JPH09202603A - 二酸化塩素の製造方法 - Google Patents
二酸化塩素の製造方法Info
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- JPH09202603A JPH09202603A JP2992896A JP2992896A JPH09202603A JP H09202603 A JPH09202603 A JP H09202603A JP 2992896 A JP2992896 A JP 2992896A JP 2992896 A JP2992896 A JP 2992896A JP H09202603 A JPH09202603 A JP H09202603A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 亜塩素酸アルカリと塩素ガスを反応させて得
た二酸化塩素のアルカリ水溶液において、二酸化塩素の
分解を抑制する。 【解決手段】 アルカリ性二酸化塩素水溶液を１０℃以
下に冷却、保持する。反応混合物から二酸化塩素を抽
出、吸引してアルカリ水のジェット水中に二酸化塩素を
吸収溶解させる際、ジェット水を１０℃以下に冷却して
もよい。
た二酸化塩素のアルカリ水溶液において、二酸化塩素の
分解を抑制する。 【解決手段】 アルカリ性二酸化塩素水溶液を１０℃以
下に冷却、保持する。反応混合物から二酸化塩素を抽
出、吸引してアルカリ水のジェット水中に二酸化塩素を
吸収溶解させる際、ジェット水を１０℃以下に冷却して
もよい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化塩素の製造
方法に関するものである。二酸化塩素は、パルプの漂
白、水道水、プールの水、土壌害虫の殺虫、殺菌、脱臭
等に用いられる。
方法に関するものである。二酸化塩素は、パルプの漂
白、水道水、プールの水、土壌害虫の殺虫、殺菌、脱臭
等に用いられる。
【０００２】
【従来の技術】二酸化塩素は、特に水処理、廃液処理、
悪臭処理等の分野で、殺菌剤、漂白剤として大量に使用
されている。その使用量は各種の理由により年々増加し
ているが、二酸化塩素はこれを圧縮したときの不安定性
のため、工場で大量生産し、使用現場へ輸送するより
も、使用する現場で即生産、使用に供されることの方が
多くなっている。
悪臭処理等の分野で、殺菌剤、漂白剤として大量に使用
されている。その使用量は各種の理由により年々増加し
ているが、二酸化塩素はこれを圧縮したときの不安定性
のため、工場で大量生産し、使用現場へ輸送するより
も、使用する現場で即生産、使用に供されることの方が
多くなっている。
【０００３】二酸化塩素の工業的生産は、塩素の水流を
亜塩素酸アルカリと反応させ、次いで生成した二酸化塩
素を特別に設計された容器中に移したり、特別複雑なシ
ステムを通して回収している。
亜塩素酸アルカリと反応させ、次いで生成した二酸化塩
素を特別に設計された容器中に移したり、特別複雑なシ
ステムを通して回収している。
【０００４】二酸化塩素の発生装置としても各種の形状
のものが知られており、その殆んどは長いガラス管やプ
ラスチック樹脂製の筒状のものを用いる構造をとってい
る。
のものが知られており、その殆んどは長いガラス管やプ
ラスチック樹脂製の筒状のものを用いる構造をとってい
る。
【０００５】例えば、米国特許第４，０１３，７６１号
や、同第４，２４７，５３１号などが知られている。こ
の後者の米国特許に開示された装置は本発明の実施に当
っても使用可能である。
や、同第４，２４７，５３１号などが知られている。こ
の後者の米国特許に開示された装置は本発明の実施に当
っても使用可能である。
【０００６】今日の二酸化塩素の製造法に関する技術
は、その原材料である塩素ガスや亜塩素酸からの反応収
率においては最早や改良等の余地はない程に高収率に生
産されている。しかしながら、その不安定性の故に、生
成した二酸化塩素の多くが、使用現場での処理作業中に
分解して失われてしまい、結果として、高価な二酸化塩
素となり、処理コストも高くなる。
は、その原材料である塩素ガスや亜塩素酸からの反応収
率においては最早や改良等の余地はない程に高収率に生
産されている。しかしながら、その不安定性の故に、生
成した二酸化塩素の多くが、使用現場での処理作業中に
分解して失われてしまい、結果として、高価な二酸化塩
素となり、処理コストも高くなる。
【０００７】本発明は、この従来技術が持つ技術的欠点
を、二酸化塩素のアルカリ水溶液を１０℃以下に冷却す
ることにより、解決することに成功した。
を、二酸化塩素のアルカリ水溶液を１０℃以下に冷却す
ることにより、解決することに成功した。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】従って、この発明の目
的は、使用現場で生産し、使用に供される二酸化塩素の
製造を有利に改善した方法を提供するものである。
