JPH09203637A - 姿勢検出装置 - Google Patents

姿勢検出装置

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Publication number
JPH09203637A
JPH09203637A JP3279796A JP3279796A JPH09203637A JP H09203637 A JPH09203637 A JP H09203637A JP 3279796 A JP3279796 A JP 3279796A JP 3279796 A JP3279796 A JP 3279796A JP H09203637 A JPH09203637 A JP H09203637A
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JP
Japan
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output
pass filter
sensor
low
gyro sensor
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JP3279796A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Okamura
村 俊 朗 岡
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】応答速度が速く、姿勢に応じた角度データを即
時に検出でき、ドリフトが少なく正確な角度データを安
定に得ることのできる姿勢検出装置を提供。 【解決手段】ジャイロセンサ11および地磁気センサ2
1を用いて地球接平面に対するヨー角等を測定する姿勢
検出装置において、ハイパスフィルタ25とローパスフ
ィルタ15とを備え、前記ジャイロセンサ21からの出
力は前記ハイパスフィルタ25を通過させ、前記地磁気
センサ11からの出力は微分回路14で微分し且つ前記
ローパスフィルタ15を通過させ、前記ハイパスフィル
タ25の通過出力と前記ローパスフィルタ15の通過出
力とを合成し角度データとして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロセンサお
よび地磁気センサを用いて、地球接平面と地表との接点
に降ろした該地球接平面に対する垂線をヨー軸としたと
きのこのヨー軸のまわりの回動角であるヨー角を測定可
能な装置であって、頭部装着型表示装置等にとって極め
て好適な姿勢検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の姿勢検出装置として、例
えば特開平3ー289615号公報に開示されているよ
うな両眼視ディスプレイ装置に適用したものが知られて
いる。図8の(a)(b)は上記公報から引用した両眼
視ディスプレイ装置の概略構成を示す斜視図である。
【0003】図8の(a)に示したものは、ヘルメット
Hの互いに直交する3軸、すなわちX軸,Y軸,Z軸の
各両端の対称位置に、6個の加速度センサ101〜10
6を配置し、これらの加速度センサ101〜106によ
ってヘルメットHの傾きに応じたX軸,Y軸,Z軸回り
の回転量を測定し、ビュー機構Vの一対の表示器DR,D
L に表示される画像またはカーソル等をヘルメットHの
傾きに応じて移動制御するものとなっている。
【0004】図8の(b)に示したものは、上記加速度
センサの代わりにSC地磁気センサ111およびSG重
力センサ112を用い、SC地磁気センサ111により
Z軸回りの回転量を測定し、SG重力センサ112によ
りY軸およびX軸回りの回転量を測定し、ビュー機構V
の一対の表示器DR,DL に表示される画像またはカーソ
ル等をヘルメットHの傾きに応じて移動制御するものと
なっている。
【0005】上記以外に、図示はしてないがジャイロセ
ンサを利用して各軸回りの回転角を測定し、ディスプレ
イ装置に表示される画像またはカーソル等を移動制御す
るものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の姿勢検出装
置には次のような問題点がある。加速度センサ、ジャイ
ロセンサを用いたものでは、ドリフトが大きく、時間の
