JPH09182492A - Igbtパワー・トランジスタ用の絶縁ゲート駆動部を持つコンパクトな高効率電子モータ・コントローラおよびその分散型電源 - Google Patents

Igbtパワー・トランジスタ用の絶縁ゲート駆動部を持つコンパクトな高効率電子モータ・コントローラおよびその分散型電源

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JPH09182492A
JPH09182492A JP8144597A JP14459796A JPH09182492A JP H09182492 A JPH09182492 A JP H09182492A JP 8144597 A JP8144597 A JP 8144597A JP 14459796 A JP14459796 A JP 14459796A JP H09182492 A JPH09182492 A JP H09182492A
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power
pulse
motor
transistor
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Saso P Vlahu
サソ・ピー・ヴァルフ
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Kollmorgen Corp
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/28Arrangements for controlling current
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/08Arrangements for controlling the speed or torque of a single motor
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/51Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used
    • H03K17/56Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices
    • H03K17/567Circuits characterised by the use of more than one type of semiconductor device, e.g. BIMOS, composite devices such as IGBT

Abstract

(57)【要約】 【課題】 約6,000Hzより高いPWM(パルス幅
変調)繰返し率で動作可能なモータ・コントローラおよ
びその電源。 【解決手段】 5ピコファラッドより小さな巻線間キャ
パシタンスを持つ特殊な飽和型変成器を用いて、電子制
御回路を電力段から絶縁する。PWMパルスの前エッジ
と後エッジとが元のパルスを再構成するシュミット・ト
リガー回路へ通過するように、PWMパルスを飽和型変
成器へ供給する。パワー・トランジスタと該トランジス
タのゲート・ドライバとに対する電源が、電子制御回路
に対する電源から絶縁される。IGBTパワー・トラン
ジスタに対するゲート・ドライバの各々が、別個の電源
により給電される。ディジタル要素とアナログ要素に対
する電源は、別個の接地帰還路を持ち、電源において一
緒に結合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトな高効
率電子モータ・コントローラに関し、特にIGBTパワ
ー・トランジスタ用の絶縁ゲート・ドライバを持つ電子
モータ・コントローラおよびその電源に関する。
【0002】
【従来の技術】Langley等の米国特許第4,68
6,437号「電気機械的エネルギ変換システム(El
ectromechanical Energy Co
nversion System)」は、電動機の制御
のためマイクロプロセッサまたは類似のエレクトロニッ
クスを使用可能なモータ制御システムについて記載して
いる。高感度なエレクトロニックスが、マイクロプロセ
ッサからの制御信号に従ってモータ巻線に対する電流を
制御するためトランジスタがオン/オフするように動作
するパワー・トランジスタ・スイッチング段を介してモ
ータに接続される。マイクロプロセッサは、ロータ位置
および他の制御可能なパラメータを示すフィードバック
をモータから受取る。このマイクロプロセッサはまた、
サーボ制御のため使用可能な指令信号を受取る。この指
令信号およびフィードバック信号は、巻線の励起のため
周波数、振幅および位相を決定するために比較され、ロ
ータ位置フィードバックは巻線の付勢の適切な計算を決
定するため用いられる。マイクロプロセッサは、それ単
独であるいは他の構成要素と共に、オン/オフ制御信号
を電力段へ提供し、この電力段は更に電流をロータ位置
に従って計算される所望の振幅、周波数および位相で巻
線に対して供給する。大半の今日のサーボモータ制御シ
ステムは、この基本的制御システムを用いている。
【0003】Whitedの米国特許第4,447,7
71号およびBrown等の米国特許第4,490,6
61号は、それぞれ、モータに対する励起電流がパルス
幅の関数であるように、ディジタル・エレクトロニック
スがパルス幅変調器(PWM)を介してパワー・スイッ
チング・トランジスタを制御するモータ制御システムを
開示している。WhitedおよびBrown等は、シ
ステムのトルク効率を改善するためロータ位置に関する
励起電流の位相角を制御するための技術を開示してい
る。
【0004】大半の今日のシステムは、Whitedお
よびBrown等により開示される如きパルス幅変調を
用いて、高感度エレクトロニックスからの制御信号をモ
ータ巻線に対する所望の励起電流へ変換する。大型モー
タを制御するため使用されるこのようなシステムにおい
ては、高感度な電子コントローラとモータを駆動する大
電力段との間に絶縁が必要である。大半の今日のシステ
ムは、約2KHzのPWMスイッチング速度で動作する
現在のコントローラ設計における高度の絶縁を提供する
光結合を用いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】より小型でよりコスト
