JPH09186726A - 多値信号復調装置及び多値信号復調方法 - Google Patents

多値信号復調装置及び多値信号復調方法

Info

Publication number
JPH09186726A
JPH09186726A JP8303944A JP30394496A JPH09186726A JP H09186726 A JPH09186726 A JP H09186726A JP 8303944 A JP8303944 A JP 8303944A JP 30394496 A JP30394496 A JP 30394496A JP H09186726 A JPH09186726 A JP H09186726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
value
reference value
digital data
digital
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8303944A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Sato
聡 佐藤
Takeshi Imamura
剛 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP8303944A priority Critical patent/JPH09186726A/ja
Publication of JPH09186726A publication Critical patent/JPH09186726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Logic Circuits (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路を構成する素子の特性のばらつきの影響
を受けずに多値信号を正確に復調することを課題とす
る。 【解決手段】 A/Dコンバータ12において、多値振
幅変調され入力されたアナログ信号をデジタル信号に変
換し、復調回路部13において、その変換された過去複
数回分のデジタル信号についてから最大値及び最小値を
とるデジタル信号を分別して格納し、その最大値及び最
小値をとるデジタル信号に基づいてA/D変換されたデ
ジタル信号を正規化し、その正規化されたデジタル信号
に基づいてレベル判定を実行して、そのレベル判定され
た結果をCPU14に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多値振幅変調され
た信号(以下に多値信号と称する)を復調する多値信号
復調装置及び多値信号復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、無線通信技術分野では、情報の伝
送速度を上げるために、マルチキャリア変調方式が使用
されている。例えば、日本において「RCR STD−
43」として規格化されている無線呼出システムでは、
信号の変調方式として4値FSK(Frequency Shift Ke
ying)が採用されている。また、光ディスク等の記録媒
体へデータを記憶する場合でも、データの高密度記録の
ために、マルチキャリア変調が使用されている。
【0003】マルチキャリア変調された信号のデジタル
データへの復調は、通常、マルチキャリア変調された信
号を周波数ディスクリミネータ等で多レベルの電圧信
号、すなわちPAM(Pulse Amplitude modulation)信
号に変換した後、その電圧信号を複数の基準電圧と比較
することにより行うようになっている。例えば、4値F
SKで変調された信号を復調する方法としては、以下の
2つが知られている。
【0004】第1の方法は、4値FSK信号を周波数デ
ィスクリミネータでアナログ4レベルの信号に復元し、
この復元した信号を予め設定された3つの基準電圧と比
較して4値のデジタルデータに復調する方法である。
【0005】第2の方法は、基本的には上記第1の方法
と同様に、周波数ディスクリミネータで復元したアナロ
グ4レベルの信号を3つの基準電圧と比較して4値のデ
ジタルデータに復調する方法であるが、前記3つの基準
電圧を固定電圧ではなく、受信信号に連動して変化する
電圧としたものである。この第2の方法は、具体的に
は、周波数ディスクリミネータで復元されたアナログ4
レベルの信号の中から最大レベル電圧と最小レベル電圧
とを検出し且つ検出された両レベルの電圧を出力する検
出器を設けるとともに、この検出器の2つの電圧出力端
子、すなわち、最大レベル電圧出力端子と最小レベル電
圧出力端子との間に4つの抵抗を直列に接続して、前記
4つの抵抗の各接続点から最大レベル電圧と最小レベル
電圧との間の電位差の17%、50%、及び83%の電
圧を得る構成にし、これら3つの中間電圧を上記3つの
基準電圧とするものである。
【0006】上記第1の方法は、3つの基準電圧がそれ
ぞれ固定であるため、局発オフセットがある場合、すな
わち受信信号や再生信号の周波数と局部発信回路の周波
数がずれている場合や、周波数ディスクリミネータ等を
構成する回路素子に特性のばらつき等がある場合には、
多値信号を正しく復調することができないという問題が
あった。すなわち、周波数ディスクリミネータで復元さ
れたアナログ4レベルの信号は、理想的には、図7
(a)に示すように、4つの信号レベルが等間隔で、且
つ3つの基準電圧が互いに隣接する信号レベルの中央に
位置するように復元されるべきものである。しかし、局
発オフセットがある場合には、復元された信号のレベル
全体が高レベル側或は低レベル側にずれるという現象が
生じる。例えば高レベル側に大きくずれた場合には、同
図(b)に示すように、総ての信号レベルが第3基準値
よりも高くなり、本来、"10","01"及び“00”に
復調されるべきデータがそれぞれ"11","10"及び
“01”と復調されてしまい、データを正しく復調する
ことができない。
【0007】また、回路素子に特性のばらつき等がある
場合には、復元(再生)されたアナログ4レベルの信号
の振幅に全体的な或は部分的な歪が生じる。図7(c)
はアナログ4レベルの信号の振幅に全体的な歪が生じた
場合の一例を示したものであるが、このケースでは、本
来、"11"及び"00"に復調されるべきデータがそれぞ
れ"10"及び“01”と復調されてしまい、データを正
しく復調することができない。図7(d)はアナログ4
レベルの信号の振幅に部分的な歪が生じた場合の一例を
示したものであるが、このケースでは、本来、"00"に
復調されるべきデータが“01”と復調されてしまい、
データを正しく復調することができない。
【0008】上記第2の方法は、3つの基準電圧が受信
信号に連動して変化するので、理論的には、局発オフセ
ットがある場合や振幅歪がある場合にも、多値信号を正
しく復調することができる。しかし、3つの基準電圧を
得るために使用されている素子は抵抗であり、各素子に
おいて抵抗値の若干のばらつきが避けられないことか
ら、実際に得られる3つの基準電圧は、最大レベル電圧
と最小レベル電圧との間の電位差の17%、50%、及
び83%の電圧になることはまれである。従って、周波
数ディスクリミネータで復元されたアナログ4レベルの
信号にアンバランスな振幅歪があった場合には、抵抗値
のばらつきの影響を受けやすい第1基準電圧や第3基準
電圧が、受信信号の第2レベルよりも低くなったり、第
3レベルよりも高くなったりするケースが生じる。図8
は第3基準電圧が一点鎖線で示すように高レベル側にず
れた場合の一例を示したものであるが、このケースで
は、本来、"01"に復調されるべきデータが“00”と
復調されてしまい、データを正しく復調することができ
ない。
【0009】本発明の目的は、回路を構成する素子の特
性のばらつきの影響を受けずに多値信号を正確に復調す
ることが可能な多値信号復調装置及び多値信号復調方法
を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、振幅に均一もしくは
アンバランスの歪があってもレベルがずれることなく多
値信号を正確に復調することができる、振幅振動に強い
多値信号復調装置及び多値信号復調方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る多値信号復調装置は、多値振幅変調されたアナログ入
力信号の振幅値をデジタルデータに変換するアナログ−
デジタル変換手段と、前記アナログ−デジタル変換手段
により得られたデジタルデータを複数の基準値データと
比較し、その比較結果に基づいて復調信号を出力する復
調手段と、前記復調手段により復調されたデジタルデー
タに基づいて前記複数の基準値データを補正する基準値
データ補正手段とを備える。
【0012】以上の構成によれば、アナログ−デジタル
変換手段は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振
幅値をデジタルデータに変換し、復調手段は、アナログ
−デジタル変換手段により得られたデジタルデータを複
数の基準値データと比較し、その比較結果に基づいて復
調信号を出力し、基準値データ補正手段は、前記復調手
段により復調されたデジタルデータに基づいて前記複数
の基準値データを補正する。
【0013】つまり、請求項1記載の発明に係る多値信
号復調装置は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の
復調処理をアナログ入力信号をデジタルデータに変換し
た後に行なう構成にし、且つ入力信号のレベルを判定す
るための基準値データを復調されたデジタルデータに基
づいて補正する構成にしたので、回路を構成する素子の
特性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することが
でき、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があっ
てもレベルがずれることなく正確に復調することができ
る。
【0014】請求項2記載の発明に係る多値信号復調装
置は、請求項1記載の発明において、基準値データ補正
手段が、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定されたデジタルデ
ータと最小レベルと判定されたデジタルデータとに基づ
いて、前記複数の基準値データを補正する手段であるこ
とを特徴とする。
【0015】以上の構成によれば、前記複数の基準値デ
ータが、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定されたデジタルデ
ータと最小レベルと判定されたデジタルデータとに基づ
いて補正されるので、回路を構成する素子の特性のばら
つきの影響を受けずに正確に復調することができ、且つ
振幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベル
がずれることなく正確に復調することができる。
【0016】請求項3記載の発明に係る多値信号復調装
置は、請求項1記載の発明において、基準値データ補正
手段が、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定された過去複数回
分のデジタルデータの平均値を算出する手段と、最小レ
ベルと判定された過去複数回分のデジタルデータの平均
値を算出する手段とを有し、これらの算出手段で得られ
る平均値に基づいて、前記複数の基準値データを補正す
る手段であることを特徴とする。
【0017】以上の構成によれば、前記複数の基準値デ
ータが、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定された過去複数回
分のデジタルデータの平均値と最小レベルと判定された
過去複数回分のデジタルデータの平均値とに基づいて補
正されるので、回路を構成する素子の特性のばらつきの
影響を受けずに正確に復調することができ、且つ振幅に
均一もしくはアンバランスの歪があってもレベルがずれ
ることなく正確に復調することができる。
【0018】請求項4記載の発明に係る多値信号復調方
法は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振幅値を
デジタルデータに変換する第1の過程と、前記第1の過
程により得られたデジタルデータを複数の基準値データ
と比較する第2の過程と、前記第2の過程により得られ
る比較結果に基づいて復調信号を出力する第3の過程
と、前記第2の過程により得られた比較結果が所定のも
のである場合に、前記第1の過程により得られたデジタ
ルデータに基づいて前記複数の基準値データを補正する
第4の過程とを備える。
【0019】以上の構成によれば、第1の過程は、多値
振幅変調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタルデ
ータに変換し、第2の過程は、第1の過程により得られ
