JPH09208366A - 単結晶引上装置における原料投入方法 - Google Patents
単結晶引上装置における原料投入方法Info
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- JPH09208366A JPH09208366A JP2025896A JP2025896A JPH09208366A JP H09208366 A JPH09208366 A JP H09208366A JP 2025896 A JP2025896 A JP 2025896A JP 2025896 A JP2025896 A JP 2025896A JP H09208366 A JPH09208366 A JP H09208366A
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Abstract
径成長部の遷移が終了した後に、原料を徐々に投入し
て、半導体単結晶の格子欠陥等の発生を低減する。 【解決手段】 単結晶引上装置は、互いに連通する外ル
ツボおよび内ルツボからなる二重ルツボと、外ルツボと
内ルツボとの間の半導体融液中に粒状の原料を連続的に
投入可能な原料供給管とを備えている。引上げ開始より
肩部28の成長工程後、定径部成長工程で半導体単結晶
26の径変動率が所定の値以下になってから(図2中、
時刻t1)所定の引上げ量Aの引上げを終了したら、粒
状の原料の供給を開始し、この供給量を直線的に設定供
給量Gまで増加させる。これに連動して、二重ルツボの
上昇速度を直線的に零まで減少させる。原料を徐々に投
入することにより、半導体融液の急激な温度変化が低減
し、また、原料供給量と連動して二重ルツボを上昇さ
せ、半導体融液の液面の変動を小さくする。
Description
を用いて貯留された半導体融液より半導体単結晶を引き
上げる単結晶引上装置に関し、特に、前記二重ルツボ内
への原料の投入方法に関するものである。
(GaAs)等の半導体単結晶を成長する方法の一つと
して、CZ法が知られている。このCZ法は、大口径、
高純度の単結晶が無転位あるいは格子欠陥の極めて少な
い状態で容易に得られること等の特徴を有することか
ら、様々な半導体結晶の成長に用いられている方法であ
る。
濃度および不純物濃度等の均一化の要求に伴いこのCZ
法も様々に改良され実用に供されている。上記CZ法の
改良型の一つにいわゆる二重ルツボを用いた連続チャー
ジ型磁界印加CZ法(以下、CMCZ法と省略する)が
提案されている。この方法は、外部からルツボ内の半導
体融液に磁界を印加することにより、前記半導体融液内
の対流を抑制し極めて酸素濃度の制御性がよく単結晶化
率がよい単結晶を成長させることができ、外側のルツボ
と内側のルツボとの間に原料を連続供給し長尺の半導体
単結晶を容易に得ることができる等の特徴を有する。し
たがって、大口径かつ長尺の半導体単結晶を得るには最
も優れた方法の一つと言われている。
記載されている、上記のCMCZ法を用いたシリコンの
単結晶引上装置の一例である。この単結晶引上装置1
は、中空の気密容器であるチャンバ2内に二重ルツボ
3、ヒーター4、原料供給管5がそれぞれ配置され、前
記チャンバ2の外部にマグネット6が配置されている。
2)製の外ルツボ11と、該外ルツボ11内に設けられ
た円筒状の仕切り体である石英(SiO2)製の内ルツ
ボ12とから構成され、該内ルツボ12の側壁には、内
ルツボ12と外ルツボ11との間(原料融解領域)と内
ルツボ12の内側(結晶成長領域)とを連通する連通孔
12aが複数個形成されている。
部に垂直に立設されたシャフト14上のサセプタ15に
載置されており、前記シャフト14の軸線を中心として
水平面上で所定の角速度で回転する構成になっている。
そして、この二重ルツボ3内には半導体融液(加熱融解
された半導体単結晶の原料)21が貯留されている。
加熱・融解するとともに生じた半導体融液21を保温す
るもので、通常、抵抗加熱が用いられる。原料供給管5
は、その下端開口5aより、所定量の半導体の原料22
を外ルツボ11と内ルツボ12との間の半導体融液21
面上に連続的に投入するものである。
二重ルツボ3内の半導体融液21に磁界を印加すること
で、半導体融液21内で発生するローレンツ力により該
半導体融液21の対流の制御および酸素濃度の制御、液
面振動の抑制等を行うものである。
2としては、例えば、多結晶シリコンのインゴットを破
