JPH09214552A - ファイル配信装置および配信中点決定方法 - Google Patents

ファイル配信装置および配信中点決定方法

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JPH09214552A
JPH09214552A JP1545196A JP1545196A JPH09214552A JP H09214552 A JPH09214552 A JP H09214552A JP 1545196 A JP1545196 A JP 1545196A JP 1545196 A JP1545196 A JP 1545196A JP H09214552 A JPH09214552 A JP H09214552A
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midpoint
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JP1545196A
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Seiichi Kobayashi
小林  清一
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネットワークにおけるファイル配信に関し、構
成が未知のネットワークに対して最も効率的なファイル
配信手順を自動的に決定し実施するファイル配信装置お
よび方法を提供することを目的とする。 【解決手段】ファイル配信の起点ノードに各配信先ノー
ドとの間の距離を測定させる距離測定手段と、該起点ノ
ードからの距離順に全ノードを一列に並べた最上位レベ
ルのノード列を想定した上で、上位レベルのノード列を
その中点ノードを境界点として下位レベルのノード列に
分割するという操作を最下位レベルまで繰り返して各レ
ベル毎の中点ノード群を特定する中点特定手段と、該起
点ノードをファイル配信の起点として、最上位レベルか
ら最下位レベルまで順次に、同一レベルの中点ノード群
に対してファイルが並列的に転送されるように各ノード
を制御する並列配信手段とを備えたファイル配信装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネットワークの各ノ
ードへのファイル配信を制御するファイル配信装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ネットワークの構成要素である伝送装置
の機能や性能は、総伝送容量、扱えるインタフェース信
号の種類と収容数、光信号の無中継スパンなどを尺度と
して評価されてきたが、近年ではこのようなハードウェ
ア主体の装置価値尺度に代わって、顧客運用の容易さや
運用コストの低廉さなどのいわゆる付加価値が注目さ
れ、その中でもソフトウェアダウンロード機能の実装が
脚光を浴び始めている。ソフトウェアダウンロード機能
とは、ネットワークの機能変更等に伴って各伝送装置の
ソフトウェアを交換する際、ソフトウェア交換作業を自
動的に実行するネットワーク機能である。
【0003】自動的なソフトウェア交換作業は次の手順
が骨子となる。 ネットワークの各ノードにダウンロードファイル
(交換用のソフトウェア)を配信する。 各ノードで、配信されたダウンロードファイルを実
行可能バイナリ(Executable Binary ;実行形式のオブ
ジェクト)の形で、伝送装置のCPUの予備運用面(予
備のメモリバンク)に格納する。 各ノードで、伝送装置のCPUの現用運用面(現用
のメモリバンク)に置かれた実行可能バイナリから予備
運用面に置かれた実行可能バイナリへの切替を行う。 各ノードで、切り替えられた実行可能バイナリが継
続的に正しく動作しているか切替後の一定時間にわたっ
て検査し、正常動作が確認されればこの実行可能バイナ
リを現用として定着させ、再度の切替要求が発生するま
で連続的に運用を保証する。
【0004】伝送装置はそれぞれ各局舎に配され、数十
台〜数百台規模のネットワークを形成するのが通例であ
る。伝送装置の設置台数(ノード数)が多数に上るネッ
トワークでは、ソフトウェアダウンロード機能の導入に
あたって、全ノードのソフトウェア交換効率の確保が重
要なテーマとなる。ネットワークのソフトウェアを更新
するとき、手順〜を全ノードに対して逐次に実施し
ていくと、 1ノードあたりの手順〜の所要時間 × ノード総
数 の時間を要することになる。この場合、1ノードあたり
の所要時間が数十分程度としても、数十台〜数百台規模
のネットワークでは数日〜数十日の時間が必要となる。
ただしこれは実所要時間であり、ネットワークの各伝送
装置の障害検査や稼動品質検査などを並行して実施し、
操作者や管理者の可用実施効率にも配慮すれば更に数倍
の日数を要し、トータルとして数十日〜数ヶ月もの更新
期間を用意せざるをえなくなる。
【0005】ソフトウェア交換効率を確保するために次
の二つの対策が考えられる。 (1) 手順〜が完了するまでの単純所要時間をできる
だけ短縮する。 (2) 手順〜をネットワークの各ノードで極力並行し
て実施することによりネットワーク全体としての総所要
時間を短縮する。
【0006】(1) に関しては、通信デバイスやプロセッ
サの性能、メモリアクセス性能などのハードウェアファ
クタが改善の対象となり、現状のハードウェア内での最
大効果という制限下では理想的な方法論の導出には至ら
ない。
【0007】(2) に関しては、手順、、はそれぞ
れ完全並列化が可能または並列化が容易である。すなわ
ち、ネットワークの全ノードにダウンロードファイルが
すでに配信されていれば、外部(例えば、ネットワーク
内のソフトウェアダウンロードプロセスを管理するソフ
トウェアダウンロードマネージャなどの統括デバイス)
からの命令、あるいはノード個別の内部的自律命令によ
り、ネットワークのすべてノードで手順、、をほ
ぼ同時に実施することが可能である。
【0008】また、外部の特定管理者がネットワークの
各ノードに対して命令を発行して手順、、を実施
する場合、命令のデータ長はダウンロードファイルに比
べてはるかに小さいので、全ノードに対して逐次に個別
の命令を発行したとしても、その累積時間はファイルを
配信する時間に比べて無視できるほど小さい。したがっ
て、ネットワークのソフトウェア更新期間を短縮するに
は、手順をネットワーク内でいかに効率的に並列動作
させるうるかが鍵となる。
【0009】ところで、伝送装置には一回の送信操作で
複数の通信相手に同一の情報を伝達する同報通信機能を
備えるものがある。これは一つの送信側装置と複数の受
信側装置とを1対N接続(N≧2)して、送信側装置か
ら各受信側装置に情報を一斉に配信する機能である。こ
の機能を利用すれば全ノードに対するダウンロードファ
イルの同報配信は容易に実施可能である。しかし、光伝
送の国際標準であるSONET/SDHが勧告するコミ
ュニケーション手段としてはISO/OSI−7層通信
が基準であり、この基準に従えば1対1のエンドツーエ
ンド接続で通信を行う必要がある。本発明はこの事情に
即したものであり、1対1のエンドツーエンド接続の通
信でファイル配信の並列化を効率的に実施することを狙
いとしている。
【0010】ネットワークにおいて1対1のノード間転
送を繰り返してファイル配信を最も早く完了させる一般
的な方法として中点配信法がある。図17は中点配信法
の一例を概念的に示した図である。図17(a)に示す
ように、8個のノードn0〜n7を線形に接続して構成
したネットワークがあり、ノードn0が全ノードの更新
