JPH09210370A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH09210370A
JPH09210370A JP1402696A JP1402696A JPH09210370A JP H09210370 A JPH09210370 A JP H09210370A JP 1402696 A JP1402696 A JP 1402696A JP 1402696 A JP1402696 A JP 1402696A JP H09210370 A JPH09210370 A JP H09210370A
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JP
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temperature
heating
temperature sensor
rotary plate
detection
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JP1402696A
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Tamotsu Takei
保 武井
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線式の温度センサを用いる構成としなが
ら、被加熱物の載置位置によらず、高い精度で温度を検
出する。 【解決手段】 加熱室の天井部位に走査形の赤外線式温
度センサ7が設けられ、回転皿4の回転中心から半径方
向に検出スポットを走査する。加熱調理を開始すると、
制御回路10は回転皿4を回転駆動して被加熱物を加熱
する。温度センサ7の検出スポットは回転皿4の全面に
渡って設定される。制御回路10は、回転皿7が1回転
する間に現在走査していない検出スポットについて、過
去の検出データに基づいて所定の演算式によって温度を
推定する。これにより、回転皿4の回転周期が長く実測
データが得られない場合でも被加熱物の温度を高い精度
で推定することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱物を回転皿
に載置して回転させながら加熱調理を行うもので、温度
センサにより被加熱物の温度を検出して加熱制御を行う
ようにした加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば、電子レンジに
おいては、加熱室内に載置した被加熱物のの温度を赤外
線形の温度センサにより検出して加熱手段としてのマグ
ネトロンの駆動制御を行うようにしたものがある。これ
により、被加熱物の加熱調理を最適な条件となるように
制御し、もって適性な仕上がりの調理を行うことができ
るようにしたものである。
【0003】ところで、温度センサとして用いる赤外線
形の温度センサは、例えば、焦電形の素子を用いて所定
の検出エリア内から入射する赤外線からその温度を検出
するように構成されている。この場合、赤外線センサ
は、検出視野を広く設定すると、広い範囲の平均的な温
度を検出することはできるが、特定の部位の温度検出を
行うことが難しくなり、逆に検出視野を狭く設定する
と、検出視野領域に被加熱物が載置されないとその温度
検出を行うことができなくなる不具合がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、赤外線式の温度センサを用いる構成と
しながら、被加熱物の載置位置によらず、高い精度で温
度を検出することができるようにした加熱調理器を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の加熱調理器では、加熱室内の被加熱物を加
熱するための加熱手段と、前記加熱室内に配置され被加
熱物が載置される回転皿と、この回転皿を回転駆動する
駆動手段と、前記加熱室内の上方に設けられ前記回転皿
上の半径方向に対応して走査するように検出領域を所定
時間間隔で移動させて温度検出を行うようにした赤外線
形の温度センサと、この温度センサの検出温度に基づい
て前記加熱手段の制御を行う制御手段とを設け、前記制
御手段を、任意の検出部位について前記温度センサによ
り次にその部位の温度検出が行われるまでの期間中に、
その部位の過去の検出温度から温度変化傾向を演算して
その検出部位の温度を推定するように構成したところに
特徴を有する。
【0006】上記構成によれば、加熱調理中に回転皿が
駆動手段により回転駆動された状態で温度センサにより
検出部位毎に温度が検出され、制御手段により、その検
出温度に基づいて駆動手段および加熱手段が制御され
る。この場合において、回転皿が回転駆動された状態で
温度センサが回転皿の半径方向に対応して揺動される
