JPH09208207A - 金属分散炭素材料組成物およびその製造方法 - Google Patents

金属分散炭素材料組成物およびその製造方法

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JPH09208207A
JPH09208207A JP8021155A JP2115596A JPH09208207A JP H09208207 A JPH09208207 A JP H09208207A JP 8021155 A JP8021155 A JP 8021155A JP 2115596 A JP2115596 A JP 2115596A JP H09208207 A JPH09208207 A JP H09208207A
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calixarene
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Takeshi Yo
武 楊
Yoshio O
祥生 王
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KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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KANSAI SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属微粒子または金属化合物クラスターを分
散した炭素材料を調製する際に、金属イオンまたはゼロ
価金属を分子レベルで容易に分散させることができ、炭
化した最終生成物のミクロ構造の制御が容易である、金
属分散炭素材料組成物およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 カリックスアレン誘導体と金属化合物と
からなるカリックスアレン−金属錯体化合物を、熱分解
させて得られる金属分散炭素材料組成物およびその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属または金属化
合物の微粒子を分散した炭素の組成物(金属分散炭素材
料組成物)およびその製造方法に関する。本発明の金属
分散炭素材料組成物は、トナー、DDS(Drug Delivery
System)などの磁性材料、触媒、吸着剤、脱臭剤、抗菌
剤、化学センサー、導電性フィラー、電池電極材料など
の機能性材料として応用できる。
【0002】
【従来の技術】金属または金属化合物微粒子分散炭素材
料は、機能性材料または触媒として広く研究され、応用
されている。また、炭素材料に磁性を付与させたり、導
電性を向上させる手段としても用いられている。
【0003】従来の最も一般的な金属または金属化合物
微粒子分散炭素材料の合成法としては、有機金属化合物
をドライ混合または溶媒混合によって、例えばコールタ
ールピッチ、石油ピッチ、ナフタレンピッチなどの炭素
の前駆体に分散させて、さらに加熱分解、炭化する方法
がある。
【0004】しかしながら、ドライ混合の場合には、炭
素の前駆体に金属化合物を分子レベルまで分散させるこ
とが困難であり、高分散度を有する金属−炭素材料が得
られにくい。また、溶媒混合の場合には、金属化合物と
炭素前駆体の双方を溶解できる有機溶媒は非常に少な
く、高分散度の金属−炭素材料が得られにくい。さら
に、混合後に有機溶媒を除去する工程が必要であるだけ
でなく、有機溶媒を完全に除去できないという欠点もあ
る。しかも、有機溶媒を除去した後に、金属化合物が析
出することもあり、分子レベルで炭素成分の前駆体と有
機金属化合物を混合することが困難であることが多い。
【0005】一方、従来法で用いられた炭素前駆体は、
通常、コールタールピッチ、石油ピッチ、ナフタレンピ
ッチ、有機ポリマーなどのようなもので、単一な化学構
造を持たない。そのため、炭化した最終生成物のミクロ
構造の制御が困難である、などの問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、金属
微粒子または金属化合物クラスターを分散した炭素材料
を調製する際に、金属イオンまたはゼロ価金属を分子レ
ベルで容易に分散させることができ、炭化した最終生成
