JPH09186731A - Afc回路 - Google Patents

Afc回路

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JPH09186731A
JPH09186731A JP7344041A JP34404195A JPH09186731A JP H09186731 A JPH09186731 A JP H09186731A JP 7344041 A JP7344041 A JP 7344041A JP 34404195 A JP34404195 A JP 34404195A JP H09186731 A JPH09186731 A JP H09186731A
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JP
Japan
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signal
phase
unit
frequency
error
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JP7344041A
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English (en)
Inventor
Shunji Abe
俊二 安部
Kenzo Urabe
健三 占部
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の高価で調整等が必要であるという問題
点を解決し、高価な電圧制御発振器を不要とすることに
より、安価な構成で且つ無調整で安定した動作が可能な
AFC回路を提供する 【解決手段】 受信信号を固定周波数発振器11から供
給される受信基準信号で直交検波し、I相成分とQ相成
分をそれぞれA/Dコンバータ14でディジタル化し
て、判定部16で判定された判定データから再変調部1
7が再変調して変調波レプリカ信号を作成し、その変調
波レプリカ信号を基準として、それに対し受信ベースバ
ンド信号がどの程度周波数オフセットしているかをオフ
セット角周波数で検出し、検出されたオフセット角周波
数を打ち消す複素回転子を受信信号に乗算することによ
り、周波数オフセットを補償するAFC回路である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信における
受信機等で用いられるAFC回路に係り、特に、安価な
構成で且つ無調整で安定した動作が可能なAFC回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信において送信器と受信機で使用
する局部発振機が、製品のバラ付き、温度変化等の影響
により送信搬送周波数と受信基準周波数間で周波数オフ
セット(誤差)を生じると著しく検波特性が劣化する。
この周波数オフセットを補償する技術としてAFC(Au
to Frequency Control)が知られている。
【0003】これは、受信機側で送信機との周波数オフ
セット量を検出し、そのオフセット量に基づき受信基準
周波数を補正し、送信搬送周波数と一致させる(以下、
搬送波同期)ことにより実現するものである。そのオフ
セット検出、搬送波同期の自動制御を行うのがAFCで
ある。
【0004】従来のAFCの具体的方法としては、公知
の技術としてコスタスループ法等がある。コスタスルー
プ法では周波数オフセット量を検出する方法として様々
な方式が提案されており、その方式により様々な形に変
形されて使用されている。一例としては、受信信号を互
いに直交する二つの受信基準信号で検波した同相成分
(I相)と直交成分(Q相)の乗積をとりその出力を用
いる方法がある。
【0005】この方法を用いると、受信信号の搬送波位
相と受信基準信号位相との位相差をΔθとすると、周波
数オフセット量が位相誤差信号SIN(2Δθ)の形で
得られるので、結果SIN(2Δθ)を0となる様に制
御すれば受信信号の搬送波位相と受信基準信号位相との
位相差Δθを0にでき搬送波同期が確立できる訳であ
る。
【0006】次に、従来のAFC回路について、図3を
用いて説明する。図3は、従来のAFC回路の一構成例