砕機等で破砕してフレーク状にしたもの、あるいは、気
体原料から熱分解法により粒状に析出させた多結晶シリ
コンの顆粒が好適に用いられ、必要に応じてホウ素
(B)(p型シリコン単結晶を作る場合)やリン(P)
(n型シリコン単結晶を作る場合)等のドーパントと呼
ばれる添加元素がさらに供給される。また、ガリウムヒ
素(GaAs)の場合も同様で、この場合、添加元素は
亜鉛(Zn)もしくはシリコン(Si)等となる。
12の上方かつ軸線上に配された引上軸24にチャック
(不図示)を介して種結晶25を吊下げ、引上軸24を
その軸線回りに回転させつつ引上げるとともに、二重ル
ツボ3を上昇させて、半導体融液21上部において種結
晶25を核として半導体単結晶26を成長させる。な
お、符号23は半導体融液21の液面を示している。
開昭63ー303894号公報に記載されているよう
に、単結晶を成長する前工程において、外ルツボ11に
予め多結晶シリコン塊等の多結晶原料を融解させて半導
体融液21を貯留し、外ルツボ11の上方に配された内
ルツボ12を、外ルツボ11内に載置して、二重ルツボ
3を形成している。
ボ3を形成するのは、多結晶原料を完全に融解して半導
体融液21を得るために、ヒーター4によって外ルツボ
11内の原料を単結晶成長温度以上の温度まで高温加熱
する必要があり、この際に、予め内ルツボ12を外ルツ
ボ11内に形成させていると、内ルツボ12に大きな熱
変形が生じてしまうからである。
ーター4による加熱をある程度弱めてから内ルツボ12
を外ルツボ11に形成させることによって、初期原料融
解保持時の高温加熱を避け、内ルツボ12の変形を抑制
している。
2aは、原料供給時に、半導体融液21を外ルツボ11
側から内ルツボ12内にのみ流入させるように一定の開
口面積以下に設定されている。この理由は、結晶成長領
域から半導体融液21が対流により原料融解領域に戻る
現象が生じると単結晶成長における不純物濃度および融
液温度等の制御が困難になってしまうためである。
チャージ型CZ法が持つ重要な問題の一つとして、半導
体単結晶の径制御の難易度が高いことであり、この問題
の原因は、相反する2つの制御系が存在するからであ
る。一つは、径制御に対し最も制御性が高く応答が速い
要素は引上げ速度であり、設定径より径が増大した場合
には速度を上げ、これと逆の場合には速度を下げること
が行われている。また、温度による制御も同時に行われ
ているが、応答がかなり遅い要素である。もう一つは、
引上げ速度から決定される追加原料の量である。この場
合、液面位置を一定にするために、引上げ速度の増加お
よび減少に対し、原料の供給量の増加、減少で対応す
る。すなわち、径が増大した場合には、供給量を増加さ
せ、逆の場合には供給量を減少させることになる。
ると、その融解熱のため融液温度が相対的に低下し結晶
径が増大する傾向になる。この効果の大きさ、応答の速
さは引上速度と同程度であり結晶径に関しては全く逆の
制御を行っていることになる。例えば連続チャージ型C
Z法においては、特に設定径に対し偏差が大きい場合そ
れを収束させるためにかなりの時間を要するか、あるい
は収束しないことが考えられる。各成長部の中で偏差が
大きくなる可能性が高いのは肩部から定径成長部へおよ
び定径成長部からボトム部へ遷移する際であり、その部
分での原料投入方法に工夫をすることが強く望まれてい
た。
温度変化が起こるとともに、半導体融液の液面の上下位
置の変動が大きくなって、格子欠陥等が発生しやすく、
結果的に、均一で高品質な半導体単結晶を得ることがで
きないという問題点がある。なお、半導体単結晶の定径
部成長工程に入った時点から、半導体単結晶が20mm
程度の長さだけ成長した後に、原料の供給を開始するこ
とが行われているが、径の安定化を見極めることが困難
な上に、二重ルツボの上昇速度を何等変化させるもので
はないので、上記と同様に、半導体融液の液面の上下位
置の変動が大きくなって、格子欠陥等が発生しやすい。
鑑みてなされたものであり、定径成長部の正常な状態を
確認し、また、定径成長部の遷移が終了した後に、原料
を徐々に投入することにより、半導体融液の液面位置を
一定にして、格子欠陥等の発生が低減する、単結晶引上
装置における原料投入方法を提供することを目的として
いる。
の本発明の原料投入方法は、気密容器と、前記気密容器
内で半導体融液を貯留する、互いに連通する外ルツボお
よび内ルツボからなる二重ルツボと、前記気密容器の上
