JPH0921165A - 雨水利用装置 - Google Patents

雨水利用装置

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JPH0921165A
JPH0921165A JP7202682A JP20268295A JPH0921165A JP H0921165 A JPH0921165 A JP H0921165A JP 7202682 A JP7202682 A JP 7202682A JP 20268295 A JP20268295 A JP 20268295A JP H0921165 A JPH0921165 A JP H0921165A
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pipe
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valve
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Tadao Kashima
忠夫 鹿島
Yoshiko Kashima
よし子 鹿島
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/108Rainwater harvesting

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  • Sewage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】降った雨を、排水・廃棄するのではなく、充分
利用出来る装置を発明すれば、水不足・都市の砂漠化を
防止出来、非常災害時水道が失われても貯水槽の雨水が
役立つ。地面に日頃から雨水を充分浸透させておけば、
失われた、自然環境の調節機能が戻ってくる。雨水利用
装置はそれを実現するための道具。 【構成】樋や雨水管に容易に取付けられ、渇水期の為に
雨水をタンクや用水桶に蓄えたり地面に浸透させたり出
来、多雨季には排水が容易に出来る手動・自働のバルブ
を備えた分岐管と雨水利用のノウハウを合わせ持った事
を特徴とする雨水利用装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は雨水利用装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、雨水関連で、人間社会に役立てる
事を考えた利器や装置が数々あったが殆どは、雨水を排
除したり、防いだり、排水に寄与するものが多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し、上記には次のよ
うな欠点がある。 (1)建造物上や都市部に降った雨を軒端や屋上に取付
けた樋や道路脇のU字溝等に集めた後に、直接地下に埋
設された雨水用下水管に導き河川等に直通で排水廃棄す
る結果、日本全土、特に都市部が砂漠化し自然が持つ寒
暖乾湿の調節機能を失った。その挙句人工的に、夏期は
冷房除湿、冬期は暖房加湿と電力を浪費する呪縛から逃
れられなくなり、水不足と電力不足は全国的に恒常化し
た。
【0004】(2)近代の建造物の雨仕舞は、一見して
完全無欠に出来ていて、住宅地や都市を豪雨時の一時的
溢水等からは一応守ることが出来るが、その結果として
数多の雨水用下水道からの雨水の集中で防備が薄い中小
河川等は、水位急上昇による鉄砲水や氾濫に悩まされる
事態が多発するようになった。
【0005】(3)本来雨水は地球上の万物にとって大
切な生活要素の一部であったり、糧であった。その貴重
な恵みの雨とも言われて来た、雨の恩恵を忘れて雨水を
ムザムザと無為に河川に捨てている事は、その事だけで
も計り知れない社会的な損失になっている。
【0006】(4)以上列挙したように全く人為的とも
言える水不足と電力不足によるイタチゴッコの新ダム建
