JPH09203375A - カムプレート式両頭圧縮機 - Google Patents

カムプレート式両頭圧縮機

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JPH09203375A
JPH09203375A JP8011050A JP1105096A JPH09203375A JP H09203375 A JPH09203375 A JP H09203375A JP 8011050 A JP8011050 A JP 8011050A JP 1105096 A JP1105096 A JP 1105096A JP H09203375 A JPH09203375 A JP H09203375A
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JP
Japan
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cam plate
rubber material
type double
headed
thrust load
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Application number
JP8011050A
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English (en)
Inventor
Isato Ikeda
勇人 池田
Tomoji Taruya
知二 樽谷
Tetsuyuki Kamitoku
哲行 神徳
Tomohiro Wakita
朋広 脇田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カムプレートの支持部における瞬間的な摺動
抵抗の増大に対処可能で、動力損失を低減できるととも
に、振動及び騒音の発生が少ないカムプレート式両頭圧
縮機を提供する。 【解決手段】 斜板34のボス部34aと、一対のシリ
ンダブロック11、12の受圧座11c、12cとの間
にスラスト荷重受部を介在させる。フロント側及びリヤ
側の少なくとも一方の前記スラスト荷重受部にゴム材1
2dを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
装置に使用されるカムプレート式両頭圧縮機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種のカムプレート式両頭圧縮機で
は、図7に示すように相互に接合された一対のシリンダ
ブロック83の中心部において駆動シャフト84が回転
可能に支持されている。駆動シャフト84の中央外周に
は、カムプレートとしての斜板81がボス部81aを介
して一体回転可能に固着されている。斜板81には両頭
ピストン85が係留されており、駆動シャフト84の回
転が前記シリンダブロック83に形成されたシリンダボ
ア86内での両頭ピストン85の往復動に変換されて、
同シリンダボア86内の冷媒ガスが圧縮される。
【0003】この冷媒ガスの圧縮に基づいて斜板81及
び駆動シャフト84に作用するスラスト荷重は、ボス部
81aの両端面と前記シリンダブロック83の受圧座8
7との間に介装された転がり軸受88によって支持され
る。少なくとも一方の転がり軸受88は、ボス部81a
の端面と受圧座87とに互いに異径に形成された環状突
条81b、87a間に介装されている。このため、転が
り軸受88に対するボス部81aと受圧座87との接触
域が異なり、前記転がり軸受88はそのレース90が弾
性変形可能な状態で保持される。このレース90の弾性
変形により、駆動シャフト84に作用するスラスト荷重
が吸収される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧縮機の運
転中において、前記斜板81には両頭ピストン85の圧
縮作用によって圧縮反力が作用し、回転モーメントが発
生する。ここで、前記斜板81の支持剛性が不足しがち
であると、前記回転モーメントによって振動が発生す
る。この振動を防止するためには、シリンダブロック8
3による斜板81に対する挟持力を大きく設定する必要
がある。
【0005】ところが、前記転がり軸受88の2枚のレ
ース90間におけるコロ等の回転体89の転動には過度
の抵抗が付与されることとなって、動力損失が大きくな