物のミクロ構造の制御が容易である、金属分散炭素材料
組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール性
水酸基を有する芳香族環状化合物であるカリックスアレ
ンと金属イオンまたは金属錯体からなる金属化合物とを
出発原料として、カリックスアレン−金属錯体化合物を
得た後に、これを熱分解させて得られる、触媒活性、磁
性、導電性を有する炭素−金属組成物または炭素−金属
化合物組成物およびその製造方法である。
【0008】すなわち、本発明は、カリックス[m+
n]アレン誘導体と金属化合物とからなり下記一般式
(1)または(2)で表されるカリックスアレン−金属
錯体化合物を、熱分解させて得られる金属分散炭素材料
組成物である。
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1、R2、R3はそれぞれ、水
素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20の芳
香族炭化水素基、またはこれらのカルボン酸基、エーテ
ル基、ヒドロキシアルキル基、エステル基、スルホン酸
基、ニトリル基、アミド基を示す。m、nはそれぞれ0
〜10の整数を示し、m+nは4〜10の整数を示す。
Lは陰イオン、陽イオン、配位子を示し、xは1〜10
の整数を示す。Mは金属を示し、kは金属イオンの総電
荷数を示す。) この金属分散炭素材料組成物を製造するには、カリック
ス[m+n]アレン誘導体と金属化合物とから上記一般
式(1)または(2)で表されるカリックスアレン−金
属錯体化合物を得た後に、これを熱分解させる。
【0011】なお、一般式(1)および(2)におい
て、Lは、F-、Cl-、Br-、I-、CN-、CH3CO
-、CHOO-、SO4 2-、NO3 -、ClO4 -、PO4 3-
などの陰イオン、カルボニウムイオン、アンモニウムイ
オンなどの陽イオン、H2O、アセチルアセトナト基、
アセタト基、アリール基、2,2’−ビピリジン、ベン
ジル基、1,5−シクロオクタジエン、シクロオクタテ
トラエン、シクロペンタジエニル基、シクロヘキシル
基、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、トリフェニルホスフィンなどの配位子を示し、こ
れらの2種以上であってもよい。xは、金属イオン化合
物の金属イオン以外のイオンの数、または金属錯体化合
物の配位子の数を表す。また、kは金属イオンの総電荷
数を示し、例えば、鉄の場合には2または3、銅の場合
には1または2である。
【0012】本発明の金属分散炭素材料組成物は、強磁
性または超常磁性、導電性、触媒活性などを有する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるカリックスア
レン−金属錯体化合物は、カリックスアレン誘導体と金
属化合物(金属イオン化合物または金属錯体化合物)と
から合成される。具体的には、カリックスアレン誘導体
を、例えばエチレンジアミン、トリエチルアミン、アン
モニアなどの有機アミン化合物の存在下で有機溶媒に溶
かして、これに金属化合物の溶液を添加して合成され
る。生成物が沈澱である場合には、ろ過、洗浄によって
カリックスアレン−金属錯体化合物を得るが、沈殿が生
じない場合には、溶媒をエバポレートして除去し、カリ
ックスアレン−金属錯体化合物を得る。用いられるカリ
ックス−アレン誘導体は、四量体(カリックス[4]ア
レン)から十量体(カリックス[10]アレン)であ
り、置換基として、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数6〜20の芳香族炭化水素基、またはこれらのカルボ
ン酸基、エーテル基、ヒドロキシアルキル基、エステル
基、スルホン酸基、ニトリル基、アミド基を有してもよ
い。用いられる有機溶媒は、特に限定されないが、アル
コール、THFのようなエーテル類、DMF、DMSO
などの溶媒は、金属化合物を溶かす能力が高いので、好
適である。金属化合物としては、金、銅、インジウム、
錫、亜鉛、チタン、カドミウム、スカンジウム、バナジ
ウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ガ
リウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウ
