JPH09193055A - 超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーション方法 - Google Patents

超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーション方法

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JPH09193055A
JPH09193055A JP8029813A JP2981396A JPH09193055A JP H09193055 A JPH09193055 A JP H09193055A JP 8029813 A JP8029813 A JP 8029813A JP 2981396 A JP2981396 A JP 2981396A JP H09193055 A JPH09193055 A JP H09193055A
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小塚  晃透
Hideto Mitome
秀人 三留
Toru Tsujiuchi
亨 辻内
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D21/00Separation of suspended solid particles from liquids by sedimentation
    • B01D21/28Mechanical auxiliary equipment for acceleration of sedimentation, e.g. by vibrators or the like
    • B01D21/283Settling tanks provided with vibrators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小物体を所定の狭い領域に安定的に捕捉し
得るように為す一方、その捕捉した微小物体を所定の方
向に長距離にわたって移動させる場合においても、高精
度で移動せしめ得る、超音波を用いた非接触マイクロマ
ニピュレーション方法を提供する。 【解決手段】 微小物体が分散、存在する液体媒質3中
において、凹面型超音波振動子2を用い、その焦点位置
に反射板6を設置して、この振動子2より超音波の連続
波若しくはバースト波を放射せしめることにより、定在
波音場を形成し、液体媒質3中の微小物体を振動子2中
心軸上に半波長間隔で整列させて捕捉せしめ、また、そ
のようにして捕捉された微小物体を、振動子2より放射
される超音波の周波数を変化させることにより、振動子
2中心軸上を移動せしめると共に、その際に、超音波の
周波数を段階的に変化せしめ、その変化量の選択によっ
て、微小物体の移動方向を選択し、半波長間隔に捕捉さ
れている微小物体を分離若しくは合体させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小物体をハンド
リングするためのマイクロマニピュレーション方法に係
り、特に、超音波を用いた非接触マイクロマニピュレー
ション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、微小物体をハンドリングする
ためのマイクロマニピュレーション方法が、バイオテク
ノロジー、材料開発、マイクロマシン等の分野におい
て、強く求められてきており、色々な方法が研究、開発
されてきている。そして、このようなマイクロマニピュ
レーション方法にあっては、工業生産的な観点から有利
なものであることは勿論、微小なスケールにおける特殊
性を考慮したものであることが、要求されている。
【0003】すなわち、微小なスケールにおいては、慣
性力に比べて固体間の摩擦や液体の粘性等による力が支
配的となって、これらの力が大きく作用すると共に、通
常のスケールでは無視し得る微小なほこり等も、マニピ
ュレーションの対象たる微小な物体に対しては無視する
ことが出来ない大きな障害物となる。このために、通常
のスケールにおける物体をハンドリングする機械的なマ
ニピュレータを単にスケールダウンしただけのマニピュ
レータを用いて、対象とする微小な物体を捕捉し、移動
する方法は、うまく機能しないこととなるのである。
【0004】そこで、このような微小なスケールにおけ
る物体のハンドリングに特有な問題を解決するために、
これまでに、静電気力を用いた方法、レーザ光の放射圧
を利用した方法等、非接触で対象物体をハンドリングす
るマイクロマニピュレーション方法が、幾つか提案され
ている。そして、それら非接触のマニピュレーション方
法にあっては、上述した問題を解決するのみならず、マ
ニピュレーション時における接触による汚染を対象とす
る物体に及ぼさないという優れた効果をも奏することと
なるのであるが、その一方で、それらの方法は、それぞ
れ、固有の問題点を内在している。
【0005】例えば、静電気力を利用したマイクロマニ
ピュレーション方法にあっては、その動作距離が短く、
電極において電気分解が惹起されたり、マニピュレーシ
ョンの対象とする物体及び雰囲気が導電性に関する制限
を受ける等の問題点を有しているのである。
【0006】また、レーザ光の放射圧による微小物体の
ハンドリングにあっては、対象物が光学的に光を透過、
屈折するものに限定され、且つ、レーザ光の放射圧によ
る力が非常に微弱であるために、対象とする物体は、極
めて微小なものに限定されることとなる。加えて、高価
な設備を必要とし、更に人体に対する安全性等にも配慮
する必要がある等、様々な問題点を有している。
【0007】ところで、よく知られているように、流体
媒質中に形成された超音波の音場中に物体を置くと、そ
の物体の周りに、音響放射圧と呼ばれる圧力が生じて、
かかる物体の置かれた場所に依存する力を、そのような
物体に対して、作用せしめることとなる。例えば、その
ような音場が進行波である場合には、音響放射圧は、超
音波の進行方向に押す力を、媒質中に置かれた物体に対
して作用せしめるのである。
【0008】また、超音波の音場は、流体媒質中におい
て、互いに逆方向に進む、同じ周波数及び同じ振幅を有
する二つの平面進行波が、重ね合わされてなる一次元の
定在波としても存在し得るものである。このような場合
において、媒質中に置かれた物体がそのような定在波の
波長に比べて充分に小さければ、そのような物体(以
下、微小物体と記す)は、物体の周りに生じる音響放射
圧によって、半波長間隔で存在する力学的に安定な位置
の内の最も近いものに向かう力を及ぼされることも、よ
く知られているところである。そして、これらの力学的
に安定な位置は、微小物体が球形である場合には、媒質
及び微小物体の密度をそれぞれρ0 ,ρとし、媒質及び
微小物体の圧縮率をそれぞれβ0 ,βとすれば、次の式
(1)で表されるパラメータの正負によって決まるので
ある。 B+(1−γ) ・・・(1) 但し、 B=3(ρ−ρ0 )/(2ρ+ρ0 ) γ=β/β0
【0009】すなわち、B+(1−γ)>0の場合に
は、一次元定在波の音圧分布の節が力学的に安定な位置
となるのであり、また、B+(1−γ)<0の場合に
は、一次元定在波の音圧分布の腹が力学的に安定な位置