ファイルを保有している場合、ノードn0がファイルサ
ーバとなって他のノードに逐次にファイルを配信してい
けば7回の配信を実施する必要がある。しかし、図17
(b)に示すようにファイル配信を並列的に実施すれ
ば、配信回数を3回に減らすことができる。すなわち、
1回目の配信では、ノードn0がノードn4〜n7用の
ファイルをノードn4に配信する。2回目の配信では、
ノードn0がノードn2〜n3用のファイルをノードn
2に配信すると同時に、ノード4がノードn6〜n7用
のファイルをノードn6に配信する。3回目の配信で
は、ノードn0がノードn1に、ノード2がノード3
に、ノード3がノード5に、ノード6がノード7に、そ
れぞれ必要なファイルを同時に配信する。
【0011】実際のネットワークで並列的なファイル配
信を実施する場合、配信の重複が問題となる。例えば、
図18(a)に示すような階層的なツリー状構造を持つ
ネットワークの場合、最初にファイルサーバ(親サー
バ)となったノードがネットワーク内の特定のノードに
ファイルを配信し、その配信を受けたノードが2世代目
の親サーバとなり、その配信されたファイルを更に隣接
ノードに配信するという動作を繰り返しても配信の重複
は起こり得ない。しかし、図18(b)に示すようなメ
ッシュ状構造を持つネットワークの場合、連鎖的なファ
イル配信を単純に繰り返すと、隣接ノードへの配信で必
ず重複が起こる。実際のネットワークでは、ツリー状構
造のようなリニアな構成は非常に特殊であり、循環系
(ループ)を含んだメッシュ状構造が一般的であるた
め、ネットワーク構造を考慮に入れて重複配信を回避す
る対策が必須となる。
【0012】また、隣接ノード間の距離のバラツキも重
複配信の要因となりうる。通常、隣接ノード間を接続す
るコミュニケーションリンクには一定の通信速度が割り
当てられる。したがって、隣接ノード間の距離は、一方
のノードから発信されたデータが他方のノードに到着
し、そのノードから返信されたデータが発信元ノードに
到着するまでの時間、すなわちラウンドトリップ時間で
表すことができる。
【0013】図19に示すように、ノードAから見てノ
ードB1 とノードB2 がどちらも1ホップ(1ノード経
由)圏内に隣接していても、A・B1 間のコミュニケー
ションリンクaとA・B2 間のコミュニケーションリン
クbとの間にラウンドトリップ時間の差があると、ノー
ドAとこれら二つの隣接ノードとの間の通信の所要時間
も異なり、ファイル配信が完了するまでの時間も異な
る。そのため、隣接ノード間の距離はすべて一定とみな
して並列的なファイル配信を行っていくと、例えばネッ
トワーク内のどこかで3世代目の親サーバが配信を行っ
ている時、別のどこかでは2世代目の親サーバがまだ配
信を行っている、というように各所でファイル配信の時
間的ズレが生じてくる。この時間的ズレは次第に累積さ
れていくので、そのために重複配信を回避するのが難し
くなってくる。
【0014】従来、中点配信法を用いてネットワークで
ファイル配信を実施する場合、運用者は、ネットワーク
構造やノード間距離などの各種情報を統計的に処理し
て、ファイル配信をより早く完了するための配信中点群
の選定を行っていた。しかし、複雑な構造を持つ大規模
なネットワークの場合、統計処理する情報が膨大となる
ため、配信の重複を回避し、より早く、より効率的にフ
ァイルを配信するには相当な時間と労力が必要であっ
た。また、配信中点群の選定を自動計算する装置を使用
する場合も、統計処理する情報を装置に入力するために
膨大な時間を必要としていた。それに加えて、人手によ
る配信中点群の選定作業や装置への情報入力作業の過程
で人為ミスが起こる可能性があった。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、構成が未知のネットワークに対して、最も効
率がよく所要時間も最小となるファイル配信手順を自動
的に決定し、決定した手順に従ってファイル配信が実施
されるように各ノードを制御するファイル配信装置を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に係る原理
説明図である。上述の課題を解決するために、本発明に
おいては、任意の他ノードとの間の距離を測定する機能
を各ノードが備えたネットワークにおけるファイル配信
を制御するファイル配信装置であって、ファイル配信の
全対象ノードから任意に選択した起点ノードにその他の
各対象ノードとの間の距離を測定させ、該距離測定情報
を該起点ノードから回収する距離測定手段と、該距離測
定手段で得た該距離測定情報に基づき該起点ノードから
の距離順に全対象ノードを一列に並べた最上位レベルの
ノード列を想定した上で、上位レベルのノード列の中点
に相当するノードを特定し、該中点ノードを境界点とし
て該ノード列を下位レベルのノード列に分割するという
操作を、これ以上分割できない最下位レベルまで繰り返
すことにより、最上位レベルから最下位レベルまでの各
レベル毎の中点ノード群を特定する中点特定手段と、該
中点特定手段で特定した中点ノード群に基づき、該起点
ノードをファイル配信の起点として、最上位レベルから
最下位レベルまで順次に、同一レベルの中点ノード群に
対してファイルが並列的に転送されるように各ノードの
ファイル配信を制御する並列配信手段とを備えたファイ
ル配信装置が提供される。
【0017】このファイル配信装置において、該中点特
定手段は、該距離測定手段で得た該距離測定情報に基づ
き該起点ノードからの距離順に全対象ノードを一列に並
べた全ノード列を想定し、該起点ノードをレベル0の中
点ノード、該全ノード列から該起点ノードを除いたノー
ド列をレベル1のノード列と定めた上で、レベルi(i
は1以上の整数)のノード列の中点に相当する中点ノー
ドを特定し、該中点ノードを境界点として該レベルiの
ノード列をレベルi+1のノード列に分割するという操
作を、単一ノードからなるレベルk(k>i)のノード
列に分割されるまで繰り返すことにより、1〜kの各レ
ベル毎のノード列およびその中点ノードを特定し、ま
た、該並列配信手段は、該中点特定手段で特定した各レ
ベル毎のノード列およびその中点ノードに基づき、i回
目(1≦i≦k)のファイル配信で、レベル0〜i−1
のノード列の中点ノードからレベルiのすべてのノード
列の中点ノードにファイルが並列的に配信されるように
各ノードを制御しながら、1回目からk回目までのファ
イル配信を実施させるような構成とすることができる。
【0018】また、該並列配信手段は、上記のファイル
配信の実施過程におけるi回目の配信時に、レベル0〜
i−1の各ノード列の中点ノードが、該全ノード列上で
自分の遠端側に隣接するレベルiのノード列の中点ノー
ドにそれぞれファイルを配信するように制御する構成と
することができる。
【0019】また、該距離測定手段は、該起点ノードか
ら各測定対象ノードまでの配信データ到達所要時間で換
算した距離を測定距離情報として得ることができる。
【0020】また本発明においては、ネットワークの各
ノードへのファイル配信を中点配信法を用いて行うファ
イル配信システムの配信中点決定方法であって、配信の
起点ノードから配信先ノードまでの配信データ到達所要
時間で換算した距離を該ネットワークの配信先の各ノー
ドについて得て、該起点ノードからの距離を複数区間に
分割し、該各距離区間内に分布するノード数を表すヒス
トグラムを想定し、該ヒストグラムの面積を二分する点
を求め、該二分された面積をさらに二分する点を求める
ことを逐次に繰り返してそれらの二分点を中点配信法の
各配信中点とするようにした配信中点決定方法が提供さ
れる。
