JPH09193849A - クローラベルト式車両 - Google Patents

クローラベルト式車両

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JPH09193849A
JPH09193849A JP1014196A JP1014196A JPH09193849A JP H09193849 A JPH09193849 A JP H09193849A JP 1014196 A JP1014196 A JP 1014196A JP 1014196 A JP1014196 A JP 1014196A JP H09193849 A JPH09193849 A JP H09193849A
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Naoki Matsumoto
直樹 松本
Takeshi Yoshigasaki
剛 吉ケ▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 車体に上下揺動自在に片持ち支持した板
ばね71と、板ばねの揺動先端部に取付けてクローラベ
ルト9のガイド部9aを案内する支持体74と、支持体
に取付けてクローラベルトを押圧する所定長さのスライ
ダ75とでイコライザ8を構成し、イコライザ8にてク
ローラベルトを接地面9bに向って押圧する。 【効果】 スライダでクローラベルトを走行方向に押え
るので、クローラベルトを路面に向って押圧する接地長
さが大きく、クローラベルトの接地力は高まる。スライ
ダを板ばねで上下動可能且つ前後揺動可能に支持するの
で、イコライザの構成が簡単になる。クローラベルトの
ガイド部を支持体で案内するので、クローラベルトの横
振れを抑制でき、車輪からのベルト外れを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローラベルト式
車両の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】クローラベルト式車両として、例えば特
開昭59−164270号公報「履帯を有する四輪駆動
車」の技術がある。上記技術は、その公報の第1図によ
れば、四輪駆動車2(番号は公報に記載されたものを引
用した。以下同じ。)の車体前部に前輪3を取付け、車
体後部にタイヤ付き後輪4及びタイヤ付き遊動輪5を取
付け、これら後輪4及び遊動輪5にゴム製の履帯6を掛
け渡し、更に、後輪4と遊動輪5との間にタイヤ付き下
部ローラ7(イコライザに相当。)を配置した構成であ
る。公報の第3図及び第4図によれば、下部ローラ7
は、支持ブラケット13を介して車体に取付けるもので
あり、履帯6の内側に上方から当接する。履帯6は、内
周面に且つ長手方向に多数の中央突出部8A…を備え
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
クローラベルト式車両は、平坦道を走行するのに適した
車両である。何故なら、下部ローラ7は支持ブラケット
13を介して取付けられているために、レベル的には固
定であるからである。従って、路面に大きな凹凸があっ
ても、履帯6がそれに追従するわけではない。クローラ
ベルト式車両は、平坦道にみならず、起伏に富んだ雪原
等の走行を目的とした車両であるが、上記公報のクロー
ラベルト式車両では、起伏に富んだ路面の走行に好適で
あるとは言い難い。
【0004】また、下部ローラ7は履帯6を「点」で押
えることになるので、履帯6を路面に向って押圧する接
地長さは小さい。このため、履帯6の接地長さを大きく
して接地力(グリップ)を高めるには、多数の下部ロー
ラ7を走行方向に配置する必要があり、構成上複雑にな
りやすい。更に、上記公報の第4図に示すように、左右
の下部ローラ7,7は履帯6の中央突出部8Aから離れ
ているので、履帯6の横振れを抑制することができな
い。このため、履帯6の途中で横振れした場合でも、後
輪4又は遊動輪5から履帯6が外れることのないよう
に、横振れを抑制するための対策が必要である。
【0005】そこで、発明の目的は次の(1)〜(4)