経過に伴なって原点にずれが生じてくるという問題があ
る。また地磁気センサ、重力センサを用いたものでは応
答速度が遅いという欠点がある。
【0007】本発明の目的は、応答速度が速く、頭の素
早い動き等の姿勢変化に応じた角度データを即時に検出
することができ、しかもドリフトが少なく正確な角度デ
ータを安定に得ることのできる姿勢検出装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の姿勢検出装置は、少なくともジャイロセ
ンサおよび地磁気センサを用いて地球接平面と地表との
接点に降ろした該地球接平面に対する垂線をヨー軸とし
たときのヨー角を検出可能な姿勢検出装置において、ハ
イパスフィルタとローパスフィルタとを備え、前記ジャ
イロセンサからの出力は前記ハイパスフィルタを通過さ
せ、前記地磁気センサからの出力は微分回路で微分し且
つ前記ローパスフィルタを通過させ、前記ハイパスフィ
ルタの通過出力と前記ローパスフィルタの通過出力とを
合成し角度データとして出力するものとなっている。
【0009】(2)本発明の姿勢検出装置は、上記
(1)に記載した姿勢検出装置であって、かつハイパス
フィルタのカットオフ周波数と、ローパスフィルタのカ
ットオフ周波数とを一致させておき、前記ハイパスフィ
ルタの通過出力と前記ローパスフィルタの通過出力とを
加算して出力するものとなっている。
【0010】(3)本発明の姿勢検出装置は、少なくと
もジャイロセンサおよび地磁気センサを用いて地球接平
面と地表との接点に降ろした該地球接平面に対する垂線
をヨー軸としたときのヨー角を検出可能な姿勢検出装置
において、前記ジャイロセンサの出力から前記地磁気セ
ンサの出力を第1の減算器により減じ、この第1の減算
器の出力をローパスフィルタを通過させると共に、前記
ジャイロセンサの出力から前記ローパスフィルタの通過
出力を第2の減算器により減じ、この第2の減算器の出
力を角度データとして出力するものとなっている。
【0011】上記(1)〜(3)の姿勢検出装置におい
ては、ドリフトは有るが応答速度の速いジャイロセンサ
と、応答速度は遅いがドリフトの無い地磁気センサとを
組み合わせ、両者の長所のみを利用して頭の動き等の姿
勢を検出するようになっているので、この姿勢検出装置
を頭部装着型表示装置等へ適用した場合には、利用者の
姿勢に即応して表示される画像あるいはカーソルを適確
に移動制御することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る姿
勢検出装置の構成を示す図で、(a)は使用状態を示す
斜視図、(b)はセンサユニット内に収められている姿
勢検出装置の構成を示す図である。
【0013】図1の(a)に示すように、頭部装着型表
示装置1の頂部には姿勢(頭の動き)を検出するための
センサユニット2が取付けられている。このセンサユニ
ット2の内部に第1実施形態の姿勢検出装置が収められ
ている。したがって頭部装着型表示装置1を自らの頭部
に装着した利用者が、その頭部を任意な方向へ所定量だ
け移動ないし回転させると、その移動回転量に応じた角
度データがセンサユニット2内の姿勢検出装置から出力
され、これが頭部装着型表示装置1の表示部に送られれ
る。かくして上記表示部で表示される画像全体あるいは
カーソルが、頭部の移動回転量に応じて移動制御される
ことになる。
【0014】図1の(b)に示すように、第1実施形態
の姿勢検出装置における地磁気センサ11は、地磁気セ
ンサ駆動部12からの駆動信号によって動作する。地磁
気センサ11の出力は増幅器13で増幅されたのち微分
回路14で微分され、ローパスフィルタ15に入力す
る。またジャイロセンサ21は、ジャイロセンサ駆動部
22からの駆動信号によって動作する。ジャイロセンサ
21の出力は、増幅器23で増幅された後、ハイパスフ
ィルタ25に入力する。ローパスフィルタ15を通過し
た出力とハイパスフィルタ25を通過した出力とは、加
算器30で加算合成され、出力端子31から角度データ
としてセンサユニット外へ出力される。なおジャイロセ
ンサ21は、地球接平面と地表との接点に降ろした該地
球接平面に対する垂線をヨー軸としたときのこのヨー軸
のまわりの回動角であるヨー角が測定できるように配置
されている。
【0015】上記の如く構成された本実施形態の姿勢検