部から垂下され、その下端開口から前記外ルツボと前記
内ルツボとの間の半導体融液中に粒状の原料を連続的に
投入可能に配設された原料供給管とを備えた単結晶引上
装置において、半導体単結晶の定径部成長工程で径変動
率が所定の値以下になった時点から半導体単結晶の所定
の引上量引上げ後、前記粒状の原料の供給を開始し、こ
の供給量を直線的に設定供給量まで増加させるととも
に、これに連動して、前記二重ルツボの上昇速度を直線
的に零まで減少させることを特徴とするものである。
前記供給量を直線的に零まで減少させるとともに、これ
に連動して、前記二重ルツボの上昇速度を直線的に増加
させる。
単結晶の径の偏差が大きい肩部から定径成長部へ遷移す
る際に、径変動率が所定の値以下になってから原料の投
入を開始することにより、定径成長部の正常な状態を確
実に確認した後に、原料を投入することになる。そし
て、所定の引上量で定径成長部に遷移が終了したことを
確認できる。原料を徐々に投入することにより、半導体
融液の急激な温度変化が低減し、また、供給量と設定供
給量の差分を二重ルツボの上昇速度に回帰させる、すな
わち、原料の供給量と連動して二重ルツボを上昇させる
ことにより、半導体融液の液面の上下位置の変動が小さ
くなる。本発明では、原料の供給量を徐々に増大させた
ために、半導体融液の温度が下がって結晶化率が増加す
ることを阻止するために、二重ルツボの上昇速度を直線
的に減少させたものである。これにより、定径部成長工
程において結晶化率が変動しない。
いて図面を参照して説明する。図1は本発明の原料投入
方法に係わる、シリコンの単結晶引上装置の二重ルツボ
および半導体単結晶の拡大図、図2は本発明に係わる原
料投入方法を説明するための、縦軸に時間をとり、横軸
に原料の供給量および二重ルツボの上昇速度をとったグ
ラフである。
の単結晶引上装置においては、チャンバに、半導体単結
晶26の成長部Sを観察するための透明窓部(不図示)
が形成され、この透明窓部を通してテレビカメラ等で半
導体単結晶26の半径Rや長さLを測定することができ
る。そして、径変動率|dR/dL|を連続的に算出す
る。また、図1において、符号27は種結晶25を支持
するチャックを示し、また、符号28、29および30
はそれぞれ、半導体単結晶26の円錐状の肩部、円柱状
の定径成長部および円錐状のボトム部を示している。
2の上方かつ軸線上に配された引上軸24にチャック2
7を介して種結晶25を吊下げ、引上軸24をその軸線
回りに回転させつつ引上げるとともに、二重ルツボ3を
上昇させて、半導体融液21上部において種結晶25を
核として半導体単結晶26を成長させる。
引上げ開始(時間tが零の時点)より肩部28の成長工
程後、定径部成長工程で径変動率が所定の値(本例では
0.1)以下になった時点(図2中、時刻t1)から所
定の引上げ量A(本例では10mm)の引上げを終了し
たら、すなわち、時刻t1で式|dR/dL|≦0.1
を満足した後の時刻t2の時点で、粒状の原料の供給を
開始し、この供給量(重量/時間)を直線的に設定供給
量Gまで増加させる。これに連動して、前記二重ルツボ
3の上昇速度を設定速度Hから直線的に零まで減少させ
る。この後、定径部成長終了後(時刻t3参照)、供給
量を直線的に零まで減少させるとともに(時刻t4参
照)、これに連動して、前記二重ルツボ3の上昇速度を
設定速度Hまで直線的に上昇させる。時刻t4以降は半
導体単結晶26のボトム部30の形成工程になる。
6の径の偏差が大きい肩部28から定径成長部29へ遷
移する際に、|dR/dL|が所定の値以下になってか
ら原料の投入を開始することにより、定径成長部29の
正常な状態を確実に確認した後に、原料を投入する。ま
た、原料を徐々に投入することにより、半導体融液21
の急激な温度変化が低減し、また、供給量と設定供給量
の差分を二重ルツボ3の上昇速度に回帰させる、すなわ
ち原料の供給量と連動して二重ルツボ3を上昇させるこ
とにより、半導体融液21の液面23の上下位置の変動
が小さくなる。結果的に、格子欠陥等の少ない半導体単
結晶26を得ることができる。
0.1)以下になったときから所定の引上げ量A(本例
では10mm)の引上げを終了してから原料の投入を開
始した理由は、先ず、|dR/dL|≦0.1を満たす
ことが定径成長部29における正常な状態と考えられ、
所定の引上量Aにより定径成長部29に遷移が終了した