と、温度センサによる検出部位は回転皿の回転に伴って
半径方向および周方向の双方に対応して移動してゆくよ
うになる。これにより、回転皿のいずれの位置に載置さ
れた被加熱物であっても、温度センサにより回転皿の全
体に渡って検出部位が走査されるので、被加熱物の温度
を確実に検出して加熱調理の制御を行うことができるよ
うになる。
【0007】上述の場合に、回転皿が1回転する間に各
検出部位の温度が1回ずつ検出されるため、同じ検出部
位の検出頻度は回転皿の回転速度により決まることにな
る。そこで、制御手段は、任意の検出部位に対して次に
温度検出をするまでの間において、その検出部位の温度
がどのように変化するかを、前回までの検出データに基
づいて推定する。これにより、回転皿の回転速度によら
ずに回転皿上の検出部位の温度を必要に応じて推定しな
がら求めることができるので、加熱手段の制御を的確に
行うことができるようになる。
【0008】上記構成において、制御手段を、前記温度
推定の演算を行う際に、過去の検出温度の大きさに応じ
て演算用の係数を変更するように構成すると良い。ま
た、制御手段を、過去の検出温度の温度変化量の大きさ
に対応して演算用の係数を補正するように構成すると良
い。
【0009】さらに、温度センサを、前記回転皿の回転
中心を基準検出部位として含んで走査するように前記駆
動手段により駆動されるように設けると共に、制御手段
を、前記温度センサの走査毎に通過する前記基準検出部
位の検出温度に基づいて他の検出部位の温度を推定する
ように構成することもできる。
【0010】また、本発明の加熱調理器は、加熱室内の
被加熱物を加熱するための加熱手段と、前記加熱室内に
配置され被加熱物が載置される回転皿と、この回転皿を
回転駆動する駆動手段と、前記加熱室内の上方に設けら
れ前記回転皿上の半径方向に対応して走査するように検
出領域を所定時間間隔で移動させて温度検出を行うよう
にした赤外線形の温度センサと、この温度センサの検出
温度に基づいて前記加熱手段の制御を行う制御手段とを
設け、前記制御手段を、前記回転皿を前記温度センサの
走査周期の整数倍の周期で回転駆動すると共に、前記回
転皿の回転駆動する周期を段階的に変化させるように制
御するように構成したところに特徴を有する。
【0011】この構成によれば、前述同様にして、回転
皿が回転駆動された状態で温度センサが回転皿の半径方
向に対応して揺動されるので、温度センサによる検出部
位は回転皿の回転に伴って半径方向および周方向の双方
に対応して移動してゆくようになる。このとき、回転皿
は駆動手段により温度センサの走査周期の整数倍の周期
で回転駆動されているので、回転皿上の検出部位は1回
転する毎に同じ位置を検出部位として温度センサにより
検出されることになる。そして、その回転皿の回転周期
は、制御手段により変更されるが常に段階的に変更設定
されるので、必ず同じ検出部位を設定することができる
ようになる。
【0012】上記構成において、制御手段を、前記加熱
手段により加熱調理を開始した後は、その加熱時間が経
過するのに伴って前記回転皿の回転周期が短くなるよう
に制御する構成とすると良い。また、制御手段を、前記
温度センサによる任意の検出部位の検出温度が第1の検
出レベルを超えた時に前記回転皿の回転周期を短く設定
する構成とすることもできる。さらに、制御手段を、前
記温度センサによる任意の検出部位の検出温度が第2の
検出レベルを超えた時に前記回転皿の回転を停止させる
構成としても良い。
【0013】これによって、加熱調理が進行するにした
がって温度が上昇したときに、回転皿上の検出部位の実
際の検出頻度を多くすることができるので、設定されて
いる検出レベルに達するのを精度良く検出することがで
き、これによって適切な加熱調理の制御を行うことがで
きるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子レンジに適用
した場合の第1の実施例について図1ないし図6を参照
して説明する。図2は電子レンジ本体の概略的構成を示
すもので、本体ケース1内には加熱室2が形成されると
共に、その右側には機械室3が形成されている。加熱室
2の内底面には被加熱物が載置された状態で回転される
回転皿4が配置されており、駆動手段としての駆動モー
タ5により回転駆動されるようになっている。機械室3
には、加熱室2内に導波管を介してマイクロ波を照射
し、被加熱物を高周波誘導加熱により加熱調理する加熱
手段としてのマグネトロン6が配設されている。
【0015】加熱室2の天井面には赤外線式の温度セン
サ7が設けられており、回転皿4上の被加熱物の温度を
検出する。この温度センサ7は、視野が例えば3°程度
に設定されており、回転皿4上に対応した検出スポット
としては直径20mm程度に設定されているもので、そ
の検出スポットを回転皿4上で移動させて走査するよう
に、センサヘッドが揺動されるようになっている。これ