【0021】上述の配信中点決定方法を用いたファイル
配信装置の作用について図1の原理説明図を参照して説
明する。該中点特定手段は、まず、該距離測定手段で得
た距離測定情報に基づき該起点ノードからの距離順に全
対象ノードを一列に並べた全ノード列を想定し、該起点
ノードをレベル0のノードn0 、全ノード列から起点ノ
ードn0 を除いたものをレベル1のノード列N1 と定め
る。次に、レベル1のノード列N1 の中点となるレベル
1の中点ノードn1 を特定する。ノード列N1 のノード
数が偶数である場合は、あらかじめ定めた規則に従い、
ノード列N1 の中間にある2点のうちの近端または遠端
寄りの点を中点ノードn1 とする。そして、中点ノード
1 を境界点としてレベル1のノード列N1 を近端側と
遠端側に分割することにより、レベル2のノード列N21
とN22を特定する。
【0022】さらに、レベル2のノード列N21の中点と
なるレベル2の中点ノードn21を特定してレベル3のノ
ード列N31とN32に分割するとともに、レベル2のノー
ド列N22の中点となるレベル2の中点ノードn22を特定
してレベル3のノード列N33とN34に分割する。同様
に、レベル3のノード列N31〜N34の中点となるレベル
3の中点ノードn31〜n34をそれぞれ特定してレベル4
のノード列N41〜N48に分割する。この分割操作を繰り
返していくと最終的には単一のノードからなるレベルk
のノード列Nk1〜Nkxにまで分割される。
【0023】該並列配信手段は、各ノードを制御して、
レベル1〜kに対応した合計k回のファイル配信を実施
する。各回のファイル配信では、対応レベルのすべての
中点ノードにファイルが並列的に転送される。また、上
位レベルのノードからファイルを転送された各ノード
は、その中から所要ファイルだけを取り込み、他のファ
イルを下位レベルのノードに転送する。したがって、必
要な全ファイルをあらかじめレベル0の中点ノードn0
に用意しておけば、ノードn0 を起点としてネットワー
クの全ノードにそれぞれ所定のファイルが配信される。
【0024】該並列配信手段は、このようなファイル配
信を実施するにあたって、該中点特定手段で得られた情
報に基づきレベル0からレベルkに至るツリー状のファ
イル配信経路を特定し、各回のファイル配信時にどのノ
ードからどのノードへ、どのファイルを転送するかを予
め計画する。例えば、すでにファイルを配信されたノー
ドは、i回目(1≦i≦k)のファイル配信時に、全ノ
ード列上で自分の遠端側に隣接するレベルiのノード列
の中点ノードにファイルを転送するという規則を定めた
場合、1回目のファイル配信時に、レベル0の中点ノー
ドn0 がレベル1のノード列N1 の中点ノードn1 にフ
ァイルを転送し、2回目のファイル配信時に、レベル0
の中点ノードn0 がレベル2のノード列N21の中点ノー
ドn21に、レベル1の中点ノードn1 がレベル2のノー
ド列N22の中点ノードn22にそれぞれファイルを転送
し、3回目のファイル配信時に、レベル0の中点ノード
0がレベル3のノード列N31の中点ノードn31に、レ
ベル1の中点ノードn1 がレベル3のノード列N33の中
点ノードn33に、レベル2の中点ノードn21がレベル3
のノード列N32の中点ノードn32に、レベル2の中点ノ
ードn22がレベル3のノード列N34の中点ノードn34
それぞれファイルを転送する、というようにファイル配
信が実施されるように計画する。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。本実施例では光ファイバネットワーク
内の各ノードに対するソフトウェア更新作業をネットワ
ーク外部から統括する装置(以下、ファイルローダと称
する)を示す。ファイルローダはCCR(コミットメン
ト・コンカレンシィ・リカバリ;OSIのアプリケーシ
ョンサービス機能)を備えたインテリジェンスであり、
ワークステーション上に実装可能なカストマイズド・ソ
フトウェアである。各ノードは、ファイルローダからの
支援を受けて、あるいはファイルローダからの要求に応
じて自らに組み込まれた機能を実行して、ソフトウェア
更新作業の手順を遂行していく。
【0025】本実施例のネットワークにおいて、ファイ
ルローダ・ノード間およびノード・ノード間は、SON
ET/SDH信号のセクション・オーバヘッドのDCC
(データ通信チャネル=D1〜D3)を通して接続され
る。ただし、SONET/SDH信号による接続が得ら
れない箇所では、X.25やEthernetを補間的
に使用した異種媒体交換によるLCN(ローカル・コミ
ュニケーション・ネットワーク)も許している。例え
ば、ファイルローダは、図2に示すようにLCNを経由
してネットワーク内のノードに接続される。
【0026】また、ファイルローダ・ノード間およびノ
ード・ノード間のデータ通信は、次の通信規約に従って
運用される。 ・TL1/OSI(メッセージ交換):Bellcor
e発行の文献“GR−253−CORE”第8章に記載
されている。 ・FTAM/OSI(ファイル転送) そのため、本実施例のネットワークの各ノード装置に
は、装置プロセッサ(MP系プロセッサ)の他に、TL
1/OSIおよびFTAM/OSIが実施可能なCPU
が実装されている。
【0027】図3は本実施例におけるノード装置のハー
ドウェア構成例である。図中、1はOSIの1層〜3層
のサポートとルーティングエンジンの実装を受け持つL
L−CPU、2はOSIの4層〜7層のサポートとRA
Mディスク管理を受け持つHL−CPU、3はTL1セ
ッションおよびTL1プロセスの管理および履行を受け
持つUL−CPU、4〜6は装置プロセッサ部、7はフ
ァイルローダまたは他ノードから転送されたダウンロー
ドファイルを一時的に格納するRAMディスクである。
また、8はファイルローダを実装するワークステーショ
ンであり、LCN(X.25)を経由してネットワーク
に接続されている。
【0028】図4および図5はそれぞれ上記のOSIサ
ポート用プロセッサの周辺および装置プロセッサ部の構
成を詳細に示した図である。図中に示されるように、各
CPUの制御ソフトウェアを格納するプログラムメモリ
は#1と#2からなる二面構成を有し、一方が現用運用
面、他方が予備運用面として使用され、各CPUの動作
は現用運用面の制御ソフトウェアで制御される。
【0029】ファイルローダによる制御は次の2つに大
別できる。 ・ネットワークの各ノードへのファイル配信の制御。す
なわち、各ノードのRAMディスク7に更新ファイル
(当該ノード装置の各CPU対応の更新ソフトウェアが
入ったファイル)をダウンロードする。 ・各ノードのソフトウェア交換動作の制御。すなわち、
各ノードがRAMディスク7に置かれた更新ファイルを
実行可能な形式にして各CPUの予備運用面へ転送し、
各CPUのプログラムメモリの現用運用面と予備運用面
を切り替えて新版ソフトウェアを動作させるように制御
する。
【0030】このうち本発明の適用対象となるのはファ
イル配信である。ファイルローダがファイル配信のため
に実施する手続きは次の4段階に分けることができる。 A.ファイル配信の起点の決定 B.ラウンドトリップ時間の測定 C.ファイル配信の計画 D.ファイル配信の実施 以下、各段階の手続きについて詳細に説明する。
【0031】A.ファイル配信の起点の決定 1.ファイルローダはネットワーク内のソフトウェア更
新の対象となる全ノードにログオンする。すなわち、ロ
グオンするノードに向けてTL1電文“ACT−USE
R”を発行する。 2.ファイルローダは、ログオンしたノードの中からフ
ァイル配信の起点となるノードを選択する。起点ノード