の安いコントローラおよび高い全システム効率を持つコ
ントローラを提供するという変わらぬ要望が存在する。
本発明は、どんなサイズのモータに対してもこれらの利
点を提供するものである。しかし、前記利点は、10な
いし150馬力の範囲内の大型モータに対しては更に重
要であり、150ないし500馬力の範囲内の非常に大
型のモータに対しては最も重要である。より高い馬力範
囲では、構成要素の非効率的な使用および非効率的な全
システム設計は、直接的に高いコントローラ・コストや
高い運用コストになる。
【0006】より小型で安いコストのコントローラに対
する1つの試みは、PWM電力段のスイッチング周波数
を増すことである。少なくとも理論的には、より高いス
イッチング周波数は、より小型で安いコストの構成要素
を用いて大型モータに対して必要とされる電力を制御す
ることを可能にするはずである。しかし、電力段をより
高いスイッチング周波数で動作させることと関連する諸
問題が、空間と金銭の双方において解決不能あるいは膨
大なコスト高のいずれかとなることが判ってきた。高周
波ノイズは電力をシステムから消耗してシステム効率に
著しい影響を及ぼし得る。共通モードのバラエティのノ
イズ(並列導体ペアにおいて増減するノイズ)は、検出
が特に困難であり排除は更に困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの目的は、
高感度な電子段と関連する電力段との間の改善された絶
縁を提供することにある。
【0008】本発明の別の目的は、6,000Hzを越
える範囲のスイッチング速度で電力段が動作し得るモー
タ制御システムにおける電子段(electronic
stage)と関連する電力段(power sta
ge)間を結合する有効な絶縁結合を提供することにあ
る。
【0009】本発明の更に別の目的は、小さな高周波電
力損失および無視し得るノイズ生成で6KHzを越える
範囲の高い電力スイッチング速度で動作するモータ・コ
ントローラを提供することにある。
【0010】更に他の目的は、コントローラへ加えられ
るエネルギに関して、より高いシステム効率、即ち、最
大トルクを持つモータ・コントローラを提供することに
ある。
【0011】低いスイッチング速度、例えば約2,00
0ヘルツの有効な結合絶縁を提供する光結合は、6,0
00Hzを越えるの範囲の有効動作に対してあまりにも
大きな時間的遅れを生じる。更にまた、6,000Hz
の速度におけるスイッチングは、光装置では有効に遮断
できない100メガヘルツもの高い過渡状態を生じ得
る。既知の高い周波数の電子変成器結合は、あまりにも
高価でありかつモータ・コントローラで有効に使用する
には複雑過ぎる。
【0012】本発明による動的結合インダクタンスの形
態におけるパルス変成器は、共通の高い透磁率コアの周
囲に巻付けられた離間された一次巻線と二次巻線とを含
む。コアを通る磁束に対する磁束帰還路は、巻線を包囲
するように構成される。このコアは、コアが通常の動作
において飽和し得るように構成される。巻線は、巻線間
のキャパシタンスを最小化するようにできるだけ遠く隔
てられている。巻線は、巻線の表面積を最小化すること
により、巻きをシェル・キャパシタンスまで、かつ巻き
を巻線キャパシタンスまで低減するため少数の巻き小さ
なワイヤを用いて巻付けられる。
【0013】矩形状パルスがパルス変成器の一次巻線に
印加されるならば、正のスパイク(spike)が立上
がり時間と対応して二次巻線に現れ、負のスパイクが立
下がり時間と対応して現れる。正のスパイクの立上がり
時間は、コアが飽和まで駆動されつつあり、巻線が相互
に結合される間に生じる。一旦飽和に達すると、巻線は
遮断される。立上がり時間中にも、同様な動作が生じ
る。本発明の概念に従って慎重に設計することにより、
パルス変成器を通過するパルスに対するターンオン時間
およびターンオフ時間は、100ナノ秒ほどの短かさで
あり、これは光結合を用いて達成され得るよりも約10
倍早い。
【0014】マイクロプロセッサおよび他の電子段から
の矩形状パルスは、パワー・トランジスタの制御のため
矩形状パルスを再構成するシュミット・トリガーへ供給
される正と負のスパイク・ペアとして飽和可能パルス変
成器を通過する。本発明による構成によれば、パルスの
前エッジと後エッジのみがパルス変成器を通過する。そ
の結果、電力段のスイッチングは10A/100ナノ秒
の速度で得ることができる。従来の構成要素を用いる
と、大型モータ制御システム用のスイッチングは、モー
タ・サイズに応じて約250ナノ秒ないし450ナノ秒
程度でよい。150ナノ秒程度のより早いスイッチング
速度は、特殊な高速度構成要素を用いることにより達成
可能である。2倍のパルス動作の問題(電力段が完全に
ターンオンされ前にターンオフ指令が受取られる)は、
本発明による高速度スイッチングによって実質的に排除
される。
【0015】本発明による電子段と電力段間の結合は、
共通モード・ノイズの非常に高い阻止および関連するエ
ネルギの吸収の排除を結果として生じる。従来の設計と
は対照的に、一次巻線と二次巻線とは、フェライト・コ
ア上に配置され、巻線間のキャパシタンスを最小化する
ためできるだけ遠く隔てられる。導電表面積を最小化す
るため、巻線に対しては最小の巻き数および小径のワイ
ヤが用いられる。この構造は巻線間に比較的劣った磁気
結合を提供するが、パルスの前エッジと後エッジのみが
実際に変成器を通過するので充分である。
【0016】本発明の1つの目的は、高感度な電子段と
関連する電力段との間の改善された電源絶縁を提供する
ことにある。
【0017】本発明の別の目的は、6,000Hzを越
える範囲のスイッチング速度で電力段が動作し得るモー
タ制御システムにおける電子段(electronic
stage)と関連する電力段(power sta
ge)間を結合する有効な電源絶縁を提供することにあ
る。
【0018】本発明の更に別の目的は、小さな高周波電
力損失および無視し得るノイズ生成で6KHzを越える
範囲の高い電力スイッチング速度で動作するモータ・コ
ントローラに対する分散された電源を提供することにあ
る。
【0019】共通の高い透磁率コアの周囲に巻付けられ
た離間された一次巻線と二次巻線とを含む動的結合イン
ダクタンスの形態におけるパルス変成器が用いられる。
【0020】電子段と電力段間の絶縁結合は、共通モー
