JPH0919045A - ケーブルの劣化予知方法並びにケーブル初期地絡継電器 - Google Patents

ケーブルの劣化予知方法並びにケーブル初期地絡継電器

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JPH0919045A
JPH0919045A JP7165601A JP16560195A JPH0919045A JP H0919045 A JPH0919045 A JP H0919045A JP 7165601 A JP7165601 A JP 7165601A JP 16560195 A JP16560195 A JP 16560195A JP H0919045 A JPH0919045 A JP H0919045A
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JP
Japan
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ground fault
cycle
zero
initial
detected
Prior art date
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Application number
JP7165601A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigehisa Yamamoto
恵久 山本
Kyoichi Hamada
恭一 浜田
Kiyoshi Tomioka
清志 富岡
Toshiaki Hachijo
敏明 八条
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hasegawa Electric Co Ltd
Naigai Energering Inc
Original Assignee
Hasegawa Electric Co Ltd
Naigai Energering Inc
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Publication date
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地絡事故による突発的な停電に至るよりも早
い時期にケーブルの初期劣化を事前に予知できて的確な
防護処置を構じ得る信頼性ならびに安全性に富む安定し
た送・配電を保証することが可能な地絡劣化予知継電シ
ステムの提供。 【構成】 交流用ケーブル1に設置した零相変流器2を
介してケーブル劣化時に初期故障として発生する間欠的
な針状波の零相電流を検出し、零相電流入力波形の電流
値が設定値の100mA 以上、電流幅が所定値の1/50サイク
ル以上1/10サイクル以下であると起動して、所定サイク
ルの半サイクル以上3サイクル以下を周期として同様な
零相電流入力波形が直後の前記周期内に検出される場合
を含み少なくとも1回以上繰り返して検出されることに
よって初期地絡1回と判定し、この初期地絡が所定経過
日数10日以内に2回検出されると地絡注意信号を出力
し、また、初期地絡が10日以内に4回数検出されると
地絡警戒信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流用ケーブルの
絶縁劣化に起因する初期故障を検出して絶縁劣化の進行
を事前に予測することができるケーブルの劣化予知方法
ならびに該方法の実施に使用して好適なケーブル初期地
絡継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の地絡継電器は、零相変流器で検出
した零相電流が200mA 等所定レベル以上の連続した交流
電流値になった場合に、絶縁劣化によって地絡電流が発
生しているとして、マグサインを橙色に表示すると同時
に電源を遮断するなどの出力を発生するようにしたもの
が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような地絡継電器
は、送・配電系統を重大な地絡事故から防護する点で保
