JPH09210298A - 低温液化ガスタンクのボイルオフガス巻込防止装置 - Google Patents

低温液化ガスタンクのボイルオフガス巻込防止装置

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JPH09210298A
JPH09210298A JP3913896A JP3913896A JPH09210298A JP H09210298 A JPH09210298 A JP H09210298A JP 3913896 A JP3913896 A JP 3913896A JP 3913896 A JP3913896 A JP 3913896A JP H09210298 A JPH09210298 A JP H09210298A
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雅祐 中島
Mikio Morioka
幹雄 森岡
Shinya Suguri
信也 須栗
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温液化ガスの受け入れに伴うBOGの巻き
込みを防止する。 【解決手段】 低温液化ガスタンクの気層Iに低温液化
ガス受入管3を導設する。低温液化ガス受入管3の直下
位置に、受入リード管4を、下端が液層中へ没するよう
にして配置する。受入リード管4の上端部に、先端の入
口の内径dが低温液化ガス受入管3の出口の内径Dより
も小さくなるようなテーパ形状とした絞り部8を設け
る。たらい形状の液溜め容器9を、該液溜め容器9の側
面上部が絞り部8の入口よりも高くなるようにして受入
リード管4の上端部に固定する。低温液化ガス2の受け
入れが開始されると、外側の流れ2bがカーテンとなっ
て絞り部8の入口を気層Iから隔離させることができ、
又、液溜め容器9内の低温液化ガス2の液位が絞り部8
の入口よりも高くなると、絞り部8の入口を気層Iから
隔離された状態に保つことができ、これにより、低温液
化ガス2の流下に伴う周囲のBOGの巻き込みを抑える
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタンク屋根を通して
上方より低温液化ガスを液層に受け入れるようにしてあ
る低温液化ガスタンクにて用いられるボイルオフガス
(BOG)の巻込防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液化天然ガスLNGや液化石油ガスLP
Gの如き低温液体を受け入れて所要期間貯留させておく
ための低温液化ガスタンクは、図5及び図6に概略を示
す如く、低温液化ガスタンク1内へ低温液化ガス2を受
け入れるための低温液化ガス受入管3を、タンク屋根1
aを貫通させてその下端の出口が低温液化ガスタンク1
内の気層Iに位置させるようにして設置し、且つ上記低
温液化ガス受入管3よりも幾分大径とされた受入リード
管4を、上記低温液化ガス受入管3の直下位置にその下
端が液層II中へ没するようにして垂直に配設すると共
に、該受入リード管の上端に漏斗部5を設け、上記低温
液化ガス受入管3を通して低温液化ガスタンク1内へ送
られてきた低温液化ガス2を、ガス受入管3の出口より
受入リード管4の漏斗部5へ向けて流下させて上記受入
リード管4を通してタンク底部に流出させるようにし、
更に、液層IIに貯留されている低温液化ガス2の一部が
気化して生じたボイルオフガス(以下、BOGと称す)
を取り出すためのBOG取出管6をタンク屋根1aの頂
部に接続し、該BOG取出管6の途中位置にBOG圧縮
機7を設けた構成としてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した低
温液化ガスタンクにおいて、従来では、単に受入リード
管4の上端に漏斗部5を設けて低温液化ガス受入管3よ
り流下されてくる低温液化ガス2を直接受け入れるよう
にしてあることから、図6に拡大して示す如く、低温液
化ガス2が、低温液化ガス受入管3の出口より受入リー
ド管4の漏斗部5へ向けて激しく流下されるときに流下
する低温液化ガス2の外側に多くの乱れが生じて周囲の
気体を包み込むようになり、これが原因で低温液化ガス
受入管3から受入リード管4に低温液化ガスが移される
ときに周囲にある多量のBOGが巻き込まれることにな
り、更に、低温液化ガス2の外側に多くの乱れが生じた
