JPH09186614A - 歪補償回路を有する送信装置 - Google Patents

歪補償回路を有する送信装置

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JPH09186614A
JPH09186614A JP8184644A JP18464496A JPH09186614A JP H09186614 A JPH09186614 A JP H09186614A JP 8184644 A JP8184644 A JP 8184644A JP 18464496 A JP18464496 A JP 18464496A JP H09186614 A JPH09186614 A JP H09186614A
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distortion compensation
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巧一 早坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度の線型性が求められる送信装置の電力増
幅器の歪みを補償する送信装置の歪補償回路に関し、構
成が簡単で安価な歪補償回路の提供を課題とする。 【解決手段】 振幅歪補償手段1が、中間周波数増幅回
路に設けられ、例えば、ゲートバイアスをピンチオフ電
圧付近に設定されたFETから構成され、無線周波数増
幅回路4で発生する振幅歪に対する補償を行う。一方、
位相歪補償手段3が、無線周波数増幅回路4に設けら
れ、例えば、容量可変ダイオードとブランチラインハイ
ブリッドとから成る移相器で構成され、無線周波数増幅
回路4で発生する位相歪に対する補償を行う。また、位
相歪補償手段3に代わって、位相歪補償手段5が、局部
発振回路に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度の線型性が求
められる送信装置の電力増幅器の歪みを補償する歪補償
回路を有する送信装置に関し、特に、マイクロ波帯やミ
リ波帯で使用される多重無線装置の送信部の電力増幅器
の歪みを補償する歪補償回路を有する送信装置に関す
る。
【0002】マイクロ波帯やミリ波帯における通信で
は、16QAMや64QAMの多値振幅位相変調方式が
多用されている。これらの通信装置に用いられる送信部
の電力増幅器には厳しい線型性が要求される。
【0003】
【従来の技術】一般に、図23に示すように、電力増幅
器では動作レベルが飽和電力に近づくと、電力増幅器の
利得が低下し〔図23(A)〕、また、電力増幅器から
出力される信号の位相がずれる性質がある。位相ずれは
進む場合と遅れる場合とがあり、図23(B)には進む
場合を示す。したがって、電力増幅器から出力される信
号には、動作レベルが飽和電力に近づくと、振幅変調歪
(以下「AM−AM歪」という)および振幅位相変調歪
(以下「AM−PM歪」という)が発生する。こうした
歪発生を防ぐために、飽和電力よりもかなり低い信号レ
ベルで電力増幅器を使用することが行われてきた。この
場合、電力増幅器は大型化し、消費電力も大きくなり、
製品コストが高くなるという欠点があった。
【0004】そこで、電力増幅器で発生する歪を補償す
る歪補償回路を付加して、電力増幅器を飽和電力付近で
動作させるようにした装置が、例えば特開昭53−82
110号公報にて提案されている。図24はこうした従
来の歪補償回路を示す。
【0005】この歪補償回路は、電力増幅器よりも前段
のIF回路またはRF回路に設けられるものであり、電
力増幅器で発生するであろう歪成分に対応する歪成分を
逆位相で予め発生させ、後段の電力増幅器で発生する歪
を打ち消すものである。すなわち、入力された主信号は
ハイブリッド101,102によって3つの信号線路
(a),(b),(c)に分配される。信号線路(b)
では非線型素子を用いた歪発生回路103によって主信
号に歪を発生させる。また、信号線路(c)で主信号成
分の振幅と位相とをアッテネータ104と移相器105
とにより調整して、信号線路(b)の主信号と等振幅か
つ逆位相の信号を生成する。そして、信号線路(b)の
出力と信号線路(c)の出力とを、ハイブリッド106
において電力合成して、主信号成分を除き、歪成分のみ
を取り出す。なお、この取り出された歪成分が、後段の
電力増幅器で発生する歪成分に対応する振幅を持ち、か
つ電力増幅器で発生する歪成分と逆位相になるように、
予め歪発生回路103を調整する。さらに、ハイブリッ
ド107で、信号線路(a)の主信号とハイブリッド1
06からの歪成分とを合成する。主信号と歪成分との位
相関係は信号線路(a)に挿入されている遅延線108
によって調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした従来
の歪補償回路は、回路構成が複雑なため回路規模が大き
く、またコスト高になる。したがって、折角、電力増幅
器が小型化、低コスト化されても、歪補償回路が実装さ
れた送信装置は、やはり小型化できず、製品コストを低