出装置3においては、次のような作用が生じる。地磁気
センサ11からは方位角に比例した電圧が出力される。
この電圧が微分回路14により微分されることによって
角速度信号になる。地磁気センサ11からの出力は応答
速度が遅いので、微分回路14により微分された角速度
信号のままでは速い動きに対しての正確なデータが得ら
れない。しかるに本実施形態においては、上記角速度信
号はローパスフィルタ15においてフィルタリングされ
る。その結果、高い周波数成分が除去され、地磁気セン
サ11が追従する速さの動きに対するデータだけが抽出
されて出力される。
【0016】他方、ジャイロセンサ21からは角速度信
号が出力される。ジャイロセンサ21は応答速度は速い
がドリフトがある。このため上記角速度信号のままでは
時間の経過に伴ない原点にずれが生じ、正確なデータが
得られない。しかるに本実施形態においては、上記角速
度信号はハイパスフィルタ25においてフィルタリング
される。その結果、低い周波数成分が除去され、ドリフ
トが取り除かれた正しいデータが出力される。
【0017】かくしてローパスフィルタ15のカットオ
フ周波数と、ハイパスフィルタ25のカットオフ周波数
とを合わせておけば、加算器30の出力端子31から
は、カットオフ周波数以下の遅い動きについては地磁気
センサ11で検出された結果が出力され、カットオフ周
波数以上の速い動きについてはジャイロセンサ21で検
出された結果が出力されることになる。つまり本実施形
態においては、動きの速度領域(周波数帯域)に応じて
地磁気センサ11の出力とジャイロセンサ21の出力と
が選択的に取り出されるため、結果として積分されたデ
ータが得られることになる。したがって応答速度が速
く、ドリフトの少ない角度データが安定に得られる。
【0018】なお、ジャイロセンサ21としては、回転
型ジャイロセンサ、振動型ジャイロセンサ、ガスレート
ジャイロセンサ、光ファイバージャイロセンサ、変位ジ
ャイロセンサ、方向ジャイロセンサ、等の各種ジャイロ
センサを適宜選択して利用できるが、価格および大きさ
の点では振動型ジャイロセンサが最も有利である。
【0019】(第2実施形態)図2は第2実施形態に係
る姿勢検出装置の構成を示す図である。この第2実施形
態が前記第1実施形態と異なる点は、図2の上段に示す
第1実施形態と同一構成のヨー角計測部Mに加えて、図
2の下段に示す重力センサ41およびジャイロセンサ5
1を備えたピッチ角/ロール角計測部Nを追加して設
け、ヨー角のほかピッチ角やロール角も計測可能とした
点である。
【0020】ヨー角計測部Mによるヨー角の計測につい
ては、第1実施形態の場合と同じであるため説明は省
く。ピッチ角またはロール角の検出は重力センサ41お
よびジャイロセンサ51を用いて行なわれる。重力セン
サ41は、地磁気センサ11と同様に応答速度が遅いの
で、その検出信号は増幅器43で増幅されたのちローパ
スフィルタ45において高い周波数成分を取り除かれ、
重力センサ41が追従可能な速さの動きだけがデータと
して取り出される。
【0021】ジャイロセンサ51は、第1実施形態のジ
ャイロセンサ21と同じ機能を有している。すなわちジ
ャイロセンサ51は応答速度は速いがドリフトがある。
このため検出信号はハイパスフィルタ55においてフィ
ルタリングされ、低い周波数成分が除去される。したが
ってドリフトが取り除かれた正しいデータが出力され
る。
【0022】ローパスフィルタ45の出力とハイパスフ
ィルタ55の出力とは加算器60で加算される。その結
果、加算器60の出力端子61から正確なピッチ角デー
タまたはロール角データが出力される。
【0023】なお、ピッチ角/ロール角計測部Nと同一
構成の計測部をもう一組設けるようにすれば、ロール
角、ピッチ角、ヨー角の三軸回りの回転角を同時計測す
ることが可能となり、表示部に表示される画像を頭部の
動きに合わせて上下、左右、傾斜等の回転移動を行なわ
せ得るものとなる。
【0024】図3は図2に示す重力センサ41として小
型のものを複数個使用する場合の配設例を示す図であ
る。小型の重力センサは一般的に測定範囲が狭いので、
図示の如く複数個(本例では3個)の重力センサ41
a,41b,41cを所定角度づつ傾けて並べることに
より、測定範囲の拡大をはかることが望ましい。
【0025】この場合、重力センサの測定範囲がαから
