JPH09216832A - 成人用ヒト成長ホルモン剤 - Google Patents

成人用ヒト成長ホルモン剤

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JPH09216832A
JPH09216832A JP8138413A JP13841396A JPH09216832A JP H09216832 A JPH09216832 A JP H09216832A JP 8138413 A JP8138413 A JP 8138413A JP 13841396 A JP13841396 A JP 13841396A JP H09216832 A JPH09216832 A JP H09216832A
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growth hormone
human growth
kilodalton
adult
natural
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JP8138413A
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English (en)
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Noriaki Asada
典明 浅田
Yoshikazu Ikeda
美和 池田
Masaru Honjo
勝 本城
Kazutoshi Horigome
和利 堀込
Takeshi Kamioka
健 神岡
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンを
有効成分とし、体成分改善能、脂肪分解促進能及び/ま
たは血中IGF−I濃度上昇能を有している成人用ヒト
成長ホルモン剤を提供する。 【解決手段】 組換え体大腸菌MT−10675を培
養、精製して得られる天然型20キロダルトンヒト成長
ホルモンを含有してなるヒト成長ホルモン剤を製造す
る。 【効果】 本発明の成人用ヒト成長ホルモン剤は、正常
な成人及び成長ホルモンの分泌が欠損もしくは正常人に
比べて低下している成人に対して投与することで、体成
分改善、脂肪分解促進、血中IGF−I濃度上昇に有効
に作用し、心血管系疾患や筋力、運動能力低下の予防・
治療剤となり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成人用ヒト成長ホ
ルモン剤に関し、特に、本発明は、成長ホルモン欠損症
患者への成人補充療法用ヒト成長ホルモン剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ヒト成長ホルモンは、正常人においては
成長期のみならず生涯に亘って下垂体から分泌され続け
るホルモンである。ヒト成長ホルモンは、はじめヒト下
垂体から抽出、精製して分離された。このものには分子
量約22000のもの(22キロダルトンヒト成長ホル
モン)と、分子量約20000のもの(20キロダルト
ンヒト成長ホルモン)の2種が存在することが知られて
いた。この20キロダルトンヒト成長ホルモンは22キ
ロダルトンヒト成長ホルモンと同等の成長活性を有する
が22キロダルトンヒト成長ホルモンより耐糖能異常を
誘発する作用が弱く糖尿病原性が低い可能性が報告され
ている(Lewis.U.J.,et al:Endocrinol.Japon.34 73-8
5 (1987))。このことから成長ホルモン欠損者に対する
治療薬として20キロダルトンヒト成長ホルモンの有用
性が注目されていた(妹尾久雄ら:医学のあゆみ 165 2
47-251(1993))。
【0003】しかし、組換えDNA技術の発達にもかかわ
らず、その製造は極めて困難で、菌体内発現法において
N末端にMetが付加した20キロダルトンヒト成長ホル
モンの発現量は22キロダルトンヒト成長ホルモンの2
0分の1であった(Miyamotoet al:International Symp
osium on GRF,Growth Hormone and Somatomedin Progra
m and Abstracts 28 1-2 (1986))。蛋白質の製造にお
いて、菌体内発現法では一般に細胞内で正しい高次構造
が形成されず、そのためrefoldingの操作が必要である
ことが知られている。しかし、この20キロダルトンヒ
ト成長ホルモンには22キロダルトンヒト成長ホルモン
の様な国際標準品が存在しないため、refoldingによる
構造の妥当性を標準品と比較して評価することは困難で
ある。更に、この20キロダルトンヒト成長ホルモンは
疎水的性質が強く、そのため精製に困難をきたし、ま
た、それ故に下垂体由来の20キロダルトンヒト成長ホ
ルモンと同一のアミノ酸配列を有するところの天然型2
0キロダルトンヒト成長ホルモンを製造する分泌生産法