状態では、受入リード管4内の低温液化ガス2の液面ま
で流下する低温液化ガス2が到達したときに液面に激し
い乱れが生じて波立つ状態になり、ここからBOGが受
入リード管4内の液中に巻き込まれることもある。巻込
まれたBOGは、液層IIに入ると凝縮するため、気層I
中に拡散しているBOGの量が減少して低温液化ガスタ
ンク1の気層Iのガス圧力が低下してしまうことにな
る。低温液化ガスタンク1内のBOGの圧力が低下して
しまうと、タンク屋根1aの頂部に接続されたBOG取
出管6の途中位置に設けられているBOG圧縮機7で圧
縮されず、逆にBOG圧縮機7の方からタンク内へBO
Gが入ってきてしまうこともあり、又、低温液化ガスタ
ンク1が大型化してくると、BOG圧力の低下で外圧に
よる低温液化ガスタンク1の座屈等の虞がある、という
問題がある。
【0004】そこで、本発明は、低温液化ガスを低温液
化ガス受入管より受入リード管に移して低温液化ガスタ
ンクに受け入れる際のBOGの巻き込みを防止すること
ができるような低温液化ガスタンクのボイルオフガス巻
込防止装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、低温液化ガス受入管をタンク屋根を貫通
させてタンク内の気層まで導設して、下端がタンク内の
液層中へ没するように設置してある受入リード管の入口
を低温液化ガス受入管の出口に臨ませて低温液化ガスを
受入リード管を通してタンク内部に受け入れるようにし
てある低温液化ガスタンクにおける上記低温液化ガス受
入管の直下位置に上端に絞り部を設けたり、又は、細径
のものを用いることによって低温液化ガス受入管の出口
の内径よりも入口の内径が小さくなるようにしてある受
入リード管を設置し、且つ該受入リード管の上端部に、
上記低温液化ガス受入管より流下された低温液化ガスの
うち上記受入リード管内へ直接流入されなかったものを
溜めておくための液溜め容器を、該液溜め容器の側面上
部が受入リード管の入口よりも高くなるようにして固定
してなる構成とする。
【0006】低温液化ガスの受け入れが開始して低温液
化ガス受入管より受入リード管へ向けて低温液化ガスが
流下され始めると、受入リード管内には乱れのない内側
の流れのみが流入されると共に外側の流れがカーテン状
になって受入リード管の入口を低温液化ガスタンク内の
気層から隔離された状態とすることができ、又、液溜め
容器内に溜められた低温液化ガスの液位が上昇して受入
リード管の入口よりも高くなると、液溜め容器内の低温
液化ガスはオーバーフロー状態となって受入リード管内
へ入口付近のものから順次流入されるようになると共に
受入リード管の入口を低温液化ガスタンク内の気層から
隔離された状態に保つことができるので、受入リード管
内へ流入されようとしている低温液化ガスと気層内のB
OGとの接触を断つことができて、低温液化ガス受入管
から受入リード管へ向けての低温液化ガスの流下に伴う
周囲のBOGの巻き込みを抑えることができる。
【0007】上記において、液溜め容器に該液溜め容器
内に溜まった低温液化ガスの液位を検出する液位計を設
置すると共に、低温液化ガス受入管の途中位置に調節弁
を配置し、該液位計からの検出位号に応じて上記調節弁
の開閉度を操作して低温液化ガスの流量調整を行うよう
にすると、液溜め容器内に溜められる低温液化ガスの液
位を所要幅の間に保つことができる。
【0008】又、低温液化ガス受入管をタンク屋根を貫
通させてタンク内の気層まで導設して、下端がタンク内
の液層中へ没するように設置してある受入リード管の入
口を低温液化ガス受入管の出口に臨ませて低温液化ガス
を受入リード管を通してタンク内部に受け入れるように
してある低温液化ガスタンクにおける上記低温液化ガス
受入管の下端部の側方位置に、上記受入リード管の上端
部が位置するように受入リード管を偏心させて設置し、
且つ該受入リード管の上端部に、上記低温液化ガス受入
管より流下された低温液化ガスを溜めてからオーバーフ
ローさせて受入リード管内に流入させるようにするため
の液溜め容器を取り付けて、該液溜め容器内に上記低温
液化ガス受入管の下端部を位置させるようにし、低温液
化ガス受入管の出口より流下された低温液化ガスを、液
溜め容器内に一担溜めてからオーバーフローさせて受入
リード管を通して低温液化ガスタンク内に受け入れるよ
うにすることもできる。
【0009】この場合、液溜め容器内からオーバーフロ