となるのである。
【0010】そして、このような超音波の進行波や定在
波の音響放射圧を利用したマニピュレーション方法も、
幾つか研究されてきている。それらのマニピュレーショ
ン方法にあっては、その音響放射圧が、媒質中の音波の
エネルギー密度の空間的な変化に起因するものであると
ころから、音波を伝搬する媒質中であれば使用すること
が出来ると共に、マニピュレーションの対象とする物体
は媒質と異なる音響インピーダンスを持ち、音波を反射
または吸収するものであればよく、マニピュレーション
の対象とし得る物体の範囲が広いという大きな利点を有
するのである。加えて、使用される装置は比較的安価で
あり、また、液体媒質と人体の間に空気層が存在すれ
ば、超音波は遮断されるため、人体に対する安全性を容
易に確保することが出来る等の効果をも併せ持ってい
る。
【0011】本発明者等にあっても、電子情報通信学会
技術研究報告(信学技報)、US94−82、EA94
−84(1995−01)において、超音波を放射せし
める円形の平板型超音波振動子、及びその超音波を入射
波としてそれを反射して反射波を形成せしめる反射板に
よって、水中に超音波の定在波を発生させ、その音場に
よる音響放射圧によって、水中に懸濁している微小なア
ルミナ粒子を、この場合に力学的に安定な点である平板
円形振動子の中心軸上の定在波の音圧分布の節の、近傍
の狭い領域に、半波長間隔で凝集させて捕捉し、次い
で、そのようにして各節に捕捉されている凝集したアル
ミナ粒子の集団を、超音波の周波数を変化させることに
よって、中心軸に沿って移動させることを、提案した。
【0012】そのようなマニピュレーション方法にあっ
ては、かかるアルミナ粒子は、振動子の中心軸方向には
安定点の近傍の十分に狭い領域に凝集して捕捉されるも
のの、振動子の中心軸方向に直交する面内においては振
動子の中心軸を中心とするかなり広い領域にわたって捕
捉される。それと共に、そのような定在波の周波数を変
化させると、捕捉されているアルミナ粒子の各集団は中
心軸方向に移動するだけでなく、中心軸方向に直角な方
向にも無視することが出来ない量だけ移動することが、
確認されている。これらの現象は、この場合において
は、振幅が場所によらず略一定な定在波が中心軸の周辺
に広く形成され、それによって、中心軸上の安定点と略
同じ程度に力学的に安定な安定点が、中心軸周辺の比較
的広い領域にわたって多数存在すると共に、それらの安
定点の位置が、周波数の微少変動及びアルミナ粒子自身
の移動に伴う音場のわずかな変化により、中心軸に直角
方向に大きく移動するためと考えられるのである。
【0013】従って、このようなことから、かかるマニ
ピュレーション方法にあっては、軸方向に直角な面内に
比較的安定な安定点が多数存在するため、中心軸に直角
な面内の微小な領域に微小物体を局在させることが不可
能であり、また、周波数の微小変動や微小物体自身の移
動に伴う音場の僅かの変化により発生する、安定点の位
置の中心軸に対して直角方向の大きな変位のため、微小
物体を軸方向の所定位置に固定することが困難であると
共に、軸方向に沿った精度の高い移動が困難であるとい
う問題点を内在しているのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ここにおいて、本発明
は、かかる事情を背景にして為されたものであって、そ
の解決課題とするところは、微小物体を所定の狭い領域
に安定的に捕捉し得るようにすることにあり、また、そ
れと共に、捕捉した微小物体を所定の方向に長距離にわ
たって移動させる場合においても、高精度で移動せしめ
得る、超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーショ
ン方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者らは、
かかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、平板型
超音波振動子の代わりに、凹面型超音波振動子を用い、
反射板をその焦点位置に設置することによって、焦点付
近においてのみ振幅の大きな定在波音場を形成すること
が出来ることを見出し、本発明を完成するに至ったので
ある。
【0016】すなわち、上記の如き課題を解決するため
に、本発明は、微小物体が分散、存在する液体媒質中に
おいて、凹面型超音波振動子を用い、その焦点位置に反
射板を設置して、かかる振動子より超音波を放射せしめ
ることにより、定在波音場を形成し、該液体媒質中の微
小物体を該振動子中心軸上に半波長間隔で整列させて捕
捉せしめることを特徴とする超音波を用いた非接触マイ
クロマニピュレーション方法を、その要旨とするもので
ある。
【0017】このような本発明に従う超音波を用いた非
接触マイクロマニピュレーション方法にあっては、凹面
型超音波振動子を用い、その焦点位置に反射板を設置し
て、かかる振動子より超音波を放射せしめることによ
り、定在波の音場を形成しているところから、超音波の
エネルギーが焦点付近に集束して、かかる定在波の振幅
が焦点付近においてのみ大きく、従って、音場の比較的
安定な安定点が反射板に近い中心軸の近傍のみに集中す
ることとなって、液体媒質中に分散せしめられている微
小物体を、それらの安定点の近傍の狭い領域に、安定点
の間隔、即ち半波長間隔に整列させて、安定的に捕捉せ
しめることが出来、以て周波数の微小変動や微小物体自
身の移動に伴う音場の僅かな変化等の影響を受け難いの
である。
【0018】而して、そのようにして安定的に捕捉した
微小物体を、振動子と反射板を動かす等の方法によっ
て、所定の方向に高精度で移動せしめることが可能とな
る。
【0019】また、本発明に係る超音波を用いた非接触
マイクロマニピュレーション方法においては、超音波に
よって非接触で微小物体に力を及ぼすことから、上記の
超音波を使用する方式の有する全ての長所、即ち、マニ
ピュレーションの対象とし得る微小物体の範囲の広さ、
安価な使用装置、及び人体に対する安全性の確保の容易
さを有すると共に、そのような微小物体を、摩擦やほこ
り等の障害物に殆ど影響されず、また、マニピュレーシ
ョン時における接触による汚染を対象とする微小物体に
及ぼすことなく、確実に捕捉することが出来ることとな
るのである。
【0020】さらに、本発明に係る超音波を用いた非接
触マイクロマニピュレーション方法においては、有利に
は、捕捉された微小物体は、振動子より放射される超音
波の周波数を変化させることにより、振動子中心軸上を
移動せしめられる。
【0021】このような本発明に従う超音波を用いた非
接触マイクロマニピュレーション方法においては、捕捉
された微小物体を、振動子より放射される超音波の周波
数を変化させることにより、半波長間隔に存在する音場
の安定点の位置を変化させて、それら安定点の近傍に捕
捉されている微小物体を、そのような安定点の位置の変
化に伴う音場の安定点の新たな位置の近傍へ、振動子中
心軸上を移動せしめ得ることから、装置に何等可動部を
設けることなく、微小物体を所定の方向(中心軸方向)
に移動することが出来ると共に、かかる超音波の液体媒
質中における波長の変化分のオーダーで捕捉間隔を変え
ることが出来、微小物体を、それの捕捉されている安定