により、温度センサ7の検出スポットは、回転皿4の回
転中心Oと周縁部との間を往復移動され、その移動の間
に通過する領域で所定の検出頻度(例えば、1走査で1
6回)で検出部位が設定される。
【0016】なお、図示はしていないが、加熱室2の前
面部にはこれを開閉するための扉が設けられると共に、
機械室3の前面部には加熱調理の設定操作を行うための
操作部および設定状態の確認や加熱調理状態を表示する
ための表示部が設けられ、操作スイッチ8および表示装
置9が配設されている(図1参照)。そして、機械室3
内部には、マグネトロン6に加えて、他にも加熱調理の
ための各種の部品が配設されると共に、加熱調理の制御
を行うための制御回路10(図1参照)が配設されてい
る。
【0017】図1は、本発明の要部に関わる部分の電気
的構成を示すもので、制御手段としての制御回路10
は、マイクロコンピュータやRAM,ROMなどを含ん
で構成されるもので、内部には入力端子から入力される
アナログ信号をデジタル信号に変換して取り込むA/D
変換機能も備えている。この制御回路10には、上述の
駆動モータ5およびマグネトロン6がそれぞれ駆動回路
5aおよび6aを介して接続されると共に、操作スイッ
チ8,表示装置9が接続されている。また、制御回路1
0には、温度センサ7が接続されており、検出スポット
の走査の制御が行われると共に走査される各検出スポッ
トの検出信号が入力され、内部のA/D変換機能により
デジタルの検出データに変換して処理されるようにな
る。
【0018】次に本実施例の作用について図3ないし図
6をも参照して説明する。なお、ここでは本発明の要部
に関わる部分の動作を主として述べ、一般的な電子レン
ジによる加熱調理の制御内容については簡単に説明す
る。
【0019】まず、操作スイッチ8の操作により加熱調
理の開始の指示がなされると、制御回路10は、図示し
ない加熱調理のプログラムにしたがって、マグネトロン
6を駆動制御すると共に回転皿4を駆動モータ5を駆動
することにより回転させて加熱調理を行う。この場合、
被加熱物は回転皿4上に載置されており、回転駆動され
た状態で加熱室2内に導入されるマグネトロン6からの
マイクロ波が照射されることにより加熱調理が行われ
る。
【0020】このとき、温度センサ7により回転皿4上
の温度が検出される。温度センサ7は、制御回路10か
らの駆動信号により検出スポットを走査するように揺動
されるようになる。揺動の周期は例えば1秒に設定され
ている。一方、回転皿4の回転周期Tは例えば「12
秒」に設定されており、「5rpm」の回転速度となっ
ている。これによって、回転皿4が1回転される間に、
温度センサ7は12往復することになる。
【0021】また、温度センサ7は、1走査の間に16
回のサンプリングを行うようになっており、これによっ
て、図3あるいは図4に示すように、検出スポットが移
動するようになり、回転皿4が1回転する間に、回転皿
4上の合計「192個」の検出点(図中では走査される
中心位置の軌跡を示している)における温度検出信号が
サンプリングされて制御回路10に入力されることにな
る。
【0022】制御回路10は、加熱調理の進行にしたが
って温度センサ7から入力される検出信号をA/D変換
して検出データとして取り込み、被加熱物が載置された
部分の温度を判定して加熱調理の制御を行う。このと
き、温度センサ7から入力される検出信号は、回転皿4
の192個の各検出スポットに対応して1回転つまり
「12秒」に1回のデータしか得られない。
【0023】そこで、制御回路10は、次のようにして
最新の検出信号から得られた検出データに基づいて、次
の検出信号が得られるまでの間に、例えば、温度センサ
7の1回の走査をする毎に各検出スポットに対応した検
出データを推定するようになっている。まず、最新の検
出データ値をD1とし、その前の検出データ値をD0と
したときに、現在の推定温度Dは、次式(1)のように
して算出することができる。
【0024】 推定温度D(℃)=D1+a×(D1−D0)×(t/T) …(1) ただし、式(1)中で、Tは回転皿4の回転周期
(秒)、tはD1の検出時点からの経過時間(秒)であ
る。また、係数aの値は、「1」以下の値に設定される
係数である。また、この場合における推定方式の基本原
理は、温度上昇の傾きを求めて前回の検出タイミングか
らの経過時間の比率だけ乗じることにより推定する一般
的な方法を採用している。
【0025】そして、実際の加熱室2内の温度上昇の度
合いは、時間の経過に伴って図6に示すように、例えば
「70℃」を過ぎる辺りから徐々に小さくなっていく傾
向にあることがわかっている。そこで、このような実情
に対応すべく、上述の式(1)で示した係数aの値を、
検出温度の値に対応して変更する値として、図5の表に
示すのように設定している。このように、検出温度D1
に対応して係数aの値を設定することで、図6に示した