下させることができないという問題点があった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、構成が簡単で安価な歪補償回路を有する送信
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、図1に示すように、中間周波数(IF)
増幅回路に設けられ、無線周波数(RF)増幅回路4で
発生する振幅歪に対する補償を行う振幅歪補償手段1
と、無線周波数増幅回路4で発生する位相歪に対する補
償を行う位相歪補償手段3または位相歪補償手段5とを
有することを特徴とする歪補償回路を有する送信装置が
提供される。
【0009】位相歪補償手段3は、無線周波数増幅回路
4に設けられる。位相歪補償手段5は、局部発振(LO
C)回路に設けられる。以上のような構成において、中
間周波数(IF)の信号は周波数変換部2において無線
周波数(RF)の信号に変換され、無線周波数増幅回路
4を介してアンテナ(図示せず)から送信される。周波
数変換部2には局部発振回路が接続され、局部発振信号
が供給される。振幅歪補償手段1が、中間周波数増幅回
路に設けられ、例えば、ゲートバイアスをピンチオフ電
圧付近に設定されたFETから構成され、無線周波数増
幅回路4で発生する振幅歪に対する補償を行う。一方、
位相歪補償手段3が、無線周波数増幅回路4に設けら
れ、例えば、容量可変ダイオードとブランチラインハイ
ブリッドとから成る移相器で構成され、無線周波数増幅
回路4で発生する位相歪に対する補償を行う。また、位
相歪補償手段3に代わって、位相歪補償手段5が、局部
発振回路に設けられ、例えば、容量可変ダイオードとブ
ランチラインハイブリッドとから成る移相器で構成さ
れ、無線周波数増幅回路4で発生する位相歪に対する補
償を行う。
【0010】このように、AM−AM歪を中間周波数増
幅回路において補償し、AM−PM歪を無線周波数増幅
回路または局部発振回路において補償することができ、
構成が簡単で安価な送信装置の提供が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、第1の実施の形態の原理構
成を、図1(A)を参照して説明する。第1の実施の形
態は、中間周波数(IF)増幅回路に設けられ、無線周
波数(RF)増幅回路4で発生する振幅歪に対する補償
を行う振幅歪補償手段1と、無線周波数増幅回路4に設
けられ、無線周波数増幅回路4で発生する位相歪に対す
る補償を行う位相歪補償手段3とを備える。
【0012】図2は第1の実施の形態の詳しい構成を示
すブロック図である。図中、歪補償回路(LRZ1)1
2が図1(A)の振幅歪補償手段1に対応し、歪補償回
路(LRZ2)22が図1(A)の位相歪補償手段3に
対応する。
【0013】図中、IF回路10は、IF信号を増幅す
る増幅器11,13と、AM−AM歪を補償する歪補償
回路12とから成る。RF回路20は、不要波を除去す
るバンドパスフィルタ21と、AM−PM歪を補償する
歪補償回路22と、マイクロ波帯のRF信号を増幅する
増幅器23〜25と、電力増幅器26とから成る。ロー
カル回路30は局部発振信号を増幅する増幅器31,3
2から成る。周波数変換器40はIF信号をRF信号に
変換する。歪補償回路12から歪補償回路22へは、後
述の電圧Veが送られる。
【0014】図3は、歪補償回路12の内部構成を示す
回路図である。FETQ1のゲートにはゲートバイアス
−VgがコイルL1を介して印加されるとともに、IF
信号がコンデンサC1を介して入力される。ゲートバイ
アス−Vgは、FETQ1のピンチオフ電圧Vp付近に
設定される。FETQ1のソースは接地され、ドレイン
には抵抗R1およびコイルL2を介してバイアスVdが
印加される。ドレインからの出力は、コンデンサC2を
介してIF信号として出力されるとともに、電圧Veと
して歪補償回路22へ送られる。
【0015】図4は歪補償回路12の動作を説明する図
である。FETQ1をA級バイアスにて使用すると、歪
補償回路12におけるIF入力電力に対するIF出力電
力特性はP2で示す特性となる。すなわち、IF入力電
力が低い範囲では利得が一定であり、IF入力電力が増
大するに従い、利得が減少する。しかし、本発明のよう
にゲートバイアス−Vgを、FETQ1のピンチオフ電
圧Vp付近に設定すると、FETQ1のゲートに入力さ
れるIF信号の電力レベルを増加させて行った場合、ド
レイン電流Idsは、図4に示すような特性を示す。し
たがって、領域42のような範囲では、IF入力電力に
対するIF出力電力特性が特性P1のようになり、特性
P2では利得が低下するのに対して、特性P1では利得
が増加する。
【0016】すなわち、ゲートバイアス−Vgを、FE
TQ1のピンチオフ電圧Vp付近に設定すると、領域4
2では利得伸張となり、電力増幅器26での入力信号レ
ベル増大に伴って利得が低下する特性とは逆の特性が得
られる。したがって、こうした入力レベルの増加に伴い
利得が増加する動作を利用することにより、電力増幅器
26のAM−AM歪成分を補償することができる。な
お、歪補償回路12はRF回路に設けることも可能では
あるが、IF回路に設けることにより、RF回路に設け
る場合に比べ、安価なデバイスを使用することができ、
