JPH09204823A - 絶縁電線およびこれを用いた電気機器 - Google Patents

絶縁電線およびこれを用いた電気機器

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JPH09204823A
JPH09204823A JP8312426A JP31242696A JPH09204823A JP H09204823 A JPH09204823 A JP H09204823A JP 8312426 A JP8312426 A JP 8312426A JP 31242696 A JP31242696 A JP 31242696A JP H09204823 A JPH09204823 A JP H09204823A
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insulated wire
coating
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baking
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JP8312426A
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English (en)
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Nobuo Wachi
信夫 和知
Masatada Fukushima
正忠 福島
Masaru Kanemitsu
大 金光
Tatsumi Hirano
辰美 平野
Hisayasu Mitsui
久安 三井
Yoshihiro Ito
善博 伊藤
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Toshiba Corp
SWCC Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐コロナ性および熱伝導性に優れ、しかも、
可とう性や絶縁特性など、絶縁電線が具備すべき他の特
性も良好な絶縁電線およびこれを用いた電気機器を提供
する。 【解決手段】 絶縁電線は、導体外周に、樹脂分 100重
量部あたり四三酸化鉄、水酸化アルミニウム、タルク、
バリウム化合物、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、合成雲母、クレー、酸化チタン、およびこれらの複
合物からなる無機充填剤群より選ばれた少なくとも 1種
を 5〜100 重量部含有する絶縁塗料の塗布焼付けによる
皮膜を設けて構成される。また、電気機器は、上記絶縁
電線からなる絶縁コイルを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐コロナ性および
熱伝導性に優れた絶縁電線およびこれを用いた電気機器
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高圧モータや高圧トランスなどに
用いる巻線として、耐コロナ性および熱伝導性に優れた
絶縁電線の要求がある。
【0003】耐コロナ性に優れた絶縁電線としては、従
来、導体上にポリエステルフィルムなどのプラスチック
フィルム巻回層を設けるとともに、この巻回層内に中間
層として耐コロナ性の良好なマイカ箔を介在させたもの
が一般に知られている。また、絶縁塗料を通常より厚く
塗布し焼付けることにより耐コロナ性を向上させたもの
も知られている。さらに、近時、無機充填剤を添加した
絶縁塗料を用いて耐コロナ性を改善した絶縁電線も報告
されている。
【0004】しかしながら、マイカ箔を介在させたもの
では、ピンホールが生じやすく、また、コイル成形性に
乏しいうえに、スペースファクターが不良で、高圧モー
タなどの巻線として使用した場合に、モータが大型化し
てしまうという難点がある。また、絶縁塗料を通常より
厚く塗布し焼付けたものは、通常のものより耐コロナ性
は改善されるものの不十分であり、しかも、厚膜化のた
めにスペースファクターが低下し、マイカ箔を介在させ
たものと同様、コイル外形か大きくなって、機器が大型
化してしまうという難点がある。そのうえ熱伝導性も低
下する。
【0005】さらに、無機充填剤を添加した絶縁塗料を
用いたものにおいても、従来検討されているものでは、
耐コロナ性の改善が不十分であったり、あるいは耐コロ
ナ性は改善されるものの熱伝導性や他の電気特性が低下
するなど、高圧モータや高圧トランスなどの用途に用い
るには未だ十分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、近年、高