設のための公的出費増大と租税負担増加が顕著である。
【0007】本発明は以上のような数々の欠点に鑑み、
構造・取扱いが簡単で、且つ、安価で効果的、その上、
自然に逆らわない、雨水利用装置を提供する事を目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の諸課題を
解決する為に、雨樋や雨水管の任意の位置に、分岐管を
連結し、分岐管内のバルブで樋や管内を流れる雨水を排
水出口と利水出口に仕分けた上、流量調整をしたり、或
は、いずれか一方に切り替えたりして、雨水を河川に一
直線に排水・廃棄する従来の方法を改めて、自然の営み
のひとつでもある、地中への雨水浸透を促したり、昔は
どこの家でも町内でもあった用水タンクへの貯水が可能
となる手段を開発した。
【0009】
【作用】上記のように構成された本発明の雨水利用装置
を使用すると、排水出口のバルブ位置を希望通りに設定
出来雨水を無駄せず、有効に利用出来るようになった。
使用方法は、盛夏の水の逼迫時には降った雨水は逃した
くないので、排水出口のバルブ位置は全閉にして雨を待
つ。やがて雨が降りだすと降雨が閉じられた排水出口か
らは流失せず、利水出口から流れ出し、あらかじめ、用
意された貯水タンクや消火用水を満たした余剰水は、溢
れて地面に拡がり地表から地下へと自然浸透して行く結
果、地上が潤い地下水脈も豊富になる。なおも雨が降り
続いた場合、余剰の雨水は、自然に低い所に流れてゆ
き、多方面からの雨水と離合集散を繰り返しつつ河川へ
流入する。
【0010】従来と違う点は、降った雨水が貯水タンク
や用水池に溜められた後、浸透したり寄り道をしたりし
ながら、充分時間をかけて河川に三々五々到達流入する
事である。従来のように直通で排水廃棄される雨水とは
違い、河川に対しても当然優しい雨となる。多雨期には
降雨の大部分を従来通り排水出口に流し河川に廃棄する
事も出来て都市部や住宅地の溢水を防止出来るが、バル
ブ操作によって降雨を一旦、地面に流出させ、時間をか
けて、河川に流す事をすれば、時間的にも、河川到着
に、時差が出来、短時間に奔流が集中する害を逃れられ
る。理想的には、地下に巨大なダムを造って置けばリザ
ーバーとして水害を防止出来るし、非常用水ともなる。
本発明の雨水利用装置の作用は、総じて、失われたり乱
された生活環境に適度な潤いを取り返し、地上に本来の
雨の恩恵であるマイルドな気候を、もたらすために役立
つ。都市の地下に雨水をためる大規模なダムや、貯水槽
を作れば、中水道としても使え、水洗便所・植栽物の潅
水・消防用水・震災等の災害時の非常水等々に使用でき
安心である。
【0011】
【本発明の実施例】以下、図面に示す実施例により本発
明の詳細を説明する。図1は、三方向分岐管(11)を
組み込んだ実施例の一つを示す。二箇所ある利水出口
(12)(12’)の一方は庭園の草木の根方に潅水し
ている状態を示し、もう一方は、用水タンク(21)を
満たしている状態を示している。此の三方向分岐管(1
1)の排水出口(13)からの排水は詳細を後述するが
バルブを徐々に開けると、利水出口(12)(12’)
の吐出量が徐々に減って行くようになり、バルブを全開
すると、全ての雨水は、排水出口(13)から全量排水
放流され、地中の溜枡(6)を経て雨水管(7)から雨
水本管(8)を経由して河川に廃棄されるようになって
いる。
【0012】図2は本発明に係る、雨水利用装置の他の
実施例の一つである。屋根(1)に降った雨は軒端
(2)に至り横樋(3)に滴下し流れとなって縦樋上部
(4’)に流入し、二方向分岐管(11’)の受水口
(14)に流入する。この二方向分岐管(11’)には
下流に排水出口(13)と縦樋下部(4”)と利水出口
(12)があり、受水口(14)からの雨水を、バルブ
によって二方向に振り分けて各出口の流量を加減した
り、いずれか一方に切り替えて、分岐して流すことが出