実際の温度上昇の傾向に沿うように推定温度Dを推定す
ることができるようになる。
【0026】また、制御回路10は、推定温度Dに対し
て、次に温度センサ7から入力される実測データの値D
2がどの程度ずれているかを演算により求め、上述した
係数aの値が実情にあっていない場合には、実測データ
に沿った値となるように次式(2)にしたがって補正係
数a′を求め、以後の温度推定に用いる。 a′=a×[(実際の温度上昇分)/(推定温度による温度上昇分)] =a×[(D2−D1)/(D−D1)] …(2)
【0027】例えば、最新の検出データの値D1が「6
0℃」,前回の検出データの値D0が「50℃」で、こ
のときの係数aの値が図5から「0.9」であるから、
前述の式(1)にしたがって次回の検出信号がどの程度
の検出データとなるかを計算すると、このときの推定温
度Dは、 D=60+0.9×(60−50)×1 =69(℃) となる。
【0028】ところが、実際に次回の検出データとして
得られた値D2が、例えば「67℃」であるとすると、
推定温度Dの値「69℃」に対して「−2℃」の差があ
る。これに対して、制御回路10は、係数aの値を上式
(2)にしたがって実測データに則した補正係数a′と
して計算する。この場合、「67℃」に対応する係数a
の値は、図5に示したデータから「0.9」であるか
ら、 補正係数a′=0.9×[(67−60)/(69−60)] =0.7 を得る。
【0029】このようにして得た補正係数a′を式
(1)の係数aの代わりに用いて推定温度Dを計算する
ことにより、あらかじめ設定されている係数aが実際の
加熱室3内の温度変化の実情に対してずれが生じている
場合でも、これを修正して実測データに近い正確な温度
を推定することができるようになる。
【0030】制御回路10は、このようにして回転皿4
上に載置された被加熱物の温度を常に測定あるいは推定
しながらモニタし、その検出,推定温度に応じて回転皿
4の回転駆動制御あるいはマグネトロン6の駆動制御を
行って適切な加熱調理を行うようになる。
【0031】このような本実施例によれば、回転皿4の
回転状態で温度センサ7を走査して検出スポットを移動
させることにより、回転皿4上の多数の部位の温度を検
出すると共に、回転皿4が1回転して同一検出スポット
の温度を再び検出するまでの間の非検出期間において、
制御回路10により、過去の検出データに基づいて各検
出スポットの温度を推定するようにしたので、回転皿4
の回転周期Tに依存しないで、被加熱物の温度を常に認
識することができるようになり、加熱調理の制御をきめ
細かく行うことができるようになる。
【0032】図7は本発明の第2の実施例を示すもの
で、以下、第1の実施例と異なる部分についてのみ説明
する。すなわち、図3,4でも示したように、温度セン
サ7による検出スポットのうちの回転皿4上の回転中心
Oの位置は、温度センサ7を1回走査する毎に毎回通
る。そこで、この実施例では、回転皿4の回転中心Oの
位置を基準位置として設定し、前述した係数aの値を設
定するように構成されている。
【0033】図4において、検出スポット『1』(図中
では丸数字で示す)以外の『2』〜『16』の位置で
は、回転皿4が1回転するまでの間は温度が検出されな
いが、検出スポット『1』では走査毎に検出される。そ
こで、この位置の検出データの値を元にして1走査毎の
係数aの値を計算し、他のすべての検出スポットの推定
温度を式(1)にしたがって演算するのである。
【0034】図7はその一例を示しているもので、ここ
では、計算原理を理解し易くするために、回転皿4の回
転周期Tを便宜上「10秒」に設定している。制御回路
10は、まず、回転皿4の1回前の回転時に得られてい
る温度変化のデータΔT1(=60−50=10℃)を
計算する。次に、制御回路10は、この温度変化のデー
タΔT1に基づいて、以後の1秒毎に得られる基準位置
『1』の検出温度に対して、他の検出スポット『2』〜
『16』の検出温度を推定する際に用いる補正係数Kの
値を演算し、この補正係数Kから推定の演算を行う。
【0035】補正係数Kの値は、温度変化のデータΔT
1に対する、時刻「0」の検出温度と現在の検出時刻の
検出温度との差の値の比率として求める。つまり、時刻
「1秒」においては、 K=(61−60)/ΔT1 =0.1 となる。また、同様にして時刻「2秒」においては、 K=(62−60)/ΔT1 =0.2 となり、以下同様にして図7中に示すように補正係数K
の値が得られる。
【0036】次に、この各時刻における補正係数Kの値
に基づいて、他の任意の検出スポットの時刻「0」にお
ける検出データ(図中では検出値は「57℃」)から各
時刻における温度の推定値を演算する。このとき、補正
係数Kに乗ずる値は、その検出スポットの前回の検出デ
ータ(例えば図中では「48℃」)に対する温度変化の
データΔTn(=57−48=9℃)とする。