は任意に選択可能だが、実際的にはファイルローダとL
CNを介して直接接続するノードを選択する。 3.ファイルローダは、FTAM機能を用いて、ソフト
ウェア更新の全対象ノードの更新ファイルを起点ノード
に転送する。
【0032】図6には、ファイルローダのハードディス
クから起点ノードのRAMディスクへのファイル転送の
手順が示されている。この転送では、形式上はファイル
ローダがサーバ側、起点ノードがクライアント側となる
ので、起点ノードの方からFTAMを起動する必要があ
る。ファイルローダはFTAMの起動を促すために、起
点ノードに向けてTL1電文“CPY−FILE”を発
行する。これにより起点ノードはFTAMの機能を用い
てファイルローダのハードディスクから自分のRAMデ
ィスクに更新ファイルを取り込む。図7はファイルロー
ダと起点ノード間のファイル転送シーケンスの例であ
る。
【0033】B.ラウンドトリップ時間の測定 OSIに準拠するネットワークでは各ノードに運用認識
名(TID)が与えられている。TIDとはネットワー
クアドレスとは異なる一種のニックネームであり、TL
1電文の宛先アドレスはTIDで指定される。ノードが
TL1電文の経路を定義する際、TIDをネットワーク
アドレスに対応付けるためにTARPという機能を使用
する。前記のBellcore“GR−253−COR
E”第8章には、TARPを用いてノード間距離を測定
する方法が規定されている。この方法を利用すれば、ネ
ットワーク構成が未知であっても、任意のノード間の距
離(ラウンドトリップ時間)を測定することができる。
本実施例では、この方法のアルゴリズムをプログラム化
したソフトウェアがネットワークの各ノードに実装され
ているものとし、この方法を利用して起点ノードとその
他の全ノードとの間のラウンドトリップ時間を測定す
る。
【0034】この測定はTL1電文“OPR−TEF”
の発行により起動される。例えば、測定基準点のノード
Aから測定対象点のノードBまでの距離を測定するに
は、ファイルローダがノードAに向けて、ノードBのT
IDを指定したTL1電文“OPR−TEF”を発行す
る。ノードAはこのTL1電文を受領すると、ノード間
距離測定のための制御用パケットTARP PDUを生
成し、これらのパケットを各方路へ送出してネットワー
ク中を伝播させる。このうち一番先にノードBに到達し
たパケットの通過した経路がノードA・B間の最短経路
とみなされ、ノードBはその経路でTARP PDUを
ノードAに返送する。TARP PDUがノードA・B
間を往復する経路上で通過する各中継ノードは、TAR
P PDUのフレームヘッダ部に隣接ノード間距離情報
を逐次に加算していく。したがって、ノードAに返送さ
れたTARP PDUのフレームヘッダ部には、ノード
A・B間の往復距離、すなわちラウンドトリップ時間が
記録されている。このラウンドトリップ時間はTARP
PDUの処理に関する一般規定をプログラム化したソ
フトウェアの実施結果として得られるものなので、ノー
ド間距離測定のために特化されたハードウェアを必要と
しない。
【0035】ラウンドトリップ時間測定の具体的な手順
を以下に示す。 1.ファイルローダは、起点ノードと他のすべてのノー
ドとの間のラウンドトリップ時間を測定するために、起
点ノードに向けて、測定対象ノード対応のTL1電文
“OPR−TEF”を次々に発行する。これらのTL1
電文のDTID(宛先TID)パラメタ部には、当該測
定対象ノードの運用認識名(TID)が指定されてい
る。
【0036】2.起点ノードは、ファイルローダからT
L1電文“OPR−TEF”を受領する毎に、TARP
PDUを生成し、そのフレームヘッダ部のDTIDフ
ィールドにTL1電文“OPR−TEF”が指定するT
IDを書き込み、各方路に向けて送出する。
【0037】3.TARP PDU(TYPE1または
TYPE2)を受け取った宛先ノードは、起点ノードに
TARP PDU(TYPE3)を返送する。返送され
たTARP PDUのフレームヘッダ部の所定フィール
ドには上述したようにラウンドトリップ時間測定値が記
録されている。起点ノードは次々に戻ってくるTARP
PDUのフレームヘッダ部からラウンドトリップ時間
測定値を読み出し、それをTL1電文“OPR−TE
F”の回答電文の形式に変換してファイルローダに回送
する。
【0038】4.ファイルローダは、これらの回答電文
に記入されているラウンドトリップ時間測定値を読み取
ってデータファイルに記録する。データファイルにはソ
フトウェア更新の対象となる全ノード(起点ノードは除
く)の情報がノード対応に記録される。図8はこのデー
タファイル10に記録されるノードデータの形式であ
る。この時点でデータファイル10の各ノードデータに
は、次の各フィールドにデータが記録されている。 ・ノードデータの項番101 ・ノードの運用認識名102 ・ラウンドトリップ時間103
【0039】C.ファイル配信の計画 1.ファイルローダは、ラウンドトリップ時間の昇順
(または降順)にデータファイル10の各要素(ノード
データ)をソーティングする。このようにして全ノード
データを距離順に並べることで、現実のネットワーク構
造とは別に、起点ノードから近い順に全ノードを一列に
接続したネットワーク構造を想定することができる。本
実施例では、この仮想的に線形なネットワークに対して
ファイルの中点配信法を適用することになる。
【0040】2.ファイルローダは、測定したラウンド
トリップ時間の全範囲を一定の時間幅のラウンドトリッ
プ時間帯に区切り、起点ノードに近いラウンドトリップ
時間帯から順に距離順位を付ける。同じラウンドトリッ
プ時間帯に属するノード(距離順位が同じノード)同士
は起点ノードから等距離にあるものとみなす。各ノード
データには次のフィールドにデータを記録する。 ・距離順位104=当該ノードの距離順位 ・同位数105=当該ノードの距離順位に属するノード
数(同位数) この結果、データファイル10上には、図9に示すよう
な、ラウンドトリップ時間軸上のノード分布を表すヒス
トグラムが作成されたと考えることができる。
【0041】3.ファイルローダは、ファイル配信に中
点配信法を適用するために、配信中点群を選定する処理
を行う。この処理には分布ノードヒストグラムを2等
分、4等分、8等分・・・と2分の1ずつ面積分割して
いく統計分析上の手法が使用される。
【0042】まず、この中点群選定処理の概要を説明す
る。図10は分布ノードヒストグラムの面積分割の概念
図である。このように、まずヒストグラムの全分布ノー
ド群をその中点を境に近点側と遠点側に2等分し、更に
それらのノード群を中点で2等分するという操作を繰り
返していけば、最終的に1個ずつのノードにまで分割さ
れる。この操作を全分布ノード数=Nのヒストグラムに
対してk回行ったときに1個ずつのノードにまで分割さ
れたとすれば、kはN≦2k で決定される最小の整数値
である。
【0043】以下の説明では、このようにノード群を2
等分する中点を仮想水平平均分布点と呼び、i回目(i
=1〜k)の面積分割で決定した中点を第i仮想水平平
均分布点、第i仮想水平平均分布点が属するラウンドト
リップ時間帯を第i平均分布帯と呼ぶ。図11には、分
布ノードヒストグラムに対して1回目の面積分割を行っ
たときの例が示されている。第1仮想水平平均分布点σ
mhの近点側(白い部分)と遠点側(影の部分)の分布ノ
ード数は等しい。この場合、距離順位6のラウンドトリ
ップ時間帯が第1平均分布帯σm である。
【0044】面積分割されるノード群のノード数が奇数
である場合、近点側と遠点側を均等に分割する中点を特
