JPH09214236A - 干渉波抑圧装置 - Google Patents

干渉波抑圧装置

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JPH09214236A
JPH09214236A JP8019943A JP1994396A JPH09214236A JP H09214236 A JPH09214236 A JP H09214236A JP 8019943 A JP8019943 A JP 8019943A JP 1994396 A JP1994396 A JP 1994396A JP H09214236 A JPH09214236 A JP H09214236A
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JP
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load
signal
interference wave
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discrete fourier
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Application number
JP8019943A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Harasawa
康弘 原沢
Seiji Mano
清司 真野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アンテナサイドローブから入射する干渉波を
自動的に抑圧する干渉波抑圧装置において、適応アルゴ
リズムの演算負荷が増大し、収束速度及び収束精度の劣
化が生じて干渉波抑圧性能が劣化する。 【解決手段】 干渉波抑圧装置は、複数のアンテナ素子
1と、上記複数のアンテナ素子の受信信号の一部もしく
は全部を入力し、所定の方向にビームを形成するビーム
形成手段5と、干渉波到来方向に補助ビームを形成する
離散フーリエ変換器11と、離散フーリエ変換器の出力
信号を入力する適応フィルタ16aと、予め得られる電
波環境情報を収集する既知情報収集手段10と、既知情
報収集手段の出力情報と、離散フーリエ変換器の出力信
号と、ビーム形成手段の出力信号と適応フィルタの出力
信号の誤差信号とに基づいて上記適応フィルタの荷重を
調整する荷重調整手段9と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアンテナのサイド
ローブから入射する複数の干渉波を抑圧する干渉波抑圧
装置に関し、特に予め得られる干渉波に関する情報に基
づき、適応アルゴリズムを用いて調整すべき適応フィル
タ荷重数を低減することによる、適応アルゴリズムの演
算負荷の軽減に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、例えばS.H.Chang a
nd C.J.Huang:“Adaptive be
am−forming based on paral
lelspatial processing”,IN
T.J.ELECTRONICS,vol.76,N
o.6,(1994)に開示されたサイドローブから入
射する干渉波を自動的に抑圧する干渉波抑圧装置である
アダプティブアンテナの構成図である。
【0003】図4において、1はアンテナ素子、2は受
信機,3はA/D変換器、4は荷重計算手段、5は主ビ
ームフォーマ、6は複素乗算器、7は複素加算器、8は
複素減算器、16は適応フィルタである。以下参照する
図において、Sは所望波、J1 ,J2 はそれぞれ干渉波
を示し、d(k)は所望波方向に指向した主ビームの受
信信号、x1 (k),…,xL (k)はそれぞれアンテ
ナ素子番号1〜Lで受信された受信信号、y(k)は適
応フィルタの出力信号、e(k)は上記主ビームフォー
マの出力信号と上記適応フィルタとの誤差信号、w
1 (k),…,wL (k)はそれぞれ複素乗算器6で印
加する荷重を示している。以下の記述では、式の表記を
簡単にするため、信号は全て複素信号で表すことにす
る。各受信機は、それぞれ内部で各アンテナ素子が受信
したRF帯の受信信号を増幅し、位相検波して複素ビデ
オ信号を生成している。このアナログビデオ信号は各受
信機が備えたA/D変換器において、一定の標本化周期
Tで標本化されディジタル信号に変換される。この場
合、標本化周期Tsは各受信機の帯域をBとすると、T
