JPH09185175A - シート材処理装置 - Google Patents

シート材処理装置

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Publication number
JPH09185175A
JPH09185175A JP7596A JP7596A JPH09185175A JP H09185175 A JPH09185175 A JP H09185175A JP 7596 A JP7596 A JP 7596A JP 7596 A JP7596 A JP 7596A JP H09185175 A JPH09185175 A JP H09185175A
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JP
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gear
roller
rollers
squeeze
squeeze roller
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Application number
JP7596A
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English (en)
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Mutsumi Namihana
睦 浪華
Sho Nakao
捷 中尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材の表面を傷つけることなくシート材
を搬送するとともに、ローラ表面の洗浄を効率よく行
う。 【解決手段】 スクイズローラ23,24はそれぞれ、
モータ52の正転時には、クラッチ55がフリー状態と
なることにより、ギア50,51を介して連動されず、
スクイズローラ23が、下側スクイズローラ24にPS
版10を介して又は直接に従動する。これによりスクイ
ズローラ23,24はそれぞれ、ほぼ同一の角速度で互
いに擦れることなく回転し、PS版10の表面を傷つけ
ることなく搬送する。またスクイズローラ23,24は
それぞれ、モータ52の逆転時には、クラッチ55、ギ
ア50,51を介して、所定量相違する角速度で連動し
て回転され、互いに摺接して表面を洗浄される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版等のシ
ート材を搬送しつつ所定の処理を施すシート材処理装置
に関し、詳しくはシート材を搬送するローラ対を洗浄す
るための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版用自動現像装置とし
て、現像部、水洗部及びフィニッシャー部を備え、連続
して搬送する感光性平版印刷版(以下、PS版と称する
こともある。)を、現像部において現像処理した後、水
洗部において水洗処理し、更にフィニッシャー部におい
て仕上げ処理を施すものがある。
【0003】現像部には、搬送ローラ及びスクイズロー
ラが設けられており、PS版は、搬送ローラの回転によ
って搬送ローラに挟持された状態で搬送され、現像液中
に浸漬された後、スクイズローラの回転によって搬送さ
れつつ過剰な現像液を除去される。水洗部には、搬送ロ
ーラ対、スクイズローラ対及び各搬送ローラ対間に配置
されたスプレーが設けられており、PS版は、搬送ロー
ラの回転によって搬送ローラに挟持された状態で搬送さ
れ、スプレーによって多量の水が吹き付けられた後、ス
クイズローラの回転によって搬送されつつ過剰な水を除
去される。フィニッシャー部には、仕上げ液を噴出する
噴出孔及び噴出孔の下流側に配置された一対のスクイズ
ローラが設けられており、PS版は、噴出孔から噴出さ
れる仕上げ液を吹き付けられた後、スクイズローラの回
転によって搬送されつつ過剰な仕上げ液を除去される。
【0004】上述したような平版印刷版用自動現像装置
では、現像部、水洗部及びフィニッシャー部の各ローラ
のうち、特にスクイズローラが、現像液中に溶出した感
光層成分の乾固物、水洗時や仕上処理時に析出した感光
層バインダ等によって汚れるとともに、汚れがローラの
回転に伴ってPS版上に付着してしまい、印刷汚れを生
じるという問題があった。また不感脂化処理を行う装置
においても、上述の平版印刷版用自動現像装置と同様の
構成を有するものがあり、そのような装置においては、
スクイズローラが、不感脂化処理液成分の乾固物、水洗
水と共に混入してくる感光層成分と不感脂化成分の反応
物等によって汚れてしまい、上述と同様の問題を生じて
いた。
【0005】そこで従来、ローラを洗浄するためのクリ
ーニング装置として、特開昭63−165243号公報
には、PS版の非処理時に、一対のローラを互いに異な
る周速度で正方向又は逆方向に回転させ、各ローラ間で
摩擦を生じさせることにより、ローラ表面に付着したゴ
ミ等を除去するものが記載されている。この装置の構成
を以下に説明する。
【0006】図12に示すように、クリーニング装置に
おいて、ローラ対の上側ローラ90の回転軸91の図中
右端部には、駆動ギア92が固定されており、上側ロー
ラ90は、駆動ギア92を介して伝達される駆動源(図
示しない)の回転によって、回転駆動される。上側ロー
ラ90の回転軸91の図中左端部には、上側ギア93が
固定されており、上側ギア93は歯数の異なるメタルギ
ア94に噛合されている。メタルギア94は、下側ロー
ラ95の回転軸96に、ベアリング97を介して回転自
在に支持されている。メタルギア94は、下側ローラ9
5の回転軸96上を摺動する鉄芯98の係合又は離間に
よって、下側ローラ95の回転軸96と連動され、又は
連動を解除される。すなわちメタルギア94は、鉄芯9
8が係合されない状態では、下側ローラ95の回転軸9
6とはベアリング97を介して連動しない状態で回転
し、鉄芯98が係合されると、鉄芯98を介して下側ロ
ーラ95の回転軸96と連動される。鉄芯98は、下側
ローラ95の回転軸96に固定された支持部材99に、
スプラインによって嵌合されており、下側ローラ95の
回転軸96回りに回転不能で、かつ、回転軸96の軸方
向(図中左右方向)に沿って摺動可能である。鉄芯98
は、外周に巻回されたコイル100に給電されることに