来るが、排水出口の決定や、仕分流量の加減は、その時
の降雨量、地面の乾燥度合いによって決められるものな
ので、目下試行錯誤中である。図中のバルブ位置は排水
出口(13)を全閉し利水出口(12)から雨水が吐出
口(5’)を通って地面(9)に放流している状態であ
る。地面は、雨水でいっぱいである。
【0013】図3は二方向分岐管(11’)や三方向分
岐管(11)の排水出口(13)のバルブの代表的一例
の説明図である。図示の如く可変バルブ(15)は排水
出口(13)の直前に配置されている。この可変バルブ
(15)はバタフライ型であるが開閉・調節機能があれ
ばスライダーバルブ方式でも球形バルブでもタイプは問
わない。本図の可変バルブ(15)に直結したハンドル
(16)は全開から全閉迄の範囲を可変バルブ(15)
と一体で動く構造になっている。本図実施例の、ハンド
ル(16)の握り部分はL字形に曲がっており操作し易
くなっている。図示しないが、ハンドル(16)の握り
部は中空になっており中にはスライドする心棒とスプリ
ングの組み合わせによる突出ノッチ式のストッパー機構
が内蔵されており、スプリングによって常時突出するノ
ッチの尖端部がバルブ角度表示盤(18)上の表示目盛
りを兼ねた凹み部に嵌入しロックされるようにな構造に
なっている。然し図示のストッパー機構も一例であり、
バルブのタイプ同様にこの形式には拘らない。
【0014】此の可変バルブ(15)の角度を変えたい
場合は、ハンドル(16)を握りストッパーのスプリン
グ力に抗して動かせばよい。この可変バルブ(15)に
は雨水の流れを完全に閉ざすシャットアウトの機能と、
全開するフルオープン機能と、雨水の流れを加減するモ
ジュレーション機能が備わっている。バルブを全開した
場合は、図13に示すような現在多用されている雨仕舞
方式と同じに、屋根に降った雨水は全量を直通で溜枡
(6)、雨水管(7)、雨水本管(8)経由、河川に排
水・廃棄処分される。然し上記とは反対にバルブを完全
に閉ざした場合は、雨水は排水出口(13)からは全く
流失せず、利水出口(12)から流出し、図12に示す
ような昔の雨仕舞の如く地面に流れ放題の状態を現出す
る。本図の実施例は、ハンドル(16)を手で回す、手
動型であるが、大建造物に使用する場合は、大型のバル
ブが必要になり、手動は無理なので、電動モーターにな
る。又調節もエレクトロニックス式の制御による遠隔操
作や、雨量や貯水量や要望事項等をインプットして置け
ば全て自働運用、無人運転が出来る装置にも出来る。
【0015】図4は二方向分岐管(11’)の中に組み
込まれているバルブの異なる実施例である。図3はバタ
フライタイプの可変バルブ(15)であったが、ここで
示すものはスライダーバルブ(20)であり、前記バタ
フライタイプの可変バルブ(15)はハンドル(16)
によってバルブ開度を変化させて使用したのに対し、こ
のスライダーバルブ(20)は板状のものを、スライダ
ーバルブ挿入口(19)に出し入れする方式の、単純構
造の廉価バルブである。操作も出し入れするだけの簡単
さである。本図はスライダーバルブ(20)を全部引き
抜いてある状態で、バルブ全開状態即ち、排水出口(1
3)全開を表わす。此の場合は、利水出口(12)に雨
水は行かない。本図の実施例は、小型なのでスライダー
バルブ(20)を手で動かす、手動型であるが、大建造
物に使用する場合は、大型のスライダーバルブが必要に
なり、手動は無理なので、電動モーターによる、エレク
トロニックス式の制御による遠隔操作や、雨量や貯水量
や要望事項等をインプットして置けば全て自働運用、無
人運転が出来る装置も可能となる。
【0016】図5はスライダーバルブ(20)全閉状態
を示し、受水口(14)からの雨水がブロックされるの
で、雨水の全量は利水出口(12)から流出する。
【0017】以上数々の実施例を挙げて、種々説明をし
たが、本発明の、雨水利用装置は、列挙した実施例のみ
に限定される物ではなく、必要に応じて特許請求の範囲
