JPH09192438A - 排煙から煤煙を除去するための方法および装置 - Google Patents

排煙から煤煙を除去するための方法および装置

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JPH09192438A
JPH09192438A JP2609496A JP2609496A JPH09192438A JP H09192438 A JPH09192438 A JP H09192438A JP 2609496 A JP2609496 A JP 2609496A JP 2609496 A JP2609496 A JP 2609496A JP H09192438 A JPH09192438 A JP H09192438A
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JP
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container
bubbles
clean gas
liquid
smoke
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JP2609496A
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Hisashi Mori
久之 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排煙中に含有される煤成分(黒煙)を、排煙が
大気中に放出される前に除去するための方法および装置
を提供する。 【解決手段】容器1の側壁上部には、排煙導入口2およ
び清浄ガス排出口3が形成される。容器内部には、中性
洗剤を混合した水4が入っている。容器1の内部であっ
て水面から上方に間隔をあけた位置に、送風機6が水面
に向けて配置される。容器の排煙導入口には、容器外部
から容器内の水中に排煙を導入するための排煙導入管7
が接続される。容器の清浄ガス排出口には、蛇腹状の清
浄ガス排出管が接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙中に含有され
る煤成分(黒煙)を、排煙が大気中に放出される前に除
去するための方法および装置、とりわけ、ディーゼル・
エンジン車の排出ガス中の黒煙を除去するための方法お
よび装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、トラック輸送が発達し、あるいは
土木建設作業現場において土木建設機械が頻繁に使用さ
れ、あるいはディーゼル・エンジンを搭載した自家用自
動車が普及する等、ディーゼル・エンジン車の普及台数
は年々増加してきている。しかしその一方で、ガソリン
・エンジン車に対しては自動車排出ガス規制法が適用さ
れ、大気汚染の防止が図られているが、ディーゼル・エ
ンジン車の排出ガスについては、確固たる規制は存在し
ない。
【0003】そして、ディーゼル・エンジン車において
は、大気汚染防止の観点から、整備関係業者を主対象
に、エアクリーナーの点検・清掃・交換、並びに燃料フ
ィルタの交換を定期的に行い、また、軽油以外の燃料を
使用しない等の対策が施されているにすぎない。
【0004】このため、ディーゼル・エンジン車の排出
ガスとともに、それに含有される大量の黒煙が大気中に
排出されており、ディーゼル・エンジン車の排出ガスに
よる大気汚染の問題は今後深刻化するものと思われる。
【0005】また、自動車整備工場や、バス会社および
トラック運送会社の屋内駐車場においては、ディーゼル
・エンジン車の点検・整備、およびエンジンのアイドリ
ング等を行う際に、長時間エンジンを作動させるので、
排出ガスが屋内に充満し、黒煙によって整備士、運転手
等の健康が損なわれるという問題を引き起こしている。
さらには、土木建設工事現場においても、土木建設機械
の使用時にエンジンを長時間作動させるので、工事現場
およびその周辺の大気中に大量の黒煙が放出され、大気
汚染の問題を引き起こしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、排煙中に含有される煤成分(黒煙)を、排煙が
大気中に放出される前に除去するための方法および装置
を提供することにある。また、本発明の課題は、ディー
ゼル・エンジン車の排出ガス中の黒煙を、簡単に、しか
も効率よく除去するための方法および装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、界面活性剤を含む液体中に排煙を
