JPH09190980A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH09190980A
JPH09190980A JP211596A JP211596A JPH09190980A JP H09190980 A JPH09190980 A JP H09190980A JP 211596 A JP211596 A JP 211596A JP 211596 A JP211596 A JP 211596A JP H09190980 A JPH09190980 A JP H09190980A
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wafer
substrate
raw material
material gas
gate valve
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JP211596A
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Shinichi Nitta
田 伸 一 新
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料ガスの不完全反応による生成物の付着を
防止し、生産性の極めて高い基板処理装置を提供する。 【解決手段】 気密な反応容器の内部に基板保持手段を
回転可能に設ける。この基板保持手段を回転させるため
の回転駆動手段を設ける。基板保持手段に保持された基
板を加熱するための基板加熱手段を設ける。基板表面に
原料ガスを供給するためのガス供給手段を設ける。反応
容器の内部に基板を搬送するために反応容器に基板搬送
口を設ける。この基板搬送口の下端が、基板保持手段に
保持された基板の表面よりも上方に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板処理装置に係わ
り、特に半導体製造用のシリコンウェハ、液晶表示用の
ガラス基板等の基板の表面に薄膜を形成するための基板
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造用のシリコンウェハ、
液晶表示用のガラス基板等が大型化し、さらに、これら
の基板上に形成されるデバイスが微細化している。この
ため、基板上に薄膜を形成するための基板処理装置、例
えばCVD装置においては、大型の基板に対して高い面
内均一性を維持しつつ薄膜を形成できることが要求され
ている。
【0003】このような要求があるために、近年、複数
の基板を同時に処理する大量バッチ処理方式よりも、基
板を一枚ずつ処理する枚葉処理方式を採用した基板処理
装置が注目されている。特に、CVD装置においては、
このような枚葉処理方式の装置を用いて、減圧真空下に
おいて薄膜を形成する方法が取られている。このように
減圧真空下において薄膜を形成すれば、不純物ガスによ
る膜特性の劣化を防止できるばかりでなく、シランガス
(SiH4 )等の原料ガスの気体分子の平均自由行程が
大きくなり、半導体基板表面への原料ガスの供給が均一
化されるため、基板表面に形成される薄膜の面内均一性
を高めることができる。
【0004】図2は、最近開発された枚葉処理方式のC
VD装置の要部を示したものであり、図中符号1は反応
容器を示し、この反応容器1は円筒状の容器本体2と、
この容器本体2の上側開口部を密閉する石英製のトップ
プレート3と、容器本体2の下側開口部を密閉するベー
スプレート4とを備えている。ベースプレート4には排
気口5が形成されており、この排気口5には排気管6が
取り付けられている。この排気管6は、排気ダクト(図
示せず)を介して真空排気装置(図示せず)に連結され
ている。
【0005】トッププレート3の下方には原料ガスGを
均一に分散させるための複数の放出孔7を有する整流板
8が設けられている。容器本体2の上端部にはトッププ
レート3と整流板8との間に形成された空間内に原料ガ
スGを導入するためのガス導入口9が形成されており、
このガス導入口9にはガス導入管10が取り付けられて
いる。