よって磁力を帯び、下側ローラ95の回転軸96上をメ
タルギア94に吸引されるように図中右方に摺動して、
メタルギア94に係合する。また鉄芯98は、コイル1
00への給電を遮断されると、スプリング101の付勢
力によって下側ローラ95の回転軸96上を図中左方に
摺動し、メタルギア94から離間される。コイル100
への給電は、電源102からスイッチ103、給電ブラ
シ104、給電電極105及びリード線106を介して
行われ、かつ、給電の遮断はスイッチ103による。
【0007】このようなクリーニング装置において、ロ
ーラ表面を洗浄する際には、鉄芯98のコイル100に
給電されることによって、鉄芯98がメタルギア94に
係合され、メタルギア94が鉄芯98を介して下側ロー
ラ95の回転軸96と連動される。これにより、駆動源
による上側ローラ90の回転が、上側ギア93からメタ
ルギア94を介して下側ローラ95に伝達される。この
とき上側ローラ90及び下側ローラ95は、上側ギア9
3及びメタルギア94の歯数が異なることにより、異な
る周速度で摩擦を生じつつ回転され、ローラ表面に付着
したゴミ等を除去する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のクリー
ニング装置によると、ローラ表面に付着したゴミ等を除
去することはできる。しかし、コイル100とともに電
磁石を構成する鉄芯98を、下側ローラ95の回転軸9
6に固定された支持部材99にスプラインによって嵌合
させることにより、鉄芯98を、下側ローラ95の回転
軸66回りに回転不能で、かつ、回転軸96の軸方向に
沿って摺動可能とする必要があり、加えてコイル100
に給電するための電源102、給電ブラシ104、給電
電極105及びリード線106等を設ける必要がある。
このため、構造の複雑化、部品点数及び組付け工数の増
大が避けられず、装置の組立て及びメンテナンス等に多
大の労力と時間を要し、コストを増大させるという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、比較的簡単な構成であっ
て、コスト低減及びメンテナンス性向上を図ることがで
きるものでありながら、シート材の表面を傷つけること
なくシート材を搬送することができるとともに、ローラ
表面の洗浄を効率よく行うことができるシート材処理装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、シ
ート材を搬送しつつ所定の処理を施すシート材処理装置
において、ほぼ同一の直径を有し、シート材を挟持しつ
つ回転することによって、シート材を搬送するローラ対
と、前記ローラ対の一方のローラの回転軸に設けられた
第1のギアと、前記ローラ対の他方のローラの回転軸に
固定された状態で、第1のギアと噛合され、第1のギア
と歯数が異なる第2のギアと、前記第1及び第2のギア
のうち、いずれか一方を正逆方向に駆動する駆動手段
と、前記一方のローラの回転軸と第1のギアとの間に介
在され、駆動手段の逆方向への回転時にのみ、前記一方
のローラと第1のギアとを連動させるワンウェイクラッ
チとを備えたことを特徴とするシート材処理装置により
達成される。
【0011】また、前記第2のギアと同一の歯数を有
し、前記一方のローラの回転軸に回転自在に支持された
状態で、第2のギアと噛合される第3のギアと、前記第
3のギアと一方のローラの回転軸との間に生じさせた所
要の摩擦力により、前記ワンウェイクラッチが一方のロ
ーラと第1のギアとを連動させない状態でのみ、第3の
ギアを一方のローラの回転軸に連動させる摩擦係合手段
とを備えることが好ましい。
【0012】
【作用】本発明に係るシート材処理装置において、駆動
手段の正方向への回転時には、ワンウェイクラッチがロ
ーラ対の一方のローラと第1のギアとを連動させない状
態となり、他方のローラのみが、第1のギア及び第2の
ギアを介して回転される。ローラ対の一方のローラは、
他方のローラの回転に伴って、シート材を介して又は直
接に、他方のローラに従動してほぼ同一の角速度で回転
する。これによりシート材は、表面を傷つけられること
なく、円滑かつ確実に搬送され、所定の処理を施され
る。また駆動手段の逆方向への回転時には、ワンウェイ
クラッチがローラ対の一方のローラと第1のギアとを連
動させる状態となり、ローラ対の双方のローラがそれぞ
れ、ワンウェイクラッチ、第1のギア及び第2のギアを
介して、所定量相違する角速度で連動して回転される。
ローラ対の所定量相違する角速度での回転によって、ロ
ーラ対の各ローラ同士が摺接され、ローラ表面が洗浄さ
れる。
【0013】本発明に係るシート材処理装置において、
駆動手段の正方向への回転時には、ワンウェイクラッチ
がローラ対の一方のローラと第1のギアとを連動させな
い状態となる。この際、摩擦係合手段は、第3のギアと
一方のローラの回転軸との間に生じさせた所要の摩擦力
により、第3のギアを一方のローラの回転軸に連動させ
る。したがってローラ対の一方のローラは、第2のギ
ア、第3のギア及び摩擦係合手段を介して回転され、か
つ、他方のローラは、第2のギアを介して一方のローラ
と確実にほぼ同一の角速度で連動して回転される。これ
によりシート材は、表面を傷つけられることなく、より
円滑かつ確実に搬送され、所定の処理を施される。また
駆動手段の逆方向への回転時には、ワンウェイクラッチ
がローラ対の一方のローラと第1のギアとを連動させる
状態となる。この際、摩擦係合手段は、第3のギアを一
方のローラの回転軸に連動させないため、ローラ対の一
方のローラは、ワンウェイクラッチ及び第1のギアを介
して第2のギアに連動される。これによりローラ対の双
方のローラがそれぞれ、ワンウェイクラッチ、第1のギ
ア及び第2のギアを介して、所定量相違する角速度で連
動して回転される。ローラ対の所定量相違する角速度で
の回転によって、ローラ対の各ローラ同士が摺接され、
ローラ表面が洗浄される。
【0014】本発明に係るシート材処理装置において、
ローラ対の双方のローラの角速度の相違量は、多過ぎる
とローラの磨耗を早めるおそれがあり、少なすぎると洗
浄効果が小さくなることから、角速度の差は、回転速度
の速い方のローラの角速度又は処理装置の基準速度を1
とした場合(以下、比率の定義は同じ)の0.1〜10
%であり、より好ましくは1〜5%である。またローラ
の洗浄効果をより高め、磨耗を減少させるため、常時あ
るいは間欠的に少なくともローラの一部が、処理液に浸