る等の不都合が生じるという問題があった。
【0006】しかも、転がり軸受88においてレース9
0は、その弾性変形によりある程度の衝撃吸収機能を有
するものの、振動を減衰させるダンパ機能は有せず、振
動及び騒音が依然として発生するという問題があった。
【0007】本発明の目的は、カムプレートの支持部に
おける瞬間的な摺動抵抗の増大に対処可能で、動力損失
を低減できるとともに、振動及び騒音を抑制できるカム
プレート式両頭圧縮機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、カムプレートのボス部
と対向するように一対のシリンダブロックに形成された
受圧座と、そのボス部と受圧座との間に介在されたスラ
スト軸受とによりカムプレートに作用するスラスト荷重
を支持するためのスラスト荷重受部を構成し、フロント
側及びリヤ側の少なくとも一方のスラスト荷重受部に前
記スラスト荷重を吸収するためのダンパ機能を有する緩
衝機構を設けたものである。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記緩衝機構をシリンダブロックの
受圧座側に設けたものである。請求項3に記載の発明で
は、請求項1または2に記載の発明において、前記緩衝
機構とスラスト軸受との間に受金を有するものである。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載の発明において、前記受圧座とボス部
との間の円環状の座金を有するものである。請求項5に
記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明
において、前記緩衝機構はダンパ機能を担持するための
ゴム材を有するものである。
【0011】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記ゴム材を非円形に構成するとと
もに、シリンダブロックの受圧座には、ゴム材とほぼ同
形、ほぼ同大の凹所を形成してそのゴム材を凹所に嵌合
したものである。
【0012】従って、請求項1及び請求項2に記載の発
明によれば、カムプレートに作用するスラスト荷重を支
持するためのスラスト荷重受部において、瞬間的に摺動
抵抗が増大した場合、その摺動抵抗の増大に伴って駆動
シャフトには過負荷が生じる。そして、スラスト荷重受
部内の緩衝機構により前記過負荷が逃される。
【0013】また、カムプレートに作用するスラスト荷
重及び圧縮反力にともなって発生する回転モーメント
は、ダンパ機能をもつ緩衝機構により減衰される。さら
に、圧縮反力にともなって発生する駆動シャフトのトル
ク変動も減衰される。このため、シリンダブロックによ
るカムプレートの挟持力を過大に設定することなく、圧
縮機の振動を低減することができる。そして、スラスト
軸受における摺動抵抗を低減することができて、動力損
失が低減される。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の作用に加えて、受金によりスラ
スト軸受と緩衝機構との直接接触が防止されて、緩衝機
構の耐久性が向上される。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、スラスト
軸受の支持剛性を向上することができて、スラスト軸受
の耐久性を向上することができる。しかも、スラスト軸
受の構成が簡単なものとなって、部品点数を削減するこ
とができ、製作上有利である。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、ダンパ機
能がゴム材の弾性変形能により得られる。このため、減
衰作用が大きく、有効なダンパ機能を得る。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明の作用に加えて、ゴム材が凹所に嵌合され
ているため、圧縮機全体の小型化に寄与できる。また、
ゴム材がシリンダブロックの凹所に対して互いに凹凸の
関係を有して保持される。このため、ゴム材が斜板とと
もに回転されたりすることがなく、ゴム材の耐久性維持
に好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下に、本発明の第1の実施の形態
について図1〜図3に基づいて説明する。
【0019】図1に示すように、フロント側のシリンダ
ブロック11とリヤ側のシリンダブロック12とは、中