点及びそのような波長の変化量に従って決まる距離だ
け、振動子に加える振動数の精度及び使用条件における
液体媒質中の音速の精度で決まる、音波の波長の精度
で、正確に移動することが出来るのである。
【0022】また、本発明に従う超音波を用いた非接触
マイクロマニピュレーション方法にあっては、有利に
は、振動子より放射される超音波の周波数を段階的に変
化せしめ、その変化量の選択によって、微小物体の移動
方向を選択し、半波長間隔に捕捉されている微小物体が
分離若しくは合体せしめられることとなる。
【0023】而して、このような本発明に従う超音波を
用いた非接触マイクロマニピュレーション方法において
は、振動子より放射される超音波の周波数を段階的に変
化せしめるものであるところから、捕捉された微小物体
は、段階的な周波数の変化毎に、その前段の周波数にお
いて微小物体が捕捉されている位置に、最も近接する安
定点の近傍に移動することとなるのであり、それによっ
て、数個の安定点を分岐点として、周波数を段階的に増
大させていく場合には、所定の周波数の超音波によって
振動子の中心軸上に半波長間隔で整列した微小物体の列
は、その周波数の増加量に応じて、互いに同じ間隔をあ
けて離れた数個の列に分離することとなる一方、周波数
を段階的に減少させていく場合には、そのように整列し
た微小物体の列は、その周波数の減少量に応じて、部分
的に同じ安定点の近傍に捕捉されつつ合体されて移動す
ることとなるのである。従って、振動子中心軸上に半波
長間隔で整列した微小物体の列を、所定の安定点を境と
して、捕捉している超音波の周波数を段階的に増大させ
ることによって、所定の間隔だけ離れた小さい列に分離
することが出来、また、捕捉している超音波の周波数を
段階的に減少させることによって、微小物体の列を、一
部、合体して、整列させることが出来ることとなるので
ある。
【0024】また、本発明に従う超音波を用いた非接触
マイクロマニピュレーション方法において、振動子より
放射される超音波は、短い時間間隔で音波の放射と休止
を繰り返すバースト波であることが、望ましい。
【0025】このようなバースト波を放射せしめること
によって、媒質中には、かかるバースト波のデューティ
比に略等しい時間的割合だけ、間欠的に定在波の音場が
形成されるところから、音場の音圧振幅の2乗に比例す
ると考えられる、微小物体を捕捉する定在波音場の音響
放射圧による力を所定の値に維持したまま、音場の音圧
振幅の2乗の時間平均値に比例すると考えられる、音響
流と呼ばれる媒質の流れの駆動力を減少せしめ、音響流
の流速を充分に抑制することが出来、以て微小物体の移
動操作時等において、捕捉された微小物体が音響流に流
される等の影響を軽減することが可能となる。そして、
その結果、特に、周波数の段階的な変化量が大きな、上
記の微小物体の移動操作時や、音響流が大きく、その影
響が大きな、焦点距離の長い振動子を用いる場合におい
ても、捕捉した微小物体を確実に移動することが可能と
なる。従って、段階的な周波数変化による、捕捉されて
いる微小物体の分離若しくは合体操作の可能な周波数の
変化量の範囲を広げることが、可能となると共に、焦点
距離の長い振動子を用いることにより、捕捉した微小物
体の、より長い距離の確実な移動が可能となるのであ
る。
【0026】さらに、このような本発明に従う超音波を
用いた非接触マイクロマニピュレーション方法におい
て、振動子より放射される超音波は、連続波から、短い
時間間隔で音波の放射と休止を繰り返すバースト波に切
り換えられることが、望ましく、これによって、先ず、
微小物体には、連続波によって形成される定在波音場か
らの音響放射圧による安定点に向かう力が常に及ぼされ
るところから、微小物体の媒質への注入時等のように、
微小物体が媒質に対してかなり大きな速度で動いてる場
合においても、微小物体は、確実に音場の安定点の近傍
に捕捉され、次いで、連続波からバースト波に切り替え
られることから、バースト波による上記の効果をも奏す
ることとなるのである。
【0027】更にまた、このような本発明に従う超音波
を用いた非接触マイクロマニピュレーション方法におい
て、振動子より放射される超音波がバースト波である場
合には、かかるバースト波が3%以上のデューティ比を
有していることが、一層望ましく、これによって、所定
の値以上の電圧が振動子に印加される場合において、微
小物体が一旦、音場の安定点の近傍に捕捉された後は、
連続波と略同等に捕捉され得、上記の効果を一層向上す
ることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、図面を参照しつつ、本発明の具体的構
成について詳細に説明することとする。
【0029】先ず、図1には、本発明に従う超音波を用
いた非接触マイクロマニピュレーション方法を実施し得
る具体的な装置の構成が示されている。この図1におい
て、凹面型超音波振動子2が、超音波を伝搬する水等の
液体媒質3で満たされた水槽4中の底面に、その振動板
の凹面を上に向けた状態で設置されていると共に、その
焦点位置に、かかる振動子2と平行、且つそれと対向し
て反射板6が配されている。なお、この振動子2は、水
槽4の外部のファンクションジェネレータ8にパワーア
ンプ10を介して接続されて、それによって、ファンク
ションジェネレータ8にて発生された所定の周波数の交
流電圧をパワーアンプ10によって増幅した後、凹面型
超音波振動子2に印加するようになっているのである。
【0030】なお、かかる超音波を用いた非接触マイク
ロマニピュレーション方法において用いられる液体媒質
3としては、超音波のエネルギーを減衰少なく、伝搬す
ると共に、マニピュレーションの対象とする微小物体に
何等変化を及ぼさないものが、適宜に採用されることと
なる。
【0031】また、そのような液体媒質3中に設置され
て、超音波を放射する凹面型超音波振動子2は、公知の
構造のものであって、例えば外部から電圧を印加せしめ
られる電極を有する振動板、及びその振動板を周囲から
囲み、弾性的に支持するバッフルからなり、この振動板
の形状や材質等で定まる所定の共振周波数を有すると共
に、そのような電極に所定の電圧を印加せしめることに
よって、所定の周波数にて駆動されるものである。この
振動板の形状としては、放射する超音波を強度的に集束
せしめ得る、球面状の凹部からなる振動面を有する凹面
球型が採用され得ると共に、そのような振動板の材質と
しては、例えば圧電セラミックスが用いられることとな
る。また、バッフルの材質としては、シリコーンゴム等
が適宜に採用され得る。
【0032】なお、このような超音波振動子2の共振周
波数は、後述する超音波の使用周波数域にあることが必
要であるが、これは、そのような振動子にあっては、同
じ電圧を振動子に印加した場合において、放射される超
音波の強度が、その共振周波数から大きく離れた周波数
においては、大幅に低下するためである。
【0033】また、このような超音波振動子2の焦点距
離(以下において、凹面型超音波振動子が凹面球型であ
る場合においては、その球面の中心を焦点とみなすと共
に、その曲率半径を焦点距離とすることとする)は、音
響流、即ち、超音波が媒質中を伝搬する際に、吸収減衰
することによって媒質中に生じる音響放射圧の勾配によ