βだとすると、中心位置にある重力センサ41bに対す
る重力センサ41aの傾き角はα以下とし、同じく重力
センサ41bに対する重力センサ41cの傾き角はβ以
下に設定する。
【0026】(第3実施形態)図4は第3実施形態に係
る姿勢検出装置の構成を示す図である。この第3実施形
態が第2実施形態と異なる点は、第2実施形態の重力セ
ンサ41の代わりに光学式傾斜センサ71を用い、加算
器60の代わりに演算器80を用いることで、ローパス
フィルタ45とハイパスフィルタ55とを省いた点であ
る。
【0027】光学式傾斜センサ71は一般的に測定範囲
が狭い。そこで図3に示した重力センサと同様に複数個
のセンサを所定角度に傾けて配置するようにしてもよい
が、この第3実施形態では光学式傾斜センサ71の出力
データとジャイロセンサ51の出力データとを選択的に
取り出すことでカバーしている。すなわち光学式傾斜セ
ンサ71で測定可能な範囲ではこの光学式傾斜センサ7
1からの出力データを使い、上記範囲以外ではジャイロ
センサ51の出力データを使うように、演算器80でデ
ータセレクトしている。
【0028】このようにすることで、ジャイロセンサ5
1の出力データにドリフトがあっても、光学式傾斜セン
サ71の測定範囲に入ったときに、その出力データの補
正を行なえるので、出力端子81からは正しい傾斜角
(ピッチ角またはロール角)の角度データを出力するこ
とができる。
【0029】図5は上記光学式傾斜センサ71の具体的
構成を示す図である。図5の(a)に示すように、この
光学式傾斜センサ71は外部に設けた光源Lからの光線
をレンズ71aで集光し、ポジションセンサ71b上に
光スポットSを形成するものとなっている。レンズ71
aはポジションセンサ71bに固定され、両者が一体と
なって光学式傾斜センサ71を構成している。したがっ
て光学式傾斜センサ71を図5の(b)のように傾ける
と、光スポットSがポジションセンサ71b上を動くの
で、この光スポットSの位置を測定することにより傾斜
角θがわかる。光源LとしてはLED等が用いられる
が、光源Lを十分に遠方(1.5〜2.0m以上)の位
置に設置することにより、光学式傾斜センサ71に入射
する光線はほぼ平行光線とみなし得る。したがって光学
式傾斜センサ71の平行移動は無視できる。
【0030】(第4実施形態)図6は第4実施形態に係
る姿勢検出装置の構成を示す図である。この第4実施形
態の姿勢検出装置においては、ジャイロセンサ21の出
力は、増幅器23で増幅されたのち出力Aとして第1の
減算器91に入力する。また地磁気センサ11の出力
は、増幅器13で増幅されたのち出力Bとして同じく第
1の減算器91に入力する。そしてこの第1の減算器9
1において、上記出力Aから出力Bが差し引かれる。第
1の減算器91から出力される差出力AーBは、ローパ
スフィルタ93でフィルタリングされ、フィルタ通過出
力Dとなる。
【0031】一方、増幅器23で増幅されたジャイロセ
ンサ21の出力Aと、上記ローパスフィルタ93の通過
出力Dとは第2の減算器92に入力する。そして第2の
減算器92において、上記出力Aから出力Dが差し引か
れる。第2の減算器92からの差出力AーDは、出力端
子94から角度データとしてセンサユニット外へ出力さ
れる。
【0032】図7の(a)〜(e)は図6の各部の出力
信号波形を示す図である。本装置の利用者が、真の値T
として、例えば図7の(a)の波形WTに示すように頭
を振ったとする。そうするとジャイロセンサ21からは
出力Aが送出されるが、このジャイロセンサ21からの
出力Aはドリフトがあるので、図7の(a)の波形WA
のようになる。また地磁気センサ11からは出力Bが送
出されるが、この地磁気センサ11からの出力Bは応答
速度が遅いため、図7の(a)の波形WBのようにな
る。
【0033】第1の減算器91の出力AーBは、首の回
転の高周波成分とジャイロセンサ21のドリフト成分と
を含んでいるため、図7の(b)の波形WAーWBのよ
うになる。ローパスフィルタ93を通過した出力Dは、
高周波成分が取り除かれドリフト成分だけが残ったもの
となる。このため図7の(c)の波形WDのようにな
る。第2の減算器92の出力AーDは、ジャイロセンサ
21の出力Aからドリフト成分Dが差し引かれたものと
なる。このため真の値Tを示す波形WTに近似した図7
の(e)の波形WAーWDのようになる。