ム、モリブテン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、銀、アンチモン、ハフニウム、タンタ
ル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウ
ム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ランタ
ノイド、アクチノイドなどの金属の有機塩、無機塩また
は錯体化合物が挙げられる。金属としては、銅、鉄、ニ
ッケル、ロジウム、白金が好ましく、これらの2種以上
であってもよい。陰イオンとしては、F-、Cl-、Br
-、I-、またはCN-のような二成分の酸根、CH3CO
-、CHOO-、SO4 2-、NO3 -、ClO4 -、PO4 3-
のようなオキソ酸の酸根などが挙げられる。中でもハロ
ゲンイオンが好ましく、Cl-が特に好ましい。陽イオ
ンとしては、カルボニウムイオン、アンモニウムイオン
などが挙げられる。有機塩または無機塩としては、上記
陰イオンと陽イオンの一種類からなる単塩または二種類
以上からなる複塩、三重塩のいずれでもよい。錯体とし
ては、金属または金属陽イオンと配位子とからなるもの
で、配位子としては、H2O、アセチルアセトナト基、
アセタト基、アリール基、2,2’−ビピリジン、ベン
ジル基、1,5−シクロオクタジエン、シクロオクタテ
トラエン、シクロペンタジエニル基、シクロヘキシル
基、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
【0014】熱分解は、カリックスアレン−金属錯体化
合物を炭化するために行い、通常は加熱炭化による。こ
の加熱炭化は、通常の炭化方法と同様に、窒素、アルゴ
ンなどの不活性雰囲気下か、または真空下で行う。加熱
温度は200℃〜1500℃であり、好ましくは450
℃〜1000℃である。炭化収率を上げるためには、段
階的に加熱温度を上げる方法が有効である。一例とし
て、カリックス[6]アレン−鉄錯体を窒素雰囲気中で
300℃で1時間加熱した後に、500℃で1時間加熱
し、最後に750℃で1時間加熱して炭化した場合に
は、最初から750℃で1時間加熱して炭化した場合に
比べて、炭化収率が12%ほど増加した。各温度での炭
化時間は0.5時間〜24時間であり、好ましくは0.
5時間〜15時間である。
【0015】金属の種類によっては、炭化過程において
カリックスアレン−金属錯体化合物が溶融状態を経由せ
ず、直接に炭素に転化することも可能である。この場
合、得られたカーボンのミクロ構造は、前駆体のカリッ
クスアレンの結晶構造によく似ている。例えば、3価の
鉄イオンとカリックス[6]アレンとからなる前駆体を
炭化すると、カリックスアレン−金属錯体化合物が加熱
炭化の過程で融解せず、固体のままで炭化することがで
きる。このようにして調製した炭素−金属組成物または
炭素−金属化合物組成物は、出発物質である錯体の結晶
構造に由来する多孔質構造を有し、電池の電極材料、D
DS材料などに適している。
【0016】なお、熱分解の後に水蒸気処理を行っても
よい。この場合には、カリックスアレン−金属錯体化合
物を熱分解した後に、水蒸気賦活法により高温で水蒸気
処理する。この水蒸気処理により、弱く結合しているカ
ーボンと高温水蒸気とが反応して、COまたはCO2
2とが発生し、生成物に小さな細孔が形成される。水
蒸気賦活法は、例えば、熱分解されたものを石英管に充
填し、この石英管を管状電気炉に置き、石英管の充填個
所の温度を水蒸気賦活温度に維持しながら、水蒸気を石
英管に導入することにより行われる。
【0017】また、熱分解と水蒸気処理とを同時に行う
ようにしてもよい。
【0018】
【実施例】
実施例1 4−tert−ブチルカリックス[6]アレン−鉄錯体
の合成 5gの4−tert−ブチルカリックス[6]アレンを
100mlのメタノールに懸濁させ、3mlのエチレン
ジアミンを添加して透明な溶液を調製した。これに、5
gのFeCl3・6H2Oを10mlのメタノールに溶か
した溶液を、30分間に亘って攪拌しながら滴下した。
溶液からすぐに茶色沈澱が生じた。溶液をさらに室温で
30分間攪拌した。次に、300mlの蒸留水を加え
て、固形分をろ過して集め、蒸留水で洗浄した。固形分
を60℃で24時間真空乾燥し、5.5gの褐色粉末を
得た。
【0019】実施例2 4−tert−ブチルカリックス[6]アレン−ニッケ