ド・ノイズの非常に高い阻止と関連するエネルギの吸収
の排除を結果としてもたらす。
【0021】本発明による高周波制御システムに対する
電源もまた、高感度のエレクトロニックス段を電力段か
ら絶縁しなければならない。これは、パワー・トランジ
スタのそれぞれに対する駆動段(drive stag
e)の各セット毎に別の浮動電源を使用することにより
達成される。典型的な3相システムは、合計6つのパワ
ー・トランジスタに対する各位相に対して1対のIGB
T(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)パワー・
トランジスタを含む。パワー・トランジスタの各々は別
個のゲート駆動回路を持ち、ゲート駆動回路の各々は別
個の浮動電源を持つ。浮動電源は、変成器サイズを減じ
るため60,000Hzの如き高い周波数で動作するこ
とが望ましい。これらの浮動電源は、ノイズを伝達して
好ましからざる調整時間遅延を生じる傾向がある調整器
を用いることなく、電源電圧を制限する開ループ制御部
用に設計される。別個の変成器を用いて(絶縁パルス変
成器の二次側で)浮動電源に、また(絶縁パルス変成器
の一次側で)アナログ制御エレクトロニックスに給電し
て、エレクトロニックス段と電力段との間の絶縁を維持
する。ディジタル・エレクトロニックスとアナログ・エ
レクトロニックスとは別個の変成器から給電され、それ
ぞれが電源において一緒に結合された接地を持つ別個の
帰還路を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】上記および他の目的は、図面を含
む以降の記述において述べられる如き実施例によった達
成される。
【0023】図1に示されるモータ・コントローラは、
巻線位相A、BおよびCを持つ3相ステータ巻線を有す
るブラシ無しモータ20を制御する。巻線の位相はそれ
ぞれ電気的に120度だけずらされている。本発明はど
んな形式のブラシ無しモータでも用いることができる
が、2,000ヘルツ以上の電流パルス範囲、望ましく
は6,000ないし20,000ヘルツ以上の範囲で動
作する3相ステータ巻線を有するモータにおいて特に有
効である。本発明はどんな大きさのモータでも有効であ
るが、その利点は大型モータおよび非常に大型のモータ
の制御において特に重要となる。
【0024】当該モータ・コントローラは、モータの励
起電流の周波数、位相および振幅と対応する正弦波信号
を生成するため制御指令とモータ・フィードバック信号
とを受取るマイクロプロセッサの如き中央処理手段(C
PU)を含むディジタル・セクション22を含んでい
る。このディジタル・セクションからの信号は、正弦波
信号を変動幅を持つ対応するパルス列へ変換するPWM
(パルス幅変調器)を含むアナログ・セクション24を
通過する。このパルス列は、ゲート・ドライバ26を経
て主パワー・トランジスタ28へ通過する。
【0025】前記ディジタル・セクションは、3相モー
タの励起のための2つの正弦波信号を生成し、3番目の
信号がアナログ・セクション24において他の2つの位
相の和として得られる。アナログ・セクションは、3つ
の位相の各々に対する相補的なパルス列、即ち合計6つ
のパルス列を生成し、その1つのみが図1に示される。
6つのパルス列はそれぞれ別個のゲート・ドライバを通
って(1つのみが示される)、6つのパワー・トランジ
スタ(その2つのみが示される)の通電状態を制御す
る。
【0026】マイクロプロセッサは、同期モータ、誘導
モータあるいはリラクタンス・モータ(relucta
nce motor)を含むほとんどの形式のモータに
対する所望の位相、振幅および周波数の正弦波状の励起
電流を生じるようにプログラムすることができる。当該
システムはまた、前掲のWhitedおよびBrown
等の特許に従って効率を生じる最大トルクに対する励起
位相角を計算するようにプログラムすることもできる。
【0027】コントローラの動作においては、ゲート・
ドライバ26およびパワー・トランジスタ段28を含む
電力段が高感度の電子段22および24から絶縁される
ことが不可欠である。約2,000ヘルツのPWM速度
で動作する従来のコントローラの場合は、必要な絶縁は
光結合器によって達成できる。しかし、構成要素の大き
さを低減しかつ他の利点を達成するためには、6,00
0ないし20,000ヘルツの範囲内の比較的高いPW
Mパルス繰返し率が用いられる。
【0028】禁止的なほどの漏れ損およびノイズ問題も
なく必要な絶縁を達成するためには、非常に低い巻線間
キャパシタンスを持つ特に構成されたフェライト・コア
変成器34が、ゲート・ドライバ26に配置されたシュ
ミット・トリガーと組合わせて用いられる。PWMパル
スがパルス変成器へ印加されると、パルスの前エッジが
コアを飽和状態になるように駆動する。飽和に駆動され
ても、一次巻線40は二次巻線42に結合されて、二次
巻線に鋭いスパイクを生じる。印加されたパルスの後エ
ッジも同様に、コアを飽和状態から駆動して鋭い負のス
パイクを生じる。コンパレータ35および抵抗36、3
7がシュミット・トリガー形態で接続されている。正の
スパイクはトリガーをターンオンし、負のスパイクはト
リガーをターンオフする。このように、前エッジおよび
後エッジを変成器34を経て矩形状パルスを再構成する
シュミット・トリガーに通すことによって、矩形状PW
Mパルスがゲート・ドライバへ送られる。
【0029】高感度のエレクトロニックス段から電力段
を絶縁することが必要であるばかりでなく、種々の段に
対する電源にも同様な絶縁を達成することも必要であ
る。ディジタル・セクション22のCPUおよび他の構
成要素は、+5ボルト電源50および接地帰還路51を
必要とする。アナログ・セクション24におけるPWM
装置23および他の構成要素は、+15ボルト電源52
および接地帰還路53を必要とする。6つのゲート・ド
ライバ26の各々は、浮動接地(floating g
round)55を持つ別個の浮動+16ボルト電源5
4を必要とする。モータを駆動するための電力は、+バ
ス56および−バス58からパワー・トランジスタへ供
給される。種々の電源の構造については以下に記述す
る。
【0030】しかし、重要な点は、絶縁パルス変成器3
4の出力に接続された電力段がパルス変成器の一次側に
接続された電子セクション22および24に対する電源
から絶縁された別個の電源を持つことである。
【0031】パルス変成器34は、図2において断面で