s <(1/B)となるように選ばれる。また、これらの
信号の表記式においては、標本化周期Ts を省略し、整
数kが時間を表す因子とする。
【0004】次に、図4に示すアダプティブアンテナが
所望波Sと2つの干渉波J1 ,J2を受信した場合を例
にして動作を説明する。各アンテナ素子が無指向性であ
るとすると、各受信機に接続されたA/D変換器の出力
信号xi (k),(i=1,2,…,L)は次式で表せ
る。
【0005】
【数1】
【0006】但し、ωs は所望波の角周波数、ω1 は干
渉波J1 の角周波数、ω2 は干渉波J2 の角周波数を表
し、λs は所望波の波長、λ1 は干渉波J1 の波長、λ
2 は干渉波J2 の波長を表し、θs は所望波の入射角、
θ1 は干渉波J1 の入射角、θ2 は干渉波J2 の入射角
を表し、As は所望波の振幅、A1 は干渉波J1 の振
幅、A2 は干渉波J2 の振幅を表し、ni (k)は、受
信機雑音、dは各アンテナ素子の間隔、Lはアンテナ素
子数、iはアンテナ素子番号を表す。主ビームフォーマ
5では、次式に示す積分演算により指向性合成を行い、
所望波Sの入射方向に受信ビームを形成する。
【0007】
【数2】
【0008】ここで、θはビームを形成する方向を制御
するパラメータであり、通常は受信ビームを所望波方向
に向けるためθ=θs である。Nは積分数を示し、Nは
アンテナ素子数L以下に設定しなければならない。N=
Lの場合は受信信号の全てを使用してビームを形成する
ことになり、N<Lのときは受信信号の一部を使用して
ビームを形成することになる。一般にNを大きくするほ
ど半値幅の狭いビームを形成することができる。式
(2)に式(1)を代入すると主ビームフォーマの出力
d(k)は次式で表せる。
【0009】
【数3】
【0010】ここで、以下の式(4),(5),
(6),(7)を用いれば式(8)が得られる。
【0011】
【数4】
【0012】一方、受信信号xi (k),(i=1,
…,L)は分配されて複素乗算器6で荷重wi (k),
(i=1,…,L)と掛け合わされた後、複素加算器7
に転送され、次式に示す信号y(k)が生成される。
【0013】
【数5】
【0014】信号y(k)は複素減算器8に転送され、
次式より主ビームフォーマ5の出力信号d(k)との差
信号e(k)が生成される。 e(k)=d(k)−y(k) (10) 一般に、干渉波は所望波に比較して非常に大きな電力で
受信されるものと考えられ、As <<A1 ,A2 と仮定
できることから、信号e(k)は式(1),式(8),
式(9)を式(10)に代入することにより、次式で表
すことができる。
【0015】
【数6】
【0016】式(11)から判るように、信号y(k)
が信号d(k)に含まれる干渉波成分にできるだけ近い
値をとるように荷重wi (k)を調整すれば、信号e
(k)が所望の信号成分と近い値をとることは明らかで
ある。更にいうと荷重wi (k)が式(12),式(1
3)を満たすように調整できれば、信号e(k)中に含
まれる干渉波成分を完全に抑圧することができる。
【0017】
【数7】
【0018】しかしながら、式(12),式(13)を
満足するためには、干渉波の入射方向と電波波長を知っ
ておく必要がある。通常、このようなパラメータは未知
数であるので、実際には式(12),式(13)を解い
て荷重wi (k)を決定することはできない。そこで、
以下に説明する方法で荷重wi (k)を決定する。所望
波Sの角周波数ωs と干渉波J1 ,J2 の角周波数
ω1 ,ω2 が互いに異なるものとすれば、信号e(k)
の2乗平均値は次式で表される。
【0019】
【数8】
【0020】但し、E[ ]は時間平均を表し、式(1
4)の導出には式(15)〜式(18)に示す関係を用
いた。
【0021】
【数9】
【0022】式(14)から明らかなように、式(1
4)の右辺第2、第3項を最小にするように荷重w
i (k)を調整するということは、e(k)の2乗平均
値を最小にすることと等価であるので、E[|e(k)
2 ]を最小にするように荷重を調整することによって
干渉波成分を抑圧することができる。このようにアダプ
ティブアンテナでは、e(k)の2乗平均値を最小にす
るように荷重wi (k)を調整して干渉波を抑圧する。
E[|e(k)|2 ]を最小化するような荷重は最適荷
重と呼ばれ、Wiener−Hopfの方程式の解より
得ることができる。最適荷重ベクトルをWopt 、共分散
行列をR、相互相関ベクトルをPとするとWopt は次式
により得られる。
【0023】
【数10】