たデジタルデータを複数の基準値データと比較し、第3
の過程は、第2の過程により得られる比較結果に基づい
て復調信号を出力し、第4の過程は、第2の過程により
得られた比較結果が所定のものである場合に、第1の過
程により得られたデジタルデータに基づいて複数の基準
値データを補正する。
【0020】つまり、請求項4記載の発明に係る多値信
号復調方法は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の
復調処理をアナログ入力信号をデジタルデータに変換し
た後に行なう構成にし、且つ入力信号のレベルを判定す
るための基準値データを復調されたデジタルデータに基
づいて補正する構成であるので、回路を構成する素子の
特性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することが
でき、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があっ
てもレベルがずれることなく正確に復調することができ
る。
【0021】請求項5記載の発明に係る多値信号復調方
法は、請求項4の発明において前記第4の過程が、少な
くとも前記第2の過程により得られた比較結果が最大レ
ベルである場合及び最小レベルである場合に、前記第1
の過程により得られたデジタルデータに基づいて前記複
数の基準値データを補正する過程であることを特徴とす
る。
【0022】以上の構成によれば、前記複数の基準値デ
ータが、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定されたデジタルデ
ータと最小レベルと判定されたデジタルデータとに基づ
いて補正されるので、回路を構成する素子の特性のばら
つきの影響を受けずに正確に復調することができ、且つ
振幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベル
がずれることなく正確に復調することができる。
【0023】請求項6記載の発明に係る多値信号復調方
法は、請求項4の発明において前記第4の過程が、第2
の過程により得られた比較結果が最大レベルである場合
及び最小レベルである場合に、第1の過程により得られ
たデジタルデータを複数のデータの格納が可能なメモリ
に格納する過程と、前記メモリに格納されている複数の
デジタルデータの平均値を算出する過程と、算出された
平均値に基づいて前記複数の基準値データを補正する過
程とを備えたことを特徴とする。
【0024】以上の構成によれば、前記複数の基準値デ
ータが、前記アナログ−デジタル変換手段により得られ
たデジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値デ
ータとの比較により最大レベルと判定された過去複数回
分のデジタルデータの平均値と最小レベルと判定された
過去複数回分のデジタルデータの平均値とに基づいて補
正されるので、回路を構成する素子の特性のばらつきの
影響を受けずに正確に復調することができ、且つ振幅に
均一もしくはアンバランスの歪があってもレベルがずれ
ることなく正確に復調することができる。
【0025】請求項7記載の発明に係る多値信号復調装
置は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振幅値を
デジタルデータに変換するアナログ−デジタル変換手段
と、前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデ
ジタルデータを正規化する正規化手段と、前記正規化手
段により正規化されたデジタルデータを複数の基準値デ
ータと比較し、その比較結果に基づいて復調信号を出力
する復調手段とを備える。
【0026】以上の構成によれば、アナログ−デジタル
変換手段は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振
幅値をデジタルデータに変換し、正規化手段は、アナロ
グ−デジタル変換手段により得られたデジタルデータを
正規化し、復調手段は、正規化手段により正規化された
デジタルデータを複数の基準値データと比較し、その比
較結果に基づいて復調信号を出力する。
【0027】つまり、請求項7記載の多値信号復調装置
は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振幅値をデ
ジタルデータに変換した後、更に、データを正規化して
複数の基準値データと比較する構成であるので、回路を
構成する素子の特性のばらつきの影響を受けずに正確に
復調することができ、且つ振幅に均一もしくはアンバラ
ンスの歪があってもレベルがずれることなく正確に復調
することができる。
【0028】請求項8記載の発明に係わる多値信号復調
装置は、請求項7の発明において、前記正規化手段が、
前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデジタ
ルデータの内、少なくとも前記複数の基準値データとの
比較により最大レベルと判定されたデジタルデータ及び
最小レベルと判定されたデジタルデータに基づいて、前
記アナログ−デジタル変換手段により現在得られている
デジタルデータを正規化する手段であるとを特徴とす
る。
【0029】以上の構成によれば、多値振幅変調された
アナログ入力信号の振幅値をデジタル変換したデータが
過去の最大値データ及び最小値データに基づいて正規化
される構成であるので、回路を構成する素子の特性のば
らつきの影響を受けずに正確に復調することができ、且
つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベ
ルがずれることなく正確に復調することができる。
【0030】請求項9記載の発明に係わる多値信号復調
装置は、請求項7の発明において、前記正規化手段が、
前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデジタ
ルデータの内、少なくとも前記複数の基準値データとの
比較により最大レベルと判定された過去複数回分のデジ
タルデータの平均値を算出する手段と、最小レベルと判
定された過去複数回分のデジタルデータの平均値を算出
する手段とを有し、これらの算出手段で得られる平均値
に基づいて、前記アナログ−デジタル変換手段により現
在得られているデジタルデータを正規化する手段である
ことを特徴とする。
【0031】以上の構成によれば、多値振幅変調された
アナログ入力信号の振幅値をデジタル変換したデータが
過去複数回分の最大値データの平均値及び過去複数回分
の最小値データの平均値に基づいて正規化される構成で
あるので、回路を構成する素子の特性のばらつきの影響
を受けずに正確に復調することができ、且つ振幅に均一
もしくはアンバランスの歪があってもレベルがずれるこ
となく正確に復調することができる。
【0032】請求項10記載の発明に係わる多値信号復
調装置は、請求項7の発明において、前記正規化手段
が、前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデ
ジタルデータの内、少なくとも前記複数の基準値データ
との比較により最大レベルと判定された過去複数回分の
デジタルデータの平均値を第1の所定値、最小レベルと
判定された過去複数回分のデジタルデータの平均値を第
2の所定値としるスケールで、前記アナログ−デジタル
変換手段により現在得られているデジタルデータを再ス
ケーリングする手段であることを特徴とする。
【0033】以上の構成によれば、多値振幅変調された
アナログ入力信号の振幅値をデジタル変換したデータが
過去複数回分の最大値データの平均値及び過去複数回分
の最小値データの平均値に基づいて正規化される構成で
あるので、回路を構成する素子の特性のばらつきの影響
を受けずに正確に復調することができ、且つ振幅に均一
もしくはアンバランスの歪があってもレベルがずれるこ
となく正確に復調することができる。
【0034】請求項11記載の発明に係わる多値信号復
調方法は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振幅
値をデジタルデータに変換する第1の過程と、前記第1
の過程により得られたデジタルデータを正規化する第2
の過程と、前記第2の過程で正規化されたデジタルデー
タを複数の基準値データと比較し、その比較結果に基づ
いて復調信号を出力する第3の過程とを備える。
【0035】請求項11記載の発明に係わる多値信号復
調方法は、第1の過程は、多値振幅変調されたアナログ
入力信号の振幅値をデジタルデータに変換し、第2の過
程は、第1の過程により得られたデジタルデータを正規
化し、第3の過程は、第2の過程で正規化されたデジタ
ルデータを複数の基準値データと比較し、その比較結果
に基づいて復調信号を出力する。
【0036】つまり、請求項11記載の多値信号復調装
置は、多値振幅変調されたアナログ入力信号の振幅値を
デジタルデータに変換した後、更に、データを正規化し
て複数の基準値データと比較する構成であるので、回路
を構成する素子の特性のばらつきの影響を受けずに正確
に復調することができ、且つ振幅に均一もしくはアンバ
ランスの歪があってもレベルがずれることなく正確に復
調することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0038】(第1の実施例)図1は本発明に係る多値
信号復調装置を適用した無線受信機の一例を示すブロッ
ク図である。同図において、1は、例えば、無線ページ
ングシステムにおいて用いられるメッセージ受信機能付
きの無線受信機であり、この無線受信機1は、アンテナ
10、受信部11、A/Dコンバータ12、復調回路部
13、CPU14、表示部15、報知部16、キー入力
部17、メッセージメモリ18、バッテリー19及びバ
ッテリーセーバ部20等を備えている。
【0039】アンテナ10は、ページングサービス会社
等の基地局(不図示)から送信された無線信号を受信し
て受信部11に出力する。基地局からの無線信号は、デ
ジタルデータで変調された無線信号であり、例えば4値
FSK信号である。受信部11は、周波数ディスクリミ
ネータ等を内蔵しており、受信した4値FSK信号を周
波数ディスクリミネータによってアナログ4レベルのデ
ータ信号、すなわち4値のPAM信号に復元して、その
信号をA/Dコンバータ12に出力するもである。A/
Dコンバータ12は、受信部11から出力されたアナロ
グ4レベルのデータ信号をデジタル化して復調回路部1
3へ出力する回路であり、本実施例ではアナログ4レベ
ルのデータ信号(電圧の振幅値)を8ビットのデジタル
データ信号に変換して出力している。復調回路部13
は、A/Dコンバータ12より出力された8ビットのデ
ジタルデータ信号を3つの基準値データ(後述の第1、
第2、第3基準値データ)と比較することによりダイビ
ット形式(2ビット単位)で復調データを得るものであ
り、その復調データをCPU14に出力している。ま
た、この復調回路部13は、CPU14による制御も受
ける。
【0040】CPU14は、内蔵ROMに記憶されてい
るプログラムに従って周辺回路の動作を制御するマイク
ロコンピュータ等のユニットである。このCPU14
は、前記ROM以外に、文字、数字、記号等に対応した
キャラクタコードを出力するためのキャラクタジェネレ
ータROM、及びワークエリアとして使用されるRAM
等も内蔵している。
【0041】表示部15は、例えば液晶パネル、表示バ
ッファ、駆動ドライバ等で構成され、液晶パネル上にメ
ッセージ等の情報を表示する。報知部16は、着信をユ
ーザに報知する手段であり、例えば、着信を点灯又は点
滅によって報知するLED(発光ダイオード)、鳴音で
報知するスピーカ、振動で報知するバイブレータ等で構
成される。キー入力部17は、電源スイッチ、操作キー
等の入力手段で構成される。
【0042】メッセージメモリ18は受信されたメッセ
ージデータを記憶するメモリであり、CPU14の制御
によってメッセージデータの書き込み及び読み出しがな
される。バッテリーセーバ部20は、CPU14から供
給される信号に基づいてバッテリー19から受信部11
への電源供給を制御し、バッテリーをセーブするもので
ある。例えば、無線ページングシステムにおける無線受
信機のように、自己宛ての信号のみを受信すれば良い場
合、バッテリーセーバ部20は、無線基地局から自己宛
ての信号が送信される可能性のある時間帯のみ、前記受
信部11へ電源供給を行なう。
【0043】図2は、図1に示した復調回路部13の詳
細な構成を示すブロック図である。図2に示す復調回路
部13は、本発明に係る多値信号復調装置の一実施例で
あり、シフトレジスタ102,103、平均化回路10
4,105,106、差分回路107、除算回路10
8、減算回路109、加算回路110、比較回路11
1,112,113、判定回路114及び切り替え回路
115,116より構成されている。
【0044】シフトレジスタ102は、A/Dコンバー