護継電器として頗る有効であるが、一方、需要側では電
源遮断による停電が予告もなく突発的に起こる結果、こ
れが全く予測できなくて製造現場等では不良品が発生し
たり作業効率が低下する等作業面における種々の問題が
起生することが避けられないなどの不都合があった。
【0004】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、地絡事故
による突発的な停電に至る迄にそれよりも早い時期にケ
ーブルの初期劣化を事前に予知できて的確な防護処置を
構じ得る如き信頼性ならびに安全性に富む安定した送・
配電を保証することが可能な地絡劣化予知継電システム
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、交流用ケーブルに設置した零相変流器を
介してケーブル劣化時に初期故障として発生する間欠的
な針状波の零相電流を検出し、零相電流入力波形の電流
値が設定値以上、電流幅が所定値であると起動して、所
定サイクルを周期として同様な零相電流入力波形が直後
の周期内に検出される場合を含み少なくとも1回以上繰
り返して検出されることによって初期地絡1回と判定
し、この初期地絡が所定経過日数以内に少回数検出され
ると初期地絡注意と判断して地絡注意信号を出力し、ま
た、初期地絡が前記所定経過日数以内に多回数検出され
ると初期地絡警戒と判断して地絡警戒信号を出力するこ
とを特徴とするケーブルの劣化予知方法である。
【0006】本発明はまた上記ケーブルの劣化予知方法
において、初期地絡と判定される針状波の零相電流入力
波形の条件は、電流値が100mA 以上、電流幅が1/50サイ
クル以上1/10サイクル以下であり、初期地絡1回と判定
する周期の条件は、半サイクル以上3サイクル以下であ
り、地絡注意信号を出力する条件は、初期地絡が約10
日間以内に2回検出されることであり、地絡警戒信号を
出力する条件は、初期地絡が約10日間以内に4回検出
されることを特徴とする。
【0007】本発明はまた、交流用ケーブルに設けられ
て零相電流を検出する零相変流器と、零相変流器が検出
した零相電流の電流値が設定レベル以上であることによ
ってレベル検出信号を出力する電流レベル検出手段と、
電流レベル検出手段が出力するレベル検出信号の電流幅
を所定値と比較して判別する電流幅判別手段と、電流幅
判別手段が判別したレベル検出信号の電流幅が所定値で
あることによって針状波の零相電流入力波形が検出され
たとして起動し、所定サイクルを周期として同様な零相
電流入力波形が直後の前記周期内に検出される場合を含
み少なくとも1回以上繰り返して検出されると出力する
初期地絡判定手段と、この初期地絡判定手段の出力が所
定経過日数以内に少回数出されると地絡注意信号を出力
する地絡注意信号出力手段と、前記初期地絡判定手段の
出力が所定経過日数以内に多回数出されると前記地絡注
意信号を消去して地絡警戒信号を出力する地絡警戒信号
出力手段とを含むことを特徴とするケーブル初期地絡継
電器である。
【0008】本発明はまた、交流用ケーブルに設けられ
て零相電流を検出する零相変流器と、零相変流器が検出
した零相電流の電流値が設定レベル以上であることによ
ってレベル検出信号を出力する電流レベル検出手段と、
電流レベル検出手段が出力するレベル検出信号の電流幅
を所定値と比較して判別する電流幅判別手段と、電流幅
判別手段が判別したレベル検出信号の電流幅が所定値で
あることによって針状波の零相電流入力波形が検出され
たとして起動し、所定サイクルを周期として同様な零相
電流入力波形が直後の前記周期内に検出される場合を含
み少なくとも1回以上繰り返して検出されると出力する
初期地絡判定手段と、この初期地絡判定手段の出力が所
定経過日数以内に少回数出されると地絡注意信号を出力
する地絡注意信号出力手段と、前記初期地絡判定手段の
出力が所定経過日数以内に多回数出されると前記地絡注
意信号を消去して地絡警戒信号を出力する地絡警戒信号
出力手段と、前記電流幅判別手段が判別したレベル検出
信号が、前記所定値を超える電流幅であり、かつ長時間
継続することによって地絡信号を出力する地絡信号出力
手段とを含むことを特徴とするケーブル初期地絡継電器