ーされて受入リード管内へ流入された低温液化ガスは、
受入リード管の内面に沿って緩やかに降下されることか
ら、流れに激しい乱れが生じて周囲のBOGを多量に巻
き込んでしまうようなことを防止することができる。
【0010】更に、上記において、液溜め容器の内部の
低温液化ガス受入管の下端部と受入リード管の上端部と
の間の位置に、受入リード管の入口よりも高くて液溜め
容器の側面上部よりも低くなるような高さとした堰を、
受入リード管の周囲を取り巻くようにして一重又は多重
に設置して、低温液化ガスを多段にオーバーフローさせ
るようにしてもよく、これにより、液溜め容器内に溜め
られた低温液化ガスの流れはオーバーフローを繰り返す
度により緩やかなものとされることから、低温液化ガス
受入管から受入リード管へ向けての低温液化ガスの流下
に伴う周囲のBOGの巻き込みをより一層抑えることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0012】図1(イ)(ロ)は本発明の低温液化ガス
タンクのボイルオフガス巻込防止装置の実施の一形態を
示すもので、低温液化ガスタンク1内へ低温液化ガス受
入管3を通して送られてきた低温液化ガス2を、低温液
化ガス受入管3の直下位置に配置された受入リード管4
へ向けて流下させて該受入リード管4を通して低温液化
ガスタンク1の底部に受け入れるようにしてある構成に
おいて、上記受入リード管4の上端部に、上端の入口の
内径dが上記低温液化ガス受入管3の下端出口の内径D
よりも小さくなるようなテーパ形状とした絞り部8を設
け、且つたらい形状をした液溜め容器9を、該液溜め容
器9の側面上部が上記受入リード管4の絞り部8の入口
よりも高くなるようにして、上記絞り部8の下側境界線
上に固定するようにする。
【0013】更に、上記液溜め容器9の内側に、該液溜
め容器9内に溜められた低温液化ガス2の液位を検出す
るための液位計10を設けると共に、上記低温液化ガス
受入管3の途中位置に調節弁11を配置し、該液位計1
0からの検出信号に基づいて上記調節弁11の開閉度を
操作して、低温液化ガス受入管3より受入リード管4へ
向けて流下される低温液化ガス2の流量調節を行うよう
にしてなる構成とする。12は液位計10からの信号に
基づき調節弁11に指令を与えるようにする制御器であ
る。
【0014】低温液化ガスタンク1内への低温液化ガス
2の受け入れが開始され、低温液化ガス2が低温液化ガ
ス受入管3を通して送られて出口より流下され始める
と、受入リード管4の上端にテーパ形状の絞り部8が設
けてあることから、図1(イ)に示す如く、低温液化ガ
ス受入管3の中心部を流下された低温液化ガス2の流れ
2aは受入リード管4の入口を通して受入リード管4内
へ直接流入されるのに対して低温液化ガス受入管3の管
壁に沿う外側の流れ2bは受入リード管4の外側に沿い
流れ落ちて液溜め容器9内に溜められることになる。こ
れにより、受入リード管4内には乱れのない内側の流れ
2aのみが流入されると共に、外側の流れがカーテン状
になって低温液化ガス受入管3と受入リード管4の絞り
部8との間が包囲されることになるので、低温液化ガス
タンク1内の気層Iと受入リード管4の入口とを低温液
化ガスのカーテンにより隔離された状態とすることがで
き、周囲のBOGと受入リード管4に入る流れ2aとの
接触を断つことができて、BOGの巻き込みを防ぐこと
ができる。
【0015】その後、上記液溜め容器9内に外側の流れ
2bによる低温液化ガス2が溜まり、図1(ロ)に示す
ように、受入リード管4の絞り部8の入口よりも低温液
化ガス2の液位が高くなると、低温液化ガス受入管3よ
り流下された全ての低温液化ガス2は、受入リード管4
内へ直接流入されずに液溜め容器9に受け止められて該
液溜め容器9内に一旦溜められることになり、液溜め容
器9内の低温液化ガス2はオーバーフロー状態となって
受入リード管4の入口付近のものから順次受入リード管
4内へ流入されることになるが、この際、受入リード管
4の入口と低温液化ガスタンク1の気層Iとの間には低
温液化ガス2の層が形成されていることから、受入リー
ド管4の入口を気層Iから隔離された状態に保つことが
できる。
【0016】したがって、本発明においては、低温液化
ガス2の受け入れ開始直後及び所要時間経過後の何れの
場合においても、低温液化ガスタンク1の気層Iと受入
リード管4の入口とを完全に隔離された状態に保つこと