ル錯体の合成 5gの4−tert−ブチルカリックス[6]アレンを
100mlのメタノールに懸濁させ、3mlのエチレン
ジアミンを添加して透明な溶液を調製した。これに、5
gのNiCl2・6H2Oを10mlのメタノールに溶か
した溶液を、30分間に亘って攪拌しながら滴下した。
溶液からすぐにピンク色沈澱が生じた。溶液をさらに室
温で30分間攪拌した。次に、固形分をろ過して集め、
メタノールで洗浄した。集めた固形分を60℃で24時
間真空乾燥し、5.85gの淡ピンク色の粉末を得た。
【0020】実施例3 4−tert−ブチルカリックス[6]アレン−銅錯体
の合成 5gの4−tert−ブチルカリックス[6]アレンを
100mlのメタノールに懸濁させ、3mlのエチレン
ジアミンを添加して透明な溶液を調製した。これに、5
gのCuCl2・2H2Oを10mlのメタノールに溶か
した溶液を、30分間に亘って攪拌しながら滴下した。
溶液からすぐに淡黄色沈澱が生じた。溶液をさらに室温
で30分間攪拌した。次に、固形分をろ過して集め、メ
タノールで洗浄した。集めた固形分を60℃で24時間
真空乾燥し、5.93gの黄色粉末を得た。
【0021】実施例4 実施例1で合成した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−鉄錯体を、窒素雰囲気中、500℃で1
時間加熱して黒色の粉末を得た。生成物の分析結果を表
1に示す。
【0022】実施例5 実施例1で合成した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−鉄錯体を、窒素雰囲気中、750℃で1
時間加熱して黒色の粉末を得た。生成物の分析結果を表
1に示す。
【0023】実施例6 実施例1で合成した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−鉄錯体を、窒素雰囲気中、300℃で1
時間、500℃で1時間、さらに750℃で1時間加熱
し、黒色の粉末を得た。生成物の分析結果を表1に示
す。
【0024】実施例7 実施例2で合成した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−ニッケル錯体を、窒素雰囲気中、750
℃で1時間加熱して黒色の塊状物を得た。生成物の分析
結果を表1に示す。
【0025】実施例8 実施例3で合成した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−銅錯体を、窒素雰囲気中、750℃で1
時間加熱して黒色の塊状物を得た。生成物の分析結果を
表1に示す。
【0026】表1における炭化収率は、次のようにして
求めた。すなわち、一定量の原料物質(カリックスアレ
ン−金属錯体化合物)を管状熱処理炉に入れ、窒素雰囲
気中、昇温速度10℃/minで炭化温度まで加熱し、
その温度で所定時間保持した後、室温まで冷却した。次
式に従って炭化収率を求めた。
【0027】炭化収率(%)=(炭化後残存物質の重量
/炭化前原料物質の重量)×100
【0028】
【表1】
【0029】実施例9 実施例6で調製した黒色粉末を濃塩酸で十分洗浄した
後、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をバイン
ダーとして用いて電極を作製した。電解液としてプロピ
レンカーボネートを用い、電解質塩としてLiClO4
を使用して充電容量を測定したところ、680mAhg
-1であった。
【0030】実施例10 実施例1と同様な方法で、4−tert−ブチルカリッ
クス[6]アレン−白金錯体を5.1g合成した。但
し、FeCl3・6H2Oの代わりに、2gの塩化白金酸
六水和物(H2PtCl6・6H2O)を用いた。
【0031】得られた4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−白金錯体を、窒素雰囲気中、750℃で
1時間熱分解させた後に、水蒸気賦活法により水蒸気処
理し、多孔質体4.8gを得た。水蒸気処理は750℃
で5時間行った。水蒸気処理したサンプルの蛍光X線分
析とBET比表面積の測定を行った。その結果を表2に
示す。
【0032】実施例11 実施例1と同様な方法で、4−tert−ブチルカリッ
クス[6]アレン−白金錯体−ロジウム錯体を4.8g
合成した。但し、FeCl3・6H2Oの代わりに、1.