を示すブロック図である。従来のAFC回路は、図3に
示すように、直交検波器1と、2つのLPF2-1,2-2
と、周波数誤差検出部3と、ループフィルタ4と、電圧
制御発振器(VCO)5とから構成されている。
【0007】次に、従来のAFC回路の各部について説
明する。直交検波器1は、受信信号を互いに直交する二
つの受信基準信号で検波し、互いに直交する二つの信号
である同相(I相)成分と直交(Q相)成分を受信ベー
スバンド信号として出力する回路である。
【0008】LPF(Low Pass Filter )2-1,2-2
は、それぞれ直交検波器1からのI相成分とQ相成分の
受信ベースバンド信号の帯域を制限するフィルタであ
る。周波数誤差検出部3は、LPF2-1及びLPF2-2
から出力されている帯域制限されたI相及びQ相の受信
ベースバンド信号の乗積をとることにより周波数オフセ
ット量を位相誤差信号SIN(2Δθ)の形で検出し、
そのオフセット量に対応した電圧レベルを外部に供給す
る回路である。ループフィルタ4は、周波数誤差検出部
3から出力される電圧レベルを入力し、平均化して雑音
の影響を抑圧して出力する回路である。電圧制御発振器
(Voltage Controlled Oscillator:VCO)5は、ルー
プフィルタ4が出力する平均化された電圧レベルを制御
電圧として用い、その電圧レベルに応じた周波数を受信
基準信号として外部に供給する回路である。
【0009】次に、従来のAFC回路の動作について、
図3を使って説明する。従来のAFC回路の動作は、ま
ず受信信号が直交検波器1に入力されて電圧制御発振器
5から供給される受信基準信号により検波されて、I相
成分とQ相成分が受信ベースバンド信号として出力さ
れ、それぞれLPF2-1、2-2で帯域制限されて出力さ
れる。
【0010】そして、I相成分及びQ相成分の受信ベー
スバンド信号は、共に周波数誤差検出部3に取り込ま
れ、受信信号の搬送波位相と受信基準信号位相との位相
差をΔθとすると、周波数オフセット量が位相誤差信号
SIN(2Δθ)の形で検出され、ループフィルタ24
で雑音の影響の緩和のため適当な時間により平均化され
た後、電圧制御発振器5に帰還される。
【0011】ここで、周波数オフセットがある場合、周
波数誤差検出部3で検出された位相誤差信号SIN(2
Δθ)はそのオフセット量に応じた電圧レベルになるの
で、電圧制御発振器5はその電圧レベルを制御電圧とし
オフセットがなくなる方向に基準周波数を変化させ周波
数オフセットを減じていく。この制御が継続することに
より有限の時点で周波数オフセットはほぼ0となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のAFC回路では、受信機にコストの高い電圧制御発
振器5を用いるため、経済的に不利であるという問題点
があった。
【0013】また、上記従来のAFC回路では、回路の
大半をアナログ回路で構成するため,IC化が困難であ
る場合が多く、またアナログ回路であるために経年変化
や調整が必要であるという問題点があった。
【0014】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、高価な電圧制御発振器を不要とすることにより、安
価な構成で且つ無調整で安定した動作が可能なAFC回
路を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、AFC回路におい
て、受信信号を検波し、互いに直交する同相成分(I相
成分)を実数と、直交成分(Q相成分)を虚数とする複
素数にて扱い、検波した信号をしきい値判定した結果か
ら再変調を行って位相角を発生させ、前記再変調された
信号に同期するよう遅延させた検波信号の位相角を発生
させて前記両位相角の位相誤差を求め、前記位相誤差か
ら単位時間当たりの位相誤差の変化量を求め、更に前記
変化量の平均値を求め、前記平均値から前記検波信号に
対する周波数誤差をキャンセルする信号を発生させ、前
記検波信号と前記周波数誤差をキャンセルする信号を複
素乗算することを特徴としており、高価な電圧制御発振
器を不要とし、安価な構成で且つ無調整で安定した動作
を実現できる。
【0016】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、AFC回路において、受信基準信号