にある。 (1)起伏に富んだ路面での走破性を高めたクローラベ
ルト式車両を提供すること。 (2)クローラベルトの接地力を高めたクローラベルト
式車両を提供すること。 (3)イコライザの構成を簡単にしたクローラベルト式
車両を提供すること。 (4)車輪からのベルト外れを防止したクローラベルト
式車両を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、車体に配置した複数の車輪間
にクローラベルトを掛け渡し、このクローラベルトの内
周面に前記車輪に対するガイド部を起設し、一方、前記
クローラベルトをイコライザにて接地面に向って押圧す
るようにしたクローラベルト式車両において、前記イコ
ライザは、前記車体に上下揺動自在に片持ち支持した板
ばねと、この板ばねの揺動先端部に取付けて前記ガイド
部を案内する支持体と、この支持体に取付けて前記クロ
ーラベルトを押圧する所定長さのスライダとからなるこ
とを特徴とする。 (1)クローラベルトを接地面に向って常に押圧するの
で、路面の起伏に対するクローラベルトの追従性が良
く、特に、凹んだ路面に対して有効な接地面が多くな
る。このため、クローラベルト式車両は、起伏に富んだ
路面での走破性が向上する。 (2)スライダであれば、クローラベルトを長手方向に
「線」で押えることができ、「点」で押える転輪より
も、クローラベルトを路面に向って押圧する接地長さを
大きくすることができる。このため、クローラベルトの
接地力(グリップ)は高まり、また、路面の小さな凹凸
に対してクローラベルトの振れは少なくてすむ。 (3)スライダを板ばねで上下動可能且つ前後揺動可能
に支持するので、イコライザの構成が簡単になる。 (4)クローラベルトのガイド部を支持体で案内するの
で、クローラベルトの横振れを抑制でき、車輪からのベ
ルト外れを防止できる。
【0007】請求項2記載の発明は、前記板ばねと前記
支持体との間に、弾性体を介在したことを特徴とする。
板ばねが片持ち支持されているので、クローラベルトが
上下動した際の、板ばねの自由端の移動軌跡は円弧状で
ある。このため、板ばねの自由端には水平荷重が作用す
る。しかし、弾性体が弾性変形するので、支持体は水平
移動せず、従って、クローラベルトは横振れしないの
で、車輪からのベルト外れを防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係るクローラベルト式車
両の側面図であり、クローラベルト式車両1は前輪をタ
イヤ、後輪をクローラとした、いわゆる、ハーフクロー
ラ車である。
【0009】詳しくは、クローラベルト式車両1は、前
部のキャビン2と後部の荷台3とを備えた車体フレーム
(車体)4に、駆動輪としての前輪5と、駆動輪として
の後輪6と、これら前・後輪5,6の間に介在した遊転
輪としての中間輪7と、これら後・中間輪6,7との間
に介在したイコライザ8とを左右に取付け、後輪6と中
間輪7とに(車輪間に)クローラベルト9を掛け渡すこ
とでクローラを構成した、4輪駆動・クローラ式車両で
ある。
【0010】前輪5、後輪6及び中間輪7はゴム製空気
入りタイヤを備え、このタイヤは、バルーンタイヤであ
る。前輪5は、後輪6及び中間輪7よりも大径である。
クローラベルト9は、ゴム材などの可撓性材料からな
り、内周面に且つ幅方向両側に、タイヤのショルダ部に
対する多数のガイド部9a…(…は複数を示す。以下同
じ。)を起設し、接地面9bに所定の凹凸パターンを形
成したものである。
【0011】なお、荷台3は車体フレーム4の後部上部
に一体に備えた後部フレーム4aに、取付けた構成であ
る。また、車体フレーム4は、後部にトランスミッショ
ン11a付きエンジン11を備える。12はエアクリー
ナ、13はエアクリーナ用エア取入管、14はマフラ、
15は乗員用シート、16はステアリングハンドル、1
7はチェンジレバー、18はアクセルペダル、19はブ
レーキペダル、21はサイドブレーキ、22はフロント
フェンダである。
【0012】図2は本発明に係るクローラベルト式車両
の平面図であり、キャビン2及び荷台3を外した姿を示
す。なお、荷台3はこの図の想像線にて示す。車体フレ
ーム4は、前部にフロントサスペンション25と操舵装