タ12から出力される復元データのうち後述する判定回
路114で最大値と判定された過去M回分(一例として
M=8)の復元データを記憶するためのレジスタであ
り、本実施例では、8ビット構成のラッチ回路を8個カ
スケード接続することにより構成されている。シフトレ
ジスタ102は、切り替え回路115を介してA/Dコ
ンバータ12及びCPU14に接続されている。切り替
え回路115は、無線受信機1の電源がオンされた時、
或はバッテリー19が交換された時に、CPU14から
最大値に相当する適当な値のデータを出力し、シフトレ
ジスタ102の各段、すなわち8個のラッチ回路に最大
値データをプリセットするために設けられているもので
ある。従って、シフトレジスタ102は、常時は切り替
え回路115を介してA/Dコンバータ12に接続され
ている。
【0045】また、シフトレジスタ102は、後述の判
定回路114がA/Dコンバータ12からの復元データ
を最大値と判定したときに出力するパルス信号PS1で
シフト動作し、A/Dコンバータ12から出力されてい
る復元データを最新の最大値復元データMAXRDとし
て入力し、最古の最大値復元データMAXRDを消去す
る。
【0046】シフトレジスタ103は、A/Dコンバー
タ12から出力される復元データのうち後述する判定回
路114で最小値と判定された過去M回分(一例として
M=8)の復元データを記憶するためのレジスタであ
り、本実施例では、8ビット構成のラッチ回路を8個カ
スケード接続することにより構成されている。シフトレ
ジスタ103は、切り替え回路116を介してA/Dコ
ンバータ12及びCPU14に接続されている。切り替
え回路116は、無線受信機1の電源がオンされた時、
或はバッテリー19が交換された時に、CPU14から
最小値に相当する適当な値のデータを出力し、シフトレ
ジスタ103の各段、すなわち8個のラッチ回路に最小
値データをプリセットするために設けられているもので
ある。従って、シフトレジスタ103は、常時は切り替
え回路116を介してA/Dコンバータ12に接続され
ている。
【0047】また、シフトレジスタ103は、後述の判
定回路114がA/Dコンバータ12からの復元データ
を最小値と判定したときに出力するパルス信号PS2で
シフト動作し、A/Dコンバータ12から出力されてい
る復元データを最新の最小値復元データMINRDとし
て入力し、最古の最大値復元データMINRDを消去す
る。
【0048】平均化回路104は、シフトレジスタ10
2に記憶されている過去8回分の最大値復元データMA
XRD…の平均を求めて平均値データMDを得る回路で
あり、その結果データを減算回路109、差分回路10
7、及び平均化回路106に出力している。平均化回路
105は、シフトレジスタ103に記憶されている過去
8回分の最小値復元データMINRD…の平均を求めて
平均値データLDを得る回路であり、その結果データを
差分回路107、平均化回路106、及び加算回路11
0に出力している。
【0049】差分回路107は、平均化回路104から
の平均値データMDと平均化回路105からの平均値デ
ータLDとの差分を求めて差分データMLDを得る回路
であり、その結果データを除算回路108に出力してい
る。除算回路108は、差分回路107からの差分デー
タMLDを予め設定された定数“6”で割って除算結果
データNDを得る回路であり、その結果データを減算回
路109及び加算回路110に出力している。
【0050】減算回路109は、平均化回路104から
の平均値データMDから除算回路108からの除算結果
データを差し引いて第1基準値データSD1を求める回
路であり、その結果データを比較回路111に出力して
いる。平均化回路106は、平均化回路104からの平
均値データMDと平均化回路105からの平均値データ
LDとの平均を求めて第2基準値データSD2を得る回
路であり、その結果データを比較回路112に出力して
いる。加算回路110は、平均化回路105からの平均
値データLDに除算回路108からの除算結果データN
Dを加えて第3基準値データSD3を求める回路であ
り、その結果データを比較回路113に出力している。
【0051】比較回路111は、A/Dコンバータ12
からの現復元データRDと減算回路109からの第1基
準値データSD1とを比較して、現復元データRDが第
1基準値データSD1より大きいか否かを表わす比較結
果データC1を出力する回路であり、その比較結果デー
タC1を判定回路114に出力している。比較回路11
2は、A/Dコンバータ12からの現復元データRDと
平均化回路106からの第2基準値データSD2とを比
較して、現復元データRDが第2基準値データSD2よ
り大きいか否かを表わす比較結果データC2を出力する
回路であり、その比較結果データC2を判定回路114
に出力している。比較回路113は、A/Dコンバータ
12からの現復元データRDと加算回路110からの第
3基準値データSD3とを比較して、現復元データRD
が第3基準値データSD3より大きいか否かを表わす比
較結果データC3を出力する回路であり、その比較結果
データC3を判定回路114に出力している。
【0052】判定回路114は、比較回路111,11
2,113からのそれぞれの比較結果データC1,C
2,C3に基づいて現復元データRDが4レベルのうち
のどのレベルに当たるかを判定する回路である。
【0053】次に、動作について説明する。アンテナ1
0で受信された無線信号は、受信部11でアナログ4レ
ベルのデータ信号に変換され、更にA/Dコンバータ1
2で8ビットのデジタルデータ信号に変換された後、図
3に示した復調回路部13へ出力される。このとき既
に、復調回路部13では、シフトレジスタ102に格納
されている過去8回分の最大値復元データMAXRD…
及びシフトレジスタ103に格納されている過去8回分
の最小値復元データMINRD…に基づいて3つの基準
値データSD1〜SD3が算出されて、第1基準値デー
タSD1が減算回路109から比較回路111へ、第2
基準値データSD2が平均化回路106から比較回路1
12へ、第3基準値データSD3が加算回路110から
比較回路113へ出力されている。従って、A/Dコン
バータ12から入力されたデジタルデータ信号(復元デ
ータ)は、比較回路111〜113でそれぞれ対応する
基準値データSD1〜SD3と比較され、各比較回路1
11〜113はそれぞれその比較結果データC1〜C3
を判定回路114へ出力する。
【0054】判定回路114は、入力された比較結果デ
ータC1,C2,C3が総て“1”であった場合、すな
わち現復元データRDが第1基準値データSD1より大
きい最大値データであった場合には、ダイビットデータ
“11”を復調データとしてCPU14へ出力するとと
もに、パルス信号PS1を出力する。このパルス信号P
S2は、詳細は後述するが、シフトパルスとしてシフト
レジスタ103に供給される。また、判定回路114
は、入力された比較結果データC1が“0”で比較結果
データC2及びC3がともに“1”であった場合、すな
わち現復元データRDが第1基準値データSD1より小
さく第2基準値データSD2より大きい場合には、ダイ
ビットデータ“10”を復調データとしてCPU14へ
出力し、入力された比較結果データC1及びC2がとも
に“0”で比較結果データC3が“1”であった場合、
すなわち現復元データRDが第2基準値データSD2よ
り小さく第3基準値データSD3より大きい場合には、
ダイビットデータ“01”を復調データとしてCPU1
4へ出力する。更に、判定回路114は、入力された比
較結果データC1,C2,C3が総て“0”であった場
合、すなわち現復元データRDが第3基準値データSD
3より小さい最小値データであった場合には、ダイビッ
トデータ“00”を復調データとしてCPU14へ出力
するとともに、パルス信号PS2を出力する。このパル
ス信号PS2はシフトパルスとしてシフトレジスタ10
3に供給される。
【0055】次に、判定回路114からパルス信号PS
1及びPS2が出力された際の回路動作について説明す
る。
【0056】前述したように、判定回路114は、A/
Dコンバータ12からの現復元データRDが第1基準値
データSD1より大きい最大値データであった場合に、
シフトレジスタ102のシフトパルスとして機能するパ
ルス信号PS1を出力し、A/Dコンバータ12からの
現復元データRDが第3基準値データSD3より小さい
最小値データであった場合に、シフトレジスタ103の
シフトパルスとして機能するパルス信号PS2を出力す
る。
【0057】シフトレジスタ102は、パルス信号PS
1の供給を受けると、各段に記憶されている記憶データ
を1段づつシフトする。これにより、その時点でA/D
コンバータ12から出力されている復元データRD、す
なわち判定回路114で第1基準値データSD1より大
きいと判定された復元データRDが最新の最大値データ
としてシフトレジスタ102の1段目に取り込まれ、同
時に、シフトレジスタ102の8段目に記憶されていた
最古の最大値データがシフトアウトされて消去される。
つまり、シフトレジスタ102から平均化回路104に
出力される8つの最大値復元データMAXRD…が更新
される。このため、平均化回路104から減算回路10
9、差分回路107及び平均化回路106に出力される
平均値データMDが変化して、減算回路109から出力
される第1基準値データSD1、平均化回路106から
出力される第2基準値データSD2、及び加算回路11
0から出力される第3基準値データSD3がそれぞれ補
正される。この補正された3つの基準値データSD1〜
SD3は、次に入力される復元データをレベル判定する
際に基準値データとなる。
【0058】同様に、シフトレジスタ103は、パルス
信号PS2の供給を受けると、各段に記憶されている記
憶データを1段づつシフトする。これにより、その時点
でA/Dコンバータ12から出力されている復元データ
RD、すなわち判定回路114で第3基準値データSD
1より小さいと判定された復元データRDが最新の最大
値データとしてシフトレジスタ103の1段目に取り込
まれ、同時に、シフトレジスタ103の8段目に記憶さ
れていた最古の最小値データがシフトアウトされて消去
される。つまり、シフトレジスタ103から平均化回路
105に出力される8つの最小値復元データMINRD
…が更新される。このため、平均化回路105から差分
回路107、平均化回路106及び加算回路110に出
力される平均値データLDが変化して、減算回路109
から出力される第1基準値データSD1、平均化回路1
06から出力される第2基準値データSD2、及び加算
回路110から出力される第3基準値データSD3がそ
れぞれ補正される。この補正された3つの基準値データ
SD1〜SD3は、次に入力される復元データをレベル
判定する際に基準値データとなる。
【0059】このように、上述した第1の実施例によれ
ば、4PAM信号等の多値振幅変調された信号の復調処
理を、前記信号をデジタル化してから行うようにすると
共に、復元データRDのレベルが第1基準値(最大基準
値)よりも大きい場合、及び第3基準値(最小基準値)
よりも小さい場合に、その復元データRDを基に、より
具体的にはその復元データRDを含む過去8回分の最大
値データ及び最小値データを基に、第1乃至第3基準値
を補正するようにしたので、回路を構成する素子の特性
のばらつきの影響を受けずに正確に復調することがで
き、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があって
もレベルがずれることなく正確に復調することができ
る。
【0060】(第2の実施例)前述の第1実施例では、
データを復調するために、7つの演算回路104〜11
0と3つの比較回路111〜113を必要としており、
回路構成が多少複雑であった。この第2の実施例では、
1つのフルアダーと複数のレジスタとを用いてデータの
復調を行うようにしたものである。回路構成等について
の詳細は図4を用いて後述するが、この第2の実施例に
よる復調回路部200も図1に示した通信受信機1に適
用可能な復調回路であり、この場合、図2に示した復調
回路部13と同様に、A/Dコンバータ12とCPU1
4との間に接続される。
【0061】ここで、図4に示す復調回路部200によ
る復調処理動作の理解を容易にするために、まず最初
に、図3を参照して第2の実施例の原理について説明す
る。
【0062】発明の背景の項で説明したように、局発オ
フセットがある場合には、周波数ディスクリミネータ等
で復元されたアナログ4レベルの信号のレベル全体が高
レベル側或は低レベル側にずれるという現象が生じ、ま
た、周波数ディスクリミネータ等を構成する回路素子に
特性のばらつき等がある場合には、復元されたアナログ
4レベルの信号の振幅が全体的或は部分的に歪むという
現象が生じる。第1実施例では、その対策として、A/
Dコンバータ12から出力された復元データの内の最大
値データ及び最小値データのそれぞれの平均値を基にし