漬された状態又はぬれた状態にあることが望ましい。
【0015】本発明に係る処理装置によって所定の処理
を施されるシート材としては、例えば、光照射によって
溶解性が変化する感光層を、アルミニウム板、亜鉛板、
鉄板、クロムメッキした鉄板、紙板、プラスチック板等
の基板上に0.05〜5g/m2 塗設した感光性平版印
刷版がある。感光層としては、オルトナフトキノンジア
ジド化合物、ジアゾニウム塩化合物、アジド化合物、光
重合性化合物、光架橋性化合物等、そして必要に応じて
アルカリ可溶性バインダーを含む感光層が好ましく適用
される。感光性平版印刷版のうち、最適なものは、フォ
トポリマー感光層上にハロゲン化銀感光層を設けたネガ
タイプの銀塩複合型高感度刷版であり、特にハロゲン化
銀感光層は傷つき易いので、本発明はハロゲン化銀感光
層を処理する部分に有効に利用できる。
【0016】本発明に係るシート材処理装置において用
いられる処理液としては、例えば感光性平版印刷版の現
像液があり、現像液としては感光性プレートの感光層を
容易に溶出又は除去せしめるものがある。一例として、
オルトキノンジアジド化合物からなる感光層の場合に
は、特開昭54−62004号、特開昭55−2275
9号、特開昭55−115045号、特開昭57−54
938号各公報に記載されているような、珪酸ソーダあ
るいは珪酸カリの水溶液が用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図示実施形態により、本発明
を説明する。図1は、本発明の第1実施形態である平版
印刷版用自動現像装置を示す概略断面図である。また図
2及び図3は、図1の平版印刷版用自動現像装置の現像
部のスクイズローラ及びギアを示す図であり、図2は一
部断面図、図3は斜視図である。更に図4及び図5は、
図2のスクイズローラ及びギアの回転方向及び角速度の
大きさを示す図であり、図4はモータ正転時、図5はモ
ータ逆転時である。
【0018】図1において、シート状の感光性平版印刷
版(以下、PS版という)10は、所定の方向(矢印A
方向)に水平に又は湾曲されつつ連続して搬送され、現
像部20、水洗部30及びフィニッシャー部40におい
てそれぞれ所定の処理を施される。
【0019】現像部20には、搬送ローラ21,22、
スクイズローラ23,24及びブラシ25がそれぞれP
S版10を挟むように上下一対ずつと、ガイドローラ2
6が6個設けられており、現像タンク27に貯留された
現像液の作用によって、PS版10の感光層に現像処理
を施す。搬送ローラ21,22は、PS版10を挟持し
た状態で回転することによって、PS版10をガイドロ
ーラ26に案内させて湾曲させつつ搬送し、現像タンク
27内の現像液中に浸漬させる。ブラシ25はそれぞ
れ、現像液中に浸漬される位置に配置されており、PS
版10表面の可溶化部を掻き取って除去すると共にPS
版10表面における現像液の交換率を高めるようになっ
ている。スクイズローラ23,24は、下側スクイズロ
ーラ24の下半分が現像液に浸漬されるように、現像タ
ンク27における搬送方向A前方側に配置されており、
現像液中を通過したPS版10を挟持した状態で回転す
ることによって、PS版10を搬送するとともに、PS
版10表面に付着した過剰な現像液を除去する。
【0020】水洗部30には、搬送ローラ31,32及
びスクイズローラ33,34がそれぞれPS版10を挟
むように一対ずつ設けられるとともに、搬送ローラ3
1.32とスクイズローラ33,34の間にスプレー3
5が設けられる。スプレー35は、現像処理後のPS版
10表面に多量の水を吹き付け、水洗処理を施す。搬送
ローラ31,32は、下側搬送ローラ32の下部が水洗
タンク36に貯留された水に浸漬されるように配置され
ており、PS版10を挟持した状態で回転することによ
ってPS版10を水平に搬送する。スクイズローラ3
3,34は、PS版10を挟持した状態で回転すること
によって、PS版10を搬送するとともに、水洗後のP
S版10表面に付着した過剰な水を除去する。
【0021】フィニッシャー部40には、所要の仕上げ
液を噴出させる噴出部材41が、PS版10を挟んだ上
下に一対設けられるとともに、噴出部材41の下流側
に、スクイズローラ42,43がPS版10を挟んだ上
下に一対設けられている。仕上げタンク45に貯留され
た仕上げ液は、ポンプ44によって噴出部材41から水
洗処理後のPS版10表面に吹き付けられ、これにより
仕上げ処理が施される。スクイズローラ42,43は、
PS版10を挟持した状態で回転することによって、P
S版10を搬送するとともに、仕上げ処理後のPS版1
0表面に付着した過剰な仕上げ液を除去する。
【0022】現像部20、水洗部30及びフィニッシャ
ー部40において、各搬送ローラ31,32及びスクイ
ズローラ23,24,33,34,42,43は、対と
なる上下のローラの径がほぼ同一となるように形成され
ており、各ローラ対毎に1個ずつ設けられたモータ52
(図2)によって、対となるローラ双方の角速度が、モ
ータ52の正転時にはほぼ同一となるように、かつ、モ
ータ52の逆転時には所定量相違するように回転する。
なお、チェーンやスプロケットを用いて、一つのモータ
ですべてのローラ23,24,33,34,42,43
を駆動してもよい。
【0023】すなわち現像部20のスクイズローラ2
3,24においては、図2及び図3に示すように、上側
スクイズローラ23の回転軸23aの端部に、第1のギ
ア50が設けられるとともに、下側スクイズローラ24
の回転軸24aの端部に、第1のギア50と所定数相違
する歯数を有する第2のギア51が固定される。第1の
ギア50と第2のギア51は、互いに噛合されており、
第1のギア50の歯数は29枚、第2のギア51の歯数
は30枚である。第2のギア51には、モータ52の回
転軸53に固定されたピニオンギア54が噛合されてお
り、第2のギア51は、モータ52の回転に伴ってピニ
オンギア54が回転した際、連動して回転され、下側ス
クイズローラ24を回転させる。第2のギア51の回転
に伴って、第1のギア50は、歯数差に対応する所定量
だけ第2のギア51よりも大きい角速度で連動して回転
する。
【0024】下側スクイズローラ24の回転軸24a
は、モータ52による第2のギア51の回転に連動し
て、第2のギア51とほぼ同一の角速度で同方向に回転
される。上側スクイズローラ23の回転軸23aは、モ