的は、使用現場で生産し、使用に供される二酸化塩素の
製造を有利に改善した方法を提供するものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明によって、（ａ）
反応させたとき二酸化塩素を生成する化合物を、該化合
物同士が実質的に瞬間に反応出来るだけの反応室内にお
いて水不存在下に反応させ、（ｂ）生成した二酸化塩素
を、排気管を通過するＰＨ９．０以上のアルカリ水溶液
の動きによって生ずる吸引力により、反応室より直ちに
他の場所に移し、その際アルカリ水溶液の流速を反応室
中で二酸化塩素の滞留が避けられる程度の該化合物量の
挿入速度に合わせ、（ｃ）かくして得られた二酸化塩素
水溶液を１０℃以下に冷却することによって安定な二酸
化塩素溶液の製造方法を提供する。
反応させたとき二酸化塩素を生成する化合物を、該化合
物同士が実質的に瞬間に反応出来るだけの反応室内にお
いて水不存在下に反応させ、（ｂ）生成した二酸化塩素
を、排気管を通過するＰＨ９．０以上のアルカリ水溶液
の動きによって生ずる吸引力により、反応室より直ちに
他の場所に移し、その際アルカリ水溶液の流速を反応室
中で二酸化塩素の滞留が避けられる程度の該化合物量の
挿入速度に合わせ、（ｃ）かくして得られた二酸化塩素
水溶液を１０℃以下に冷却することによって安定な二酸
化塩素溶液の製造方法を提供する。
【００１０】また、上記において排気管を通過して二酸
化塩素を吸収溶解せしめるアルカリ水溶液の温度を１０
℃以下とすることも本発明の目的を有利に達成すること
ができる。二酸化塩素を吸収するアルカリ水のＰＨは
９．０以上が好ましい。アルカリ水の動きはジェット水
流が好ましく用いられる。
化塩素を吸収溶解せしめるアルカリ水溶液の温度を１０
℃以下とすることも本発明の目的を有利に達成すること
ができる。二酸化塩素を吸収するアルカリ水のＰＨは
９．０以上が好ましい。アルカリ水の動きはジェット水
流が好ましく用いられる。
【００１１】本発明の化学反応は次の如く進行する。 Ｃｌ2 ＋ ２ＮａＣｌＯ2 → ２ＣｌＯ2 ＋ ２Ｎ
ａＣｌ ＣｌＯ2 ＋ Ｈ2Ｏ → ＣｌＯ2・Ｈ2Ｏ
ａＣｌ ＣｌＯ2 ＋ Ｈ2Ｏ → ＣｌＯ2・Ｈ2Ｏ
【００１２】二酸化塩素の過剰生産と塩素ガスの取扱い
は、非常に危険であり、爆発の恐れもあり避けるべきで
ある。従って、米国特許第４，２４７，５３１号の方法
の使用が好ましい。反応室で生成した二酸化塩素はｐＨ
９．０以上のアルカリ水のジェット水流に吸収され、１
０〜３０重量パーセント、好ましくは１５〜２５パーセ
ントの濃度の水溶液とする。水のｐＨの調整には、カセ
イソーダ、カセイカリ水溶液が用いられる。
は、非常に危険であり、爆発の恐れもあり避けるべきで
ある。従って、米国特許第４，２４７，５３１号の方法
の使用が好ましい。反応室で生成した二酸化塩素はｐＨ
９．０以上のアルカリ水のジェット水流に吸収され、１
０〜３０重量パーセント、好ましくは１５〜２５パーセ
ントの濃度の水溶液とする。水のｐＨの調整には、カセ
イソーダ、カセイカリ水溶液が用いられる。
【００１３】本発明においては、二酸化塩素を吸収した
アルカリ水は、１０℃以下に保つことが好ましい。或い
はまた、ジェット水流のときに１０℃以下であってもよ
い。これらによって、二酸化塩素を現場で使用するさ
い、その分解を有利に抑制することができる。このさい
に得られる二酸化塩素水溶液は食塩を適宜除去すること
により水道水、その他の清掃、パルプの漂白、果物・野
菜の消毒、土壌の殺菌、殺虫、オイルタンクの清掃、家
畜小屋の消毒等にも用いられる。
アルカリ水は、１０℃以下に保つことが好ましい。或い
はまた、ジェット水流のときに１０℃以下であってもよ
い。これらによって、二酸化塩素を現場で使用するさ
い、その分解を有利に抑制することができる。このさい
に得られる二酸化塩素水溶液は食塩を適宜除去すること
により水道水、その他の清掃、パルプの漂白、果物・野
菜の消毒、土壌の殺菌、殺虫、オイルタンクの清掃、家
畜小屋の消毒等にも用いられる。
【００１４】実施例１ 米国特許第４，２４７，５３１号に記載された二酸化塩
素製造装置を使用した。以下の条件で、その図１に示さ
れた装置を用いて、二酸化塩素を製造した。カセイソー
ダによって、ｐＨ９．３に調整した１０℃の水流を、１
平方インチ当たり３８気圧で時間当り３００グラムの流
速で流した。
素製造装置を使用した。以下の条件で、その図１に示さ
れた装置を用いて、二酸化塩素を製造した。カセイソー
ダによって、ｐＨ９．３に調整した１０℃の水流を、１
平方インチ当たり３８気圧で時間当り３００グラムの流
速で流した。
【００１５】亜塩素酸の１５パーセント水溶液を時間当
り０．５４グラムの流速で計器を通して供給、一方塩素
ガスを時間当り０．５ポンドの流速で市販の塩素気化発
生装置を通して反応室に供給した。約５分後に反応器は
安定な定常状態で作動したので、生成した二酸化塩素を
暗色ビンにサンプリングし、８℃に冷却、直ちにｐＨ
