JPH09213277A - 蛍光ランプ及びその製造方法 - Google Patents

蛍光ランプ及びその製造方法

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JPH09213277A
JPH09213277A JP1918696A JP1918696A JPH09213277A JP H09213277 A JPH09213277 A JP H09213277A JP 1918696 A JP1918696 A JP 1918696A JP 1918696 A JP1918696 A JP 1918696A JP H09213277 A JPH09213277 A JP H09213277A
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oxide
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phosphor layer
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和尋 松尾
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壽一 笹田
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスバルブ内に封入される水銀量を低減し
て、環境保護の点で問題のある水銀の使用量を少なく
し、安全性の高い蛍光ランプを得ること。 【解決手段】 ガラスバルブ2の内面に蛍光体と金属酸
化物、例えば酸化イットリウムの連結体6を有する混合
膜3が形成されており、この混合膜3の連結体6が蛍光
体粒子7間に配設され粒子間を強固に連結している。ガ
ラスバルブ2と混合膜3との間には金属酸化物からなる
第1の薄膜4が形成されており、さらに混合膜3の管中
心に近い面である内面には金属酸化物からなる第2の薄
膜5が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低圧水銀蒸気の放電
を用いるランプである蛍光ランプおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛍光ランプは、ガラスバルブ等
からなるランプ容器の内面に被着された蛍光体を発光さ
せるために、ランプ容器の中に水銀が封入されており、
水銀の励起波長254nmの光が用いられている。近
年、環境保護の観点から、蛍光ランプに使用されている
水銀量を削減する要求が高まっており、ランプ容器内の
水銀消費量を抑制する技術の開発が求められている。従
来の蛍光ランプにおける水銀は、水銀がガラスバルブ内
へ拡散したり、ガラスバルブから拡散したナトリウム
(Na)が水銀と反応してアマルガムを生成したり、水
銀が蛍光体に吸着すること等により、使用時間の経過と
ともに次第に消費される。水銀がガラスバルブ内へ拡散
したり、ガラスバルブからのナトリウムイオンと反応す
ることを防止するために、従来の蛍光ランプにはガラス
バルブの内面にアルミナ保護膜層を形成していた。
【0003】本願発明者らは、従来の蛍光ランプにおけ
る水銀の消費について考察するために、二次イオン質量
分析計を用いて従来の蛍光ランプにおける水銀のイオン
カウント数を測定した。図15は、その分析結果であ
り、従来の三波長域発光形蛍光ランプの蛍光体層、アル
ミナ保護膜層、ガラスバルブにおける水銀の二次イオン
強度を示すグラフである。図15に示すように、従来の
蛍光ランプにおいては、多くの水銀が蛍光体層に吸着さ
れ消費されていた。
【0004】以上のように、従来の蛍光ランプにおい
て、ランプ容器内に封入された水銀とガラスバルブのナ
トリウムイオンとの反応は抑制されているものの、相当
量の水銀が蛍光体層に吸着され消費されていた。しかも
この水銀の消費量は蛍光ランプの使用時間の経過ととも
に増大する。このため、従来の蛍光ランプのランプ容器
内には、地球環境に対して有害な物質で使用量をできる
だけ少なくすることが望ましいところの水銀が、発光に
必要な量を大きく上回り、多く使用されていた。
【0005】水銀の蛍光体層の表面への吸着を防止する
従来の技術としては、特開平4−245162号公報に
開示されたものがある。この公報に開示された従来の技
術は、蛍光ランプにおいて水銀によりランプ容器が黒ず
む、いわゆる黒化現象を抑制し、光束の低下を防止する
ことを目的とするものである。この公報に開示された蛍
光ランプは、上記目的を達成するため、蛍光体層の内面
に被膜を形成して、その被膜により水銀の蛍光体層への
吸着を少なくし、黒化現象を抑制しようとするものであ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の蛍光ランプ(特開平4−245162号)にお
いて、蛍光体層の内面に形成された被膜は、いわば砂地
のような隙間を有するものである。このため、蛍光体層
等への水銀の侵入を確実に防止することが困難であっ
た。従って、この従来技術において、蛍光ランプの水銀
消費量を大幅に減少させ、ランプ容器内に封入すべき水
銀量を少なくすることはできなかった。本発明は、水銀
の蛍光体層等への吸着を防止するとともに、ガラスバル
