JPH09211992A - 二成分磁気ブラシ現像装置 - Google Patents

二成分磁気ブラシ現像装置

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JPH09211992A
JPH09211992A JP8323359A JP32335996A JPH09211992A JP H09211992 A JPH09211992 A JP H09211992A JP 8323359 A JP8323359 A JP 8323359A JP 32335996 A JP32335996 A JP 32335996A JP H09211992 A JPH09211992 A JP H09211992A
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JP
Japan
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toner
developer
developing device
magnetic
magnetic field
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JP8323359A
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English (en)
Inventor
Takeshi Saikawa
健 済川
Isao Ito
功 伊藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤
を収容する現像装置において、環境条件が変動しても二
成分現像剤中のトナー濃度及びトナー電荷量をほぼ一定
に制御し、濃度の安定した画像を得る。 【解決手段】 現像剤搬送部材3が磁界発生ローラ2か
ら離れて移動するように案内するガイド部材4を設け、
現像剤搬送部材3に担持された現像剤を回収する領域A
と、トナーホッパー6から新たなトナーを過剰に供給す
る領域Bとに磁界発生ローラ2の磁力が及ばないように
する。また、ガイド部材4の下流側には現像剤搬送部材
3の周面に近接させて板状部材5を設置する。これによ
り、回収現像剤は領域Bで過剰に供給されたトナーと混
合・撹拌され、板状部材5と対向する領域Cで現像剤が
タンブリングすることによりキャリアに付着していない
余分なトナーがふるい落とされる。このため、現像剤の
トナー濃度を安定化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性キャリアとこ
の磁性キャリアに電気的に吸着されるトナーとを含む二
成分現像剤を用い、像担持体(感光体)上に形成された
潜像に二成分現像剤中のトナーを選択的に転移させて可
視化する二成分磁気ブラシ現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真法においてトナーと
磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用いた現像方法
は、トナーの帯電が容易であり、トナー粒子の凝集も生
じにくい特長を有することから、二成分現像剤中に含ま
れるトナー量すなわちトナー濃度の制御を必要とするに
もかかわらず広く用いられている。このような二成分現
像剤を用いる現像装置では、トナー濃度とトナーの電荷
量をいかに精度よく制御できるかが重要となる。例え
ば、トナー濃度が低すぎるとプリント画像の濃度不足が
発生し、トナー濃度が高すぎるとトナークラウドが発生
し易くプリント画像の地汚れや装置内の汚れといった問
題につながる。
【0003】このときのトナー濃度の適正な範囲はトナ
ーの電荷量によって左右される。例えばトナー濃度が同
じ場合、トナーの電荷量が高い場合と低い場合とではト
ナーの電荷量が高い場合の方がプリント画像の濃度は低
くなる。これは、トナーの電荷量が高い場合にはキャリ
アに対するトナーの静電気的付着力が高くなるために現
像性が低下すること、及び静電潜像を飽和現像するため
に必要なトナーの個数が少なくて済むこと、などの理由
による。また、トナーの濃度が同じ場合、トナーの電荷
量が高い場合と低い場合とではトナーの電荷量が低い場
合の方がトナークラウドは発生し易い。トナーの電荷量
が低い場合にはキャリアに対するトナーの静電気的付着
力が低くなるためである。
【0004】従って、トナー濃度を制御する場合には、
現像剤の帯電性を把握しておくことが重要である。環境
や経時によって現像剤の帯電性が大きく変化する場合に
トナー濃度を一定に制御しても意味はない。例えば、ト
ナー濃度制御方法として、プリント量に応じてトナー補
給を行う定量補給方法や、現像剤中のトナー量を検知し
てトナー補給を行う方法のように使われた分に見合う量
だけのトナーを現像剤に補給する方法があるが、現像剤
の帯電性が変化した場合には所定のトナー濃度に制御し
てもトナーの電荷量が所定の値になるとは限らず、トナ
ー濃度を精度よく制御しても期待通りの効果が得られな
い。
【0005】このような問題に対し、例えば像担持体上
の現像トナー量を実際に検知してトナー補給を行う方法
がある。この方法は、現像トナー量すなわち現像濃度を
直接検知して現像剤中のトナー濃度を制御する点から、
前述の使われた分に見合う量だけのトナーを現像剤に補
給する方法に比べると効果は大きい。
【0006】しかしながら、上記のように現像剤中のト
ナー量を検知したり、像担持体上の現像トナー量を検知
してトナー濃度の制御を行うことは装置のコストアップ
につながる。また、このようなトナー濃度制御方法では
トナー補給を行うだけであるために、トナー濃度が所定
の値よりも高くなった場合にトナー濃度を下げることは
できない。
【0007】一方、上記のような従来の二成分磁気ブラ
シ現像装置の多くは、ハウジング内に現像剤を混合・攪
拌するスペースを設け、トナーが補給された現像剤をハ
ウジング内で十分に攪拌するようにしている。しかし、
このように混合・攪拌のためのスペースを設けることに