を発生し外部に供給する発振器と、前記発振器が出力す
る互いに直交する2つの受信基準信号で受信信号を検波
し、互いに直交するI相成分、Q相成分の二つの受信ベ
ースバンド信号を出力する直交検波器と、前記二つの受
信ベースバンド信号の帯域を制限する第一及び第二のL
PFと、前記第一及び第二のLPF通過後の受信ベース
バンド信号をA/D変換し、ディジタル値を出力する第
一及び第二のA/Dコンバータと、前記第一及び第二の
A/Dコンバータの出力するベースバンド信号の複素デ
ィジタル値と入力される周波数誤差キャンセル信号との
複素乗算を行った信号を出力する複素演算部と、前記複
素演算後の信号をしきい値判定して判定データを出力す
る判定部と、前記判定データの再変調を行い、送信機変
調波のレプリカ信号を発生する再変調部と、前記変調波
のレプリカ信号のI相成分、Q相成分よりアークタンジ
ェント演算を行い位相角を出力する第一のアークタンジ
ェント演算部と、前記A/D変換後の受信ベースバンド
信号を前記再変調部での再変調と同期するよう遅延させ
る第一の遅延部と、前記第一の遅延部から出力される受
信ベースバンド信号のI相成分、Q相成分よりアークダ
ンジェント演算を行い位相角を出力する第二のアークタ
ンジェント演算部と、前記第一及び第二のアークタンジ
ェント演算部より出力される位相角の減算を行い位相誤
差を出力する第一の減算器と、前記位相誤差を一定時間
遅延させる第二の遅延部と、前記第一の減算器より出力
される位相誤差と前記第二の遅延部より出力される遅延
後の位相誤差の減算を行い、単位時間当りの位相誤差の
増分又は減分を求め、その結果をオフセット角周波数と
して出力する第二の減算器と、前記オフセット角周波数
を一定時間で平均化した平均化オフセット角周波数を出
力する平均化部と、前記平均化オフセット角周波数を打
ち消す複素回転子を周波数誤差キャンセル信号として上
記複素乗算部に出力する周波数誤差キャンセル信号発生
部を有することを特徴としており、高価な電圧制御発振
器を不要とし、安価な構成で且つ無調整で安定した動作
を実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項に係る発明について、その
実施の形態を図面を参照しながら説明する。本発明に係
るAFC回路は、受信信号を固定周波数発振器から供給
される受信基準信号で直交検波し、I相成分とQ相成分
をそれぞれディジタル化して、判定された判定データか
ら再変調して変調波レプリカ信号を作成し、その変調波
レプリカ信号を基準として、それに対し受信ベースバン
ド信号がどの程度周波数オフセットしているかをオフセ
ット角周波数で検出し、検出されたオフセット角周波数
を打ち消す複素回転子を受信信号に乗算することによ
り、周波数オフセットを補償するものなので、安価な周
波数発振器を用い、ディジタル回路で構成でき、その結
果安価な構成で、且つ無調整で安定した動作が可能であ
る。
【0018】まず、本発明に係るAFC回路の構成につ
いて図1を使って説明する。図1は、本発明に係るAF
C回路の構成を示す構成ブロック図である。尚、図3と
同様の構成をとる部分については同一の符号を付して説
明する。
【0019】本発明のAFC回路は、従来のAFC回路
と同様の部分として、直交検波器1と、2つのLPF2
-1,2-2とから構成され、更に本発明の特徴部分とし
て、発振器11と、2つのA/Dコンバータ14-1,1
4-2と、複素乗算部15と、判定部16と、再変調部1
7と、アークタンジェント演算部18と、遅延部19
と、アークタンジェント演算部20と、減算器21と、
遅延部22と、減算器23と、平均化部24と、周波数
誤差キャンセル信号発生部25とが設けられている。
【0020】次に、本発明のAFC回路の各部について
具体的に説明する。発振器11は、受信基準信号を発生
し外部に供給する発振器であり、通常の固定周波数発振
器である。直交検波器1は、発振器11から出力される
互いに直交する2つの受信基準信号で受信信号を検波
し、互いに直交する二つの受信ベースバンド信号である
同相(I相)成分Irと、直交(Q相)成分Qrを出力
する回路である。LPF2-1,2-2は、従来と同様に、