ータ52の正転時、下側スクイズローラ24にPS版1
0(図1)を介して又は直接に従動され、これにより上
側スクイズローラ23は、下側スクイズローラ24とほ
ぼ同一の角速度で回転する。
【0025】第1のギア50は、角速度が第2のギア5
1の角速度、すなわち上側スクイズローラ23の角速度
よりも所定量大きい、つまり上側スクイズローラ23よ
りも速く回転することにより、モータ52の図4に示す
正転時(ピニオンギア54の左周り回転時)には、上側
スクイズローラ23の回転軸23aに対して図4中左周
りの相対回転を生じるとともに、モータ52の図5に示
す逆転時(ピニオンギア54の右周り回転時)には、上
側スクイズローラ23の回転軸23aに対して図5中右
周りの相対回転を生じる。なお図4及び図5中、実線の
矢印Aの方向及び長さは、第1のギア50の回転方向及
び角速度の大きさを示しており、破線の矢印Bの方向及
び長さは、上側スクイズローラ23の回転方向及び角速
度の大きさを示す。
【0026】図2〜図5を参照すると、第1のギア50
と、上側スクイズローラ23の回転軸23aとの間に
は、ワンウェイクラッチ55(以下、クラッチ55とい
う)が介在される。クラッチ55は、第1のギア50が
上側スクイズローラ23の回転軸23aに対して図5中
右周りの相対回転を生じた場合、又は上側スクイズロー
ラ23の回転軸23aが第1のギア50に対して図5中
左周りの相対回転を生じた場合にのみ、ロック状態とな
り、第1のギア50と上側スクイズローラ23の回転軸
23aとを連動させる。したがってクラッチ55は、第
1のギア50が上側スクイズローラ23の回転軸23a
に対して、角速度差によって図4中左周りの相対回転を
生じるモータ52の正転時には、ロックされずにフリー
状態となり、かつ、第1のギア50が上側スクイズロー
ラ23の回転軸23aに対して、角速度差によって図5
中右周りの相対回転を生じるモータ52の逆転時には、
ロック状態となる。
【0027】上側スクイズローラ23の回転軸23a
は、モータ52の逆転時、クラッチ55がロック状態と
なることにより、クラッチ55、第1のギア50及び第
2のギア51を介して、下側スクイズローラ24と連動
される。このときの上側スクイズローラ23の単位時間
当たりの回転数(以下、回転数とは単位時間当たりの回
転数を意味する)は、第1のギア50と第2のギア51
の歯数の組合せから、下側スクイズローラ24の回転数
の30/29となる。したがって、上側スクイズローラ
23が下側スクイズローラ24より速く回転し、上下の
スクイズローラ23,24の角速度が約3.4%相違す
る。
【0028】つまり、モータ52の正転時には、下側ス
クイズローラ24は、モータ52に連動して図4中右周
りに回転され、かつ、上側スクイズローラ23は、PS
版10を介して下側スクイズローラ24に従動して図4
中左周りに回転される。またモータ52の逆転時には、
下側スクイズローラ24は、モータ52に連動して図5
中左周りに回転され、かつ、上側スクイズローラ23
は、クラッチ55、第1のギア50及び第2のギア51
を介して、下側スクイズローラ24と所定量相違する角
速度で図5中右周りに回転される。すなわち上下のスク
イズローラ23,24はそれぞれ、モータ52の正転時
には、クラッチ55がフリー状態となることにより、ギ
ア50,51を介して連動されず、スクイズローラ23
が、下側スクイズローラ24にPS版10を介して又は
直接に従動する。これによりスクイズローラ23,24
はそれぞれ、ほぼ同一の角速度で互いに擦れることなく
回転し、PS版10の表面を傷つけることなく搬送しつ
つ、PS版10表面に付着した過剰な処理液を除去す
る。またスクイズローラ23,24はそれぞれ、モータ
52の逆転時には、クラッチ55、第1のギア50及び
第2のギア51を介して、所定量相違する角速度で連動
して回転され、互いに摺接して表面を洗浄される。
【0029】水洗部30の搬送ローラ31,32及びス
クイズローラ33,34、フィニッシャー部40のスク
イズローラ42,43についても、上述した現像部20
のスクイズローラ23,24と同様の機構を介して、モ
ータ52によって回転される。
【0030】本実施形態の作用を説明する。現像部2
0、水洗部30及びフィニッシャー部40において、搬
送ローラ31,32及びスクイズローラ23,24,3
3,34,42,43の対となる各ローラのうち、下側
のローラ24,32,34,43は、モータ52の正転
時、第2のギア51を介して回転され、かつ、上側のロ
ーラ23,31,33,42は、下側ローラ24,3
2,34,43にPS版10を介して又は直接に従動し
て、ほぼ同一の角速度で回転される。これによりPS版
10は、搬送方向Aに水平に又は湾曲されつつ連続して
搬送され、現像部20、水洗部30及びフィニッシャー
部40においてそれぞれ所定の処理を施される。また各
ローラはそれぞれ、モータ52の逆転時、クラッチ5
5、第1のギア50及び第2のギア51を介して、所定
量相違する角速度で連動して回転される。これにより対
となるローラ同士が摺接され、ローラ表面の付着物等を
除去されて洗浄される。
【0031】すなわち現像部20のスクイズローラ2
3,24において、モータ52の正転時、下側スクイズ
ローラ24の回転軸24aは、モータ52による第2の
ギア51の図4中右周りの回転に連動して回転し、下側
スクイズローラ24を図4中右周りに回転させてPS版
10を図4中右方に搬送する。この際、上側スクイズロ
ーラ23よりも回転の速い第1のギア50が、上側スク
イズローラ23の回転軸23aに対して図5中左周りの
相対回転を生じることから、クラッチ55はフリー状態
となる。これにより、上側スクイズローラ23の回転軸
23aは、第1のギア50に連動しない。したがって、
上側スクイズローラ23は、下側スクイズローラ24に
PS版10を介して又は直接に従動し、ほぼ同一の角速
度で図4中左周りに回転する。水洗部30の搬送ローラ
31,32及びスクイズローラ33,34、フィニッシ
ャー部40のスクイズローラ42,43についても、同
様にして、対となる上下のローラがほぼ同一の角速度で
回転する。これにより、各ローラは互いに擦れることな
く回転し、PS版10の表面を傷つけることなく搬送
し、又はPS版10表面に付着した過剰な処理液を除去
する。
【0032】またモータ52の逆転時、下側スクイズロ
ーラ24の回転軸24aは、モータ52による第2のギ
ア51の図5中左周りの回転に連動して回転し、下側ス