置30と前輪用駆動装置40とを備え、後部にリヤサス
ペンション装置50と後輪用駆動装置60とを備える。
【0013】操舵装置30は、想像線にて示すステアリ
ングハンドル16の操舵力を伝達するためのタイロッド
31、このタイロッド31の両端のタイロッドエンド3
2,32に連結したナックルアーム33,33、これら
ナックルアーム33,33と前輪5,5の支軸5a,5
aとを連結したキングピン34,34等からなる。
【0014】前輪用駆動装置40は、トランスミッショ
ン11aの前部から延びた推進軸41、この推進軸41
に連結した差動装置42、この差動装置42と前輪5,
5の支軸5a,5aとに連結した左右の駆動軸43,4
3からなる。
【0015】リヤサスペンション装置50は、車体フレ
ーム4の後部に左右1対のスイングアーム51,51を
上下揺動可能に取付け、これらスイングアーム51,5
1を走行方向後方へ延出し、その揺動先端間に揺動管5
2を掛け渡し、この揺動管52の両端部にサブビーム5
3,53を上下揺動可能に取付け、これらサブビーム5
3,53を走行方向前方へ延出し、その前端部に中間輪
支軸54,54を回転可能に取付け、この中間輪支軸5
4,54の先端部に中間輪7,7を取付けて構成し、更
に、オイルダンパ55…にて懸架するものである。な
お、オイルダンパ55…は図3にて詳述する。
【0016】後輪用駆動装置60は、トランスミッショ
ン11aの後部から延びた推進軸61、この推進軸61
に自在継手62を介して連結した差動装置63、及び差
動装置63に連結した左右の駆動軸64,64からな
り、この駆動軸64の両端部に後輪6,6を連結した構
成である。差動装置63及び駆動軸64,64は、上記
揺動管52と同心に配置し、しかも、揺動管52ととも
に揺動可能に連結することで、上記リヤサスペンション
装置50の一部を構成する。そして、揺動管52は、内
部に挿通した駆動軸64,64を回転可能に支持した構
成である。
【0017】図3は本発明に係るリヤサスペンション装
置の側面図であり、リヤサスペンション装置50は、後
部フレーム4aにオイルダンパ(ショックアブソーバ)
55,55を介してサブビーム53の前端部及び後端部
を懸架したものである。ところで、サブビーム53は、
クローラベルト9(図1参照)の張力調整が可能な構成
である。詳しくは、サブビーム53は、オイルダンパ5
5,55にて懸架したビーム部材56の前部側面に、ビ
ーム延長部57を前後スライド可能に取付け、しかも、
ビーム部材56とビーム延長部57とをターンバックル
58にてスライド調整可能に連結した構成であり、ター
ンバックル58にてクローラベルト9の張力を調整す
る。なお、ビーム延長部57は、前部に中間輪支軸54
を備える。
【0018】図4は本発明に係るイコライザの断面図で
あり、イコライザ8をビーム部材56に取付けた姿を示
す。イコライザ8は、ビーム部材(車体)56に上下揺
動自在に片持ち支持した板ばね71と、この板ばね71
の揺動先端部に取付けて上記ガイド部9a…を案内する
支持体74と、この支持体74に取付けてクローラベル
ト9を接地面9bに向って押圧する所定長さのスライダ
75,75とを主要構成とし、更に、板ばね71と支持
体74との間に弾性体73…を介在した構成物である。
【0019】詳しくは、イコライザ8は、ビーム部材5
6の下面に基端部をボルト止めした板ばね71と、この
板ばね71の揺動先端部に回転自在に取付けたベース7
2と、このベース72の下部にボルト止めした弾性体7
3…と、これらの弾性体73…の下部にボルト止めした
支持体74と、この支持体74の下部に着脱可能に取付
けた左右1対のスライダ75,75とからなる。
【0020】板ばね71は、スライダ75,75を常に
下方に付勢することにより、クローラベルト9を接地面
9b(路面F)に向って押圧するリーフアームであり、
このリーフアームは、スライダ75,75を上下揺動可
能且つ前後揺動可能に支持する役割を果たす。そして、
板ばね71は、車幅方向外方に延出した揺動先端部に、
クローラベルト9の長手方向に貫通した筒状のボス71
aを備える。ベース72は、前記ボス71aに弾性ブッ