定できるが、ノード数が偶数の場合はそのような中点を
特定できない。本実施例では、このように中点を特定で
きない場合、中間にある二点のうちの近点寄りの点を仮
想水平平均分布点して取り扱うこととする。
【0045】図12に、全分布ノード数N=16の分布
ノードヒストグラムを面積分割しながら仮想水平平均分
布点を特定していく過程を具体的に示す。ただし、説明
の便宜上、分布ノードヒストグラムを一本の棒グラフの
ように表示し、各ノードには連続番号を付してある。図
中のn0 は起点ノードを表す。1回目の操作で、全体か
らn0 を除いたノード群(ノード2〜16)の中点であ
るノード9を第1仮想水平平均分布点σmhとする。2回
目の操作で、第1仮想水平平均分布点σmhの近点側ノー
ド群a11の中点であるノード5を第2仮想水平平均分布
点σ-1 mh/2とし、遠点側ノード群b11の中点であるノー
ド13を第2仮想水平平均分布点σ+1 mh/2とする。3回
目の操作で、第2仮想水平平均分布点σ-1 mh/2の近点側
ノード群a21の中点であるノード3を第3仮想水平平均
分布点σ-1 mh/4とし、遠点側ノード群a22の中点である
ノード7を第3仮想水平平均分布点σ-3 mh/4とし、第2
仮想水平平均分布点σ+1 mh/2の近点側ノード群b21の中
点であるノード11を第3仮想水平平均分布点σ+1 mh/4
とし、遠点側ノード群b22の中点であるノード15を第
3仮想水平平均分布点σ+3 mh/4とする。4回目の操作
で、ノード2、4、6、8、10、12、14および1
6を、それぞれ、第4仮想水平平均分布点σ-1 mh/8、σ
-3 mh/8、σ-5 mh/8、σ-7 mh/8、σ +1 mh/8、σ+3 mh/8、σ
+5 mh/8およびσ+7 mh/8とする。
【0046】仮想水平平均分布点を特定する具体的なプ
ログラム処理の一例を以下に示す。この処理ではデータ
ファイル10内の各ノードデータの次のフィールドを作
業用領域として使用している。 ・真性/仮性中間距離順位フラグ106 ・累計差数107
【0047】 ファイルローダは、データファイル1
0上に作成した分布ノードヒストグラムの各距離順位の
同位数の累計の2分の1を求め、その値に対応する点を
含んでいる距離順位を第0中間距離順位とする。
【0048】 まず近点側(第0中間距離順位より
前)の各距離順位の同位数の累計および遠点側(第0中
間距離順位以後)の各距離順位の同位数の累計を算出
し、次に近点側累計から遠点側累計を減算した符号付き
の累計差数を算出する。算出した値は第0中間距離順位
に属する各ノードデータの累計差数107に記録する。
【0049】 累計差数の符号がマイナスの場合、第
0中間距離順位はヒストグラムの近点側に偏っていると
判定し、また、累計差数の符号がプラスの場合、第0中
間距離順位はヒストグラムの遠点側に偏っていると判定
する。
【0050】 第0中間距離順位が近点側に偏ってい
ると判定された場合、第0中間距離順位の一つ後の距離
順位を第1遠点偏移中間距離順位とし、第0中間距離順
位に対して算出した累計差数に第0中間距離順位の同位
数を加算した値を、第1遠点偏移中間距離順位に対する
累計差数とし、その値を第1遠点偏移中間距離順位に属
する各ノードデータの累計差数107に記録する。ま
た、第0中間距離順位が遠点側に偏っている場合、その
一つ前の距離順位を第1近点偏移中間距離順位とし、第
0中間距離順位に対して算出した累計差数から第1近点
偏移中間距離順位の同位数を減算した値を、第1近点偏
移中間距離順位に対する累計差数とし、その値を第1近
点偏移中間距離順位に属する各ノードデータの累計差数
107に記録する。この操作は、算出した累計差数がゼ
ロになるかまたは符号が変化するまで繰り返す。
【0051】 i回目の操作で累計差数がゼロになれ
ば、第i遠点または近点偏移距離順位に属する各ノード
データの真性/仮性中間距離順位フラグ106に“0”
を書き込む。また、i回目の操作で累計差数の符号が変
化すれば、第i−1遠点または近点偏移中間距離順位
と、第i遠点または近点偏移中間距離順位との二つを仮
性中間距離順位とし、これらの仮性中間距離順位に属す
る各ノードデータの真性/仮性中間距離順位フラグ10
6に“1”を書き込む。以上の操作により、真性または
仮性中間距離順位が特定され、それらに対する累計差数
が記録された。
【0052】 上記の操作で真性中間距離順位が特
定された場合、その同位数が奇数であれば、その距離順
位の中間にある点を第1仮想水平平均分布点σmhとし、
その同位数が偶数であれば、その距離順位の中間にある
二点のうち近点側の点を第1仮想水平平均分布点σmh
する。また、上記の操作で二つの仮性中間距離順位が
特定された場合、i回目の操作による累計差数の符号変
化が零点増加通過(マイナスからプラス)であれば、第
i−1遠点偏移中間距離順位の中に第1仮想水平平均分
布点σmhがあり、また、零点減少通過(プラスからマイ
ナス)であれば、第i近点偏移中間距離順位の中に第1
仮想水平平均分布点σmhがあると判定できる。そのよう
に判定された距離順位の中の第1仮想水平平均分布点σ
mhに対応する点は、二つの仮性中間距離順位の同位数お
よび累計差数に基づいて特定することができる。
【0053】 第1仮想水平平均分布点σmhにより近
点側と遠点側に2等分されたノード群のそれぞれ(どち
らもσmhは含まない)に対して、手順〜と同様の操
作を行って第2仮想水平平均分布点σ-1 mh/2とσ+1 mh/2
を求める。以後、最終的な第k仮想水平平均分布点が得
られるまで同様の操作を繰り返し、その過程で特定され
た平均分布帯および仮想水平平均分布点を、データファ
イル10の該当ノードデータの平均分布帯位数表示10
8および仮想水平平均分布点位数表示109に記録す
る。
【0054】4.ファイルローダは、データファイル1
0内の仮想水平平均分布点の情報に基づき、ファイル配
信が最も効率的になるようにファイル配信経路を決定す
る。その方法を以下に説明する。
【0055】仮想水平平均分布点の各々について仮想水
平平均分布点群を特定することができる。例えば、図1
2において、n0 を始点とするノード群(ノード1〜1
6)の面積分割だけに着目すれば、面積分割の過程で中
点σmh、σ-1 mh/2、σ-1 mh/4およびσ-1 mh/8が得られ
る。n0 についての仮想水平平均分布点群とは、これら
の中点群に始点n0 を加えた組(n0 、σmh
σ-1 mh/2、σ-1 mh/4、σ-1 mh/8)のことである。同様
に、σmhを始点とするノード群(ノード9〜16)の面
積分割の過程で得られる仮想水平平均分布点群は
(σmh、σ+1 mh/2、σ+1 mh/4、σ+1 mh/8)であり、σ-1
mh/2を始点とするノード群(ノード5〜8)の面積分割
の過程で得られる仮想水平平均分布点群は(σ-1 mh/2
σ-3 mh/4、σ-5 mh/8)である。その他の点についても同
様である。
【0056】図13は仮想水平平均分布点群の相互関係
を表したツリー図である。この相互関係に従い、各点間
を結ぶ線をファイル配信経路として上位から下位へファ
イルを配信すれば、最も効率的なファイル配信を行うこ
とができる。例えば、ノードn0 は下位に直結する
σmh、σ-1 mh/2、σ-1 mh/4、σ-1 mh/8の各ノードに順次
にファイルを配信し、それらの各ノードも、自分の下位
に直結するノードがあればそれらのノードにファイルを
配信する。
【0057】ファイルローダは、データファイル10の
各ノードデータの平均分布帯位数表示108と仮想水平