圧モータや高圧トランスなどに用いる巻線として使用可
能な、耐コロナ性および熱伝導性に優れた絶縁電線の要
求があるが、従来より知られる絶縁電線では、耐コロナ
性および熱伝導性のいずれかが不十分であったり、ある
いは、ピンホールが生じやすい、コイル成形性に乏し
い、スペースファクターが不良で機器の大型化を招くな
どの難点があり、その適用は困難であった。
【0007】本発明はこのような従来の事情に対処して
なされたもので、耐コロナ性および熱伝導性に優れ、し
かも、ピンホールが生じやすい、コイル成形性に乏し
い、スペースファクターが不良で機器が大型化する、他
の電気特性が低下するなどの不都合のない絶縁電線およ
びこれを用いた電気機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁電線は、導
体外周に、樹脂分 100重量部あたり四三酸化鉄、水酸化
アルミニウム、タルク、バリウム化合物、二酸化珪素、
アルミナ、炭酸カルシウム、合成雲母、クレー、酸化チ
タン、およびこれらの複合物からなる無機充填剤群より
選ばれた少なくとも 1種を 5〜100 重量部含有する絶縁
塗料の塗布焼付けによる皮膜を設けてなることを特徴と
するものである。
【0009】また、本発明の電気機器は、上記絶縁電線
からなる絶縁コイルを具備したことを特徴とするもので
ある。
【0010】本発明で使用される絶縁塗料の樹脂成分
は、特に限定されるものではなく従来より知られる各種
の合成樹脂のなかから任意に選択されてよいが、なかで
もポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステ
ルイミド樹脂、ポリイミドヒダントイン変性ポリエステ
ル樹脂などのポリイミド系樹脂の使用が望ましい。これ
らは 1種を単独で使用してもよく、また、 2種以上を混
合して使用するようにしてもよい。
【0011】また、本発明で使用される四三酸化鉄、水
酸化アルミニウム、タルク、バリウム化合物、二酸化珪
素、アルミナ、炭酸カルシウム、合成雲母、クレー、酸
化チタン、およびこれらの複合物は、いずれも、無機充
填剤として一般に知られるものであるが、本発明におい
ては、なかでもこれらの粒径が10μm以下のものを使用
することが好ましい。かかる粒径のものを用いることに
より、塗料中に良好に分散させることができ、絶縁電線
としての他の特性を損なうことなく、耐コロナ性を向上
させることができる。より好ましくは、粒径が 1μm以
下のものである。また、本発明においては、塗料とのな
じみを良くするため、これらの無機充填剤をステアリン
酸系やラウリン酸系の化合物やチタン系、シリコン系、
アルミ系のカップリング剤などで表面処理して用いるよ
うにしてもよい。
【0012】なお、本発明において、このような無機充
填剤の配合量を、塗料中にその樹脂分 100重量部あたり
5〜100 重量部の範囲に限定したのは、無機充填剤の配
合量が樹脂分 100重量部あたり 5重量部未満では、耐コ
ロナ性や熱伝導性の改善が不十分となり、また 100重量
部を越えると耐コロナ性改善効果があまり変わらないば
かりか、可とう性など他の特性が低下するようになるか
らである。
【0013】ここで、本発明で使用される無機充填剤を
具体的に例示すると、四三酸化鉄としては、戸田工業社
製の KN 320 (商品名)などが、水酸化アルミニウムと
しては、昭和電工社製のハイジライト(商品名)など
が、タルクとしては、日本タルク社製の SG-95やミクロ
エース、土屋カオリン工業社製のハイフィラー、松村産
業社製のクラウン(以上、いずれも商品名)などが、バ
リウム化合物としては、堺化学社製の BT-05(チタン酸
バリウムの商品名)、日本化学工業社製のTH(硫酸バリ
ウムの商品名)、堺化学工業社製のBW-C3 (炭酸バリウ
ムの商品名)などが、二酸化珪素としては、龍森社製の
クリスタライト5X、日産化学社製のDMAC-ST-ZL、XBA-ST
(以上、いずれも商品名)などが、アルミナとしては、
和光純薬工業社製のα- アルミナ(商品名)などが、炭
酸カルシウムとしては、備北粉化工業社製のソフトン32
00(商品名)などが、合成雲母としては、コープケミカ
ル社製の MK-100 (商品名)などが、クレーとしては、
土屋カオリン社製の SATINTON SPECIAL (商品名)など
が、酸化チタンとしては、テイカ社製の MT-100S(商品
名)などがあげられる。
【0014】本発明の絶縁電線は、上記各成分を適当な
溶剤に溶解または分散させるか、あるいは、各成分を予
め溶剤に溶解または分散させておいたものを混合するな
どして絶縁塗料とし、これを導体上に塗布焼付けること
により製造される。なお、絶縁塗料には、本発明の効果