【0034】なお、実際にはジャイロセンサ21の出力
は角速度であるから、積分処理を施さないと角度データ
にはならない。実施形態に示したジャイロセンサ21は
積分機能を含んだものとなっている。
【0035】(実施形態のまとめ)上述した実施形態に
示された姿勢検出装置の構成および作用効果をまとめる
と次の通りである。
【0036】[1]実施形態に示された姿勢検出装置
は、ジャイロセンサおよび地磁気センサを用いて地球接
平面に対するヨー角等を測定する姿勢検出装置におい
て、ハイパスフィルタ25とローパスフィルタ15とを
備え、前記ジャイロセンサ21からの出力は前記ハイパ
スフィルタ25を通過させ、前記地磁気センサ11から
の出力は微分回路14で微分し且つ前記ローパスフィル
タ15を通過させ、前記ハイパスフィルタ25の通過出
力と前記ローパスフィルタ15の通過出力とを合成し角
度データとして出力するものとなっている。
【0037】上記姿勢検出装置においては、応答速度は
遅いがドリフトの無い地磁気センサ11の出力がローパ
スフィルタ15を通過することで、ドリフトの無い静止
または遅い動きの角度データとして取り出される。また
ドリフトはあるが応答速度の速いジャイロセンサ21の
出力がハイパスフィルタを通過することで、ドリフトの
影響を受けにくい速い動きの角度データとして取り出さ
れる。かくして上記二つの角度データが合成されること
により頭の動き等の姿勢全般に亘っての回転角を精度よ
く測定することができる。
【0038】[2]実施形態に示された姿勢検出装置
は、上記[1]に記載した姿勢検出装置であって、かつ
ハイパスフィルタ25のカットオフ周波数と、ローパス
フィルタ15のカットオフ周波数とを一致させておき、
前記ハイパスフィルタ25の通過出力と前記ローパスフ
ィルタ15の通過出力とを加算して出力するものとなっ
ている。
【0039】上記姿勢検出装置においては、上記[1]
と同様の作用効果を奏する上、加算器30の出力端子3
1からはカットオフ周波数以下の遅い動きについては地
磁気センサ11で検出された結果が出力され、カットオ
フ周波数以上の速い動きについてはジャイロセンサ21
で検出された結果が出力されることになる。つまり動き
の速さのレベル(周波数帯域)に応じて地磁気センサ1
1の出力とジャイロセンサ21の出力とが選択的に取り
出され、結果として積分された角度データが得られるこ
とになる。したがってドリフトが少なく応答速度の速い
角度データが安定に得られる。
【0040】[3]実施形態に示された姿勢検出装置
は、ジャイロセンサ21及び地磁気センサ11を用いて
地球接平面に対するヨー角等を測定する姿勢検出装置に
おいて、前記ジャイロセンサ21の出力から前記地磁気
センサ11の出力を第1の減算器91により減じ、この
第1の減算器91の出力をローパスフィルタ93を通過
させると共に、前記ジャイロセンサ21の出力から前記
ローパスフィルタ93の通過出力を第2の減算器92に
より減じ、この第2の減算器92の出力を角度データと
して出力するものとなっている。
【0041】上記回転角度検出装置においては、応答速
度の遅い地磁気センサ11の出力が、ジャイロセンサ2
1の出力から減じられることで、地磁気センサ11のド
リフト成分が取り出される。そしてこのドリフト成分は
ローパスフィルタ93を通過することで高周波成分を取
り除かれるため完全にドリフト成分だけとなる。このよ
うにして得られたドリフト成分が、ジャイロセンサ21
の出力から減じられる結果、ドリフトの無いジャイロセ
ンサ21の出力が得られることになる。
【0042】[4]実施形態に示された姿勢検出装置
は、図2の上段に示す構成のヨー角計測部Mに、図2の
下段に示す重力センサ41およびジャイロセンサ51を
備えたピッチ角/ロール角計測部Nを付加したものとな
っている。
【0043】上記回転角度検出装置においては、前記
[1]と同様の作用効果を奏する上、ヨー角の以外にピ
ッチ角やロール角の計測も可能となる。
【0044】[5]実施形態に示された姿勢検出装置
は、図2の重力センサ41の代わりに光学式傾斜センサ
71を用い、図2の加算器60の代わりにデータセレク
ト用の演算器80を用いたものとなっている。
【0045】上記回転角度検出装置においては、前記
[1]と同様の作用効果を奏する上、演算器80により