の障害となっていた。これらのことから、天然型20キ
ロダルトンヒト成長ホルモンは入手困難で、医薬として
の可能性の解明の障害となっていた(松崎 宸:医学の
歩み 165 243-246(1993))。
【0004】医薬としての可能性の基盤であるヒト成長
ホルモンの生物学的作用について以下に述べる。ヒト成
長ホルモンは、脂肪分解作用、蛋白同化作用、骨形成作
用等の多様な生体内作用に関与している。故に、成長ホ
ルモン欠損症患者は、脂肪分解活性、インシュリン様成
長因子−I(以下、IGF−Iと略記する)分泌活性、
蛋白合成促進活性、骨代謝活性等が低下している。この
うち脂肪分解活性の低下は皮下脂肪や内臓脂肪の蓄積を
引き起こす原因の1つとなり、このため肥満が顕著とな
る。故に成長ホルモン欠損症患者の多くは高脂血症を併
発することが知られており、動脈硬化症等の循環器障害
の罹病率が高く、心血管系疾患による死亡率も高いと報
告されている。また、IGF−Iは生体内で様々な生理
作用に関与しているため、IGF−I分泌活性の低下に
よる血中IGF−I濃度の低下は、種々の障害を引き起
こすことが報告されている。更に、蛋白合成促進活性の
低下は筋力、運動能力の低下を起こし、日常活動に支障
が出ることも報告されている。以上のことから、成長ホ
ルモン欠損症患者における、体成分の改善、即ち体蛋白
分、体脂肪分、骨密度を正常値に近づけることが求めら
れている。具体的には減少していた体蛋白分、骨密度を
増加させ、増加していた体脂肪分を減少させることであ
る。ここで言う体脂肪分の減少とは、体脂肪の蓄積抑
制、体脂肪の分解促進等から成るため、体脂肪の分解促
進が一義的に体脂肪の減少を示さない。従って、体脂肪
の分解促進とは体成分の改善の一要素である。
【0005】成長ホルモン欠損症患者における22キロ
ダルトンヒト成長ホルモンの係る作用のいくつかについ
ては従来から以下のことが知られている。即ち、成長ホ
ルモン欠損症患者への補充療法として、遺伝子組換えに
より製造された22キロダルトンヒト成長ホルモンを患
者に投与することが試みられ、上記の体成分改善につい
ては3年間に亘る該22キロダルトンヒト成長ホルモン
の投与により体脂肪が正常人のレベルに減少すること
(Jorgensen,J.OL.,et al:European Journal of Endocr
inology,130,224-228(1994))、及び6週間の該22キ
ロダルトンヒト成長ホルモンの投与で血中IGF−I濃
度が正常値にまで上昇し、又、体蛋白量を示す体窒素量
が改善し、正常値に近づくという報告がなされている
(Bengtsson,B.A.et al:J.Clin.Endocrinol.Metab.,76,
309-317(1993))。但し、成長ホルモン欠損症患者以外
の成人については、投与がなされていないために、知見
は得られていない。
【0006】一方、成人へのヒト成長ホルモンの投与は
耐糖能異常をきたし易いことが懸念され、実際、成人の
成長ホルモン欠損症患者への投与から、少数ではあるが
重大な糖代謝異常を誘発することが示された(Beshyah.
S.A.,et al:Endocrinology and Metabolism (suppl.B)
32 (1994))。このことから20キロダルトンヒト成長
ホルモンが成人成長ホルモン欠損症患者に用いられた場
合、脂肪代謝改善に有用なものであることが期待され
る。
【0007】天然型20キロダルトンヒト成長ホルモン
は、入手することが困難であった。そのため、現在まで
20キロダルトンヒト成長ホルモンの生理活性に関する
実験は、そのほとんどが下垂体からの精製品、或いは遺
伝子組換えにより製造され、N末端にメチオニンが付加
した非天然型のリコンビナント品(以下、Met型20キ
ロダルトンヒト成長ホルモンと呼ぶ)のいずれかを用い
て行われてきた。それらにより行われた実験から得られ
た生理的性質は以下に示すとおりである。
【0008】成長活性については、下垂体から抽出、精
製して得られた20キロダルトンヒト成長ホルモンの成
長促進は22キロダルトンヒト成長ホルモンと同等であ
ることが報告されている(Lewis,U.J.,et al:J.Biol.Ch
em.,253,2679-2687(1978))。
【0009】脂肪細胞に対する親和性、脂肪分解促進能
については、以下のことが知られている。下垂体から抽
出、精製して得られた20キロダルトンヒト成長ホルモ
ンの脂肪細胞に対する親和性は22キロダルトンヒト成
長ホルモンの親和性の3%と著しく低い(De Meyts,P.,
et al:J.Biol.Chem.,262,11071-11079(1987))。一方、
成人の成長ホルモン欠損症患者への投与において重要な
脂肪分解促進能については、in vivoにおける脂肪分解
促進による血中遊離脂肪酸濃度の上昇率が22キロダル
トンヒト成長ホルモン場合40%であるのに対し、下垂
体から抽出、精製して得られた20キロダルトンヒト成
