そのため撹拌の効果
が大きく不純物除去が容易であり、従来の再懸濁操作よ
り分離精製効率の高い再懸濁ができる。
【0027】また、振とうは偏心カムや振動やピエゾ素
子を使用するので、装置に振とう部分を付加しても装置
全体の大きさは、従来とあまり変わらず、小型化も可能
である。容器を固定し、磁石を移動する方法において
は、溶液を機械的に動かすことがないため、液面を振動
させることがなく、したがって沈殿した不純物がペレッ
ト中に巻き込まれることが少なく、分離精製効果が高
く、処理時間の短縮が可能となる。
子を使用するので、装置に振とう部分を付加しても装置
全体の大きさは、従来とあまり変わらず、小型化も可能
である。容器を固定し、磁石を移動する方法において
は、溶液を機械的に動かすことがないため、液面を振動
させることがなく、したがって沈殿した不純物がペレッ
ト中に巻き込まれることが少なく、分離精製効果が高
く、処理時間の短縮が可能となる。
【図1】分析装置のブロック図である。
【図2】分離方法の工程図である。
【図3】振とう手段のブロック図である。
【図4】振とう手段のブロック図である。
【図5】容器底部の断面図である。
【図6】移動手段のブロック図である。
【図7】移動手段のブロック図である。
【図8】容器の断面図である。
【図9】容器の断面図である。
1 振とう手段 2 磁石 3 容器 4 溶液供給手段 5 溶液排出手段 11 ペレット 12 ピペッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/06 C12N 7/00 7/00 G01N 1/10 C G01N 1/10 C12N 5/00 E (72)発明者 大橋 和夫 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 永田 篤士 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 照井 康郎 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 内田 豊明 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】 磁気吸引可能な粒子を含むペレットの液
体への再懸濁操作を振とうによって行う磁性粒子の分離
方法。 - 【請求項2】 この振とうが、モーターと偏心カム、振
動発生手段、ピエゾ素子から選ばれる手段を使用する請
求項1記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項3】 磁気吸引可能な粒子を含む懸濁液を有す
る容器に磁石を近づけ、上澄みと容器の底または側壁に
磁性粒子を含むペレットを形成する工程と、 この上澄みを容器から取り除く工程と、 この容器に液体を加え、容器を振とうすることにより再
懸濁する工程からなる磁性粒子の分離方法。 - 【請求項4】 上澄みを除く工程が液体の吸引である請
求項3記載の磁性粒子の分離方法。 - 【請求項5】 N極とS極を垂直方向に配置した磁石を
使用する請求項3または4記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項6】 磁性粒子を含むペレットを形成する工程
で、磁石と容器を上下方向に相対的に移動する請求項3
乃至5いずれかに記載の磁性粒子の分離方法。 - 【請求項7】 再懸濁する工程で、磁石と容器を上下方
向に相対的に移動する請求項3乃至6いずれかに記載の
磁気粒子の分離方法。 - 【請求項8】 磁石を液体の液面上部から近づけ、同時
に容器を振とうする請求項3乃至7いずれか記載の磁性
粒子の分離方法。 - 【請求項9】 丸底または円錐状底の容器を使用する請
求項3乃至8いずれかに記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項10】 ペレットにポリマーを含む請求項1乃
至9いずれかに記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項11】 ポリマーがバイオポリマーである請求
項10記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項12】 バイオポリマーが核酸である請求項1
1記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項13】 バイオポリマーが細胞、ウイルス、バ
クテリオファージ、あるいはこれらを複数含む請求項1
1記載の磁気粒子の分離方法。 - 【請求項14】 溶液供給手段と、溶液排出手段と、容
器の壁に環状または部分環状にペレットを形成する磁石
と、磁石を上下に移動する手段と、容器を振とうする手
段を有する分析装置。 - 【請求項15】 容器支持部と、容器支持部を上下に移
動する手段と、溶液供給手段と、溶液排出手段と、容器
の壁に環状または部分環状にペレットを形成する磁石
と、容器支持部を振とうする手段を有する分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8318211A JPH09218201A (ja) | 1995-12-07 | 1996-11-28 | 磁性粒子の分離方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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