詳細に示されている。この変成器は、一次巻線と二次巻
線が充分に分離されるようにボビン64に巻付けられた
一次巻線40と二次巻線42とを含む。フェライト・コ
ア66は、巻線の中心を貫通して両方の巻線の外側へ戻
る。換言すれば、このコアは巻線を完全に囲むように構
成されている。望ましくは、コアは、図2に示されるよ
うに、コアの帰還路が巻線を完全に包囲して閉込めて放
射ノイズからの自己遮蔽(self shieldin
g)を提供する2部分構造である。コアの材料は、所要
の巻き数を最小化する高い透磁率材料であるべきであ
る。粉末フェライト材料タイプWが、良好な結果を提供
する。スーパーメロイ(Supermeloy)あるい
はスクウエア(Square)80の如き材料が良好な
結果を提供するが、ほとんどの用途には高価に過ぎる。
【0032】パルス変成器は、1MHzないし100M
Hzの範囲内の高周波過渡状態を含む6,000ないし
20,000ヘルツの範囲内の繰返し率を持つ矩形状パ
ルスを通すように設計される。これらの高周波の過渡状
態は、ひどい電力損失とノイズの諸問題を生じ得る。巻
線の形態は、電力損失およびノイズの諸問題を受入れ得
るレベルまで低減するために重要である。第一に、一次
巻線および二次巻線は、巻線間キャパシタンスCWWを
最小化するため充分に分離されて、できるだけ離して配
置される。図2に示されるように、巻線幅の8倍程度の
200〜300約5,08〜7.62mm(200〜3
00ミル)の間隔が望ましい。巻線間のこの間隔は、巻
線間キャパシタンス(CWW)を低減する。ゲージ37
の如きより高いワイヤ・ゲージ・サイズ(即ち、最小径
のワイヤ)を用いて巻線表面積を最小化し、これが更に
巻線対コアのキャパシタンス(CWCC)および(CW
CS)を最小化する。巻線の巻き数は、約1mHのイン
ダクタンスを生じるように選定される。10ないし13
の巻き数が、所望の結果を生じることが判った。より大
きな巻き数は、キャパシタンスとインダクタンス間の比
率関係を増して、望ましくない自己発振を生じる。10
より少ない巻き数が、印加された信号を望ましくない程
度まで減衰するキャパシタンス対漏れインダクタンスの
比率を提供する。本発明の設計による総合漏れキャパシ
タンスは、0.08ないし0.2ピコファラッドで測定
され、これが非常に低いノイズおよび非常に低い高周波
電力損を生じる結果となる。有効にするためには、パル
ス変成器は、5ピコファラッド、望ましくは1ピコファ
ラッドより低い総合漏れキャパシタンスを持たねばなら
ない。従来の設計では、32〜43ピコファラッドの範
囲内で測定され、効率が悪いことが判った。
【0033】矩形パルスがパルス変成器へ印加される
と、高透磁率コアは飽和状態になり、印加パルスの前エ
ッジと対応する二次巻線に短い正のスパイクを生じる。
同様に、印加パルスの後エッジは、二次巻線に鋭い負の
スパイクを生じる。スパイクの立上がり時間は100ナ
ノ秒程度である。これらの短い時間的遅延により、本発
明によるパルス変成器は、最小限の放射およびノイズ損
失で6,000ないし20,000Hzの範囲内のパル
スに対して情報を通すのに使用することができる。
【0034】図3は、パルス変成器34の一次巻線に給
電するよう接続されたモータ・コントローラの電子セク
ションを示す概略図である。これらセクションは、ディ
ジタル・セクション22に中央処理手段(CPU)21
および他のディジタル構成要素を含む。また、アナログ
・エレクトロニックス・セクション24には、パルス幅
変調器(PWM)23および他のアナログ構成要素も含
まれる。
【0035】中央処理手段は、マイクロプロセッサまた
は他の種類のディジタル処理エレクトロニックスでよ
い。CPUは、ロータ位置情報を提供するレゾルバまた
は位置エンコーダ17を介して制御されるモータからロ
ータ位置情報を受取る。ロータ位置情報は、レゾルバ/
ディジタル・コンバータ20によってディジタル形態へ
変換される。この位置情報は、ロータ位置に従ってCP
Uにより計算される巻線励起を計算するために用いられ
る。この位置情報はまた、モータ軸のサーボ・ループ位
置決めのために用いることができる。また、CPUは、
ロータ位置の変化率からモータ速度を計算することがで
きる。CPUは、制御されるパラメータに対する状態情
報を提供しモータの励起を計算する際に有効である状態
モニター18からデータを受取る。顧客インターフェー
ス19が、所望の速度、所望のトルクあるいは所望の位
置の如き指令情報を提供する。
【0036】モータ・コントローラが例えば速度サーボ
として動作させられるならば、CPUは、速度指令を実
際の速度を示すフィードバック信号と比較して、所望の
速度を得るため要求されるトルクを決定する。同様に、
サーボ位置制御は、所望の位置に達するのに要するモー
タ・トルクを決定するため所望の位置を実際の位置に比
較することによって達成できる。CPUは、モータに対
して与えられるべきその時の励起の周波数、位相および
振幅を含む増分的に合成される励起信号を計算する。C
PUは、モータの1つ位相における励起を制御するため
このような正弦波信号をディジタル/アナログ(D/
A)・コンバータ70へ供給する。電気的に120度だ
け変位した第2のこのような信号は、別のD/Aコンバ
ータ71へ与えられて第2のモータ位相に対する励起を
制御する。第3の位相は、他の2つの位相の和であり、
従ってCPUにより計算される必要はない。
【0037】D/Aコンバータ70および71は、パル
ス幅が瞬間的な信号振幅に比例するパルス列へ励起信号
を変換するPWM段23に対して正弦波励起信号を与え
る。パルス幅は、モータ巻線に対する電流を制御するパ
ワー・トランジスタに対するターンオンおよびターンオ
フ時間を決定する。
【0038】以下に述べるように、対応する電圧フィー
ドバック信号77および81を与えるため、電流センサ
がモータ巻線に対する電流を検出するために設けられ
る。このフィードバック信号の電圧は、CPUにより計
算された所望の励起信号値と比較される。位相Aに対す
る計算値と電流の実際のフィードバック値との比較が比
較され、この比較の結果が増幅器74の出力として現れ
る。同様に、フィードバック信号81は、抵抗79に与
えられる計算信号との比較のため増幅器78の加算接合
点に加えられて、比較の結果が増幅器78の出力に現れ
るようにする。増幅器74および78の出力における位