通すことによって排煙から煤煙を除去し、清浄ガスを取
り出すための方法であって、排煙導入口および清浄ガス
排出口が形成された容器を準備し、界面活性剤を含む液
体を、前記容器中に、前記清浄ガス排出口よりも低い液
面レベルまで入れ、排煙を、前記容器の排煙導入口に接
続された排煙導入管を通じて、前記液体中に放出して前
記液体を泡立て、前記液面上に泡の層を形成し、前記泡
の層に向かって上方から渦状の気流を吹き付け、常時、
前記液面の全体が泡の層によって被われ、かつ前記泡の
層が略一定の位置に形成されるようにし、前記泡の層を
通過してきた気体を前記清浄ガス排出口から前記容器の
外部に取り出すようにしたことを特徴とする方法が構成
される。この方法において、好ましくは、前記泡の層を
通過してきた気体は、前記清浄ガス排出口に接続された
清浄ガス排出管を通じて容器の外部に取り出され、前記
清浄ガス排出管の少なくとも一部分は蛇腹状に形成され
ている。
【0008】また、本発明によれば、上記の方法を実施
するための装置であって、界面活性剤を含む液体を内部
に有し、排煙導入口および清浄ガス排出口が形成された
容器であって、前記清浄ガス排出口が前記液体の液面レ
ベルよりも高い位置に配置されたものと、前記容器の排
煙導入口に接続され、前記容器の外部から前記液体中に
排煙を導入する排煙導入管と、前記容器の内部であって
前記液面から上方に間隔をあけた位置に、前記液体の表
面に向けて配置された送風機と、前記容器の清浄ガス排
出口に接続された清浄ガス排出管とからなっていること
を特徴とする排煙から煤煙を除去するための装置が構成
される。
【0009】この装置において、排煙導入口は、容器内
の液体中に開口していてもよいし、容器内の液面上方の
空間中に開口していてもよい。そして、前者の場合、排
煙導入管が排煙導入口から液体中にのび、液体中にのび
る部分に少なくとも1つの排煙放出口を備えているよう
な構成としてもよい。後者の場合には、排煙導入管は、
排煙導入口から容器の内部を通って液体中にのびてお
り、液体中にのびる部分に少なくとも1つの排煙放出孔
を備えている。また、送風機は、清浄ガス排出口より上
方に配置されていてもよいし、下方に配置されていても
よい。
【0010】この装置において、清浄ガス排出管は、少
なくとも1部分が蛇腹状に形成されていることが好まし
い。さらには、蛇腹状の排出管は、少なくとも容器の高
さに等しい大きさの長さを有しているほうが好ましい。
【0011】加えて、本発明による方法および装置にお
いて、界面活性剤としては、家庭用洗剤を用いることが
好ましく、中性洗剤を用いることがさらに好ましい。ま
た、界面活性剤を含む液体としては、水を用いることが
好ましい。
【0012】本発明の構成によれば、排煙が液体中に放
出されることによって液体が泡立てられ、容器の内部に
おいて液面上に泡の層が形成される。このとき、液面に
向かって上方から渦状の気流が吹き付けられることによ
って、上層の泡が順次割れると同時に下層に新たな泡が
形成され、常時、液面全体が泡の層に被われるととも
に、泡の層が略一定位置に形成され、排煙が泡の層を突
き破って直接に液面上方の空間中に排出されることが防
止される。このとき、排煙中に含有される煤成分(黒
煙)は、泡の表面張力によって泡の内側および外側面に
吸着される。そして、泡が割れるとともに、泡に吸着さ
れていた煤成分は液体中に溶け、容器の底に堆積する。
こうして、泡の層を通過し、煤成分を除去されて清浄化
された気体が、容器外部に取り出される。
【0013】また、泡が大量に発生したときに、泡が清
浄ガス排出管内に進入してくるおそれがあるが、この場
合、泡は、清浄ガス排出管の内周面に捕捉されて、割
れ、泡に吸着された煤成分は清浄ガス排出管の内周面に
おいて集められる。特に、蛇腹状の清浄ガス排出管とし
た場合には、泡が蛇腹構造に確実に捕捉され、泡に吸着
された煤成分は清浄ガス排出管の蛇腹構造にに集められ
る。このとき、前に蛇腹構造に捕捉された泡に、次にや
って来た泡が容易に吸着され、泡が泡を順次吸着してい
くので、極めて効果的に煤成分が集められる。そして、
清浄ガス排出管からは、煤成分を除去され清浄化された
ガスが排出される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本発
明による排煙から煤煙を除去するための装置の1実施例
の断面図である。図1に示したように、本発明による煤
煙除去装置は、上端および下端開口が封閉された円筒状