ブのナトリウムと水銀との反応を防止して、予め封入す
べき水銀量を発光に必要な最小限に設定することができ
る蛍光ランプ及びその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る蛍光ランプ
は、ランプ容器の内面に蛍光体と金属酸化物の連結体と
の混合膜が形成され、ランプ容器の内部に水銀が封入さ
れており、前記混合膜の連結体が前記蛍光体の粒子の隙
間に配設され、前記連結体が前記蛍光体の粒子間を橋掛
け状に接続している。
【0008】本発明に係る蛍光ランプの製造方法は、蛍
光体材料をランプ容器の内面に塗布し、乾燥して蛍光体
層を形成し、その蛍光体層に金属アルコキシド溶液を塗
布し、加水分解させる。次に、前記蛍光体層を加熱処理
をすることにより、前記蛍光体層の蛍光体粒子間に金属
酸化物の橋掛け状態の連結体を有する混合膜を形成す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の蛍光ランプにおけ
る実施の形態を記載する。本発明の蛍光ランプでは、内
部に水銀を封入したランプ容器の内面に、蛍光体と金属
酸化物との混合膜が形成されており、前記混合膜が前記
蛍光体の粒子の隙間に形成された前記金属酸化物の連結
体を有し、前記連結体により前記蛍光体の粒子間が連続
した橋掛け状態になっている。このため、本発明の蛍光
ランプでは、蛍光体粒子が金属酸化物により強固に連結
され、蛍光ランプ内の水銀がガラス容器から隔離されて
いる。この結果、水銀がガラス容器のナトリウムと反応
せず、ランプ容器内に封入された水銀の消費は抑制され
る。
【0010】本発明の蛍光ランプでは、前記ランプ容器
の内面と前記混合膜との間に連続した金属酸化物の第1
の薄膜が形成されている。このため、本発明の蛍光ラン
プは、蛍光ランプ内の水銀がランプ容器から確実に隔離
されており、ランプ容器内の水銀の消費が抑制されてい
る。
【0011】本発明の蛍光ランプでは、前記混合膜の管
中心に近い面である内面に連続した金属酸化物の第2の
薄膜が形成されている。このため、本発明によれば、蛍
光体が金属酸化物により水銀から隔離され、水銀吸着に
よる蛍光体の化学的な劣化が抑制され、また水銀の蛍光
体へ吸着及び酸化による水銀の消費が防止される。
【0012】本発明の蛍光ランプでは、前記ランプ容器
の内面と前記混合膜との間に連続した金属酸化物の第1
の薄膜が形成され、かつ前記混合膜の管中心に近い面で
ある内面に連続した金属酸化物の第2の薄膜が形成され
ている。このため、本発明の蛍光ランプでは、ランプ容
器及び蛍光体が金属酸化物により水銀から隔離され、水
銀吸着による蛍光体の化学的な劣化が防止されている。
また、本発明によれば、水銀の蛍光体及びランプ容器へ
の吸着と拡散及び酸化による水銀の消費が防止される。
【0013】本発明の蛍光ランプでは、前記金属酸化物
が波長254nmの光を透過する物質からなる。このた
め、本発明の蛍光ランプでは、水銀の励起波長254n
mの光が蛍光体にほぼ確実に到達して、蛍光体を発光さ
せる。
【0014】本発明の蛍光ランプでは、前記金属酸化物
が二酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸
化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ及び酸化
イットリウムの群から選ばれた少なくとも一種から構成
されている。このため、本発明の蛍光ランプでは、水銀
との化学的親和力の低い元素を構成物質とする金属酸化
物を用いて、水銀との化学反応が防止されている。
【0015】本発明の蛍光ランプでは、前記金属酸化物
が波長185nm付近の光を50%以上遮断する物質か
ら構成されている。このため、本発明によれば、蛍光ラ
ンプの蛍光体の劣化が防止されている。
【0016】本発明の蛍光ランプは、前記混合膜が酸化
防止剤を有している。このため、本発明によれば、蛍光
ランプ内の酸化水銀の発生を抑制することができる。
【0017】本発明の蛍光ランプは、前記混合膜が不純
物としてリンまたはボロンを有している。このため、本
発明によれば、ガラス容器のナトリウムの移動を禁止し
て、水銀とナトリウムとの反応を抑制することができ
る。
【0018】本発明の蛍光ランプの製造方法は、蛍光体
材料をランプ容器の内面に塗布し、乾燥して蛍光体層を
形成する工程と、金属アルコキシド溶液を前記蛍光体層
の内面に塗布し、加水分解させる工程と、前記蛍光体層
を加熱し、前記蛍光体層の蛍光体の粒子間に橋掛け状の
金属酸化物からなる連結体を有する混合膜を形成する工
程と、を有する。このように、本発明の製造方法による
蛍光ランプは、蛍光体が金属酸化物により強固に連結さ
れ、水銀がガラス容器から隔離されるため、ランプ容器
内の水銀の消費は抑制される。
【0019】また、本発明の蛍光ランプの製造方法は、
蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布し、乾燥して蛍光
体層を形成する工程と、金属アルコキシド溶液を前記蛍
光体層の内面に塗布し、加水分解させる工程と、前記蛍
光体層を加熱し、前記蛍光体層の蛍光体の粒子間に橋掛
け状の金属酸化物からなる連結体を有する混合膜を形成