を逸脱しない限りに於て、種々の変更が可能である。
【0018】
【本考案の異なる実施例】図6は此迄列挙した実施例と
は少し異なる実施例である。前記のものは、二方向或
は、三方向の分岐管に取付けた、バルブの調節によっ
て、流量を変えたり、流れの方向を切り変えたりしてき
たが、此から説明する実施例の構成の中には前例のよう
なバルブはない。然し、バルブの役目を代わりをするも
のはある。
【0019】回転段違いバルブ(27)は、大別して二
個の部品からなり、前述の、二方向分岐管(11’)三
方向分岐管(11)同様に縦樋上部(4’)と縦樋下部
(4”)の中間に組み込まれる。より詳述すると、回転
段違いバルブ(27)は、その上段継ぎ管(28)に縦
樋上部(4’)の下端が嵌合し回動自在に連接されてい
る。又一方において、下段継ぎ管(29)に縦樋下部
(4”)の上端部が嵌合固着されている。図6の状態
は、屋根(1)に降った雨が、縦樋上部(4’)を通っ
て、回転段違いバルブ(27)内を通過し縦樋下部
(4”)から、溜枡(6)、雨水管(7)から、雨水本
管(8)経由で排水・廃棄される状態をあらわしてい
る。
【0020】図7は、図6に示した回転段違いバルブ
(27)の拡大透視説明図である。此のバルブは蝶番を
介して、上下の継ぎ管二個から成っている以外に部品は
ない。先ず、蝶番上部(23)には上段継ぎ管(28)
が固着され、蝶番下部(24)には下段継ぎ管(29)
が固着されている。上下の蝶番(23)(24)は、蝶
番芯(30)を介して、多少上下の遊びを有する程度に
組まれている。上段継ぎ管(28)と下段継ぎ管(2
9)は、ギザギザの凹凸を有する嵌合上部(25)と嵌
合下部(26)を介して、互いに噛み合う状態で接して
いる。此の嵌合状態は、上下の継ぎ管(28)(29)
が外見上では、一本のパイプに見えるくらい密である。
此の状態で、雨水は、縦樋上部4’から受水口(14)
に入り上段継ぎ管(28)から、下段継ぎ管(29)の
内部を通過し排水出口(13)から縦樋下部(14”)
を経て排水・廃棄される。
【0021】此の回転段違いバルブ(27)の嵌合上部
(25)と嵌合下部(26)は互いに噛み合う凹凸の歯
が並び、噛み合った状態で接離自由に連接しているの
で、此のままでは相互関係をずらす事は到底出来ないの
で、必要時には、噛み合い状態を解消させるため、歯丈
の寸法だけ上下の嵌合部を離反させる事が肝要である。
蝶番上部(23)蝶番下部(24)が、組立時多少の遊
びを持たせてあると前述したのは、此の為である。図
8、図9、図10、図11に実施例として回転時の状態
を示す。
【0022】嵌合上部(25)を持ち上げ上下の嵌合部
の結合を解いた後、蝶番芯(30)を回転軸として、回
転させると上下段の継ぎ管は、左右いずれへも自由に回
転出来る。回転角度によって嵌合部は互いに、ずれを生
ずる結果、当然元通りには噛み合わなくなり、上段継ぎ
管(28)と下段継ぎ管(29)の嵌合部には食い違い
が生ずる。此の食い違いが回転段違いバルブ(27)の
バルブ機能となって役立つ事となる。
【0023】回転前に嵌合上部(25)を持ち上げる動
作をしたが、用済後、手を離せば、重みで新たな噛み合
わせに納まり、再び持ち上げない限り動かなくなる。嵌
合部は、一旦噛み合った後は動きにくくなりバルブのブ
レーキ又はロックの役目をする。此の嵌合部は実施例や
拡大透視説明図では理解し易い様にギザギザの山型にし
たが、何も此の型に拘る必要はなく、滑らない形状のも
のなら何でも良い。
【0024】図8は上段段継ぎ管(28)と下段継ぎ管
(29)の嵌合部の結合を解いて、蝶番芯(30)を回
転軸として、上段継ぎ管(28)を回転させた状態を示
す。回転度合いを大きくするにしたがって嵌合部の食い
違いは大きくなり、180度で最大になる。此の食い違
い状態が、回転段違いバルブ(27)の開度になる。本
図は、半開きの状態を示す。此の状態では、縦樋上部
