JPH09195968A - 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ - Google Patents

多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ

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JPH09195968A
JPH09195968A JP2838196A JP2838196A JPH09195968A JP H09195968 A JPH09195968 A JP H09195968A JP 2838196 A JP2838196 A JP 2838196A JP 2838196 A JP2838196 A JP 2838196A JP H09195968 A JPH09195968 A JP H09195968A
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JP
Japan
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flow
narrow groove
disc
liquid
disk
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Application number
JP2838196A
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English (en)
Inventor
Keizo Watanabe
敬三 渡邊
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体の通過流路が単純で、液体に機械的剪断
や衝突損失を最少にしてその液体の劣化や損傷を防ぐ、
新しい低流量域を対象とする回転円板摩擦型ポンプを製
作する。 【構成】 流跡線に一致する多条な対数螺旋曲線状の細
溝を付けた回転円板とそれを回転させる主軸および回転
円板を収納するケーシングから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ターボ型流体機械の
低流量小型ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】機械的エネルギーを流体のエネルギーに
変換するターボ型流体機械の中で、ポンプは最も広範囲
な産業分野で用いられる産業機械である。すなわち、上
下水道や農業用水の揚排水から、各種工場の廃水やスラ
リーの輸送そして血液の循環用ポンプまで与圧機械とし
ての用途は広い。
【0003】そのポンプの中で、通常、回転する羽根車
を通り抜ける間の流面が、回転軸に垂直か、またはそれ
に近いものを、遠心式ポンプと呼ぶが、流量の調節や構
造の簡単さによる長所によって現在まで、多機種の遠心
式ポンプが製作されてきた。そして、比較的低流量を対
象とするポンプでは、小型渦巻ポンプや小型多段渦巻ポ
ンプ等の名称で、日本工業規格であるJISで、その性
能等が規格化されている。
【0004】良く知られているように、遠心式ポンプの
流体性能は動翼である羽根車の流体性能でほとんどが決
定され、その形状寸法の決定に関わる羽根車内部の流れ
の解析をはじめ、従来からその設計法の確立がなされて
きた。
【0005】羽根の形状で、動翼が前シュラウドにおお
われて外部から見えないものは、クローズ形(密閉
形)、前シュラウドがなく、羽根が露出しているものは
オープン形(開放形)と呼ばれており、後者は液体の中
に固形物が混入した固液二相流やスラリー用に用いられ
ている。クローズ形及びオープン形いずれの羽根車も、
動翼を有していることから、流体は拡がりと狭まりの流
路から構成される羽根流路内を通過することになり、機
械的な剪断や衝突損失を受ける。また、その製作は形状
が複雑ゆえに、そのほとんどが鋳造で製作されている
が、近年では鋳造工業の衰退により溶接で製作されるこ
とも多い。
【0006】それゆえ、より低流量域を対象とするポン
プとしては、このような動翼を有する回転形の小型ポン
プとして、製作や性能に限界を生ずることになる。そし
て、これらの小型ポンプを低流量域で仮に運転したとす
れば、温度上昇とともに低効率下での運転はまぬがれな
い。
【0007】さらに、機械的剪断や流れの方向の急激な
変化による衝突などによって、液体傷や劣化が生じる血
液流や生物液の循環や与圧を行う場合、これらの動翼を
有する従来の遠心式の小型ポンプでは対応出来ない。ま
た、高粘度の液体を対象とする場合には、流体が通過す
る流路は単純で簡単な形状が、摩擦損失が少ないことが
望ましいが、クローズ形及びオープン形いずれの羽根車
もこの問題に対処出来ないことは明らかである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、剪断劣化や損
傷を受けやすい血液や生物液、あるいは高粘度液への与
圧や循環を目的として、低流量で、液体通過流路が単純
で且つ構造が簡単な回転形のポンプの開発が望まれてい
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の従来の
課題を解決することを目的として、なしたものであり、
その表面上に滑らかな流れを生みだすため、所要曲線形
状に一致する所要条数の細溝を円板表面上に付けた円板
を、ケーシング内で回転させることによって、円板摩擦
に起因する流体の流れを生じさせることを特徴とする、
円板摩擦ポンプに関わるものである。
【0010】周知のごとく、粘性流体中を回転する回転
体の表面上には、流れの領域によって、層流及び乱流境
界層が形成され、層流域ではその角度が一定で、乱流域
では半径の増加に伴ってその角度が減少する一種の対数
螺旋曲線に一致する流跡線が形成される。
【0011】それゆえ、定格運転時での流れ領域に応じ
て、円板表面上の流れの方向を、その流跡線に一致させ
る細溝を円板表面に付けて、その円板を所要回転数で回
転させれば、スムーズな流れを生み出すことが可能とな
る。そして、このような細溝は円板自体にエッチング等
の化学的加工やプレスや機械切削加工で製作すること、
あるいは円板自体をプラスチックの成形加工で簡単に製
作することが可能である。
【0012】そして、その円板をケーシング内に収納し
て、円板を回転させることにより、一定流量の与圧され
た液体がケーシングの吐き出し口に流出することにな
る。
【作 用】
【0013】このことから、羽根車の回転中の流体の流