【0037】これによって、例えば、時刻「1秒」にお
いては、時刻「0秒」の検出温度「57℃」に補正係数
Kと温度変化のデータΔTnを乗じた値を加算した値と
なるから、 推定温度T=57+K×ΔTn =57+0.1×9 =57.9℃ と演算される。また、同様にして、時刻「2秒」におい
ては、 推定温度T=57+K×ΔTn =57+0.2×9 =58.8℃ と演算され、以下同様にして図7中に示すようにその検
出スポットにおける各時刻の温度の推定値が演算され
る。
【0038】このような本実施例によれば、第1の実施
例と同様にして、任意の検出スポットの温度を過去の検
出温度と温度センサ7が走査される毎に測定される回転
皿4の中心位置の検出温度とに基づいて推定するように
したので、加熱調理の時間制御を綿密に行うことができ
るようになり、加熱調理の仕上がりの品質の向上を図る
ことができるようになる。
【0039】図8および図9は本発明の第3の実施例を
示すもので、以下、第1の実施例と異なる部分について
説明する。なお、この第3の実施例においては、制御回
路10は、任意の検出スポットに対する温度推定の演算
を行うことに代えて、各検出スポットを実測する時間間
隔を回転皿4の回転周期を変更することにより行うよう
にしたものである。
【0040】制御回路10は、回転皿4の回転周期を温
度センサ7の走査周期の整数倍となるように設定し、加
熱調理の進行にしたがって図8に示すプログラムのフロ
ーチャートを実行してその回転周期を変更設定するよう
になっており、そのプログラムの進行に伴って回転皿4
の回転周期と検出温度との状態変化は図9に示すように
なる。
【0041】すなわち、制御回路10は、加熱調理を実
施するにあたって、回転皿4の回転周期を変更するため
に図8に示すプログラムのフローチャートをスタート
し、マグネトロン6への通電の開始で加熱調理を開始
(時刻t0)すると(ステップS1)、まず、回転皿4
の回転周期Tを「30秒」に設定して回転数「2rp
m」で回転駆動させるようになる(ステップS2)。
【0042】この状態で、制御回路10は、第1の実施
例と同様にして温度センサ7により走査された各検出ス
ポットに対して得られる検出信号からA/D変換して得
られる温度の検出データを得る(ステップS3)。そし
て、それらの検出データのうちのいずれかが、あらかじ
め設定されている第1の検出レベルとしての判定温度T
1を超えると(ステップS4)、その時点t1で回転皿
4の回転周期Tを「12秒」に設定してそれまでよりも
短い回転周期となるように変更設定する(ステップS
5)。
【0043】これによって、回転皿4の回転数は「2r
pm」から「5rpm」に変更されることになる。な
お、このように回転周期Tを短くなるように変更設定す
ることで、回転皿4上の同一検出スポットの検出頻度が
高くなり、被加熱物の温度が判定温度T1を超えて加熱
調理が終了に近付いた状態の判定を迅速に行えるように
なるのである。
【0044】続いて、制御回路10は、温度センサ7に
より走査された各検出スポットに対して検出データを取
り込み(ステップS6)、それらの検出データのうちの
いずれかが、あらかじめ設定されている第2の検出レベ
ルとしての判定温度T2(>T1)を超えると(ステッ
プS7)、その時点t2で回転皿4の回転を停止させる
ようになる(ステップS8)。これにより、温度センサ
7の走査によって被加熱物の同一部分の走査を繰り返し
行うことになり、その部分の温度の変化を温度センサ7
の走査周期「1秒」の間隔で検出することができるよう
になる。
【0045】この後、制御回路10は、さらに各検出ス
ポットの温度を検出して(ステップS9)いずれかの検
出データがあらかじめ設定された判定温度T3(T>
2)を超えると(ステップS10)、その時点t3でマ
グネトロン6の駆動を停止して加熱調理を終了し(ステ
ップS11)、メインプログラムにリターンするように
なる。
【0046】このような第3の実施例によれば、加熱調
理の進行により被加熱物の温度が高くなってくると回転
皿4の回転周期Tを温度センサ7の走査周期「1秒」の
整数倍となる条件を満たしながら短く設定するので、同
一条件下では回転毎に同一の検出スポットの設定が行え
ると共に、その検出頻度を高くすることができるように
なり、加熱調理の時間制御をきめ細かく行うことができ
るようになる。
【0047】また、このような第3の実施例において、
制御回路10により、第1の実施例におけるような温度
の推定も並行して行うように構成することで、さらにき
めの細い加熱調理の制御を行うことができるようにな
る。
【0048】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形または拡張できる。回転皿
4の回転周期Tおよび温度センサ7の走査周期は適宜変
更することができる。第1の実施例においては、温度セ