それぞれ直交検波器1からのI相成分とQ相成分の受信
ベースバンド信号の帯域を制限するフィルタである。
【0021】A/Dコンバータ14-1,14-2は、それ
ぞれLPF2-1,2-2通過後の2つの受信ベースバンド
信号をA/D変換し、変換結果のディジタル値を出力す
るコンバータである。ここで、ディジタル値に変換され
た結果は、以降I相成分を実数、Q相成分を虚数とする
複素数として取り扱う。
【0022】複素乗算部15は、A/Dコンバータ14
-1,14-2の出力する受信ベースバンド信号と、周波数
誤差キャンセル信号発生部25から出力される後述する
複素回転子との複素乗算を行いその結果を出力する回路
である。
【0023】判定部16は、複素乗算部15において周
波数制御された後の受信ベースバンド信号をしきい値判
定し、その結果を判定データ(ディジット:ディジタル
値)として出力する回路である。
【0024】再変調部17は、判定部16から出力され
る判定データの再変調を行い、送信機変調波のレプリカ
信号In,Qnを発生する回路である。実際には判定デ
ータ(ディジタル値)を送信機変調方式に合わせて再度
シンボル空間配置をすればよく、データパタンからシン
ボル空間配置変換を行う簡単なテーブルで実現可能であ
る。
【0025】アークタンジェント演算部18は、再変調
部17の出力する変調波レプリカ信号のI相、Q相信号
レベルIn,Qnよりアークタンジェント演算tan-1
(In/Qn)を行い、位相角θnを結果として出力す
る回路である。実際には、変調波レプリカ信号は特定の
値しか取らないので(例えば、QPSK(QuadraturePha
se Shift-Keying) の場合(I,Q)=(1,1),(1,-1),(-
1,1),(-1,-1)の4種)、簡単な変換テーブルで実現可能
である。
【0026】遅延部19は、A/Dコンバータ14より
出力されるディジタルの受信ベースバンド信号を一定時
間遅延し出力する回路でシフトレジスタ等で構成でき
る。ここで、遅延部19における遅延時間は、複素乗算
部15、判定部16、再変調部17でのそれぞれの処理
遅延時間を加算した時間を設定するもので、このように
設定することにより後述する減算器21への2つの入力
のタイミングを調整している。
【0027】アークタンジェント演算部20は、遅延部
19より出力される遅延後の受信ベースバンド信号のI
相、Q相の信号レベルIr,Qrよりアークタンジェン
ト演算tan-1(Ir/Qr)を行い位相角θrを結果
として出力する回路である。実際にはIr,Qrから得
られる位相角θrは一意に決定するので、予め演算結果
をテーブルに用意し実現することができる。
【0028】減算器21は、アークタンジェント演算部
18より出力される位相角θnと、アークタンジェント
演算部20より出力される位相角θrとの減算を行い、
その結果を位相誤差θERROR として出力する回路であ
る。遅延部22は、減算器21より出力される位相誤差
θERROR を一定時間遅延して出力する回路でシフトレジ
スタ等で構成できる。減算器23は、減算器21より出
力される位相誤差θERROR と、遅延部22より出力され
る遅延後のθERROR との減算を行い、単位時間当たりの
θERROR の増分(又は減分)を求め、その結果をオフセ
ット角周波数△ωとして出力する回路である。
【0029】平均化部24は、減算器23より出力され
るオフセット角周波数△ωを一定時間で平均化して雑音
の影響を抑圧し、その結果を平均化オフセット角周波数
△ωAVR として外部に出力する回路である。
【0030】周波数誤差キャンセル信号発生部25は、
平均化部24より出力される平均化オフセット角周波数
△ωAV R を打ち消す複素回転子e*1(*1=−jΔωAV
R ・t)を複素乗算部15に出力する回路である。
【0031】次に、本発明のAFC回路における動作に
ついて、図1を使って説明する。本発明のAFC回路に
おいて、受信信号は直交検波器1に入力され、直交検波
器1で発振器11から供給される受信基準信号により検
波され、I相成分及びQ相成分それぞれが受信ベースバ
ンド信号として出力される。ここで発振器11は高価な
VCOではなく通常の固定周波数発振器であるので、完
全に同期はしていないものの、送信搬送波に近い周波数