の容器1を有している。この実施例では、容器1はドラ
ム缶からなっている。そして、容器1の側壁上部には、
排煙導入口2および清浄ガス排出口3が、それぞれ形成
されている。清浄ガス排出口3には、後述する清浄ガス
排出管を接続するための短管が埋め込まれ、固定されて
いる。
【0015】容器1の内部には、界面活性剤を含む液
体、例えば、この実施例では、市販の中性洗剤を混合し
た水4が入っている。この場合、水面の高さレベルは、
水面が清浄ガス排出口3よりも低くなるように設定され
ている。水4は、容器1の上部に設けられた、蓋を備え
た注入口5から容器内部に供給されるようになってい
る。
【0016】容器1の内部であって水面から上方に間隔
をあけた位置に、送風機6が水面に向けて配置されてい
る。この実施例では、送風機6は、容器1の上端壁に取
付けられている。
【0017】容器1の排煙導入口2には、容器外部から
容器内の水中に排煙を導入するための排煙導入管7が接
続されている。排煙導入管7は、一端が、排煙導入口2
から容器側壁に垂直に容器内部に案内された後、側壁に
略平行に下方に水中までのび、他端が、排煙導入口2か
ら容器側壁に垂直に外部にのびている。そして、排煙
は、排煙導入管7の他端開口から導入され、一端開口か
ら水中に放出されるようになっている。
【0018】容器1の外側において、清浄ガス排出口3
の短管には、清浄ガス排出管が接続されている。この清
浄ガス排出管は、ある程度の長さ、少なくとも容器の高
さに等しい大きさの長さを有していることが好ましく、
さらに好ましくは、少なくとも一部分が蛇腹状に形成さ
れている。この実施例では、清浄ガス排出管8は、全長
にわたって蛇腹状に形成され、容器1の高さより大きい
長さを有している。
【0019】また、容器1の側壁の下端部分には、容器
1から水4を排出するための、蓋を備えた排水口9が形
成されている。さらには、容器1の側壁の上部には、外
気導入口10が形成されている。外気導入口10は、適
当な方法で開口面積を調節可能になっており、容器内部
における水面上方の空間内の圧力を調節するために設け
られたものである。
【0020】次に本発明による排煙から煤煙を除去する
ための装置の作動方法について説明する。図2は、図1
に示した煤煙除去装置の作動状態を示す断面図である。
図2に示したように、煤煙除去装置の排煙導入管7に
は、煤煙発生源、この実施例では、ディーゼル・エンジ
ン車のマフラー11の先端が接続される。そして、煤煙
除去装置の送風機6のスイッチが入れられると同時に、
ディーゼル・エンジン車のエンジンが始動される。
【0021】こうして、ディーゼル・エンジン車の排出
ガスが、排煙導入管7を通じて水中に放出されることに
よって水4が泡立てられ、容器1の内部において、水面
上に泡の層12が形成される。このとき、送風機6によ
って、上方から泡の層12に向かって渦状の気流が吹き
付けられ、それによって、上層の泡が順次割れると同時
に下層に新たな泡が形成され、常時、水面全体が泡の層
12に被われるとともに、泡の層12が略一定位置に形
成され、ディーゼル・エンジン車の排出ガスが泡の層1
2を突き破って直接に水面上方の空間中に排出されるこ
とが防止されるようになっている。
【0022】こうして、排出ガス中に含有される煤成分
(黒煙)は、泡の表面張力によって泡の内側および外側
面に吸着される。そして、泡が割れるとともに、泡に吸
着されていた煤成分は水中に溶け、容器1の底に堆積
し、泡の層12を通過することによって煤成分を除去さ
れて清浄化されたガスが、清浄ガス排出管8を通じて容
器1の外部に取り出される。
【0023】この装置において、泡が大量に発生したと
きに、泡が清浄ガス排出管8内に進入してくるおそれが
あるが、この場合、泡は、清浄ガス排出管の内周面に捕
捉されて、割れ、泡に吸着された煤成分は清浄ガス排出
管8の内周面において集められる。特に、蛇腹状の清浄
ガス排出管8とした場合には、泡が蛇腹構造に確実に捕
捉され、泡に吸着された煤成分は清浄ガス排出管8の蛇
腹構造に集められる。このとき、前に蛇腹構造に捕捉さ
れた泡に、次にやって来た泡が容易に吸着され、泡が泡
を順次吸着していくので、極めて効果的に煤成分が集め
られる。こうして、清浄ガス排出管8からは、煤成分を
除去され清浄化されたガスが排出される。
【0024】なお、容器1の底に堆積した煤成分は、例
えば、煤成分の除去作業が終了した時点で、容器1の排
水口9が開放されたとき、水4とともに容器1の外部に
排出される。
【0025】このように、本発明による煤煙除去装置に