を阻害しない範囲で他の充填剤やその他の添加剤を配合
することができる。
【0015】本発明においては、上記絶縁塗料による皮
膜を導体上に直接設けず、他の絶縁層、たとえば、無機
充填剤を含有しない絶縁塗料の塗布焼付けによる皮膜を
介して設けるようにしてもよく、また、上記絶縁塗料に
よる皮膜上に、上引層として、同様に無機充填剤を含有
しない絶縁塗料の塗布焼付けによる他の皮膜を設けるよ
うにしてもよい。かかる構成により、熱伝導性や耐コロ
ナ性は若干低下するものの、可とう性やコイル巻加工性
を向上させることができる。
【0016】本発明の絶縁電線は、耐コロナ性や熱伝導
性に優れるだけでなく、絶縁特性その他の特性にも優れ
ているため、モータや発電機、特にインバータを使用す
る自動車積載用発電電動機などのインバータ駆動電動機
や、トランス、あるいは、超電導マグネットなどのコイ
ル用巻線として有用である。
【0017】すなわち、本発明の電気機器は、このよう
な絶縁電線からなる絶縁コイルを具備したもので、機器
の信頼性を向上させることができるとともに、機器の小
型化、高出力化を図ることができる。
【0018】このように本発明の絶縁電線は、導体外周
に特定の無機充填剤を所定量配合した絶縁塗料による皮
膜を設けているので、皮膜を厚くすることなく耐コロナ
性を向上させることができ、耐コロナ性および熱伝導性
に優れ、しかも、コイル成形性や絶縁特性など、絶縁電
線に要求されるその他の特性にも優れたものとなる。ま
た、本発明の電気機器は、このような優れた特性を有す
る絶縁電線を用いているため、信頼性の向上、機器の小
型化、高出力化が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によりさら
に詳細に説明する。 実施例1 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )に、その樹脂分100重量部あたり四三酸化鉄(粒
径 0.27 μm、戸田工業社製 商品名 KN-320)50重量
部を添加混合して絶縁塗料を調製した。次いで、この絶
縁塗料を亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、恒温槽にて 200℃
で 1時間焼付け、膜厚60μmの皮膜を形成した。
【0020】実施例2〜8 四三酸化鉄に代えて表1に示す無機充填剤を用いた以外
は実施例1と同様にして絶縁塗料を調製し、次いで、こ
れを用いて膜厚60μmの皮膜を亜鉛メッキ鋼板上に形成
した。
【0021】比較例1 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )のみを、実施例1と同様にして、亜鉛メッキ鋼板
上に塗布し、恒温槽にて 200℃で 1時間焼付け、膜厚60
μmの皮膜を形成した。
【0022】実施例1〜8および比較例1で形成された
各皮膜をアマルガム法により亜鉛メッキ鋼板から剥が
し、その熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定し
た。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 実施例9 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )に、その樹脂分100重量部あたり四三酸化鉄(粒
径 0.27 μm、戸田工業社製 商品名 KN-320)30重量
部を添加混合して絶縁塗料を調製した。次いで、この絶
縁塗料を 1.0mmφの銅導体上に 8回塗布焼付けることを
繰り返して、皮膜厚35μmの絶縁電線を製造した。な
お、焼付は、炉長 6mの焼付機を用いて、線速 8m/分、
上部温度 390℃、下部温度 270℃の条件で行った。
【0024】実施例10〜30 絶縁塗料の組成およびその焼付条件を、表2および表3
に示すように変えた以外は、実施例9と同様にして、絶
縁電線を製造した。
【0025】実施例31 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )を 1.0mmφの銅導体上に 6回塗布焼付けることを
繰り返した後、同ポリイミド樹脂ワニスにその樹脂分 1
00重量部あたり四三酸化鉄(粒径 0.27 μm、戸田工業
社製 商品名 KN-320 )20重量部を添加混合して調製し
た絶縁塗料を 2回塗布焼付けして、皮膜厚35μmの絶縁
電線を製造した。なお、焼付は、炉長 6mの焼付機を用
いて、線速 8m/分、上部温度 390℃、下部温度 270℃の
条件で行った。 実施例32〜74 絶縁塗料の組成およびその焼付条件を、表4〜表7に示
すように変えた以外は、実施例31と同様にして、絶縁
電線を製造した。