し、且つ前記蛍光体層を浸透した金属アルコキシド溶液
が前記ランプ容器内面と前記混合膜との間に連続した金
属酸化物からなる第1の薄膜を形成する工程と、を有す
る。このように、本発明の製造方法による蛍光ランプ
は、ランプ容器が金属酸化物により水銀から隔離される
ため、ランプ容器内に封入された水銀の消費は抑制され
る。
【0020】また、本発明の蛍光ランプの製造方法は、
蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布し、乾燥して蛍光
体層を形成する工程と、金属アルコキシド溶液を前記蛍
光体層の内面に塗布し、加水分解させる工程と、前記蛍
光体層を加熱し、前期蛍光体層の内面に金属酸化物から
なる第2の薄膜を形成し、且つ前記蛍光体層の蛍光体の
粒子間に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を有する
混合膜を形成する工程と、を有する。このように、本発
明の製造方法による蛍光ランプは、蛍光体が金属酸化物
により水銀から隔離されるため、水銀吸着による蛍光体
の化学的な劣化が抑制され、また水銀の蛍光体への吸着
及び酸化による消費が抑制される。
【0021】また、本発明の蛍光ランプの製造方法は、
蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布し、乾燥して蛍光
体層を形成する工程と、金属アルコキシド溶液を前記蛍
光体層の内面に塗布し、加水分解させる工程と、前記蛍
光体層を加熱し、前期蛍光体層の内面に金属酸化物から
なる第2の薄膜を形成し、前記蛍光体層の蛍光体の粒子
間に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を有する混合
膜を形成し、且つ前記蛍光体層を浸透した金属アルコキ
シド溶液が前記ランプ容器内面と前記混合膜との間に連
続した金属酸化物の第1の薄膜を形成する工程と、を有
する。このように、本発明の製造方法による蛍光ランプ
は、ランプ容器及び蛍光体が金属酸化物により水銀から
隔離されるため、水銀吸着による蛍光体層の化学的な劣
化が抑制され、また水銀の蛍光体及びランプ容器への吸
着とと酸化、及び拡散による消費が抑制される。
【0022】また、本発明の蛍光ランプの製造方法は、
前記金属アルコキシド溶液により形成される金属酸化物
が二酸化硅素、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸
化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ及び酸化
イットリウムの群から選ばれた少なくとも一種から構成
されている。このため、本発明による蛍光ランプは、水
銀との化学的親和力の低い元素を構成物質とする金属酸
化物を用いて、水銀との化学反応が防止されている。
【0023】本発明の蛍光ランプの製造方法の別の例
(version)では、前記金属アルコキシド溶液の代わり
に、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属カルボン酸塩、金属
β−ジケトナート錯体を用いている。このため、本発明
による蛍光ランプは、水銀との化学的親和力の低い元素
を構成物質とする金属酸化物を用いて、水銀との化学反
応が防止されている。
【0024】本発明の蛍光ランプの製造方法のさらなる
例(version)では、前記金属酸化物の第1の薄膜、第
2の薄膜及び連結体が、波長254nmの光を透過する
金属化合物で構成されている。このため、本発明による
蛍光ランプは、水銀の励起波長254nmの光が蛍光体
に確実に到達して、蛍光体を発光させる。
【0025】本発明の蛍光ランプの製造方法のさらなる
例(version)では、前記金属アルコキシド溶液に酸化
防止剤を添加している。このため、本発明による蛍光ラ
ンプは、蛍光ランプ内の酸化水銀の発生が抑制されてい
る。
【0026】本発明の蛍光ランプの製造方法のさらなる
例(version)では、前記金属アルコキシド溶液に不純
物としてリンまたはボロンを添加している。このため、
本発明による蛍光ランプは、ガラス容器のナトリウムの
移動を禁止して、水銀とナトリウムとの反応が抑制され
ている。
【0027】本発明の蛍光ランプの製造方法のさらなる
例(version)では、前記蛍光体材料に金属アルコキシ
ド溶液を予め混合して、ランプ容器上に混合膜を形成す
ることもできる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の蛍光ランプの好適な実施例に
ついて、図面を用いて説明する。図1は、本発明の好適
な実施例である蛍光ランプを一部破断して示した側面断
面図であり、その一部を拡大して示している。図1の拡
大図に示されている各層は理想化して平坦に描いてい
る。図1に示すように、本実施例の蛍光ランプは、ラン
プ容器となる直管形状のガラスバルブ2と、このガラス
バルブ2の両端に設けられた電極1とを有している。ガ
ラスバルブ2の内面には蛍光体を有する混合膜3が形成
されている。また、ガラスバルブ2内には、希ガスとと
もに水銀が封入されている。なお、本実施例の蛍光ラン
プは、高負荷でなく低負荷の直管形状の蛍光ランプや環