【0006】さらに、反応容器1の内部には中空のウェ
ハ保持装置11が回転可能に設けられており、このウェ
ハ保持装置11は中空支柱12と、この中空支柱12の
上端に設けられた中空載置台13とを備えている。中空
載置台13の上端には、中央部にウェハWの外形に対応
する開口部14が形成された環状の載置板15が設けら
れており、開口部14の内周縁にはウェハWを載置する
ためのウェハ支持片16が載置板15の下面から開口部
14の中心に向けて張り出すようにして周設されてい
る。また、ウェハ保持装置11は、反応容器1の下方に
設けられた回転駆動装置17によって高速で回転できる
ようになっている。
【0007】中空載置台13の内部には環状のヒータ1
8が設けられており、このヒータ18は反応容器1の下
方に設けられた加熱装置19から給電されるようになっ
ている。
【0008】ウェハ保持装置11の内部には、ウェハ載
置部20を有する昇降アーム21が上下動可能に設けら
れており、この昇降アーム21は、アーム駆動手段(図
示せず)によって昇降させるようになっている。そし
て、昇降アーム21を上昇させた場合、そのウェハ載置
部20を載置板15の開口部14から突出させることが
できる。
【0009】また、反応容器1の容器本体2にはウェハ
搬送口22が形成されており、このウェハ搬送口22は
その中心が中空載置台13の載置板15の上面よりもや
や上方に位置するように配置されている。このようにウ
ェハ搬送口22の中心を載置板15の上面よりもやや上
方に位置させているのは、ウェハ搬送口22を介して搬
送用ロボットからウェハWを受け取る際の昇降アーム2
1の昇降ストロークをなるべく短くするためである。つ
まり、昇降アーム21の昇降ストロークを短くすれば、
ウェハWの受け渡し動作をすばやく行うことができ、ま
た、ウェハWを受け渡す際の位置決めが容易になるため
である。
【0010】ウェハ搬送口22には第1の搬送通路23
の一端が接続されており、この第1の搬送通路23の他
端は前室24に接続されている。また、第1の搬送通路
23の途中には第1のゲートバルブ25が設けられてお
り、この第1のゲートバルブ25は、そのシール部の熱
損傷を防止するために、冷却手段(図示せず)によって
冷却されている。前室24には、さらに、第2のゲート
バルブ26を備えた第2の搬送通路27の一端が接続さ
れている。また、前室24の内部にはウェハWを搬送す
るための搬送用ロボット(図示せず)が設けられてい
る。
【0011】このような構成を備えたCVD装置におい
ては、まず、第1のゲートバルブ25を閉鎖した状態
で、反応容器1の内部を排気口5を介して真空排気装置
(図示せず)によって真空状態にする。また、加熱装置
19からヒータ18に給電して発熱させる。その一方
で、第2のゲートバルブ26を開放し、第2の搬送通路
27を介して前室24の内部にウェハWを搬入する。そ
して、前室24の内部に搬入されたウェハWを前室24
内の搬送用ロボットで受け取った後、第2のゲートバル
ブ26を閉鎖し、前室24の内部を真空排気する。
【0012】前室24の内部が真空状態になったら、第
1のゲートバルブ25を開放し、搬送用ロボットによっ
て第1の搬送通路23を介してウェハWを反応容器1の
内部に搬入する。そして、ウェハWを環状の載置板15
の開口部14の上方に正確に位置合わせした後、アーム
駆動手段(図示せず)を作動させて昇降アーム21を上
昇させ、ウェハ載置部20によってウェハWを受け取
る。ここで、ウェハ搬送口22はその中心が載置板15
の上面よりもやや上方に位置するようにして配置されて
いるので、昇降アーム21は短い昇降ストロークで搬送
用ロボットからウェハWを受け取ることができ、ウェハ
Wの受け渡し動作をすばやく行うことができる。次に、
昇降アーム21を降下させてウェハWを載置板15の開
口部14にはめ込み、ウェハ支持片16の上にウェハW
を載置する。そして、回転駆動装置17を作動させ、ウ
ェハWと一体にウェハ保持装置11を回転させる。な
お、このときの回転は、毎分数百回転以上の高速回転で
ある。
【0013】次に、ガス導入管10及びガス導入口9を
介して原料ガスGをトッププレート3と整流板8との間