シュ72aを介してピン72bで回転自在に取付けた前
後1対のブラケット72c,72c(この図では1つの
みを示す。)と、これらのブラケット72c,72cに
固定した平板状のベース板72dとからなる。支持体7
4は、それの両側面が左右のガイド部9a,9aの内側
面と対向し、クローラベルト9の案内をする役割を果た
す。
【0021】クローラベルト9は、幅方向に3分割し、
しかも、相互に連結ピン部9c…にて結合した構成であ
る。このため、クローラベルト9は、図1に示す後輪6
や中間輪7に沿って湾曲変形することが容易である。
【0022】図5は本発明に係るイコライザの側面図で
ある。支持体74は、平板状の支持板74aと、この支
持板74aの下面に取付けた支持環74bと、この支持
環74bの下部に取付けた脚部74c…と、これらの脚
部74c…の下部に取付けた左右1対のスライダ取付レ
ール74d,74d(この図では1つのみを示す。)と
からなる。これらのスライダ取付レール74d,74d
は、下面にスライダ75,75をボルト止めするもので
ある。スライダ取付レール74dはクローラベルト9の
長手方向に細長い平板体であり、更に、その長手方向両
端部を上方に湾曲させた形状である。スライダ75は細
長い平板体であり、この平板体はクローラベルト9との
摩擦抵抗の小さい材料からなり、クローラベルト9の長
手方向に等ピッチで配置した連結ピン部9c…上を押圧
するものである。
【0023】図6は本発明に係るイコライザの平面図で
ある。弾性体73…は断面視で、クローラベルト9の長
手方向に細長い矩形断面体であり、前後左右方向及び上
下方向に弾性変形可能な構成で、前後左右に4つ配列し
たものである。このため、弾性体73…は、車幅方向
(この図の上下方向)への弾性変形が、クローラベルト
9の長手方向への弾性変形よりも容易である。支持環7
4bはパイプからなる平面視略楕円形の環状体であり、
この環状体は左右(この図の上下)両側面が直線状を呈
する。
【0024】次に、上記構成のクローラベルト式車両1
の作用を図4、図7及び図8に基づき説明する。図4に
おいて、片持ち支持された板ばね71は、弾発力により
クローラベルト9の連結ピン部9c…を路面Fに向って
常に押圧する。そして、クローラベルト9が路面Fを走
行するときには、連結ピン部9c…はスライダ75,7
5の下面に常に摺動する(図5参照)。
【0025】図7(a)〜(c)は本発明に係るイコラ
イザの作用図であり、平坦な路面とクローラベルトとの
接触状態を示す。図7(b)に示す第1の比較例では、
ばねで付勢された1つの転輪101はクローラベルト9
を路面Fに向って押圧する。このため、クローラベルト
9の有効な接地長さL0(図示せず)は、後輪6により
路面Fに向って押圧される接地長さL1、及び中間輪7
により路面Fに向って押圧される接地長さL2に、転輪
101により路面Fに向って押圧される接地長さL3
加えたものである(L0=L1+L2+L3)。しかし、1
つの転輪101では、クローラベルト9を「点」で押え
るので、接地長さL3は小さい。
【0026】次に、図7(c)に示す第2の比較例で
は、複数個の転輪101…でクローラベルト9を押圧し
たものであり、クローラベルト9を複数の「点」で押え
るので、接地長さL4は上記第1の比較例よりも大きい
(L3<L4)。しかし、多数の転輪101…からなるイ
コライザは、構成が複雑である。
【0027】これに対し、図7(a)に示す実施の形態
では、板ばね71で常に付勢された所定長さのスライダ
75は、クローラベルト9を路面Fに向って押圧する。
このため、スライダ75はクローラベルト9を長手方向
に「線」で押えるので、接地長さL5は上記第1の比較
例よりも大きい(L3<L5)。
【0028】従って、クローラベルト9は、接地面圧が
分散するので、泥ねい地や雪上等の軟弱地での沈み深さ
が小さくてすむ。その結果、クローラベルト式車両1
(図1参照)は走行抵抗が低減され、軟弱地での走破性
が良い。また、クローラベルト9は、接地面圧が分散す
るので、有効に接地する範囲が増大し、接地面9bに形
成した凹凸パターンによる接地力(グリップ)が増大し
て、牽引性能を向上できる。更に、所定長さのスライダ