で検波を行うことができる準同期検波となる。
【0032】そして、直交検波器1から出力された受信
ベースバンド信号は、I相成分及びQ相成分それぞれが
LPF2-1,2-2で帯域制限され、A/Dコンバータ1
4-1,14-2でディジタル数値化され、A/Dコンバー
タ14-1からのI相成分のディジタル値を実数とし、A
/Dコンバータ14-2からのQ相成分のディジタル値を
虚数とする複素数として複素乗算部15の一方に入力さ
れる。
【0033】ここで、複素乗算部15の一方に入力され
た受信ベースバンド信号は、前述の通り準同期検波であ
るため、(送信搬送波周波数−受信基準信号周波数)=
△fの周波数オフセットを有していることになる。ここ
で△fに相当する角周波数を△ωとすると、△ω=2π
△fである。よって、受信ベースバンド信号ベクトルは
複素平面上で角周波数△ωで回転している。即ち、複素
回転子e*2(*2=jΔω・t)(tは時間)が送信信
号に乗算された動作となっている。
【0034】よって、もしここで複素乗算部15に入力
されるもう一方に△ωをキャンセルするようにe*3(*
3=−jΔω・t)(tは時間)が入力されると仮定す
れば、複素乗算部15の出力では周波数オフセットがキ
ャンセルされた受信ベースバンド信号を得ることがで
き、次段である判定部16にて劣化のない復調が可能と
なる。以上から、判定部16では周波数オフセットが除
去された状態での正常な判定動作を行うことができるは
ずである。
【0035】そこで、複素乗算部15のもう一方にe*3
を入力するための動作について以降説明する。当初周波
数誤差キャンセル信号発生部25からの出力は発生せ
ず、複素乗算部15におけるもう一方の入力は無いもの
として、A/Dコンバータ14-1,14-2からの出力が
そのまま判定部16に入力されて、しきい値判定され
る。そして、判定部16で得られた判定データが再変調
部17に取り込まれ、判定データを再信号点配置するこ
とにより再変調される。
【0036】そして、再変調部17から出力される変調
波レプリカ信号の同相成分Inと直交成分Qnよりアー
クタンジェント演算部18でアークタンジェント演算t
an-1(In/Qn)が為されてその位相角θnが求め
られ減算器21の片側へ入力される。
【0037】一方、A/Dコンバータ14-1,14-2か
ら出力される受信ベースバンド信号の同相成分Irと直
交成分Qrは、遅延部19において減算器21への2つ
の入力のタイミングが一致するように一定時間遅延され
た後、アークタンジェント演算部20に入力されアーク
タンジェント演算tan-1(Ir/Qr)が為されてそ
の位相角θrが求められ減算器21のもう一方の側へ入
力される。
【0038】そして、減算器21においてアークタンジ
ェント演算部20から出力された位相角θrとアークタ
ンジェント演算部18から出力された位相角θnの差分
をとって位相誤差θERROR が得られる。尚ここで位相角
θrは前述の通り遅延部19によって遅延され、減算器
21に入力される位相角θr、θnが時間的に一致する
ように設定されている。
【0039】つまり、ある瞬間に受信された信号をST
とし、そのときの位相角を(θr)T とすると、ST
判定部16にて判定し、得られた判定データを再変調部
17にて再変調し、その再変調信号(変調波レプリカ信
号)をアークタンジェント演算部18にて演算して得ら
れた位相角(θn)T と、アークタンジェント演算部2
0から出力される位相角(θr)T は同一のタイミング
で減算器21に入力される。よってこの減算器21の出
力には、ある瞬間における基準位相(θn)Tと受信信
号位相(θr)T との位相差(θERRORT が出力され
ることになる。
【0040】ここで、明らかにθERROR は△ωの積分 θERROR = ∫△ωdt=△ω・t (tは時間)である。
【0041】次に、減算器21で得られた位相差θ
ERROR は減算器23の片側へ入力される。一方、位相差
θERROR は遅延部22にて一定時間(△tとする)遅延
されて、減算器23のもう一方に入力され、減算器23
で減算され、遅延部22の設定した遅延時間当たりの位
相誤差θERROR の増分(又は減分)が得られる。
【0042】ここで、減算器23の出力は遅延部22に
おける遅延時間△t当たりの位相誤差θERROR の増分