相AおよびCに対する信号は、それぞれ演算増幅器82
と加算抵抗83、84において加算される。増幅器74
および78が電気的に120度だけ変位した信号を生じ
るので、残りの位相Bは増幅器82において位相Aおよ
びCを加算することによって得られる。
【0039】PWMパルス列は、増幅器74、78およ
び82の1つからの励起信号値を三角波形発生器(tr
iangle generator)84により生成さ
れる三角波形値に比較することによって生成される。こ
の信号値の比較は、それぞれ位相A、BおよびCに対し
てコンパレータ85、86および87によって行われ
る。特に、位相Aに対する励起信号値は、励起信号値が
三角波形値より低い時コンパレータ85の出力がオンで
あるように、また前記信号値が三角波形値より高い時コ
ンパレータ85の出力がオフとなるように、三角波形発
生器84によって比較される。励起信号値が大きいほ
ど、コンパレータ85からのパルスは幅が広く、従って
モータ巻線に与えられる電流は大きくなる。信号値が小
さいほど、パルス幅は狭くなり、モータ巻線に与えられ
る電流は小さくなる。位相BおよびCに対するPWMパ
ルス列も同じように生成される。
【0040】大半の現在のシステムにおける三角波形に
対する基本周波数は、2,000Hz以下の程度であ
る。本発明によるモータ・コントローラにおいては、三
角波形の繰返し率は、6,000ないし20,000H
zの範囲内にあり得る。PWMパルスにおける周波数が
高いほど、制御は円滑になり、構成要素のサイズは小さ
くなる。より高速なシュミット・トリガーおよびゲート
・ドライバを用いることによって、同じパルス変成器を
用いてより高いPWM周波数を採用することができる。
【0041】図示を簡単にするため、「無駄(dea
d)」時間生成装置90およびパルス変成器ドライバ9
2のみが図3に示される。実際のシステムは、3つの位
相の各々に対して同様な回路90および92を含むこと
になる。
【0042】最小のオン時間および「無駄」時間発生器
90は、PWM信号を受取るコンパレータ94を含む。
コンデンサ95が、ダイオード96を介する充電経路
(charging path)とダイオード97を介
する放電経路(discharging path)と
によりコンパレータ出力に接続される。増幅器94によ
り与えられるパルス信号が正になる時、コンデンサ95
は順方向バイアスされたダイオード96を介して非常に
急速にこの値に充電される。その後、増幅器94の出力
がゼロまで低下する時、コンデンサ95がダイオード9
7を介して放電する。コンデンサ95に蓄えられた電圧
は、分圧器99における電圧と共にシュミット・トリガ
ーの比較のためコンパレータ98の1つの入力へ与えら
れる。この回路のパラメータは、相補的ペアの両方のパ
ワー・トランジスタが同時に通電状態になる「シュート
・スルー(shoot through)」が存在しな
いことを保証するためターンオン遅延を生じるように調
整される。この回路はまた、トランジスタが単に部分的
にターンオンされる時にターンオフ・パルスを受取る
「2重パルス発振(double pulsing)」
に対して保護する。このような2重パルス発振を避ける
ため、ターンオン・パルス後2マイクロ秒まで回路はそ
の後のターンオフ・パルスを遅れさせる。
【0043】増幅器98は、パルス変成器に対するドラ
イバとして機能する増幅器100を介してパルス変成器
34の一次巻線40へPWMパルス列を与える。一次巻
線40は、抵抗102を介して正の電源に接続される。
ダイオード101は、抵抗102および巻線40の直列
組合わせに跨がって接続される。このダイオードの目的
は、誘導スパイクをバイパスすることである。
【0044】パルス変成器34の二次巻線42に接続さ
れた電力段は、図4に略図的に示される。この電力段
は、PWMパルスを再構成するため用いられるシュミッ
ト・トリガー110と、PWMパルスを増幅するための
前置ドライバ段と、主パワー・トランジスタ30のゲー
トに対する駆動信号を提供する共通ベース電力段114
とを含む。
【0045】パワー・トランジスタ30は、絶縁ゲート
・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)である。この
ようなトランジスタは、飽和「オン」状態あるいは閉塞
モード「オフ」状態のいずれかで動作するためのもので
ある。IGBTトランジスタは、ゲートへのパルスの印
加によりターンオンされ、その後反対方向にパルスが与
えられるまで導通状態を維持する。
【0046】シュミット・トリガー10は、抵抗122
が出力からコンパレータ120のプラス入力に接続され
たコンパレータを含む。このプラス入力もまた、抵抗1
24を介して接地される。パルス変成器の二次巻線42
は、コンパレータ120の負の入力と接地との間に接続
される。1対の背中合わせ(back−to−bac
k)ツェナー・ダイオードが二次巻線42に跨がって接
続されている。抵抗122および124の比率は、プラ
ス/マイナス8ボルトでトリガー点を持つようにセット
することができる。しかし、このトリガー点は厳密では
なく、1ボルトないし14ボルトの範囲内におくことが
できる。
【0047】シュミット・トリガーの動作において、コ
ンパレータ120の出力が最初は負であること、従って
正の入力がマイナス8ボルトにセットされることを仮定
しよう。正のパルスが変成器の二次巻線に現れてプラス
8ボルトの値を越える時、この回路は「オン」状態へト
リガーする。コンパレータ出力がプラス15ボルトであ
る「オン」状態では、プラス入力はプラス8ボルトへシ
フトする。負のパルスが二次巻線42に現れてマイナス
8ボルトを越えるような時まで、コンパレータ出力は正
の状態にとどまる。この時、トリガー回路は初期の「オ
フ」状態へ戻る。このように、PWMパルスの前エッジ
および後エッジと対応するパルス変成器を通過するスパ
イク・パルスは、PWMパルスを再構成する上で有効で
ある。
【0048】最大立上がり時間を得るためには、パルス
変成器が15ボルトを越えるスパイク・パルスを生じる
ことが望ましい。ツェナー・ダイオード126および1
28はコンパレータ入力に現れる電圧を制限して、回路
構成要素を保護する。
【0049】前置ドライバ回路112は、1つのPNP
バイポーラ・トランジスタと、トーテムポール(tot
em−pole)状に相互に接続された2つのトランジ