75でクローラベルト9を長手方向に「線」で押えるの
で、路面Fの小さな凹凸に対して、クローラベルト9の
長手方向の振れは小さくてすむ。更にまた、イコライザ
8は構成が簡単である。
【0029】図8(a)〜(c)は本発明に係るイコラ
イザの作用図であり、クローラベルト9の動作に対する
イコライザ8の動作の関係を示す。(a)はクローラベ
ルト9が上下動した場合のイコライザ8の動作を示す断
面図である。クローラベルト9が想像線の位置から実線
の位置まで持上がった際に、板ばね71は、それの自由
端が上下揺動して吸収する。このとき、板ばね71の自
由端の移動軌跡は円弧状である。このため、板ばね71
の自由端は距離Sだけ車幅方向へ移動(以下、水平移動
という。)する。一方、弾性体73…を車幅方向に所定
量弾性変形させるための荷重は、クローラベルト9が路
面Fからスリップするための荷重よりも小さく設定され
ており、このため、クローラベルト9がスリップする前
に、弾性体73は車幅方向に弾性変形可能である。従っ
て、支持体74はガイド部9aによって水平移動を抑制
され、これに伴い、板ばね71の自由端には水平荷重が
作用する。しかし、弾性体73が弾性変形するので、支
持体74は水平移動せず、従って、クローラベルト9は
横振れしないので、後輪6や中間輪7からのベルト外れ
を防止できる。
【0030】(b)はクローラベルト9が前後揺動した
場合のイコライザ8の動作を示す側面図である。弾性体
73…は、クローラベルト9の長手方向に細長いので、
この方向へ弾性変形しにくい。クローラベルト9の前側
又は後側が持上がった際(前後揺動した際)に、ベース
72が弾性体73…及びスライダ75とともに傾くの
で、板ばね71は捩れ作用をして吸収する。このため、
イコライザ8及びそれの取付部に過大な応力が作用しな
い。このように、スライダ75はクローラベルト9を接
地面に向って常に安定して押圧するので、路面の起伏に
対するクローラベルト9の追従性が良い。従って、クロ
ーラベルト式車両は、起伏に富んだ路面での走破性が高
い。
【0031】(c)はクローラベルト9が横振れする場
合のイコライザ8の動作を示す断面図である。クローラ
ベルト9が横振れした場合には、それのガイド部9aで
支持体74の支持環74bの側面を押圧する。ところ
で、クローラベルト9が横振れする場合の水平荷重は、
ベルトが単に蛇行する程度の小荷重であり、この小荷重
による弾性体73…の弾性変形量は小さい。このため、
支持体74はガイド部9aを案内するので、クローラベ
ルト9の横振れを抑制でき、車輪からのベルト外れを防
止できる。
【0032】図9は本発明に係るイコライザの変形例の
分解斜視図であり、変形例のイコライザ8は支持体84
の構成に特徴があり、他の構成は上記図4〜図6に示す
構成と同一である。支持体84は、上記図4〜図6に示
す支持体74と概ね同じ構成であり、中央部の下向きチ
ャンネルの基体84aと、この基体84aの左右に取付
けた支持板84b,84bと、基体84aの左右に且つ
支持板84b,84bの下面に取付けた支持環84c
と、この支持環84cの下部に取付けた左右1対のスラ
イダ取付レール84d,84dとからなる。
【0033】基体84aは、開放した下端部をリブ84
eで補強し、支持板84bは、弾性体73…を介してベ
ース72に取付け、支持環84cは、パイプからなる平
面視略楕円形の環状体84cを左右2分割したものであ
る。スライダ取付レール84dは、上側開放のボックス
であり、このボックスは、側壁を支持環84cの下部に
取付けたものである。この場合、スライダ75は、スラ
イダ取付レール84dの下面全体に着脱可能に張付られ
る。この変形例によれば、支持体84の剛性が一層高ま
る。
【0034】なお、上記実施の形態及びその変形例にお
いて、クローラベルト式車両1は、ハーフクローラ車に
限定するものではなく、フルクローラ車でもよい。ま
た、クローラベルト式車両1は、前輪5、後輪6、中間
輪7のいずれかが駆動輪であればよく、例えば、後輪6
のみ駆動、中間輪7のみ駆動、又は後輪6と中間輪7と
が駆動する構成でもよい。更に、前輪5、後輪6、中間