クイズローラ24を図5中左周りに回転させる。上側ス
クイズローラ23の回転軸23aは、下側スクイズロー
ラ24の図5中左周りの回転に伴って、下側スクイズロ
ーラ24に従動して図5中右周りに回転する。この際、
上側スクイズローラ23よりも回転の速い第1のギア5
0が、上側スクイズローラ23の回転軸23aに対して
図5中右周りの相対回転を生じることから、クラッチ5
5がロック状態となる。クラッチ55がロック状態とな
ると、上側スクイズローラ23の回転軸23aは、クラ
ッチ55、第1のギア50及び第2のギア51を介し
て、下側スクイズローラ24と連動される。このときの
上側スクイズローラ23の回転数は、下側スクイズロー
ラ24の回転数の30/29となる。これにより、上側
スクイズローラ23が下側スクイズローラ24より速く
回転し、上下のスクイズローラ23,24の角速度が約
3.4%相違する。水洗部30の搬送ローラ31,32
及びスクイズローラ33,34、フィニッシャー部40
のスクイズローラ42,43についても、同様にして、
対となる上下のローラの角速度が約3.4%相違する。
これにより、ローラ同士の表面はわずかずつ擦れ合いな
がら回転し、付着物等を除去される。
【0033】モータ52を逆転させてローラ表面の洗浄
を行うタイミングとしては、PS版が処理装置内にない
ときであればよく、例えば、処理装置の運転開始時(始
業時)において、主電源を入れた後、運転待機状態とな
るまでの間、あるいは断続的に一定時間とすることが考
えられる。いずれの場合でも、PS版を検知可能なセン
サ等を処理装置の所定の箇所に設け、PS版が処理装置
内にないことをセンサ等によって検知するように構成す
ることが望ましい。
【0034】なお、搬送ローラ31,32及びスクイズ
ローラ23,24,33,34,42,43の直径は、
それぞれ60mmであることが望ましく、下側搬送ロー
ラ31及び下側スクイズローラ24,34,42の周速
度は、それぞれ2000mm/分とすることが望まし
い。この場合、上側搬送ローラ32及び上側スクイズロ
ーラ23,33,43の周速度はそれぞれ、モータ52
正転時においては、下側搬送ローラ31及び下側スクイ
ズローラ24,34,42の周速度にほぼ等しい約20
00mm/分となり、モータ52逆転時においては、2
068.9mm/分となる。
【0035】図6及び図7は、本発明の第2実施形態で
ある平版印刷版用自動現像装置の現像部のスクイズロー
ラ及びギアの回転方向及び角速度の大きさを示す図であ
り、図6はモータ正転時、図7はモータ逆転時である。
本実施形態においては、各ギアの歯数及びワンウェイク
ラッチの構成が異なるほかは、第1実施形態と同一であ
る。
【0036】スクイズローラ23,24において、第1
のギア60の歯数は31枚、第2のギア61の歯数は3
0枚であり、したがって第1のギア60の角速度は、第
2のギア61及び上側スクイズローラ23の角速度より
も所定量小さい。つまり第1のギア60は、上側スクイ
ズローラ23よりも遅く回転することにより、モータ5
2(図2)の図6に示す正転時(ピニオンギア54の左
周り回転時)には、上側スクイズローラ23の回転軸2
3aに対して図6中右周りの相対回転を生じるととも
に、モータ52の図7に示す逆転時(ピニオンギア54
の右周り回転時)には、上側スクイズローラ23の回転
軸23aに対して図7中左周りの相対回転を生じる。な
お図6及び図7中、実線の矢印Cの方向及び長さは、第
1のギア60の回転方向及び角速度の大きさを示してお
り、破線の矢印Dの方向及び長さは、上側スクイズロー
ラ23の回転方向及び角速度の大きさを示す。
【0037】またワンウェイクラッチ62(以下、クラ
ッチ62という)は、第1のギア60が上側スクイズロ
ーラ23の回転軸23aに対して図7中左周りの相対回
転を生じた場合、又は上側スクイズローラ23の回転軸
23aが第1のギア60に対して図7中右周りの相対回
転を生じた場合にのみ、ロック状態となり、第1のギア
60と上側スクイズローラ23の回転軸23aとを連動
させる。したがってクラッチ62は、第1のギア60が
上側スクイズローラ23の回転軸23aに対して、角速
度差によって図6中右周りの相対回転を生じるモータ5
2の正転時には、ロックされずにフリー状態で回転し、
かつ、第1のギア60が上側スクイズローラ23の回転
軸23aに対して、角速度差によって図7中左周りの相
対回転を生じるモータ52の逆転時には、ロック状態と
なる。
【0038】水洗部30の搬送ローラ31,32及びス
クイズローラ33,34、フィニッシャー部40のスク
イズローラ42,43についても、現像部20のスクイ
ズローラ23,24と同様である。
【0039】本実施形態の作用を説明する。現像部20
のスクイズローラ23,24において、モータ52の正
転時、下側スクイズローラ24の回転軸24aは、モー
タ52による第2のギア61の図6中右周りの回転に連
動して回転し、下側スクイズローラ24を図6中右周り
に回転させてPS版10(図1)を図6中右方に搬送す
る。この際、上側スクイズローラ23よりも回転の遅い
第1のギア60が、上側スクイズローラ23の回転軸2
3aに対して図6中右周りの相対回転を生じることか
ら、クラッチ62はフリー状態となる。これにより、上
側スクイズローラ23の回転軸23aは、第1のギア6
0に連動しない。したがって、上側スクイズローラ23
は、下側スクイズローラ24にPS版10を介して又は
直接に従動し、ほぼ同一の角速度で図6中左周りに回転
する。水洗部30の搬送ローラ31,32及びスクイズ
ローラ33,34、フィニッシャー部40のスクイズロ
ーラ42,43についても、同様にして、対となる上下
のローラがほぼ同一の角速度で回転する。これにより、
各ローラは互いに擦れることなく回転し、PS版10の
表面を傷つけることなく搬送し、又はPS版10表面に
付着した過剰な処理液を除去する。
【0040】またモータ52の逆転時、下側スクイズロ
ーラ24の回転軸24aは、モータ52による第2のギ
ア61の図7中左周りの回転に連動して回転し、下側ス
クイズローラ24を図7中左周りに回転させる。上側ス
クイズローラ23の回転軸23aは、下側スクイズロー
ラ24の図7中左周りの回転に伴って、下側スクイズロ
ーラ24に従動して図7中右周りに回転する。この際、
上側スクイズローラ23よりも回転の遅い第1のギア6
0が、上側スクイズローラ23の回転軸23aに対して