長ホルモンでは確認されない(Lewis,U.J.,et al:Bioch
em.Biophys.Res.Commun.,91,778-782(1979))。更にin
vitroにおいて、下垂体から抽出、精製して得られた2
0キロダルトンヒト成長ホルモンは脂肪分解促進能を有
さない(Lewis,U.J.,et al:Metabolism,4,237-243(198
5))。
【0010】以上のことから20キロダルトンヒト成長
ホルモンは、脂肪分解促進能については22キロダルト
ンヒト成長ホルモンに比べて低下もしくは欠損している
と従来考えられていた。このことは耐糖能異常誘発能の
低さから考えられる成人、特に成人成長ホルモン欠損症
患者への投与における20キロダルトンヒト成長ホルモ
ンの優位性への期待に反し、成人成長ホルモン欠損症患
者への投与に対する上述の脂肪分解促進及び体成分改善
に対する有用性欠如を示すものと考えられてきた。
【0011】血中IGF−I濃度上昇能については、以
下のことが知られている。血中IGF−Iの殆どは成長
ホルモンの肝レセプターへの結合により肝臓から放出さ
れるものであることが知られているが(鎮目和夫著、I
GF−成長ホルモンとその関連ペプチド、132-136,(199
2))、下垂体から抽出、精製して得られた20キロダル
トンヒト成長ホルモンの肝レセプターに対する親和性
は、22キロダルトンヒト成長ホルモンに比べてラット
の場合3〜12%、ウサギの場合8〜20%であり(Sig
el,M.B.,et al:Endocrinology,vol.108,pp.1600-1603,
(1981))、ヒトの場合は、下垂体から抽出、精製して得
られた20キロダルトンヒト成長ホルモン及びMet型2
0キロダルトンヒト成長ホルモンの肝レセプターに対す
る親和性は殆どないことが知られている(Baumann,G.et
al.:Molecular and cellular Endocrinology,vol.73,p
p.11-14,(1990))。
【0012】これらのことから20キロダルトンヒト成
長ホルモンには肝臓におけるIGF−I産生、放出の作
用が低いもしくはないことが示唆されていた。但し、下
垂体から抽出、精製して得られた20キロダルトンヒト
成長ホルモンはラット下垂体摘出モデルに対する投与に
おいて22キロダルトンヒト成長ホルモンと同程度の血
中IGF−I濃度をもたらすという報告はあった(Spen
cer,E.,et al:Endocrinol.,vol.101,pp.1301-1302,(198
1))。しかし、下垂体からの20キロダルトンヒト成長
ホルモンの精製においては、物理化学的性質の近似性に
より20キロダルトンヒト成長ホルモンと22キロダル
トンヒト成長ホルモンを完全に分離することは困難なた
め、これまで実験に使用された下垂体から抽出、精製し
て得られた20キロダルトンヒト成長ホルモンには22
キロダルトンヒト成長ホルモンが混在し、実験結果に影
響を与えていた可能性が指摘されていた(Baumann.G.,e
tal:Molecular and Cellular Endocrinology,vol.73,p
p.11-14,(1990))。従って、これまで純粋な20キロダ
ルトンヒト成長ホルモンを用いた検討による十分な知見
は得られていなかった。
【0013】以上のとおり、天然型の20キロダルトン
ヒト成長ホルモンに関して、体成分改善能、脂肪分解促
進能及び血中IGF−I濃度上昇能に関する知見は殆ど
得られていなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、体成分改善
能、脂肪分解促進能及び/または血中IGF−I濃度上
昇能を有する成人用ヒト成長ホルモン剤の提供を課題と
するものであり、また本発明は、天然型20キロダルト
ンヒト成長ホルモンを有効成分として含有する、耐糖能
異常誘発能の低い、成人、特に成人の成長ホルモン欠損
症患者に対する成人補充療法用ヒト成長ホルモン剤を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために、天然型20キロダルトンヒト成長ホ
ルモンの組換えDNA技術による製造法を確立し、天然型
20キロダルトンヒト成長ホルモンを含有する製剤を作
製し、得られたヒト成長ホルモン剤を用いて種々の検討
を行った。その結果、天然型20キロダルトンヒト成長
ホルモンが十分な体成分改善能、脂肪分解促進能及び/
または血中IGF−I濃度上昇能を有することを新規に
見い出し、更に糖尿病原性が22キロダルトンヒト成長
ホルモンに比較して低いことを再確認し、本発明を完成
した。
【0016】今回得られた天然型20キロダルトンヒト
成長ホルモンに関する上記知見は、下垂体から抽出、精
製して得られた20キロダルトンヒト成長ホルモン或い
はMet型20キロダルトンヒト成長ホルモンに関する従
来の知見からは予想不可能なものである。即ち、天然型
20キロダルトンヒト成長ホルモンが体成分改善能の1