よって装置が大型化する。近年は装置の小型化に対する
要請が大きく、上記のような従来の二成分現像装置で
は、このような要請に応じられない状態となっている。
【0008】このような状況において、現像ロールの周
囲の空間を狭く限定し、この内部に少量の現像剤を入れ
て現像を行ない、この現像剤に適宜トナーを補給する現
像装置が提案されており、例えば特公平5−59427
号公報、特開平7−84456号公報二記載されている
ものがある。これらの現像装置は、装置の小型化を可能
とするとともに、トナー濃度の制御をより簡単な構成で
行なうようにしたものである。
【0009】特公平5−59427号公報に開示される
技術は、スリーブ上の磁気ブラシの穂立ちをメッシュ・
スクリーンを介してトナーホッパー内のトナーと摺擦さ
せることにより、磁性キャリアに対するトナーの付着量
を安定化させ、トナー濃度をほぼ一定に制御するように
したものである。また、特開平7−84456号公報に
開示される技術は、現像ローラの周囲を狭い空間とし、
この空間内におけるキャリア量をほぼ一定量にすること
によって残りの空間内に収容させる磁性トナーの量を調
節し、トナー濃度をほぼ一定に制御するようにしたもの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような現像装置では以下に示すような問題点がある。特
公平5−59427号公報に記載の現像装置では、現像
剤がメッシュ・スクリーンに摺擦されるために現像剤に
ストレスがかかり、現像剤の大幅な寿命低下を招く。ま
た、トナーの流動性、あるいはトナーの帯電性すなわち
トナーとキャリアとの付着力がトナー濃度の制御に大き
く寄与するために、トナーの流動性やトナーの帯電性が
環境や経時によって変化した場合にはトナー濃度制御範
囲が当初設定した範囲から外れてしまい、プリント画質
が初期とは異なってしまうという問題を有している。
【0011】また、写真、絵画、地図などの階調性を有
するベタ画像が主にプリントされる場合と、ライン画像
が主にプリントされる場合とでは、補給するトナー量に
大きな差が生じるが、メッシュ・スクリーン方式ではキ
ャリアとトナーの接触面積が限られているために、この
ように補給するトナー量が大きく変動する場合にトナー
濃度を一定に保つことが困難となる。
【0012】一方、特開平7−84456号公報に記載
の現像装置では、磁性トナーを用いる場合にトナーに磁
性粉を含有させる必要があり、着色性の問題からカラー
トナーが使えないといった問題がある。そこで、この欠
点を解消するためにトナーを非磁性化しようとすると、
本開示技術では現像装置として機能し得なくなる。すな
わち、本現像装置に非磁性トナーを使用した場合には、
狭い空間に非磁性トナーと磁性キャリアが撹拌されずに
収容されるため、トナーの帯電が不十分となり、このト
ナーは磁力による飛散防止作用がないためクラウドとな
り易い。このため、トナークラウドが多量に発生し画像
上にかぶりとなって現われ、良好な画質のプリントが得
られなくなる。
【0013】さらに、上記特公平5−59427号公
報、特開平7−84456号公報に開示される現像装置
は、いずれもキャリアを常に現像ロールの表面に磁気的
に吸着するようになっており、現像ロール上でキャリア
が穂状に連なっている。このため、キャリアの有効帯電
面積が減少し、帯電不良トナーが発生し易くなる。ま
た、現像ロール上で新たなトナーを補給しても現像剤中
に均一に混合されにくく、可視化された像に濃度ムラが
生じやすいという問題点もある。
【0014】本願に係る発明は、上記のような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、二成分現像剤
中のトナー濃度及びトナー電荷量を簡単な構成で制御す
ることを可能とし、非磁性トナーを用いた場合にも良好
な画質が得られる二成分磁気ブラシ現像装置を提供する
こと、又は小型化が可能であって、トナーが補給された
現像剤を速やかに攪拌し、トナーの濃度ムラを解消する
ことができる二成分磁気ブラシ現像装置を提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、 磁性キャリアとこの磁性キャリアに電
気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤を用い、
像担持体上に形成された静電潜像に前記トナーを選択的
に転移させて可視化する二成分磁気ブラシ現像装置にお
いて、 周面に沿ってほぼ均等間隔で複数の磁極が形成
され、該周面が周回移動するように支持された磁界発生
部材と、 該磁界発生部材の外側に周回可能に支持さ
れ、少なくとも前記像担持体と近接対向する現像領域で
前記磁界発生部材とともに移動する現像剤搬送部材と、
前記現像剤搬送部材上に担持されて前記現像領域を通
過した後の磁性キャリアに新たなトナーを過剰に供給す
るトナー供給手段と、前記トナーが過剰に供給された現
像剤を攪拌する攪拌部で、前記現像剤搬送部材の表面付
近の磁界強度を低減する磁界低減手段と、 前記現像剤
搬送部材の周回方向における前記攪拌部の下流側に設け
られ、該現像剤搬送部材上に担持された磁性キャリアか
ら過剰のトナーを分離する過剰トナー分離手段とを有す
るものとする。
【0016】上記発明において、磁界発生部材の材質は
通常永久磁石として用いられているものであれば良く、
例えば、フェライト、マグネタイト、鉄といった金属材
料に着磁した金属系磁石、ポリマーにマグネタイト粉や
フェライト粉を分散させたものに着磁したプラスチック
磁石、さらには、ポリマーあるいはゴムにマグネタイト
粉やフェライト粉を分散させてシート状にしたものに着
磁したシート磁石など、磁性キャリアが引き付けられる
磁界を発生するものであればいずれでも使用できる。
【0017】上記磁界発生部材の磁極は3mm以下、好
ましくは2mm以下のピッチで着磁されていることが望
ましい。また、磁極の配置についてはN極、S極交互の
対象磁極が望ましいが、不規則な着磁であっても、磁極