央部において互いに接合されている。シリンダブロック
11のフロント側端面には弁板13を介してフロントハ
ウジング15が、シリンダブロック12のリヤ側端面に
は弁板14を介してリヤハウジング16が接合されてい
る。前記シリンダブロック11、12と弁板13、14
との間には、それぞれ吸入弁17a、18aを形成する
吸入弁形成板17、18が介在されている。弁板13、
14とフロント、リヤハウジング15、16との間に
は、それぞれ吐出弁19a、20aを形成する吐出弁形
成板19、20が介在されている。吐出弁形成板19、
20とフロントハウジング15あるいはリヤハウジング
16との間には、それぞれ前記吐出弁19a、20aの
最大開口を規制するリテーナプレート21、22が介在
されている。
【0020】前記シリンダブロック11、12、弁板1
3、14、フロントハウジング15、リヤハウジング1
6、吸入弁形成板17、18、吐出弁形成板19、20
及びリテーナプレート21、22は複数の通しボルト2
3により互いに締付固定されている。
【0021】前記フロントハウジング15及びリヤハウ
ジング16の外周には吸入室24、25が区画形成さ
れ、中心側には吐出室26、27が区画形成されてい
る。前記シリンダブロック11、12には、複数のシリ
ンダボア11a、12aが互いに平行をなすように貫通
形成され、それらの内部には両頭ピストン28が往復動
可能に嵌挿されている。シリンダボア11a、12a内
には、前後一対の圧縮室29、30が形成される。
【0022】この圧縮室29、30は、弁板13、14
に形成された吸入ポート13a、14aを介して吸入室
24、25に、又、同様に弁板13、14に形成された
吐出ポート13b、14bを介して吐出室26、27に
連通されている。前記両頭ピストン28が上死点位置か
ら下死点位置に向かう吸入行程にあるときには、前記吸
入弁17a、18aが開放されて吸入室24、25から
冷媒ガスが圧縮室29、30内に吸入される。又、両頭
ピストン28が下死点位置から上死点位置に向かう圧縮
・吐出行程にあるときには、圧縮室29、30内の冷媒
ガスが所定の圧力まで圧縮された後、高圧の圧縮冷媒ガ
スが吐出弁19a、20aを押し退けて吐出室26、2
7に吐出される。
【0023】前記両シリンダブロック11、12間に
は、クランク室31が形成されている。両シリンダブロ
ック11、12の中心に形成した軸孔11b、12bに
は、駆動シャフト32がラジアル軸受33を介して回転
可能に支持されている。駆動シャフト32は、図示しな
いクラッチを介して車両エンジン等の外部動力源により
回転される。前記駆動シャフト32の中間外周部には、
カムプレートとしての斜板34が一体回転可能に嵌合固
定されている。斜板34には、前記両頭ピストン28が
シュー35、36を介して係留され、斜板34の回転に
より両頭ピストン28が前記シリンダボア11a、12
a内で往復運動されて、冷媒ガスの圧縮が行われる。
【0024】前記クランク室31は、シリンダブロック
11、12に形成した吸入通路41、42により吸入室
24、25と連通されている。また、クランク室31
は、シリンダブロック11、12に形成した図示しない
吸入フランジを介して外部冷媒回路に接続されている。
さらに、前記吐出室26、27は、シリンダブロック1
1、12及び両ハウジング15、16に形成した吐出通
路43、44及び図示しない吐出フランジを介して外部
冷媒回路に接続されている。
【0025】前記斜板34のボス部34aは、円環状の
座金39、40によりなるスラスト軸受を介して、前記
シリンダブロック11、12の受圧座11c、12cに
対して相対回転可能に支持されている。前記ボス部34
aは、その前端面34bが平面状に形成されているとと
もに、その後端面34cには円環状の環状突条34dが
形成されている。この受圧座11c、12c及び円環状
の座金39、40より、斜板34に作用するスラスト荷
重を支持するスラスト荷重受部が構成されている。
【0026】ここで、図2及び図3に示すように、一方
側(ここではフロント側)の受圧座11cは、ボス部3
4aの前端面34bと平行をなすような平面状に形成さ
れている。そして、前端面34bと受圧座11cとの間
に座金39が介在されている。
【0027】又、他方側(ここではリヤ側)の受圧座1
2cは、次のように形成されている。すなわち、リヤ側
の受圧座12cには、環状で非円形をなす凹所45が形