平均分布点位数表示109を検索することにより、各ノ
ードについて、仮想水平平均分布ノード群(仮想水平平
均分布点群に対応するノード群)を特定し、該当ノード
データの仮想水平平均分布ノード準位110に記録す
る。仮想水平平均分布ノード準位とは、仮想水平平均分
布ノード群を位数の高いノードから順に並べたものを意
味する。
【0058】あるノード(n0)についての仮想水平平
均分布ノード準位は次のように表せる。 (n0,n1,n2,n3,・・・,nσ) :NN
は奇数 (n0,n1,n2,n3,・・・,nσ+1):NN
は偶数 σ≦log2 N≦σ+1 これはノードn0が親サーバとしてノードn1〜nσ
(+1)に対してこの順序でファイルを配信することを
表している。Nはこの仮想水平平均分布ノード準位を特
定する過程で面積分割されたn0を始点とするノード群
のノード数、NNはこのノード群から始点n0を除いた
ノード数(NN=N−1)である。ただしここでは、N
Nが偶数であるとき面積分割の際に半端となるノードn
σ+1に対しては始点ノードn0からファイルを配信す
るという規則を適用している。
【0059】図14に仮想水平平均分布ノード準位の例
を示す。図14(a)はN=6(NN=5)の場合であ
る。2<log2 6<3、NNが奇数なので、ノードn
0 からのファイル配信先ノード数は2であり、ノードn
0 についての仮想水平平均分布ノード準位は(n0 ,n
1 ,n2 )となる。図14(b)はN=7(NN=6)
の場合である。2<log2 7<3、NNが偶数なの
で、ノードn0 からのファイル配信先ノード数は3であ
り、ノードn 0 についての仮想水平平均分布ノード準位
は(n0 ,n1 ,n2 ,n6 )となる。これは上記規則
に従った場合だが、半端になったノードn6 に対してノ
ードn 3 からファイル配信を行ってもよい。その場合、
ノードn0 についての仮想水平平均分布ノード準位は
(n0 ,n1 ,n2 )となる。図14(c)はN=8
(NN=7)の場合である。log2 8=3なので、ノ
ードn0 からのファイル配信先ノード数は3であり、ノ
ードn0 についての仮想水平平均分布ノード準位は(n
0 ,n1 ,n2 ,n4 )となる。
【0060】5.ファイルローダは、データファイル1
0に記録された仮想水平平均分布ノード準位に基づき、
ファイル配信が最も早く完了するように各ノードによる
ファイル配信の実施スケジュールを決定する。この方法
について以下に説明する。
【0061】以上の処理手順で決定した最も効率的なフ
ァイル配信経路に沿って、最も早くファイル配信を完了
するには、高い位数のノードから低い位数のノードへ順
次に、かつ、同じ位数のすべてのノードに並列的に(同
時に)ファイル配信を実施するようスケジューリングす
ればよい。例えば、図15のツリー図に示すようなファ
イル配信経路が決定している場合、ファイル配信操作時
点t0 でファイルサーバが位数0の起点ノードn0 にフ
ァイルを転送し、ファイル配信操作時点t1 でノードn
0 が位数1のノードn1 にファイルを配信し、ファイル
配信操作時点t 2 でノードn0 、n1 がそれぞれ位数2
のノードn2 、n3 にファイルを並列的に配信し、ファ
イル配信操作時点t3 でノードn0 、n2 、n1 、n3
がそれぞれ位数3のノードn4 、n5 、n6 、n7 にフ
ァイルを並列的に配信する。
【0062】ファイルローダは、ファイル配信をこのよ
うにスケジューリングするために、ファイル配信操作毎
の時系列分布ノード配列単位を作成する。時系列分布ノ
ード配列単位とは、そのファイル配信操作時点で並列的
に実施される各ファイル配信の親サーバとクライアント
の組合せを記録した配列データである。図15の例では
次のような時系列分布ノード配列単位が得られる。 ファイル配信操作時点t0 : {(n0 )} ファイル配信操作時点t1 : {(n0 ,n1 )} ファイル配信操作時点t2 : {(n0 ,n2 ),(n1 ,n3 )} ファイル配信操作時点t3 : {(n0 ,n4 ),(n2 ,n5 ),(n1 ,n6 ),(n3 ,n7 )} ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ファイル配信操作時点t0 の{(n0 )}はファイルロ
ーダから起点ノードn0へのファイル配信を意味する
が、このファイル配信は手続きAですでに終了してい
る。
【0063】ファイルローダは、まず全分布ノード数N
から最終配信回数kを算出し、データファイル10に記
録されている仮想水平平均分布ノード準位110に基づ
いてファイル配信経路をたどり、ファイル配信の親サー
バとクライアントの組合せを特定し、その組合せをノー
ドデータの項番の組合せとして記録しながら、ファイル
配信操作時点t1 〜tk についての時系列分布ノード配
列単位(1)〜(k)を作成する。作成された時系列分
布ノード配列単位は、図16に示すファイル配信操作時
系列分布ノード配列単位一覧20に記録される。
【0064】D.ダウンロードファイル配信の実施 ファイルローダは、ファイル配信操作時点t1 からtk
まで順次に、対応する時系列分布ノード配列単位の内容
に従って、各ノード間のファイル配信操作を実施させ
る。
【0065】まず、ファイル配信の実施過程を図15の
例で具体的に説明する。ファイル配信操作時点t1 の時
系列分布ノード配列単位(1)={(n0 ,n 1 )}
は、ノードn0 が親サーバ、ノードn1 がそのクライア
ントとなるように設定されている。ファイルローダはク
ライアントであるノードn1 に向けてTL1電文“CP
Y−FILE”を発行し、それによりノードn1 はノー
ドn0 から所要ファイルを取り込む。
【0066】ファイル配信操作時点t2 の時系列分布ノ
ード配列単位(2)={(n0 ,n 2 ),(n1
3 )}は、ノードn0 が親サーバ、ノードn2 がその
クライアントとなり、ノードn1 が(2世代目の)親サ
ーバ、ノードn3 がそのクライアントとなるように設定
されている。ファイルローダは、クライアントであるノ
ードn2 とノードn3 に向けて“CPY−FILE”を
発行し、それによりノードn2 はノードn0 から、ノー
ドn3 はノードn1 からそれぞれ所要ファイルを取り込
む。
【0067】ファイル配信操作時点t3 の時系列分布ノ
ード配列単位(3)={(n0 ,n 4 ),(n2
5 ),(n1 ,n6 ),(n3 ,n7 )}は、ノード
0 が親サーバ、ノードn4 がそのクライアントとな
り、ノードn2 が(3世代目の)親サーバ、ノードn5
がそのクライアントとなり、ノードn1 が親サーバ、ノ
ードn6 がそのクライアントとなり、ノードn3 が(3
世代目の)親サーバ、ノードn7 がそのクライアントと
なるように設定されている。ファイルローダは、クライ
アントであるノードn4 、n5 、n6 、n7 に向けて
“CPY−FILE”を発行し、それによりノードn4
はノードn0 から、ノードn5 はノードn2 から、ノー
ドn6 はノードn1 、ノードn7 はノードn3 からそれ
ぞれ所要ファイルを取り込む。
【0068】以降のファイル配信操作時点でも同様に、
対応する時系列分布ノード配列単位に設定されている
(親サーバ、クライアント)のすべての組についてファ
イル転送が完了するまで連続して“CPY−FILE”
を発行していく。ファイル配信操作時点t1 〜tk 間で
の“CPY−FILE”の全発行回数は、全分布ノード
数をNとすると、N−1が奇数ならば2k-1 回、N−1
が偶数ならば2k 回となる。
【0069】次に、ファイル配信を実施するためにファ