スタ136、138とを含む。トランジスタ134のベ
ースは、プラス電源とコンパレータ120の出力との間
に接続された抵抗130、132の接合点に接続され
る。トランジスタ134のエミッタは、+16V電源に
接続され、コレクタは直列抵抗140、142を介して
−16V電源に接続されている。抵抗140、142の
接合点は、トランジスタ136、138のベースに接続
される。トランジスタ134、136および138は、
パルス電流をMOSFET電力段を駆動するよう充分に
増加し、この電力段が更にIGBTトランジスタ30の
ゲートを駆動する。+16V電源と−16V電源間に接
続されたMOSFETトランジスタ144が、トランジ
スタ30を飽和状態で完全に通電状態にするのに充分な
大きさの電圧パルスを生成する。
【0050】電力段144は更に、プラス電源とパワー
・トランジスタ30のゲートとの間にトランジスタ14
6を含む。トランジスタ146は、通電状態にある時低
いコレクタ−エミッタ電圧を持ち、従って、トランジス
タ146が通電状態にある時パワー・トランジスタ30
をハードな飽和状態(saturation stat
e)に駆動するよう働く。トランジスタ146のエミッ
タ−ベース接合点に跨がって接続されたダイオード14
8は、「オフ」状態にある時、逆バイアスから保護し、
パワー・トランジスタ30をブロッキング・モード(b
lockingmode)に保持する。
【0051】本発明によるモータ・コントローラは、
6,000ないし20,000HzのPWMスイッチン
グ速度の範囲内で動作するよう設計される。これらの周
波数における動作を達成するためには、PWMパルスに
対する非常に早い「オン/オフ」スイッチングを持つこ
とが必要である。パルス変成器34は、いずれの方向に
も100ナノ秒より小さな伝搬時間遅れを持つパルスを
伝送することができる。パルス変成器、シュミット・ト
リガーおよびゲート・ドライバは共に、「ターンオン」
に対して700ナノ秒より短く、「ターンオフ」に対し
ては350ナノ秒より短い時間でPWMパルスを伝送す
ることができる。これらの「ターンオン」および「ター
ンオフ」速度で、20,000HzのPWMパルス速度
が達成可能である。より高速なシュミット・トリガー回
路とより高速な前置ドライバおよびドライバ段を用いる
ことにより、更に高いPWMスイッチング速度を合理的
に達成することが可能である。このような高速の構成要
素は現在の技術の範囲内に含まれるが、現在では比較的
コスト高である。
【0052】モータ・コントローラに対する電力は、図
5に略図的に示される4つの電源によって供給される。
この4つの電源は、パワー・トランジスタを介してモー
タの巻線に電力を供給する主電源200を含む。また、
アナログ電源202、ディジタル電源204および浮動
電源206も含まれ、この浮動電源は各々のゲート・ド
ライバへ電力を提供するために用いられる。
【0053】コントローラに対する電力は、導体U、V
およびW上の3相電源から供給される。コンデンサ24
0は、導体とシャシー接地間に接続されて、さもなけれ
ば電源へ戻ることになるノイズを濾波する。
【0054】アナログ電源は、電源の導体の2つに跨が
って接続された一次巻線222と、中心タップ付二次巻
線224〜225とを含む変成器220を介して電源に
接続されている。二次巻線224〜225は、アナログ
電源に接続されて導体52(図1に示される)上に+/
−15ボルトを生じる。巻線224〜225の中心タッ
プは、アナログ接地53に接続される。
【0055】ディジタル電源204は、変成器210を
介して電源に接続される。この変成器は、3相電源から
の2本の導体に接続された一次巻線212を含む。この
変成器はまた、ディジタル電源204に接続された二次
巻線214を含む。このディジタル電源は、ディジタル
接地51に対する導体50上に+5ボルトを生じる。
【0056】ディジタル電源は、図1に示されるように
ディジタル要素22に給電するため接続され、アナログ
電源はアナログ要素24に給電するために接続されてい
る。ディジタル電源は、アナログ電源とは別の接地帰還
路を有する。2つの接地帰還路が、結線226などによ
り電源に対して一緒に結合されている。また、ディジタ
ル電源とアナログ電源とは、別個の変成器210と22
0とを介して電源に接続されている。電源において接地
帰還を相互に接続することにより、また別個の変成器を
用いることによって、2つの電源が相互に絶縁される。
【0057】浮動電源206は、変成器210において
二次巻線216を介して電源に接続される。電源206
は、ツェナー電力クランプ回路におけるコンデンサ23
6に全波整流電流を提供し、このコンデンサに蓄えられ
た電力がプッシュプル発振器208へ供給される。
【0058】前記ツェナー電力クランプ回路は、電源か
らの電流がトランジスタのコレクタ−エミッタ回路を介
してコンデンサ236を充電するように接続されたNP
Nトランジスタ230を含む。ツェナー・ダイオード2
33は、トランジスタ230のベースと接地との間に接
続され、ツェナー・ダイオードを流れる電流は前記トラ
ンジスタのコレクタ−ベースに跨がって接続された抵抗
234により供給される。ダイオード232は、トラン
ジスタのコレクタ−エミッタ回路に跨がって接続されて
いる。このツェナー・ダイオードは、14.5ボルトの
電圧閾値を持つように選定される。動作において、前記
ツェナー・クランプ回路は、電源206からトランジス
タ230に電流を流れさせるが、コンデンサの両端の電
位は15ボルトより低い。コンデンサ両端の電位がツェ
ナー電位とトランジスタのベース−エミッタ電圧降下と
を越えると、トランジスタは非通電状態になる。その結
果、この回路は、コンデンサにおける電位をツェナー電
位より僅かに高い電位にクランプする。
【0059】浮動電源206は、電力をゲート・ドライ
バ回路へ供給する。このゲート・ドライバ回路に対する
供給は、絶縁変成器(図6に示される)の大きさを減じ
るため比較的高い周波数であることが望ましい。従っ
て、約60KHzで動作するプッシュプル発振器の本質
であるプッシュプル開ループ制御回路208が用いられ
る。MOSFETトランジスタ238および239は、
トランジスタが交互に通電状態になるようにプッシュプ
ル状に動作するように前記発振器に接続される。その結
果は、交互に正となる60KHz方形波であるPPL
(プッシュプル左方)とPPR(プッシュプル右方)と