成されている。その凹所45内には、ゴム材12dが圧
入嵌合されている。ゴム材12dは、例えば水素化NB
R等の耐熱性、耐久性に優れたものが使用される。その
ゴム材12dには、環状で非円形をなす凹部46が形成
されている。この凹部46には、前記ボス部34aの環
状突条34dより小径環状で非円形の受金12eが嵌合
されている。そして、前記ボス部34aの環状突条34
dと受金12eとの間には、スラスト軸受を構成する前
記座金40が介在されている。
【0028】前記受圧座12cの凹所45とゴム材12
dとは、ほぼ同形、ほぼ同大であって、凹所45の内周
面及びゴム材12dの外周面には、互いに嵌合する凹凸
が形成され、ゴム材12dが回転しないようになってい
る。また、ゴム材12dの凹部46と受金12eとはほ
ぼ同形、ほぼ同大であって、凹部46の内周面及び受金
12eの外周面には、互いに嵌合する凹凸が形成され、
受金12eが回転しないようになっている。
【0029】ここで、圧縮機の組付時において寸法公差
を吸収するため、一対のシリンダブロック11、12に
は、通しボルト23の締め付け荷重に基づく駆動シャフ
ト32の軸方向すなわちスラスト方向に予荷重が付与さ
れている。このスラスト荷重は、座金40及びゴム12
dの弾性変形によって吸収される。
【0030】次に、前記のように構成した圧縮機につい
て、その作用を説明する。車両エンジン等の外部動力源
により駆動シャフト32が回転されると、クランク室3
1内の斜板34が回転され、シュー35、36を介して
複数の両頭ピストン28がシリンダボア11a、12a
内で往復動される。この両頭ピストン28の運動により
吸入フランジ(図示略)からクランク室31に導かれた
冷媒ガスは、該クランク室31から吸入通路41、42
を経て吸入室24、25に導かれる。そして、吸入室2
4、25内の冷媒ガスは、吸入ポート13a、14aを
通って圧縮室29、30内に導かれ、該圧縮室内で両頭
ピストン28により圧縮された後、吐出ポート13b、
14bを経て吐出室26、27に吐出される。さらに、
吐出室26、27内の圧縮冷媒ガスは、吐出通路43、
44を経て外部冷媒回路をなす凝縮器、膨張弁、蒸発器
に供給され、車両室内の空調に供される。
【0031】この圧縮機の運転時において、斜板34や
駆動シャフト32に生じる駆動シャフト32のスラスト
荷重は、座金39を介してフロント側のシリンダブロッ
ク11により受けられるとともに、座金40、受金12
e及びゴム材12dを介してリヤ側のシリンダブロック
12により受けられる。
【0032】ところで、両頭ピストン28の圧縮動作に
ともなって、斜板34には圧縮反力が作用して回転モー
メントが発生する。そして、この回転モーメントは、ゴ
ム材12dの弾性変形により吸収されて減衰される。さ
らに、各圧縮室29、30における圧縮反力に基づいて
駆動シャフト32に生じるトルク変動等の回転変動も、
ゴム材12dの弾性変形により吸収されて減衰される。
これらの圧縮反力に基づく回転モーメントやトルク変動
等は圧縮機の振動要因となっており、前記ゴム材12d
はこれらの振動要因を有効に減衰させるためのダンパと
して機能する。
【0033】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、以下の優れた効果を奏する。 (1) 瞬間的な潤滑油の流通不足等の何等かの原因に
より座金40と受金12eとの間の摺動抵抗が瞬間的に
増大した場合には、ゴム材12dが駆動シャフト32の
回転方向に弾性変形することができる。そして、その増
大した摺動抵抗に起因する過負荷が逃がされ、摺動部分
の損傷等を未然に防止できる。
【0034】(2) 圧縮反力に基づいて斜板34に発
生する回転モーメント及び駆動シャフト32のトルク変
動が、ゴム材12dの弾性変形により確実に減衰され
る。そして、シリンダブロック11、12による斜板3
4のボス部34aの挟持力を過大に設定することなく、
圧縮機の振動を低減することができる。従って、スラス
ト軸受における摺動抵抗を低減することができて、動力
損失が低減される。
【0035】(3) リヤ側の座金40とゴム材12d
とが弾性変形することによって、圧縮機の組付時におけ
るシリンダブロック11,12や斜板34等の寸法公差
が確実に吸収される。従って、部品の加工精度や組付け
精度の要求値を落とすことができ、コストダウンに寄与
できる。
【0036】(4) ゴム材12dを設けたのみの構成