上と磁極間とで磁気ブラシの穂立ち高さの差を小さくで
きるものであれば適宜に設定することができる。上記二
成分現像剤は公知のものを適宜用いることができ、トナ
ーは磁性、非磁性のいずれであってもよい。キャリアに
ついても、フェライト、マグネタイト、鉄といった金属
微粒子、或はそれら金属微粒子表面をポリマーでコーテ
ィングしてなる金属粒子キャリア、もしくはポリマーに
磁性粉を含ませてなるポリマーキャリアといった公知の
ものを用いることができる。
【0018】上記構成を備えることにより、本発明に係
る二成分磁気ブラシ現像装置は次のように作用する。本
発明に係る二成分磁気ブラシ現像装置では、周回可能に
支持され周面に沿って複数の磁極が形成された磁界発生
部材と、この磁界発生部材の外側に周回可能に支持され
る現像剤搬送部材とが設けられているので、磁界発生部
材の磁力により、磁性キャリアが穂状に連なった現像剤
の磁気ブラシが現像剤搬送部材上に形成され、現像剤搬
送部材及び磁界発生部材の周回移動により搬送される。
このため、従来のように、非磁性の現像剤搬送部材に磁
力発生部材を内包させ、磁力発生部材を固定したまま現
像剤搬送部材を移動させて現像剤をタンブリングさせな
がら搬送する方法、あるいは磁力発生部材と現像剤搬送
部材とを同方向又は逆方向に移動させて現像剤をタンブ
リングさせながら搬送する方法と比較すると、現像剤の
タンブリングが起こりにくく、トナークラウドの発生が
低減される。従って、現像剤のトナー濃度を高く設定す
ることができる。すなわち、磁気ブラシのタンブリング
が起こりにくくなった分だけ現像性そのものが低下して
も、現像剤のトナー濃度を高く設定することで現像性の
低下を補うことができる。また、タンブリングが起こり
にくいため現像剤にかかるストレスも小さくなり、現像
剤の劣化が防止される。
【0019】また、本発明に係る現像装置では、磁界発
生部材の周面に沿ってほぼ等間隔で複数の磁極が着磁さ
れており、例えば異なる極性の磁極が隣接していると、
現像剤搬送部材上に磁極のピッチに応じた磁気ブラシが
形成される。このとき、磁界発生部材の磁極ピッチが大
きいと、磁力発生部材の磁極上に対応した部分で磁気ブ
ラシの穂立ちが高く、磁力発生部材の磁極間に対応した
部分で磁気ブラシの穂立ちが低くなる傾向があるが、磁
極のピッチを3mm以下と小さく設定することにより、
磁気ブラシの穂立ちの高さは磁極上と磁極間とでほとん
ど差がなくなる。このため、磁気ブラシの穂立ち高さの
差によって生じる画像の濃度むらが解消され、良好な画
質の画像が得られる。
【0020】また、本願発明の現像装置では、現像剤搬
送部材上に担持されて現像領域を通過した現像剤に新た
なトナーの供給と攪拌とを行なう撹拌部に、現像剤搬送
部材の表面付近の磁界強度を低減する磁界低減手段が設
けられているので、撹拌部で現像剤に磁界発生部材の磁
力が作用しにくくなり、現像剤は現像剤搬送部材上から
剥離される。このため、撹拌部では磁界発生部材による
磁気的拘束力が現像剤にほとんど及ばず、磁性キャリア
は分離した状態となる。このため、キャリアおよびトナ
ーの有効帯電面積を大きくすることができ、新たなトナ
ーを十分に帯電することが可能となる。このような磁界
低減手段としては、現像剤搬送部材が磁界発生部材の表
面から離れて移動するように案内するガイド部材や、磁
界発生部材と現像剤搬送部材との間に介在される磁性部
材などを用いることができる。このような磁界低減手段
によって現像剤の剥離を行なうと、いわゆるスクレーパ
ーなどで機械的に現像剤を剥離する場合と比較して、現
像剤にストレスがかかりにくく、現像剤の寿命低下とい
った問題は起こらない。
【0021】また、現像剤の撹拌の際にも現像剤のスト
レスによる寿命低下が問題となるが、本発明では、撹拌
部での現像剤のトナー濃度が高く、キャリアに付着して
いるトナーの数が多いので、現像剤同士が衝突した際に
キャリア粒子の間にトナーが介在する確率が高くなる。
このため、トナーが衝撃吸収材として働くとともに、ト
ナー一個が受けるストレスも小さくなり、撹拌による現
像剤の寿命低下は起こりにくくなる。
【0022】このときの現像剤のトナー濃度であるが、
キャリアに対するトナーの被覆率fが100%を越える
ように設定することが望ましい。一般にトナー濃度を約
30%以上とすることにより被覆率fが100%を越
え、撹拌部にこれ以上の新たなトナーを過剰に供給する
ことにより、現像剤のストレスを少なくして十分に現像
後の現像剤と撹拌・混合することが可能となる。ここで
トナーの被覆率fは、キャリアの平均粒径をD(m)、
トナーの平均粒径をd(m)、キャリアの真密度をρc
(kg/m3 )、トナーの真密度をρt (kg/m
3 )、現像剤中に含まれるトナー重量をWt(g)、現
像剤中に含まされるキャリア重量をWc(g)とする
と、次式で示される。
【数1】
【0023】また、トナー濃度TC(Toner Co
ncentration)は、次式で表される。
【数2】
【0024】さらに本発明では、現像剤搬送部材の周回
方向における撹拌部の下流側に、現像剤搬送部材上に担
持された磁性キャリアから過剰のトナーを分離する過剰
トナー分離手段が設けられているので、現像剤搬送部材
上から分離された現像剤は過剰のトナーと混合されてト
ナー濃度が一旦増大された後、撹拌されながら過剰のト
ナーが分離される。
【0025】このような過剰トナー分離手段は、例え
ば、現像剤を撹拌し、その振動あるいは衝撃で現像剤中
の過剰トナーを重力によって振るい落とす構成とするこ
とができる。過剰トナーを含む現像剤中でキャリアの帯
電サイトに接触できなかった帯電不良トナーは、静電気
力でキャリアに付着する力が弱く、上記撹拌による振動
・衝撃で簡単に振るい落とされる。逆に、キャリアの帯
電サイトに接触し帯電されたトナーは静電気力でキャリ
アに付着しており、撹拌による振動・衝撃で振るい落と
されることはなく、磁界発生部材及び現像剤搬送部材の
周回移動により現像領域に搬送される。すなわち、現像
剤を搬送しながら、現像剤中のトナー濃度を所定の値に