イルローダが行う制御手順について説明する。 1.ファイルローダは、各ファイル配信操作時点毎に、
対応する時系列分布ノード配列単位に設定されているノ
ードデータの項番の組を読み出し、それらの項番の組に
対応するノードの運用認識名(TID)の組をデータフ
ァイル10から検索する。そして、そのノードの組のう
ちクライアント側となるノードに向けて、そのノード間
でのファイル配信を実施させるTL1電文“CPY−F
ILE”を発行する。“CPY−FILE”電文中には
サーバ側ノードのTIDが指定されている。それによ
り、ノード装置が備えるFTAM転送を利用したRAM
ディスク間ファイル転送機能が実行され、親サーバのR
AMディスクからクライアントのRAMディスクにファ
イルが転送される。
【0070】2.ファイルローダは、現ファイル配信操
作時点の時系列分布ノード配列単位内に設定されている
(親サーバ、クライアント)の各組についてファイル転
送の完了を監視する。この監視はクライアントから自律
完了報告を受けて、ファイル配信操作時系列分布ノード
配列単位一覧20に配列内現完了組数201を記録する
ことにより行う。クライアントからの自律完了報告が途
絶えた場合(ファイル転送が未完了の場合)あるいはク
ライアントが“CPY−FILE”を受領しなかった場
合、所定の待機時間および再転送起動依頼回数に従って
再転送を実施させる。この処理は既存のサービス放棄と
回復に関する一般的技術を用いて実現可能なので、待機
や再転送の条件についてはここでは言及しない。
【0071】3.ファイルローダは、現ファイル配信操
作時点の全ファイル転送の完了を確認したら、ファイル
配信操作時系列分布ノード配列単位一覧20内の対応す
る配列内全完了フラグ202をセットする。これをもっ
てファイルローダは次のファイル配信操作時点に移行す
る。
【0072】4.ファイルローダは、最終のファイル配
信操作時点tk の全ファイル転送の完了を確認したら
“CPY−FILE”を発行する操作を終了し、最終転
送完了の確認のためにファイル配信操作時系列分布ノー
ド配列単位一覧20の全配列完了フラグ203をセット
する。
【0073】以上に説明したA〜Dの手続きの結果、ソ
フトウェア更新の対象となる全ノードへのファイル配信
が完了したので、ファイルローダはソフトウェア更新作
業を完結させるために以下の処理を順次に行う。 ファイルを配信した全ノードに対してTL1電文
“CPY−MEM”を発行することにより、各ノードの
RAMディスクに格納されているファイルを実行可能バ
イナリの形にして、対応する各CPUの予備運用面に転
送する。 ファイルを配信した全ノードに対してTL1電文
“INIT−SYS”を発行することにより、各ノード
の各CPUの現用運用面にある旧版の実行可能バイナリ
を予備運用面にある新版の実行可能バイナリに切り替え
る。 ファイルを配信した全ノードに対してTL1電文
“RTRV−VERSION”を発行することにより切
替の成否を確認する。全ノードでの正常な切替が確認さ
れた場合は全ノードに対してTL1電文“CANC−V
ALTM”を発行する。切替が正常でないノードが一つ
でもある場合はどのノードにも“CANC−VALT
M”を発行しない。そして、評価時間タイマ停止操作が
行われずに所定の評価時間(VALTM)が経過した
ら、全ノードは自律的に旧版の実行可能バイナリへの切
り戻しを行う。
【0074】本実施例により達成されるファイル配信の
効率性は次にように評価できる。ソフトウェア更新対象
の全ノード数をNとしたときの最大ファイル配信回数は
N=2k となる最小の整数値kとなるので、ネットワー
ク内で並列的なファイル配信がk回行われる。このとき
のファイル配信の並列実施率は次のようにして求められ
る。k=log2 Nとして、 N−1が奇数の場合の並列実施率=(N−k)/N N−1が偶数の場合の並列実施率=(N−k−1)/N したがって、 平均並列実施率=((N−k)/N+(N−k−1)/N)/2 =1−(k−0.5)/N また、全ノードに逐次にファイル配信したときの所要時
間を1としたとき、ファイル配信の並列化による所要時
間の平均短縮指数は次のように求められる。 平均時間短縮指数=((k/N)+((k−1)/N))/2 =(k−0.5)/N
【0075】上記の式を用いて実際に平均並列実施率と
平均時間短縮指数を計算すると、例えば、 N=30の場合 平均並列実施率≒82% 平均時間短縮指数≒0.15倍 N=60の場合 平均並列実施率≒89% 平均時間短縮指数≒0.09倍 という評価値が得られる。実際の運用においてもほぼ同
じ値となることが確認された。
【0076】なお、上述の実施例では、ネットワーク内
の各ノード装置の種類の違いについて特に言及しなかっ
たが、ネットワーク内に複数の種類のノード装置が存在
するる場合、ソフトウェア更新用のファイルの内容は各
ノード毎に異なる。この場合のファイル配信は、次の二
つのやり方が可能である。 ファイルローダは、ファイル配信先のノード装置の
種類に関係なく、ネットワークにある全種類のノード装
置の更新用ファイルをまとめて各ノードに配信する。各
ノードにどの種類のファイルを予備運用面に取り込ませ
るかはTL1電文“CPY−MEM”で指示する。 ファイルローダは各ノードにその種類に対応する更
新用ファイルだけを配信する。このやり方では、ネット
ワークをノード装置種類毎の複数のサブネットワークに
分け、上述の実施例の手続きを各サブネットワークに対
して独立に実施することになる。この場合、最初にファ
イルローダから各サブネットワークの起点ノードに順次
にファイルが配信され、次に各サブネットワーク内での
ファイル配信が実施される。当然、最多ノードを持つサ
ブネットワークでのファイル配信の所要時間が最も大き
いので、ネットワーク全体のファイル配信の所要時間
は、各サブネットワークの起点ノードへのファイル配信
の所要時間と、最多ノードを持つサブネットワークでの
ファイル配信の所要時間の加算値である。また、ネット
ワーク全体のファイル配信回数も、各サブネットワーク
の起点ノードへのファイル配信回数(=サブネットワー
ク数)k0 と、最多ノードを持つサブネットワークでの
ファイル配信回数kとの加算値と考えることができる。
ネットワークの全ノード数をNとすると、この関係は次
のように表せる。 k0 +k≦N k0 =Nの場合(つまりネットワーク内のすべてのノー
ド装置の種類が異なる場合)にk=0となり、ファイル
配信は全く並列化されない。ファイル配信の並列化効率
が最大となるのはk0 =kの場合である。
【0077】また上述の実施例では、ネットワークに接
続された外部のワークステーションが実装するファイル
ローダからソフトウェア更新作業を制御したが、ネット
ワーク内のノードにファイルローダの機能を持たせ、そ
のノードにソフトウェア更新作業を制御させることも可
能である。ただし実際的には、統計的手法やそのアルゴ
リズムを実行していく上での複雑さがあるため、デバイ
スの能力に優れたワークステーション等をプラットフォ
ームとしたファイルローダの方が効率的である。このワ
ークステーションは、汎用ワークステーションのハード
ウェア構成の範囲(本体+ハードディスク)を超えた実
装デバイスを備える必要はない。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ネットワークにおいて中点配信法によるファイル配
信を行う場合、ネットワークの構成が未知であっても、
ファイル配信の中点群を選定する作業を自動化すること
ができる。したがって、運用者は、複雑にリンクされた