で、ダンパ機能を得ることができ、構成が簡単なものと
なって、製作上有利である。 (5) ゴム材12dの弾性変形によってもスラスト荷
重が吸収されるため、スラスト軸受の弾性変形量は従来
より少なくて済む。そのため、スラスト軸受を、座金4
0のみから構成することが可能であり、スラスト軸受の
支持剛性を向上することができて、スラスト軸受の耐久
性を向上することができる。しかも、スラスト軸受の構
成が簡単なものとなって、部品点数を削減することがで
き、製作上有利である。
【0037】(6) ゴム材12dに受金12eを設け
て、座金40をその受金12eにより受ける構成である
ため、座金40がゴム材12dに接触することがなく、
ゴム材12dの耐久性向上に有効である。
【0038】(7) 座金40が受金12eに受けられ
ているため、それらの間の摩擦抵抗が小さく、斜板34
の円滑な回転を得ることができて、動力損失を少なくで
きる。
【0039】(8) ゴム材12dが凹所45内に嵌合
しているため、ゴム材12dがシリンダブロック12外
に突出することがなく、圧縮機全体の小型化に寄与でき
る。 (9) ゴム材12dの外周の凹凸と凹所45の凹凸と
が嵌合しているため、斜板34の回転してもゴム材12
dが回転されることがない。従って、ゴム材12dの耐
久性維持に好適である。
【0040】(10) ゴム材12dの凹部46の凹凸
と、受金12eの外周の凹凸とが嵌合しているため、受
金12eが回転されることがなく、従って、受金12e
とゴム材12dとが摺動されることがなく、ゴム材12
dの耐久性維持に好適である。
【0041】(第2の実施形態)つぎに、本発明の第2
の実施形態について、前記第1の実施形態と異なる部分
を中心に図4に基づいて説明する。
【0042】第2の実施形態においては、リヤ側の座金
40の代わりに、ニードル軸受52が配置されている。
このニードル軸受52は、円環状のインナーレース52
aと、同じくアウターレース52bと、それらの間に介
在される円筒コロ52cとから構成されている。
【0043】このように構成した場合、シリンダブロッ
ク11、12に付与された予荷重によって、ゴム材12
dとニードル軸受52のインナーレース52a及びアウ
ターレース52bとが弾性変形されて、圧縮機の組付時
における寸法公差が吸収される。
【0044】以上のように構成された第2の実施の形態
によれば、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の優
れた効果を奏する。 (1) ニードル軸受52によりボス部34aとシリン
ダブロック11、12との間における回転方向の抵抗が
小さくなり、動力損失の低減に一層寄与できる。
【0045】(第3の実施形態)つぎに、本発明の第3
の実施形態について、前記第1の実施形態と異なる部分
を中心に図5に基づいて説明する。
【0046】第3の実施形態においては、リヤ側の座金
62として、一対の座金板62aの間にゴム材62bを
挟持接着した構成のものを使用している。シリンダブロ
ック12側のゴム材及び受金は設けられておらず、その
シリンダブロック12には環状突条34dより小径の環
状突条12fが設けられ、その環状突条12fは座金6
2と係合している。
【0047】このように構成した場合、一対のシリンダ
ブロック11、12に付与された予荷重によって、2枚
の座金板62aとゴム材62bとが弾性変形されて、圧
縮機の組付時における寸法公差が吸収される。また、こ
の第3の実施形態においては、前記ゴム材62bがダン
パ機能を担持する。従って、圧縮反力に基づく回転モー
メントや駆動シャフト32のトルク変動の減衰はゴム材
62bが行う。
【0048】従って、以上のように構成された本実施形
態でも前記第1の実施形態と同様の優れた効果を奏す
る。 (第4の実施形態)つぎに、本発明の第4の実施形態に
ついて、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に図6
に基づいて説明する。
【0049】第4の実施形態においては、座金72が一
対の座金板72aと、両座金板72a間に挟持接着され
たゴム材72bとにより構成されている。その座金72
と対向するシリンダブロック12の端面及びボス部34
aの端面は、座金72と面接触するように平面状に形成
されている。座金72は、ゴム材72bの弾性に抗して
ボス部34aとシリンダブロック12との間に挟入され