９．３の水に１：１０の重量比で溶解させた。この水溶
液をターナーのスペクトロフォトメーターで３６０μｍ
の値を測定したところ、二酸化塩素の収率は８２パーセ
ントであった。
り０．５４グラムの流速で計器を通して供給、一方塩素
ガスを時間当り０．５ポンドの流速で市販の塩素気化発
生装置を通して反応室に供給した。約５分後に反応器は
安定な定常状態で作動したので、生成した二酸化塩素を
暗色ビンにサンプリングし、８℃に冷却、直ちにｐＨ
９．３の水に１：１０の重量比で溶解させた。この水溶
液をターナーのスペクトロフォトメーターで３６０μｍ
の値を測定したところ、二酸化塩素の収率は８２パーセ
ントであった。
【００１６】比較例として、同様の実験を、ジェット水
流の温度を２５℃にて行なったところ、収率は６５パー
セントであった。
流の温度を２５℃にて行なったところ、収率は６５パー
セントであった。
【００１７】また、当初二酸化塩素を１５パーセント含
有する水溶液を現場の温度２５℃に１時間放置したとこ
ろ、二酸化塩素の含有量は１１パーセントに減少してい
た。一方、１０℃に１時間放置したときの水溶液中の二
酸化塩素は１５パーセントのままであった。
有する水溶液を現場の温度２５℃に１時間放置したとこ
ろ、二酸化塩素の含有量は１１パーセントに減少してい
た。一方、１０℃に１時間放置したときの水溶液中の二
酸化塩素は１５パーセントのままであった。
【００１８】
【発明の効果】本発明により、使用現場における二酸化
塩素の分解が有利に抑制された。
塩素の分解が有利に抑制された。
Claims (2)
- 【請求項１】 （ａ）反応させたとき二酸化塩素を生成
する化合物を、該化合物同士が実質的に瞬間に反応出来
るだけの反応室内において水不存在下に反応させ、
（ｂ）生成した二酸化塩素を、排気管を通過するＰＨ
９．０以上のアルカリ水溶液の動きによって生ずる吸引
力により、反応室より直ちに他の場所に移し、その際ア
ルカリ水溶液の流速を反応室中で二酸化塩素の滞留が避
けられる程度の該化合物量の挿入速度に合わせ、（ｃ）
かくして得られた二酸化塩素水溶液を１０℃以下に冷却
することを特徴とする、二酸化塩素水溶液の製造方法。 - 【請求項２】 請求項１の方法において、排気管を通過
して二酸化塩素を吸収溶解せしめるアルカリ水溶液の温
度を１０℃以下とする方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2992896A JPH09202603A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 二酸化塩素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2992896A JPH09202603A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 二酸化塩素の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09202603A true JPH09202603A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=12289661
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2992896A Pending JPH09202603A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 二酸化塩素の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09202603A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014503457A (ja) * | 2010-12-23 | 2014-02-13 | エイ．ピー．エフ． アクア システム アクチエンゲゼルシャフト | 安定性二酸化塩素水溶液を製造するための方法 |
-
1996
- 1996-01-24 JP JP2992896A patent/JPH09202603A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014503457A (ja) * | 2010-12-23 | 2014-02-13 | エイ．ピー．エフ． アクア システム アクチエンゲゼルシャフト | 安定性二酸化塩素水溶液を製造するための方法 |
| US9630841B2 (en) | 2010-12-23 | 2017-04-25 | A.P.F. Aqua System Ag | Method for producing an aqueous stable chlorine dioxide solution |
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