て3つの基準値データを得、得たこれら3つの基準値デ
ータに基づいてA/Dコンバータ12からの復元データ
のレベル判定を行なう構成であった。これに対して、本
実施例では、A/Dコンバータ12から出力される復元
データを正規化した後、すなわち、A/Dコンバータ1
2からの復元データを、例えば過去の復元データの最大
値の平均を16進表記で“E0”、過去の復元データの
最小値の平均を16進表記で“20”とするスケールで
再スケーリングした上で、復調処理するようにしたもの
である。
【0063】図3は、A/Dコンバータ12から出力さ
れた復元データの各レベルの分布と3つの基準値、及び
これらを正規化した際のスケール値との関係を説明する
図である。
【0064】A/Dコンバータ12からの復元データは
8ビット構成のデータであり、00〜FFH (H;16
進表記)の256階調で表されている。また、同図に示
されたの復元データは4PAM信号の復元データの例で
あるので、そのレベル分布は4つとなっている。従っ
て、復元データRDのレベルを判定するための3つの基
準値は、典型的には第1実施例の場合と同様である。す
なわち、復元データの最大値の平均をmと最小値の平均
lとすると、その差分を6等分した値DPは、次式
(1)で表わされるので、第1基準値SL1、第2基準
値SL2、及び第3基準値SL3は、それぞれ次式
(2)、(3)及び(4)によって求められる。、 DP=(m−l)/6 ・・・ (1) SL1=m−DP =(5m+l)/6 ・・・ (2) SL2=(m+l)/2 ・・・ (3) SL3=l+DP =(m+5l)/6 ・・・ (4) 本実施例では、前述した如く、A/Dコンバータ12か
ら出力された復元データを、その最大値の平均が16進
表記で“E0”、最小値の平均が16進表記で“20”
となるスケールで正規化するので、正規化後の第1基準
値SL1、第2基準値SL2、及び第3基準値SL3
は、それぞれ16進表記で“C0”、“80”、“4
0”となる。なお、正規化後、16進表記で“00”と
なる仮想下限値(VS)は、A/Dコンバータ12から
出力された復元データの最小値の平均lよりもレベルが
DP分だけ低いレベルであり、次式(5)によって求め
られる。
【0065】 VS=l−DP =(7l−m)/6 ・・・ (5) 従って、入力された復元データRDのレベル値を正規化
した値、すなわち再スケーリングした値(SCL)は、
次式(6)によって求められる。
【0066】 SCL=(RDL−VS)/8・DP =(RDL−(7l−m)/6)/8((m−l)/6) =(6RDL−7l+m)/8(m−l) ・・・ (6) すなわち、この第2の実施例は、A/Dコンバータ12
から出力された復元データに対して上記(6)式に基づ
く処理を行なったのち、3つの基準値と比較してレベル
判定を行なうものである。
【0067】次に、図4を参照して第2の実施例による
復調回路部の構成について詳述する。同図に示すよう
に、この実施例の復調回路部200は、コントローラ2
01、レジスタ202〜204,206〜208、シフ
トレジスタ205、データセレクタ209、符号反転器
210、フルアダー211、バレルシフタ212、判定
回路213、及び切り替え回路214,215より構成
されている。なお、この復調回路部200では、上記の
演算処理を簡略化するため、途中の演算処理において、
最大値の平均及び最小値の平均を算出せず、それぞれの
トータル値を使用している。
【0068】以上の構成において、コントローラ201
は、この復調回路部200全体の制御を行うものであ
り、CPU14からの制御信号CSや判定回路213か
らの最大値検出信号MDTCT、最小値検出信号LDT
CTに基づいて各回路を制御する。レジスタ202,2
03は、それぞれ過去m回分(第1の実施の形態と同様
に8回分とする)の最大値復元データMAXRD…、過
去8回分の最小値復元データMINRD…を格納するシ
フトレジスタである。レジスタ202,203の入力側
には、それぞれ切り替え回路214、215が接続され
ており、第1実施例と同様に、無線機1の電源がオンさ
れたとき、或いはバッテリー19が交換されたときに、
CPU14から適当な最大値及び最小値のデータをプリ
セット出来るようになっている。これらの切り替え回路
214及び215は常時はそれぞれA/Dコンバータ1
2の出力に接続される。また、これらレジスタ202,
203はいずれも出力をデータセレクタ209に接続さ
せている。レジスタ204は、第1〜第3基準値データ
SD1〜SD3を格納するシフトレジスタである。第1
〜第3基準値データSD1〜SD3はCPU14により
プリセットされ、A/Dコンバータ12から入力された
復元データのレベルを判定する際にデータセレクタ20
9に出力される。第1〜第3基準値データSD1〜SD
3の各値は、典型的には前述した値、すなわち16進表
記で“C0”、“80”、“40”であるが、各無線受
信機毎に、実測データに基づいて設定してもよい。
【0069】シフトレジスタ205は、A/Dコンバー
タ12からの入力データ(復元データ)を後述する処理
により正規化したデータを格納するものであり、フルア
ダー211のキャリー出力端子CYに接続されている。
なお、シフトレジスタ205の入力は、反転入力であ
る。
【0070】レジスタ206,207,208は、演算
用のレジスタであり、いずれもバレルシフタ212の出
力に接続されている。これらレジスタ206,207,
208はいずれも出力(12ビット、11ビット、11
ビット)をデータセレクタ209に接続させている。な
お、レジスタ206の出力は、データセレクタ209の
他にフルアダー211に接続させている。
【0071】データセレクタ209は、入力をA/Dコ
ンバータ12の出力ならびに、レジスタ202〜20
4,206〜208及びシフトレジスタ205の出力に
接続させ、コントローラ201の制御に従って出力に接
続された符号反転器210への出力データ(12ビッ
ト)を選択する。符号反転器210は、データセレクタ
210の出力データの符号を反転もしくはそのままにし
てフルアダー211に出力する。
【0072】フルアダー211は、レジスタ206の出
力データ(12ビット)と符号反転器210の出力デー
タ(12ビット)とを入力して加算する回路であり、符
号反転器210の符号反転によって減算処理も実行す
る。また、フルアダー211は、出力をバレルシフタ2
12及びシフトレジスタ205に接続させ、演算出来た
か否かを示す演算結果データ(キャリー出力)CY(1
ビット)をバレルシフタ212、シフトレジスタ205
及び判定回路213に出力すると共に、演算結果データ
(12ビット)をバレルレジスタ212に出力する。
【0073】バレルシフタ212は、フルアダー211
の出力、すなわち加算或いは減算の結果データを2のべ
き乗(2のi乗)で割ったり、2のべき乗(2のi乗)
倍する処理を簡単に行なうための回路であり、フルアダ
ー211の出力に接続され、加算もしくは減算の演算結
果データをモードに応じてそのまま出力したりシフトダ
ウンして出力する。すなわち、バレルシフタ212に
は、コントローラ201の制御によってシフトモードと
通常モードとのいずれか一方が指示され、シフトモード
の場合には、iビット(ここではm=8(2の3乗)の
ためi=3となる)シフトダウンし、通常モードの場合
には、フルアダー211の出力データをそのまま出力す
る。
【0074】判定回路213は、演算結果データCYに
基づいて復元データのレベル値を判定する回路であり、
前述の第1の実施の形態と同様にレベル0,1,2,3
に対応した2ビットの復調データ“00”、“01”、
“10”、“11”が得られると共に、最大値、最小値
の検出に応じて最大値検出信号MDTCT、最小値検出
信号LDTCTをそれぞれコントローラ201に供給す
る。
【0075】次に、動作について説明する。図に示した
復調回路部200において、既に、レジスタ202、2
03には、それぞれA/Dコンバータ12から入力され
た過去8回分の最大値復元データMAXRD…、最小値
復元データMINRD…が格納され、レジスタ204に
は、第1、第2、第3基準値SD1,SD2,SD3が
格納されているものとする。
【0076】まず、コントローラ201は、バレルシフ
タ212のモードを通常モードにセットする。そして、
レジスタ203に格納された過去8回分の最小値復元デ
ータMINRD…の加算処理、及びレジスタ202に格
納された過去8回分の最大値復元データMAXRD…の
加算処理が実行される。具体的には、最小値の加算の場
合、このレジスタ203から読み出された最初の最小値
復元データMINRDがデータセレクタ209及び符号
反転器210(符号反転せず)を介してフルアダー21
1に出力される。さらに、フルアダー211に送られた
最小値復元データMINRDはバレルシフタ212に出
力されレジスタ206に格納される。そして、レジスタ
206に格納された最小値復元データMINRDがフル
アダー211に出力されると、レジスタ203より次の
最小値復元データMINRDがデータセレクタ209及
び符号反転器210(符号反転せず)を介してフルアダ
ー211に出力される。このフルアダー211では、最
初の最小値(最小値復元データMINRD)と次の最小
値(最小値復元データMINRD)とが加算処理され、
その加算結果(加算結果データ)がバレルシフタ212
に出力される。このように、最小値復元データMINR
Dが順次レジスタ203から読み出され加算処理される
ことにより、過去8回分の最小値のトータル値データが
求められる。この最小値のトータル値データはバレルシ
フタ212よりレジスタ208に出力される。すなわ
ち、レジスタ208には、最小値のトータル値データが
格納されることになる。
【0077】同様に、レジスタ202に格納された過去
8回分の最大値復元データMAXRDがフルアダー21
1の加算処理によって求められ、最終的に求められた最
大値のトータル値データはバレルシフタ212よりレジ
スタ207に出力される。すなわち、レジスタ207に
は、最大値のトータル値データが格納されることにな
る。なお、最小値、最大値のトータル値を求める順番に
ついては、どちらが先に実行されてもよいものとする。
【0078】レジスタ207に格納された最大値のトー
タル値データがデータセレクタ209により符号反転器
210(符号反転せず)に送られ、フルアダー211及
びバレルシフタ212を介してレジスタ206に出力さ
れる。そして、このレジスタ206に格納された最大値
のトータル値データが再びフルアダー211に送られ、
同時にレジスタ208に格納された最小値のトータル値
データがデータセレクタ209により符号反転器210
に送られ、そこで符号反転されてフルアダー211に送
られる。このフルアダー211では、最小値のトータル
値データが符号反転されることから、最大値(トータル
値データ)から最小値(トータル値データ)が減算処理
される。その結果得られた差分のトータル値データは、
レジスタ207に出力される。すなわち、レジスタ20
7には、差分のトータル値データが格納されることにな
る。
【0079】次に、コントローラ201は、バレルシフ
タ212のモードを通常モードからシフトモードに切換
える。このシフトモードは、i=3(m=8)であるこ
とから、3ビットのシフトダウンを実行して出力するモ
ードである。このように、通常モードからシフトモード
への切換えを行った後、今度はレジスタ206に既に格
納されている最大値のトータル値データと、レジスタ2
08に格納された最小値のトータル値データとの加算処
理がフルアダー211によって実行される。その結果得
られた加算結果データは、バレルシフタ212に出力さ
れ、そこで3ビットシフトダウンされ、レジスタ206
に出力される。このレジスタ206に格納された、3ビ
ットシフトダウンさせた、加算結果データは、過去8回
分の全最大値及び全最小値のトータル値(加算値)の平
均値データとなる。
【0080】続いて、コントローラ201は、バレルシ
フタ212のモードをシフトモードから通常モードに切
り換える。そして、レジスタ206に格納された平均値
データが読み出されフルアダー211に供給される。こ
れと同時にレジスタ208に格納された最小値のトータ
ル値データが読み出されデータセレクタ209及び符号
反転器210(符号反転あり)を介してフルアダー21
1に供給される。このフルアダー211では、供給され
た平均値(平均値データ)から最小値のトータル値(最
小値のトータル値データ)が減算処理される。その結果
得られた減算処理データは、バレルシフタ212よりレ
ジスタ206に出力される。すなわち、レジスタ206
には、減算結果データが格納されることになる。
【0081】以上の動作が終了した段階では、レジスタ
206,207,及び208の記憶内容は下記のように
なる。すなわち、 レジスタ206: DR=(8M−7・8L)/8 ・・・(7) レジスタ207: DT=(8M−8L) ・・・(8) レジスタ208: MINT=8L ・・・(9) である。上記式(7)、(8)、(9)において、DR