ている。その他の構成は、前記第3の実施形態と同様で
ある。
【0050】このように構成した場合、一対のシリンダ
ブロック11、12に付与された予荷重によって、ゴム
材72bが弾性変形されて、圧縮機の組付時における寸
法公差が吸収される。ダンパ機能はゴム材72bが担持
する。従って、圧縮反力に基づく回転モーメントや駆動
シャフト32のトルク変動の減衰はゴム材72bが行
う。
【0051】また、以上のように構成された本実施形態
でも前記第1の実施形態と同様の優れた効果を奏する。
なお、本発明は以下のように変更して具体化することも
できる。
【0052】(a) 前記第1〜第4の実施形態の構成
をフロント側のスラスト荷重受部に適用すること。 (b) 斜板34のボス部34aの前端面34b及びフ
ロント側のシリンダブロック11の受圧座11cの表面
の少なくとも一方に潤滑油を導入するための溝を形成す
ること。 このように構成すれば、冷媒ガス中に分散さ
れた潤滑油をスラスト荷重受部の摺動面に容易に導くこ
とができる。そして、斜板34の回転がより滑らかなも
のとなる。
【0053】(c) ゴム材12d,62b,72bに
代えて、ゴム材以外の樹脂材やセラミック材でダンパ機
能を有するものを用いること。 (d) 前記第1〜第2の実施形態のゴム材12d及び
受金12eの構成を斜板34の前端面34bまたは後端
面34cに適用すること。
【0054】(e) この発明をウェーブカムプレート
式両頭ピストン圧縮機等に具体化すること。さらに、前
記実施形態より把握される技術的思想について以下に記
載する。
【0055】(1) 前記緩衝機構を前記ボス部の前後
に設けた請求項1に記載のカムプレート式両頭圧縮機。
このように構成すれば、圧縮反力に基づく回転モーメン
トや駆動シャフトのトルク変動さらに低減することがで
きる。
【0056】(2) ゴム材には非円形の凹部を形成
し、その凹部内には同凹部とほぼ同形、ほぼ同大の受金
を設け、その受金が座金に係合する請求項6に記載のカ
ムプレート式両頭圧縮機。
【0057】このように構成すれば、座金とゴム材との
接触を防止してゴム材の耐久性向上に寄与できるととも
に、駆動シャフトの回転抵抗を低減して動力損失の低減
できる。
【0058】(3) カムプレートのボス部の端面と、
シリンダブロックの受圧座との間に転がり軸受を介在し
た請求項1〜6のいずれかに記載のカムプレート式両頭
圧縮機。
【0059】このように構成すれば、スラスト軸受での
回転方向の抵抗が小さくなり、動力損失をさらに低減す
ることができる。 (4) 座金がゴム材を含む請求項1〜6のいずれかに
記載のカムプレート式両頭圧縮機。
【0060】このように構成すれば、ゴム材がスラスト
軸受と一体化されたものとなって、取扱に便利である。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1及び請求項2
に記載の発明によれば、スラスト荷重受部における瞬間
的な摺動抵抗の増大に起因する過負荷が、ダンパ機能を
もつ緩衝機構により逃がされ、摺動部分の損傷等を未然
に防止できる。また、斜板に作用する回転モーメントや
駆動シャフトのトルク変動も、前記緩衝機構により減衰
される。従って、シリンダブロックによるカムプレート
の挟持力を過大に設定することなく、圧縮機の振動の低
減を図ることができる。従って、スラスト軸受における
摺動抵抗を低減することができて、動力損失が低減され
る。さらに、充分な公差吸収を行うことができて、高い
加工精度が不要になり、コストダウンを達成できる。
【0062】請求項3に記載の発明によれば、受金によ
り緩衝機構の耐久性が向上される。請求項4に記載の発
明によれば、スラスト軸受の支持剛性を向上することが
できて、スラスト軸受の耐久性を向上することができ
る。また、スラスト軸受の構成を簡素化できて、製作上
有利である。
【0063】請求項5に記載の発明によれば、ダンパ機
能がゴム材により得られる。このため、減衰作用が大き
く、有効なダンパ機能を得る。請求項6に記載の発明に
よれば、ゴム材が凹所に嵌合しているため、圧縮機全体
の小型化に寄与できるとともに、ゴム材が斜板とともに
回転されたりすることがなく、ゴム材の耐久性維持に好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の圧縮機を示す断面図。
【図2】 図1のスラスト軸受を示す部分拡大図。
【図3】 図2の3−3線における圧縮機の部分断面