(又は減分)であるから、上式よりこれはオフセット角
周波数△ωに他ならない。また、遅延部22における遅
延時間が単位時間でなくても既知の値であれば△ωが求
められるのは言うまでもない。
【0043】最後に、減算器23で得られた角周波数△
ωは平均化部24にて一定時間で平均化され雑音等の影
響を抑圧した後、平均化オフセット角周波数△ωAVR
して周波数誤差キャンセル信号発生部25に入力され、
この平均化オフセット角周波数△ωAVR を打ち消す複素
回転子e*1(*1=−jΔωAVR ・t)が周波数誤差キ
ャンセル信号発生部25から複素乗算部15に供給され
る。
【0044】その結果、複素乗算部15では前述の通り
複素回転子e*2(*2=jΔω・t)の周波数オフセッ
トを有した受信ベースバンド信号と、周波数誤差キャン
セル信号発生部25からの複素回転子e*1(*1=−j
ΔωAV R ・t)との複素乗算を行い、結果として周波数
オフセットのない受信ベースバンド信号を得ることがで
き、判定部16では周波数オフセットが除去された状態
での正常な判定動作を行い、判定データを出力すること
ができるようになる。
【0045】次に、本発明のAFC回路を実際に用いた
場合の特性について、図2を使って説明する。図2は、
本発明のAFC回路を直接拡散CDMA(一次変調QP
SK)装置に応用した時の特性の実用例を示す説明図で
ある。
【0046】装置の緒言を簡単に説明すると、伝送デー
タレート40K ビット/秒、拡散率256 、チップレートは
5.12Mチップである。そして、図2の縦軸はビットエラ
ーレート(BER)、横軸は周波数オフセット(kH
z)である。ただしBERは送信データ数と受信データ
の誤り数の比(受信誤りデータ数/送信データ数)で示
される。また、図2に示した特性は1ビット当たりのエ
ネルギーE0 と雑音スペクトラム密度No の比Eb/No
:信号対雑音比S/N をビットレートで規格化した値の
対数値=10dB一定として測定したものである。そし
て、図中▲はAFC無しの特性であり、◆は本発明にお
けるAFC時の特性である。
【0047】図2より明らかなように、AFC無しの時
は周波数オフセットが±1kHz以内で一桁以上のBE
Rの劣化が生じているが、本発明におけるAFCを使用
すると劣化は緩やかとなりBERが一桁劣化するのに約
7kHzの幅が得られていることが分かる。
【0048】本発明のAFC回路によれば、通常の固定
周波数発振器である発振器11からの受信基準信号によ
り準同期検波した受信信号について、変調波レプリカ信
号、受信ベースバンド信号それぞれの信号点における位
相角を利用しオフセット角周波数△ωを検出し、それを
打ち消すような複素回転子を与えることによって周波数
オフセットを補償するものであるので、高価なVCOを
使用せず安価な構成でAFCを実現することができる効
果がある。
【0049】また、本発明のAFC回路によれば、受信
信号を直交検波器1で検波し、LPF2で帯域制限した
受信ベースバンド信号をA/Dコンバータ14でディジ
タル値に変換するので、後段の無調整化と接続の容易性
を図ることができ、また回路全体のIC化を容易にでき
る効果がある。
【0050】また、本発明のAFC回路によれば、受信
信号のオフセット角周波数Δωを検出するための構成と
して、変調波レプリカ信号を発生する再変調部17と、
直交成分から位相角を算出するアークタンジェント演算
部18、20は簡単なテーブルで構成でき、その結果か
ら減算器と遅延部19、22でオフセット角周波数Δω
を検出するので、回路規模の小さいテーブルや減算器で
検出機能を実現でき、IC化を容易にできる効果があ
る。
【0051】
【発明の効果】請求項1,2記載の発明によれば、受信
信号を検波し、互いに直交する同相成分(I相成分)を
実数と、直交成分(Q相成分)を虚数とする複素数にて
扱い、検波した信号をしきい値判定した結果から再変調
を行って位相角を発生させ、再変調された信号に同期す
るよう遅延させた検波信号の位相角を発生させて両位相
角の位相誤差を求め、位相誤差から単位時間当たりの位
相誤差の変化量を求め、更に変化量の平均値を求め、平
均値から検波信号に対する周波数誤差をキャンセルする
信号を発生させ、検波信号と周波数誤差をキャンセルす