つである脂肪分解促進能を有することは下垂体から抽
出、精製して得られた20キロダルトンヒト成長ホルモ
ンを使用した実験結果からは予想できない知見である。
また、22キロダルトンヒト成長ホルモンを含有しない
純粋な天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンが22
キロダルトンヒト成長ホルモンと同等の血中IGF−I
濃度上昇能を有することは、20キロダルトンヒト成長
ホルモンの肝レセプターに対する親和性が低いという従
来の知見(Baumann.G.,et al:Molecular and Cellular
Endocrinology,vol.73,pp.11-14,(1990))からは容易に
予想できないことである。今回、上記天然型20キロダ
ルトンヒト成長ホルモンの十分な体成分改善能、脂肪分
解促進能、血中IGF−I上昇能を見出したことによ
り、成人における医薬としての有用性を確認した。
【0017】
【発明の実施の形態】よって、本発明は天然型20キロ
ダルトンヒト成長ホルモンを有効成分として含有する成
人用ヒト成長ホルモン剤を提供するものである。
【0018】本発明の成人用ヒト成長ホルモン剤とは天
然型20キロダルトンヒト成長ホルモンを主成分とする
ものである。
【0019】本発明に係わる天然型20キロダルトンヒ
ト成長ホルモンは、分子量約20000の、N末端にMe
tが付加していないヒト成長ホルモンを意味している。
天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンとしては、N
末端から第14番目のアミノ酸がMetとSerの2種類のも
のが報告されている。即ち、Martial,J.A.,et al.:Scie
nce,205,602(1979)ではmRNAのN末端から第14番目の
アミノ酸をコ−ドするRNA配列はAUG(Metをコード)と
され、Masuda,N.,et al.,:Biophysica Acta,949,125(19
88)ではN末端から第14番目のアミノ酸をコードするc
DNA塩基配列がAGT(Serをコード)と報告されている。
本発明のホルモン剤に使用されるものとしてはどちらの
タイプのものであっても差し支えない。また、1又は2
アミノ酸が置換、欠落、挿入、欠損したアミノ酸配列は
本発明における天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
ンの範疇に含まれるものである。
【0020】本発明の製剤を調製するに際しては、通常
製剤に使用される添加物、医学的に許容される溶媒等を
使用しても差し支えない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を具体例で説明するが、本発明
はこれらの例に何ら限定されるものではない。 [実施例1] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンの製造 組換え体大腸菌MT-10765(本菌株は受託番号FERM BP-50
20として通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所
にブダペスト条約に基づいて寄託されている)を0.5
%グリセロールを含む2倍濃度のLB培地に接種し、2
8℃で20時間培養した。培養後、菌体を集菌し、浸透
圧ショック法により天然型20キロダルトンヒト成長ホ
ルモンを含有するペリプラズム画分溶液を得た。その
後、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマト
グラフィーを用いて精製し、得られた天然型20キロダ
ルトンヒト成長ホルモンをリン酸緩衝液に溶解した。更
に該リン酸緩衝液の精製を行い、最終的に逆相HPL
C、SDS−PAGEを用いた分析において純度99.
9%の天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンの標品
を得た。これを凍結保存した。
【0022】[実施例2] 成人補充療法用ヒト成長ホルモン剤の製造 実施例1で得られた天然型20キロダルトンヒト成長ホ
ルモン1.4mg相当分にD−マンニトール2.4mg
を加え、これを凍結保存して成人補充療法用ヒト成長ホ
ルモン剤を製造した。
【0023】[実施例3] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンのマウス3T3-
L1脂肪細胞における脂肪分解促進能の検討 24wellのmultiwell plateに10%牛血清を含むDulbe
cco's Modified EagleMedium(DMEM)を分注し、こ
れにマウス3T3-L1線維芽細胞(大日本製薬製)を播種し
てconfluentまで培養し、その後更に2日間培養した。
この培養が終了した日を分化誘導0日目とした。培地を
分化誘導培地である10%牛胎児血清(FCS)、0.