図。
【図4】 第2の実施形態の圧縮機の要部を示す部分断
面図。
【図5】 第3の実施形態の圧縮機の要部を示す部分断
面図。
【図6】 第4の実施形態の圧縮機の要部を示す部分断
面図。
【図7】 従来の圧縮機の要部を示す部分断面図。
【符号の説明】
11、12…シリンダブロック、11a、12a…シリ
ンダボア、11c、12c…スラスト荷重受部の一部を
構成する受圧座、12d…ゴム材、12e…受金、28
…両頭ピストン、31…クランク室、32…駆動シャフ
ト、34…カムプレートとしての斜板、34a…ボス
部、39、40…スラスト荷重受部の一部を構成するス
ラスト軸受としての座金、45…凹所。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 朋広 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数のシリンダボアを有する一
    対のシリンダブロックを接合し、対向するシリンダボア
    に両頭ピストンを収容し、シリンダブロック間に駆動シ
    ャフトを支持するとともに、シリンダブロック間に形成
    されたクランク室内に駆動シャフトと共動して両頭ピス
    トンを圧縮動作させるカムプレートを備えたカムプレー
    ト式両頭圧縮機において、 前記カムプレートのボス部と対向するように一対のシリ
    ンダブロックに形成された受圧座と、そのボス部と受圧
    座との間に介在されたスラスト軸受とによりカムプレー
    トに作用するスラスト荷重を支持するためのスラスト荷
    重受部を構成し、フロント側及びリヤ側の少なくとも一
    方のスラスト荷重受部に前記スラスト荷重を吸収するた
    めのダンパ機能を有する緩衝機構を設けたカムプレート
    式両頭圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記緩衝機構をシリンダブロックの受圧
    座側に設けた請求項1に記載のカムプレート式両頭圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記緩衝機構とスラスト軸受との間に受
    金を有する請求項1または請求項2に記載のカムプレー
    ト式両頭圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記スラスト軸受は、前記受圧座とボス
    部との間の円環状の座金よりなる請求項1〜3のいずれ
    かに記載のカムプレート式両頭圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記緩衝機構はダンパ機能を担持するた
    めのゴム材を有する請求項1〜4のいずれかに記載のカ
    ムプレート式両頭圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記ゴム材を非円形に構成するととも
    に、シリンダブロックの受圧座には、ゴム材とほぼ同
    形、ほぼ同大の凹所を形成してそのゴム材を凹所に嵌合
    した請求項5に記載のカムプレート式両頭圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100473231B1 (ko) * 2001-08-02 2005-03-08 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 가변용량형 압축기 및 이음억제방법
DE102016100701A1 (de) 2015-01-21 2016-07-21 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Taumelscheibenkompressor der Doppelkopfkolbenart

Cited By (3)

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KR100473231B1 (ko) * 2001-08-02 2005-03-08 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 가변용량형 압축기 및 이음억제방법
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