(4’)から受水口(14)を通って上段継ぎ管(2
8)に入った雨水は食い違いの隙間から外の地面上に流
れだす。これが、本発明の意図した利水である。ここで
は、利水の出る開口部を利水出口(12)とした。開口
部から外に出られなかった残余の雨水は、排水出口(1
3)から、縦樋下部(4”)経由で排水される。天候、
地面の状態や必要度に応じて、回転角度は決めれば良
い。
【0025】図9は図8のバルブ半開き状態の、拡大透
視説明図である。此の状態で、受水口(14)からの雨
水は、利水出口(12)と排水出口(13)にほぼ半々
仕分けされて流れる。嵌合部が、再び噛み合ってロック
されている状態も表わされている。
【0026】図10は、回転段違いバルブ(27)の全
開状態の使用状態を表わす全体的な説明図である。 バ
ルブは180度回転させた状態を示している。図から理
解される通り管中の雨水が全部地面に利水出口(12)
から流出する状態を示す。此の場合、排水出口(13)
からでる雨水は皆無となる。図8と図10の縦樋部分
は、回転段違いバルブ(27)の回転にともない、図上
では極度に傾斜しているが、此の図面のバルブそのもの
が誇張製図法によって書かれているものであり、実際に
は、図示のような極端な傾斜はない。又、縦樋上部
(4’)と上段継ぎ管(28)の接続部は互いに回動自
由に嵌合しているので、回転段違いバルブ(27)が開
度を変化させる為に回転しても、何ら、縦樋上部
(4’)に悪影響を及ぼす事はない。又、前述の接続方
法とは全く逆にしても良い。つまり、縦樋上部(4’)
と上段継ぎ管(28)の接続部分を固着し縦樋下部
(4”)の代わりに、フレキシブルな管を下段継ぎ管
(29)に接続して、下段継ぎ管(29)を回転させる
方法である。此のほうが便利な場合もあるので、使い分
ければ良い。
【0027】図11に、図10に示した回転段違いバル
ブ27の180度回転させて全開の状態を表わした拡大
透視説明図を示す。食い違い部分から管外に流出する雨
水はあたかも、故障した雨樋装置からの漏水の様にも見
えるが全て此は意図的なもので、本発明の雨水利用装置
の目的でもあり最大の特質でもある。此の部分も敢えて
利水出口(12)と呼称した。利水出口(12)の断面
積は上段継ぎ管(28)と同一になることから判明する
通り、上段継ぎ管(28)と下段継ぎ管(29)の成す
角度に比例して、利水出口(12)の面積は増大し、1
80度で最高になる。この雨水利用装置で意図的に外の
地面に流される雨水の状態は次の図12に図示する如
く、全部地上に放流・撒水していた往時の建物の方式と
同一状態となるものである。常時此の状態では浸水、溢
水の難を招くので不適当だが、時には、降った雨を、全
部地面に返す心も現代入には必要だという事だ。
【0028】此の装置を開発実用に供する事になったの
も、他のバルブ付き多岐管と違って部品数が少ない事、
したがって、製作費が廉価である事、簡単に既存の縦樋
に誰でも付けられる事であり、此の利水出口(12)の
下に、用水タンクを置くだけで何時でも、予備水が得ら
れて庭の水遣り、消火用水、金魚の飼育等が出来るほか
に災害時にも、安心出来ること等々であった。ちなみ
に、溢れた、雨水は、余程の大雨でない限り適度に地面
に浸透して潤いとなり環境を和らげるのに、寄与する。
本発明の雨水利用装置を使って、今迄排水・廃棄してき
たものを自然と人間の為に充分利用する使い分けが必要
であるという事である。
【0029】図12は、住居が未だ近代化されなかった
往時の一般家屋に多用されて来た、いわゆる、昔流雨仕
舞の代表的実施例である。昭和25年に建築基準法が、
制定される以前は、全て此の方式で家は建てられていた
ので、都市の砂漠化など考えられなかった。
【0030】図13は、昭和25年の建築基準法が制定
されてから、推奨され始めた、現在も多用されている、
雨水全部排水・廃棄方式の代表的実施例である。此は、
日本が木造家屋が多く、其上多雨国なので、湿気に基因