【0024】ここで、最適荷重ベクトルWopt 、共分散
行列R、相互相関ベクトルPは、それぞれ次式で表され
る。
【0025】
【数11】
【0026】ここで、Tは転置を表し、*は複素共役を
表す。このように、アダプティブアンテナの最適荷重
は、各アンテナ素子の受信信号の共分散行列と主ビーム
フォーマの出力信号と各アンテナ素子の受信信号との相
互相関ベクトルが既知であれば式(19)より求めるこ
とができる。しかし、実際には共分散行列、相互相関ベ
クトルともに既知ではないので、通常は信号x
i (k),d(k)を用いて適応アルゴリズムにより逐
次的に最適な荷重を推定していく。よく知られた適応ア
ルゴリズムとしてLMS(Least Mean Sq
uares)アルゴリズムがある。このアルゴリズムは
式(23)に示すように非常にシンプルで演算量も少な
いため、しばしば用いられる。
【0027】
【数12】
【0028】ここで、μはステップサイズパラメータと
呼ばれる定数であり、荷重更新時の補正量の大きさを決
めるもので、荷重の収束速度と安定性を制御するパラメ
ータである。このとき、ステップサイズパラメータμは
0<μ<1を満たすように定めなければならず、μを小
さく設定すると収束速度が遅くなるが、収束後の最適値
との誤差は小さくなる。逆にμを大きく設定すると収束
速度は速くなるが、収束後の最適値との誤差は大きくな
るという特徴がある。従って、LMSタイプのアルゴリ
ズムではステップサイズパラメータμの決め方が重要な
ファクターとなる。
【0029】これに対し、逐次的に共分散行列Rの逆行
列を推定するアルゴリズムとして、RLS(Recur
sive Least Squares)アルゴリズム
がある。このアルゴリズムは、直接共分散行列Rの逆行
列を推定するため、LMSアルゴリズムに比べて速い収
束速度を有する。入力信号ベクトルX(k)を式(2
4)で定義すると、RLSアルゴリズムの荷重ベクトル
更新式は式(25)で表される。
【0030】
【数13】
【0031】式(25)において、P(k)は入力信号
の共分散行列の逆行列に相当し、本来式(25)の荷重
ベクトルの更新では逆行列の演算が必要であるが、RL
Sアルゴリズムでは直接逆行列を計算するのではなく、
公知の逆行列の補助定理を利用して式(26)を初期値
とし、式(27)に示すように漸化的に求めている。
【0032】
【数14】
【0033】RLSアルゴリズムは、式(25)からわ
かるように、LMSアルゴリズムのように予め調整すべ
きパラメータがなく常に高速な収束特性を示す。しかし
ながら、式(27)のような複雑な漸化式を1サンプル
毎に計算しなければならないことから、演算負荷が膨大
になるという問題点がある。以上のようなアダプティブ
アンテナにおいて、受信ビーム幅を狭くするためにはア
ンテナ素子数Lを大きくする必要がある。Lが大きくな
ると、LMSアルゴリズムではLのオーダで、RLSア
ルゴリズムではL2 のオーダで演算量が増加することに
なる。また、このような適応フィルタを用いた干渉波抑
圧装置では、入射する干渉波数に対して過剰な荷重数を
設定することは荷重の収束速度の劣化と最適解への収束
精度の低下を招くことが知られており、干渉波抑圧性能
が劣化するという問題点がある。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】従来の複数の干渉波を
抑圧する干渉波抑圧装置では、受信する干渉波数に比較
して非常に多くのアンテナ素子数を備えているので、調
整すべき適応フィルタ荷重数の増大に伴い、適応アルゴ
リズムの演算負荷が増大し、収束速度及び収束精度の劣
化も生じて干渉波抑圧性能が劣化するという課題があっ
た。
【0035】この発明は上記の課題を解消するためにな
されたもので、予め得られる干渉波に関する情報に基づ
き、適応アルゴリズムを用いて調整すべき適応フィルタ
荷重数を低減することにより、適応アルゴリズムの演算
負荷を軽減し、収束速度及び収束精度を改善する干渉波
抑圧装置を得ることを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係わる発明の干渉波抑圧装置は、信号
をそれぞれ受信する所定の距離間隔をおいて配列された
複数のアンテナ素子と、上記複数のアンテナ素子の受信
信号の一部もしくは全部を入力し、所定の方向にビーム
を形成するビーム形成手段と、干渉波到来方向に補助ビ
ームを形成する離散フーリエ変換器と、上記離散フーリ
エ変換器の出力信号を入力する適応フィルタと、予め得
られる電波環境情報を収集する既知情報収集手段と、上