図7中左周りの相対回転を生じることから、クラッチ6
2がロック状態となる。クラッチ62がロック状態とな
ると、上側スクイズローラ23の回転軸23aは、クラ
ッチ62、第1のギア60及び第2のギア61を介し
て、下側スクイズローラ24と連動される。このときの
上側スクイズローラ23の回転数は、下側スクイズロー
ラ24の回転数の30/31となる。これにより、上側
スクイズローラ23が下側スクイズローラ24より遅く
回転し、上下のスクイズローラ23,24の角速度が約
3.2%相違する。水洗部30の搬送ローラ31,32
及びスクイズローラ33,34、フィニッシャー部40
のスクイズローラ42,43についても、同様にして、
対となる上下のローラの角速度が約3.2%相違する。
これにより、ローラ同士の表面はわずかずつ擦れ合いな
がら回転し、付着物等を除去される。
【0041】図8は、本発明の第3実施形態である平版
印刷版用自動現像装置の現像部のスクイズローラを示す
一部断面図である。本実施形態のスクイズローラ23,
24においては、第1のギア70が、上側スクイズロー
ラ23の回転軸23aに設けられるととともに、上側ス
クイズローラ23の回転軸23aにおける第1のギア7
0近傍には、第3のギア72が、ベアリング73を介し
て回転自在に支持されている。第1のギア70と、上側
スクイズローラ23の回転軸23aとの間には、第1実
施形態と同一構成のクラッチ55が介在される。また第
3のギア72は、第1のギア70とともに、下側スクイ
ズローラ24の回転軸24aに固定された第2のギア7
1に噛合される。第3のギア72と、回転軸23aの図
8中右端部に固定された摩擦板74との間には、両端に
摩擦板76が固定されたバネ75が設けられており、第
3のギア72は、バネ75によって生じた所要の摩擦力
により、クラッチ55のフリー状態でのみ、上側スクイ
ズローラ23の回転軸23aに連動される。第1のギア
70の歯数は29枚、第2のギア71の歯数は30枚、
第3のギア72の歯数は第2のギア71と同じ30枚で
ある。その他の構成は、第1実施形態と同一である。
【0042】本実施形態の作用を説明する。現像部20
のスクイズローラ23,24において、モータ52の正
転時、クラッチ55がフリー状態となると、上側スクイ
ズローラ23の回転軸23aは、第1のギア70とは連
動されずに、摩擦板74、バネ75、第3のギア72及
び第2のギア71を介して、下側スクイズローラ24に
連動して回転する。このときの上側スクイズローラ23
の回転数は、下側スクイズローラ24の回転数の30/
30となる。したがって、上側スクイズローラ23と下
側スクイズローラ24は、確実にほぼ同一の角速度で回
転する。水洗部30の搬送ローラ31,32及びスクイ
ズローラ33,34、フィニッシャー部40のスクイズ
ローラ42,43についても、同様にして、対となる上
下のローラの角速度が確実にほぼ同一となる。これによ
り、各ローラは互いに擦れることなく回転し、PS版1
0の表面を傷つけることなく搬送し、又はPS版10表
面に付着した過剰な処理液を除去する。
【0043】またモータ52の逆転時、クラッチ55が
ロック状態となると、上側スクイズローラ23の回転軸
23aは、クラッチ55、第1のギア70及び第2のギ
ア71を介して、下側スクイズローラ24と連動され
る。このときの上側スクイズローラ23の回転数は、下
側スクイズローラ24の回転数の30/29となる。こ
れにより、上側スクイズローラ23が下側スクイズロー
ラ24より速く回転し、上下のスクイズローラ23,2
4の角速度が約3.4%相違する。なお、第2のギア7
1に連動して回転する第3のギア72は、主としてバネ
75との間に滑りを生じることにより、摩擦板74及び
回転軸23aに連動しない。水洗部30の搬送ローラ3
1,32及びスクイズローラ33,34、フィニッシャ
ー部40のスクイズローラ42,43についても、同様
にして、対となる上下のローラの角速度が約3.4%相
違する。これにより、ローラ同士の表面はわずかずつ擦
れ合いながら回転し、付着物等を除去される。
【0044】図9は、本発明の第4実施形態である平版
印刷版用自動現像装置の現像部のスクイズローラ及びギ
アを示す一部断面図である。また図10及び図11は、
図9のスクイズローラ及びギアの回転方向及び角速度の
大きさを示す図であり、図10はモータ正転時、図11
はモータ逆転時である。
【0045】現像部20のスクイズローラ23,24に
おいて、第1のギア80は、下側スクイズローラ24の
回転軸24aに設けられており、第1のギア80と噛合
される第2のギア81は、上側スクイズローラ23の回
転軸23aに固定されている。第1のギア80と下側ス
クイズローラ24の回転軸24aとの間には、第1実施
形態と同一構成のワンウェイクラッチ82(以下、クラ
ッチ82という)が介在される。また、モータ83の回
転軸84に固定されたピニオンギア85は、第1のギア
80に噛合されており、第1のギア80は、モータ83
の回転に伴ってピニオンギア85が回転した際、連動し
て回転される。その他の構成は、第1実施形態と同一で
ある。なお図10及び図11中、実線の矢印Eの方向及
び長さは、第1のギア80の回転方向及び角速度の大き
さを示しており、破線の矢印Fの方向及び長さは、下側
スクイズローラ24の回転方向及び角速度の大きさを示
す。また水洗部30の搬送ローラ31,32及びスクイ
ズローラ33,34、フィニッシャー部40のスクイズ
ローラ42,43についても、上述した現像部20のス
クイズローラ23,24と同様の機構を介して連動され
る。
【0046】本実施形態の作用を説明する。現像部20
のスクイズローラ23,24において、モータ83の正
転時、上側スクイズローラ23の回転軸23aは、モー
タ83による第1のギア80及び第2のギア81の回転
に連動して回転し、上側スクイズローラ23を図10中
左周りに回転させてPS版10を搬送する。この際、下
側スクイズローラ24よりも回転の速い第1のギア80
が、下側スクイズローラ23の回転軸23aに対して、
角速度差によって図10中左周りの相対回転を生じるこ
とから、クラッチ82はフリー状態となる。これによ
り、下側スクイズローラ24の回転軸24aは、第1の
ギア80と連動しない。したがって、下側スクイズロー
ラ24は、上側スクイズローラ23にPS版10を介し
て又は直接に従動し、ほぼ同一の角速度で図10中右周