する建物の腐朽を防止する為の配慮であったのだが、雨
自体を目の敵にするあまり、雨水を一切合財、生活の場
から駆逐してドライな環境で居住する事に力点を置いて
いた事は否めない。我々の周囲には雨も空気もふんだん
にあるので、其の恩恵を感じなくなって自然に逆らい、
やみ雲に排除する事が、実に恐ろしい事である事が分か
ってきたのは、つい最近になってからである。何事も乾
湿の両極端は良くないという事も分かってきた。図12
と図13を見比べながら、本発明の雨水利用装置の意図
と発明に至った理由をご理解願いたい。 両図とも、
(1)は屋根、(2)は軒端、(3)は横樋で変りな
い。然し、図12の縦樋(4)は、その下端部に連結さ
れた吐出口(5)が地下に入っていない点で図13とは
おおいに異なっている。
【0031】図12には図13にある地下部分の排水設
備がない。図13の縦樋(4)の下端部は溜枡(6)中
に吐出口(5)が入るようになっており、雨水を地面に
一滴も流さずに、地中の溜枡(6)の中に、流入する構
造になっているのに対して図12の縦樋(4)は寸法も
短く、地上付近に吐出口(5)が位置するようになって
おり、雨水は地面(9)上に置かれた樋受石(10)上
に放流される構造になっている。樋受石(10)の役目
は、文字通り、吐出する雨水の勢いで地面を掘らない為
である。樋受石(10)上に放流された雨水は地面
(9)上に自然散水され、自然のままに地表を横に拡が
る。その一部は流れつつ地中に浸透し地下水脈の一部と
なったり、他の一部は地表を回り回って限りなく拡散さ
れ、その間地上の動植物を潤したり、蒸発して空気その
ものに適度の湿気を与えたりもする。然し、これで全て
ではなく、残余の雨水は自然の摂理にもとづき、低地に
流れ、離合集散の後、やがては最寄りの中小河川に徐々
に、時差をもって流入し大河を経て海に至る。
【0032】この昔流雨仕舞方式の長所は、何と言って
も自然のままに雨水が地表を流れ、地中にも浸透するの
で自然に土地に保水されることである。そして、人間を
も含む動物や植物に自然連鎖の恩恵をもたらすことであ
る。反面、欠点としては、多雨の季節には、地面が湿り
過ぎ水浸しとなったり、氾濫・洪水をも、もたらし、時
には自然の脅威となることである。然し、前述の、自然
のままの地下への浸透や、中小河川に至る迄の、雨水の
長い道草道中で、短期間内の河川への集中が防げられ
て、鉄砲水、氾濫の怖れは図13の例と比較すると極め
て少ない。
【0033】図13は前項でも触れたが近代の建造物に
多用されている、いわゆる、建築基準法に依る、標準型
の雨水全部排水・廃棄型雨仕舞の代表的実施例である。
(1)は屋根で、屋根に降った雨は(2)の軒端で滴下
して(3)の横樋内に入り勾配にそって流れ、低部に設
けられた(4)の縦樋に流入したのち、地表付近に設け
られた(5)の吐出口を経て地中に埋設された(6)の
溜枡に流入後(7)の雨水管を経て、やがて(8)の雨
水本管に入り果ては河川に排水・廃棄される仕組みにな
っている。此の上、地面をアスファルトやコンクリート
で舗装してしまえば、この図で見る限り、降った雨は一
滴残さず一直線に河川へ直行させられ排水・廃棄される
と解釈してよく、雨水の有効利用等は全く考慮にないの
が一種の驚きと共に理解できよう。然しあの時代には此
が最良と誰もが考えたのである。何十年も経って欠点が
分かったのだから、今改めるにしくはない。
【0034】今こそ、はっきり言える事は、 図12
の昔式の雨を全部地面に流しつばなしにする方式は雨の
放任主義なので水害を与える欠点を有している事。
図13の現代の、雨を全部排水・廃棄する方式は雨の完
全管理主義なので干害を与える欠点を有している事。本
発明の雨水利用装置は上記のを巧みに使い分け人間
と自然に、最も適している雨水のコントロールを可能と
した。
【0035】
【発明の効果】以上の各々の説明から、明らかなよう
に、本発明にあっては、次に列挙する効果が得られる。