は減算結果データ、DTは差分のトータル値データ、M
INTは最小値のトータル値データをそれぞれ示してい
る。
【0082】次に、レジスタ206に格納された減算結
果データDRにA/Dコンバータ12の出力(復元デー
タRD)を6回足し込む処理が実行される。具体的に
は、レジスタ206に格納された減算結果データDRが
フルアダー211に出力され、一方、A/Dコンバータ
12からの復元データRDはデータセレクタ209によ
り符号反転器210に送られ、そのまま符号反転なしに
フルアダー211に出力される。このフルアダー211
では、減算結果データDRと復元データRDとの最初の
加算処理が実行され、その結果得られた加算結果データ
はバレルシフタ212よりレジスタ206に出力され
る。ここでの動作では、復元データRDが6回足し込ま
れるのでさらにレジスタ206よりフルアダー211に
最初の加算結果データが出力され、復元データRDとの
加算処理が実行される。その結果得られた加算結果デー
タは再びレジスタ206に格納して、以降同様に復元デ
ータRDの6回の足し込みを繰り返し実行する。この様
にして6回の足し込みが終了してレジスタ206に格納
された最後の加算結果データは次式(10)で表すこと
ができる。すなわち、 レジスタ206: AR=6RD+(8M−7・8L)/8・・・(10) である。上記(10)式において、ARは加算結果デー
タを示している。
【0083】次に、加算結果(レジスタ206に格納さ
れた加算結果データAR)を差分のトータル値(レジス
タ207に格納された差分のトータル値データDT)に
よって割る除算処理が実行される。これは前述の式
(6)の演算である。具体的には、次の(a)及び
(b)の処理が所定回数p(pは自然数)繰り返し実行
される。すなわち、(a)まず、加算結果データARが
レジスタ206より読出され、フルアダー211とデー
タセレクタ209とに出力される。このデータセレクタ
209に出力された加算結果データARは符号反転器2
10(符号反転せず)を介してフルアダー211に出力
される。このフルアダー211では、同一データすなわ
ち2つの加算結果データARが加算処理され、バレルシ
フタ212によってレジスタ206に出力される。この
レジスタ206には、2倍になった加算結果データAR
(以下に加算結果データAR2と称する)が格納される
ことになる。続いて、(b)レジスタ206に格納され
た加算結果データAR2がフルアダー211に出力さ
れ、一方、レジスタ207に格納された差分のトータル
値データDTが読み出されデータセレクタ209及び符
号反転器210(符号反転あり)に出力され、符号反転
されてフルアダー211に出力される。このフルアダー
211では、加算結果データAR2から差分のトータル
値データDTが減算処理され、その結果得られた減算結
果データは、ボローの無い状態で正しく演算できた場合
にバレルシフタ212によりレジスタ206に出力され
る。このように、正しく演算出来た場合にレジスタ20
6に演算結果データが格納されることになる。ところ
が、ボローが生じて正しく演算できなかった場合には、
レジスタ206に演算結果データは出力されず、現在格
納されている加算結果データAR2が記憶保持され、シ
フトレジスタ205に対して演算結果データCYが
“1”(1ビット)が出力される。このシフトレジスタ
205では、入力が反転されることから、演算結果デー
タCY“1”のときに“0”が格納される。なお、上述
した所定回数(p)は、復調すべき信号の多重度に基づ
くものであり、4レベルの復調の場合には、多重度が2
以上の数であれば任意に設定可能であり、実用的にはA
/Dコンバータ12の出力ビット数(ここではm=8;
8ビット)に対応した数(p=8)が好ましい。上記
(a)及び(b)の処理の繰り返しにより、シフトレジ
スタ205に格納されたデータは、A/Dコンバータ1
2からの復元データRDを正規化したデータである。
【0084】次に、シフトレジスタ205に格納された
演算結果データ(8ビット)、すなわちA/Dコンバー
タ12からの復元データRDを正規化したデータが読み
出され、データセレクタ209及び符号反転器210
(符号反転せず)、フルアダー211、及びバレルシフ
タ212を介してレジスタ206に出力される。そし
て、レジスタ206から正規化済みデータ(8ビット)
が読み出されフルアダー211に出力され、一方、レジ
スタ204から第3基準値データSD3が読み出されデ
ータセレクタ209及び符号反転器210(符号反転あ
り)を介してフルアダー211に出力される。このフル
アダー211では、第3基準値データSD3が反転され
たことから、正規化済みデータから第3基準値データS
D3を減じる減算処理が実行される。その演算結果を示
す演算結果データCYは判定回路213に出力される。
同様に、第2、第1基準値データRD2、RD1につい
てもレジスタ204から読み出して正規化済みデータか
ら減じる減算処理が実行され、何れの結果も判定回路2
13に出力される。この判定回路213では、入力した
演算結果データCYすなわち基準値との比較結果から、
正規化済みデータのレベルが0〜3の4レベルのいずれ
であるかが判定される。
【0085】この判定において、第3基準値との比較結
果をCY0、第2基準値との比較結果をCY1、第1基
準値との比較結果をCY0とした場合、これらCY0,
CY1,CY2とレベル値との関係は以下のようにな
る。すなわち、CY0=0、CY1=0、及びCY2=
0の場合、レベルは0(最小値)、CY0=1、CY1
=0、及びCY2=0の場合、レベルは1、CY0=
1、CY1=1、及びCY2=0の場合、レベルは2、
そして、CY0=1、CY1=1、及びCY2=1の場
合、レベルは3(最大値)、となる。
【0086】なお、最大値を検出した場合、すなわち現
復元データRDについて第1基準値データSD1の値よ
りも大きいという判定結果が得られた場合、最大値検出
データMDTCT(1ビット)を“1”、最小値検出デ
ータLDTCT(1ビット)を“0”とした2ビットデ
ータがコントローラ201に出力される。そして、コン
トローラ201の制御によって、この結果をもたらした
現復元データRDが最大値復元データMAXRDとして
レジスタ202にストアーされる。その際、レジスタ2
02では、その入力された最大値復元データMAXRD
を新規に格納するため、最古の最大値復元データMAX
RDが消去される。また、最小値を検出した場合、すな
わち現復元データRDについて第3基準値データSD3
の値よりも小さいという判定結果が得られた場合、最大
値検出データMDTCT(1ビット)を“0”、最小値
検出データLDTCT(1ビット)を“1”とした2ビ
ットデータがコントローラ201に出力される。そし
て、コントローラ201の制御によって、この結果をも
たらした現復元データRDが最小値復元データMINR
Dとしてレジスタ203にストアーされる。その際、レ
ジスタ203では、その入力された最小値復元データM
INRDを新規に格納するため、最古の最小値復元デー
タMINRDが消去される。
【0087】このように、上述した第2の実施の形態に
よれば、演算回路にフルアダー211ひとつで済むよう
にしたので、前述の第1の実施の形態に比して演算回路
の簡略化が図れると共に、レジスタを用いてシフトによ
る除算や比較のためのデータ保持を行うようにしたの
で、直線性の悪い多値信号をレベル値がずれることなく
正しく復調することができる。
【0088】さて、この第2の実施の形態において、シ
フトレジスタであるレジスタ202,203,204に
代わってRAMで構成してもよく、これによって、レジ
スタ面積分を省くことができる。また、コントローラ2
01はランダムゲートにて実現されるものであったが、
ROMで構成してもよく、これによって、4値以外の多
重化された多値信号の復調も可能である。
【0089】また、上述の第2の実施の形態では、シフ
トレジスタ205に格納された演算結果データ(8ビッ
ト)をレジスタ204の第1、第2、第3基準値データ
SD1,SD2,SD3と比較するようにしていたが、
シフトレジスタ205の上位数ビット(2もしくは3ビ
ット)の値を判定回路213に直接供給して判定させる
ようにしてもよい。すなわち、図3に示したように、第
1基準値が“C0”、第2基準値が“80”、第3基準
値が“40”であるとすると、上位2ビットが“11”
であれば復調されたデータのレベルは3、上位2ビット
が“10”であれば復調されたデータのレベルは2、上
位2ビットが“01”であれば復調されたデータのレベ
ルは1、上位2ビットが“00”であれば復調されたデ
ータのレベルは0である。
【0090】また、この第2の実施の形態では、一例と
して過去8回分の最大値復元データMAXRD、最小値
復元データMINRDを扱うため、これら各々の平均値
を得る場合、バレルシフタ211でシフトモードの際に
3ビットシフトダウンを行うようにしていたが、過去4
回分の平均値を得る場合には、i=2となって、バレル
シフタ211でのシフトモードで2ビットのシフトダウ
ンを行うことになる。
【0091】また、上述した第2の実施の形態におい
て、レジスタ204に格納した第1〜第3基準値データ
RD1〜RD3をA/Dコンバータ12より入力される
復元データに連動させて補正するようにしてもよい。す
なわち、レジスタ202もしくは203のデータが更新
されると、演算処理によってレジスタ204に格納され
る第1〜第3基準値データRD1〜RD3を変更(補
正)するというものである。以下にこの第2の実施の形
態による変形例について説明する。
【0092】まず、第1基準値データをRD1’、第2
基準値データをRD2’、第3基準値データをRD3’
として、これら第1〜第3基準値データRD1’〜RD
3’は次式(11)、(12)、(13)によって表さ
れる。すなわち、 RD1’=(5・8M+8L)/(8×6) =(5・8M+8L)/(16×3) ・・・ (11) RD2’=(8M+8L)/(8×2) =(8M+8L)/16 ・・・ (12) RD3’=(8M+5・8L)/(8×6) =(8M+5・8L)/(16×3) ・・・ (13) となる。
【0093】ここで、レジスタ202に格納された最大
値復元データMAXRDが更新された際に、レジスタ2
03に格納された8回分の最小値復元データMINRD
…の加算結果データが既にレジスタ206に格納されて
いるものとする。前述の第2の実施の形態と同様に、レ
ジスタ208及びフルアダー211を用いて、更新され
たレジスタ202における最大値復元データMAXRD
…の加算処理が実行され、その結果得られた最大値の加
算結果データがレジスタ207に格納される。
【0094】まず、第2基準値データRD2’を求める
ため、レジスタ207に格納された最大値の加算結果デ
ータがレジスタ206に格納され、コントローラ201
はバレルシフタ212をここでは4ビットシフトモード
にセットする。この4ビットシフトは、上記式(12)
に示した分母“16”による除算に相当する。これによ
り、レジスタ206に格納された最大値の加算結果デー
タとレジスタ208に格納された最小値の加算結果デー
タとはフルアダー211において加算処理され、その結
果得られた加算結果データがバレルシフタ212で4ビ
ットシフトされ、これが第2基準値データRD2’とし
てレジスタ204に格納される。そして、コントローラ
201はバレルシフタ212を通常モードに戻す。
【0095】また、第1基準値データRD1’を求める
ため、レジスタ207に格納された最大値の加算結果デ
ータがレジスタ206に格納され、レジスタ207及び
206に格納された最大値の同一加算結果データがフル
アダー211において加算処理され、その結果得られた
加算結果データが今度はレジスタ206に出力される。
そして、このレジスタ206に格納された加算結果デー
タをレジスタ207に格納された加算結果データとフル
アダー211において加算処理し、その結果得られた加
算結果データをレジスタ206に格納する処理を3回実
行し、さらに、コントローラ201によるバレルシフタ
212の4ビットシフトモードへの切換え後、レジスタ
206に格納された演算5・8Mの加算結果データと、
レジスタ208に格納された最小値の加算結果データと
をフルアダー211において加算処理してこれをバレル
シフタ211に出力することにより、演算5・8M+8
Lに相当する処理が終了する。その際、バレルシフタ2
11に出力された加算結果データは4ビットシフトモー
ドに従って4ビットシフトダウンされレジスタ206に
出力されることで、演算(5・8M+8L)/16に相
当する処理が終了する。そして、コントローラ201は
バレルシフタ212を通常モードに戻す。
【0096】さらに、レジスタ206に格納された加算
結果データを“3”で割り、演算(5・8M+8L)
(16×3)に相当する処理(上記式(11))を完了
させる。具体的には、次の(A)、(B)の処理を所定
回数繰り返し実行し、且つ(C)の処理を実行すること