り発生する媒質の流れによって、微小物体に及ぼされる
力が、微小物体の移動に影響を及ぼさない限りにおい
て、長い方が望ましい。けだし、焦点距離の長い振動子
によって形成される定在波音場の、音圧の高い領域は、
焦点距離の短い振動子によって形成される定在波音場の
それよりも、振動子の中心軸に対して直角な面内におい
て狭く、且つ振動子の中心軸方向に沿って長くなり、そ
の結果、微小物体を中心軸近傍のより狭い領域に捕捉す
ることが出来ると共に、中心軸方向のより多くの安定点
に捕捉することが出来、捕捉した微小物体をより長い距
離にわたって移動させることが、可能となるからであ
る。
【0034】さらに、このような凹面型振動子2から放
射される超音波を入射波として、それを反射せしめる反
射板6には、セラミックス製の平板等が適宜に採用さ
れ、更にまた、超音波を伝搬する液体媒質3の容器たる
水槽4、ファンクションジェネレータ8及びパワーアン
プ10には、それぞれ、公知のものが、適宜に採用され
得ることとなる。
【0035】なお、本発明に従う超音波を用いた非接触
マイクロマニピュレーション方法において使用される超
音波の周波数域は、一般に、1MHz以上であることが
望ましい。けだし、超音波の周波数が1MHzより小さ
くなると、音圧分布の空間的な変化量が小さくなって、
マニピュレーションの対象とする微小物体を、それに最
も近い安定点に向ける、音響放射圧による力が小さくな
り過ぎて、充分に微小物体を捕捉することが出来なくな
るからである。
【0036】また、本発明の超音波を用いた非接触マイ
クロマニピュレーション方法において使用される超音波
の周波数域の上限は、以下の二つの条件によって決まる
こととなる。即ち、先ず、液体媒質中における超音波の
波長が、マニピュレーションの対象とする微小物体の大
きさの、少なくとも5倍程度になることが必要であり、
この波長の値に対応する周波数の値が上限となる。次
に、微小物体の大きさが充分に小さい場合においては、
所定の電圧を印加せしめられ得る凹面型超音波振動子2
の有する共振周波数の上限程度の値となる。けだし、か
かる振動子2の共振周波数を、その振動板の材質を変更
することなく高めるためには、振動板の厚さを薄くする
必要があるのであるが、所定の電圧を、そのような振動
子2に印加せしめて、微小物体を安定的に捕捉し得る定
在波音場を発生させるためには、振動板の厚さは、ある
値より小さくすることが出来ないからである。そして、
そのような振動板として、例えば、圧電セラミックスを
用いた場合においては、そのような上限は、10MHz
程度となるのである。
【0037】さらに、本発明に係る超音波を用いた非接
触マイクロマニピュレーション方法において使用される
超音波の周波数域は、上記の上限と下限を満たした上
で、凹面型超音波振動子2と反射板6との離隔距離、即
ち、その凹面型超音波振動子2の焦点距離:Lが、放射
される超音波の波長λと、以下の関係式(2)を満足す
る周波数の付近とされることが、更に望ましい。但し、
以下の式(2)において、nは充分に大きな自然数であ
る。 L=(2n+1)λ/4 ・・・(2)
【0038】けだし、これによって、凹面型超音波振動
子2と反射板6との間の共鳴条件が満たされることとな
って、液体媒質3中の定在波音場のエネルギーの減衰が
押さえられ、以て、より少ない電力で、微小物体を安定
的に捕捉せしめることが可能となるのである。
【0039】また、本発明の超音波を用いた非接触マイ
クロマニピュレーション方法において、超音波は、凹面
型超音波振動子2から、連続的に連続波として放射され
てもよく、更には間欠的にバースト波として放射されて
もよい。ここで、バースト波とは、短い時間間隔で超音
波の放射と休止を繰り返す波動を意味しているが、超音
波をバースト波として放射する場合においては、このバ
ースト波のデューティ比、換言すれば、超音波の放射時
間の、超音波の放射時間と休止時間の和、即ち超音波の
放射と休止の周期(以下、繰り返し周期と記す)に占め
る比率は、3%以上、60%以下であることが好まし
く、5%以上、50%以下であることが、更に好まし
い。けだし、デューティ比が小さすぎると、重力や浮力
等による影響が微小物体に大きく作用し、微小物体を捕
捉することが困難となるからであり、一方、デューティ
比が大きすぎると、音響流の発生を抑制することが充分
でなく、バースト波を使用するメリットがなくなるから
である。因みに、デューティ比が100%の時、バース
ト波は、連続波になる。また、かかるバースト波の繰り
返し周期は、進行波と反射波が重なり合うことによる定
在波が安定して形成されるのに充分な放射時間を有し、
且つ休止時間が充分に短くなるように、適宜決定され
る。なお、以下において、バースト波の周波数は、バー
スト波における超音波の放射時の周波数を指すものであ
って、バースト波における超音波の放射と休止の周波
数、即ち、上記の繰り返し周期の逆数を指すものではな
い。
【0040】一方、このような本発明に従う超音波を用
いた非接触マイクロマニピュレーション方法の対象とし
得る微小物体としては、用いられる液体媒質3と異なる
音響インピーダンスを有して、音波を反射または吸収す
るものであれば、何れをも対象とされ得る。
【0041】而して、その対象とする微小物体を液体媒
質3中に分散せしめた後、ファンクションジェネレータ
8にて、所定の周波数の交流電圧を発生させ、それをパ
ワーアンプ10で増幅した上で、連続的に、若しくは、
所定のデューティ比に対応して間欠的に、凹面型超音波
振動子2に印加することによって、液体媒質3中に超音
波の連続波若しくはバースト波が放射せしめられる。こ
のようにして、該振動子2から放射された超音波は、か
かる液体媒質3中において、その放射された振動板上の
位置に応じた方向に向かって強度的に集束しながら進行
して、そのような振動子2の焦点位置に配された反射板
6に入射波として入射した後、反射されることとなる。
そして、これら入射波と反射波とは、互いに重ね合わさ
れ、定在波の音場を、連続的に、若しくは、間欠的に形
成せしめると共に、そのようにして形成された定在波音
場は、音響放射圧によって、半波長間隔で存在する、微
小物体と液体媒質の物性によって決まる安定点に、向か
う力を微小物体に作用せしめ、それによって、該定在波
音場の安定点の近傍に該微小物体を捕捉せしめることと
なるのである。
【0042】かくして、このような本発明に従う実施の
形態の超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーショ
ン方法にあっては、凹面型超音波振動子2を用い、その
焦点位置に反射板6を設置して、かかる振動子2より超
音波を放射せしめることにより、定在波音場を形成して
いるところから、超音波のエネルギーが焦点付近に集束
する結果、かかる定在波の振幅が焦点付近においてのみ
大きく、従って力学的に比較的安定な音場の安定点が、
反射板6に近い、中心軸近傍に集中して、微小物体をそ
のような安定点の近傍の狭い領域に、安定点の間隔、即
ち半波長間隔に整列させて、安定的に捕捉することが出
来、周波数変動及び微小物体自身の移動に伴う音場のわ
ずかな変化等の影響を受け難いのである。
【0043】また、このような本発明の実施の一形態に