形状の蛍光ランプであり、負荷0.35W/cmと同程
度のものを用いた。
【0029】図2は、本実施例の蛍光ランプにおける蛍
光体を有する混合膜3等を拡大して示した断面図であ
る。図2に示すように、混合膜3には、蛍光体粒子7間
の隙間を埋めるように、ガラス化した化学的に安定な金
属酸化物、本実施例では酸化イットリウムからなる連結
体6が形成されている。また、ガラスバルブ2と混合膜
3との間には、ガラスバルブ2の内面を被覆するよう
に、前記連結体6と同じ金属酸化物である酸化イットリ
ウムからなる第1の薄膜4が形成されている。さらに、
混合膜3の内面(図2における上面)は、前記連結体6
と同じ金属酸化物である酸化イットリウムからなる第2
の薄膜5により被覆されている。ガラス化した上記金属
酸化物は、酸化イットリウムにより形成されているた
め、水銀の励起波長である254nmの光を透過する。
このため、混合膜3内の蛍光体粒子7は、水銀の励起波
長である254nmの光を受けて発光する。なお、発明
者らは本実施例の蛍光ランプにおける前述の混合膜3の
連結体6、第1の薄膜4及び第2の薄膜5について、S
EM(走査型電子顕微鏡)及びXMA(X線マイクロア
ナライザー)等の分析装置によりその存在を確認した。
上記実施例においては、金属酸化物として酸化イットリ
ウムを用いたが、その他に二酸化硅素、酸化アルミニウ
ム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジウ
ム及び酸化ニオブを用いても同様の結果が得られた。
【0030】次に、本実施例において、第1の薄膜4、
第2の薄膜5及び連結体6に用いた金属酸化物の光の透
過率について説明する。図3から図9は、上記各種の金
属酸化物の膜体(厚み約0.5μm)における紫外光の
透過率を示すグラフである。図3は二酸化硅素(SiO
2)、図4は酸化アルミニウム(Al23)、図5は酸
化ハフニウム(HfO2)の場合におけるそれぞれの透
過率を示している。図3から図5に示すように、これら
の金属酸化物による膜体は水銀の励起波長である254
nmの光をほぼ100%透過する。このため、二酸化硅
素、酸化アルミニウム又は酸化ハフニウムにより形成さ
れた第1の薄膜4、第2の薄膜5及び連結体6は、蛍光
体粒子7の発光に対して悪影響を及ぼさない。
【0031】図6は酸化ジルコニウム(ZrO2)、図
7は酸化バナジウム(V25)、図8は酸化ニオブ(N
25)、図9は酸化イットリウム(Y23)の場合に
おけるそれぞれの透過率を示している。図6に示すよう
に、酸化ジルコニウムは水銀の励起波長である254n
mの光をほぼ95%透過する。このため、酸化ジルコニ
ウムにより形成された第1の薄膜4、第2の薄膜5及び
連結体6は、蛍光体粒子7の発光に対して悪影響を及ぼ
さない。なお、酸化ジルコニウムの膜体は、波長が20
0nm以下の光に対して透過率が低く、80%以上の遮
断作用を有する。
【0032】図7から図9に示すように、酸化バナジウ
ム、酸化ニオブ及び酸化イットリウムのそれぞれは、水
銀の励起波長である254nmの光をほぼ85%透過す
る。このため、酸化バナジウム、酸化ニオブ又は酸化イ
ットリウムにより形成された第1の薄膜4、第2の薄膜
5及び連結体6は、蛍光体粒子7の発光に対して悪影響
を及ぼさない。なお、酸化イットリウムの膜体は、波長
が200nm以下の光に対して透過率が低く、70%以
上の遮断作用を有する。
【0033】次に、本実施例の蛍光ランプにおける水銀
の蛍光体への付着防止作用について図10を用いて説明
する。図10は、本実施例の蛍光ランプを一部破断して
示した概念図である。図10において、電極1から放出
された電子21(電子21の動きを矢印aで示す)は水
銀原子22を励起する。励起された水銀原子22(水銀
原子22の動きを矢印bで示す)からの励起波長254
nmの紫外光cが第2の薄膜5及び連結体6を透過し
て、蛍光体粒子7に衝突する。この蛍光体粒子7がスト
ークスの法則より水銀原子22の励起波長254nmの
光により長波長の可視光を発光して、蛍光ランプは点灯
状態となる。なお、本実施例の第1の薄膜4、第2の薄
膜5及び連結体6が酸化イットリウム又は酸化ジルコニ
ウムにより形成されている場合には、波長185nm付
近の水銀の励起波長の光は実質的に遮断される。このよ
うに、酸化ジルコニウム又は酸化イットリウムにより形
成された第1の薄膜4、第2の薄膜5及び連結体6を有
する蛍光ランプにおいては、蛍光体粒子7を特に劣化さ
せる波長185nmの光が金属酸化物により遮断されて
いるため、蛍光体粒子7の劣化が大幅に抑制される。
【0034】本実施例の混合膜3の内側面は、蛍光体粒
子7を覆うように形成された、ガラス化した平坦な第2
の薄膜5で覆われている。このため、水銀原子22がブ
ラウン運動により移動しても、混合膜3内の蛍光体粒子
7に衝突することはなく、水銀原子22が蛍光体粒子7
に吸着して、酸化水銀を作るおそれがない。さらに、本
実施例においては、混合膜3とガラスバルブ2との間に
は第1の薄膜4が形成されているため、水銀原子22が
ガラスバルブ2まで達するおそれがない。従って、ガラ
スバルブ2に含有されているナトリウム原子23が水銀
原子22と反応してアマルガムを生成することがない。