の空間内に導入する。トッププレート3と整流板8との
間の空間内に導入された原料ガスGは、整流板8に設け
られた複数の放出孔7を介してウェハWの表面に向けて
均一に供給される。すると、ウェハW及び載置板15は
高速で回転しているために、この高速回転によるポンプ
効果によって、原料ガスGはウェハWの表面に対して効
率的に供給される。そして、原料ガスGは、ヒータ18
によって加熱されたウェハWの表面に到達すると、所定
の化学反応によって熱分解され、ウェハWの表面にシリ
コン単結晶膜等の薄膜が形成される。
【0014】このようにしてウェハWの表面に所定の薄
膜が形成されたら、回転駆動装置17を停止してウェハ
Wの回転を止め、アーム駆動手段を作動させて昇降アー
ム21を上昇させ、昇降アーム21のウェハ載置部20
に処理済みのウェハWを載置して上方に持ち上げる。そ
して、第1のゲートバルブ25を開放し、第1の搬送通
路23を介して搬送用ロボットによって処理済みのウェ
ハWを反応容器1から前室24に移送する。次に、第1
のゲートバルブ25を閉鎖し、前室24の内部に例えば
水素ガスを導入する。そして、第2のゲートバルブ26
を開放し、第2の搬送通路27を介して処理済みのウェ
ハWを前室24から搬出する。引き続き、上述した操作
を繰り返して複数のウェハWを順次処理する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、反応容器1
の内部に導入された原料ガスGは、必ずしもそのすべて
が完全に反応するわけではなく、一部の原料ガスGは不
完全反応を起こしている。この不完全反応によってSi
−H(−Cl)の生成物が発生し、この不完全反応生成
物は反応容器1の内壁面や第1の搬送通路23の内面等
に付着して堆積する。特に、ウェハ搬送口22の下方の
反応容器1の内壁面に多くの不完全反応生成物が堆積す
る。そして、この不完全反応による堆積物は、ウェハW
を処理する際にパーティクルの発生原因となって歩留ま
りを低下させるばかりでなく、硝酸等の薬品を用いて反
応容器1等を洗浄する際に薬品で酸化されて発火した
り、大気中に含まれる水分に接触してHClガスを発生
したりする可能性があり、装置のメインテナンス性が悪
化して生産性を低下させるという問題があった。
【0016】そこで、原料ガスGの不完全反応による生
成物が、反応容器1の内壁面、特にウェハ搬送口22の
下方部分に多量に付着する原因を究明すべく、まず反応
容器1の内壁面の温度分布を調査した。すると、反応容
器1の内壁面の温度は、図3に示したように上下方向に
対して均一ではないことが判明した。ここで、図3にお
いて横軸は、ウェハ保持装置11に保持されたウェハW
の表面を基準とした上下方向の距離を示しており、図4
に示したようにウェハWの表面よりも上方をプラス、下
方をマイナスに取っている。図3から分かるように、反
応容器1の内壁面の温度は、ウェハ表面よりも上方に高
温ピーク部が存在する。
【0017】また、図3にはウェハ搬送口(ゲート部)
22が存在する部分と存在しない部分の2つの部分につ
いての温度分布が示されており、ウェハ搬送口22が存
在する部分の方が存在しない部分よりも壁面温度が低く
なっていることが分かる。これは、ウェハ搬送口22の
近くに第1のゲートバルブ25が設けられ、この第1の
ゲートバルブ25はそのシール部の熱損傷を防止するた
めに冷却手段(図示せず)によって冷却されているため
である。なお、第1のゲートバルブ25の表面温度は冷
却によって100℃程度になっている。
【0018】次に、上記CVD装置によって複数のウェ
ハWを所定条件下で処理し、一連の処理が終了した後
に、反応容器1の内壁面のウェハ搬送口22が存在する
部分に堆積した不完全反応生成物の付着量を測定した。
すると、ウェハWの表面からの距離と付着量との間に相
関関係があることが判明した。図5は、反応容器1の内
壁面への不完全反応生成物の付着量の測定結果であり、
横軸は上述した図3の場合と同様にウェハWの表面から
の距離を示している。また、ウェハWの処理条件につい
ては、ウェハWの回転数が毎分500回転の場合と毎分