係る超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーション
方法にあっては、凹面型超音波振動子2、反射板6、フ
ァンクションジェネレータ8及びパワーアンプ10によ
って、水槽4に満たした液体媒質3中に、超音波の定在
波音場を形成せしめ、それによって非接触で微小物体に
力を及ぼすところから、対象とし得る微小物体の範囲が
広く、使用する装置が安価であると共に、微小物体を摩
擦や障害物に殆ど影響されずに確実に捕捉することが出
来ることとなるのである。
【0044】さらに、上記の周波数域の超音波は、空気
中においては速やかに減衰することから、人体に対する
超音波の影響等を考慮することなく、容易に微小物体の
マニピュレーション時における安全性を確保することが
出来る特徴を発揮する。
【0045】ところで、本発明に係る超音波を用いた非
接触マイクロマニピュレーション方法にあっては、上記
の如く、液体媒質3中の超音波の定在波音場の安定点の
近傍に捕捉した微小物体を、その捕捉状態において、振
動子2に加えるファンクションジェネレータ8の交流電
圧の周波数を連続的に、若しくは、充分に細かく変化せ
しめることによって、かかる安定点の間隔を連続的に、
若しくは、充分に細かく変化せしめ、以て微小物体を振
動子2の中心軸上を移動せしめることが出来るのであ
る。
【0046】より詳細には、周波数と波長は反比例の関
係にあるので、周波数を変化させれば、半波長間隔に存
在する音場の安定点の位置も変化することとなって、安
定点の近傍に捕捉されている微小物体は、そのような安
定点の位置の変化に伴って、音場の安定点の新たな位置
の近傍へ移動する。例えば、音場の安定点の中心軸方向
における位置が、定在波の音圧分布の節である場合(以
下においては、この場合のみを扱う)に、周波数をfか
らf+Δfに連続的に、若しくは、充分に細かく変化さ
せれば、各安定点の近傍に捕捉されている微小物体は、
図2に示される如く移動するのである。即ち、反射板6
近傍が誇張されて示されている、この図2において、振
動子2と反射板6との間に存在する楕円は、定在波音場
の安定点の近傍を模式的に表したものであり、それらの
各楕円を結ぶ曲線は定在波音場の音圧分布を模式的に示
したものであるが、マニピュレーションの対象とする微
小物体は、超音波の周波数がfにおいて、反射板6から
5番目までの安定点の近傍に凝集して捕捉されている。
そして、そのような状態で捕捉されている微小物体から
なる各集団は、周波数をfからf+Δfに連続的に、若
しくは、充分に細かく変化させることによって、それぞ
れ、対応する新たな安定点の近傍に移動するようになる
のである。なお、この時の反射板6からn番目の安定点
の移動量Δln は、超音波の始めの周波数をf、超音波
の周波数の変化量をΔf、液体媒質中の音速をcとすれ
ば、以下の式(3)で与えられる。 Δln =(2n−1)cΔf/〔4f(f+Δf)〕 ・・・(3)
【0047】上式から明らかな如く、反射板6から最も
近い音場の安定点に捕捉された微小物体は、反射板6か
ら4分の1波長の距離にあるため、波長の変化量の4分
の1の距離を移動することとなると共に、反射板6から
2番目の位置にある音場の安定点に捕捉された微小物体
は、1番目の安定点の移動量に1番目と2番目の間隔の
変化量である半波長の変化量を加算した距離だけ、移動
することとなるのである。
【0048】このように、周波数の変化に伴い定在波音
場のすべての安定点の間隔が同時に変化するため、音場
の任意の安定点の移動距離は、その安定点と反射板6と
の間に存在するすべての安定点の間隔の変化量の積算距
離となり、そのような安定点が反射板6から離れるほ
ど、長い距離を移動することとなるのである。例えば、
水を液体媒質として用いる場合においては、水中の常温
における音速は約1500m/sであることから、超音
波の周波数を5.00MHzから5.05MHzに変化
させれば、反射板6に最も近い音場の安定点(n=1)
に捕捉された微小物体の移動距離は約0.7μmであ
り、また、反射板6から20番目の音場の安定点(n=
20)に捕捉された微小物体の移動距離は約29.0μ
mとなるのである。このような移動距離は、周波数、そ
の変化量、及び微小物体の捕捉されている安定点の位置
により異なるが、場合によっては、数ミリメートルの距
離を、サブミクロンの精度で移動することが可能となる
のである。
【0049】従って、このような本発明に従う超音波を
用いた非接触マイクロマニピュレーション方法にあって
は、装置に何ら可動部を設けることなく、微小物体を所
定の方向(中心軸方向)に移動することが出来ると共
に、波長の変化分のオーダーで捕捉間隔を変えることが
出来、微小物体を、波長の変化量及び捕捉されている安
定点の近傍に従って決まる距離だけ、振動子2に加える
振動数の精度及び使用条件における液体媒質中の音速の
精度で決まる、音波の波長の精度で、正確に移動するこ
とが出来ることとなるのである。
【0050】さらに、本発明に従う超音波を用いた非接
触マイクロマニピュレーション方法にあっては、上記の
如く、液体媒質中の超音波の定在波音場の安定点の近傍
に捕捉した微小物体を、捕捉した状態で、振動子2に加
えるファンクションジェネレータ8の交流電圧の周波数
を段階的に変化せしめることによって、振動子2より放
射される超音波の周波数を段階的に変化せしめ、その変
化量の選択によって、微小物体の移動方向を選択し、半
波長間隔に捕捉されている微小物体を分離若しくは合体
させることが可能となるのである。
【0051】すなわち、上述の如く、音場の安定点の近
傍に捕捉されている微小物体は、周波数を連続的に、若
しくは、充分に細かく変化させると、新たに形成された
対応する音場の安定点の近傍に移動することとなるので
あるが、この周波数の変化をファンクションジェネレー
タ8によってある程度の変化量だけ不連続に行なうと、
微小物体が捕捉されている周波数の変更前の安定点に、
最も近接する周波数変更後の安定点の近傍に移動するこ
ととなるのであり、それによって、数個の安定点を分岐
点として、周波数をそのような変化量づつ段階的に増大
させていく場合には、所定の周波数の超音波によって振
動子2の中心軸上に半波長間隔で配列した安定点の近傍
に捕捉された微小物体の列は、その周波数の増加量に応
じて、互いに同じ間隔をあけて離れた数個の列に分離す
ることとなる一方、周波数をそのような変化量づつ段階
的に減少させていく場合には、そのような安定点の近傍
に捕捉された微小物体の列は、その周波数の減少量に応
じて、部分的に同じ安定点の近傍に捕捉されつつ、合体
されて、移動することとなるのである。
【0052】より詳細には、図3は、超音波の周波数
を、fからf+Δfに、Δfだけ不連続に増大させた場
合において、反射板6の近傍を誇張して示した説明図で
あるが、この図に示されている例においては、反射板6
から5番目の安定点を最初の分岐点として、反射板6か
ら5番目までの安定点の近傍に凝集して捕捉されている
微小物体からなる各集団は、周波数の変更後において対
応する安定点の近傍に移動することとなるのであるが、
6番目の安定点から図示しない2番目の分岐点までの安
定点の近傍に捕捉されている微小物体からなる各集団
は、周波数の変更後において対応する安定点より一つ下