光学式傾斜センサ71で測定可能な範囲ではこの光学式
傾斜センサ71からの出力データを使い、上記範囲以外
ではジャイロセンサ51の出力データを使うようにデー
タセレクトされるため、ジャイロセンサ51の出力デー
タにドリフトがあっても、光学式傾斜センサ71の測定
範囲に入ったときに、その出力データの補正を行なえ
る。したがって出力端子81から正しいピッチ角または
ロール角のデータを出力できる。またローパスフィルタ
45とハイパスフィルタ55とを省けるため構成が簡単
化する。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ドリフトは有るが応答
速度の速いジャイロセンサと、応答速度は遅いがドリフ
トの無い地磁気センサとを組み合わせ、両者の長所のみ
を利用して頭の動き等の姿勢を検出するものとなってい
るので、応答速度が速く、頭の素早い動き等の姿勢変化
に応じた角度データを即時に検出することができ、しか
もドリフトが少なく正確な角度データを安定に得ること
のできる姿勢検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る姿勢検出装置の構
成を示す図で、(a)は使用態様を示す斜視図、(b)
はセンサユニット内に収められている姿勢検出装置の構
成を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る姿勢検出装置の構
成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る複数個の重力セン
サの配設例を示す図。
【図4】本発明の第3実施形態に係る姿勢検出装置の構
成を示すブロック図。
【図5】本発明の第3実施形態に係る光学式傾斜センサ
の具体的構成を示す図。
【図6】本発明の第4実施形態に係る姿勢検出装置の構
成を示すブロック図。
【図7】本発明の第4実施形態に係る姿勢検出装置の各
部の出力信号波形を示す図。
【図8】従来例に係る姿勢検出装置の二つの使用態様例
を示す斜視図。
【符号の説明】
1 頭部装着型表示装置 2 センサユニット 11 地磁気センサ 14 微分回路 15,45,93 ローパスフィルタ 21,51 ジャイロセンサ 25,55 ハイパスフィルタ 30,60 加算器 41 重力センサ 71 光学式傾斜センサ 80 演算器 91 第1の減算器 92 第2の減算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともジャイロセンサおよび地磁気セ
    ンサを用いて地球接平面と地表との接点に降ろした該地
    球接平面に対する垂線をヨー軸としたときのヨー角を検
    出可能な姿勢検出装置において、 ハイパスフィルタとローパスフィルタとを備え、前記ジ
    ャイロセンサからの出力は前記ハイパスフィルタを通過
    させ、前記地磁気センサからの出力は微分回路で微分し
    且つ前記ローパスフィルタを通過させ、前記ハイパスフ
    ィルタの通過出力と前記ローパスフィルタの通過出力と
    を合成し角度データとして出力するようにしたことを特
    徴とする姿勢検出装置。
  2. 【請求項2】ハイパスフィルタのカットオフ周波数と、
    ローパスフィルタのカットオフ周波数とを一致させてお
    き、前記ハイパスフィルタの通過出力と前記ローパスフ
    ィルタの通過出力とを加算して出力するようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の姿勢検出装置。
  3. 【請求項3】少なくともジャイロセンサおよび地磁気セ
    ンサを用いて地球接平面と地表との接点に降ろした該地
    球接平面に対する垂線をヨー軸としたときのヨー角を検
    出可能な姿勢検出装置において、 前記ジャイロセンサの出力から前記地磁気センサの出力
    を第1の減算器により減じ、この第1の減算器の出力を
    ローパスフィルタを通過させると共に、 前記ジャイロセンサの出力から前記ローパスフィルタの
    通過出力を第2の減算器により減じ、この第2の減算器
    の出力を角度データとして出力するようにしたことを特
    徴とする姿勢検出装置。
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