また、周波数が低いためにRF回路で多用される高価な
低損失誘導体基板を使用する必要もなく、コスト上のメ
リットが大きい。
【0017】図3に戻って、歪補償回路12に、複数キ
ャリアを基にしたIF信号が入力されると、その周波数
差、すなわちビート信号がFETQ1で発生し、その電
圧がドレイン回路の抵抗R1の両端で検出できる。この
電圧Veは、IF信号レベルの増加とともに増大するも
のである。IF信号は複数キャリアを基にしたものでな
くとも、変調波を基にしていれば、このビート信号はF
ETQ1で発生する。このビート信号電圧Veを歪補償
回路22に制御信号として供給する。
【0018】図5は歪補償回路22の内部構成を示す回
路図である。すなわち、ブランチラインハイブリッド4
3と可変容量ダイオードD1,D2とから成る移相器に
対して、コイルL3を介して電圧Veが印加されるとと
もに、コンデンサC3を介してRF信号が入力される。
また、この移相器からコンデンサC4を介してRF信号
が出力される。ブランチラインハイブリッド43は、マ
イクロストリップラインから成る90°ハイブリッドで
ある。電圧Veが可変容量ダイオードD1,D2に印加
されることにより、電圧Veに応じて可変容量ダイオー
ドD1,D2の静電容量が決まり、その結果、ブランチ
ラインハイブリッド43の移相量が決まる。すなわち、
歪補償回路12の抵抗R1の抵抗値とダイオードバイア
ス電圧Voを適当に選ぶことにより、RF入力信号レベ
ル変化に対する位相変化量を、電力増幅器26が示す位
相変化量の逆特性の形で作り出すことができる。こうし
て、歪補償回路22が、電力増幅器26のAM−PM歪
成分を補償する。
【0019】つぎに、第2の実施の形態を説明する。ま
ず、第2の実施の形態の原理構成を、図1(B)を参照
して説明する。第2の実施の形態は、中間周波数(I
F)増幅回路に設けられ、無線周波数増幅回路4で発生
する振幅歪に対する補償を行う振幅歪補償手段1と、局
部発振(LOC)回路に設けられ、無線周波数増幅回路
4で発生する位相歪に対する補償を行う位相歪補償手段
5とを備える。
【0020】図6は第2の実施の形態の詳しい構成を示
すブロック図である。第2の実施の形態の構成は、第1
の実施の形態の構成と類似しているので、同一構成部分
には同一の符号を付して説明を省略し、相違する部分だ
けを説明する。図中の歪補償回路12は図1(B)の振
幅歪補償手段1に対応し、歪補償回路(LRZ2)33
は図1(B)の位相歪補償手段5に対応する。
【0021】第2の実施の形態では、歪補償回路33
が、RF回路20ではなく、ローカル回路30に設けら
れる。歪補償回路33の内部構成は、図5に示す第1の
実施の形態の歪補償回路22の内部構成と同じである。
以下において歪補償回路33の内部構成に言及するとき
には、図5に示す構成を引用する。
【0022】歪補償回路33においてローカル信号の位
相を変化させれば周波数変換器40によってRF信号に
変換された主信号の位相も、それに伴って変化する。し
たがって、歪補償回路33において、IF入力信号レベ
ル変化に対する位相変化量を、電力増幅器26が示す位
相変化量の逆特性の形で作り出すことが可能である。こ
れにより、歪補償回路33が、電力増幅器26のAM−
PM歪成分を補償する。
【0023】なお一般に、AM−PM歪補償回路を構成
する移相器は通常数dBの損失があり、その損失分を増
幅器によって補うことになる。しかし、歪補償回路33
をローカル回路30に設ければ、扱う信号はRF回路2
0と違って1周波数のキャリアのみであることから、増
幅器の利得周波数偏差を厳しくする必要がない等の特性
上のメリットがある。
【0024】つぎに、第3の実施の形態を説明する。図
7は第3の実施の形態の構成図である。第3の実施の形
態の構成は、第2の実施の形態の構成と基本的に同じで
あるので、同一構成部分には同一の符号を付して説明を
省略し、相違する部分だけを説明する。
【0025】第3の実施の形態では、歪補償回路12と
歪補償回路33との間に直流増幅器45を挿入する。こ
こで、直流増幅器45の利得を適切に設定する。これに
より、歪補償回路12から歪補償回路33へ送られる制
御信号のレベルが調整され、すなわち、歪補償回路33
の可変容量ダイオードD1,D2に印加される電圧が調
整され、AM−PM歪の補償動作をより最適化すること
が可能となる。
【0026】つぎに、第4の実施の形態を説明する。図
8は第4の実施の形態の構成図である。第4の実施の形
態の構成は、第3の実施の形態の構成と基本的に同じで
あるので、同一構成部分には同一の符号を付して説明を
省略し、相違する部分だけを説明する。
【0027】第4の実施の形態では、直流増幅器45と
歪補償回路33との間にローパスフィルタ46を挿入す
る。IF回路に入力して周波数変換器40でRF信号に
変換された後、RF回路で増幅され、アンテナから送出
される主信号は、伝送容量で決まる周波数帯域幅をも
つ。例えば、その周波数帯域幅がIF70MHzを中心
に±13MHzであるとすれば、歪補償回路12から歪
補償回路33へ供給される制御信号の周波数は最高26
MHzまで存在することになる。一方、歪補償回路33