5mM 3-isobutyl-1-methylxanthine、0.25μM d
examethasone、172nM insulinを含むDMEMに交
換して更に培養した。分化誘導2日目で10%FCS、
172nM insulinを含むDMEMに培地交換し、分化
誘導4日目で10%FCSを含むDMEMに培地交換し
て培養した。分化誘導6または7日目に分化誘導4日目
と同組成の培地に交換し、マウス3T3-L1線維芽細胞を脂
肪細胞へと分化させた。以上の培養においては、contam
ination防止のため培地には全て50U penicillin、5
0μg/ml streptomycinを添加し、培養は37℃、
5%CO2存在下で行った。細胞が脂肪細胞に十分に分
化した分化誘導8または9日目に、血清の影響を除く目
的で培地を2%牛血清アルブミン(BSA)を含むDM
EM培地に交換し、24時間培養した。このようにして
得られた脂肪細胞の培地を一旦除去し、4%BSA、2
mMグルコース、40nM dexamethasoneを含むKrebs-
Ringer buffer(1.2mMKH2PO4、4.7mM K
Cl、118mM NaCl、25mM NaHCO3
2.5mM CaCl2、pH7.4)をmultiwell plat
eの1ウエルあたり750μl分注した。培地交換され
たウエルに、実施例1で作製した天然型20キロダルト
ンヒト成長ホルモン或いは22キロダルトンヒト成長ホ
ルモン(住友製薬社製ジェノトロピン)を0、0.1、
0.5、1、10、100ng/mlの濃度になるよう
に加えて37℃で48時間、5%CO2存在下で培養し
た。培養上清中に放出された脂肪分解の指標の1つであ
る遊離脂肪酸量は、NEFA C−テストワコー(和光
純薬工業社製)によって測定した。脂肪分解促進の実験
は成長ホルモンの各濃度に対して4連で行った。測定値
はオレイン酸換算の当量で示しStudent's t-test(micr
osoft EXCEL)による統計処理を行った。
【0024】結果を図1(図1)に示した。天然型20
キロダルトンヒト成長ホルモンは、22キロダルトンヒ
ト成長ホルモンに対して、用量依存性のある系で0.5
ng/ml以上の濃度で有意に脂肪分解を促進し、成人
において、特に成人成長ホルモン欠損症患者における補
充療法として臨床的に意味のある濃度において22キロ
ダルトンヒト成長ホルモンと同等以上の脂肪分解促進能
を示した。
【0025】[実施例4] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンのラット精巣
上体由来脂肪組織における脂肪分解促進能の検討 6週齢のSlc:SDラットの雄を安楽死させた後、精巣上体
由来脂肪組織を摘出した。直径100mmのdishに4%
BSA、255nM dexamethasone、5.5mM グル
コースを含むKrebs-Ringer buffer(pH7.4)を1
0ml分注し、摘出した組織を30−50mgの断片と
したものを15個ずつ入れた。これに実施例1で作製し
た天然型20キロダルトンヒト成長ホルモン或いは22
キロダルトンヒト成長ホルモン(住友製薬社製ジェノト
ロピン)を0、1、10、100、1000、2500
ng/mlの濃度になるように加え、37℃で4時間、
5%CO2条件下で前培養した。前培養後、前培養と同
組成の培地を1ウエルあたり1ml分注した24well m
ultiwell plateに組織を各ウエル1つずつ移し、前培養
と同条件下で5時間培養した。その後、培養上清中に放
出された脂肪分解の指標の1つであるグリセロール量を
boehringer manheim社製F-kit glycerolにより測定し
た。脂肪分解促進の実験は成長ホルモンの各濃度に対し
て15連で行い、測定値は各脂肪組織断片重量あたりの
モル濃度で示し、Student's t-test(microsoft EXCE
L)による統計処理を行った。
【0026】結果を図2(図2)に示した。天然型20
キロダルトンヒト成長ホルモンは22キロダルトンヒト
成長ホルモンに対して、用量依存性のある系で1ng/
ml以上の濃度で有意に脂肪分解を促進し、成人におい
て、特に成人成長ホルモン欠損症患者における補充療法
として臨床的に意味のある濃度において22キロダルト
ンヒト成長ホルモンと同等以上の脂肪分解促進能を示し
た。
【0027】[実施例5] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンの下垂体摘出
ラットにおける脂肪分解促進能の検討 4週齢のSlc:SDラットの雄から下垂体を摘出し、6週齢
まで飼育した後一晩絶食させた。実施例1で作製した天
然型20キロダルトンヒト成長ホルモン或いは22キロ
ダルトンヒト成長ホルモン(住友製薬社製ジェノトロピ
ン)をラット1頭あたり50、100μg量で上記ラッ
トの腹腔内に投与した。対照群(control)には成長ホ
ルモンの代わりに生理食塩液を投与した。成長ホルモン
(或いは生理食塩液)を投与してから5時間後に頚静脈
より採血し、血清中の遊離脂肪酸濃度をNEFA C−
テストワコー(和光純薬工業社製)により測定した。上
記実験は各群6匹の下垂体摘出ラットを用いて行い、測
定値はオレイン酸換算の当量で示し、Student's t-test
(microsoft EXCEL)による統計処理を行った。
【0028】結果を図3(図3)に示した。天然型20
キロダルトンヒト成長ホルモン投与の場合は、22キロ
ダルトンヒト成長ホルモン投与の場合と同様に、体脂肪
の分解によって生じる血中遊離脂肪酸濃度が有意に上昇
した。これにより天然型20キロダルトンヒト成長ホル