記既知情報収集手段の出力情報と、上記離散フーリエ変
換器の出力信号と、上記ビーム形成手段の出力信号と上
記適応フィルタの出力信号の誤差信号とに基づいて上記
適応フィルタの荷重を調整する荷重調整手段と、を備え
たことを特徴とする。
【0037】また、請求項2に係わる発明は、請求項1
記載の干渉波抑圧装置の荷重調整手段が、既知情報収集
手段の出力情報に基づいて上記離散フーリエ変換器の出
力チャンネルを分類するチャンネル分類手段と、上記チ
ャンネル分類手段の出力信号のうち未知の信号を入力し
て荷重の更新を行う荷重更新手段と、上記チャンネル分
類手段出力信号のうち既知情報が得られいている信号を
入力して荷重を固定する固定荷重設定手段と、上記荷重
更新手段と上記固定荷重設定手段の出力とを上記チャン
ネル分類手段の入力信号に対応するように、荷重の並べ
替えを行う荷重ソート手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0038】また、請求項3に係わる発明の干渉波抑圧
装置は、主アンテナと、複数の補助アンテナと、上記複
数の補助アンテナの受信信号の一部もしくは全部を入力
して所定の方向にビームを形成する離散フーリエ変換器
と、上記離散フーリエ変換器の出力信号を入力する適応
フィルタと、予め得られる電波環境情報を収集する既知
情報収集手段と、上記既知情報収集手段の出力情報と、
上記離散フーリエ変換器の出力信号と、上記主アンテナ
の受信信号と上記適応フィルタの出力信号の誤差信号と
に基づいて上記適応フィルタの荷重を調整する荷重調整
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0039】また、請求項4に係わる発明は、請求項3
の干渉波抑圧装置の荷重調整手段が、既知情報収集手段
の出力情報に基づいて上記離散フーリエ変換器の出力チ
ャンネルを分類するチャンネル分類手段と、上記チャン
ネル分類手段の出力信号のうち未知の信号を入力して荷
重の更新を行う荷重更新手段と、上記チャンネル分類手
段出力信号のうち既知情報が得られいている信号を入力
して荷重を固定する固定荷重設定手段と、上記荷重更新
手段と上記固定荷重設定手段の出力とを上記チャンネル
分類手段の入力信号に対応するように、荷重の並べ替え
を行う荷重ソート手段と、を備えたことを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の干渉波抑圧装置の実施
の形態1を示す構成図である。図において、1はアンテ
ナ素子、2は受信機、3はA/D変換器、5は所定の方
向にビームを形成する主ビームフォーマ、6は複素乗算
器、7は複素加算器、8は複素減算器、9は複素乗算器
6に印加する複素荷重を転送する荷重調整手段、10は
干渉波に関する情報を荷重調整手段に転送する既知情報
収集手段、11はA/D変換器3の出力信号を入力する
離散フーリエ変換器、16aは適応フィルタである。以
下、図1を参照して本発明の実施の形態1について説明
する。実施の形態1の特徴は、既知情報収集手段10の
情報に基づき、荷重調整手段9で適応アルゴリズムを用
いて調整すべき荷重と、固定できる荷重とに分別して処
理を行う点にある。
【0041】離散フーリエ変換器11では、A/D変換
器3の出力信号を入力した後、その内部で次式に示すフ
ーリエ変換演算を行ってum (k)を生成し、複素乗算
器6に転送する。
【0042】
【数15】
【0043】ここで、θm は予め決められた定数であ
り、干渉波が入射する範囲内で適当に決定される。特
に、M=Lとして、式(29)が成り立つようにθm
選ぶと、式(28)は式(30)に示す離散フーリエ変
換と等価になる。
【0044】
【数16】
【0045】式(30)に示す演算は、高速フーリエ変
換アルゴリズムにより高速に実行することができる。式
(30)により生成されたum (k)は、複素乗算器6
に転送され、荷重調整手段9で決定される複素荷重wi
(k),(i=1,…,M)と乗算される。式(30)
の演算は、mとLで決まる方向に受信補助ビームを形成
することと等価であり、離散フーリエ変換器11の各出
力チャンネル信号が各方向に形成された補助ビームでの
受信信号にそれぞれ対応する。
【0046】既知情報収集手段10は、例えばレーダ設
置場所近辺の地形等から干渉波が到来する可能性の高い
方向の範囲を推定し、その情報を荷重調整手段9に転送
するものである。また、通信機能を備えて情報を逐次更
新し、干渉波到来方向の範囲の変化にも対応することが
できる。
【0047】図2は図1の荷重調整手段9の内部構成を