には、IFの70±13MHzの主信号成分も漏れ込ん
でくる可能性がある。この信号成分が歪補償回路33の
可変容量ダイオードD1,D2によってRF帯に周波数
変換された後に周波数変換器40に供給されると、周波
数変換器40のローカル入力端子−RF出力端子間のア
イソレーションが有限値であることから、この信号成分
が周波数変換器40の出力に現れる。これは不要波であ
りながらも、主信号と同一の周波数成分を有しているだ
けに、除去することが不可能となる。すなわち、70±
13MHzのIF主信号成分は、歪補償回路33に入力
される前に除去されている必要がある。この除去のため
にローパスフィルタ46を使用する。したがって、ロー
パスフィルタ46のカットオフ周波数は、前例の数値を
用いれば、26MHzと57MHzとの間に設定され
る。伝送する主信号の周波数帯域幅が広く、かつIFが
低い程、このローパスフィルタ46の必要性は高い。
【0028】つぎに、第5の実施の形態を説明する。図
9は第5の実施の形態の構成図である。第5の実施の形
態の構成は、第4の実施の形態の構成と基本的に同じで
あるので、同一構成部分には同一の符号を付して説明を
省略し、相違する部分だけを説明する。
【0029】第5の実施の形態では、増幅器13と周波
数変換器40との間に遅延線47を挿入する。ローパス
フィルタ46が急峻なカットオフ特性を持つ場合、その
遅延特性により歪補償回路33に供給する制御信号に遅
延が生じる。その結果、周波数変換器40において、I
F回路側の主信号とローカル信号との間に位相ずれが発
生し、AM−PM歪補償ができなくなる。遅延線47は
この位相ずれを防止するために使用されるものであり、
ローパスフィルタ46の遅延量に相当する遅延量を、I
F回路側の主信号に発生させる。これにより、AM−P
M歪補償動作がより最適化される。
【0030】つぎに、第6の実施の形態を説明する。図
10は第6の実施の形態の歪補償回路の構成図である。
第6の実施の形態の構成は、第2の実施の形態の構成と
基本的に同じであるので、同一構成部分には同一の符号
を付して説明を省略し、相違する部分だけを説明する。
【0031】第6の実施の形態では、歪補償回路33の
中に切替スイッチ48を設ける。切替スイッチ48は、
可変容量ダイオードD1,D2に印加される制御信号V
eとダイオードバイアス電圧Voとの印加方向を逆転で
きるようにしている。この逆転は、可変容量ダイオード
D1,D2の実装方向を逆にすることと同一の効果があ
り、可変容量ダイオードD1,D2の向きを電気的に切
替えることになる。この回路構成により、電力増幅器2
6のAM−PM歪特性の遅れ位相および進み位相のいず
れに対しても容易に対応することが可能となる。
【0032】つぎに、第7の実施の形態を説明する。図
11は第7の実施の形態の構成図である。第7の実施の
形態の構成は、第5の実施の形態の構成と基本的に同じ
であるので、同一構成部分には同一の符号を付して説明
を省略し、相違する部分だけを説明する。
【0033】第7の実施の形態では、温度センサを内蔵
した温度補償回路49を設ける。温度補償回路49は、
歪補償回路12のゲート電圧Vgとドレイン電圧Vd
と、歪補償回路33のダイオードバイアス電圧Voと
を、温度センサの出力に応じて調整して、温度補償を行
うようにする。これにより、いかなる温度においても、
歪補償動作が最適化される。
【0034】つぎに、第8の実施の形態を説明する。一
般に、無線送信機では、送信出力を安定させるためにA
LC回路(自動出力レベル制御回路)が設けられるとと
もに、受信側の受信状況に基づき送信出力を制御するA
TPC回路(送信出力電力制御回路)が設けられること
が多い。そうしたALC回路およびATPC回路が設け
られた無線送信機に本発明を適用した場合における更な
る発明を、第8の実施の形態乃至第15の実施の形態に
おいて説明する。
【0035】図12は第8の実施の形態の構成図であ
る。第8の実施の形態の構成は、図7に示す第3の実施
の形態の構成と基本的に同じであるので、同一構成部分
には同一の符号を付して説明を省略し、相違する部分だ
けを説明する。
【0036】第8の実施の形態では、IF回路10に更
に、増幅器50、ALC回路51、ATPC回路52、
および増幅器53が追加される。ALC回路51にはA
LC制御回路55が接続され、ALC制御回路55は検
波部55aと直流増幅部55bとで構成される。ALC
制御回路55は、RF回路20の出力端に接続され、R
F出力レベルを検出し、制御電圧としてALC回路51
へ送る。ALC回路51は、ALC制御回路55から送
られた制御電圧に応じて減衰量を変える減衰器であり、
RF出力レベルに応じて減衰量を変えて、RF出力レベ
ルの変動を抑制する。
【0037】ATPC回路52は、受信側の受信電界強
度に応じて受信側から送られたS1信号により、送信出
力を設定する回路である。この例ではS1信号として、
ディジタル信号「0」と「1」とが送られ、「0」の場
合には低送信出力に設定し、「1」の場合には高送信出
力に設定する。ATPC回路52は、従来、歪補償回路
12よりも前段に設けられていたが、本発明では、歪補
償回路12よりも後段に設けられる。