出経路は円板とケーシング間の平行円板間のみであり、
液体は極度の剪断や流れ方向の急激な変化による、衝突
などを生じない。円板表面近傍の境界層内の流体は円板
上に設けた多条な細溝に沿って流れるため、その表面上
の境界層内のうずの発生やその成長を抑制させる。
【0014】その結果、従来作り出されていない、作動
流体の損傷を極力抑えることが出来て、構造が簡単な低
流量の小型ポンプを製作することを可能にするものであ
る。
【0015】
【実 施 例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例
を説明すると、第1図は表面が滑面の回転円板上に形成
される流跡線(加藤、渡辺、納谷、日本機械学会論文
集、44巻379号、昭53年3月、970〜978
頁)を示し、第2図はそれら流跡線の螺旋角度を変化さ
せてコンピュータによって、描かせた細溝の螺旋形状の
一例である。
【0016】そして、図3および図4に示す如く、細溝
の深さ方向の形状は三角あるいは半円溝とし、前記円板
を回転させた場合は流体の粘性摩擦と細溝の作用によ
り、円板表面近傍に形成される境界層の流れはそれら細
溝に沿って、回転軸に垂直な面から見て、螺旋状に流れ
る。
【0017】図5は本発明によるポンプの正面図を示
す。同ポンプの側面断面図である図6に示す如く、上記
円板1を主軸3に取り付け、ケーシング2内に収めて、
吸い込みカバー5及び軸封用パッキン3で密閉し、羽根
車として用いる。
【0018】図7は円板1を主軸3に3数取り付け、多
重円板型形式にさせた一実施例の側面断面図を示す。各
円板の固定は流路を閉塞しない程度の図示される、取り
付アームで固定される。
【0019】図8は多重円板の正面図である。尚、本発
明は上記実施例にのみ限定されるものでなく、細溝の曲
線形状及び条数は夫々種々選定し得ること、円板の枚
数、軸受けの種類、ケーシングに取り付けられる吐き出
し口の方向等本発明の要旨を逸脱しない範囲内に於いて
種々変更を加え得ることは勿論である。
【0020】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、回転円
板摩擦ポンプの円板表面上に設けた螺旋状の細溝によっ
て、流体の粘性摩擦を利用して流れを生じせしめること
を可能とさせる。そして、その流れは境界層内のたて渦
の方向と一致するように細溝形状が作られているので、
損失の少ない流れとなり、その結果として、流体流路が
単純で、機械的剪断や衝撃損失の少ない状態で液体にポ
ンピング アクションを与えることが可能な、優れた効
果を発揮する。
【0021】さらに、回転円板を羽根車として用いるの
で構造が簡単になり、ケーシングの吐き出し口の方向は
どのようにも向けることが可能であり、流量や揚程の適
用については、円板直径、主軸回転数、円板の枚数であ
る段数を変えることで、簡単に、対応できるなどの優れ
た効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】滑面回転円板表面上に形成された流跡写真図で
ある。
【図2】第1図の流跡線のをコンピュータによつて、そ
の螺旋角を変化させて、作図させた回転円板表面上の細
溝の螺旋形状図である。
【図3】前記円板の細溝の三角形溝形状を示す斜視図で
ある。
【図4】前記円板の細溝の半円形溝形状を示す斜視図で
ある。
【図5】回転円板摩擦ポンプの外形の正面図である。
【図6】図5の側面断面図である。
【図7】多重円板型回転円板摩擦ポンプの側面断面図で
ある。
【図8】多重円板の正面図である。
【符号の説明】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポン
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要曲線形状と所要条数の細溝を円板表
    面に付け、該円板を所要ケーシング内に収め、該円板を
    主軸に取り付けて回転させ、流体の円板摩擦によって、
    作動流体である液体の一定流量に対して、圧力上昇を与
    えることを特徴とする回転円板摩擦ポンプ。
  2. 【請求項2】 作動液体の所要圧力あるいは所要流量の
    増加を、もたらすため、請求項1記載の該円板を、一つ
    の主軸に2枚以上取り付け、多重円板型にしたことを特
    徴とする回転円板摩擦ポンプ。
JP2838196A 1996-01-10 1996-01-10 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ Pending JPH09195968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2838196A JPH09195968A (ja) 1996-01-10 1996-01-10 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ

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JP2838196A JPH09195968A (ja) 1996-01-10 1996-01-10 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ

Publications (1)

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JPH09195968A true JPH09195968A (ja) 1997-07-29

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ID=12247076

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JP2838196A Pending JPH09195968A (ja) 1996-01-10 1996-01-10 多条な細溝を付けた回転円板摩擦ポンプ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018518634A (ja) * 2015-06-10 2018-07-12 アルフデックス・アーベー 遠心分離機

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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