制御することができるとともに、トナーの電荷量をほぼ
一定に制御することができる。このため、十分に帯電さ
れたトナーにより現像を行うことが可能となる。
【0026】また上記過剰トナー分離手段として、現像
剤搬送部材に沿って接触又は近接して配置され、磁界発
生部材の磁力によって現像剤を一旦担持する板状部材を
用いることができる。このような構成の過剰トナー分離
手段では、磁界発生部材の磁界が動くのにともなって固
定支持された板状部材上の現像剤にタンブリングが発生
し、現像剤を撹拌・混合して帯電不良のトナーを振るい
落とすことが可能となる。また、上記板状部材を振動さ
せることによって、過剰トナーを速やかに分離すること
ができる。
【0027】なお、上記現像装置では、現像剤搬送部材
の表面付近の磁界強度が低減された攪拌部でトナーを過
剰に供給し、その後現像剤から過剰のトナーを分離する
構成としているが、トナーを過剰となるまでは供給せ
ず、したがって過剰トナー分離手段を有しないものとし
ても、上記磁界発生部材と上記現像剤搬送部材とを有す
ることによってタンブリングを起こすことなく現像剤を
搬送することができ、トナークラウドの発生を防止する
ことができる。また、磁界低減手段を設けることによっ
て現像剤が現像剤搬送部材から容易に剥離されて現像剤
の劣化が防止される。そして、磁界がほとんど作用しな
い領域でトナーが供給されることにより、キャリアが分
散して十分な混合・攪拌・トナーの帯電が速やかに行わ
れる。したがって、トナーの濃度ムラが解消され、現像
ムラの発生が防止される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、請求項1、請求項2、請求
項4、請求項5、請求項9又は請求項10に記載の発明
の実施の一形態である現像装置を示す概略構成図であ
る。この現像装置は、表面に帯電電位の差による潜像を
形成することができる像担持体1との対向する位置に設
けられており、二成分現像剤を収容するハウジング10
内に、回転可能に支持され周面に沿って複数の磁極が形
成された磁界発生ローラ2と、この磁界発生ローラ2の
外側で周回可能に支持され、周面に二成分現像剤の磁気
ブラシを吸着しながら搬送する無端状の現像剤搬送部材
3と、現像剤搬送部材3が磁界発生ローラ2の表面から
離れて移動するように案内するガイド部材4と、現像剤
搬送部材3の周面に近接して配置され、現像剤を磁界発
生ローラ2の磁力によって一旦担持する板状部材5とを
備えている。また、ハウジング内10における現像剤搬
送部材3の後方側には、トナーを貯留するトナーホッパ
ー6と、トナーホッパー6からトナーが供給される位置
で現像剤を撹拌する撹拌部材7とを備えている。
【0029】上記磁界発生ローラ2は、周面に沿って磁
極間隔2mmでN極、S極を交互に対象着磁したもので
あり、図示しない駆動手段によって図中に示す矢印方向
に回転駆動されている。上記現像剤搬送部材3は、非磁
性で導電性のエンドレスフィルムからなり、磁界発生ロ
ーラ2の回転に追随して周回移動するものである。この
現像剤搬送部材3は、像担持体1と対向する現像領域で
磁界発生ローラ2と密着して移動するとともに、ハウジ
ング10内ではガイド部材4によって磁界発生ローラ2
の表面から離れて移動するように支持されている。
【0030】上記ガイド部材4は、現像領域を通過した
後の現像剤をトナーホッパー6から供給される新たなト
ナーと撹拌する撹拌領域B付近に配設されており、この
領域Bで現像剤搬送部材3を磁界発生ローラから離し、
表面付近の磁界強度を低減するようになっている。ま
た、ガイド部材4には現像用バイアス電圧を印加するた
めの電源(図示せず)が接続されており、現像剤搬送部
材3と像担持体1とが対向する現像領域に電界が形成さ
れるようになっている。
【0031】上記板状部材5は、現像剤搬送部材3に沿
って近接配置された非磁性部材からなり、現像剤搬送部
材3の移動方向おける撹拌領域Bの下流側に固定支持さ
れている。この板状部材5に近接する領域Cでは、板状
部材5を介して磁力発生ローラ2の磁力が作用し、固定
支持された板状部材5上を現像剤が移動するようになっ
ている。上記現像装置で用いられる二成分現像剤は、粒
径7μmのポリエステル系トナーと粒径55μmの磁性
ポリマーキャリアとを混合してトナー濃度30wt%に
調整したものである。このトナーと磁性キャリアの物性
については後述する。
【0032】このような現像装置では、磁界発生ローラ
2を回転させると、現像剤搬送部材3が磁界発生ローラ
2に追随して周回移動する。そして、磁界発生ローラ2
の磁力が現像剤に作用し、現像剤搬送部材3上にトナー
を付着した磁性キャリアが穂状に連なった磁気ブラシが
形成される。この磁気ブラシが現像剤搬送部材3の移動
と共に現像領域に搬送され、現像電界内で磁気ブラシ中
のトナーが像担持体1上の潜像に転移して現像が行われ
る。現像後、現像剤搬送部材3の周回移動により磁気ブ
ラシはハウジング10内の回収領域Aに搬送される。
【0033】回収領域Aでは、現像剤搬送部材3と磁界
発生ローラ2との間にガイド部材4によって間隙が設け
られているため、現像剤に働く磁力が小さくなり、現像
剤が現像剤搬送部材2上から剥離される。さらに領域B
で、剥離された現像剤にトナーホッパー6から新たなト
ナーが供給され、混合・撹拌される。ここでは、磁力発
生ローラ2からの磁力はほとんど作用せず、現像剤一個
一個がほぐれた状態で新たに供給されたトナーと接触す
るため、トナーとの混合性は極めてよい。このときの現
像剤のトナー濃度は全く制御されていない状態にあり、
50〜300wt%とばらついているが、ここでトナー
の被覆率は100%以上となる。
【0034】このような状態の現像剤を光学顕微鏡で観
察すると、キャリアの回りにトナーが多層に付着してい
る。このキャリアの回りのトナーをエアにより外側から
順に吹き飛ばしながらトナーの電荷量を測定すると、キ
ャリアの回りの2層目から外側にかけて付着しているト
ナーの電荷量はほぼ0μC/g付近にありほとんど帯電