【0038】ところで、ATPC回路52により送信出
力の大きさが切り替えられることになるが、高送信出力
の場合には、RF回路20で発生する歪が歪補償回路1
2および歪補償回路33の作動により補償される。しか
し、低送信出力の場合には、RF回路22で歪が発生さ
れないにも拘らず、歪補償回路12および歪補償回路3
3が作動することにより、今度は歪補償回路12および
歪補償回路33が歪発生源となってしまう。それを防止
するために、低送信出力の場合には、歪補償回路12お
よび歪補償回路33の作動を制限する制御回路54およ
び制御回路56を設けるようにしている。すなわち、S
1信号に基づき低送信出力を認識し、制御回路54は、
歪補償回路12のFETQ1のゲートバイアス−Vgを
浅く(負値の絶対値を小さく)してゲート電圧をピンチ
オフ電圧Vpから離すようにする。また、制御回路56
は、低送信出力を認識して、歪補償回路33に送られる
電圧Veを小さくして移相量を減らすようにする。
【0039】図13は制御回路54の内部構成を示す回
路図である。なお、参考まで図13に示す歪補償回路1
2の内部構成は、図3に示す構成と同一である。制御回
路54は、アナログスイッチ54a、直流増幅器54
b、抵抗R2から構成される。アナログスイッチ54a
には、電圧V1,V2が入力されていて、S1信号に応
じていずれか一方が選択され、直流増幅器54bおよび
抵抗R2を経て、ゲートバイアス−Vgが作成される。
電圧V1,V2を適切に設定することにより、高送信出
力の場合には、ゲートバイアス−Vgを深く(負値の絶
対値を大きく)してゲート電圧をピンチオフ電圧Vp付
近に設定し、低送信出力の場合には、ゲートバイアス−
Vgを浅くしてゲート電圧をピンチオフ電圧Vpから離
すようにする。
【0040】図14は制御回路56の内部構成を示す回
路図である。制御回路56は直流増幅器45およびアナ
ログスイッチ56aから構成され、アナログスイッチ5
6aは、直流増幅器45の電源Vccと直流増幅器45
との間に挿入される。アナログスイッチ56aは、S1
信号に応じて、直流増幅器45へ電源Vccを接続した
り、遮断したりする。すなわち、高送信出力の場合に
は、直流増幅器45へ電源Vccを接続して直流増幅器
45を作動させ、歪補償回路33へ電圧Veを供給す
る。低送信出力の場合には、直流増幅器45へ電源Vc
cを接続せずに直流増幅器45を不作動状態にして、歪
補償回路33へ電圧Veを供給しない。
【0041】このようにして、低送信出力の場合に、R
F回路20で歪が発生されないにも拘らず、歪補償回路
12および歪補償回路33が作動することにより、歪補
償回路12および歪補償回路33が歪発生源となってし
まうことが防止される。また、歪補償回路12は、ゲー
トバイアス−Vgを変えられることにより利得が変化
し、従来のように歪補償回路がATPC回路よりも後段
に設けられていた場合、信号対雑音比C/Nが劣化する
が、本発明のように、ATPC回路52を、歪補償回路
12よりも後段に設けることにより、信号対雑音比C/
Nが劣化することを防止できる。
【0042】つぎに、第9の実施の形態を説明する。第
9の実施の形態の構成は、図12に示す第8の実施の形
態の構成と基本的に同じである。ただし、制御回路54
の内部構成だけが異なる。したがって、第9の実施の形
態の説明では、第8の実施の形態の構成と同一構成部分
には同一の符号を付して説明を省略し、相違する部分だ
けを説明する。
【0043】図15は第9の実施の形態の制御回路54
の内部構成を示す回路図である。第9の実施の形態の制
御回路54では、直流増幅器54cおよび抵抗R3が追
加され、直流増幅器54cはアナログスイッチ54aに
接続され、抵抗R3は歪補償回路12のコイルL2に接
続される。すなわち、S1信号に応じた直流電圧がFE
TQ1のドレインに供給され、これにより、高送信出力
の場合には、FETQ1のゲート電圧がピンチオフ電圧
Vp付近に設定されたときに適合したドレイン電圧が供
給される。一方、低送信出力の場合には、FETQ1の
ゲート電圧がピンチオフ電圧Vpから離れた通常電圧に
設定されたときに適合したドレイン電圧が供給される。
【0044】つぎに、第10の実施の形態を説明する。
第10の実施の形態の構成は、図12に示す第8の実施
の形態の構成と基本的に同じである。ただし、制御回路
56の内部構成だけが異なる。したがって、第10の実
施の形態の説明では、第8の実施の形態の構成と同一構
成部分には同一の符号を付して説明を省略し、相違する
部分だけを説明する。
【0045】図16は、第10の実施の形態の制御回路
56の内部構成を示す回路図である。第10の実施の形
態の制御回路56では、直流増幅器45の入力端にアナ
ログスイッチ56bが接続され、アナログスイッチ56
bには、各一端が接地された抵抗R4,R5が接続され
る。アナログスイッチ56bは、S1信号に応じて、抵
抗R4,R5のうちの一方を選択して直流増幅器45の
入力端に接続する。抵抗R4,R5の各抵抗値を適切に
設定することにより直流増幅器45の異なる増幅度が2
つ設定される。したがって、高送信出力の場合には、電
圧Veを大きく増幅して歪補償回路33の移相量を増や
し、低送信出力の場合には、電圧Veを小さく増幅して