で処理が完了する。すなわち、(A)レジスタ206に
格納された加算結果データ(初期値:(5・8M+8
L)/16))の最上位側ビットから“3”を表す有意
ビットを減算することにより加算結果データから“3”
が減算処理されたことに相当する。その際、減算処理が
正しく出来たか否かはボローの有無によって決定する。
ボローが発生しなければ、正しく減算処理できたものと
して、その演算結果データCY“1”(1ビット)がレ
ジスタ205に出力されると共に、減算結果データがバ
レルシフタ212よりレジスタ206に格納される。ま
た、ボローが発生した場合には、その演算結果データC
Y“0”(1ビット)がレジスタ205に出力されると
共に、現在レジスタ206に格納されているデータが保
持される。続いて、(B)レジスタ206に格納された
データをフルアダー211に直接出力すると共に、デー
タセレクタ209及び符号反転器210(符号反転せ
ず)を介して間接的にフルアダー211に出力し、この
フルアダー211でこれらを加算処理してレジスタ20
6に出力することにより、そのレジスタ206に格納さ
れた加算結果データはレジスタ206に格納されていた
元のデータを2倍したものとなる。この(A)、(B)
の演算処理の繰り返し回数は、復調すべき信号の多重度
に基づいて設定されるものであり、4レベルの多値信号
を復調する場合、多重度が2以上の数であれば繰り返し
回数は任意となり、実用的には、A/Dコンバータ12
の出力ビット数に応じた回数が好ましい。
【0097】(C)最後に、レジスタ205に格納され
た演算結果データ(8ビット)をレジスタ204に出力
することで、このレジスタ204の第1基準値データR
D1’が補正されることになる。
【0098】そして、第3基準値データRD3’につい
ても、上述した第1基準値データR1’の補正と同様
に、レジスタ208に格納された最小値の加算結果デー
タをレジスタ206及びフルアダー211を用いて、演
算5・8Lに相当する処理を実行してレジスタ206に
加算結果データを格納し、さらに、レジスタ207に格
納された最大値の加算結果データ(8M)をレジスタ2
06に格納された最小値の加算結果データ(5・8L)
に加算してその結果得られた加算結果データをレジスタ
206に格納することにより、演算8M+5・8Lに相
当する処理が終了する。続いて、バレルシフタ212を
4ビットシフトモードにして、レジスタ206に格納さ
れた加算結果データ(8M+5・8L)が4ビットシフ
トダウンされレジスタ206に格納されることで、演算
(8M+5・8L)/16に相当する処理が終了する。
そして、最後にレジスタ206に格納されたデータ
((8M+5・8L)/16))を“3”で割る処理
(式(13))が実行されるが、これは上述した第1基
準値データRD1’を求める際に用いた(A),
(B),(C)の処理を採用することにより、レジスタ
206に式(13)の演算結果が得ら、レジスタ205
に格納された演算結果データ(8ビット)が第3基準値
データRD3’としてレジスタ204に転送される。
【0099】このように、最大値もしくは最小値の変更
に連動して第1、第2、第3基準値データを補正するよ
うにしても前述の第2の実施の形態と同様の作用効果を
得ることが出来る。
【0100】(第3の実施の形態)前述の第2の実施の
形態では、判定結果が最大値或いは最小値の何れでもな
い場合にレジスタ202もしくは203、あるいはレジ
スタ207もしくは208のデータは更新されないが、
判定結果が中間の値(内間値)を基準値データの変更等
に用いるようにしてもよい。また、第2の実施の形態で
は、復調処理時に基準値データ以外のデータを変更して
いるのに対して、この第3の実施の形態では、復調処理
後に基準値データを変更するものである。第3の実施の
形態では、全体構成を図1と同様の構成として、第2の
実施の形態における復調回路部200(図4参照)を一
部変更する。したがって、図4に示した各回路と同様の
回路については、同様の番号を付し、その回路説明は省
略する。
【0101】図5は第3の実施の形態による復調回路部
の構成を示すブロック図であり、同図に示した復調回路
部300は、前述の図1に示した通信受信機1に適用さ
れ、復調回路部13と同様に、A/Dコンバータ12と
CPU14とに接続される。
【0102】この復調回路部300は、例えば、レジス
タ202,203,206〜208, シフトレジスタ
205、データセレクタ209、符号反転器210、フ
ルアダー211、バレルシフタ212、切り替え回路2
14、215、コントローラ216、レジスタ217、
判定回路218、及び基準値作成部219より構成され
ている。
【0103】図4に示した回路と相違する回路におい
て、コントローラ216は、図5中の各回路の動作の制
御と共に、判定回路218からの全判定結果データJR
Dに基づいて変更動作を制御するものである。レジスタ
217は、前述のレジスタ204と同様に第1、第2、
第3基準値データRD1,RD2,RD3を格納するも
のであり、その入力を基準値作成部219に接続させて
いる。判定回路218は、前述の判定回路213と同様
に演算結果データCYの値に基づいて現復元データRD
のレベル値を判定するものであり、ここではコントロー
ラ216に全判定結果データJRDを供給する。
【0104】基準値作成部219は、前記シフトレジス
タ217に初期値としてプリセットするための3つの基
準値データを記憶するメモリ部、正規化済みデータを4
つのレベルに応じてそれぞれ複数格納するメモリ部、及
び2つのデータの平均を求める演算処理部とを具備して
おり、その入力をシフトレジスタ205に接続させ、そ
の出力をレジスタ217に接続させている。この基準値
作成部219でも3つの基準値が作成され、レベルの高
い方から第1基準値データSD1”、第2基準値データ
SD2”、第3基準値データSD3”とする。
【0105】次に、動作について説明する。図5に示し
た復調回路部300では、前述の復調回路部200(図
4参照)と同様に演算結果データCY0,CY1,CY
2がそれぞれ判定回路218に出力される度、すなわち
判断結果が得られる度に、シフトレジスタ205に格納
された正規化済みデータ(8ビット)が基準値作成部2
19に出力され、その基準値作成部219においてレベ
ル分けされたメモリの該当するレベルのエリアに格納さ
れる。そして、復調処理が終了した後(ページャー等の
通信受信機においては非受信期間が該当する)、基準値
作成部219において、演算処理部では、各レベル毎に
メモリに格納されている正規化済みデータの平均値が算
出される。この平均値には、レベル3に相当する最大値
平均値データと、レベル2に相当する第1中間平均値デ
ータと、レベル1に相当する第2中間平均値データと、
レベル0に相当す最小値平均値データがある。
【0106】上記演算処理部では、さらに、最大値平均
値データと第1中間平均値データととの平均値である第
3中間平均値データ、第1中間平均値データと第2中間
平均値データとの平均値である第4中間平均値データ、
及び第2中間平均値データと最小値平均値データとの平
均値である第5中間平均値データが算出される。この様
にして得られた第3中間平均値データ、第4中間平均値
データ、第5中間平均値データは、それぞれ第1基準値
データSD1”、第2基準値データSD2”、第3基準
値データSD3”としてレジスタ217に出力される。
このレジスタ217では、基準値作成部219より第1
基準値データSD1”、第2基準値データSD2”、及
び第3基準値データSD3” を入力することで、基準
値が補正される。
【0107】このように、第3の実施の形態によれば、
最大値と最小値間の中間値でも基準値を補正できるよう
にしたので、受信された多値信号の変動に対する追従性
がよくなり、その追従性は例えば4レベルであれば2倍
に、n(n≧2)レベルであれば(n−1)倍に高める
ことができる。なお、基準値作成部218のメモリは、
上述したようにメモリ上でレベルに応じて区分してもよ
く、もしくは、レベル毎にメモリを設けるようにしても
よい。
【0108】さて、上述した第3の実施の形態では、基
準値作成部219のメモリに4レベル分の正規化済みデ
ータを記憶するようにしていたが、第1、第4レベルを
除く第2、第3レベルの正規化済みデータ、すなわち第
1中間値データ及び第2中間値データのみをそれぞれ複
数記憶するようにしてもよい。この場合には、演算処理
部において、先ず第1中間値データ及び第2中間値デー
タのそれぞれの平均値データが求められ、さらに両者の
平均値データ、すなわち第1中間平均値データと第2中
間平均値データとの平均が求められ、その結果得られた
平均値データが第2基準値データとなる。また、第1中
間平均値データと第2中間平均値データとの差分から平
均が求められ、その結果得られた平均値データ(以下に
Uで示す)にさらに前記第1中間平均値データが加算処
理され、その結果得られたデータが第1基準値データと
なる。さらに、上記第2中間平均値データから上記平均
値データUを減じて得られたデータを第3基準値データ
とする。この様にして求めた第1、第2、第3基準値デ
ータは、レジスタ217に格納され、基準値の補正が完
了する。
【0109】(第4の実施の形態)前述の第3の実施の
形態では、過去8回分の最大値復元データMAXRD
…、最小値復元データMINRD…をそれぞれ格納する
レジスタ202,203を用いた回路構成であったが、
以下に説明する第4の実施の形態は、これらレジスタ2
02,203を省いた方式を採用する。この第4の実施
の形態でも、復調処理後にデータを変更するものであ
り、第4の実施の形態でも、全体構成を図1と同様の構
成として、第3の実施の形態における復調回路部300
(図5参照)を一部変更する。したがって、図5に示し
た各回路と同様の回路については、同様の番号を付し、
その回路説明は省略する。
【0110】図6は第4の実施の形態による復調回路部
の構成を示すブロック図であり、同図に示した復調回路
部400は、前述の図1に示した通信受信機1に適用さ
れ、復調回路部13と同様に、A/Dコンバータ12と
CPU14とに接続される。
【0111】この復調回路部400は、例えば、レジス
タ206〜208, 、シフトレジスタ205、符号反
転器210、フルアダー211、バレルシフタ212、
コントローラ216、レジスタ217、判定回路21
8、基準値作成部219、データセレクタ220及び切
り替え回路221,222より構成されている。
【0112】図5に示した回路と相違する回路におい
て、データセレクタ220は、レジスタ202及び20
3がないことから、入力にはA/Dコンバータ12の出
力、及びレジスタ206〜208, 217、シフトレ
ジスタ205の各出力が接続される。切り替え回路22
1は、レジスタ208に過去8回分の最少値復元データ
MINRDのトータル値に相当するデータをプリセット
データとして格納するために設けられている。切り替え
回路222は、レジスタ207に過去8回分の最大値復
元データMAXRDのトータル値に相当するデータをプ
リセットデータとして格納するために設けられている。
切り替え回路221及び222は、レジスタ207及び
208にデータをプリセットした後は、レジスタ207
及び208へのデータ入力をバレルシフタ212側に切
り替える。
【0113】次に、動作について説明する。図6に示し
た復調回路部400では、既に、レジスタ208に過去
8回分の最小値復元データMINRD…の加算結果デー
タ、レジスタ207に過去8回分の最大値復元データM
AXRD…の加算結果データがそれぞれ格納されている
ものとする。この状態は、前述の第2の実施例におい
て、レジスタ203にストアされている過去8回分の最
小値復元データMINRDの加算処理、及びレジスタ2
02にストアされている過去8回分の最大値復元データ
MAXRDの加算処理が終了したときの状態と同じであ
る。
【0114】そして、前述の第2の実施の形態と同様
に、判定回路218にて4レベルの判定を行うまでの処
理が実行され、演算結果データCY0,CY1,CY2
に基づき2ビットで表される復調データが求められる。
【0115】この後、レジスタ207には、差分のトー
タル値データDTが格納されており、レジスタ208に
は、最小値のトータル値データMINTが格納されてい
る。この状態で、レジスタ207から差分のトータル値
データDTが読み出され、データセレクタ220、符号
反転器210、フルアダー211、バレルシフタ212
を介してレジスタ206に出力される。このため、レジ
スタ206には、差分のトータル値データDTが格納さ
れることになる。さらに、レジスタ208から最小値の
トータル値データMINTが読み出され、データセレク
タ220及び符号反転器210(符号反転せず)を介し
てフルアダー211に出力される。このフルアダー21
1には、レジスタ206からも差分のトータル値データ
が出力されるので、演算DT+MINTによる加算処理
が実行される。その結果得られた加算結果データは、バ
レルシフタ212よりレジスタ207に出力される。こ