5gの塩化白金酸六水和物(H2PtCl6・6H2O)
と0.7gの塩化ロジウム(RhCl3)との混合物を
用いた。
【0033】調製した4−tert−ブチルカリックス
[6]アレン−白金錯体−ロジウム錯体を、実施例10
と同様な条件で熱分解と水蒸気処理し、多孔質体4.5
gを得た。水蒸気処理したサンプルの蛍光X線分析とB
ET比表面積の測定を行った。その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例12 実施例10で調製した多孔質体を触媒として用い、4−
メチルシクロヘキサノンの水素化における活性と選択性
を評価した。活性と選択性の評価実験は、多孔質体2.
0gを平均粒子径1mmの石英砂4.0gで希釈し、内
容積10mlの流通系固定床反応器に充填し、反応温度
100℃、水素圧力1kgf/cm2、空間速度0.5
g/g/minの条件下で行った。反応原料と反応生成
物のガスクロマトグラフィー分析より、4−メチルシク
ロヘキサノンの水素化率(転化率)および4−メチルシ
クロヘキサノールの異性体分布を計算した。その結果を
表3に示す。
【0036】実施例13 実施例11で調製した多孔質体を触媒として用い、4−
メチルシクロヘキサノンの水素化における活性と選択性
を評価した。活性と選択性の評価実験は、多孔質体2g
を平均粒子径1mmの石英砂4.0gで希釈し、内容積
10mlの流通系固定床反応器に充填し、反応温度10
0℃、水素圧力1kgf/cm2、空間速度0.5g/
g/minの条件下で行った。反応原料と反応生成物の
ガスクロマトグラフィー分析より、4−メチルシクロヘ
キサノンの水素化率および4−メチルシクロヘキサノー
ルの異性体分布を計算した。その結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、金属微粒子または金属
化合物クラスターを分散した炭素材料を調製する際に、
金属イオンまたはゼロ価金属を分子レベルで容易に分散
させることができ、炭化した最終生成物のミクロ構造の
制御が容易である。
【0039】本発明により、金属分散炭素材料組成物お
よびその製造方法が確立され、炭素担持触媒、導電性材
料、磁性材料などの分野で応用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 15/00 C07F 15/00 F 15/02 15/02 15/04 15/04 // C01B 31/08 C01B 31/08 A C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07F 1/08 C07F 1/08 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カリックス[m+n]アレン誘導体と金
    属化合物とからなり下記一般式(1)または(2)で表
    されるカリックスアレン−金属錯体化合物を、熱分解さ
    せて得られる金属分散炭素材料組成物。 【化1】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ、水素、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素
    基、またはこれらのカルボン酸基、エーテル基、ヒドロ
    キシアルキル基、エステル基、スルホン酸基、ニトリル
    基、アミド基を示す。m、nはそれぞれ0〜10の整数
    を示し、m+nは4〜10の整数を示す。Lは陰イオ
    ン、陽イオン、配位子を示し、xは1〜10の整数を示
    す。Mは金属を示し、kは金属イオンの総電荷数を示
    す。)
  2. 【請求項2】 熱分解の後に水蒸気処理させて得られる
    請求項1に記載の金属分散炭素材料組成物。
  3. 【請求項3】 カリックス[m+n]アレン誘導体と金
    属化合物とから下記一般式(1)または(2)で表され
    るカリックスアレン−金属錯体化合物を得た後に、これ
    を熱分解させる金属分散炭素材料組成物の製造方法。 【化2】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ、水素、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素
    基、またはこれらのカルボン酸基、エーテル基、ヒドロ
    キシアルキル基、エステル基、スルホン酸基、ニトリル
    基、アミド基を示す。m、nはそれぞれ0〜10の整数
    を示し、m+nは4〜10の整数を示す。Lは陰イオ
    ン、陽イオン、配位子を示し、xは1〜10の整数を示
    す。Mは金属を示し、kは金属イオンの総電荷数を示
    す。)
  4. 【請求項4】 熱分解の後に、さらに水蒸気処理させる
    請求項3に記載の方法。
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