2000回転の場合の2つのケースについて実施した。
【0019】図5から分かるように、回転数が毎分50
0回転の場合も、毎分2000回転の場合も、ウェハ表
面よりも上方の範囲(距離がプラスの範囲)には不完全
反応生成物がほとんど付着していないのに対し、ウェハ
表面よりも下方の範囲(距離がマイナスの範囲)には、
下方に向けて付着量が急激に増大している。
【0020】そして、図3に示した反応容器1の内壁面
の温度分布と、図5に示した不完全反応生成物の付着量
分布とを比較した結果、不完全反応生成物の付着がほと
んどみられないウェハ表面よりも上方の範囲は、反応容
器1の内壁の温度が約150℃よりも高く、また、内壁
温度の低下と共に付着量が増加していることが分かっ
た。これは、不完全反応を生じる温度の臨界点が150
℃付近に存在するためと考えられる。また、ウェハ表面
よりも上方には不完全反応生成物の付着がほとんど見ら
れないことの他の要因としては、ウェハWの高速回転に
伴う原料ガスGの掃き出し効果によって、ウェハWの表
面近傍に到達した原料ガスGは水平方向に向けて掃き出
され、水平方向に掃き出された原料ガスGは排気口5か
らの真空排気の流れによって下方に偏向されるためと考
えられる。
【0021】また、反応容器1の内壁面を観察したとこ
ろ、図6に示したようにウェハ搬送口22の周辺下部に
特に不完全反応生成物が多く付着していた。その要因と
しては、まず、第1のゲートバルブ25の冷却によって
ウェハ搬送口22の周辺部の温度が低くなっていること
が挙げられる。さらに、ウェハ搬送口22の周縁に形成
された段部が、不完全反応生成物の付着量の増加に寄与
しているものと考えられる。
【0022】本発明は、不完全反応生成物の付着原因に
関する上記知見を基礎として成されたものであり、原料
ガスの不完全反応による生成物の付着を防止し、生産性
の極めて高い基板処理装置を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る基板処理装置は、気密な反応容器と、この反応容器の
内部に回転可能に設けられた基板保持手段と、この基板
保持手段を回転させるための回転駆動手段と、前記基板
保持手段に保持された基板を加熱するための基板加熱手
段と、基板表面に原料ガスを供給するためのガス供給手
段と、前記反応容器の内部に基板を搬送するために前記
反応容器に設けられた基板搬送口とを備え、前記基板搬
送口の下端が前記基板保持手段に保持された基板の表面
よりも上方に位置していることを特徴とする。
【0024】請求項2記載の発明による基板処理装置
は、さらに、前記基板搬送口に搬送通路を接続し、この
搬送通路の途中にゲートバルブを設け、このゲートバル
ブを冷却するための冷却手段を設けたことを特徴とす
る。
【0025】請求項3記載の発明による基板処理装置
は、さらに、前記回転駆動手段は前記基板保持手段を毎
分100回転以上の高速で回転させるようにしたことを
特徴とする。
【0026】請求項4記載の発明による基板処理装置
は、さらに、前記ガス供給手段は原料ガスとして少なく
ともシリコン元素を含む水素化物を供給するようにした
ことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明による基板処理装置
の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、
図2に示した基板処理装置と同一の部材には同一の符号
を付して詳細な説明は省略する。
【0028】図1は、本実施形態による枚葉処理方式の
CVD装置の要部を示したものであり、図中符号1は反
応容器を示し、この反応容器1は円筒状の容器本体2
と、この容器本体2の上側開口部を密閉する石英製のト
ッププレート3と、容器本体2の下側開口部を密閉する
ベースプレート4とを備えている。ベースプレート4に
は排気口5が形成されており、この排気口5には排気管
6が取り付けられている。この排気管6は、排気ダクト
(図示せず)を介して真空排気装置(図示せず)に連結
されている。
【0029】トッププレート3の下方には原料ガスGを
均一に分散させるための複数の放出孔7を有する整流板