歪補償回路33の移相量を減らすようにする。
【0046】つぎに、第11の実施の形態を説明する。
図17は、第11の実施の形態の構成を示すブロック図
である。第11の実施の形態の構成は、図12に示す第
8の実施の形態の構成と基本的に同じであるので、同一
構成部分には同一の符号を付して説明を省略し、相違す
る部分だけを説明する。
【0047】第11の実施の形態では、制御回路54お
よび制御回路56に対してS1信号を入力せず、代わり
に、制御回路54および制御回路56に、ALC制御回
路55の直流増幅部55bがコンパレータ57を介して
接続される。コンパレータ57は、直流増幅部55bの
出力するアナログの送信出力電圧を所定の閾値と比較
し、S1信号と同じとなるディジタル信号「0」と
「1」とを出力する。つまり、低送信出力時には「0」
を出力し、高送信出力時には「1」を出力する。したが
って、制御回路54および制御回路56は、第8の実施
の形態の場合と全く同じ動作を行うことができる。
【0048】なお、第11の実施の形態を、第9乃至第
10の実施の形態に適用するようにしてもよい。つぎ
に、第12の実施の形態を説明する。
【0049】図18は、第12の実施の形態の構成を示
すブロック図である。第12の実施の形態の構成は、図
12に示す第8の実施の形態の構成と基本的に同じであ
るので、同一構成部分には同一の符号を付して説明を省
略し、相違する部分だけを説明する。なお、図18では
歪補償回路33、制御回路56等の図示を省略している
が、これらは、第8の実施の形態と同じである。
【0050】第12の実施の形態では、制御回路54が
設けられず、ALC制御回路55の直流増幅部55bが
直流増幅部58を介して歪補償回路12に接続されてい
る。すなわち、直流増幅部55bの出力する送信出力電
圧を増幅して、直接ゲートバイアス−Vgを得るように
している。
【0051】なお、第12の実施の形態を、第9乃至第
11の実施の形態に適用するようにしてもよい。つぎ
に、第13の実施の形態を説明する。
【0052】図19は、第13の実施の形態の構成を示
すブロック図である。第13の実施の形態の構成は、図
12に示す第8の実施の形態の構成と基本的に同じであ
るので、同一構成部分には同一の符号を付して説明を省
略し、相違する部分だけを説明する。
【0053】第13の実施の形態では制御回路59が設
けられる。制御回路59は、S1信号に基づき、歪補償
回路33のバイアス電圧Voを制御する。歪補償回路1
2からの電圧Veは歪補償回路33へ直接送られる。制
御回路54に関する構成は第8の実施の形態の構成と同
じである。
【0054】図20は制御回路59の内部構成を示す回
路図である。参考まで図20に示す歪補償回路33の内
部構成は、図5に示す構成と同一である。制御回路59
は、アナログスイッチ59aから構成される。アナログ
スイッチ59aには、電圧V1,V2が入力されてい
て、S1信号に応じていずれか一方が選択され、選択さ
れた電圧がバイアス電圧Voとして歪補償回路33へ供
給される。これにより、送信出力の大小に応じて、電圧
Veの増幅率ではなく、バイアス電圧Voが変えられ、
歪補償回路33の移相量が変えられる。
【0055】なお、第13の実施の形態を、第9、第1
1、および第12の実施の形態のいずれかに適用するよ
うにしてもよい。つぎに、第14の実施の形態を説明す
る。
【0056】図21は、第14の実施の形態の構成を示
すブロック図である。第14の実施の形態は、第13の
実施の形態に図17の第11の実施の形態を組み合わせ
たものである。すなわち、コンパレータ60を設け、A
LC制御回路55から送られた送信出力レベルを、コン
パレータ60によりS1信号と同じ信号に変換し、アナ
ログスイッチ59aへ加えている。
【0057】なお、第14の実施の形態を、第9、第1
1、および第12の実施の形態のいずれかに適用するよ
うにしてもよい。つぎに、第15の実施の形態を説明す
る。
【0058】図22は、第15の実施の形態の構成を示
すブロック図である。第15の実施の形態は、第13の
実施の形態に図18の第12の実施の形態を組み合わせ
たものである。すなわち、直流増幅器61を設け、AL
C制御回路55から送られた送信出力レベルを、直流増
幅器61により増幅してバイアス電圧Voを直接作成し
ている。
【0059】なお、第15の実施の形態を、第9、第1
1、および第12の実施の形態のいずれかに適用するよ
うにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、電力増
幅器のAM−AM歪をIF回路において補償し、AM−
PM歪をRF回路あるいはローカル回路において補償す
るようにした。これにより、構成が簡単で安価な歪補償
回路を提供することが可能となった。
【0061】また、制御信号のレベル調整、不要周波数
の除去、遅延対策、可変容量ダイオードの印加電圧切替
え、温度補償などの工夫を加えた。これにより、高性能
な歪補償回路を提供することができるようになった。
【0062】また、ATPC回路を備えている送信機に
おいて、送信出力が低く設定されたときに、歪補償回路
の補償動作を制限する。これにより、低送信出力時の送