ンサ7の走査範囲として回転皿4の回転中心の位置を検
出スポットとして含むことは必ずしも必要な条件ではな
く、除外した設定としても良い。回転皿4の回転周期T
の変更は3段階以上に渡って行うようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加熱調理
器によれば、次のような優れた効果を得ることができ
る。請求項1の加熱調理器によれば、回転皿が1回転す
る間の温度センサにより温度が測定されない部分の温度
を過去の検出温度に基づいて推定することができるの
で、加熱調理の時間制御をきめ細かく行うことができる
ようになる。請求項2の加熱調理器によれば、温度の推
定を行う際に用いる係数を、そのときの温度に対応して
変更設定するので、実際の温度上昇の傾向に対応するよ
うに変更設定することができ、精度の高い温度推定を行
うことができる。
【0050】請求項3の加熱調理器によれば、温度の推
定を行う際に用いる係数を、過去の実際の温度上昇分に
対応して変更設定するので、加熱室内の状態の変化など
によりあらかじめ設定されている係数とずれが生ずる場
合でも、これに柔軟に対応して精度の高い温度推定を行
うことができる。請求項4の加熱調理器によれば、温度
センサによる走査範囲に回転皿の回転中心を含むように
設定したので、走査毎に得られる同一部分の実測データ
に基づいて他の検出部位の温度推定を行うことができ、
精度の高い温度推定を行うことができる。
【0051】請求項5の加熱調理器によれば、回転皿の
回転周期を温度センサの走査周期の整数倍に設定すると
共に、加熱調理の進行に伴って変更設定可能であるか
ら、回転周期の変更があっても同一回転周期では回転皿
の1回転毎に同一の検出部位の温度を検出することがで
き、再現性の良い温度検出を行うことができる。請求項
6の加熱調理器によれば、被加熱物の温度が高くなるに
したがって短い周期で同一検出部位の温度を検出するこ
とができるようになるので、加熱調理の制御をきめ細か
く行うことができるようになる。
【0052】請求項7の加熱調理器によれば、任意の検
出部位の検出温度が第1の検出レベルを超えたときに回
転皿の回転周期を短く変更設定するので、例えば、被加
熱物の温度が加熱調理の終了を判定する温度に近付いて
きたときに、同一検出部位の温度の検出頻度を高くして
検出動作を行うことができるようになり、加熱調理状態
の判定をきめ細かく行えるようになる。請求項8の加熱
調理器によれば、任意の検出部位の検出温度が第2の検
出レベルを超えたときに回転皿の回転を停止するので、
被加熱物上の同一検出部位の温度を温度センサの走査周
期毎に得ることができ、加熱調理状態の判定の精度の向
上を図れるようになる。請求項9の加熱調理器によれ
ば、回転皿の回転周期の変更を行うと共に、さらに他の
検出部位の温度を測定している状態でも、温度推定の演
算を並行して行うことで、全体として被加熱物の加熱状
態の判定を高精度で行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気的構成の該略
【図2】本体の概略的な縦断正面図
【図3】回転皿上の検出スポットとその軌跡を示す図
【図4】回転皿を横から見た場合の検出スポットを示す
【図5】検出温度に対する係数aの値の対応関係を示す
【図6】加熱時間と被加熱物の温度上昇との相関を示す
【図7】本発明の第2の実施例を示す補正係数と温度の
推定値との対応関係を示す図
【図8】本発明の第3の実施例を示す回転皿の回転制御
のプログラムのフローチャート
【図9】回転皿の回転状態および検出温度の時間経過に
伴う変化を示す図
【符号の説明】
2は加熱室、4は回転皿、5は駆動モータ(駆動手
段)、6はマグネトロン(加熱手段)、7は温度セン
サ、8は操作スイッチ、9は表示装置、10は制御回路
(制御手段)である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室内の被加熱物を加熱するための加
    熱手段と、 前記加熱室内に配置され被加熱物が載置される回転皿
    と、 この回転皿を回転駆動する駆動手段と、 前記加熱室内の上方に設けられ前記回転皿上の半径方向
    に対応して走査するように検出領域を所定時間間隔で移
    動させて温度検出を行うようにした赤外線形の温度セン
    サと、 この温度センサの検出温度に基づいて前記加熱手段の制
    御を行う制御手段とを備え、 前記制御手段は、任意の検出部位について前記温度セン
    サにより次にその部位の温度検出が行われるまでの期間
    中に、その部位の過去の検出温度から温度変化傾向を演
    算してその検出部位の温度を推定するように構成されて
    いることを特徴とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記温度推定の演算を
