JPH09201978A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット記録装置のインク室内のインク
の流れを整流し、好適なインク粒子を作成する。 【解決手段】ノズルボデー２３内に保持された加振体２
の端面と、オリフィスプレート１８間のインク室１９に
インクの適正な流れを妨げるような間隙をなくし、イン
クの流れを整流する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に振動式インクジェット記録装置で
は、インク室を持つノズルボデー部と、インク噴出口を
持つオリフィスプレートが分離した構造であるため、Ｏ
リングを介してねじ止めした際、ノズルボデーとオリフ
ィスプレート間に間隙が発生する。すなわち、インク室
内に間隙があるため、加振体の振動によってインク室の
圧力が変化し、間隙によどみ部が発生し適正なインクの
流れが妨げられていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、イン
ク室内のインクの効率の良い流れについて考慮がされて
おらず、好適なインク粒子の作成が出来ないという問題
があった。

【０００４】本発明の目的は、インク室内のインクの流
れを乱さずに、好適なインク粒子を作成することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、ノズルボデ
ー内のインク室とインク噴出口を持つオリフィスプレー
ト間の間隙をなくす構成とすることにより達成される。

【０００６】加振体の端面とインク噴出口を持つオリフ
ィスプレート間のインク室内は、加振体のインク室側の
一端の伸縮移動により、インク室の体積が変化し、イン
クの圧力も変化する。それによりインク粒子を作成す
る。このとき、インク室の出口と、インク噴出口を持つ
オリフィスプレート間に、インクの適正な流れを妨げる
間隙をなくすことにより、インクを整流し好適なインク
粒子を作成することが出来る。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。

【０００８】図１はインクジェット記録装置の系統図で
あり、図２に本発明の一実施例のインクジェット記録装
置のノズルボデー上面を示す。図３は本発明のインク室
近くの説明図であり、図４は、従来のインク室近くの説
明図である。

【０００９】インク粒子１を発生する圧電素子４を含む
加振体２と、インク噴出口を持つオリフィスプレート１
８と、オリフィスプレート１８から噴出されたインク粒
子１を荷電，偏向する制御系と、加振体２にインクを供
給するインクの循環系からなっている。

【００１０】すなわち、圧電素子４を含む加振体２は、
励振源３に接続され、圧電素子４の機械的な振動によっ
てオリフィスプレート１８先端からインク粒子を噴出す
るようになっている。

【００１１】５はインク粒子１がノズル先端のインク柱
から分離する位置に配置され、情報信号源６に接続され
ている帯電電極で、帯電電極５に印加されるパルス状の
情報信号電圧によって、インク粒子１が所定の電荷を有
するように荷電される。

【００１２】そして、この帯電されたインク粒子１の飛
行通路をはさんで対向する偏向電極８内を通される。

【００１３】このときインク粒子は、それのもつ個々の
電荷量に応じて所定量だけ偏向され、記録体９上に付着
する。

【００１４】一方、電荷の与えられなかったインク粒子
１はそのまま直進し、ガター１０によって記録体９への
付着が阻止されるようになっている。

【００１５】さらに１１は、インクタンク１２に収納さ
れたインクで、インク１１はポンプ１３，フィルタ１４
および調整器１５を介して加振体２に供給され、ガター
１０によって阻止されたインク１１は、フィルタ１６お
よびポンプ１７を介して、インクタンク１２に循環され
るようになっている。

【００１６】以上のような構成の本発明で、インク１１
は、インクタンク１２からポンプ１３によりフィルタ１
４，調整器１５を通して、加振体２に加圧状態で供給さ
れる。

【００１７】この加圧されたインク１１は、加振体２を
通過して、次にインク室１９を通過してオリフィスプレ
ート１８先端から噴出され、加振体２に含まれる圧電素
子４に加えられた励振源３により、規則的なインク粒子
１になる。

【００１８】インク粒子１に、帯電電圧５より文字信号
に応じた電荷が与えられ、偏向電極８中の静電界で偏向
され、ガター１０を飛びこえて記録体９上に衝突する。

【００１９】そして、記録体９が、インク粒子１の偏向
方向と直角な方向に移動することにより、記録体９上に
印字ドットマトリックスが構成される。

【００２０】一方、印字に使用されなかったインク粒子
１（帯電電極５を通過するとき電荷が与えられなかった
インク粒子１）は、偏向電極８によって偏向されること
なく直進し、ガター１０にぶつかりポンプによってイン
クタンク１２に回収される。次に、インク流路について
図２と図３で説明する。チューブ２１により供給される
インク１１は、加振体２を通して、漏れることなくイン
ク室１９に供給されるようになっている。また、供給さ
れたインク室１９のインク１１がオリフィスプレート１
８に漏れなく供給されるように、０リング２０で漏れを
防止する。この際、加振体２の端面とオリフィスプレー
ト１８間のインク室１９にはインクの流れが乱れるよう
な間隙のない構造としたため、インク室１９に入ってき
たインクは、乱れた流れになることなく整流されてオリ
フィスプレート１８側に流れ、オリフィスプレート１８
先端より好適なインク粒子１を噴出する効果がある。図
４は従来のインク室近くの説明図であり、インク室１９
によどみ部２０がある。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、インク室内のインクの
流れを乱さずに、好適なインク粒子を作成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の装置構成を示す系統図。

【図２】本発明の一実施例のインクジェット記録装置の
ノズルボデー上面図。

【図３】本発明のインク室近くの説明図。

【図４】従来のインク室近くの説明図。

【符号の説明】

１…インク、２…加振体、１８…オリフィスプレート、
１９…インク室、２０…Ｏリング、２２…よどみ部、２
３…ノズルボデー。

フロントページの続き (72)発明者 平山 雅弘 茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号 株 式会社日立製作所電化機器事業部多賀本部 内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】インクタンクから供給されるインクを励振
   素子の振動周期に同期して、ノズルボデーの先端に固定
   したインク噴出口を持つオリフィスプレートから噴出
   し、形成されたインク粒子を所定の情報信号で荷電し、
   これを偏向して記録体上に付着させるものにおいて、前
   記インク噴出口を持つ前記オリフィスプレート側にイン
   ク室を設けたことを特徴とするインクジェット記録装
   置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記インク噴出口を持
   つ前記オリフィスプレートと、内部に前記インク室を持
   つボデーを一体構造にしたインクジェット記録装置。