の安定点に移動することとなるのである。更に、例え
ば、図示しない2番目の分岐点より下、且つ3番目の分
岐点までの安定点の近傍に捕捉されている微小物体から
なる各集団は、同様に、対応する安定点より二つ下の安
定点に移動することとなる。そして、この超音波の周波
数を更にΔfづつ段階的に増大させていくことによっ
て、そのように分離した各分岐点までの微小物体の集団
の列は、互いに等間隔を保ったまま、更に離れていくの
である。
【0053】なお、最も反射板に近い最初の分岐点の番
号は、周波数変更後の超音波の周波数f+Δfに対応す
る波長をλ´とすれば、以下の不等式(4)を満たすn
の最大値で与えられることとなる。 Δln <λ´/4 ・・・(4) 若しくは、以下の式(5)で与えられる。 Δf<f/(2n−1) ・・・(5)
【0054】換言すれば、安定点の移動量が、周波数変
更後の音場の安定点の間隔の半分(4分の1波長)以上
となると、微小物体は、より近くの音場の安定点であ
る、対応する安定点の次の安定点に移動することとなっ
て、このような境界領域において、隣合う安定点の近傍
にそれぞれ捕捉されている微小物体は、互いに反対の方
向に移動することとなるのである。そして、変更後の周
波数が変更前のそれより大きいことから、音場の安定点
の間隔(半波長)は短くなって、このような境界領域に
おいて隣接する音場の安定点の近傍に捕捉される微小物
体は、互いに離れていく方向に移動することとなるので
ある。
【0055】一方、図4は、超音波の周波数を、fから
f−Δfに、Δfだけ不連続に減少させた場合の図3に
相当する図である。この図に示されている例において
は、反射板6から5番目の安定点を最初の分岐点とし
て、反射板6から5番目までの安定点の近傍に凝集して
捕捉されている各微小物体の集団は、周波数の変更後に
おいて対応する安定点の近傍に移動することとなるので
あるが、6番目の安定点以降且つ図示しない2番目の分
岐点までの安定点の近傍に捕捉されている微小物体から
なる各集団は、周波数の変更後において対応する安定点
より一つ上の安定点に移動することとなる。その結果、
周波数の変更前の5番目と6番目の安定点の近傍にそれ
ぞれ捕捉されている微小物体からなる二つの集団は、共
に周波数の変更後における5番目の安定点の近傍に捕捉
され、合体されることとなるのである。そして、この超
音波の周波数を更にΔfづつ段階的に減少させていくこ
とによって、そのような合体化が更に進み、変更前の周
波数において、微小物体が捕捉せしめられていた安定点
の個数が、減少した状態において、微小物体が捕捉され
ることとなるのである。
【0056】従って、反射板6に近い振動子2中心軸上
に半波長間隔で整列した微小物体の集団からなる列を、
所定の安定点を境として、捕捉している超音波の周波数
を段階的に増大させることによって、所定の間隔だけ離
れた小さい列に分離することが出来、また、捕捉してい
る超音波の周波数を段階的に減少させることによって、
そのような微小物体の集団を合体して、整列させること
が出来ることとなるのである。
【0057】なお、このような本発明に従う超音波を用
いた非接触マイクロマニピュレーション方法において、
凹面型超音波振動子2より超音波を所定のデューティ比
を有するバースト波として放射せしめる場合にあって
は、媒質3中に、かかるバースト波のデューティ比に略
等しい時間的割合だけ、間欠的に定在波の音場が形成さ
れるところから、微小物体は、そのような定在波音場が
形成されていない間、重力、浮力、音響流による力等の
外乱を受けて、捕捉されている位置から動き始めるので
あるが、定在波音場が形成されている間において、連続
波の定在波音場の捕捉力に略等しい強さの、音響放射圧
による捕捉力を受けて、安定点の近傍に引き戻され、捕
捉されることとなる。一方、定在波の音場によって媒質
3に発生する音響流は、定在波の音場がそのように間欠
的に形成されるところから、定在波音場が形成されてい
ない時間は、媒質3は力を受けず、従って、音響流の流
速が抑制されるのである。
【0058】すなわち、音響放射圧による微小物体の捕
捉力は、音場の音圧振幅の2乗に比例する一方、音響流
の駆動力は、音場の音圧振幅の2乗の時間平均値に比例
すると考えられ得る。従って、超音波を所定のデューテ
ィ比を有するバースト波とすることによって、微小物体
を捕捉する定在波音場の音響放射圧による力を所定の値
に維持したまま、音響流の駆動力を減少せしめ、音響流
の流速を充分に抑制することが出来、それによって、微
小物体の移動操作時等において、捕捉された微小物体が
音響流に流される等の影響を軽減することが可能とな
る。
【0059】そして、その結果、特に、周波数の段階的
な変化量が大きな上記の微小物体の移動操作時のよう
に、定在波の音場の安定点の位置が、周波数の変更前と
変更後において、大きく変化して、音響流の影響を受け
易い場合や、音響流の流速が大きく、その影響が大き
な、焦点距離の長い振動子を用いる場合においても、捕
捉した微小物体を確実に移動することが可能となる。従
って、段階的な周波数変化による、捕捉されている微小
物体の分離若しくは合体操作の可能な周波数の変化量の
範囲を広げることが、可能となると共に、焦点距離の長
い振動子を用いることにより、捕捉した微小物体の、よ
り長い距離の確実な移動が可能となるのである。
【0060】さらに、このような本発明に従う実施の形
態の超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーション
方法において、凹面型超音波振動子2より放射される超
音波を、連続正弦波の如き連続波から、所定のデューテ
ィ比を有するバースト波に切り換える場合にあっては、
先ず、微小物体は、連続波によって形成される定在波音
場からの音響放射圧による捕捉力を常に受けるところか
ら、微小物体の媒質への注入時等のように、微小物体が
媒質に対してかなり大きな速度で動いてる場合において
も、微小物体は、確実に音場の安定点の近傍に捕捉さ
れ、次いで、連続波からバースト波に切り替えられるこ
とから、バースト波による上記の効果をも奏することと
なるのである。
【0061】
【実施例】因みに、本発明に従う下記の実施例によっ
て、本発明の超音波を用いた非接触マイクロマニピュレ
ーション方法を実施し、評価した。
【0062】図1の装置構成に従い、凹面型振動子2と
して、曲率半径(焦点距離):40mmを有する、直
径:20mm、厚さ:約1mmの圧電セラミックス製の
殻からなる凹面球型の振動板を、外径:30mmのシリ
コーンゴム製のバッフルで支持した構造の、共振周波数
が5.6MHzである超音波振動子を使用した。また、
超音波を伝搬する液体媒質3として水を使用すると共
に、反射板6として、セラミックス製の平板を使用し
た。なお、そのような凹面型振動子2は、その振動板の
両側の主面に設けられた電極において、水槽の外部に配
されたパワーアンプ10に接続されて、以て所定の電圧
が印加されて駆動されるようになっている。
【0063】そして、先ず、ファンクションジェネレー
タ8を用いて、この振動子2の共振周波数である5.6
MHzの正弦波交流電圧を生ぜしめ、それをパワーアン
プ10により増幅した上で、かかる凹面型振動子2に印