【0036】(1)今迄、自分の家の屋根に降った雨を
無為に捨て去ったり、周辺の地面をアスファルトやコン
クリートで固めて、地下に浸透する雨水を邪魔者扱いし
たりして来た人間の、自縄自縛とも言える雨水に対する
過ちの一部を本発明の雨水利用装置の使用に依って取り
返すことが出来るようになった。
【0037】(2)太古から、続いて来た、雨水と人間
や動植物の連鎖関係が自然に戻り、雨水の最大の効用で
ある、地球上の適度な湿気と気温の調節、豊冨な地下水
による都市の砂漠化防止、災害時に役立てる各種生活用
水の確保等に顕著な効果が見られるようになった。
【0038】(3)簡単な構造なので、どんな建造物の
樋にも付けることが出来、操作も容易で、又、安価に作
ることが出来る。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雨水利用装置の三方向分岐管を用いた
実施例
【図2】本発明の雨水利用装置の二方向分岐管を用いた
実施例
【図3】本発明に使われる三方向分岐管の拡大透視説明
【図4】本発明に使われる別の二方向分岐管全開時の拡
大透視説明図
【図5】本発明に使われる別の二方向分岐管全閉時の拡
大透視説明図
【図6】本発明の異なる実施例其一
【図7】図7の実施例其一の回転段違いバルブ全閉時の
拡大透視説明図
【図8】本発明の異なる実施例其二
【図9】図8の実施例其二の回転段違いバルブ半開時の
拡大透視説明図
【図10】本発明の異なる実施例其三
【図11】図10の実施例其三の回転段違いバルブ全閉
時の拡大透視説明図
【図12】昔の建造物の代表的な雨仕舞の実施例を示す
説明図
【図13】近代の建造物の代表的な雨仕舞の実施例を示
す説明図
【符合の説明】
1 :屋根、 2 :軒端、 3 :横樋、 4 :縦樋、 4’ :縦樋上部 4” :縦樋下部 5 :吐出口、 5’ :吐出口、 6 :溜枡、 7 :雨水管、 8 :雨水本管、 9 :地面、 10 :樋受石、 11 :三方向分岐管、 11’:二方向分岐管、 12 :利水出口、 13 :排水出口、 13’:排水出口、 14 :受水口、 15 :可変バルブ、 16 :ハンドル、 17 :ロック機構、 18 :バルブ開度表示盤、 19 :スライダーバルブ挿入口、 20 :スライダーバルブ、 21 :用水タンク、 22 :ホース、 23 :蝶番上部、 24 :蝶番下部、 25 :嵌合上部、 26 :嵌合下部、 27 :回転段違いバルブ、 28 :上段継ぎ管、 29 :下段継ぎ管、 30 :蝶番芯、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雨樋や雨水管の任意の位置に連結し、雨樋
    や雨水管内を流れる雨水を排水出口と利水出口に振り分
    け各出口流量を調節する機能と、雨水の流れを排水出口
    か利水出口かいずれか一方に切り替える機能とを併せ持
    った可変バルブ機構と、前記可変バルブ機構を操作し、
    前記可変バルブを任意開度に設定する機構を備えた単管
    ないしは多岐管とからなる事を特徴とする雨水利用装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101340799B1 (ko) * 2013-08-06 2013-12-11 수원시 빗물 집수장치 및 상기 집수장치를 이용한 집수활용시설
JP2016180272A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 重信 平 雨水制御装置
JP2016194235A (ja) * 2015-09-29 2016-11-17 重信 平 雨水制御装置
CN111519731A (zh) * 2020-04-15 2020-08-11 冉光全 一种园林花坛暴雨天排水疏水方法

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