ネットワーク構成図から配信の中点群を選び出す煩雑な
作業、あるいは、配信中点群の選定を自動計算する装置
にリンク情報を入力するための多大な時間を伴う作業か
ら解放されるので、労力削減に大きな効果がある。ま
た、作業を自動化することで、作業の人為ミスに起因し
てネットワーク障害が発生するという問題を解消するこ
とができる。
【0079】また本発明によれば、すべてが自動化され
た中点群選定過程の中で、配信の重複を回避し、かつ配
信の並列化率が最大となるファイル配信が計画され、そ
の計画に従ってファイル配信が自動的に実施されるの
で、ネットワーク内のノード装置のソフトウェア更新サ
ービスを最小のソフトウェア交換時間でユーザに提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原理説明図である。
【図2】実施例におけるファイルローダとネットワーク
間の接続例を示す図である。
【図3】実施例のネットワークで使用されるノード装置
のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】実施例のノード装置のOSIサポート用プロセ
ッサ周辺のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】実施例のノード装置の装置プロセッサ部のハー
ドウェア構成例を示す図である。
【図6】ファイルローダ・起点ノード間のFTAMによ
るファイル転送の手順を示す図である。
【図7】ファイルローダ・起点ノード間のファイル転送
シーケンスの例を示す図である。
【図8】データファイルにおける各ノードデータの形式
を示す図である。
【図9】データファイル上に作成された分布ノードヒス
トグラムの例を示す図である。
【図10】分布ノードヒストグラムの面積分割の概念図
である。
【図11】分布ノードヒストグラムの1回目の面積分割
を説明するための図である。
【図12】仮想水平平均分布点の決定方法を説明するた
めの図である。
【図13】仮想水平平均分布点群の相互関係を表すツリ
ー図である。
【図14】仮想水平平均分布点準位の例を示す図であ
る。
【図15】仮想水平平均分布点準位に基づくファイル配
信のスケジュールの例である。
【図16】ファイル配信操作時系列分布ノード配列単位
一覧の形式を示す図である。
【図17】ネットワークにおけるファイル配信に適用さ
れる中点配信法の概念図である。
【図18】ファイル配信の重複について説明するための
図である。
【図19】ネットワークにおける隣接ノード間でのラウ
ンドトリップ時間の相違の例を示す図である。
【符号の説明】
1〜3 OSIサポート用プロセッサ 4〜6 装置プロセッサ部 7 RAMディスク 8 ファイルローダを実装するワークステーション 10 データファイル 20 ファイル配信操作時系列分布ノード配列単位一覧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の他ノードとの間の距離を測定する機
    能を各ノードが備えたネットワークにおけるファイル配
    信を制御するファイル配信装置であって、 ファイル配信の全対象ノードから任意に選択した起点ノ
    ードにその他の各対象ノードとの間の距離を測定させ、
    該距離測定情報を該起点ノードから回収する距離測定手
    段と、 該距離測定手段で得た該距離測定情報に基づき該起点ノ
    ードからの距離順に全対象ノードを一列に並べた最上位
    レベルのノード列を想定した上で、上位レベルのノード
    列の中点に相当するノードを特定し、該中点ノードを境
    界点として該ノード列を下位レベルのノード列に分割す
    るという操作を、これ以上分割できない最下位レベルま
    で繰り返すことにより、最上位レベルから最下位レベル
    までの各レベル毎の中点ノード群を特定する中点特定手
    段と、 該中点特定手段で特定した中点ノード群に基づき、該起
    点ノードをファイル配信の起点として、最上位レベルか
    ら最下位レベルまで順次に、同一レベルの中点ノード群
    に対してファイルが並列的に転送されるように各ノード
    のファイル配信を制御する並列配信手段とを備えたファ
    イル配信装置。
  2. 【請求項2】任意の他ノードとの間の距離を測定する機
    能を各ノードが備えたネットワークにおけるファイル配
    信を制御するファイル配信装置であって、 ファイル配信の全対象ノードから任意に選択した起点ノ
    ードにその他の各対象ノードとの間の距離を測定させ、
    該距離測定情報を該起点ノードから回収する距離測定手
    段と、 該距離測定手段で得た該距離測定情報に基づき該起点ノ
    ードからの距離順に全対象ノードを一列に並べた全ノー
    ド列を想定し、該起点ノードをレベル0の中点ノード、
    該全ノード列から該起点ノードを除いたノード列をレベ
    ル1のノード列と定めた上で、レベルi(iは1以上の
    整数)のノード列の中点に相当する中点ノードを特定
    し、該中点ノードを境界点として該レベルiのノード列
    をレベルi+1のノード列に分割するという操作を、単
    一ノードからなるレベルk(k>i)のノード列に分割
    されるまで繰り返すことにより、1〜kの各レベル毎の
    ノード列およびその中点ノードを特定する中点特定手段
    と、 該中点特定手段で特定した各レベル毎のノード列および
    その中点ノードに基づき、i回目(1≦i≦k)のファ
    イル配信で、レベル0〜i−1のノード列の中点ノード
    からレベルiのすべてのノード列の中点ノードにファイ
    ルが並列的に配信されるように各ノードを制御しなが
    ら、1回目からk回目までのファイル配信を実施させる
    並列配信手段とを備えたファイル配信装置。
  3. 【請求項3】該並列配信手段は、i回目のファイル配信
    時に、レベル0〜i−1の各ノード列の中点ノードが、
    該全ノード列上で自分の遠端側に隣接するレベルiのノ
    ード列の中点ノードにそれぞれファイルを配信するよう
    に制御する請求項2記載のファイル配信装置。
  4. 【請求項4】該距離測定手段は、該起点ノードから各測
    定対象ノードまでの配信データ到達所要時間で換算した
    距離を測定距離情報として得るようにした請求項1また
    は2に記載のファイル配信装置。
  5. 【請求項5】ネットワークの各ノードへのファイル配信
    を中点配信法を用いて行うファイル配信システムの配信
    中点決定方法であって、 配信の起点ノードから配信先ノードまでの配信データ到
    達所要時間で換算した距離を該ネットワークの配信先の
    各ノードについて得て、 該起点ノードからの距離を複数区間に分割し、該各距離
    区間内に分布するノード数を表すヒストグラムを想定
    し、 該ヒストグラムの面積を二分する点を求め、該二分され
    た面積をさらに二分する点を求めることを逐次に繰り返
    してそれらの二分点を中点配信法の各配信中点とするよ
    うにした配信中点決定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009512311A (ja) * 2005-10-14 2009-03-19 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 改善された近接検出方法
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