8が設けられている。容器本体2の上端部にはトッププ
レート3と整流板8との間に形成された空間内に原料ガ
スGを導入するためのガス導入口9が形成されており、
このガス導入口9にはガス導入管10が取り付けられて
いる。
【0030】さらに、反応容器1の内部には中空のウェ
ハ保持装置11が回転可能に設けられており、このウェ
ハ保持装置11は中空支柱12と、この中空支柱12の
上端に設けられた中空載置台13とを備えている。中空
載置台13の上端には、中央部にウェハWの外形に対応
する開口部14が形成された環状の載置板15が設けら
れており、開口部14の内周縁にはウェハWを載置する
ためのウェハ支持片16が載置板15の下面から開口部
14の中心に向けて張り出すようにして周設されてい
る。また、ウェハ保持装置11は、反応容器1の下方に
設けられた回転駆動装置17によって高速で回転できる
ようになっており、その回転数は毎分100回転以上で
あって、例えば毎分2000回転の高速で回転させるこ
とができる。
【0031】中空載置台13の内部には環状のヒータ1
8が設けられており、このヒータ18は反応容器1の下
方に設けられた加熱装置19から給電されるようになっ
ている。
【0032】ウェハ保持装置11の内部には、ウェハ載
置部20を有する昇降アーム21が上下動可能に設けら
れており、この昇降アーム21は、アーム駆動手段(図
示せず)によって、ウェハ載置部20を載置板15の開
口部14を介して突出させることができるようになって
いる。
【0033】また、反応容器1の容器本体2には、中空
載置台13の載置板15に載置されたウェハWの表面よ
りも上方に位置するようにしてウェハ搬送口22が形成
されている。具体的には、載置板15に載置されたウェ
ハWの表面とウェハ搬送口22の下端との距離Lが約1
0mm程度になるようにウェハ搬送口22が配置されて
いる。
【0034】ウェハ搬送口22には第1の搬送通路23
の一端が接続されており、この第1の搬送通路23の他
端は前室24に接続されている。また、第1の搬送通路
23の途中には第1のゲートバルブ25が設けられてお
り、この第1のゲートバルブ25は、そのシール部の熱
損傷を防止するために、冷却手段(図示せず)によって
冷却されている。前室24には、さらに、第2のゲート
バルブ26を備えた第2の搬送通路27の一端が接続さ
れている。また、前室24の内部にはウェハWを搬送す
るための搬送用ロボット(図示せず)が設けられてい
る。なお、第2の搬送通路27の他端に気密な部屋を追
加設置して、前室24の内部を常に一定の減圧状態とす
れば、反応容器1へのウェハWの搬送を効率良く行うこ
とができる。
【0035】このような構成を備えた本実施形態による
CVD装置においては、まず、第1のゲートバルブ25
を閉鎖した状態で、反応容器1の内部を排気口5を介し
て真空排気装置(図示せず)によって真空状態にする。
また、加熱装置19からヒータ18に給電して発熱させ
る。その一方で、第2のゲートバルブ26を開放し、第
2の搬送通路27を介して前室24の内部にウェハWを
搬入する。そして、前室24の内部に搬入されたウェハ
Wを前室24内の搬送用ロボットで受け取った後、第2
のゲートバルブ26を閉鎖し、前室24の内部を真空排
気する。前室24の内部が真空状態になったら、第1の
ゲートバルブ25を開放し、搬送用ロボットによって第
1の搬送通路23を介してウェハWを反応容器1の内部
に搬入する。そして、ウェハWを環状の載置板15の開
口部14の上方に正確に位置合わせした後、アーム駆動
手段(図示せず)を作動させて昇降アーム21を上昇さ
せ、ウェハ載置部20によって搬送用ロボットからウェ
ハWを受け取る。次に、昇降アーム21を降下させてウ
ェハWを載置板15の開口部14にはめ込み、ウェハ支
持片16の上にウェハWを載置する。そして、回転駆動
装置17を作動させ、ウェハWと一体にウェハ保持装置
11を回転させる。なお、このときの回転は、毎分数百
回転以上の高速回転である。このようにウェハWを高速
で回転させてた場合でも、ウェハWは載置板15の開口
部14にはめ込まれているので、この開口部14を形成
する周壁面によってウェハWの飛び出しが防止される。