ができるので、受入リード管4内へ流入されようとして
いる低温液化ガス2と気層I内のBOGとの接触を断つ
ことができて、低温液化ガス受入管3から受入リード管
4へ向けての低温液化ガス2の流下に伴う周囲のBOG
の巻き込みを抑えることができる。
【0017】上記において、液溜め容器9に設けた液位
計10の検出信号に基づいて制御器12により低温液化
ガス受入管3の調節弁11を操作して低温液化ガス2の
流量調節を行うようにしてあることから、液溜め容器9
内の液位を所要幅の間に保つことができ、低温液化ガス
2の流量が多過ぎて低温液化ガス2が液溜め容器9から
溢れてしまったり、又は、低温液化ガス2の流量が少な
過ぎて受入リード管4の入口上方から低温液化ガス2の
層がなくなってしまうようなことも防ぐことができる。
【0018】次に、図2は本発明の他の実施の形態を示
すもので、図1(イ)(ロ)に示した受入リード管4の
上端にテーパ形状の絞り部8を設けて受入リード管4の
入口が低温液化ガス受入管3の出口よりも小径になるよ
うにした方式に代え、低温液化ガス受入管3の出口の内
径Dよりも小さな内径dを有する細径の受入リード管4
を用い、該受入リード管4の上端部に、液溜め容器9
を、該液溜め容器9の側面上部が受入リード管4の入口
よりも高くなるようにして固定したものである。図中、
図1(イ)(ロ)と同一なものには同一符号が付してあ
る。
【0019】図2に示す実施の形態の場合、低温液化ガ
ス2の受け入れが開始されて低温液化ガス受入管3の出
口より低温液化ガス2が流下され始めると、低温液化ガ
ス受入管3の中心部の流れ2aは受入リード管4内へ直
接流下されると共に、その外側の流れ2bはカーテンと
なって低温液化ガス受入管3と受入リード管4の上端部
との間が包囲されるので、低温液化ガスタンク1内の気
層Iと受入リード管4の入口とを隔離された状態とする
ことができ、又、図中二点鎖線で示すように、液溜め容
器9内に溜められた低温液化ガス2の液位が受入リード
管4の上端よりも高くなると、オーバーフロー状態とな
った低温液化ガス2が受入リード管4内へ順次流入され
ると共に、受入リード管4の上方に低温液化ガス2の層
が形成されて受入リード管4の入口を気層Iから隔離さ
れた状態に保つことができることから、低温液化ガス受
入管3から受入リード管4へ向けての低温液化ガス2の
流下に伴う周囲のBOGの巻き込みを防ぐことができ、
更に、受入リード管4として細径のものを用いているこ
とから、受入リード管4の製作及び支持固定を簡単に行
うことができる。
【0020】次いで、図3は本発明の別の実施の形態を
示すもので、低温液化ガス受入管3の下方の該低温液化
ガス受入管3の中心線より偏心させた位置に、低温液化
ガス受入管3よりも幾分大径とした受入リード管4を、
該受入リード管4の上端部と低温液化ガス受入管3の下
端部とが所要長さ重なるようにして設置し、且つ該受入
リード管4の上端部に、液溜め容器9を、該液溜め容器
9の側面上部が受入リード管4の入口よりも高くなるよ
うにすると共に上記低温液化ガス受入管3の下端部を内
部に収容させるようにして固定したものである。
【0021】図3に示す実施の形態の場合、低温液化ガ
スタンク1内への低温液化ガス2の受け入れが開始さ
れ、低温液化ガス受入管3を通して送られて液溜め容器
9内に溜められた低温液化ガス2の液位が受入リード管
4の入口よりも高くなると、オーバーフロー状態となっ
た低温液化ガス2は受入リード管4へ流入されて該受入
リード管4の内面に沿って緩やかに降下されていくこと
から、低温液化ガス2の流れに激しい乱れが生じて周囲
のBOGを多量に巻き込んでしまうようなことを防ぐこ
とができる。
【0022】更に、図4は図3に示す実施の形態の応用
例を示すもので、図3に示すものと同様な構成におい
て、液溜め容器9内部の低温液化ガス受入管3の下端部
と受入リード管4の上端部との間位置に、受入リード管
4の入口よりも高くて液溜め容器9の側面上部よりも低
くなるような高さとした堰13を、受入リード管4の上
端部の周囲に、内側に配置したものから外側に配置した
ものへ向かって段々と高くなるようにして2重に設置し
たものである。
【0023】この場合、低温液化ガス受入管3と受入リ
ード管4との間に堰13を2重に設けたことにより、低
温液化ガス受入管3を通して送られてきた低温液化ガス
2は3段階のオーバーフローを経て受入リード管4内へ