輪7はタイヤ付き車輪に限定されず、例えば、スプロケ
ットで構成してもよい。更にまた、クローラベルト9は
可撓性材料製フレキシブルクローラベルトに限定するも
のではなく、剛性クローラベルトでもよい。
【0035】また、クローラベルト9のガイド部9a…
は、幅方向両端部に起設する他に、幅方向中央に起設す
る構成でもよい。その場合には、支持体74,84はガ
イド部9a…を幅方向両側から案内することになる。更
に、板ばね71は、それの揺動基端を車体に取付けたと
ころの、片持ち支持の構成であればよく、例えばボルト
止め、リベット止め、溶接を包含する。更にまた、スラ
イダ75の長さは任意である。
【0036】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1記載の発明は、車体に上下揺動自在に片
持ち支持した板ばねと、この板ばねの揺動先端部に取付
けてクローラベルトのガイド部を案内する支持体と、こ
の支持体に取付けてクローラベルトを押圧する所定長さ
のスライダとで、イコライザを構成したことにより、ク
ローラベルトを接地面に向って常に押圧するので、路面
の起伏に対するクローラベルトの追従性が良く、特に、
凹んだ路面に対して有効な接地面が多くなる。このた
め、クローラベルト式車両は、起伏に富んだ路面での走
破性が向上する。また、スライダは、クローラベルトを
長手方向に「線」で押えるので、「点」で押える転輪よ
りも、クローラベルトを路面に向って押圧する接地長さ
が大きい。このため、クローラベルトの接地力(グリッ
プ)は高まり、また、路面の小さな凹凸に対してクロー
ラベルトの振れは少なくてすむ。更に、イコライザは、
板ばねでスライダを上下動可能且つ前後揺動可能に支持
する構成なので、構成が簡単である。更にまた、クロー
ラベルトのガイド部を支持体で案内するので、クローラ
ベルトの横振れを抑制でき、車輪からのベルト外れを防
止できる。
【0037】請求項2記載の発明は、板ばねと支持体と
の間に弾性体を介在したので、クローラベルトの上下動
に伴い、板ばねの自由端に水平荷重が作用しても、弾性
体が弾性変形するので、支持体は水平移動しない。従っ
て、クローラベルトは横振れしないので、車輪からのベ
ルト外れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクローラベルト式車両の側面図
【図2】本発明に係るクローラベルト式車両の平面図
【図3】本発明に係るリヤサスペンション装置の側面図
【図4】本発明に係るイコライザの断面図
【図5】本発明に係るイコライザの側面図
【図6】本発明に係るイコライザの平面図
【図7】本発明に係るイコライザの作用図
【図8】本発明に係るイコライザの作用図
【図9】本発明に係るイコライザの変形例の分解斜視図
【符号の説明】
1…クローラベルト式車両、4…車体(車体フレー
ム)、5…前輪、6…後輪、7…中間輪、8…イコライ
ザ、9…クローラベルト、9a…ガイド部、71…板ば
ね、72…ベース、73…弾性体、74…支持体、74
b…支持環、74d…スライダ取付レール、75…スラ
イダ、84…支持体、84c…支持環、84d…スライ
ダ取付レール。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に配置した複数の車輪間にクローラ
    ベルトを掛け渡し、このクローラベルトの内周面に前記
    車輪に対するガイド部を起設し、一方、前記クローラベ
    ルトをイコライザにて接地面に向って押圧するようにし
    たクローラベルト式車両において、前記イコライザは、
    前記車体に上下揺動自在に片持ち支持した板ばねと、こ
    の板ばねの揺動先端部に取付けて前記ガイド部を案内す
    る支持体と、この支持体に取付けて前記クローラベルト
    を押圧する所定長さのスライダとからなることを特徴と
    するクローラベルト式車両。
  2. 【請求項2】 前記板ばねと前記支持体との間に、弾性
    体を介在したことを特徴とする請求項1記載のクローラ
    ベルト式車両。
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