【0026】実施例75 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )にその樹脂分 100重量部あたりタルク(粒径 0.9
9 μm、日本タルク社製 商品名 SG-95)20重量部を添
加混合して調製した絶縁塗料を、 1.0mmφの銅導体上に
2回塗布焼付けることを繰り返した後、タルクを配合し
ない同ポリイミド樹脂ワニスのみを 6回塗布焼付けし
て、皮膜厚35μmの絶縁電線を製造した。なお、焼付
は、炉長 6mの焼付機を用いて、線速 8m/分、上部温度
390℃、下部温度 270℃の条件で行った。
【0027】比較例2 ポリイミド樹脂ワニス(昭和電線電纜社製 商品名 E
704 )を、 1.0mmφの銅導体上に 8回塗布焼付けること
を繰り返して、皮膜厚35μmの絶縁電線を製造した。な
お、焼付は、炉長 6mの焼付機を用いて、線速 8m/分、
上部温度 390℃、下部温度 270℃の条件で行った。
【0028】比較例3 実施例で用いたポリアミドイミド樹脂ワニス(東特塗料
社製 商品名 AI-30C)を、 1.0mmφの銅導体上に 8回
塗布焼付けることを繰り返して、皮膜厚35μmの絶縁電
線を製造した。なお、焼付は、炉長 6mの焼付機を用い
て、線速14m/分、上部温度 430℃、下部温度 310℃の条
件で行った。
【0029】比較例4 実施例で用いたポリイミドヒダントイン変性ポリエステ
ル樹脂ワニス(東芝ケミカル社製 商品名 TVE5416 )
を、それぞれ 1.0mmφの銅導体上に 6回塗布焼付けるこ
とを繰り返して、皮膜厚35μmの絶縁電線を製造した。
なお、焼付は、炉長 6mの焼付機を用いて、線速 8m/
分、上部温度 450℃、下部温度 280℃の条件で行った。
【0030】比較例5〜12 絶縁塗料の組成およびその焼付条件を、表8に示すよう
に変えた以外は、実施例9と同様にして、絶縁電線を製
造した。
【0031】上記実施例9〜75および比較例2〜12
の絶縁電線について、電線特性(JIS C 3003による)、
耐コロナ性などの性能評価を行った。結果を表2〜表8
の下欄に示す。なお、性能評価のうち、可とう性は、 4
倍径巻付を行いクラックが発生しなかったものを良好と
した。また、耐コロナ性は、 2ヶ撚りした絶縁電線に室
温で 2kVの交流電圧(60Hz) を印加し、漏洩電流が10mA
に達するまでの時間(hr)を測定して評価した(以下の
性能評価試験において同じ)。
【0032】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】 また、実施例32、45、52、および比較例2の絶縁
電線について、高温雰囲気中でのV−t特性(60Hz、18
7 ℃)を調べた。結果を図1に示す。
【0033】さらに、実施例32、52、および比較例
2の絶縁電線について、模擬インバータ波形による課電
寿命特性を調べた。測定に用いた回路および波形は図2
および図3に示した通りである。結果を表9に示す。な
お、図2において、1は供試試料、2は 200V を8800V
に変換するボールトランス、3はPWM インバータ、4は
スライダック、 200V 三相交流電源である。
【0034】
【表9】 実施例76〜78 絶縁塗料の組成およびその焼付条件を、表10に示すよ
うに変えた以外は、実施例9と同様にして、絶縁電線を
製造した。
【0035】実施例79〜83 絶縁塗料の組成およびその焼付条件を、表10に示すよ
うに変えた以外は、実施例31と同様にして、絶縁電線
を製造した。
【0036】上記実施例76〜83の絶縁電線につい
て、電線特性(JIS C 3003による)、耐コロナ性などの
性能評価を行った。結果を表10の下欄に示す。なお、
表10中、比較例として示したのは、充填剤をまったく
配合しないか、もしくは過少配合とした絶縁塗料を用い
た例である。
【0037】
【表10】 以上の測定結果からも明らかなように、本発明にかかる
絶縁電線は、通電により発生する熱を放散しやすく、機
器の小型化、高出力化に有効で、また、超電導マグネッ
トコイルにおけるクエンチ現象の低減にも有効である。
また、耐コロナ性が良好で、かつ、可とう性や高温絶縁
破壊電圧特性にも優れており、さらに、高温雰囲気中で
のV−t特性、インバータ課電寿命特性にも優れてい
る。したがって、自動車積載用発電電動機などのインバ
ータを使用する発電機やモータをはじめ、各種電気機器
のコイル用巻線として有用で、これらの機器の信頼性を
向上させることができる。
【0038】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の絶縁電線は、優れた耐コロナ性および熱伝導性を
示し、かつ、可とう性や高温絶縁破壊電圧特性などにも