である。
【0009】本発明はまた上記ケーブル初期地絡継電器
において、初期地絡と判定される針状波の零相電流入力
波形の条件は、電流値が100mA 以上、電流幅が1/50サイ
クル以上1/10サイクル以下であり、初期地絡1回と判定
する周期の条件は、半サイクル以上3サイクル以下であ
り、地絡注意信号を出力する条件は、初期地絡が約10
日間以内に2回検出されることであり、地絡警戒信号を
出力する条件は、初期地絡が約10日間以内に4回検出
されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法を実施するに当たり、
本発明者等によって高圧ケーブルにおける人工地絡試験
を行い、ケーブル絶縁層の破壊に起因する絶縁劣化をも
たらす直前の初期故障状態を、例えばケーブル絶縁層に
小さいピンホールを設けて湿分を与える等の手段の採用
により人工的に形成して種々実験を重ねたところ、特に
高圧ケーブルの場合は劣化時に初期故障として発生する
間欠的な針状波の地絡電流波形が検出されることが明ら
かとなった。図1にケーブル初期故障状態時における地
絡電流波形図が示されるが、地絡電流は針状波となって
しかも数サイクルの短時間で消滅して事故が復旧し、こ
れがまた時間をおいて再現する現象が多いことが判明し
た。
【0011】このような現象が実験に基づいて科学的に
明らかとされた事実に鑑みた結果、本発明に従えば、零
相変流器(以下、ZCT と略称する)によって地絡電流
(零相電流、以下、IO で表す)波形を取り込み、電流
レベル検出および電流幅判別を行って、電流値が設定値
以上電流幅が所定値である針状波が検出されると、所定
サイクルを周期として同様な零相電流入力波形が直後の
前記周期内に検出される場合およびさらに次のサイクル
以降に続けて繰り返し検出される場合に、これを初期地
絡1回と判定し、この初期地絡が所定経過日数以内に少
回数検出されると初期地絡注意と判断して地絡注意信号
を出力し、また、初期地絡が前記所定経過日数以内に多
回数検出されると初期地絡警戒と判断して地絡警戒信号
を出力するようにしたものである。
【0012】図2に ZCTで取り込んだIO 波形が示され
るが、例えば図2(イ)のように1回目に現れる針状波
の事故波形から例えば半サイクル〜1サイクル後に同様
の波形があれば、ケーブル初期地絡故障が発生したとし
て初期地絡1回と判定する。これに対して、図2(ロ)
に示されるように、1回目の事故波形の後、1サイクル
半以上事故波形がなければ、事故とは判定しない。
【0013】このようにして初期地絡の判定が行われ
て、ケーブル初期地絡故障が一度発生してから例えば1
0日の所定経過日数が過ぎるまでに二度目のケーブル初
期地絡故障が発生した時点で、発光ダイオード(LED )
の点灯、また接点閉成などの地絡注意信号が出力され
る。また、10日の所定経過日数が過ぎるまでに四度目
のケーブル初期地絡故障が発生した時点で、LED の点
灯、また接点閉成などの地絡警戒信号が出力される。こ
の他に、前記設定レベル以上の電流値、前記所定値を超
える電流幅を持つ交流零相電流が長時間、例えば0.1sec
以上継続して検出されると、地絡が継続的に発生してい
るとして、その時点でマグサインの橙色表示、また接点
閉成などの地絡信号が出力される。このようなケーブル
の劣化予知が成されることによって、停電事故に至るよ
りも以前にケーブルの初期劣化が的確に判定されて、突
発的な停電を回避することができ送・配電系統の信頼性
を頓に高めることが可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。図3に本発明の実施例に係るケー
ブル初期地絡継電器の電気的構成がブロック示される。
また、図4には図3図示の継電器本体3の前面パネル部
が示される。図3および図4を参照して、上記ケーブル
初期地絡継電器は、高圧交流用のケーブル1の途中に設
置される ZCT2と、この ZCT2の2次側端子に電気接続
される継電器本体3とを含んで構成される。
【0015】ZCT2は、例えば需要家構内の高圧ループ
幹線が分岐される高圧ケーブル1の分岐点近傍に設置し