モンは、成人において、特に成人成長ホルモン欠損症患
者における補充療法に必要な脂肪分解促進能を実際の生
体中においても22キロダルトンヒト成長ホルモンと同
等に有することが示された。
【0029】[実施例6] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンによるC57BL/
6j-ob/obマウスにおける体成分改善能の検討 6週齢のC57BL/6j-ob/obマウスの雌に実施例1で作製し
た天然型20キロダルトンヒト成長ホルモン或いは22
キロダルトンヒト成長ホルモン(住友製薬社製ジェノト
ロピン)を500μg/マウス/dayで10日間、背部
皮下投与した。対照群(Control)には生理食塩液を投
与した。最終日に体重を測定した後、マウスを安楽死さ
せ各個体を凍結乾燥後、水を添加してホモジナイズし、
全量200mlのホモジネートを得た。このホモジネー
トを用いて以下の測定を行った。
【0030】1.体水分含量測定 上記ホモジネートの一部を凍結乾燥した後、乾燥重量を
求め、この値から全体の乾燥重量を求めた。先に求めた
体重と、この乾燥重量との差から各個体の体水分含量を
求めた。
【0031】2.体蛋白量測定 上記ホモジネート1mlを1規定のNaOH溶液にて1
00倍に希釈し、1規定のHCl溶液で中和した。脂肪
分を取り除くために、この内1mlを1mlのCHCl
3と10分間混和し、10分間の静置後水層を採取し
た。この水層をLowry法、BSA standardにより蛋白定量
し、この値から全体の体蛋白量を算出した。
【0032】3.脂肪量測定 上記ホモジネート5mlに250mg/mlのKCl溶
液200μl、メタノール7.5mlを加えて攪拌した
後、3.75mlのCHCl3を加え、更に振とう機で
10分間攪拌した。10分間の静置の後、更に3.75
mlのCHCl 3を加え30秒間攪拌し、20mg/m
lのKCl溶液3.75mlを加えて、更に30秒間攪
拌した。これを3000 gで10分間遠心分離し、C
HCl3層をネジ付試験管にとり、40℃、窒素ガス気
流下で濃縮した。更にCHCl3:メタノール=2:1
溶液を添加して8mlとし、そこへ8.8mg/mlの
KCl溶液1.6mlを加えて、10分間振とうした。
その後、これを3000gで10分間遠心分離し、CH
Cl3層を秤量済みのガラス製試験管にとり40℃、窒
素ガス気流下で濃縮し、脂肪量を秤量した。この値をも
とに各個体全体の脂肪量を算出した。
【0033】体蛋白量測定の結果から、体蛋白量の増加
は、天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンと22キ
ロダルトンヒト成長ホルモンでは同等であった。
【0034】また、以上の測定で得られた体水分、体蛋
白、脂肪量を合計し、その合計に対する脂肪量の割合を
体脂肪量として求め、成長ホルモン投与前後の値を比較
した。実験は各群7匹のマウスを用いて行い、測定値は
Student's t-test(Macintosh microsoft EXCEL)によ
る統計処理を行った。
【0035】結果を図4(図4)に示した。天然型20
キロダルトンヒト成長ホルモンは22キロダルトンヒト
成長ホルモンに対して同等以上の体脂肪量減少促進能を
示し、体成分改善能を有することが明らかとなった。こ
のことから、20キロダルトンヒト成長ホルモンは成人
において、特に成人成長ホルモン欠損症患者における補
充療法に必要な体成分改善能を22キロダルトンヒト成
長ホルモンと同等に有することが明らかとなった。
【0036】[実施例7] 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンの下垂体摘出
ラットにおける血中IGF−I濃度上昇能の検討 4週齢のSlc:SDラットの雄から下垂体を摘出し、6週齢
まで飼育した後、実施例1で作製した天然型20キロダ
ルトンヒト成長ホルモン或いは22キロダルトンヒト成
長ホルモン(住友製薬社製ジェノトロピン)を10、5
0μg/rat/dayで10日間、頸背部皮下に投与した。
対照群(Control)には生理食塩液を投与した。成長ホ
ルモン(或いは生理食塩液)の最終投与の3時間後に背
大静脈より採血し、血中IGF−I濃度を栄研化学社製
ソマトメジン−C’栄研’IIにより測定した。 実験は
各群6匹の下垂体摘出ラットを用いて行い、測定値はSt
udent's t-test(microsoft EXCEL)による統計処理を
行った。
【0037】結果を図5(図5)に示した。天然型20
キロダルトンヒト成長ホルモン投与の場合は22キロダ
ルトンヒト成長ホルモン投与の場合と同等に血中IGF
−I濃度が上昇した。これにより天然型20キロダルト
ンヒト成長ホルモンは22キロダルトンヒト成長ホルモ
ンと同等に成人において、特に成人成長ホルモン欠損症
患者における補充療法に必要な血中IGF−I上昇能を
有することが示された。
【0038】[実施例8] 天然型20キロダルトン成長ホルモンのC57BL/6j-ob/ob
マウスにおける耐糖能の検討 6週齢のC57BL/6j-ob/obマウスの雌に、実施例1で作製
した20キロダルトン成長ホルモン或いは22キロダル
トン成長ホルモン(住友製薬社製ジェノトロピン)を5
0μg/マウス/dayで3日間または10日間、背部皮
下投与した。対照群(control)には生理食塩水を投与
した。成長ホルモン(或いは生理食塩水)の最終投与の
翌日、dexamethasone-21-phosphate 2μgを背部皮下
投与した。このマウスを6時間絶食させた後、グルコー
スを1g/kg−体重、腹腔内投与した。グルコース投