信機の入出力特性の直線性が確保される。
【0063】さらにまた、ATPC回路を振幅歪補償回
路よりも後段に設けるようにする。これにより、信号対
雑音比C/Nの劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の第1の実施の形態の原理
構成を示す図であり、図1(B)は本発明の第2の実施
の形態の原理構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の詳しい構成を示すブロック
図である。
【図3】歪補償回路の内部構成を示す回路図である。
【図4】歪補償回路の動作を説明する図である。
【図5】歪補償回路の内部構成を示す回路図である。
【図6】第2の実施の形態の詳しい構成を示すブロック
図である。
【図7】第3の実施の形態の構成図である。
【図8】第4の実施の形態の構成図である。
【図9】第5の実施の形態の構成図である。
【図10】第6の実施の形態の歪補償回路の構成図であ
る。
【図11】第7の実施の形態の構成図である。
【図12】第8の実施の形態の構成図である。
【図13】図12の制御回路54の内部構成を示す回路
図である。
【図14】図12の制御回路56の内部構成を示す回路
図である。
【図15】第9の実施の形態の制御回路の内部構成を示
す回路図である。
【図16】第10の実施の形態の制御回路の内部構成を
示す回路図である。
【図17】第11の実施の形態の構成図である。
【図18】第12の実施の形態の構成図である。
【図19】第13の実施の形態の構成図である。
【図20】第13の実施の形態の制御回路の内部構成を
示す回路図である。
【図21】第14の実施の形態の制御回路の内部構成を
示す回路図である。
【図22】第15の実施の形態の制御回路の内部構成を
示す回路図である。
【図23】図23(A)は電力増幅器の動作レベルに対
する利得の特性を示す図であり、図23(B)は電力増
幅器の動作レベルに対する位相の特性を示す図である。
【図24】従来の歪補償回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 振幅歪補償手段 2 周波数変換部 3 位相歪補償手段 4 無線周波数増幅回路 5 位相歪補償手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早坂 巧一 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内 (72)発明者 渋谷 康弘 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力する中間周波数信号を増幅する中間
    周波数増幅回路と、該中間周波数増幅回路の出力が無線
    周波数に変換された信号を受けて増幅する無線周波数増
    幅回路と、該無線周波数増幅回路で生じる歪みを補償す
    る歪補償回路とを有する送信装置において、 前記中間周波数増幅回路に設けられ、前記無線周波数増
    幅回路で発生する振幅歪に対する補償を行う振幅歪補償
    手段と、 前記無線周波数増幅回路で発生する位相歪に対する補償
    を行う位相歪補償手段と、 を有することを特徴とする歪補償回路を有する送信装
    置。
  2. 【請求項2】 前記位相歪補償手段は、前記無線周波数
    増幅回路に設けられることを特徴とする請求項1記載の
    歪補償回路を有する送信装置。
  3. 【請求項3】 前記位相歪補償手段は、局部発振回路に
    設けられることを特徴とする請求項1記載の歪補償回路
    を有する送信装置。
  4. 【請求項4】 前記振幅歪補償手段は、ゲートバイアス
    をピンチオフ電圧付近に設定されたFETから構成され
    ることを特徴とする請求項1記載の歪補償回路を有する
    送信装置。
  5. 【請求項5】 温度センサを備え、前記FETのバイア
    ス電圧を前記温度センサの出力に応じて制御して、前記
    振幅歪補償手段に対する温度補償を行う温度補償手段を
    さらに有することを特徴とする請求項4記載の歪補償回
    路を有する送信装置。
  6. 【請求項6】 前記位相歪補償手段は、容量可変ダイオ
    ードとブランチラインハイブリッドとから構成される移
    相器であり、 前記振幅歪補償手段からビート信号電圧を取り出し、前
    記容量可変ダイオードに印加する印加手段をさらに有す
    ることを特徴とする請求項1記載の歪補償回路を有する
    送信装置。
  7. 【請求項7】 前記印加手段は、前記ビート信号電圧を
    直流増幅する直流増幅手段を含むことを特徴とする請求
    項6記載の歪補償回路を有する送信装置。
  8. 【請求項8】 前記印加手段は、前記ビート信号電圧に
    含まれる中間周波数帯の信号を遮断するローパスフィル
    タを含むことを特徴とする請求項6記載の歪補償回路を
    有する送信装置。
  9. 【請求項9】 中間周波数増幅回路に設けられ、前記ロ
    ーパスフィルタの遅延時間に相当する所定時間の遅延を
    行う遅延手段をさらに有することを特徴とする請求項8