て、分岐高圧ケーブル1のシースアース線におけるIO
を検出するようになっている。一方、継電器本体3は前
記分岐高圧ケーブル1に接続された配電設備における配
電用、饋電用、母連用の各種キュービクル内に設けられ
る。この継電器本体3は、過入力保護回路4、電流増幅
・整流回路5、電流レベル検出回路で実現される電流レ
ベル検出手段6、電流幅判別回路で実現される電流幅判
別手段7、計時回路8、初期地絡判定回路で実現される
初期地絡判定手段9、地絡注意信号出力回路で実現され
る地絡注意信号出力手段10、地絡警戒信号出力回路で
実現される地絡警戒信号出力手段11、地絡注意表示器
12、地絡警戒表示器13、周期設定器16、リセット
ボタン17によって形成され、さらに、地絡信号出力回
路で実現される地絡信号出力手段14および地絡表示又
は遮断表示器15(以下、表示器15と略称する)が必
要に応じ追加して備えられる。
【0016】過入力保護回路4は、 ZCT2の2次側端子
に接続される入力端子を有し、サージ電流その他の過電
流から継電器回路を保護するために設けられる。電流増
幅・整流回路5は、電流増幅部と直流整流部とから成っ
ていて、過入力保護回路4を経たIO を増幅および直流
整流して次段の電流レベル検出回路6に導出するために
設けられる。電流レベル検出回路6は例えばコンパレー
タから成っていて、増幅・整流の後に導入されたIO
設定レベルである 100mA以上の値、例えば 200mA以上で
あると、この設定レベルの値(200mA)の矩形波となるレ
ベル検出信号に変換して出力端部から導出する。
【0017】電流幅判別回路7は、電流レベル検出回路
6のレベル検出信号が導入されると、この矩形波の幅を
所定値と比較して、この幅が電源周波数である60Hzの
半サイクルに比して小さく、即ち、1/50サイクル以上1/
10サイクル以下の範囲で例えば3/100 サイクル(時間換
算値0.5msec)の狭幅であれば、針状波であると判断して
狭幅判別信号を出力し、一方、3/100 サイクルを超える
広幅であれば広幅判別信号を出力するように作動する。
【0018】計時回路8は、クロックパルス発振回路か
ら成る電子的タイマ回路であって、電流レベル検出回路
6および電流幅判別回路7が動作すると同時に計時を開
始して、電流幅判別のための時間、後述する地絡注意お
よび地絡警戒を判断するための周期、同じく地絡注意お
よび地絡警戒の各信号を出すための経過日数の計測を行
うように形成される。例えば、電流幅判別のための基準
時間としては前述するように0.5msec を、地絡注意およ
び地絡警戒を判断するための基準周期としては周期設定
器16によって選択される1,2または3サイクルの時
間の中の一つ例えば1サイクル(約16msec)を、同じく
経過日数としては10日をそれぞれ設定して計測が行わ
れる。
【0019】なお、本発明においては、針状波について
の電流幅を判別するための時間としては、1/50サイクル
(1/3msec) 以上、1/10サイクル(5/3msec) 以下の範囲の
適宜サイクルが設定されること、地絡注意および地絡警
戒を判断するための周期としては、半サイクル(約8.3m
sec)以上3サイクル(50msec)以下の範囲の適宜サイクル
が設定されること、また、地絡注意および地絡警戒の各
信号を出すための経過日数としては、配電設備上汎く実
施される点検周期を基準とし、かつ、安全性の点を考慮
して約10日程度とすることが好適な条件である。
【0020】初期地絡判定回路9は、電流幅判別回路7
からの狭幅判別信号が導入されることによって針状波の
零相電流入力波形が検出されたとして起動し、続いて所
定サイクルの1サイクル(約16msec)を周期として同様
な零相電流入力波形が直後の前記周期内に導入される
と、初期地絡1回として初期地絡判定信号(パルス信
号)を出力し、次の新たな狭幅判別信号が導入されるま
で待機するようになっている。この場合、狭幅判別信号
が前記周期毎に繰り返して断続的に導入されてもこの狭
幅判別信号が消失するまでの間を初期地絡1回と判定し
て初期地絡判定信号が出力され次の新たな狭幅判別信号
が導入されるまで待機する。
【0021】地絡注意信号出力回路10および地絡警戒