して示される1対の出力電流となる。導体PPL、PP
RおよびVclampが変成器と接続し、この変成器が独立
的な浮動電力を図6に示される如きモータに給電してい
るパワー・トランジスタに対する6つのゲート・ドライ
バの各々へ提供する。
【0060】主電源200は、3相全波整流ブリッジを
形成するよう接続された3つのダイオード246〜24
8と3つのSCR242〜244とを含む。整流された
出力は、+バス56と−バス58との間で相互に直列を
なすコンデンサ250および251へ供給される。抵抗
252がコンデンサ250に跨がって接続され、抵抗2
53はコンデンサ251に跨がって接続される。これら
コンデンサは、給電が遮断される時放電経路を提供する
電源および抵抗252、253からのリップルを除波す
る。
【0061】変成器260は、供給導体Vclamp、PP
RおよびPPLに接続されて全波ブリッジ整流回路26
2を介してコンデンサ263を充電する。コンデンサ2
63に跨がる電位は、適切な分圧器を介してSCR24
2〜244のゲート要素へ供給される。コンデンサ26
3は、高周波リップルを除波するためのDCフィルタを
提供する。主電源に対する緩やかな始動は、プッシュプ
ル開ループ制御回路208お初期動作を遅れさせること
により達成し得る。
【0062】ゲート・ドライバ回路を給電するものであ
りかつパルス変成器34の二次巻線に接続される浮動電
源が変成器210を介して電源に接続されることが重要
である。アナログ電源202は、パルス変成器34の一
次巻線に接続される電子的アナログ回路24に対して電
力を供給する。浮動電源206およびアナログ電源20
2は、別個の変成器210および220を介して電源に
接続されることにより、パルスb変成器の両側の回路間
の絶縁を提供する。
【0063】別の浮動電源が、6つのIBGTパワー・
トランジスタと関連するゲート・ドライバ回路の各々と
共に用いられる。位相Aに対する相補的パワー・トラン
ジスタ対30および32が図6に示される。特に、上部
トランジスタ30のコレクタが+バスに接続され、エミ
ッタは位相Aのモータ巻線に接続される。下部トランジ
スタ32のコレクタは、位相Aモータ巻線ならびにトラ
ンジスタ30のエミッタに接続される。トランジスタ3
2のエミッタは−バスに接続される。パルスがエミッタ
に対するゲートにおいて正であるトランジスタ30へパ
ルスが印加されると、トランジスタ30は通電状態にな
り、飽和状態になってモータ巻線を+バスに効果的に接
続する。一方、パルスがトランジスタ32のエミッタに
関連してそのゲートに印加されるならば、このトランジ
スタは飽和状態に駆動され、モータ巻線を−バスに接続
する。
【0064】トランジスタ30に対する駆動パルスは+
バス電圧から−バス電圧へ変動し得るエミッタに関連す
るので、駆動回路および電源は共に浮動型でなければな
らない。上部のパワー・トランジスタにおいては、位相
Aに対するPWM−上半部信号が前置ドライバ92aで
印加され、このドライバ92aは更に図2に関して先に
述べたパルス変成器34の一次巻線40aに結合され
る。パルス変成器の二次巻線42aは、シュミット・ト
リガーに接続され、更に装置268aのゲート・ドライ
バに接続される。
【0065】上部ゲート・ドライバ回路に対する浮動電
源は、中間タップのある一次巻線272aを持つ変成器
270aを含む。一次巻線の中間タップは、V
clamp(図5参照)に接続され、この巻線の終端はそれ
ぞれ「PPL」および「PPR」に接続されている。二
次巻線274aの一端部は、ゲート・ドライバ駆動に対
してそれぞれプラス16ボルトおよびマイナス16ボル
トを提供するようにダイオード276aおよび277a
を介して接続される。二次巻線の他端部は、トランジス
タ30のエミッタに接続された浮動接地を提供する。コ
ンデンサ278aは、浮動接地とダイオード276a、
277aとの間に接続される。従って、ゲート・ドライ
バおよび電源が共に接続された変成器であるので、ゲー
ト・ドライバと浮動電源とは共にトランジスタ30のエ
ミッタに現れる電位に従って浮動し得る。コンデンサ2
78Aは、供給された電圧を濾波し、またノイズをバイ
パスする。変成器270aの変成器結合の故に、共通モ
ード・ノイズが除波される。共通モード・ノイズは更
に、図5に示されるように浮動電源を電源に結合する変
成器210によって除波される。
【0066】下部のゲート駆動トランジスタ32に対し
て別個の浮動電源が提供される。このゲート・ドライバ
は、トランジスタ32のベースとエミッタ間に接続され
る。変成器270bを含む浮動電源は、変成器270a
を含むものと実質的に同じものである。プラスとマイナ
スの16ボルトの浮動電力は、ゲート・ドライバ268
bに供給され、浮動接地がトランジスタ32のエミッタ
に接続される。
【0067】図6に示されるように、モータの位相Aに
接続する導体280は、LEM電流センサ282を通過
する。このLEMセンサは、アナログ要素電源から給電
される。LEM282の出力は、モータへ流れる電流と
比例する電圧である。同様なLEMセンサを、モータの
3相巻線を励起する導体の各々に配置することができ
る。電流フィードバックが、導体77および81を介し
て図3のコンパレータ274、278へ供給される。
【0068】以上の記述は、本発明の望ましい実施例を
含んでいる。当業者には、本発明の範囲内で多くの変更
その他の実施態様が着想されることが明らかであろう。
本発明は、特に頭書の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモータ・コントローラの全体的レ
イアウトを示すブロック図である。
【図2】本発明による高周波パルス変成器を示す断面図
である。
【図3】パルス変成器の一次側に接続された電子段を示
す概略図である。
【図4】パルス変成器の二次側に接続されたパルス変成
器およびシュミット・トリガー回路を含むゲート・ドラ
イバを示す概略図である。
【図5】モータ・コントローラに対する電源を示す概略
図である。
【図6】ゲート・ドライバに対する独立的浮動接地電源
を示す概略図である。
【符号の説明】