与直前(0分)、投与後30,60,90分に眼窩静脈
叢より採血し、boehringer mannheim社製新ブラッドシ
ュガーテストにより測定した。実験は各群6匹のマウス
を用いて行い、測定値はStudent's t testによる統計処
理を行った。結果を図6(図6)に示した。22キロダ
ルトン成長ホルモン投与の場合は、グルコース投与後に
上昇した血糖値が正常レベルにまで低下しにくくなる耐
糖能異常を示した。一方、20キロダルトン成長ホルモ
ン投与の場合は、30分後に対照群と同レベルの血糖値
を示し耐糖能異常は示さなかった。また、グルコース投
与直前(絶食時)では、20キロダルトン成長ホルモン
投与の場合は、正常値を示したのに対し、22キロダル
トン成長ホルモン投与の場合は、この時点で既に血糖値
の上昇が見られた。これらの結果から、22キロダルト
ン成長ホルモンが糖尿病原性を有し、20キロダルトン
成長ホルモンは糖尿病原性を有さないことが示された。
【0039】
【発明の効果】本発明者らは、天然型20キロダルトン
ヒト成長ホルモンがこれまで報告されていた20キロダ
ルトンヒト成長ホルモンの知見とは相反し、優れた体成
分改善能、脂肪分解促進能及び/または血中IGF−I
濃度上昇能を有することを見い出した。これらのことか
ら、本剤は成人用ヒト成長ホルモン剤特に成長ホルモン
欠損症患者に対する優れた成人補充療法用ヒト成長ホル
モン剤として使用が可能である。
【0040】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:176 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖型 配列の種類:タンパク質 配列 Phe Pro Thr Ile Pro Leu Ser Arg Leu Phe Asp Asn Ala Met Leu 1 5 10 15 Arg Ala His Arg Leu His Gln Leu Ala Phe Asp Thr Tyr Gln Glu 20 25 30 Phe Asn Pro Gln Thr Ser Leu Cys Phe Ser Glu Ser Ile Pro Thr 35 40 45 Pro Ser Asn Arg Glu Glu Thr Gln Gln Lys Ser Asn Leu Glu Leu 50 55 60 Leu Arg Ile Ser Leu Leu Leu Ile Gln Ser Trp Leu Glu Pro Val 65 70 75 Gln Phe Leu Arg Ser Val Phe Ala Asn Ser Leu Val Tyr Gly Ala 80 85 90 Ser Asp Ser Asn Val Tyr Asp Leu Leu Lys Asp Leu Glu Glu Gly 95 100 105 Ile Gln Thr Leu Met Gly Arg Leu Glu Asp Gly Ser Pro Arg Thr 110 115 120 Gly Gln Ile Phe Lys Gln Thr Tyr Ser Lys Phe Asp Thr Asn Ser 125 130 135 His Asn Asp Asp Ala Leu Leu Lys Asn Tyr Gly Leu Leu Tyr Cys 140 145 150 Phe Arg Lys Asp Met Asp Lys Val Glu Thr Phe Leu Arg Ile Val 155 160 165 Gln Cys Arg Ser Val Glu Gly Ser Cys Gly Phe 170 175
【0041】配列番号:2 配列の長さ:176 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖型 配列の種類:タンパク質 配列 Phe Pro Thr Ile Pro Leu Ser Arg Leu Phe Asp Asn Ala Ser Leu 1 5 10 15 Arg Ala His Arg Leu His Gln Leu Ala Phe Asp Thr Tyr Gln Glu 20 25 30 Phe Asn Pro Gln Thr Ser Leu Cys Phe Ser Glu Ser Ile Pro Thr 35 40 45 Pro Ser Asn Arg Glu Glu Thr Gln Gln Lys Ser Asn Leu Glu Leu 50 55 60 Leu Arg Ile Ser Leu Leu Leu Ile Gln Ser Trp Leu Glu Pro Val 65 70 75 Gln Phe Leu Arg Ser Val Phe Ala Asn Ser Leu Val Tyr Gly Ala 80 85 90 Ser Asp Ser Asn Val Tyr Asp Leu Leu Lys Asp Leu Glu Glu Gly 95 100 105 Ile Gln Thr Leu Met Gly Arg Leu Glu Asp Gly Ser Pro Arg Thr 110 115 120 Gly Gln Ile Phe Lys Gln Thr Tyr Ser Lys Phe Asp Thr Asn Ser 125 130 135 His Asn Asp Asp Ala Leu Leu Lys Asn Tyr Gly Leu Leu Tyr Cys 140 145 150 Phe Arg Lys Asp Met Asp Lys Val Glu Thr Phe Leu Arg Ile Val 155 160 165 Gln Cys Arg Ser Val Glu Gly Ser Cys Gly Phe 170 175