    行う際に、過去の検出温度の大きさに応じて演算用の係
    数を変更するように構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記温度推定の演算を
    行う際に、過去の検出温度の温度変化量の大きさに対応
    して演算用の係数を補正するように構成されていること
    を特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の加熱
    調理器。
  4. 【請求項4】 前記温度センサは、前記回転皿の回転中
    心を基準検出部位として含んで走査するように前記駆動
    手段により駆動されるように設けられ、 前記制御手段は、前記温度センサの走査毎に通過する前
    記基準検出部位の検出温度に基づいて他の検出部位の温
    度を推定するように構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 加熱室内の被加熱物を加熱するための加
    熱手段と、 前記加熱室内に配置され被加熱物が載置される回転皿
    と、 この回転皿を回転駆動する駆動手段と、 前記加熱室内の上方に設けられ前記回転皿上の半径方向
    に対応して走査するように検出領域を所定時間間隔で移
    動させて温度検出を行うようにした赤外線形の温度セン
    サと、 この温度センサの検出温度に基づいて前記加熱手段の制
    御を行う制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記回転皿を前記温度センサの走査周
    期の整数倍の周期で回転駆動すると共に、前記回転皿の
    回転駆動する周期を段階的に変化させるように制御する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記加熱手段により加
    熱調理を開始した後は、その加熱時間が経過するのに伴
    って前記回転皿の回転周期が短くなるように制御するこ
    とを特徴とする請求項5記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記温度センサによる
    任意の検出部位の検出温度が第1の検出レベルを超えた
    時に前記回転皿の回転周期を短く設定するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項5または6記載の加熱
    調理器。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記温度センサによる
    任意の検出部位の検出温度が第2の検出レベルを超えた
    時に前記回転皿の回転を停止させるように前記駆動手段
    を制御するように構成されていることを特徴とする請求
    項5ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
  9. 【請求項9】 加熱室内の被加熱物を加熱するための加
    熱手段と、 前記加熱室内に配置され被加熱物が載置される回転皿
    と、 この回転皿を回転駆動する駆動手段と、 前記加熱室内の上方に設けられ前記回転皿上の半径方向
    に対応して走査するように検出領域を所定時間間隔で移
    動させて温度検出を行うようにした赤外線形の温度セン
    サと、 この温度センサの検出温度に基づいて前記加熱手段の制
    御を行う制御手段とを備え、 前記回転皿は、前記駆動手段により前記温度センサの走
    査周期の整数倍の周期で回転駆動され、 前記制御手段は、前記回転皿の回転駆動する周期を段階
    的に変化させるように前記駆動手段を制御すると共に、
    任意の検出部位について次にその部位の温度検出を行う
    までの期間中に、その部位の過去の検出温度から温度変
    化傾向を演算してその検出部位の温度を推定するように
    構成されていることを特徴とする加熱調理器。
JP1402696A 1996-01-30 1996-01-30 加熱調理器 Pending JPH09210370A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1081899C (zh) * 1998-01-20 2002-04-03 佐贺县 釜炒茶制作方法与釜炒茶制作装置
US20140061190A1 (en) * 2012-08-29 2014-03-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Temperature measuring apparatus and microwave oven having the same

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