る信号を複素乗算するAFC回路としているので、高価
な電圧制御発振器を不要とし、安価な構成で且つ無調整
で安定した動作を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るAFC回路の構成を示す構成ブロ
ック図である。
【図2】本発明のAFC回路を直接拡散CDMA(一次
変調QPSK)装置に応用した時の特性の実用例を示す
説明図である。
【図3】従来のAFC回路の一構成例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1…直交検波器、 2…LPF、 3…周波数誤差検出
部、 4…ループフィルタ、 5…電圧制御発振器、
14…A/Dコンバータ、 15…複素乗算部、 16
…判定部、 17…再変調部、 18,20…アークタ
ンジェント演算部、 19,22…遅延部、 21,2
3…減算器、 24…平均化部、 25…周波数誤差キ
ャンセル信号発生部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号を検波し、互いに直交する同相
    成分(I相成分)を実数と、直交成分(Q相成分)を虚
    数とする複素数にて扱い、検波した信号をしきい値判定
    した結果から再変調を行って位相角を発生させ、前記再
    変調された信号に同期するよう遅延させた検波信号の位
    相角を発生させて前記両位相角の位相誤差を求め、前記
    位相誤差から単位時間当たりの位相誤差の変化量を求
    め、更に前記変化量の平均値を求め、前記平均値から前
    記検波信号に対する周波数誤差をキャンセルする信号を
    発生させ、前記検波信号と前記周波数誤差をキャンセル
    する信号を複素乗算することを特徴とするAFC回路。
  2. 【請求項2】 受信基準信号を発生し外部に供給する発
    振器と、前記発振器が出力する互いに直交する2つの受
    信基準信号で受信信号を検波し、互いに直交するI相成
    分、Q相成分の二つの受信ベースバンド信号を出力する
    直交検波器と、前記二つの受信ベースバンド信号の帯域
    を制限する第一及び第二のLPFと、前記第一及び第二
    のLPF通過後の受信ベースバンド信号をA/D変換
    し、ディジタル値を出力する第一及び第二のA/Dコン
    バータと、前記第一及び第二のA/Dコンバータの出力
    するベースバンド信号の複素ディジタル値と入力される
    周波数誤差キャンセル信号との複素乗算を行った信号を
    出力する複素演算部と、前記複素演算後の信号をしきい
    値判定して判定データを出力する判定部と、前記判定デ
    ータの再変調を行い、送信機変調波のレプリカ信号を発
    生する再変調部と、前記変調波のレプリカ信号のI相成
    分、Q相成分よりアークタンジェント演算を行い位相角
    を出力する第一のアークタンジェント演算部と、前記A
    /D変換後の受信ベースバンド信号を前記再変調部での
    再変調と同期するよう遅延させる第一の遅延部と、前記
    第一の遅延部から出力される受信ベースバンド信号のI
    相成分、Q相成分よりアークダンジェント演算を行い位
    相角を出力する第二のアークタンジェント演算部と、前
    記第一及び第二のアークタンジェント演算部より出力さ
    れる位相角の減算を行い位相誤差を出力する第一の減算
    器と、前記位相誤差を一定時間遅延させる第二の遅延部
    と、前記第一の減算器より出力される位相誤差と前記第
    二の遅延部より出力される遅延後の位相誤差の減算を行
    い、単位時間当りの位相誤差の増分又は減分を求め、そ
    の結果をオフセット角周波数として出力する第二の減算
    器と、前記オフセット角周波数を一定時間で平均化した
    平均化オフセット角周波数を出力する平均化部と、前記
    平均化オフセット角周波数を打ち消す複素回転子を周波
    数誤差キャンセル信号として上記複素乗算部に出力する
    周波数誤差キャンセル信号発生部を有することを特徴と
    するAFC回路。
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