りに回転する。水洗部30の搬送ローラ31,32及び
スクイズローラ33,34、フィニッシャー部40のス
クイズローラ42,43についても、同様にして、対と
なる上下のローラがほぼ同一の角速度で回転する。これ
により、各ローラは互いに擦れることなく回転し、PS
版10の表面を傷つけることなく搬送し、又はPS版1
0表面に付着した過剰な処理液を除去する。
【0047】またモータ83の逆転時、上側スクイズロ
ーラ23の回転軸23aは、モータ83による第1のギ
ア80及び第2のギア81の回転に連動して回転し、上
側スクイズローラ23を図11中右周りに回転させる。
下側スクイズローラ24の回転軸24aは、上側スクイ
ズローラ23の図11中右周りの回転に伴って、上側ス
クイズローラ23に従動して図11中左周りに回転す
る。この際、下側スクイズローラ24よりも回転の速い
第1のギア80が、下側スクイズローラ24の回転軸2
4aに対して、角速度差によって図11中右周りの相対
回転を生じることから、クラッチ82がロック状態とな
る。クラッチ82がロック状態となると、下側スクイズ
ローラ24の回転軸24aは、クラッチ82、第1のギ
ア80及び第2のギア81を介して、上側スクイズロー
ラ23と連動される。このときの下側スクイズローラ2
4の回転数は、上側スクイズローラ23の回転数の29
/30となる。これにより、下側スクイズローラ24が
上側スクイズローラ23より遅く回転し、上下のスクイ
ズローラ23,24の角速度が約3.3%相違する。水
洗部30の搬送ローラ31,32及びスクイズローラ3
3,34、フィニッシャー部40のスクイズローラ4
2,43についても、同様にして、対となる上下のロー
ラの角速度が約3.3%相違する。これにより、ローラ
同士の表面はわずかずつ擦れ合いながら回転し、付着物
等を除去される。
【0048】以上のように上記各実施形態によれば、現
像部20、水洗部30及びフィニッシャー部40におい
て、搬送ローラ31,32及びスクイズローラ23,2
4,33,34,42,43の対となる各ローラはそれ
ぞれ、モータ52,83の正転時には、ほぼ同一の角速
度で回転するので、PS版の表面を傷つけることなく、
PS版を円滑かつ確実に搬送することができる。しかも
各ローラはそれぞれ、モータ52,83の逆転時には、
クラッチ55,62,82、第1のギア50,60,7
0,80及び第2のギア51,61,71,81を介し
て、所定量相違する角速度で連動して回転されるので、
ローラ同士を摺接させることができ、ローラ表面の洗浄
を迅速かつ確実に行うことができる。これにより、ロー
ラ洗浄の作業効率を大幅に向上させることができ、ロー
ラ表面を常に清浄な状態に保つことができる。加えて比
較的簡単な構成であって、複雑な制御等を必要とするこ
とがないため、コストを大幅に低減させることができる
とともに、良好なメンテナンス性を確保することができ
る。
【0049】また第3実施形態によれば、モータ52の
正回転時には、上側スクイズローラ23の回転軸23a
は、第2のギア71に噛合する第3のギア72と、バネ
75及び摩擦板74を介して連動されるので、モータ5
2の正回転時における上側スクイズローラ23及び下側
スクイズローラ24のそれぞれの角速度を、確実に一致
させることができる。これにより、PS版の表面を傷つ
けることなく、PS版をより円滑かつ確実に搬送するこ
とができる。
【0050】なお上記各実施形態では、モータ52,8
3の回転軸53,84に固定されたピニオンギア54,
85を、第2のギア51(第1〜第3実施形態)又は第
1のギア80(第4実施形態)に噛合させることによ
り、モータ52,83の回転を各ギアに伝達するように
構成したが、ピニオンギア54,85を用いることな
く、モータ52,83の回転をベルト又はチェーン等
(図示しない)を介して各ギアに伝達するように構成し
てもよく、またモータ52,83の回転軸53,84を
各ギアに直結してもよい。
【0051】更に、モータ52,83の回転軸53,8
4に固定されたピニオンギア54,85は、第1〜第3
実施形態においては第2のギア51に噛合され、第4実
施形態においては第1のギア80に噛合されるが、ピニ
オンギア54,85が噛合されるギア、すなわちモータ
52,83の回転力が最初に伝達されるギアは、第1の
ギア50,60,70,80又は第2のギア51,6
1,71,81のいずれであってもよい。すなわち例え
ば、第1〜第3実施形態において、ピニオンギア54を
第1のギア50,60,70に噛合させるように構成し
てもよく、第4実施形態において、ピニオンギア85を
第2のギア81に噛合させるように構成してもよい。
【0052】また第1、第3及び第4実施形態では、第
1のギア50,70,80の歯数を29枚、第2のギア
51,71,81の歯数を30枚とし、第2実施形態で
は、第1のギア60の歯数を31枚、第2のギア61の
歯数を30枚としたが、第1のギア50,60,70,
80の歯数と第2のギア51,61,71,81の歯数
が所定数相違すればよく、作動の円滑性等を勘案して実
験によって適宜選択すればよい。
【0053】上記各実施形態はPS版の処理装置である
が、本発明はPS版の処理に限定されず、処理液による
シート材のあらゆる処理に適用することができる。すな
わち例えば、製版、X線フィルム等のシート状銀塩フィ
ルム自動現像機の各処理部の搬送ローラに、あるいはフ
ォトポリマー感光層を有する製版用シート状フィルム
(返し用フィルム又はカラープルーフ用フィルム等)の
非銀塩感光性フィルム処理装置の各処理部の搬送ローラ
に、好適に適用される。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、駆動手段
の正方向への回転時には、ローラ対の一方のローラが、
第1のギア及び第2のギアを介して回転されるととも
に、他方のローラが一方のローラに従動して回転され、
シート材を搬送し、かつ、駆動手段の逆方向への回転時
には、ローラ対の双方のローラがそれぞれ、ワンウェイ
クラッチ、第1のギア及び第2のギアを介して、所定量
相違する角速度で連動して回転される。したがって、駆
動手段を正方向に回転させることによって、ローラ対の
双方のローラをほぼ同一の角速度で回転させ、シート材
を、表面を傷つけることなく円滑かつ確実に搬送するこ
とができ、かつ、駆動手段を逆方向に回転させることに
よって、ローラ対の双方のローラを所定量相違する角速
度で連動して回転させ、ローラどうしを摺接させてロー