示すブロック図である。例えば、既知情報収集手段10
より干渉波が到来する可能性がある角度範囲がα〜β
[rad]である情報が転送されたとすると、チャンネ
ル分類手段12では、式(31)を満たす最大の正数m
1、式(32)を満たす最小の正数m2を検索する。 (m1−1)/L<α (31) (m2−1)/L>β (32) m1、m2が求まったら、チャンネル分類手段12に入
力されるu1 (k),…,uL (k)のうち、u
m1(k),…,um2(k)を荷重更新手段14に転送し
て、残りの入力信号を固定荷重設定手段13に転送す
る。荷重更新手段14は、干渉波成分が含まれた信号が
転送されるので、これらの入力信号と複素減算器8の出
力信号と用いてLMSやRLS等の適応アルゴリズムに
従って逐次荷重を更新した後、荷重ソート手段15に荷
重を転送する。固定荷重設定手段13は、干渉波成分を
含まない信号が転送されるので、荷重値を強制的に0に
設定して荷重ソート手段15に荷重を転送する。荷重ソ
ート手段15は、それぞれ荷重更新手段14、固定荷重
設定手段13から転送された荷重を番号順に並べ替えた
後、複素乗算器6に転送する。以上の説明では、干渉波
の到来範囲が1ブロックの場合であったが、干渉波到来
範囲が複数のブロックに分割されていても、同様な処理
で対応することができる。
【0048】以上のように、本発明の実施の形態1で
は、予め得られる干渉波到来方向範囲の情報に基づき、
適応アルゴリズムを用いて調整すべき荷重と、固定でき
る荷重とに分別して処理することにより、適応アルゴリ
ズムで更新する荷重数が減少し、演算負荷を軽減するこ
とができる。また、適応フィルタにおいて更新する荷重
数を低減することは、荷重の収束速度、収束精度の改善
につながることが知られており、より高速・高精度な収
束特性を有する干渉波抑圧装置を得ることができる。
【0049】実施の形態2.図3はこの発明の干渉波抑
圧装置の実施の形態2を示す構成図である。図3はサイ
ドローブキャンセラと呼ばれるものであり、主アンテナ
のサイドローブから入射した干渉波の成分を抑圧するも
のである。図において、20は主アンテナ、21は補助
アンテナ、2は受信機、3はA/D変換器、6は複素乗
算器、7は複素加算器、8は複素減算器、9は複素乗算
器6に印加する複素荷重を転送する荷重調整手段、10
は干渉波に関する情報を荷重調整手段に転送する既知情
報収集手段、11は離散フーリエ変換器、16bは適応
フィルタである。
【0050】主アンテナ20は、所定の方向に指向性を
有するアンテナであり、補助アンテナ21は無指向性の
アンテナが一般に用いられる。本実施の形態2の動作
は、実施の形態1における主ビームフォーマ5の出力信
号d(k)を本実施の形態2の主アンテナの受信信号
に、実施の形態1における離散フーリエ変換器11に転
送されるアンテナ素子受信信号を、本実施の形態2の補
助アンテナ受信信号に置き換えたものと等価である。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係わる発明の
干渉波抑圧装置によれば、予め得られる干渉波に関する
情報に基づき、適応アルゴリズムを用いて逐次調整すべ
き荷重と、固定できる荷重とに分別して処理を行うこと
により、適応アルゴリズムの演算負荷を軽減し、より高
速・高精度な収束特性を有する干渉波抑圧装置を得るこ
とができる。
【0052】また、請求項2に係わる発明の干渉波抑圧
装置によれば、予め干渉波の到来方向の範囲が推定でき
る場合に、干渉波の到来方向の範囲に対応する補助ビー
ム受信信号に対してのみ適応アルゴリズムを用いた荷重
調整を行うので、適応アルゴリズムの演算負荷を軽減
し、より高速・高精度な収束特性を有する干渉波抑圧装
置を得ることができる。
【0053】また、請求項3に係わる発明の干渉波抑圧
装置によれば、予め得られる干渉波に関する情報に基づ
き、適応アルゴリズムを用いて逐次調整すべき荷重と、
固定できる荷重とに分別して処理を行うことにより、適
応アルゴリズムの演算負荷を軽減し、より高速・高精度
な収束特性を有する干渉波抑圧装置を得ることができ
る。
【0054】また、請求項4に係わる発明の干渉波抑圧
装置によれば、予め干渉波の到来方向の範囲が推定でき
る場合に、干渉波の到来方向の範囲に対応する補助ビー
ム受信信号に対してのみ適応アルゴリズムを用いた荷重
調整を行うので、適応アルゴリズムの演算負荷を軽減
し、より高速・高精度な収束特性を有する干渉波抑圧装