のため、レジスタ207には、加算結果データ(DT+
MINT)が格納されることになる。
【0116】このとき、レジスタ207,208に格納
されたデータは、それぞれ8M、8Lとなる。ここで、
判定回路218は、コントローラ216に全判定結果デ
ータJRDを供給することから、コントローラ216で
は、レベルに応じた処理を制御する。ここで、全判定結
果データJRDは、レベル0(最小),1,2,3(最
大)に対応して2ビットのデータ“00”,“01
”,“10 ”,“11”となる。例えば、判定回路2
18の判定結果が最大値を示すものであった場合には、
コントローラ216は全判定結果データJRDに基づい
て次の処理を制御する。すなわち、まずバレルシフタ2
12をシフトモードに切換え、レジスタ207に格納さ
れた最大値のトータル値データ8Mを読み出し、途中の
符号反転器210において符号を反転させバレルシフタ
212にて3ビットシフトダウンさせる処理が実行され
る。このバレルシフタ212では、最大値のトータル値
を8で割ったかたちとなり、この除算結果データはレジ
スタ206に出力される。再度レジスタ207より最大
値のトータル値データ8Mを読み出しレジスタ206に
格納された除算結果データとの加算処理が実行され、そ
の結果得られた加算結果データはレジスタ206に格納
される。
【0117】次に、レジスタ206より加算結果データ
が読み出され、これがフルアダー211においてA/D
コンバータ12より入力された現復元データRDと加算
処理される。その結果得られた加算結果データは、バレ
ルシフタ212を介してレジスタ207に出力される。
このとき、レジスタ207に格納された加算結果データ
は、RD(現復元データ)+7Mとなる。
【0118】また、判定回路218の判定結果が最小値
を示すものであった場合には、コントローラ216は全
判定結果データJRDに基づいて次の処理を制御する。
すなわち、まずバレルシフタ212をシフトモードに切
換え、レジスタ208に格納された最小値のトータル値
データ8Lを読み出し、途中の符号反転器210におい
て符号を反転させバレルシフタ212にて3ビットシフ
トダウンさせる処理が実行される。このバレルシフタ2
12では、最小値のトータル値を8で割ったかたちとな
り、この除算結果データはレジスタ206に出力され
る。再度レジスタ207より最小値のトータル値データ
8Lを読み出しレジスタ206に格納された除算結果デ
ータとの加算処理が実行され、その結果得られた加算結
果データはレジスタ206に格納される。
【0119】次に、レジスタ206より加算結果データ
が読み出され、これがフルアダー211においてA/D
コンバータ12より入力された現復元データRDと加算
処理される。その結果得られた加算結果データは、バレ
ルシフタ212を介してレジスタ207に出力される。
このとき、レジスタ208に格納された加算結果データ
は、RD(現復元データ)+7Lとなる。
【0120】また、判定回路218の判定結果が最大値
でも最小値でもなかった場合には、処理は何も実行され
ず、各レジスタでは現状のデータが保持される。
【0121】このように、判定結果が最大値の場合、最
小値の場合、最大値でも最小値でもない場合に応じて、
レジスタ207,208の内容が変更される。なお、レ
ジスタ217に格納される第1、第2、第3基準値デー
タの補正については、前述の第3の実施の形態と同様の
ため、説明を省略する。
【0122】このように、第4の実施の形態によれば、
第3の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
【0123】なお、第3及び第4の実施の形態では、レ
ベル判定のための基準値を受信データに連動させるため
に基準値設けているが、復調データを処理するCPU1
4にその処理機能を付加し、シフトレジスタ205から
のデータに基づいてCPU14が基準値を算出しレジス
タ217に格納する構成にして、独立した構成となって
いる基準値作成部219をなくすようにしてもよい。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、多値振幅変調されたアナログ入力信号の復調
処理をアナログ入力信号をデジタルデータに変換した後
に行なう構成にし、且つ入力信号のレベルを判定するた
めの基準値データを復調されたデジタルデータに基づい
て補正する構成にしたので、回路を構成する素子の特性
のばらつきの影響を受けずに正確に復調することがで
き、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があって
もレベルがずれることなく正確に復調することができる
という効果を奏する。
【0125】請求項2記載の発明によれば、前記複数の
基準値データが、前記アナログ−デジタル変換手段によ
り得られたデジタルデータの内、少なくとも前記複数の
基準値データとの比較により最大レベルと判定されたデ
ジタルデータと最小レベルと判定されたデジタルデータ
とに基づいて補正されるので、回路を構成する素子の特
性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することがで
き、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があって
もレベルがずれることなく正確に復調することができる
という効果を奏する。
【0126】請求項3記載の発明によれば、前記複数の
基準値データが、前記アナログ−デジタル変換手段によ
り得られたデジタルデータの内、少なくとも前記複数の
基準値データとの比較により最大レベルと判定された過
去複数回分のデジタルデータの平均値と最小レベルと判
定された過去複数回分のデジタルデータの平均値とに基
づいて補正されるので、回路を構成する素子の特性のば
らつきの影響を受けずに正確に復調することができ、且
つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベ
ルがずれることなく正確に復調することができるという
効果を奏する。
【0127】請求項4記載の発明によれば、多値振幅変
調されたアナログ入力信号の復調処理をアナログ入力信
号をデジタルデータに変換した後に行なう構成にし、且
つ入力信号のレベルを判定するための基準値データを復
調されたデジタルデータに基づいて補正する構成である
ので、回路を構成する素子の特性のばらつきの影響を受
けずに正確に復調することができ、且つ振幅に均一もし
くはアンバランスの歪があってもレベルがずれることな
く正確に復調することができるという効果を奏する。
【0128】請求項5記載の発明によれば、前記複数の
基準値データが、前記アナログ−デジタル変換手段によ
り得られたデジタルデータの内、少なくとも前記複数の
基準値データとの比較により最大レベルと判定されたデ
ジタルデータと最小レベルと判定されたデジタルデータ
とに基づいて補正されるので、回路を構成する素子の特
性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することがで
き、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があって
もレベルがずれることなく正確に復調することができる
という効果を奏する。
【0129】請求項6記載の発明によれば、前記複数の
基準値データが、前記アナログ−デジタル変換手段によ
り得られたデジタルデータの内、少なくとも前記複数の
基準値データとの比較により最大レベルと判定された過
去複数回分のデジタルデータの平均値と最小レベルと判
定された過去複数回分のデジタルデータの平均値とに基
づいて補正されるので、回路を構成する素子の特性のば
らつきの影響を受けずに正確に復調することができ、且
つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベ
ルがずれることなく正確に復調することができるという
効果を奏する。
【0130】請求項7記載の発明によれば、多値振幅変
調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタルデータに
変換した後、更に、データを正規化して複数の基準値デ
ータと比較する構成であるので、回路を構成する素子の
特性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することが
でき、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があっ
てもレベルがずれることなく正確に復調することができ
るという効果を奏する。
【0131】請求項8記載の発明によれば、多値振幅変
調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタル変換した
データが過去の最大値データ及び最小値データに基づい
て正規化される構成であるので、回路を構成する素子の
特性のばらつきの影響を受けずに正確に復調することが
でき、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があっ
てもレベルがずれることなく正確に復調することができ
るという効果を奏する。
【0132】請求項9記載の発明によれば、多値振幅変
調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタル変換した
データが過去複数回分の最大値データの平均値及び過去
複数回分の最小値データの平均値に基づいて正規化され
る構成であるので、回路を構成する素子の特性のばらつ
きの影響を受けずに正確に復調することができ、且つ振
幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベルが
ずれることなく正確に復調することができるという効果
を奏する。
【0133】請求項10記載の発明にれば、多値振幅変
調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタル変換した
データが過去複数回分の最大値データの平均値及び過去
複数回分の最小値データの平均値に基づいて正規化され
る構成であるので、回路を構成する素子の特性のばらつ
きの影響を受けずに正確に復調することができ、且つ振
幅に均一もしくはアンバランスの歪があってもレベルが
ずれることなく正確に復調することができるという効果
を奏する。
【0134】請求項11記載の発明によれば、多値振幅
変調されたアナログ入力信号の振幅値をデジタルデータ
に変換した後、更に、データを正規化して複数の基準値
データと比較する構成であるので、回路を構成する素子
の特性のばらつきの影響を受けずに正確に復調すること
ができ、且つ振幅に均一もしくはアンバランスの歪があ
ってもレベルがずれることなく正確に復調することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多値信号復調装置を適用した無線
受信機の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る多値信号復調装置の第1の実施の
形態である復調回路部の構成を示すブロック図である。
【図3】第2の実施の形態による復元データと第1、第
2、第3基準値との関係を説明する図である。
【図4】本発明に係る多値信号復調装置の第2の実施の
形態である復調回路部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る多値信号復調装置の第3の実施の
形態である復調回路部の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る多値信号復調装置の第4の実施の
形態である復調回路部の構成を示すブロック図である。
【図7】受信された信号の標準波形と局発オフセットも
しくは振幅歪のある波形との関係を示す図である。
【図8】受信された信号の振幅歪のある波形と基準値と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 無線受信機 10 アンテナ 11 受信部 12 A/Dコンバータ 13 復調回路部 14 CPU 15 表示部 16 報知部 17 キー入力部 18 メッセージメモリ 19 バッテリー 20 バッテリーセーバ部 102,103 シフトレジスタ 104,105,106 平均化回路 107 差分回路 108 除算回路 109 減算回路 110 加算回路 111,112,113 比較回路 114 判定回路 115、116 切り替え回路 201,216 コントローラ 202〜204,206〜208,217 レジスタ 205 シフトレジスタ 209,220 データセレクタ 210 符号反転器 211 フルアダー 212 バレルシフタ 213,218 判定回路 214、215,221,222 切り替え
回路 219 基準値作成部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多値振幅変調されたアナログ入力信号の振