信号出力回路11は、初期地絡判定回路9の出力端子に
並列的に接続されて初期地絡判定信号が導入される。地
絡注意信号出力回路10は、初期地絡判定信号が導入さ
れる毎にこれをカウントして、始めの導入から所定経過
日数である10日間以内に2回の導入が行われたことが
確認されると、地絡注意信号を出力させて地絡注意表示
器12にインプットするようになっている。一方、地絡
警戒信号出力回路11は、初期地絡判定信号が導入され
る毎にこれをカウントして、始めの導入から所定経過日
数である10日間以内に4回の導入が行われたことが確
認されると、地絡警戒信号を出力させて地絡警戒表示器
13にインプットすると同時に地絡注意信号の出力をキ
ャンセルさせるように形成している。
【0022】地絡注意表示器12および地絡警戒表示器
13は赤色LED をそれぞれ備えていて、地絡注意信号、
地絡警戒信号の導入に応じてそれぞれ点灯作動し、「注
意」、「警戒」の表示を行い、監視員等に対して「地絡
注意」または「地絡警戒」を知らせることができる。な
お、これらの表示はリセットボタン17の操作により初
期状態にリセットすることができる。
【0023】地絡信号出力回路14は、電流幅判別回路
7からの出力が導入されて、該出力が広幅判別信号であ
り、かつ長時間でたとえば6サイクル(0.1sec)間継続し
ている場合に作動して地絡信号を出力し表示器15にイ
ンプットする。地絡信号出力回路14から地絡信号が出
力されることによって、表示器15は分岐高圧ケーブル
1用の遮断器を遮断作動させるとともに、地絡事故を表
示する。
【0024】図3、図4および実施例の動作態様をフロ
ーチャートで示している図5ならびに地絡判定の態様を
タイミングチャートで示している図6を参照して本実施
例の作動を説明する。「注意表示」、「警戒表示」、
「地絡表示」がそれぞれ非作動(オフ)で、かつ計時回
路8としての10日間タイマ8がオフの状態であるステ
ップS1 の「定常状態」において、次のステップS2 に
移行し、設定レベル以上で電流幅が0.5msec 以上の零相
電流が入力されて電流レベル検出回路6からレベル検出
信号が出力され、次の半サイクル〜1サイクルの間に同
様の入力があると判断されると、初期地絡判定回路9が
初期地絡ありと判定し、次のステップS3およびステッ
プS4 で地絡継続時間xがチェックされる。このチェッ
クについては、0.1sec≦x<0.11sec の条件の下で行わ
れる。
【0025】地絡継続時間xが0.1sec以下であると判断
されると、ステップS5 に移って10日間タイマ8がオ
ンとなる。さらに10日を経過するまでの間に次のステ
ップS6 で同様の地絡入力が導入されると、ステップS
7 およびステップS8 で地絡継続時間xを0.1sec≦x<
0.11sec の条件でチェックし、xが0.1sec以下である
と、初期地絡判定回路9が初期地絡ありと判定する。そ
の結果、ステップS9 に移って地絡注意信号出力回路1
0は初期地絡2回をカウントするとともに、地絡注意信
号が出力されるので、地絡注意表示器12がオン作動す
る。
【0026】さらにステップS1 から10日を経過する
までの間に次のステップS10で同様の地絡入力が導入さ
れると、ステップS11およびステップS12で地絡継続時
間xを0.1sec≦x<0.11sec の条件でチェックし、xが
0.1sec以下であると、初期地絡判定回路9が初期地絡あ
りと判定する。その結果、ステップS13に移って地絡注
意警戒出力回路11が初期地絡3回をカウントし記憶す
る。次いで、ステップS1 から10日を経過するまでの
間に次のステップS14で同様の地絡入力が導入される
と、ステップS15で地絡継続時間xを0.1sec≦xの条件
でチェックし、xが0.1sec以下であると、初期地絡判定
回路9が初期地絡ありと判定する。その結果、ステップ
S16に移って地絡警戒信号出力回路11が初期地絡4回
をカウントするとともに、地絡警戒信号が出力されるの
で、地絡警戒表示器13がオン作動する。
【0027】その後、ステップS1 から10日を経過す
るまでの間に次のステップS17で同様の地絡入力が導入
されると、ステップS18に移ってで地絡継続時間xを0.