置を得ることができる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】図1の荷重調整手段9の内部構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示す構成図である。
【図4】従来の干渉波抑圧装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 アンテナ素子 2 受信機 3 A/D変換器 5 主ビームフォーマ 6 複素乗算器 7 複素加算器 8 複素減算器 9 荷重調整手段 10 既知情報収集手段 11 離散フーリエ変換器 12 チャンネル分類手段 13 固定荷重設定手段 14 荷重更新手段 15 荷重ソート手段 16a,16b 適応フィルタ 20 主アンテナ 21 補助アンテナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号をそれぞれ受信する所定の距離間隔
    をおいて配列された複数のアンテナ素子と、 上記複数のアンテナ素子の受信信号の一部もしくは全部
    を入力し、所定の方向にビームを形成するビーム形成手
    段と、干渉波到来方向に補助ビームを形成する離散フー
    リエ変換器と、 上記離散フーリエ変換器の出力信号を入力する適応フィ
    ルタと、 予め得られる電波環境情報を収集する既知情報収集手段
    と、 上記既知情報収集手段の出力情報と、上記離散フーリエ
    変換器の出力信号と、上記ビーム形成手段の出力信号と
    上記適応フィルタの出力信号の誤差信号とに基づいて上
    記適応フィルタの荷重を調整する荷重調整手段と、を備
    えたことを特徴とする干渉波抑圧装置。
  2. 【請求項2】 荷重調整手段が、 既知情報収集手段の出力情報に基づいて上記離散フーリ
    エ変換器の出力チャンネルを分類するチャンネル分類手
    段と、 上記チャンネル分類手段の出力信号のうち未知の信号を
    入力して荷重の更新を行う荷重更新手段と、 上記チャンネル分類手段出力信号のうち既知情報が得ら
    れいている信号を入力して荷重を固定する固定荷重設定
    手段と、 上記荷重更新手段と上記固定荷重設定手段の出力とを上
    記チャンネル分類手段の入力信号に対応するように、荷
    重の並べ替えを行う荷重ソート手段と、を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の干渉波抑圧装置。
  3. 【請求項3】 主アンテナと、複数の補助アンテナと、 上記複数の補助アンテナの受信信号の一部もしくは全部
    を入力して所定の方向にビームを形成する離散フーリエ
    変換器と、 上記離散フーリエ変換器の出力信号を入力する適応フィ
    ルタと、 予め得られる電波環境情報を収集する既知情報収集手段
    と、 上記既知情報収集手段の出力情報と、上記離散フーリエ
    変換器の出力信号と、上記主アンテナの受信信号と上記
    適応フィルタの出力信号の誤差信号とに基づいて上記適
    応フィルタの荷重を調整する荷重調整手段と、を備えた
    ことを特徴とする干渉波抑圧装置。
  4. 【請求項4】 荷重調整手段が、 既知情報収集手段の出力情報に基づいて上記離散フーリ
    エ変換器の出力チャンネルを分類するチャンネル分類手
    段と、 上記チャンネル分類手段の出力信号のうち未知の信号を
    入力して荷重の更新を行う荷重更新手段と、 上記チャンネル分類手段出力信号のうち既知情報が得ら
    れいている信号を入力して荷重を固定する固定荷重設定
    手段と、 上記荷重更新手段と上記固定荷重設定手段の出力とを上
    記チャンネル分類手段の入力信号に対応するように、荷
    重の並べ替えを行う荷重ソート手段と、を備えたことを
    特徴とする請求項3記載の干渉波抑圧装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011145221A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Toshiba Corp レーダ装置及びレーダ信号処理方法
JP4823469B2 (ja) * 2000-07-05 2011-11-24 キュービット・ディイー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 適応収束パラメータを用いたスマートアンテナ

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