加せしめることによって、水中に超音波を放射して、そ
れによって振動子2と反射板6との間に定在波の音場を
形成した。
【0064】次いで、微小物体たる平均粒子径:16μ
mのアルミナ粒子を、水に懸濁させた後、かかる懸濁液
をピペットを用いて定在波音場中に注入したところ、図
5に示されている点の密集した領域、即ち、反射板6に
近い振動子2中心軸上の領域の、各安定点の近傍に、ア
ルミナ粒子が凝集して、半波長間隔に整列して、捕捉さ
れることが確認された。
【0065】その後、アルミナ粒子をそのように捕捉し
た状態で、振動子2に加える、5.6MHz、40Vp
pの正弦波交流電圧を連続的な状態、即ち、デューティ
比:100%の状態から、繰り返し周期:1ms、デュ
ーティ比:10%の状態に変更し、それから、かかる交
流電圧の周波数を5.6MHzから4.0MHzに変更
して、周波数:4MHz、繰り返し周期:1ms、デュ
ーティ比:10%のバースト波の定在波音場を形成し
て、それによって、アルミナ粒子を捕捉した。そして、
バースト波の周波数を4MHzから8MHzに0.01
MHzづつ変化させて、捕捉した粒子を移動させた。図
6は、これらの粒子の移動時における、0.5MHz毎
のアルミナ粒子の捕捉位置の変化を示す、反射板6の近
くの中心軸付近の拡大図である。この図においては、一
つの楕円が、一つの安定点の近傍に捕捉されているアル
ミナ粒子の集団を示している。この図から、周波数が4
MHzの定在波音場中において、粒子は、半波長(約
0.19mm)間隔に存在する音圧分布の節の近傍に凝
集して、捕捉されたことが分かる。また、周波数を徐々
に高くすると、各節の近傍に捕捉されているアルミナ粒
子の集団の間隔が狭くなり、アルミナ粒子は振動子2の
中心軸上を上方の反射板6の方向に移動することが分か
ると共に、反射板6に近い上部の粒子は短い距離を移動
し、反射板6から離れた下部の粒子は、上部の粒子に比
べて、長い距離を移動することが分かる。
【0066】次に、アルミナ粒子を捕捉した状態で、繰
り返し周期及びデューティ比はそのままに維持しつつ、
振動子2に加える周波数を5MHzから6MHzに、三
通りに段階的に変化せしめて、アルミナ粒子を移動させ
る実験を試みた。図7から図9は、その結果を示す、反
射板6の近くの中心軸付近の拡大図である。その際の周
波数の変化量は、それぞれ、0.05MHz、0.1M
Hz、0.2MHzである。これらの図においても、一
つの楕円が、一つの安定点の近傍に捕捉されているアル
ミナ粒子の集団を示している。これらの図より、周波数
の変化量が0.05MHzの場合においては、図中のす
べてのアルミナ粒子は、反射板6側、換言すれば上方へ
移動するのに対して、周波数変化量が0.1MHz及び
0.2MHzの場合においては、上部に捕捉されている
アルミナ粒子は上方に移動するが、下部に捕捉されてい
るアルミナ粒子は下方に移動することが分かる。また、
周波数の変化量が0.2MHzの場合には、それが0.
1MHzの場合に比べて、その分岐の位置が上方に移動
していることが分かる。
【0067】ところで、バースト波のデューティ比を小
さくすると、微小物体を音場の安定点に捕捉する、音響
放射圧による力を保ったまま、音響流による力を抑える
ことが可能となるのであるが、これを実際に確認すべ
く、デューティ比の値を変化させた場合の、振動子2の
中心軸上の反射板6から5mmの位置における水の流速
を、レーザドップラ流速計を用いて測定した。なお、こ
の実験においては、5.6MHz、15Vppの正弦波
交流電圧を、振動子に印加させた。結果を図10に示
す。かかる図10から、デューティ比と音響流の流速
が、略比例することが分かる。
【0068】また、バースト波のデューティ比を小さく
することで音響流を抑えつつ、強力な音響放射圧による
力を微小物体に作用することが出来るが、デューティ比
を極端に小さくすると、重力や浮力等による影響が大き
く作用し、物体を捕捉することが困難となる。そこで、
デューティ比が物体を捕捉する力に及ぽす影響を調べる
実験を、以下の手順で行なった。
【0069】先ず、振動子印加電圧:40Vpp、周波
数:5.6MHzの連続正弦波でアルミナ粒子を捕捉し
た後、繰り返し周期:1ms、デューティ比:50%の
バースト波に切り替えた。そして、バースト波における
超音波の放射時間を徐々に少なくすると共に、バースト
波における超音波の休止時間を徐々に増して、目的のデ
ューティ比にした。音響流が定常状態になった後、振動
子印加電圧を徐々に小さくし、その際の粒子の挙動を観
察した。図11は、デューティ比100%(連続波)、
50%、20%、10%、5%、2%について、電圧を
低下させた際の、音圧分布の節に捕捉されている粒子群
の数、換言すれば、安定的に粒子を捕捉している音圧分
布の節の数の変化を示している。いずれの場合も、電圧
の低下と共に反射板から遠い粒子群から順に捕捉出来な
くなるが、デューティ比が高くなると、略同じ傾向を示
すことが分かる。従って、本実験条件においては、デュ
ーティ比が3%以上であれば、重力等に較べて十分に強
力な音響放射圧により粒子を保持することが可能であ
り、且つ、音響流による影響を抑えることが出来ると考
えられる。
【0070】以上、本発明の代表的な実施例について詳
述してきたが、それは文字通りの例示であって、本発明
が、そのような具体例にのみ限定して解釈されるもので
はないことは、言うまでもないところである。
【0071】例えば、上述した具体例乃至は実施例にあ
っては、凹面型超音波振動子として凹面球型の圧電セラ
ミックス製の振動板を有する振動子が用いられたが、こ
のような超音波振動子としては、超音波を強度的に集束
させながら放射するものであればよく、例えば、放物面
状の凹面形を呈する振動板を有するものであっても何等
差支えなく、更には振動板の材質も、圧電セラミックス
に限定されるものではない。
【0072】また、上例の場合にあっては、セラミック
スからなる平板が、反射板6として用いられているが、
超音波を充分に反射し、凹面型超音波振動子2との間に
定在波を形成し得る形状及び材質であれば、何れも使用
可能であることは、言うまでもないところである。
【0073】さらに、上例にあっては、凹面型超音波振
動子2に印加する交流電圧は、正弦波の波形を有するも
のであったが、これに限定されることなく、例えば矩形
波状の交流電圧であっても、何等差支えない。
【0074】更にまた、水槽4に満たされた液体媒質3
は、上例では、自由表面を有しているが、そのような自
由表面の存在は必ずしも必要なものでもないのである。
【0075】このように、本発明は、当業者の知識に基
づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様にお
いて実施され得るものであり、また、そのような実施の
態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れ
も、本発明の範疇に属するものであることが、理解され
るべきである。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う超音波を用いた非接触マイクロマニピュレーショ
ン方法によれば、微小物体を所定の狭い領域に安定的に
捕捉し得ると共に、その捕捉した微小物体を所定の方向