上記のように、本実施例の蛍光ランプは、水銀原子22
が蛍光体粒子7に吸着して、酸化されることがない。ま
たガラスバルブのナトリウム原子23と反応することが
ない。これらのため、ガラスバルブ2内の水銀の消費量
を大幅に抑制でき、蛍光ランプの封入水銀量を発光に必
要な最少量にとどめることができる。
【0035】次に、本実施例の第1の薄膜4、第2の薄
膜5及び連結体6として用いられる金属酸化物材料にお
ける水銀の侵入状態について図11を用いて説明する。
図11は、各種材料における水銀の深さ方向への拡散量
を示すグラフである。図11において、水銀の拡散量と
して、SIMS(2次イオン質量分析装置)を用いて水
銀イオンのカウント数を測定した。この測定において用
いたランプは、(a)ソーダガラスからなるクリアバル
ブのみのランプと、(b)同じクリアバルブの内面上に
酸化アルミニウム膜体を約0.5μmの厚みで作成した
ランプと、(c)同じクリアバルブの内面上に酸化イッ
トリウム膜体を約0.5μmの厚みで作成したランプで
ある。これらのランプを2000時間点灯した後、各ラ
ンプにおける水銀の深さ方向への拡散量を分析した。そ
の結果を図11に示す。
【0036】図11において、曲線Aはソーダガラスの
みからなるクリアバルブにおける水銀の拡散曲線を示
し、曲線Bはクリアバルブ上の酸化アルミニウム膜体へ
の水銀の拡散曲線を示している。また、曲線Cはクリア
バルブ上の酸化イットリウム膜体への水銀の拡散曲線を
示している。なお、図11において、横軸は深さ(μ
m)を通常の10進数目盛で示し、縦軸は水銀イオンの
カウント数(個数)を対数目盛で示した。図11に示す
ように、金属酸化物の膜体を形成したランプは、水銀の
侵入量が極めて少なく、水銀の蛍光体粒子への吸着を防
止する効果を有する。このため、本実施例の金属酸化物
の膜体等を有する蛍光ランプは水銀の消費を抑制するこ
とが実験的に確認された。
【0037】次に、本実施例の蛍光ランプ内に封入する
水銀の使用量について説明する。以下の説明において、
金属酸化物の膜体として酸化イットリウムを用いた実施
例の蛍光ランプ(直管形状の20W;FL20SS・E
X−N/18)を例にとり、図12を用いて説明する。
図12は、蛍光体層のみの蛍光ランプと、金属酸化物と
して酸化イットリウムを用いた蛍光ランプとにおける、
光束と点灯時間との関係を解析したグラフである。従来
の蛍光ランプにおける水銀使用量は直管形状20Wの場
合、約10mgであるが、この解析において用いた直管
形状20Wの本実施例の蛍光ランプは水銀使用量を0.
5mgときわめて少量に制限した。
【0038】図12において、曲線Dは蛍光体層のみの
比較例の蛍光ランプの光束変化曲線を示し、曲線Eは酸
化イットリウムの金属酸化物を有する本実施例の蛍光ラ
ンプの光束変化曲線を示している。図12のグラフから
明らかなように、蛍光体層のみの蛍光ランプ(曲線D)
は、約2000時間で水銀が消失して、点灯しなくなっ
た。これに対して、酸化イットリウムの金属酸化物を有
する蛍光ランプ(曲線E)は、5000時間経過した時
点で光束維持率90%を維持していた。図12に示した
グラフの結果から、本実施例の蛍光ランプは金属酸化物
を有する混合膜3や、金属酸化物からなる第1の薄膜4
及び第2の薄膜5を有している。このため、本実施例の
蛍光ランプは水銀使用量を大幅に削減する効果があるこ
とが確認された。
【0039】次に、蛍光ランプ内に封入される水銀の消
費量について説明する。蛍光ランプ内の水銀消費量を計
測するために、非破壊で蛍光ランプ中の水銀量を定量分
析できるカタホレシス法(Cataphoresis-analysis)を
用いた。図13は水銀の消費量と点灯時間との関係を解
析したグラフである。この解析において用いた蛍光ラン
プは、直管形状の20Wの蛍光ランプ(FL20SS・
EX−N/18)に3.0mgの水銀を封入した。図1
3において、曲線Fは蛍光体層のみの蛍光ランプの水銀
消費曲線を示し、曲線Gは酸化イットリウムの金属酸化
物を有する蛍光ランプの水銀消費曲線を示している。図
13のグラフから明らかなように、金属酸化物を有する
蛍光ランプは蛍光体層のみの蛍光ランプに比べて水銀消
費量が極めて少ない。図13のグラフから、金属酸化物
を有する蛍光ランプは、蛍光体層のみの蛍光ランプに比
べて、5000時間点灯時において約65%の水銀消費
量が低減できることが理解できる。
【0040】次に、本発明の蛍光ランプの製造方法につ
いて、図14に示すフローチャートに従って説明する。
ステップ1において、蛍光体材料、例えば三波長域発光
形の発光体材料を調合する。次に、この蛍光体材料をガ
ラスバルブ2の内面に塗布し、乾燥して、蛍光体層を形
成する(ステップ2)。その後、ステップ3において、
前記蛍光体層の上に金属アルコキシド、例えばイットリ
ウムイソプロポキシドを酢酸ブチルに溶解して、塗布
し、約100℃で約15分間乾燥するとともに、金属ア
ルコキシドを加水分解させる。さらに、金属アルコキシ
ドの重合反応が進むにつれてアルコールが発生するた
め、このアルコールを気化除去する。その後、ステップ
4において、前記蛍光体層をシンター炉で適時加熱処理
(約500℃、約2分間)を施し、混合膜3、第1の薄
膜4及び第2の薄膜5を形成する。以降、通常のとおり