流入されることになり、オーバーフローを繰り返す度に
低温液化ガス2の流れはより緩やかなものとされること
から、低温液化ガス受入管3から受入リード管4へ向け
ての低温液化ガス2の流下に伴う周囲のBOGの巻き込
みをより一層抑えることができる。
【0024】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、例えば、図1に示す実施の形態で
は受入リード管4の上端部にテーパ形状の絞り部8を設
けるようにしているが、これは、低温液化ガス受入管3
よりも小さい内径を有する直筒形状の絞り部8を設ける
ようにすることもでき、要は、受入リード管4の入口の
内径が低温液化ガス受入管3の出口の内径よりも小さく
なるようなものであれば如何なる形状の絞り部8を用い
るようにしてもよく、又、図4に示す実施の形態では受
入リード管4の周囲に堰13を2重に設けるようにした
場合を示しているが、堰13の数は低温液化ガス受入管
3と受入リード管4との水平距離に応じて増減させるよ
うにするとよく、その他、本発明は要旨を逸脱しない範
囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0025】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の低温液化ガス
のボイルオフガス巻込防止装置によれば、低温液化ガス
受入管を通して低温液化ガスタンク内へ送られて該低温
液化ガス受入管の出口より流下された低温液化ガスをタ
ンク底部へ流出させるための受入リード管の上端部に絞
り部を設けたり、又は、細径の受入リード管を用いるこ
とによって受入リード管の入口の内径が低温液化ガス受
入管の出口の内径よりも小さくなるようにすると共に、
該受入リード管の上端部に液溜め容器を固定してなる構
成として、低温液化ガス受け入れ時に低温液化ガスを利
用して低温液化ガスタンク内の気層と受入リード管の入
口とを隔離させることができるようにしてあることか
ら、低温液化ガス受入管から受入リード管へ向けての低
温液化ガスの流下に伴う周囲のBOGの巻き込みを抑え
ることができ、しかも、液溜め容器に設けた液位計の検
出信号により低温液化ガス受入管の途中位置に配置した
調節弁を操作して低温液化ガスの流量調節を行うように
すると、液溜め容器内に溜められる低温液化ガスの液位
を所要幅の間に保つことができる。
【0026】又、低温液化ガス受入管下方の偏心位置に
受入リード管を設置すると共に該受入リード管の上端部
に液溜め容器を固定して、低温液化ガス受入管の出口よ
り流下された低温液化ガスを、液溜め容器内に一旦溜め
てからオーバーフローさせて受入リード管内へ流入させ
るようにすると、低温液化ガスは受入リード管の内面に
沿って緩やかに降下されることになり、流れに激しい乱
れが生じて周囲のBOGを多量に巻き込んでしまうよう
なことを防止することができ、更に、液溜め容器の内部
の低温液化ガス受入管の下端部と受入リード管の上端部
との間の位置に堰を一重又は多重に設置するようにする
と、液溜め容器内に溜められた低温液化ガスの流れはオ
ーバーフローを繰り返す度により緩やかなものとされる
ことから、低温液化ガス受入管から受入リード管へ向け
ての低温液化ガスの流下に伴う周囲のBOGの巻き込み
をより一層抑えることができる。
【0027】この結果、低温液化ガスタンク内の気層に
拡散されているBOGの量の減少を抑えて低温液化ガス
タンク内のBOG圧力の低下を防ぐことができるので、
BOG圧縮機の吸引不良やBOG圧縮機からの逆流等を
防止することができると共に、外圧によって低温液化ガ
スタンクに座屈が生じる等の虞をなくすことができる、
という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低温液化ガスタンクのボイルオフガス
巻込防止装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は低
温液化ガスの受け入れ開始直後の状態を示す切断側面
図、(ロ)は所要時間経過後の状態を示す切断側面図で
ある。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す切断側面図であ
る。
【図3】本発明の別の実施の形態を示す切断側面図であ
る。
【図4】本発明の応用例を示す切断側面図である。
【図5】低温液化ガスタンクの一例を示す全体図であ