    記載の歪補償回路を有する送信装置。
  10. 【請求項10】 前記印加手段は、前記容量可変ダイオ
    ードに印加される前記ビート信号電圧および前記容量可
    変ダイオードに印加されるバイアス電圧の前記容量可変
    ダイオードに対する印加方向を切り替える反転スイッチ
    を含むことを特徴とする請求項6記載の歪補償回路を有
    する送信装置。
  11. 【請求項11】 温度センサを備え、前記容量可変ダイ
    オードに印加されるバイアス電圧を前記温度センサの出
    力に応じて制御して、前記位相歪補償手段に対する温度
    補償を行う温度補償手段をさらに有することを特徴とす
    る請求項6記載の歪補償回路を有する送信装置。
  12. 【請求項12】 入力する中間周波数信号を増幅する中
    間周波数増幅回路と、該中間周波数増幅回路の出力が無
    線周波数に変換された信号を受けて増幅する無線周波数
    増幅回路と、該無線周波数増幅回路で生じる歪みを補償
    する歪補償回路とを有する送信装置において、 前記中間周波数増幅回路に設けられ、ゲートバイアスを
    ピンチオフ電圧付近に設定されたFETから構成され、
    前記無線周波数増幅回路で発生する振幅歪に対する補償
    を行う振幅歪補償手段と、 容量可変ダイオードとブランチラインハイブリッドとか
    ら構成され、前記無線周波数増幅回路で発生する位相歪
    に対する補償を行う位相歪補償手段と、 前記振幅歪補償手段からビート信号電圧を取り出し、前
    記容量可変ダイオードに印加する印加手段と、 を有することを特徴とする歪補償回路を有する送信装
    置。
  13. 【請求項13】 受信側における受信電界強度情報に基
    づき送信出力レベルを制御する送信出力制御回路、およ
    び無線周波数増幅回路で生じる歪みを補償する歪補償回
    路とを有する送信装置において、 中間周波数増幅回路に設けられ、無線周波数増幅回路で
    発生する振幅歪に対する補償を行う振幅歪補償手段と、 局部発振回路に設けられ、前記無線周波数増幅回路で発
    生する位相歪に対する補償を行う位相歪補償手段と、 前記振幅歪補償手段よりも後段に設けられた送信出力制
    御回路と、 前記送信出力制御回路により送信出力レベルが低下され
    ているときに、前記振幅歪補償手段の補償動作を制限す
    る振幅歪補償制限手段と、 前記送信出力制御回路により送信出力レベルが低下され
    ているときに、前記位相歪補償手段の補償動作を制限す
    る位相歪補償制限手段と、 を有することを特徴とする歪補償回路を有する送信装
    置。
  14. 【請求項14】 前記振幅歪補償制限手段は、前記送信
    出力制御回路に送られる受信電界強度情報を利用して送
    信出力レベルが低下されていることを認識することを特
    徴とする請求項13記載の歪補償回路を有する送信装
    置。
  15. 【請求項15】 前記位相歪補償制限手段は、前記送信
    出力制御回路に送られる受信電界強度情報を利用して送
    信出力レベルが低下されていることを認識することを特
    徴とする請求項13記載の歪補償回路を有する送信装
    置。
  16. 【請求項16】 前記振幅歪補償制限手段は、前記無線
    周波数増幅回路の出力電力レベルを利用して送信出力レ
    ベルが低下されていることを認識することを特徴とする
    請求項13記載の歪補償回路を有する送信装置。
  17. 【請求項17】 前記位相歪補償制限手段は、前記無線
    周波数増幅回路の出力電力レベルを利用して送信出力レ
    ベルが低下されていることを認識することを特徴とする
    請求項13記載の歪補償回路を有する送信装置。
  18. 【請求項18】 前記振幅歪補償手段は、ゲートバイア
    スをピンチオフ電圧付近に設定されたFETから構成さ
    れ、 前記振幅歪補償制限手段は、前記FETのゲートバイア
    スをピンチオフ電圧から離すことにより、前記振幅歪補
    償手段の補償動作を制限することを特徴とする請求項1
    3記載の歪補償回路を有する送信装置。
  19. 【請求項19】 前記位相歪補償手段は、前記振幅歪補
    償手段からビート信号電圧を受け、当該ビート信号電圧
    に応じて移相量を変える移相器から構成され、 前記位相歪補償制限手段は、前記移相器へ供給されるビ
    ート信号電圧を低下させることにより、前記位相歪補償
    手段の補償動作を制限することを特徴とする請求項13
    記載の歪補償回路を有する送信装置。
  20. 【請求項20】 前記位相歪補償手段は、容量可変ダイ
    オードとブランチラインハイブリッドとからなる移相器
    で構成され、 前記位相歪補償制限手段は、前記容量可変ダイオードに
    供給されるバイアス電圧を変化させることにより、前記
    位相歪補償手段の補償動作を制限することを特徴とする
    請求項13記載の歪補償回路を有する送信装置。
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