の次のステップからなる蛍光ランプの製造方法を経て、
本実施例の蛍光ランプが製造される:すなわちガラスバ
ルブを排気処理し(ステップ5)、そのガラスバルブ中
に希ガス及び水銀を封入し(ステップ6)、ガラスバル
ブを封止する(ステップ7)の各工程である。
【0041】上記製造方法においては、蛍光体材料によ
り蛍光体層を形成した後、金属化合物を塗布したが、本
発明の蛍光ランプの製造方法は上記製造方法に限定する
ものではない。即ち、金属化合物と蛍光体材料とを予め
混合して、ガラスバルブ内面に混合膜3を形成すること
も可能である。ただし、金属化合物と蛍光体材料とを予
め混合して混合膜を形成する場合には、上記製造方法に
おけるステップ3及びステップ4は不要となり、ステッ
プ1における乾燥時間及び温度の設定変更が必要であ
る。本実施例の金属アルコキシドの金属化合物は、金属
酸化物からなる膜体等の分子構造が低分子構造の酸化物
(MOx)でなく、高分子構造の酸化物(M−O−M−
O−・・・)が得られる金属アルコキシドを用いて、強
固な膜体等を形成している。
【0042】金属酸化物の膜体の一例として、金属元素
をイットリウム(Y)としたときのイットリウムイソプ
ロポポキシドを例にとり、蛍光体粒子間等に形成される
金属酸化物の生成プロセスを金属アルコキシドの化学反
応の流れに基づいて示すと、次のとおりとなる。
【0043】
【化1】
【0044】イットリウムイソプロポポキシドは、加水
分解によりイットリウムイソプロポポキシドのイソプロ
ピル基(−OC37)が水酸基(−OH)に置換され、
プロパノールが生成される。このイットリウム化合物が
さらに脱水して重合する。この反応を繰り返し、約50
0℃のアニール処理を行うことにより、酸化イットリウ
ム(Y23)の連続した金属酸化物が形成される。な
お、本発明の製造方法は、アルキル基に代表されるよう
な有機金属化合物を出発材料としても酸化イットリウム
(Y23)の連続した金属酸化物の膜体等が形成され
る。その一般的な化学反応を次に示す。
【0045】
【化2】
【0046】金属酸化物の膜体の他の一例として、金属
元素をシリコン(Si)としたときのテトラエトキシシ
ラン(TEOS)を例にとり、蛍光体粒子間等に形成さ
れる金属酸化物の生成プロセスを金属アルコキシドの化
学反応の流れに基づいて示す次のとおりとなる。
【0047】
【化3】
【0048】テトラエトキシシランは、加水分解により
テトラエトキシシランのエトキシ基(−OC25)が水
酸基(−OH)に置換され、シラノールへと変化して、
エタノールが生成される。シラノールがさらに脱水して
重合する。この反応を繰り返し、約500℃のアニール
処理を行うことでSiO2の強固な金属酸化物の膜体等
が形成される。
【0049】さらに、本発明の蛍光ランプの製造方法で
は、金属酸化物を形成するための出発材料を金属硝酸
塩、金属硫酸塩、金属カルボン酸塩、金属β−ジケトナ
ート錯体などの無機金属化合物及び有機金属化合物を用
いることができる。このような金属化合物を用いた場合
には、加水分解反応過程を経ずに熱分解反応により有機
金属化合物が酸化され、最終生成物として前述の金属酸
化物と同様の膜体等が形成されることが確認された。
【0050】なお、前述のいずれの無機金属化合物及び
有機金属化合物についても、熱分解反応と酸化反応を経
て膜体等を作成するためには、300℃〜800℃の範
囲の温度でアニール処理することが好ましい。この温度
範囲は示差熱分析により確認した。
【0051】なお、前述の実施例では、ランプ容器内に
少なくとも一対の電極を有する場合について説明した
が、本発明の蛍光ランプは無電極の蛍光ランプについて
も実施することができる。
【0052】また、本発明の蛍光ランプにおいては、前
述の酸化イットリウム及び二酸化珪素の他に次の金属酸
化物も同様に用い得る。その例を示せば、酸化アルミニ
ウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジ
ウム及び酸化ニオブの単体、またはそれらの中から選ば
れた二種以上からなるものを用いた場合である。この場
合も前述の酸化イットリウム及び二酸化珪素と同様に実
施することができる。
【0053】なお、本発明の蛍光ランプでは、金属アル
コキシド溶液に酸化防止剤を添加して、混合膜を形成す
ることにより、水銀の酸化を防止し、蛍光ランプ内に酸
化水銀の発生を抑制することができる。また、本発明の
蛍光ランプは、金属アルコキシド溶液に不純物としてリ
ンまたはボロンを添加して、混合膜を形成することによ
り、ガラスバルブからのナトリウムの移動を禁止し、ナ
トリウムと水銀との反応を確実に抑制することができ
る。また、前記金属アルコキシド溶液の代わりに、金属
硝酸塩、金属硫酸塩、金属カルボン酸塩、金属β−ジケ
トナート錯体を用いて、酸化防止剤及び、リン又はボタ
ンを添加しても前述の効果と同様の効果を有する。
【0054】また、本発明の蛍光ランプの技術は、通常
のスタータ型蛍光ランプに適用できることはもちろんの
こと、導電性膜を有するラピッドスタータ型蛍光ランプ
にも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明の蛍光ランプによ
れば、ランプ容器の内面に励起波長254nmの光を透