しておらず、極めて遊離しやすい帯電不良トナーである
ことが確認された。これらのトナーはキャリア表面に直
接接触できないためキャリアとの摩擦帯電が行われず、
帯電不良となったと考えられる。一方、キャリアの回り
の1層目のトナーの電荷量は10μC/g付近にあり、
キャリアから遊離しにくいトナーであることが確認され
た。これらのトナーはキャリア表面に直接接触できたた
めにキャリアとの摩擦帯電が行われ、静電気力でキャリ
アに付着しているためと考えられる。
【0035】このようにキャリアの回りにトナーが多層
に付着した状態の現像剤は現像剤搬送部材2の周回移動
にともなって領域Cに搬送される。この領域Cでは、現
像剤は板状部材5を介して磁力発生ローラ2に磁気的に
吸引される。このとき、磁界発生ローラ2が回転してい
るために、現像剤は板状部材5上で磁力による撹拌を受
けながら搬送され、この撹拌によって現像剤から遊離し
やすい帯電不良トナーが振るい落とされる。
【0036】さらに領域Dでは、帯電不良トナーが除去
された現像剤が磁力発生ローラ2の磁力によって現像剤
搬送部材3上に安定した磁気ブラシを形成し、現像剤搬
送部材3の周回移動により現像領域へ搬送される。この
ときの現像剤中のトナーの電荷量を測定すると10μC
/g付近であり、トナー濃度は30wt%付近であっ
た。さらに現像剤を光学顕微鏡で測定すると、キャリア
の回りにほぼ1層のトナー層が形成された状態であっ
た。
【0037】次に、図1に示す現像装置の具体的な実施
例について、その機能を確認するために行ったプリント
テストの結果を説明する。このテストに用いた現像装置
の諸データは下記に示す通りであり、この現像装置を汎
用の画像形成装置に装着してプリントテストを行った。 像担持体1 :OPC(Φ84) ROS :LED(400dpi) プロセス速度 :100mm/s 潜像電位 :背景部−600V、画像部−100V 現像剤搬送部材3 :非磁性のエンドレスフィルム (膜厚100μm。ポリカーボネート樹脂中にカーボ ンブラックを分散されたもの。電気抵抗値=108 Ω ・cm) 磁界発生ローラ2 :磁束密度=22mT(現像剤搬送部材上) ローラ径=Φ20 ローラ周速度=300mm/s 現像剤搬送部材3と磁界発生ローラ2との最大間隔=2
mm 像担持体1と現像剤搬送部材3との間隔=0.5mm 現像剤層の厚さ :0.5mm 現像バイアス :DC成分=−550V AC成分=1.5kVp-p (1.5kHz) トナー :粒径7μmのポリエステル系トナー [ポリエステル(数平均分子量:3,300、重量平均
分子量:9,800、Tg=60℃)93wt%、カー
ボンブラック7wt%を混練粉砕し、平均粒径7μmの
ベーストナーとした後、このベーストナーに対し疎水化
処理を施した40nmTiO2 微粉末をトナー表面に外
添したもの] キャリア :粒径55μmのポリマーキャリア [スチレン−アクリル共重合体(数平均分子量:23,
000、重量平均分子量:98,000、Tg=78
℃)30wt%、粒状マグネタイト(最大磁化80em
u/g、粒径0.5μm)70wt%を混練、粉砕、分
級して平均粒径55μmのキャリアとした。磁気特性を
測定したところ、飽和磁化は55emu/gであっ
た。]
【0038】このような条件で10,000枚連続プリ
ントを行った結果を図2に示す。その結果、画像濃度が
ほぼ一定で、トナー濃度の制御をしていないにもかかわ
らず現像剤トナー濃度及び現像剤トナ電荷量もほぼ一定
の値となることが確認された。また、その間トナークラ
ウドの発生もなく、良好な画質の画像が得られた。
【0039】図3は、請求項1、請求項2、請求項4、
請求項5、請求項6、請求項9又は請求項10に記載の
発明の実施の一形態である現像装置を示す概略構成図で
ある。この現像装置は、上記図1に示す現像装置で用い
られた板状部材5に代えて、現像剤搬送部材13の周面
に沿って設けられた非磁性の電極部材15と、この電極
部材15と対向して設けられ、交流電源19が接続され
た対向電極18とが設けられており、電極部材15は電
気的に接地されている。この電極部材15は非磁性の導
電性部材であれば適宜に用いることができるが、本例で
は電極部材15、対向電極18共にアルミニウムが用い
られている。なお、この現像装置の他の構成は上記図1
に示す現像装置と同じである。
【0040】このような現像装置では、現像剤が電極部
材15と対向電極18との間を通過する際に、交流電圧
により形成される電界によって電極部材15が振動す
る。このため、現像剤中の過剰のトナーが電極部材15
の振動によって振るい落とされ、十分に帯電され磁性キ
ャリアに付着しているトナーのみが現像剤搬送部材13
に担持され、現像領域に搬送される。従って、図1に示
す現像装置と同様に、トナー濃度及びトナーの電荷量が
ほぼ一定の値となり、トナークラウドの問題も解消され
る。
【0041】図4は、請求項1、請求項2、請求項4、
請求項5、請求項9又は請求項11に記載の発明の実施
の一形態である現像装置を示す概略構成図である。この
現像装置は、直径20mmの小型の像担持体61に対向
して配置されており、上記図1に示す現像装置の磁界発
生ローラ2に代えて、1.5mmの磁極ピッチで着磁さ
れた外周80mmの無端状のシート磁石からなる磁界発
生部材22が設けられている。この磁界発生部材22
は、支持ローラ28aとこの磁界発生部材22を介して
像担持体61と対向する支持ローラ28b,28cとに
よって張架されており、支持ローラ28aの回転駆動に
より図中に示す矢印方向に周回移動するようになってい
る。
【0042】上記磁界発生部材22は、0.8mmの厚
さを有する可撓性のシートであり、磁極の磁力は現像剤
搬送部材23上で18mTとなっている。また、現像剤
搬送部材23上に形成される現像剤層の厚さは0.4m
mであり、現像剤搬送部材23と像担持体61との間隔
も約0.4mmに調整されている。なお、この現像装置
の他の構成は上記図1に示す現像装置と同じである。
【0043】このような現像装置では、支持ローラ28