【0036】次に、ガス導入管10及びガス導入口9を
介して原料ガスGをトッププレート3と整流板8との間
の空間内に導入する。ここで、原料ガスGとしては、例
えばシリコンウェハ上にエピタキシャル成長によるシリ
コン単結晶膜、或いは多結晶シリコン膜を形成する場合
には、四塩化シリコン(SiCl4 )、シラン(SiH
4 )、クロルシラン(SiH3 Cl)、ジクロルシラン
(SiH2 Cl2 )、トリクロルシラン(SiHC
3 )、ジシラン(Si2 6 )、トリシラン(Si3
6 )、水素(H2 )等が使用される。
【0037】そして、トッププレート3と整流板8との
間の空間内に導入された原料ガスGは、整流板8に設け
られた複数の放出孔7を介してウェハWの表面に向けて
均一に供給される。すると、ウェハW及び載置板15は
高速で回転しているために、この高速回転によって生じ
るウェハ表面のポンプ効果によって、原料ガスGはウェ
ハWの表面に対して効率的に供給される。そして、原料
ガスGは、ヒータ18によって加熱されたウェハWの表
面に到達すると、所定の化学反応によって熱分解され、
ウェハWの表面にシリコン単結晶膜等の薄膜が形成され
る。以下に、単結晶エピタキシャル膜等のシリコン薄膜
を形成する場合の化学反応を例示する。 SiHCl3 +H2 →Si(固体)+3HCl SiH2 Cl2 →Si(固体)+2HCl SiH4 →Si(固体)+2H2 Si2 6 →2Si(固体)+3H2
【0038】このようにして薄膜が形成される一方で、
ウェハWの表面に供給された原料ガスGの一部は薄膜形
成反応には寄与せずに、ウェハWの高速回転に伴う掃き
出し効果によって水平方向外側に向けて掃き出され、水
平方向に掃き出された原料ガスGは、排気口5からの真
空排気の流れによって下方に偏向される。そして、本実
施形態においては、ウェハ搬送口22の下端がウェハ表
面よりも上方に形成されているので、第1のゲートバル
ブ25の冷却によってウェハ搬送口22の周辺部の温度
が低くなっていても、この低温部分には掃き出された原
料ガスGがほとんど接触しないために、不完全反応によ
る生成物が発生することがない。同様に、ウェハ搬送口
22の周縁に形成された段部にも原料ガスGがほとんど
接触しないので、やはり不完全反応生成物の付着が防止
される。
【0039】ウェハWの表面に所定の薄膜が形成された
ら、回転駆動装置17を停止してウェハWの回転を止
め、アーム駆動手段を作動させて昇降アーム21を上昇
させ、昇降アーム21のウェハ載置部20に処理済みの
ウェハWを載置して上方に持ち上げる。そして、第1の
ゲートバルブ25を開放し、第1の搬送通路23を介し
て搬送用ロボットによって処理済みのウェハWを反応容
器1から前室24に移送する。次に、第1のゲートバル
ブ25を閉鎖し、前室24の内部に例えば水素ガスを導
入する。そして、第2のゲートバルブ26を開放し、第
2の搬送通路27を介して処理済みのウェハWを前室2
4から搬出する。引き続き、上述した操作を繰り返して
複数のウェハWを順次処理する。
【0040】このようにして複数のウェハWを処理した
後に反応容器1の内壁面を観察したところ、特に問題と
なるウェハ搬送口22の周辺下部における不完全反応生
成物の付着は認めらなかった。このため、図2に示した
従来のCVD装置においては5時間程度の保守時間を必
要としたのに対し、本実施形態においては2時間程度で
足り、また、不完全反応生成物によるパーティクルの発
生を防止して歩留まりを大幅に向上させることができ、
装置の生産性を大幅に向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、基板
搬送口の下端が基板保持手段に保持された基板の表面よ
りも上方に位置するようにしたので、原料ガスの不完全
反応による生成物が、反応容器の内壁、特に基板搬送口
の周辺下部に付着することを防止でき、基板処理装置の
生産性を大幅に向上させることができる。
【0042】また、搬送通路の内部に設けられたゲート
バルブが冷却されている場合や、基板保持手段を毎分1
00回転以上の高速で回転させた場合でも、原料ガスの