1sec≦xの条件でチェックし、xが0.1sec以下である
と、地絡警戒表示器13はオン作動したままで、ステッ
プS16〜ステップS18の間の作動を繰り返し、10日を
経過した時点で初期状態のステップS1 に返る。なお、
ステップS5,ステップS9,ステップS13, ステップS16
においてステップS1 から10日を経過すると、初期状
態のステップS1 に返ることは言うまでもない。
【0028】一方、ステップS3 およびステップS4 で
地絡継続時間xが0.1sec≦x<0.11sec の間であると、
ステップS19に移行して、地絡信号出力回路14が地絡
信号を出力し、表示器15が作動する。その後、ステッ
プS23に移行する。また、ステップS7 およびステップ
S8 とステップS11およびステップS12とで地絡継続時
間xが0.1sec≦x<0.11の間であると、ステップS21に
移行して、地絡注意表示器12がオン作動したままで、
地絡信号出力回路14が地絡信号を出力し、表示器15
が作動する。その後、ステップS23に移行する。さら
に、ステップS15で地絡継続時間xが0.1sec以上である
と、ステップS22に移行して、地絡警戒表示器13がオ
ン作動し、地絡信号出力回路14が地絡信号を出力し、
表示器15が作動する。その後、ステップS23に移行す
る。
【0029】以上述べたように、ケーブル地絡故障が1
度発生してから10日過ぎるまでに2度目のケーブル地
絡故障が発生した時点で地絡注意動作を行い、また、4
度目で地絡警戒動作を行う。さらに、0.1sec以上地絡が
継続した場合、地絡動作を行う。このようにして、初期
地絡はもとより絶縁破壊につながる地絡継続に対しても
確実に保護継電の役割を果たさせることが可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ケーブル初期地絡故障
が一度発生してから所定経過日数が過ぎるまでに少数回
のケーブル初期地絡故障が発生した時点で地絡注意を知
らせ、また、所定経過日数が過ぎるまでに多数回のケー
ブル初期地絡故障が発生した時点で地絡警戒を知らせて
保守点検の万全を期すことが可能である。さらに、前記
設定レベル以上の電流値、前記所定値を超える電流幅を
持つ交流零相電流が長時間継続して検出されると、地絡
が継続的に発生しているとして、その時点でマグサイン
の橙色表示、また接点閉成などの地絡信号が出力され
る。このようなケーブルの劣化予知が成されることによ
って、停電事故に至るよりも以前にケーブルの初期劣化
が的確に判定されて、突発的な停電を回避することがで
き送・配電系統の信頼性を頓に高めることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブル初期故障状態時における地絡電流波形
図である。
【図2】零相変流器(ZCT)によって取り込まれる地絡電
流(IO )波形図である。
【図3】本発明の実施例に係るケーブル初期地絡継電器
の電気的構成が示されるブロック図である。
【図4】図3図示継電器本体3の前面パネル部の正面図
である。
【図5】図3図示ケーブル初期地絡継電器の動作態様を
示すフローチャートである。
【図6】図3図示ケーブル初期地絡継電器の地絡判定タ
イミングチャートである。
【符号の説明】
1…ケーブル、 2…零相変流器(ZCT) 、 3…
継電器本体、4…過入力保護回路、 5…電流増幅・整
流回路、6…電流レベル検出回路、7…電流幅判別回
路、 8…計時回路、 9…初期地絡判定回
路、10…地絡注意信号出力回路、11…地絡警戒信号
出力回路 12…地絡注意表示器、 13…地絡警戒表示器、 1
4…地絡信号出力回路、15…地絡表示又は遮断表示
器、16…周期設定器、 17…リセット。
フロントページの続き (72)発明者 富岡 清志 兵庫県尼崎市尾浜町3丁目29番3号 長谷 川電機工業株式会社内 (72)発明者 八条 敏明 兵庫県尼崎市尾浜町3丁目29番3号 長谷 川電機工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流用ケーブルに設置した零相変流器を
    介してケーブル劣化時に初期故障として発生する間欠的
    な針状波の零相電流を検出し、零相電流入力波形の電流
    値が設定値以上、電流幅が所定値であると起動して、所