b,28cによって現像剤搬送部材23が現像剤を介し
て像担持体61と接触するように支持されており、小型
の像担持体61を用いても十分に現像領域の面積を確保
することができる。このような現像装置を用いて10,
000枚の連続プリントを行ったところ、上記と同様に
安定した画像濃度が得られ、現像剤のトナー濃度はほぼ
30wt%、トナーの電荷量もほぼ10μC/gとな
り、良好な結果が得られた。
【0044】図5は、請求項1、請求項3、請求項4、
請求項5又は請求項9に記載の発明の実施の一形態であ
る現像装置を示す概略構成図である。この現像装置は、
上記図1に示す現像装置で用いられた磁界発生ローラ2
及びガイド部材4に代えて、磁界発生ローラ32aの周
面に沿って固定支持された高透磁率のパーマロイ板34
を備えている。また、磁界発生ローラ32aの外側には
間隙32bをおいて中空円筒状の現像剤搬送部材33が
配設され、磁界発生ローラ32aの駆動とともに回転さ
れるようになっている。この現像剤搬送部材33は円筒
状芯材の周囲に合成樹脂層が形成されたものであり、厚
さ0.1mm〜0.3mmの比較的剛性のある部材で構
成されている。なお、この現像装置の他の構成は上記図
1に示す現像装置と同じである。
【0045】このような現像装置では、現像後の磁気ブ
ラシが回収される領域Aにおいて、パーマロイ板34に
よって現像剤搬送部材33上に磁界発生ローラ32aの
磁力が作用するのを防止することができる。このため、
回収領域A及び撹拌領域Bにおける磁気的拘束力を低減
し、現像剤の剥離及び撹拌を良好に行うことができる。
【0046】図6は、請求項1、請求項2、請求項4、
請求項5、請求項7、請求項9又は請求項10に記載の
発明の実施の一形態である現像装置を示す概略構成図で
ある。この現像装置は、現像剤搬送部材43と近接して
設けられた板状部材45の下方部に、微小な複数の開口
部を有するメッシュ・スクリーン48が設けられ、更に
このメッシュ・スクリーン48の下方部にトナーを一旦
収容するトナー収容部50aと、このトナー収容部50
aのトナーを磁界発生ローラ42の軸線方向に搬送する
オーガー49aと、オーガー49aによって搬送される
トナーをトナーホッパー46へ導くトナー搬送路49b
とが設けられている。上記メッシュ・スクリーン48は
約44μmの複数の開口部を有しており、キャリアを通
過させずにトナーがスムーズに落下できるものである。
なお、この現像装置の他の構成は上記図1に示す現像装
置と同じである。
【0047】このような現像装置では、板状部材45付
近で撹拌される現像剤のうち過剰なトナーが重力の作用
によりメッシュ・スクリーン48を通過し、トナー収容
部50aへ落下する。落下したトナーはオーガー49a
によって搬送され、トナー搬送路49bを経てトナーホ
ッパー46内へ戻される。これにより、板状部材45に
よって分離されたトナーが再び現像剤に付着することが
なくなり、より現像剤トナー濃度の安定化が図られる。
このような現像装置において、ライン画像、ベタ画像を
取り混ぜ、画像面積を色々変化させて10,000枚の
連続プリントを行ったところ、画像濃度、現像剤トナー
濃度、トナー電荷量に変化が見られず、良好な結果が得
られることが確認された。
【0048】図7は、請求項1、請求項2、請求項4、
請求項5、請求項8、請求項9又は請求項10に記載の
発明の実施の一形態である現像装置を示す概略構成図で
ある。この現像装置は、磁界発生ローラ52と現像剤搬
送部材53の移動方向が図1に示す現像装置と逆方向に
なっており、現像剤搬送部材53の移動方向上流側から
ガイド部材54と板状部材55とが配置され、ガイド部
材54がハウジング60内の下方部に、板状部材55が
上方部に固定支持されている。なお、この現像装置の他
の構成は上記図1に示す現像装置と同じである。
【0049】このような現像装置では、板状部材55が
ハウジング60内の上方部に位置しており、領域Cで分
離された過剰トナーは重力の作用により自然落下してト
ナー供給領域Bに戻される。このため、過剰トナーの分
離及び現像剤との撹拌が円滑に行われ、過剰トナーがハ
ウジング内に滞留するのが防止される。このような現像
装置を用いて10,000枚の連続プリントを行ったと
ころ、画像濃度、現像剤トナー濃度、トナー電荷量に変
化は見られず、良好な結果が得られた。また、板状部材
55によって現像剤からの過剰トナーの分離、再利用が
簡単な構成で行われることが確認された。
【0050】図8は、請求項12又は請求項13に記載
の発明の実施の一形態である二成分磁気ブラシ現像装置
を示す概略構成図である。この二成分磁気ブラシ現像装
置は、図1に示す現像装置で用いられるものと同じ磁界
発生ローラ62、この磁界発生ローラの外側で周回可能
に支持された現像剤搬送部材63、この現像剤搬送部材
が上記磁界発生部材から離れて移動するように案内する
ガイド部材64を有しているが、トナーホッパー66か
ら供給されるトナーの量が現像剤中のトナー濃度を現像
に適した値に維持するように設定されており、過剰量の
トナーを供給するものではない。そして、現像剤搬送部
材63の移動方向における、ガイド部材64が設けられ
た位置の下流側に第1の現像剤攪拌部材67と第2の現
像剤攪拌部材68とが設けられている。
【0051】上記第1の現像剤攪拌部材67は、軸線回
りに回転が可能に支持されたパドルであり、回転駆動さ
れることによってトナーホッパー66からトナーが補給
された現像剤を攪拌するものである。上記第2の現像剤
攪拌部材68は、固定支持された磁気ロール68aと、
その外側で回転可能に支持された円筒状のスリーブ68
bとを有しており、上記磁気ロール68aの磁界によっ
てスリーブ68b上に現像剤を吸着し、該スリーブの回
転によって、現像剤を攪拌しながら搬送するものであ
る。
【0052】上記磁気ロール68aの磁極は、周面に沿
って3.5mm間隔でN極とS極とが交互に着磁されて
おり、スリーブ68bの表面上で磁束密度が25mTと
なっている。また、上記スリーブ68bは周速が200
mm/sで回転駆動されるもので現像剤搬送部材63と