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒト成長ホルモンのマウス3T3-L1脂肪細胞にお
ける脂肪分解促進能を表す図である。白の棒グラフは成
長ホルモン無添加を、斜め格子縞模様の棒グラフは22
キロダルトンヒト成長ホルモンを、黒の棒グラフは天然
型20キロダルトンヒト成長ホルモンをそれぞれ示す。
【図2】ヒト成長ホルモンのラット精巣上体由来脂肪組
織における脂肪分解促進能を表す図である。白の棒グラ
フは成長ホルモン無添加を、斜め格子縞模様の棒グラフ
は22キロダルトンヒト成長ホルモンを、黒の棒グラフ
は天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンをそれぞれ
示す。
【図3】ヒト成長ホルモンの下垂体摘出ラットにおける
脂肪分解促進能を表す図である。白の棒グラフはcontro
lを、斜め格子縞模様の棒グラフは22キロダルトンヒ
ト成長ホルモンを、黒の棒グラフは天然型20キロダル
トンヒト成長ホルモンをそれぞれ示す。
【図4】ヒト成長ホルモンのC57BL/6j-ob/obマウスにお
ける体成分改善能を表す図である。斜め格子縞模様の棒
グラフは22キロダルトンヒト成長ホルモンを、黒の棒
グラフは天然型20キロダルトンヒト成長ホルモンをそ
れぞれ示す。
【図5】ヒト成長ホルモンの下垂体摘出ラットにおける
血中IGF−I濃度上昇能を表す図である。白の棒グラ
フはcontrolを、斜め格子縞模様の棒グラフは22キロ
ダルトンヒト成長ホルモンを、黒の棒グラフは天然型2
0キロダルトンヒト成長ホルモンをそれぞれ示す。
【図6】20キロダルトン成長ホルモンのC57BL/6j-ob/
obマウスにおける耐糖能を表す図である。図中の各シン
ボルのうち、四角はcontrolを、三角は22キロダルト
ン成長ホルモンを、丸は20キロダルトン成長ホルモン
をそれぞれ示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 堀込 和利 千葉県茂原市東郷1900番地の1 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 神岡 健 千葉県茂原市東郷1900番地の1 三井東圧 化学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
    ンを有効成分として含有する成人用ヒト成長ホルモン
    剤。
  2. 【請求項2】 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
    ンが配列表の配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ
    酸配列を有する天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
    ンであることを特徴とする請求項1に記載の成人用ヒト
    成長ホルモン剤。
  3. 【請求項3】 成人に対して体成分改善能を有する請求
    項1又は請求項2に記載の成人用ヒト成長ホルモン剤。
  4. 【請求項4】 成人に対して脂肪分解促進能を有する請
    求項1又は請求項2に記載の成人用ヒト成長ホルモン
    剤。
  5. 【請求項5】 成人に対して血中インシュリン様成長因
    子−I濃度上昇能を有する請求項1又は請求項2に記載
    の成人用ヒト成長ホルモン剤。
  6. 【請求項6】 成人補充療法用である請求項1に記載の
    成人用ヒト成長ホルモン剤。
  7. 【請求項7】 天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
    ンが配列表の配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ
    酸配列を有する天然型20キロダルトンヒト成長ホルモ
    ンであることを特徴とする請求項6に記載の成人用ヒト
    成長ホルモン剤。
  8. 【請求項8】 成人の成長ホルモン欠損症患者に対して
    体成分改善能を有する請求項6又は請求項7に記載の成
    人用ヒト成長ホルモン剤。
  9. 【請求項9】 成人の成長ホルモン欠損症患者に対して
    脂肪分解促進能を有する請求項6又は請求項7に記載の
    成人用ヒト成長ホルモン剤。
  10. 【請求項10】 成人の成長ホルモン欠損症患者に対し
    て血中インシュリン様成長因子−I濃度上昇能を有する
    請求項6又は請求項7に記載の成人用ヒト成長ホルモン
    剤。
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JP31688395 1995-12-05
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017165713A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 Jcrファーマ株式会社 血清アルブミン−20k成長ホルモン融合タンパク質

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017165713A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 Jcrファーマ株式会社 血清アルブミン−20k成長ホルモン融合タンパク質

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