    定サイクルを周期として同様な零相電流入力波形が直後
    の周期内に検出される場合を含み少なくとも1回以上繰
    り返して検出されることによって初期地絡1回と判定
    し、この初期地絡が所定経過日数以内に少回数検出され
    ると初期地絡注意と判断して地絡注意信号を出力し、ま
    た、初期地絡が前記所定経過日数以内に多回数検出され
    ると初期地絡警戒と判断して地絡警戒信号を出力するこ
    とを特徴とするケーブルの劣化予知方法。
  2. 【請求項2】 初期地絡と判定される針状波の零相電流
    入力波形の条件は、電流値が100mA 以上、電流幅が1/50
    サイクル以上1/10サイクル以下であり、初期地絡1回と
    判定する周期の条件は、半サイクル以上3サイクル以下
    であり、地絡注意信号を出力する条件は、初期地絡が約
    10日間以内に2回検出されることであり、地絡警戒信
    号を出力する条件は、初期地絡が約10日間以内に4回
    検出されることである請求項1記載のケーブルの劣化予
    知方法。
  3. 【請求項3】 交流用ケーブルに設けられて零相電流を
    検出する零相変流器と、零相変流器が検出した零相電流
    の電流値が設定レベル以上であることによってレベル検
    出信号を出力する電流レベル検出手段と、電流レベル検
    出手段が出力するレベル検出信号の電流幅を所定値と比
    較して判別する電流幅判別手段と、電流幅判別手段が判
    別したレベル検出信号の電流幅が所定値であることによ
    って針状波の零相電流入力波形が検出されたとして起動
    し、所定サイクルを周期として同様な零相電流入力波形
    が直後の前記周期内に検出される場合を含み少なくとも
    1回以上繰り返して検出されると出力する初期地絡判定
    手段と、この初期地絡判定手段の出力が所定経過日数以
    内に少回数出されると地絡注意信号を出力する地絡注意
    信号出力手段と、前記初期地絡判定手段の出力が所定経
    過日数以内に多回数出されると前記地絡注意信号を消去
    して地絡警戒信号を出力する地絡警戒信号出力手段とを
    含むことを特徴とするケーブル初期地絡継電器。
  4. 【請求項4】 交流用ケーブルに設けられて零相電流を
    検出する零相変流器と、零相変流器が検出した零相電流
    の電流値が設定レベル以上であることによってレベル検
    出信号を出力する電流レベル検出手段と、電流レベル検
    出手段が出力するレベル検出信号の電流幅を所定値と比
    較して判別する電流幅判別手段と、電流幅判別手段が判
    別したレベル検出信号の電流幅が所定値であることによ
    って針状波の零相電流入力波形が検出されたとして起動
    し、所定サイクルを周期として同様な零相電流入力波形
    が直後の前記周期内に検出される場合を含み少なくとも
    1回以上繰り返して検出されると出力する初期地絡判定
    手段と、この初期地絡判定手段の出力が所定経過日数以
    内に少回数出されると地絡注意信号を出力する地絡注意
    信号出力手段と、前記初期地絡判定手段の出力が所定経
    過日数以内に多回数出されると前記地絡注意信号を消去
    して地絡警戒信号を出力する地絡警戒信号出力手段と、
    前記電流幅判別手段が判別したレベル検出信号が、前記
    所定値を超える電流幅であり、かつ長時間継続すること
    によって地絡信号を出力する地絡信号出力手段とを含む
    ことを特徴とするケーブル初期地絡継電器。
  5. 【請求項5】 初期地絡と判定される針状波の零相電流
    入力波形の条件は、電流値が100mA 以上、電流幅が1/50
    サイクル以上1/10サイクル以下であり、初期地絡1回と
    判定する周期の条件は、半サイクル以上3サイクル以下
    であり、地絡注意信号を出力する条件は、初期地絡が約
    10日間以内に2回検出されることであり、地絡警戒信
    号を出力する条件は、初期地絡が約10日間以内に4回
    検出されることである請求項3または4に記載のケーブ
    ル初期地絡継電器。
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