1.5mmの間隔をおいて対向するように配置されてい
る。なお、符号69は、トナーがハウジング外に漏出す
るのを防止するための仕切り部材である。
【0053】このような現像装置では、現像剤搬送部材
63の周面に磁気的に吸着されて像担持体1との対向領
域(現像領域)を通過した現像剤は、ガイド部材64が
設けられた位置に到達し、この部分では現像剤搬送部材
63の表面付近の磁界が低減されているので現像剤搬送
部材63の表面から剥離される。そして、磁界発生ロー
ラ62の磁界がほとんど及ばない領域でトナーホッパー
66から新たなトナーが補給され、第1の現像剤攪拌部
材67によって攪拌された後、第2の現像剤攪拌部材6
8のスリーブ68b上に送られる。スリーブ68b上に
吸着された現像剤は、スリーブ68bの回転によって搬
送されるとともに、穂状となった現像剤の磁気ブラシが
磁力線の方向に従って倒れ込み、その直後には再び起立
するという、いわゆるタンブリングを生じ、攪拌及びト
ナーの帯電が行なわれる。そして、十分に攪拌された現
像剤がスリーブ68b上から現像剤搬送部材63に再び
供給され、現像領域に送られる。
【0054】このように、現像剤搬送部材63から剥離
された現像剤は磁界がほとんど及ばない領域でトナーと
混合・攪拌されるので、磁性キャリアは分散した状態と
なって表面の全域がトナーと接触することができ、トナ
ーは十分に帯電されるとともに、トナー濃度は均一とな
る。また、現像剤搬送部材63上に吸着された現像剤
は、磁界発生ローラ62の磁極とともに移動するので、
現像剤搬送部材上でタンブリングが起こらず、クラウド
の発生による装置内の汚れ等はほとんど生じない。さら
に現像剤搬送部材63からの剥離は磁界の低減によって
行なわれるので、現像剤に作用するストレスが低減さ
れ、現像剤の劣化が防止される。
【0055】なお、この実施の形態の現像装置で用いる
第2の現像剤攪拌部材68は、磁気ロール68aを固定
とし、スリーブ68bを回転駆動しているが、磁気ロー
ル68aを回転駆動してスリーブ68bを固定するも
の、又は磁気ロール68aとスリーブ68bとの双方を
回転駆動するものを使用することもできる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本願の発明に係る
二成分磁気ブラシ現像装置では、磁界発生部材の磁極の
移動に伴って搬送される現像剤を、上記磁極による磁界
を低減することによって剥離し、この現像剤に新たなト
ナーを補給するようになっているので、現像剤の劣化が
防止されるとともに、現像剤の攪拌及びトナーの停電が
十分に行なわれる。また、現像剤搬送部材から剥離され
た現像剤にトナーを一旦過剰に供給した後、過剰なトナ
ーを分離してから現像に供する構成とすることにより、
簡単な構成で現像領域に搬送される現像剤のトナー濃
度、及びトナーの電荷量をほぼ一定に維持することがで
き、安定した画像濃度を長期にわたり維持することがで
きる。このため、従来のような複雑なトナー濃度制御手
段が不要となり、低コスト化および装置の小型化が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請
求項9又は請求項10に記載の発明の一実施形態である
現像装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す現像装置を用いて行ったプリントテ
ストにおける画像濃度、トナー濃度、トナーの電荷量の
変化を示すグラフである。
【図3】請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請
求項6、請求項9又は請求項10に記載の発明の一実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。
【図4】請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請
求項9又は請求項11に記載の発明の一実施形態である
現像装置を示す概略構成図である。
【図5】請求項1、請求項3、請求項4、請求項5又は
請求項9に記載の発明の一実施形態である現像装置を示
す概略構成図である。
【図6】請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請
求項7、請求項9又は請求項10に記載の発明の一実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。
【図7】請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請
求項8、請求項9又は請求項10に記載の発明の一実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。
【図8】請求項12又は請求項13に記載の発明の一実
施形態である現像装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1,61 像担持体 2,12, 42,52 磁界発生ローラ 3,13,23,33,43,53 現像剤搬送部材 4,14,24, 44,54 ガイド部材 5, 25,35,45,55 板状部材 6,16,26,36,46,56 トナーホッパー 7,17,27,37,47,57 撹拌部材 10,20,30,40,50,60 ハウジング 15 電極部材 18 対向電極 19 交流電源 22 磁界発生部材 28a,28b,28c 支持ローラ 32a 磁界発生ローラ 34 パーマロイ板 48 メッシュ・スクリーン 49a オーガー 49b トナー搬送路 50a トナー収容部 62 磁界発生ローラ 63 現像剤搬送部材 64 ガイド部材 66 トナーホッパー 67 第1の現像剤攪拌部材 68 第2の現像剤攪拌部材 68a 磁気ロール 68b スリーブ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性キャリアとこの磁性キャリアに電