る。
【図6】低温液化ガス受入管と受入リード管との関係を
示すもので、図5のA部拡大図である。
【符号の説明】 1 低温液化ガスタンク 1a タンク屋根 2 低温液化ガス 3 低温液化ガス受入管 4 受入リード管 8 絞り部 9 液溜め容器 10 液位計 11 調節弁 13 堰
フロントページの続き (72)発明者 森岡 幹雄 東京都江東区豊洲三丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (72)発明者 須栗 信也 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温液化ガス受入管をタンク屋根を貫通
    させてタンク内の気層まで導設して、下端がタンク内の
    液層中へ没するように設置してある受入リード管の入口
    を低温液化ガス受入管の出口に臨ませて低温液化ガスを
    受入リード管を通してタンク内部に受け入れるようにし
    てある低温液化ガスタンクにおける上記低温液化ガス受
    入管の直下位置に、該低温液化ガス受入管の出口の内径
    よりも入口の内径が小さくなるようにしてある上記受入
    リード管を設置し、且つ該受入リード管の上端部に、上
    記低温液化ガス受入管より流下された低温液化ガスのう
    ち上記受入リード管内へ直接流入されなかったものを溜
    めておくための液溜め容器を、該液溜め容器の側面上部
    が受入リード管の入口よりも高くなるようにして固定し
    てなることを特徴とする低温液化ガスタンクのボイルオ
    フガス巻込防止装置。
  2. 【請求項2】 受入リード管の上端に絞り部を設けて受
    入リード管の入口の内径が低温液化ガス受入管の出口の
    内径よりも小さくなるようにした請求項1記載の低温液
    化ガスタンクのボイルオフガス巻込防止装置。
  3. 【請求項3】 細径の受入リード管を用いることによっ
    て受入リード管の入口の内径が低温液化ガス受入管の出
    口の内径よりも小さくなるようにした請求項1記載の低
    温液化ガスタンクのボイルオフガス巻込防止装置。
  4. 【請求項4】 液溜め容器に該液溜め容器内に溜まった
    低温液化ガスの液位を検出する液位計を設置すると共
    に、低温液化ガス受入管の途中位置に調節弁を配置し、
    該液位計からの検出位号に応じて上記調節弁の開閉度を
    操作して低温液化ガスの流量調整を行うようにした請求
    項1、2又は3記載の低温液化ガスタンクのボイルオフ
    ガス巻込防止装置。
  5. 【請求項5】 低温液化ガス受入管をタンク屋根を貫通
    させてタンク内の気層まで導設して、下端がタンク内の
    液層中へ没するように設置してある受入リード管の入口
    を低温液化ガス受入管の出口に臨ませて低温液化ガスを
    受入リード管を通してタンク内部に受け入れるようにし
    てある低温液化ガスタンクにおける上記低温液化ガス受
    入管の下端部の側方位置に、上記受入リード管の上端部
    が位置するように受入リード管を偏心させて設置し、且
    つ該受入リード管の上端部に、上記低温液化ガス受入管
    より流下された低温液化ガスを溜めてからオーバーフロ
    ーさせて受入リード管内に流入させるようにするための
    液溜め容器を取り付けて、該液溜め容器内に上記低温液
    化ガス受入管の下端部を位置させるようにし、低温液化
    ガス受入管の出口より流下された低温液化ガスを、液溜
    め容器内に一担溜めてからオーバーフローさせて受入リ
    ード管を通して低温液化ガスタンク内に受け入れるよう
    にしたことを特徴とする低温液化ガスタンクのボイルオ
    フガス巻込防止装置。
  6. 【請求項6】 液溜め容器の内部の低温液化ガス受入管
    の下端部と受入リード管の上端部との間の位置に、受入
    リード管の入口よりも高くて液溜め容器の側面上部より
    も低くなるような高さとした堰を、受入リード管の周囲
    を取り巻くようにして一重又は多重に設置して、低温液
    化ガスを多段にオーバーフローさせるようにした請求項
    5記載の低温液化ガスタンクのボイルオフガス巻込防止
    装置。
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