ラ表面の洗浄を効率よく行うことができる。これによ
り、ローラ洗浄の作業効率を大幅に向上させることがで
き、ローラ表面を常に清浄な状態に保つことを容易に達
成できる。しかも比較的簡単な構成であって部品点数が
少なく、複雑な制御等を必要とすることがないため、コ
スト低減を図ることができるとともに、良好なメンテナ
ンス性を確保することができる。また本発明によれば、
駆動手段の正方向への回転時には、ローラ対の一方のロ
ーラは、第2のギア、第3のギア及び摩擦係合手段を介
して回転されるとともに、他方のローラは、第2のギア
を介して一方のローラとほぼ同一の角速度で連動して回
転され、シート材を搬送し、かつ、駆動手段の逆方向へ
の回転時には、ローラ対の双方のローラがそれぞれ、ワ
ンウェイクラッチ、第1のギア及び第2のギアを介し
て、所定量相違する角速度で連動して回転される。した
がって、駆動手段を正方向に回転させることによって、
ローラ対の双方のローラを確実にほぼ同一の角速度で回
転させ、シート材を、表面を傷つけることなくより円滑
かつ確実に搬送することができ、かつ、駆動手段を逆方
向に回転させることによって、ローラ対の双方のローラ
を所定量相違する角速度で連動して回転させ、ローラど
うしを摺接させてローラ表面の洗浄を効率よく行うこと
ができる。これにより、ローラ洗浄の作業効率を大幅に
向上させることができ、ローラ表面を常に清浄な状態に
保つことを容易に達成できる。しかも比較的簡単な構成
であって部品点数が少なく、複雑な制御等を必要とする
ことがないため、コスト低減を図ることができるととも
に、良好なメンテナンス性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である平版印刷版用自動
現像装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の平版印刷版用自動現像装置の現像部のス
クイズローラ及びギアを示す一部断面図である。
【図3】図2のスクイズローラ及びギアの斜視図であ
る。
【図4】図2のスクイズローラ及びギアのモータ正転時
の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図5】図2のスクイズローラ及びギアのモータ逆転時
の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態である平版印刷版用自動
現像装置の現像部のスクイズローラ及びギアのモータ正
転時の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図7】図6のスクイズローラ及びギアのモータ逆転時
の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態である平版印刷版用自動
現像装置の現像部のスクイズローラ及びギアを示す一部
断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態である平版印刷版用自動
現像装置の現像部のスクイズローラ及びギアを示す一部
断面図である。
【図10】図9のスクイズローラ及びギアのモータ正転
時の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図11】図9のスクイズローラ及びギアのモータ逆転
時の回転方向及び角速度の大きさを示す図である。
【図12】従来のローラのクリーニング装置を示す一部
断面図である。
【符号の説明】
10 PS版 20 現像部 23,24 スクイズローラ 30 水洗部 31,32 搬送ローラ 33,34 スクイズローラ 40 フィニッシャー部 42,43 スクイズローラ 50,60,70,80 第1のギア 51,61,71,81 第2のギア 52,83 モータ 53,84 回転軸 54,85 ピニオンギア 55,62,82 ワンウェイクラッチ 72 第3のギア 74 摩擦板 75 バネ 76 摩擦板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を搬送しつつ所定の処理を施す
    シート材処理装置において、 ほぼ同一の直径を有し、シート材を挟持しつつ回転する
    ことによって、シート材を搬送するローラ対と、 前記ローラ対の一方のローラの回転軸に設けられた第1
    のギアと、 前記ローラ対の他方のローラの回転軸に固定された状態
    で、第1のギアと噛合され、第1のギアと歯数が異なる
    第2のギアと、 前記第1及び第2のギアのうち、いずれか一方を正逆方
    向に駆動する駆動手段と、 前記一方のローラの回転軸と第1のギアとの間に介在さ
    れ、駆動手段の逆方向への回転時にのみ、前記一方のロ
    ーラと第1のギアとを連動させるワンウェイクラッチと
    を備えたことを特徴とするシート材処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のギアと同一の歯数を有し、前
    記一方のローラの回転軸に回転自在に支持された状態
    で、第2のギアと噛合される第3のギアと、 前記第3のギアと一方のローラの回転軸との間に生じさ
    せた所要の摩擦力により、前記ワンウェイクラッチが一
    方のローラと第1のギアとを連動させない状態でのみ、
    第3のギアを一方のローラの回転軸に連動させる摩擦係
    合手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のシー
    ト材処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012024989A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び処理液塗布装置
CN115079522A (zh) * 2022-06-28 2022-09-20 东莞市黄江大顺电子有限公司 一种线路板加工的显影设备

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JP2012024989A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び処理液塗布装置
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