不完全反応による生成物が、反応容器の内壁、特に基板
搬送口の周辺下部に付着することを確実に防止でき、基
板処理装置の生産性を大幅に向上させることができる。
【0043】さらに、原料ガスとして少なくともシリコ
ン元素を含む水素化物を使用した場合であっても、原料
ガスの不完全反応による生成物が、反応容器の内壁、特
に基板搬送口の周辺下部に付着することを確実に防止で
き、基板処理装置の生産性を大幅に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基板処理装置の一実施形態の要部
を示した縦断面図。
【図2】最近開発された基板処理装置の要部を示した縦
断面図。
【図3】反応容器の壁面温度の測定結果を示したグラ
フ。
【図4】図2のグラフにおける横軸の読み方を示した説
明図。
【図5】反応容器の壁面における不完全反応生成物の付
着状況の測定結果を示したグラフ。
【図6】ウェハ搬送口周辺における不完全反応生成物の
付着状況を示した図。
【符号の説明】
1 反応容器 2 容器本体 3 トッププレート 4 ベースプレート 5 排気口 6 排気管 7 放出孔 8 整流板 9 ガス導入口 10 ガス導入管 11 ウェハ保持装置 12 中空支柱 13 中空載置台 14 開口部 15 載置板 16 ウェハ支持片 17 回転駆動装置 18 ヒータ 19 加熱装置 20 ウェハ載置部 21 昇降アーム 22 ウェハ搬送口 23 第1の搬送通路 24 前室 25 第1のゲートバルブ 26 第2のゲートバルブ 27 第2の搬送通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気密な反応容器と、この反応容器の内部に
    回転可能に設けられた基板保持手段と、この基板保持手
    段を回転させるための回転駆動手段と、前記基板保持手
    段に保持された基板を加熱するための基板加熱手段と、
    基板表面に原料ガスを供給するためのガス供給手段と、
    前記反応容器の内部に基板を搬送するために前記反応容
    器に設けられた基板搬送口とを備え、前記基板搬送口の
    下端が前記基板保持手段に保持された基板の表面よりも
    上方に位置していることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】前記基板搬送口に搬送通路を接続し、この
    搬送通路の途中にゲートバルブを設け、このゲートバル
    ブを冷却するための冷却手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】前記回転駆動手段は前記基板保持手段を毎
    分100回転以上の高速で回転させるようにしたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】前記ガス供給手段は原料ガスとして少なく
    ともシリコン元素を含む水素化物を供給するようにした
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項
    に記載の基板処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11145065A (ja) * 1997-11-10 1999-05-28 Toshiba Ceramics Co Ltd 気相薄膜形成装置及びそれを用いる気相薄膜形成法
KR100530477B1 (ko) * 1997-08-21 2006-03-09 도시바 기카이 가부시키가이샤 고속회전기상박막형성장치및그것을이용한고속회전기상박막형성방법
JP2007019350A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Nuflare Technology Inc エピタキシャル成長装置
CN100353242C (zh) * 2002-02-22 2007-12-05 Lg.菲利浦Lcd株式会社 具有气体温度控制装置的液晶显示器粘合舱室

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