よれば、ディーゼル・エンジン車の排出ガス中の煤成分
を、簡単、かつ効果的に除去することができる。こうし
て、自動車整備工場や、バス会社およびトラック運送会
社の屋内駐車場や、土木建設工事現場等において、長時
間、ディーゼル・エンジン車のエンジンを作動させる場
合にも、屋内または周囲の空気が清浄に保たれるので、
整備士、運転手等の健康が損なわれるおそれがない。し
かも、本発明による煤煙除去装置は極めて簡単な構造を
有しているので、容易に、低コストで製造することがで
きる。また、この実施例では、煤煙除去装置は、ディー
ゼル・エンジン車とは独立な装置として形成されている
が、煤煙除去装置をよりコンパクト化すれば、ディーゼ
ル・エンジン車の内部に搭載することも可能である。
【0026】なお、本発明による煤煙除去装置は、ディ
ーゼル・エンジン車の排出ガスから黒煙を除去するため
だけでなく、一般に、排煙中に含有される煤成分を、排
煙が大気中に放出される前に除去するために広く適用さ
れ得る。例えば、本発明による煤煙除去装置によれば、
ガソリン・エンジン車の排出ガス中に含有される一酸化
炭素およびメタンガスの量を低減させることも可能であ
る。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、非常に
簡単な構成によって、排煙中の煤成分を、排煙が大気中
に放出される前に非常に効果的に除去することができ
る。しかも、本発明による煤煙除去装置は、容易に低コ
ストで製造することができるので、広く普及し得るもの
と考えられる。したがって、本発明は、近年深刻化して
いる大気汚染の問題の解決に大きく貢献するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排煙から煤煙を除去するための装
置の1実施例の断面図である
【図2】図1に示した排煙から煤煙を除去するための装
置の作動状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 排煙導入口 3 清浄ガス排出口 4 水 5 注入口 6 送風機 7 排煙導入管 8 清浄ガス排出管 9 排水口 10 外気導入口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を含む液体中に排煙を通すこ
    とによって排煙から煤煙を除去し、清浄ガスを取り出す
    ための方法であって、 排煙導入口および清浄ガス排出口が形成された容器を準
    備し、 界面活性剤を含む液体を、前記容器中に、前記清浄ガス
    排出口よりも低い液面レベルまで入れ、 排煙を、前記容器の排煙導入口に接続された排煙導入管
    を通じて、前記液体中に放出して前記液体を泡立て、前
    記液面上に泡の層を形成し、 前記泡の層に向かって上方から渦状の気流を吹き付け、
    常時、前記液面の全体が泡の層によって被われ、かつ前
    記泡の層が略一定の位置に形成されるようにし、 前記泡の層を通過してきた気体を前記清浄ガス排出口か
    ら前記容器の外部に取り出すようにしたことを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 前記泡の層を通過してきた気体を、前記
    清浄ガス排出口に接続された清浄ガス排出管を通じて前
    記容器の外部に取り出すようにし、前記清浄ガス排出管
    の少なくとも一部分を蛇腹状に形成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤を含む液体を内部に有し、排
    煙導入口および清浄ガス排出口が形成された容器であっ
    て、前記清浄ガス排出口が前記液体の液面レベルよりも
    高い位置に配置されたものと、 前記容器の排煙導入口に接続され、前記容器の外部から
    前記液体中に排煙を導入する排煙導入管と、 前記容器の内部であって前記液面から上方に間隔をあけ
    た位置に、前記液体の表面に向けて配置された送風機
    と、 前記容器の清浄ガス排出口に接続された清浄ガス排出管
    とからなっていることを特徴とする排煙から煤煙を除去
    するための装置。
  4. 【請求項4】 前記清浄ガス排出管は、少なくとも1部
    分が蛇腹状に形成されていることを特徴とする請求項3
    に記載の装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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