過する連結体と蛍光体とを有する混合膜を形成すること
により、蛍光体に対する水銀の吸着を防止することがで
きる。またそれにより蛍光ランプ内に封入すべき水銀量
を発光に必要な最低量に抑えることができる。このた
め、本発明によれば、環境保護の観点から問題となって
いる水銀の使用量を著しく低減することが可能となり、
安全性の高い蛍光ランプを提供することができる。
【0056】また、本発明の蛍光ランプは、ガラス容器
と混合膜との間に第1の薄膜を形成し、混合膜の管中心
に近い面である内面に第2の薄膜を形成した。このた
め、ガラス容器内に封入された水銀がガラス容器及び蛍
光体から確実に隔離され、水銀のガラス容器及び蛍光体
への拡散、吸着等が防止され、水銀の消費量が大幅に低
減される。この結果、本発明によれば、無駄な水銀の使
用をなくすことができ、公害上問題となっている水銀の
使用量を著しく低減することが可能となる。
【0057】また、本発明の蛍光ランプの製造方法によ
れば、金属アルコキシド等を保護膜の製造に用いること
により、前記金属アルコキシドの重合反応を蛍光体層上
で行い、強固な混合膜を得ることができる。またこの方
法により化学的に安定な混合膜を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である蛍光ランプの一部を破
断して示した側面断面図と、その一部を拡大して示した
拡大図である。
【図2】本発明の蛍光ランプにおける混合膜等を拡大し
て示した断面図である。
【図3】二酸化硅素膜の光の透過率を示す図である。
【図4】酸化アルミニウム膜の光の透過率を示す図であ
る。
【図5】酸化ハフニウム膜の光の透過率を示す図であ
る。
【図6】酸化ジルコニウム膜の光の透過率を示す図であ
る。
【図7】酸化バナジウム膜の光の透過率を示す図であ
る。
【図8】酸化ニオブ膜の光の透過率を示す図である。
【図9】酸化イットリウム膜の光の透過率を示す図であ
る。
【図10】本発明の蛍光ランプの一部を破断して示した
概念図である。
【図11】酸化イットリウム膜、酸化アルミニウム膜等
における深さと水銀の拡散量との関係を示す図である。
【図12】本発明の蛍光ランプと従来の蛍光ランプの光
束維持率と点灯時間との関係を示す図である。
【図13】本発明の蛍光ランプと従来の蛍光ランプにお
ける、水銀の消費量と点灯時間との関係を示す図であ
る。
【図14】本発明の蛍光ランプの製造方法を説明するた
めのフローチャートである。
【図15】従来の蛍光ランプ(40W)における、水銀
の拡散量を示す図である。
【符号の説明】
2 ガラスバルブ 3 混合膜 4 第1の薄膜 5 第2の薄膜 6 連結体 7 蛍光体粒子

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に水銀を封入したランプ容器の内面
    に、蛍光体と金属酸化物との混合膜が形成されており、
    前記混合膜が前記蛍光体の粒子の隙間に形成された前記
    金属酸化物の連結体を有し、前記連結体により前記蛍光
    体の粒子間が連続した橋掛け状態になっていることを特
    徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 前記ランプ容器の内面と前記混合膜との
    間に連続した金属酸化物の第1の薄膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 前記混合膜の管中心に近い面である内面
    に連続した金属酸化物の第2の薄膜が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 前記ランプ容器の内面と前記混合膜との
    間に連続した金属酸化物の第1の薄膜が形成され、かつ
    前記混合膜の管中心に近い面である内面に連続した金属
    酸化物の第2の薄膜が形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 前記金属酸化物が波長254nmの光を
    透過する物質からなることを特徴とする請求項1、2、
    3又は4記載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】 前記金属酸化物が二酸化硅素、酸化アル
    ミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化バ
    ナジウム、酸化ニオブ及び酸化イットリウムからなる群
    から選ばれた少なくとも一種からなることを特徴とする
    請求項1、2、3又は4記載の蛍光ランプ。
  7. 【請求項7】 前記金属酸化物が波長185nm付近の
    光を50%以上遮断する物質からなることを特徴とする
    請求項1、2、3又は4記載の蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】 前記混合膜が酸化防止剤を有することを
    特徴とする請求項1、2、3又は4記載の蛍光ランプ。
  9. 【請求項9】 前記混合膜が不純物としてリンまたはボ
    ロンを有することを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載の蛍光ランプ。