    幅値をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変
    換手段と、 前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデジタ
    ルデータを複数の基準値データと比較し、その比較結果
    に基づいて復調信号を出力する復調手段と、前記復調手
    段により復調されたデジタルデータに基づいて前記複数
    の基準値データを補正する基準値データ補正手段とを備
    えたことを特徴とする多値信号復調装置。
  2. 【請求項2】前記基準値データ補正手段は、前記アナロ
    グ−デジタル変換手段により得られたデジタルデータの
    内、少なくとも前記複数の基準値データとの比較により
    最大レベルと判定されたデジタルデータと最小レベルと
    判定されたデジタルデータとに基づいて、前記複数の基
    準値データを補正する手段であることを特徴とする請求
    項1記載の多値信号復調装置。
  3. 【請求項3】前記基準値データ補正手段は、前記アナロ
    グ−デジタル変換手段により得られたデジタルデータの
    内、少なくとも前記複数の基準値データとの比較により
    最大レベルと判定された過去複数回分のデジタルデータ
    の平均値を算出する手段と、最小レベルと判定された過
    去複数回分のデジタルデータの平均値を算出する手段と
    を有し、これらの算出手段で得られる平均値に基づい
    て、前記複数の基準値データを補正する手段であること
    を特徴とする請求項1記載の多値信号復調装置。
  4. 【請求項4】多値振幅変調されたアナログ入力信号の振
    幅値をデジタルデータに変換する第1の過程と、 前記第1の過程により得られたデジタルデータを複数の
    基準値データと比較する第2の過程と、 前記第2の過程により得られる比較結果に基づいて復調
    信号を出力する第3の過程と、 前記第2の過程により得られた比較結果が所定のもので
    ある場合に、前記第1の過程により得られたデジタルデ
    ータに基づいて前記複数の基準値データを補正する第4
    の過程とを備えたことを特徴とする多値信号復調方法。
  5. 【請求項5】前記第4の過程は、少なくとも前記第2の
    過程により得られた比較結果が最大レベルである場合及
    び最小レベルである場合に、前記第1の過程により得ら
    れたデジタルデータに基づいて前記複数の基準値データ
    を補正する過程であることを特徴とする請求項4記載の
    多値信号復調方法。
  6. 【請求項6】前記第4の過程は、前記第2の過程により
    得られた比較結果が最大レベルである場合及び最小レベ
    ルである場合に、前記第1の過程により得られたデジタ
    ルデータを複数のデータの格納が可能なメモリに格納す
    る過程と、前記メモリに格納されている複数のデジタル
    データの平均値を算出する過程と、算出された平均値に
    基づいて前記複数の基準値データを補正する過程とを備
    えたことを特徴とする請求項4記載の多値信号復調方
    法。
  7. 【請求項7】多値振幅変調されたアナログ入力信号の振
    幅値をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変
    換手段と、 前記アナログ−デジタル変換手段により得られたデジタ
    ルデータを正規化する正規化手段と、 前記正規化手段により正規化されたデジタルデータを複
    数の基準値データと比較し、その比較結果に基づいて復
    調信号を出力する復調手段とを備えたことを特徴とする
    多値信号復調装置。
  8. 【請求項8】前記正規化手段は、前記アナログ−デジタ
    ル変換手段により得られたデジタルデータの内、少なく
    とも前記複数の基準値データとの比較により最大レベル
    と判定されたデジタルデータ及び最小レベルと判定され
    たデジタルデータに基づいて、前記アナログ−デジタル
    変換手段により現在得られているデジタルデータを正規
    化する手段であるとを特徴とする請求項7記載の多値信
    号復調装置。
  9. 【請求項9】前記正規化手段は、前記アナログ−デジタ
    ル変換手段により得られたデジタルデータの内、少なく
    とも前記複数の基準値データとの比較により最大レベル
    と判定された過去複数回分のデジタルデータの平均値を
    算出する手段と、最小レベルと判定された過去複数回分
    のデジタルデータの平均値を算出する手段とを有し、こ
    れらの算出手段で得られる平均値に基づいて、前記アナ
    ログ−デジタル変換手段により現在得られているデジタ
    ルデータを正規化する手段であることを特徴とする請求
    項7記載の多値信号復調装置。
  10. 【請求項10】前記正規化手段は、前記アナログ−デジ
    タル変換手段により得られたデジタルデータの内、少な
    くとも前記複数の基準値データとの比較により最大レベ
    ルと判定された過去複数回分のデジタルデータの平均値
    を第1の所定値、最小レベルと判定された過去複数回分
    のデジタルデータの平均値を第2の所定値としるスケー
    ルで、前記アナログ−デジタル変換手段により現在得ら
    れているデジタルデータを再スケーリングする手段であ
    ることを特徴とする請求項7記載の多値信号復調装置。
  11. 【請求項11】多値振幅変調されたアナログ入力信号の
    振幅値をデジタルデータに変換する第1の過程と、 前記第1の過程により得られたデジタルデータを正規化
    する第2の過程と、 前記第2の過程で正規化されたデジタルデータを複数の
    基準値データと比較し、その比較結果に基づいて復調信
    号を出力する第3の過程とを備えたことを特徴とする多
    値信号復調方法。
JP8303944A 1995-10-30 1996-10-30 多値信号復調装置及び多値信号復調方法 Pending JPH09186726A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8303944A JPH09186726A (ja) 1995-10-30 1996-10-30 多値信号復調装置及び多値信号復調方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-304992 1995-10-30
JP30499295 1995-10-30
JP8303944A JPH09186726A (ja) 1995-10-30 1996-10-30 多値信号復調装置及び多値信号復調方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09186726A true JPH09186726A (ja) 1997-07-15

Family

ID=26563703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8303944A Pending JPH09186726A (ja) 1995-10-30 1996-10-30 多値信号復調装置及び多値信号復調方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09186726A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7042965B2 (en) 2000-10-05 2006-05-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Judgment level setting method and data receiver
JP2007517448A (ja) * 2003-12-24 2007-06-28 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アダプティブスライサ閾値生成方法及びシステム
JP2011109575A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 New Japan Radio Co Ltd 多値信号復調回路
JP2016146535A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 アンリツ株式会社 誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP2019016832A (ja) * 2017-07-03 2019-01-31 アンリツ株式会社 誤り検出装置および誤り検出方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7042965B2 (en) 2000-10-05 2006-05-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Judgment level setting method and data receiver
JP2007517448A (ja) * 2003-12-24 2007-06-28 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アダプティブスライサ閾値生成方法及びシステム
JP2011109575A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 New Japan Radio Co Ltd 多値信号復調回路
JP2016146535A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 アンリツ株式会社 誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP2019016832A (ja) * 2017-07-03 2019-01-31 アンリツ株式会社 誤り検出装置および誤り検出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5825243A (en) Apparatus and method for demodulating multi-level signal
EP0249931B1 (en) Decision timing control circuit
US4912726A (en) Decision timing control circuit
JP2574441B2 (ja) ディジタル復調装置
US7860187B2 (en) FSK signal modulator for producing a binary FSK signal
JPH09186726A (ja) 多値信号復調装置及び多値信号復調方法
EP0254877B1 (en) Automatic drift control circuit
EP0112107A2 (en) Data transmitting-receiving system
US6597238B1 (en) Demodulating circuit of wireless receiving apparatus and demodulating method
EP0827298A3 (en) Data receiver and data receiving method
EP0678999B1 (en) Adaptive setting of decision thresholds
JP3378397B2 (ja) 4値fsk復調回路及び多値レベル信号のディジタル復調方法
US5933461A (en) Data receiving apparatus, demodulator circuit and integrated circuit
CA2207818C (en) Apparatus and method for demodulating multi-level signal
EP0186757A2 (en) QAM modulator and demodulator
KR0153388B1 (ko) 검출 신호의 평균 진폭을 이용한 검출 신호 복조 회로
MXPA97004757A (en) Apparatus and method to demodulate a deniveles multip signal
JPH1168869A (ja) 多値qam復調装置
JP4319317B2 (ja) 復号器
JPH0546366Y2 (ja)
JPH0326934B2 (ja)
JP2000032068A (ja) 波形検出方法及びその装置
JPH0671279B2 (ja) 復調装置
JPS62260447A (ja) 多値信号識別回路
JPH0671278B2 (ja) 復調装置