ことを確認することができるからである。
たが、二重ルツボ構造であるなら、他の単結晶製造方法
を適用しても構わない。例えば、磁場印加を行わない連
続チャージ型CZ法(CCZ法)を採用してもよい。
原料の投入のタイミングを取るので、単に半導体単結晶
の長さを測定して原料の投入を開始するものと比較し
て、径の安定化を確実に見極めてから原料を投入でき
る。また、原料を徐々に投入することにより、半導体融
液の急激な温度変化が低減し、また、原料の供給量と連
動して二重ルツボを上昇させることにより、半導体融液
の液面の上下位置の変動が小さくなる。結果的に、格子
欠陥等の少ない高品質な半導体単結晶を製造できて、歩
留まりが向上する。また、半導体単結晶の定径部成長終
了後、原料の供給量を直線的に零まで減少させるととも
に、これに連動して、前記二重ルツボの上昇速度を直線
的に増加させることにより、上記効果の他、ボトム部の
形状不良や切断等の不具合を阻止できるという利点があ
る。
置の二重ルツボおよび半導体単結晶の拡大図である。
の、縦軸に時間をとり、横軸に原料の供給量(重量/時
間)速度および二重ルツボの上昇速度をとったグラフで
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 気密容器と、前記気密容器内で半導体融
液を貯留する、互いに連通する外ルツボおよび内ルツボ
からなる二重ルツボと、前記気密容器の上部から垂下さ
れ、その下端開口から前記外ルツボと前記内ルツボとの
間の半導体融液中に粒状の原料を連続的に投入可能に配
設された原料供給管とを備えた単結晶引上装置におい
て、 半導体単結晶の定径部成長工程で径変動率が所定の値以
下になった時点から半導体単結晶の所定の引上量引上げ
後、前記粒状の原料の供給を開始し、この供給量を直線
的に設定供給量まで増加させるとともに、これに連動し
て、前記二重ルツボの上昇速度を直線的に零まで減少さ
せることを特徴とする単結晶引上装置における原料投入
方法。 - 【請求項2】 半導体単結晶の定径部成長終了後、前記
供給量を直線的に零まで減少させるとともに、これに連
動して、前記二重ルツボの上昇速度を直線的に増加させ
る、請求項1に記載の単結晶引上装置における原料投入
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02025896A JP3449096B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 単結晶引上装置における原料投入方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02025896A JP3449096B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 単結晶引上装置における原料投入方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09208366A true JPH09208366A (ja) | 1997-08-12 |
JP3449096B2 JP3449096B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3449096B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018177568A (ja) * | 2017-04-07 | 2018-11-15 | 株式会社福田結晶技術研究所 | 高性能・高均な大型Fe−Ga基合金単結晶の製造方法及び製造装置 |
CN111101195A (zh) * | 2018-10-29 | 2020-05-05 | 上海新昇半导体科技有限公司 | 一种单晶硅晶棒的长晶方法 |
CN115323478A (zh) * | 2022-07-20 | 2022-11-11 | 中国电子科技集团公司第二十六研究所 | 一种可实现晶体连续生长的方法 |
-
1996
- 1996-02-06 JP JP02025896A patent/JP3449096B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3449096B2 (ja) | 2003-09-22 |
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