  10. 【請求項10】 蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布
    し、乾燥して蛍光体層を形成する工程、 金属アルコキシド溶液を前記蛍光体層の内面に塗布し、
    加水分解させる工程、 前記蛍光体層を加熱し、前記蛍光体層の蛍光体の粒子間
    に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を有する混合膜
    を形成する工程、 を有することを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  11. 【請求項11】 蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布
    し、乾燥して蛍光体層を形成する工程、 金属アルコキシド溶液を前記蛍光体層の内面に塗布し、
    加水分解させる工程、 前記蛍光体層を加熱し、前記蛍光体層の蛍光体の粒子間
    に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を有する混合膜
    を形成し、且つ前記蛍光体層を浸透した金属アルコキシ
    ド溶液が前記ランプ容器内面と前記混合膜との間に連続
    した金属酸化物からなる第1の薄膜を形成する工程、 を有することを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  12. 【請求項12】 蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布
    し、乾燥して蛍光体層を形成する工程、 金属アルコキシド溶液を前記蛍光体層の内面に塗布し、
    加水分解させる工程、 前記蛍光体層を加熱し、前期蛍光体層の内面に金属酸化
    物からなる第2の薄膜を形成し、且つ前記蛍光体層の蛍
    光体の粒子間に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を
    有する混合膜を形成する工程、 を有することを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  13. 【請求項13】 蛍光体材料をランプ容器の内面に塗布
    し、乾燥して蛍光体層を形成する工程、 金属アルコキシド溶液を前記蛍光体層の内面に塗布し、
    加水分解させる工程、 前記蛍光体層を加熱し、前期蛍光体層の内面に金属酸化
    物からなる第2の薄膜を形成し、前記蛍光体層の蛍光体
    の粒子間に橋掛け状の金属酸化物からなる連結体を有す
    る混合膜を形成し、且つ前記蛍光体層を浸透した金属ア
    ルコキシド溶液が前記ランプ容器内面と前記混合膜との
    間に連続した金属酸化物からなる第1の薄膜を形成する
    工程、 を有することを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記金属アルコキシド溶液により形成
    される金属酸化物が二酸化硅素、酸化アルミニウム、酸
    化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸
    化ニオブ及び酸化イットリウムからなる群から選ばれた
    少なくとも一種からなることを特徴とする請求項10、
    11、12又は13記載の蛍光ランプの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記金属アルコキシド溶液の代わり
    に、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属カルボン酸塩、金属
    β−ジケトナート錯体を用いることを特徴とする請求項
    10、11、12又は13記載の蛍光ランプの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記金属酸化物の第1の薄膜、第2の
    薄膜及び連結体が、波長254nmの光を透過する金属
    化合物であることを特徴とする請求項10、11、12
    又は13記載の蛍光ランプの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記金属アルコキシド溶液に酸化防止
    剤を添加したことを特徴とする請求項10、11、12
    又は13記載の蛍光ランプの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記金属アルコキシド溶液に不純物と
    してリンまたはボロンを添加したことを特徴とする請求
    項10、11、12又は13記載の蛍光ランプの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 前記蛍光体材料に金属アルコキシド溶
    液を予め混合することを特徴とする請求項10、11、
    12又は13記載の蛍光ランプの製造方法。
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