優れている。したがって、自動車積載用発電電動機をは
じめ、かかる特性が要求される各種電気機器のコイル用
巻線として有用で、これを用いて信頼性が高く、かつ、
小型で高出力の電気機器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁電線の実施例について測定した高
温雰囲気中でのV−t特性を示すグラフ。
【図2】模擬インバータ波形による課電寿命特性の測定
に用いた回路図。
【図3】模擬インバータ波形による課電寿命特性の測定
に用いた波形を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 正忠 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 金光 大 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 平野 辰美 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 三井 久安 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 伊藤 善博 三重県三重郡朝日町縄生2121 株式会社東 芝三重工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体外周に、樹脂分 100重量部あたり四
    三酸化鉄、水酸化アルミニウム、タルク、バリウム化合
    物、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウム、合成雲
    母、クレー、酸化チタン、およびこれらの複合物からな
    る無機充填剤群より選ばれた少なくとも 1種を 5〜100
    重量部含有する絶縁塗料の塗布焼付けによる皮膜を設け
    てなることを特徴とする絶縁電線。
  2. 【請求項2】 導体上に、樹脂分 100重量部あたり四三
    酸化鉄、水酸化アルミニウム、タルク、バリウム化合
    物、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウム、合成雲
    母、クレー、酸化チタン、およびこれらの複合物からな
    る無機充填剤群より選ばれた少なくとも 1種を 5〜100
    重量部含有する絶縁塗料の塗布焼付けによる皮膜と、無
    機充填剤を含有しない絶縁塗料の塗布焼付けによる皮膜
    を順に設けてなることを特徴とする絶縁電線。
  3. 【請求項3】 導体上に、無機充填剤を含有しない絶縁
    塗料の塗布焼付けによる皮膜と、樹脂分 100重量部あた
    り四三酸化鉄、水酸化アルミニウム、タルク、バリウム
    化合物、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウム、合成
    雲母、クレー、酸化チタン、およびこれらの複合物から
    なる無機充填剤群より選ばれた少なくとも 1種を 5〜10
    0 重量部含有する絶縁塗料の塗布焼付けによる皮膜を順
    に設けてなることを特徴とする絶縁電線。
  4. 【請求項4】 無機充填剤は、粒径が10μm以下の粉末
    状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか 1
    項記載の絶縁電線。
  5. 【請求項5】 絶縁塗料は、ポリイミド系樹脂を樹脂成
    分として含有する塗料であることを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれか 1項記載の絶縁電線。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか 1項記載の絶
    縁電線からなる絶縁コイルを具備したことを特徴とする
    電気機器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか 1項記載の絶
    縁電線からなる絶縁コイルを具備したことを特徴とする
    インバータ駆動電気機器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5のいずれか 1項記載の絶
    縁電線からなる絶縁コイルを具備したことを特徴とする
    自動車積載用発電電動機。
JP8312426A 1995-11-24 1996-11-22 絶縁電線およびこれを用いた電気機器 Pending JPH09204823A (ja)

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