10 シュミット・トリガー 17 位置エンコーダ 20 ブラシ無しモータ 22 ディジタル・セクション 23 パルス幅変調器(PWM) 24 アナログ・セクション 26 ゲート・ドライバ 28 主パワー・トランジスタ 30 主パワー・トランジスタ 32 トランジスタ 34 フェライト・コア変成器 35 コンパレータ 40 一次巻線 42 二次巻線 50 +5ボルト電源 51 接地帰還路 52 +15ボルト電源 53 アナログ接地 54 浮動+16ボルト電源 55 浮動接地 56 +バス 58 −バス 64 ボビン 66 フェライト・コア 70 D/Aコンバータ 71 D/Aコンバータ 74 増幅器 77 電圧フィードバック信号 78 増幅器 79 抵抗 81 電圧フィードバック信号 82 演算増幅器 83 加算抵抗 84 三角波形発生器 85 コンパレータ 86 コンパレータ 87 コンパレータ 90 「無駄」時間生成装置 94 増幅器 95 コンデンサ 96 ダイオード 97 ダイオード 98 コンパレータ 99 分圧器 100 増幅器 110 シュミット・トリガー 112 前置ドライバ回路 114 共通ベース電力段 120 コンパレータ 122 抵抗 124 抵抗 126 ツェナー・ダイオード 128 ツェナー・ダイオード 130 抵抗 132 抵抗 134 トランジスタ 136 トランジスタ 138 トランジスタ 140 抵抗 142 抵抗 144 MOSFETトランジスタ 146 トランジスタ 148 ダイオード 200 主電源 202 アナログ電源 204 ディジタル電源 206 浮動電源 208 プッシュプル開ループ制御回路 210 変成器 212 一次巻線 214 二次巻線 220 変成器 222 一次巻線 224 二次巻線 225 二次巻線 230 NPNトランジスタ 232 ダイオード 233 ツェナー・ダイオード 234 抵抗 236 コンデンサ 240 コンデンサ 242〜244 シリコン制御整流器(SCR) 246〜248 ダイオード 250 コンデンサ 251 コンデンサ 260 変成器 262 全波ブリッジ整流回路 263 コンデンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシ無し電動機に印加された1つ以上
    の位相に対して正弦波状励起電流を生成するため、6,
    000ヘルツより大きいパルス繰返し速度を持つ1つ以
    上のパルス列に対するパルス幅を表わす信号を生じる電
    子パルス幅変調器と、 パルス幅変調器からパルス列を受取り、 パルス幅を表わす前エッジと後エッジとを通過するよう
    に接続された飽和型パルス変成器と、 前記ブラシ無し電動機に接続されて、通電状態に従って
    前記電動機に対する電流を制御する1つ以上のパワー・
    トランジスタと、 前記パワー・トランジスタの通電状態を制御するため接
    続されたゲート駆動部とを備え、 前記ゲート駆動部が、前記前エッジと後エッジとを受取
    るため前記飽和型パワー・トランジスタに接続され、 前記ゲート駆動部が、前記前エッジと後エッジとに対応
    する幅を有する矩形状パルスを生成することが可能であ
    るブラシ無し電動機に対するコントローラ。
  2. 【請求項2】 前記ゲート駆動部が、前記前エッジと後
    エッジとに対応する幅を有する矩形状パルスを生成する
    シュミット・トリガーを含む請求項1記載のコントロー
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記飽和型パワー・トランジスタが1ピ
    コファラッドより小さな巻線間キャパシタンスを有する
    請求項1記載のコントローラ。
  4. 【請求項4】 モータ励起電流の振幅、位相および周波
    数を決定するディジタル電子セクションと、前記モータ
    に対する正弦波電流励起と対応するパルス幅を持つ1つ
    以上のパルス列を提供する高周波PWMアナログ電子セ
    クションと、モータ巻線の励起をオン/オフで制御する
    パワー・トランジスタと、該パワー・トランジスタの各
    々に対する前記パルス列の1つに応答して通電状態を制
    御する別個のゲート駆動部とを含む形式のブラシ無しモ
    ータ・コントローラに対する電源であって、前記ゲート
    駆動部とパワー・トランジスタとがパルス変成器により
    前記ディジタル電子セクションとアナログ電子セクショ
    ンとから絶縁される該電源において、 前記パワー・トランジスタに対して電流を供給するよう
    に接続されて、前記PWMセクションにより決定される
    パルス列に従ってモータ巻線を励起する主電源と、 第1の変成器を介して前記電源に接続された前記ゲート
    駆動部の各々に対する別個の浮動電源と、 前記第1の変成器とは別個の第2の変成器を介して電源
    に接続された前記PWMアナログ要素に対する電源と、
    を備え、これにより前記アナログ要素と前記ゲート駆動
    要素との間の前記絶縁がそれぞれの電源において維持さ
    れる電源。
  5. 【請求項5】 前記浮動電源の各々が高周波発振器ソー
    スから給電される請求項4記載の電源。
  6. 【請求項6】 前記ディジタル電子セクションに対する
    電源を更に備え、該ディジタル電子セクションに対する
    前記電源と前記PWMアナログ要素に対する前記電源と
    が別個の変成器を介して電源に接続する請求項4記載の
    電源。
  7. 【請求項7】 前記ディジタル・セクションと前記アナ
    ログ要素とが、電源において一緒に結合された別個の接
    地帰還路を介して帰還する請求項6記載の電源。
JP8144597A 1995-06-07 1996-06-06 Igbtパワー・トランジスタ用の絶縁ゲート駆動部を持つコンパクトな高効率電子モータ・コントローラおよびその分散型電源 Pending JPH09182492A (ja)

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US08/473,214 US5625265A (en) 1995-06-07 1995-06-07 Compact, high efficiency electronic motor controller with isolated gate drive for power transistors
US472812 1995-06-07
US473214 1995-06-07

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