に長距離にわたって移動させる場合においても、高精度
で移動せしめ得るのである。
【0077】また、本発明に従う超音波を用いた非接触
マイクロマニピュレーション方法にあっては、振動子よ
り放射される超音波の周波数を段階的に変化せしめ、そ
の変化量の選択によって、例えば微少物体を捕捉してい
る超音波の周波数を段階的に増大させることにより、半
波長間隔に捕捉されている微小物体からなる列を、互い
に等間隔だけ離れた小さい列に分離せしめたり、また、
かかる超音波の周波数を段階的に減少させることによっ
て、半波長間隔に捕捉されている微小物体からなる列を
部分的に合体せしめて、整列させることが出来る。
【0078】さらに、本発明に従う超音波を用いた非接
触マイクロマニピュレーション方法にあっては、振動子
より放射される超音波を、バースト波とすることによ
り、媒質中に発生する音響流の流速を充分に抑制するこ
とが出来て、微小物体の移動操作時等における音響流の
影響を軽減することが可能となる結果、特に、周波数の
段階的な変化量が大きな、上記の微小物体の移動操作時
や、そのような音響流が大きく、その影響が大きな、焦
点距離の長い振動子を用いる場合においても、捕捉した
微小物体を確実に移動することが可能となり、段階的な
周波数変化による、捕捉されている微小物体の分離若し
くは合体操作の可能な周波数の変化量の範囲を広げるこ
とが、可能となると共に、焦点距離の長い振動子を用い
ることにより、捕捉した微小物体の、より長い距離の確
実な移動が可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法を実施し得る装置の一例を示す
説明図である。
【図2】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法において、超音波の周波数をf
からf+Δfに増大させた場合において、微小物体の捕
捉位置の変化を示す説明図である。
【図3】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法において、超音波の周波数をf
からf+Δfに不連続に増大させた場合において、微小
物体の捕捉位置の変化を示す説明図である。
【図4】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法において、超音波の周波数をf
からf−Δfに不連続に減少させた場合において、微小
物体の捕捉位置の変化を示す説明図である。
【図5】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実験
において、振動子と反射板間に生成された定在波音場中
で、反射板近くの振動子中心軸上の、アルミナ粒子が捕
捉されている領域を示す説明図である。
【図6】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実験
において、定在波の周波数を4MHzから8MHzに変
化した際のアルミナ粒子の移動時における、0.5MH
z毎のアルミナ粒子の捕捉位置の変化を示す、反射板の
近傍の振動子中心軸付近の拡大図である。
【図7】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実験
において、振動子に加える周波数を5MHzから6MH
zに、周波数を0.05MHzづつ変化した際のアルミ
ナ粒子の捕捉位置の変化を示す、反射板の近傍の振動子
中心軸付近の拡大図である。
【図8】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実験
において、振動子に加える周波数を5MHzから6MH
zに、周波数を0.1MHzづつ変化した際のアルミナ
粒子の捕捉位置の変化を示す、反射板の近傍の振動子中
心軸付近の拡大図である。
【図9】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイクロ
マニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実験
において、振動子に加える周波数を5MHzから6MH
zに、周波数を0.2MHzづつ変化した際のアルミナ
粒子の捕捉位置の変化を示す、反射板の近傍の振動子中
心軸付近の拡大図である。
【図10】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイク
ロマニピュレーション方法に従うバースト波の音場の、
振動子中心軸上の反射板から5mmの位置における音響
流の流速と、かかるバースト波のデューティ比との関係
を示す図である。
【図11】 本発明に係る超音波を用いた非接触マイク
ロマニピュレーション方法に従うアルミナ粒子の捕捉実
験において、振動子印加電圧及び音場を形成するバース
ト波のデューティ比による、音圧の節に捕捉された粒子
群の数の変化を示す図である。
【符号の説明】
2 凹面型超音波振動子 3 液体媒質 4 水槽 6 反射板 8 ファンクションジェネレータ 10 パワーアンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小物体が分散、存在する液体媒質中に
    おいて、凹面型超音波振動子を用い、その焦点位置に反
    射板を設置して、かかる振動子より超音波を放射せしめ
    ることにより、定在波音場を形成し、該液体媒質中の微
    小物体を該振動子中心軸上に半波長間隔で整列させて捕
    捉せしめることを特徴とする超音波を用いた非接触マイ
    クロマニピュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記捕捉された微小物体を、前記振動子
    より放射される超音波の周波数を変化させることによ
    り、前記振動子中心軸上を移動せしめることを特徴とす
    る請求項1に記載の超音波を用いた非接触マイクロマニ
    ピュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記振動子より放射される超音波の周波
    数を段階的に変化せしめ、その変化量の選択によって、
    前記微小物体の移動方向を選択し、半波長間隔に捕捉さ
    れている微小物体を分離若しくは合体させることを特徴
    とする請求項2に記載の超音波を用いた非接触マイクロ
    マニピュレーション方法。
  4. 【請求項4】 前記超音波が短い時間間隔で音波の放射
    と休止を繰り返すバースト波である請求項1乃至3の何
    れかに記載の超音波を用いた非接触マイクロマニピュレ
    ーション方法。
  5. 【請求項5】 前記超音波が、連続波から、短い時間間
    隔で音波の放射と休止を繰り返すバースト波に切り換え
    られる請求項1乃至3の何れかに記載の超音波を用いた
    非接触マイクロマニピュレーション方法。
  6. 【請求項6】 前記バースト波が、3%以上のデューテ
    ィ比を有している請求項4又は請求項5に記載の超音波
    を用いた非接触マイクロマニピュレーション方法。
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