    気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤を用い、
    像担持体上に形成された静電潜像に前記トナーを選択的
    に転移させて可視化する二成分磁気ブラシ現像装置にお
    いて、 周面に沿ってほぼ均等間隔で複数の磁極が形成され、該
    周面が周回移動するように支持された磁界発生部材と、 該磁界発生部材の外側に周回可能に支持され、少なくと
    も前記像担持体と近接対向する現像領域で前記磁界発生
    部材とともに移動する現像剤搬送部材と、 前記現像剤搬送部材上に担持されて前記現像領域を通過
    した後の磁性キャリアに新たなトナーを過剰に供給する
    トナー供給手段と、 前記トナーが過剰に供給された現像剤を攪拌する攪拌部
    で、前記現像剤搬送部材の表面付近の磁界強度を低減す
    る磁界低減手段と、 前記現像剤搬送部材の周回方向における前記攪拌部の下
    流側に設けられ、該現像剤搬送部材上に担持された磁性
    キャリアから過剰のトナーを分離する過剰トナー分離手
    段とを有することを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記磁界低減手段は、前記現像剤搬送部材が前記磁界発
    生部材の表面から離れて移動するように案内するガイド
    部材であることを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記磁界低減手段は、前記磁界発生部材と前記現像剤搬
    送部材との間に配置された磁性部材であることを特徴と
    する二成分磁気ブラシ現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記磁界発生部材は、周方向に3mm以下のほぼ均一な
    間隔でN極とS極とが交互に着磁されていることを特徴
    とする二成分磁気ブラシ現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記過剰トナー分離手段が、前記現像剤搬送部材に沿っ
    て接触又は近接して配置された板状部材であり、前記現
    像剤搬送部材上に担持されていた現像剤を前記板状部材
    の上に担持するようにしたことを特徴とする二成分磁気
    ブラシ現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記板状部材に振動を与える振動付与手段が設けられて
    いることを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記過剰トナー分離手段によって分離されたトナーを回
    収し、前記攪拌部に搬送するトナー回収搬送部材を有す
    ることを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記過剰トナー分離手段が、現像剤から分離されたトナ
    ーが重力で前記攪拌部へ移動する位置に配置されている
    ことを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ現
    像装置において、 前記現像領域を通過した現像剤に過剰に供給されるトナ
    ーは、キャリアに対するトナーの被覆率を100%以上
    で500%以下とするように供給されるものであること
    を特徴とする二成分磁気ブラシ現像装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ
    現像装置において、 前記磁界発生部材が磁気ローラであり、前記現像剤搬送
    部材が無端状ベルトであることを特徴とする二成分磁気
    ブラシ現像装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の二成分磁気ブラシ
    現像装置において、 前記磁界発生部材及び前記現像剤搬送部材が、周回可能
    に支持された無端状ベルトであることを特徴とする二成
    分磁気ブラシ現像装置。
  12. 【請求項12】 磁性キャリアとこの磁性キャリアに
    電気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤を用
    い、像担持体上に形成された静電潜像に前記トナーを選
    択的に転移させて可視化する二成分磁気ブラシ現像装置
    において、 周面に沿ってほぼ均等間隔で複数の磁極が形成され、該
    周面が周回移動するように支持された磁界発生部材と、 該磁界発生部材の外側に周回可能に支持され、少なくと
    も前記像担持体と近接対向する現像領域で前記磁界発生
    部材とともに移動する現像剤搬送部材と、 前記現像剤搬送部材上に担持されて前記現像領域を通過
    した後に、前記現像剤搬送部材の表面近傍の磁界を低減
    させて、前記現像剤版像部材上から現像剤を剥離する磁
    界低減手段と、 前記磁界低減手段により前記現像剤搬送部材上から剥離
    された現像剤に新たなトナーを供給するトナー供給手段
    とを有することを特徴とする二成分磁気ブラシ現像装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の二成分磁気ブラ
    シ現像装置において、 前記磁界発生部材は、周方向に3mm以下のほぼ均一な
    間隔でN極とS極とが交互に着磁されていることを特徴
    とする二成分磁気ブラシ現像装置。
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JP2009230114A (ja) * 2008-02-28 2009-10-08 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
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